JPH0354668Y2

JPH0354668Y2 -

Info

Publication number: JPH0354668Y2
Application number: JP13646787U
Authority: JP
Priority date: 1987-09-07
Filing date: 1987-09-07
Publication date: 1991-12-03
Also published as: JPS6440436U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は自動製パン機のパン容器に関するもの
である。

（従来の技術）従来、自動製パン機本体に収容したパン容器内
に材料を入れ、こね、発酵から焼成、冷却までの
一連の製パン工程をシーケンス制御により自動的
に行わなるようにした家庭用の自動製パン機が、
種々提供されている。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、この種の自動製パン機のパン容
器は一般に矩形深底の容器で、このパン容器のな
かでパン生地を上方に対して自由に成形発酵させ
たままの状態で焼成するため、上方に自然に膨ら
んだ山形のパンが形成されるようになつている。
従つて、普通の食パンのように直方体のものは形
成されないため、サンドイツチのようにいわゆる
耳切りをする場合に無駄になる部分が多く、また
膨らみ具合によつてはトースターに入らないこと
があり、横にスライスしなければならない等の問
題があつた。

本考案は斯かる問題点に鑑みてなされたもの
で、直方体の食パンをも焼くことができる自動製
パン機のパン容器を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段）前記問題点を解決するため、本考案は、１個若
しくは複数の孔を穿設するとともに、パン容器内
壁面と摺接するガイド片を立設した蓋体をパン容
器内に落とし込み、該蓋体をパン容器内壁面に突
設した突部で支持したものである。

（実施例）次に、本考案の一実施例を添付図面に従つて説
明する。

第１図は、本考案に係るパン容器１を示し、自
動製パン機本体内部に収容されるもので、内部底
には第２図に示すように攪拌羽根６が取り付けら
れ、該攪拌羽根６が自動製パン機本体に設けた駆
動装置と連結されて、パン容器１内部に収容した
パン材料のこね及び発酵ができるとともに、製パ
ン機本体にパン容器１を囲むように設けた加熱装
置、及びパン容器１の上方に設けた冷却装置によ
り、それぞれ焼成、冷却ができるようになつてい
る。

このパン容器１には、蓋体２が落とし込まれる
ようになつている。この蓋板２は、矩形平板状で
複数の孔３が穿設されるとともに、外周縁を90°
折曲することによりガイド片４が立設されてい
る。そして、この蓋板２をパン容器１に嵌入する
と、ガイド片４がパン容器１内壁に摺動しつつ落
ち込み、パン容器１内壁面の中央よりやや下方に
突設した突部５に支持されるようになつている。
この突部５はパン容器１の壁面を外側から押し出
して形成したものであり、焼成後のパンの取り出
しの邪魔とならない程度に突出させればよい。

以上の構成からなる自動製パン機のパン容器１
にパン材料を入れてから蓋板２を落とし込み、ス
イツチをオンにしてこねを開始する。このとき、
第２図に示すように、蓋板２は突部５に支持され
て攪拌羽根６より上方に位置しているため、パン
生地Ｐのこねが妨げられることはない。

パン生地Ｐが発酵して膨らみ始めると、発酵中
に発生するガスは孔３を通つてパン容器１外に抜
け出る。そして、パン生地Ｐは、第３図に示すよ
うに、蓋板２に接触すると山形の自然な膨らみが
押さえられるとともに、その膨らもうとする力に
より蓋板２を押し上げる。このとき、ガイド片４
がパン容器１の内壁に摺動してガイドされるた
め、蓋板２は傾くことなく水平状態のまま押し上
げられる。

パン生地Ｐの発酵が完了すると、第４図に示す
ように、パン生地Ｐの上面は蓋板２の全面に接し
て平坦に成形された状態となる。従つて、この状
態で焼成すると普通の直方体の食パンが焼き上が
る。ここで、焼成中に発生する蒸気は、孔３を通
つてパン容器１外に抜け出ることになる。

なお、前記実施例では、ガイド片４を蓋板２の
全周に設けたが、第５図に示すように、四つの各
辺の中央にガイド片７を設けたり、第６図に示す
ように、対向する角部に略」状のガイド片８を設
けてもよい。

また、蓋板２の重量が重すぎると焼成後の食パ
ンが固くなり、また軽すぎるとパンの上部に丸み
がでて従来と同じ山形になるため、蓋板２の重量
は1.8〜2.4ｇ／cm²（口部が14×12cmのパン容器で
は300〜400ｇ）が好ましい。

さらに、前記実施例では、ガイド片４全面がパ
ン容器１内壁面と摺接するようにしたが、ガイド
片４を傾斜させてその上端のみがパン容器１内壁
面と摺接するようにすれば、摺動抵抗が好くなく
てすむ。

（考案の効果）以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、蓋板によりパン生地が発酵して丸く膨らもう
とするのが防止されるため、パンの上面が平坦で
直方体となり、普通のいわゆる食パンが焼き上が
ることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るパン容器の分解斜視図、
第２図〜第４図はパン製造の各工程におけるパン
生地及び蓋板の状態を示す断面図、第５図、第６
図は蓋板の他の実施例を示す平面図である。１……パン容器、２……蓋板、３……孔、４…
…ガイド片、５……突部、Ｐ……パン生地。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

１個若しくは複数の孔を穿設するとともに、パ
ン容器内壁面と摺接するガイド片を立設した蓋体
をパン容器内に落とし込み、該蓋体をパン容器内
壁面に突設した突部で支持したことを特徴とする
自動製パン機のパン容器。