JPH035408Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、トランスフアバーの昇降並びに進退
運動によつて工作物等の搬送物を搬送するトラン
スフア装置に関するものである。

＜従来の技術＞ リフトアンドキヤリイーによるトランスフア装
置は、第４図で示すように、固定部１にリフトア
ーム２を旋回可能に軸支３し、その一端でトラン
スフアバー４を移動可能に支持すると共に、他端
をリフト用シリンダ装置８で作動するリフトバー
５の連結リンク６にリンクピン７にて枢着した構
成である。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 上記従来のトランスフア装置において、リフト
アームを連結リンクにリンクピンで連結し、この
連結リンクにリフトバーの一端をねじ込んで連結
するときに、リフトバーが長く、またリフトアー
ムおよび連結リンクは自由に旋回するために、さ
らにリフトアームの一端におけるリフトアーム間
の距離が一定になるように連結リンクにリフトバ
ーをねじ込んで調整する必要があるがために、多
数の作業員を必要とし組付けに時間がかかつてい
た。

本考案は、少ない人手で短時間に組付け作業を
可能としたトランスフア装置を提供するものであ
る。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案は、リフトアームの所定角度状態でリフ
トアームの旋回軸支点から離れた位置に固定部と
リフトアームとを係止するピンを挿脱可能とする
ピン穴をリフトアームと固定部に設け、リフトア
ームの他端にはリフトバーの連結リンクを支持す
るピンを挿脱可能とするピン穴を設けたものであ
る。

＜作用＞ 本考案は、リフトアームをピンによつて固定部
に係止固定し、リフトアームの他端に挿通したピ
ンによつてリフトバーの連結リンクを支持させ、
リンクピンをリフトアームと連結リンクとに挿通
させるものである。

＜実施例＞ 以下本考案の実施例を第１図乃至第３図に基づ
いて説明する。第１図及び第２図において、１は
固定部、２は前記固定部１に旋回可能に支持軸３
によつて軸支されたリフトアーム、２０，２１は
前記リフトアーム２の一端に設けられた支持ロー
ル並びに係合ローラ、４は前記支持ローラ２０と
係合ローラ２１で挾まれた形で水平方向に移動可
能に支持されるトランスフアバー、５はリフトバ
ーであり、連結リンク６にて連結され、かつ前記
リフトアーム２の他端がリンクピン７によつて枢
着連結されている。

本考案は、前記リフトアーム２が鉛直線方向に
旋回位置（トランスフアバー４を上昇した位置）
した状態でリフトアーム２を軸支する支持軸３の
近傍に固定部１とリフトアーム２とを係止するピ
ン９を挿脱可能とするピン穴１０，１０ａをリフ
トアームと固定部とに設け、リフトアーム２の他
端には、リフトバー５の連結リンク６を支持する
ピン１１を挿脱可能とするピン穴１２を設けたも
のである。

また、連結リンク６には、第３図で示すよう
に、リンクピン７が差し込まれるピン穴１４と同
じ位相で連結リンク６の下面に位置決め用の溝１
３を設ける。

本考案は上記の通りの構造であるから、リフト
バー５の連結リンク６の連結並びに連結リンク６
にリフトアーム２の他端を連結する組付け時にお
いて、リフトアーム２を鉛直線方向に旋回してピ
ン穴１０，１０ａにピン９を挿通させる。これに
よりリフトアーム２は固定部１に係止され、自由
旋回を拘束する。

次に、リフトアーム２の他端のピン穴１２にピ
ン１１を挿通し、このピン１１上にリフトバー５
の連結リンク６を支持させ、リンクピン７をリフ
トアーム２、連結リンク６に差し込んで組付けを
行い、組付け後はピン９，１１を抜き取るもので
ある。尚、連結リンク６の下面に位置決め用の溝
１３を設けた場合は、この溝１３をピン１１上に
支持させることにより、連結リンク６の相互のピ
ン穴１４が直ちに位置決めされ、同時に前記ピン
穴１４とリフトアーム２のリンクピン用のピン穴
とが位置決めされ、リンクピン用のピン穴の位置
決め操作が不要となる。

本考案は、上述した溝１３を必らずしも必要と
せず、ピン１１によつてリフトバー５を支持する
だけでも良い。

＜考案の効果＞ 以上のように本考案によると、リフトアームの
自由旋回をピンによつて拘束し、リフトバーの連
結リンクをリフトアームの他端に挿通したピン上
に支持して連結リンク同士の連結並びに連結リン
クとリフトアームとの連結を行うようにしたもの
であるから、リフト部の組付を少ない人手で短時
間に行うことができ、構造も簡単で現用のトラン
スフア装置でも大幅な改造を行うことなく採用す
ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部正面図、第２図は第１図
−線断面図、第３図は連結リンク部位の設計
変更例を示す正面図、第４図は従来一般のトラン
スフア装置の主要構成を示す一部断面図である。 １……固定部、２……リフトアーム、３……支
持軸、４……トランスフアバー、５……リフトバ
ー、６……連結リンク、７……リンクピン、９…
…ピン、１０，１０ａ……ピン穴、１１……ピ
ン、１２……ピン穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定部にリフトアームを旋回可能に軸支し、リ
   フトアームの一端でトランスフアバーを移動可能
   に支持すると共に、他端をリフトバーの連結リン
   クにリンクピンにて枢着連結したトランスフア装
   置において、前記リフトアームの所定角度状態で
   リフトアームの旋回軸支点から離れた位置に固定
   部とリフトアームを係止するピンを挿脱可能とす
   るピン穴をリフトアームと固定部に設け、リフト
   アームの他端にはリフトバーの連結リンクを支持
   するピンを挿脱可能とするピン穴を設けたことを
   特徴とするトランスフア装置。