JPH0353631Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈刃を縦軸芯周りで駆動回動自在に
内装したハウジングの内部に、前記刈刃に対する
クラツチブレーキを前記縦軸芯と同芯状に設ける
と共に、塵埃排出路に塵埃供給するための風を供
給する回転フアンを前記縦軸芯と同一あるいはほ
ぼ同一の軸芯周りで回動自在に設けた芝刈機に関
する。

〔従来の技術〕

上記芝刈機において、従来、前記回転フアンが
クラツチブレーキと上下に並列するように配置さ
れると共に、ハウジングの芝切断用の下向き開口
から吸気するようになつており、次の如き不利が
あつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

すなわち、回転フアンとクラツチブレーキが上
下に並ぶことから、これらの配設に要するスペー
スの上下巾が大になつて機体が大型になつてい
た。又、回転フアンがハウジングの下向き開口か
ら吸気するために切断された芝屑を空気と共に吸
引し、芝屑が回転フアンに巻付いて送風不良が生
じ易くなつていた。

本考案の目的は、クラツチブレーキ及び回転羽
根を設けながらもコンパクトな、かつ、塵埃巻付
きの生じにくい状態に得られるようにすることに
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案が特徴とするところは、冒記した芝刈機
において、前記回転フアンを前記クラツチブレー
キの外周囲に配設すると共に、前記回転フアンに
よる吸気口を前記ハウジングの天井壁部に設けて
あることにあり、その作用及び効果は次のとおり
である。

〔作用〕

回転フアンをクラツチブレーキの外周囲に配置
することにより、これが回転軸芯と直交する方向
にこの方向視においてラツプする状態で並ぶこと
になつて、両者の配設に要するスペースの上下巾
が従来より小になる。

吸気口をハウジング天井壁部に設けることによ
り、回転フアンが芝屑等の塵埃が少ないハウジン
グの上側から吸気することになるので、回転フア
ンに対する塵埃流入が生じにくくなる。

〔考案の効果〕

ハウジングを高さの低いコンパクトなものに形
成できて、機体を小型化できるようになり、又、
回転フアンの塵埃巻付きが生じにくいようにな
り、作業範囲が広い場合でも、ハウジングからの
芝屑等の排出を清掃手間を掛けることなくスムー
ズに行わせて能率よく作業できるようになつた。

〔実施例〕

第８図及び第４図に示すように、左右一対の前
車輪１，１及び後車輪２，２の夫々を遊点自在に
取付け、かつ、刈刃３を縦軸芯Ｐ周りで回動自在
に内装した機体フレーム兼用ハウジング４の上側
に、前記刈刃３を駆動するエンジン５を取付ける
と共に、前記ハウジング４の後部に、操縦ハンド
ル６及び芝収納バツグ７を付設して、歩行型芝刈
機を構成してある。

第２図及び第視図に示すように、前記ハウジン
グ４の側壁部４ａに、バンパー部材８を前記側壁
部４ａが壁や石等の障害物に衝突されたり、こす
り付けられて破損されることを防止するように付
設してある。前記バンパー部材８は、側壁部４ａ
の一方の後車輪２の付近に相当する箇所から前端
側を通つて他方の後車輪２の付近に相当する箇所
に至る平面視Ｃ字形に形成し、縮径方向の弾性復
元力により側壁部４ａの凹入部９に嵌め込み付勢
することによつて取付けてある。すなわち、バン
パー部材８が破損したり摩滅した際の交換が容易
かつ迅速にできるように、バンパー部材８を拡径
させながらハウジング４に対して嵌め込んだり、
嵌め込み解除するだけで着脱できるようにしてあ
る。

前記ハウジング４の内部において、第１図に示
すように、エンジン５に連動連結した原動側縦軸
１０の下端部に第１ベアリング１１を介して相対
回転可能に取付けられた刈刃取付部材１２に、刈
刃側デイスク１３を一体回動可能に付設し、前記
縦軸１０にキー１４によつて一体回動するように
外嵌した筒軸１５の下端側に、クラツチデイスク
１６を前記キー１４との係合によつて一体回動す
る状態で、かつ、第１スプリング１７によつて上
昇付勢された状態で外嵌し、前記筒軸１５の上端
側に第２ベアリング１８を介して相対回転及び上
下摺動自在にカムデイスク１９を外嵌すると共
に、第３ベアリング２０を介して相対回転及び上
下摺動自在にブレーキドラム２１を外嵌し、前記
筒軸１５の上端部に相対回転可能に外嵌した上下
一対のスプリングホルダー２２，２３の間に、付
勢力が前記第１スプリング１７より弱い第２スプ
リング２４を筒軸１５に対する上下摺動自在な前
記下側ホルダー２２及び前記第３ベアリング２０
を介して前記ブレーキドラム２１を下降付勢する
ように設け、前記カムデイスク１９及びブレーキ
ドラム２１に対する筒状ストツパー２５を前記ハ
ウジング４の天井壁部４ｂにボルト２６により連
結し、もつて、刈刃３に対するクラツチブレーキ
２７を刈刃３の回動用縦軸芯Ｐと同芯状に配置し
た状態で構成してある。すなわち、ブレーサドラ
ム２１の複数個の長孔２８を各別にブレーキドラ
ム２１の内側から外側に挿通する状態でカムデイ
スク１９に備えてある複数個の舌片部１９ａ，１
９ａのブレーキドラム２１からの突出部に、舌片
部１９ａの上下動のみを許容する状態で前記スト
ツパー２５の下端側を係合させてあつて、ストツ
パー２５がカムデイスク１９の上下動を許容しな
がら回動を阻止するように、かつ、前記舌片部１
９ａを介してブレーキドラム２１の前記長孔２８
によつて決まる設定角度範囲内での回動を許容し
ながらそれ以上の回動を阻止するように構成して
あり、さらに、前記ブレーキドラム２１を操作ア
ーム部２１ａ及び連結ピン２９を介して回動操作
するようにハウジング４の外側に揺動可能に設け
てあるブレーキドラム操作具３０に連動連結した
操作レバー３１を、操縦ハンドル６の握り部付近
に揺動自在に設けると共に、作業時には操縦ハン
ドル６と共に握り操作しておくように構成してあ
る。そして、操作レバー３１を握り操作すると、
カムデイスク１９とブレーキドラム２１の間に介
在させたカム体３２がカムデイスク１９及びブレ
ーキドラム２１夫々のカム体入り込み凹部１９ｂ
又は２１ｂの一方あるいは両方の浅い部分に乗り
上がる状態にブレーキドラム２１が回動し、先
ず、カムデイスク１９を反力部材として、ブレー
キドラム２１が下側スプリングホルダー２２と共
にこのホルダー２２が上側スプリングホルダー２
３に接当するまで第２スプリング２４を圧縮変形
させながら押し上げられて刈刃側デイスク１３の
シユー３３から離間され、刈刃３に対する摩擦ブ
レーキが解除されるのであり、次に、上側スプリ
ングホルダー２３を反力部材として、かつ、カム
デイスク１９及び第２ベアリング１８を介して、
クラツチデイスク１６が第１スプリング１７を圧
縮変形させながら押し下げられて前記シユー３３
に圧接され、縦軸１０の回動力が刈刃３に摩擦伝
達されるようにクラツチ入りになるのである。そ
して、操作レバー３１の握り操作が解除される
と、前記両凹部１９ｂ，２１ｂとカム体３２によ
るカム作用と、第１及び第２スプリング１７，２
４による弾性復元力とにより、両凹部１９ｂ，２
１ｂの一方あるいは両方の深い部分にカム体３２
が入り込む状態にブレーキドラム２１が回動さ
れ、クラツチデイスク１６が第１スプリング１７
によりカムデイスク１９と共に押し上げられてシ
ユー３３から離間され、刈刃３に対する伝動を断
つようにクラツチ切りになるのであり、かつ、上
側スプリングホルダー２３を反力部材として、ブ
レーキドラム２１が第２スプリング２４により下
側スプリングホルダー２２と共に押し下げられて
シユー３３に圧接され、ブレーキドラム２１の回
動が前記舌片部１９ａを介してストツパー２５に
より阻止されることによつて、刈刃３に回動を阻
止するように摩擦制動が付与されるのである。

第４図に示すように、前記ハウジング４の後部
に塵埃排出路３４を前記芝収納バツグ７に連通さ
せた状態で形成し、第１図に示すように、複数個
の回転フアン３５……を前記クラツチブレーキ２
９の外周囲に周方向に分散するように配置した状
態でシユー取付けネジ３６をして前記刈刃側デイ
スク１３に一体回動可能に取付けると共に、ハウ
ジング４の天井壁部４ｂに吸気口３７を設けて、
前記回転フアン３５の夫々が縦軸１０の回動力に
より刈刃回動用の縦軸芯Ｐと同一あるいはほぼ同
一の軸芯周りで刈刃３と共に駆動され、塵埃を極
力吸引しないようにハウジング４の上方から吸気
口３７を通して吸気して、刈刃３の放出羽根部３
ａによつて放てきされる芝屑等を前記排出路３４
に供給するための風をフアン用周壁３８に開口３
９から供給するように構成し、放出羽根部３ａに
よる放てき作用と回転フアン３５による送風とに
よつて、芝屑が塵埃排出路３４を介して芝収納バ
ツグ７に確実かつスムーズに供給されるようにし
てある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る芝刈機の実施例を示し、第
１図はクラツチブレーキ及び回転フアンの配設部
の断面図、第２図はバンパー部材取付部の断面
図、第３図は芝刈機の全体側面図、第４図は刈取
部の一部切欠き平面図である。 ３……刈刃、４……ハウジング、４ｂ……天井
壁部、２７……クラツチブレーキ、３４……塵埃
排出路、３５……回転フアン、３７……吸気口、
Ｐ……縦軸芯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 刈刃３を縦軸芯Ｐ周りで駆動回動自在に内装し
   たハウジング４の内部に、前記刈刃３に対するク
   ラツチブレーキ２７を前記縦軸芯Ｐと同芯状に設
   けると共に、塵埃排出路３４に塵埃供給するため
   の風を供給する回転フアン３５を前記縦軸芯Ｐと
   同一あるいはほぼ同一の軸芯周りで回動自在に設
   けた芝刈機であつて、前記回転フアン３５を前記
   クラツチブレーキ２７の外周囲に配置すると共
   に、前記回転フアン３５による吸気口３７を前記
   ハウジング４の天井壁部４ｂに設けてある芝刈
   機。