JPH0352298Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は便所の排気装置に関する。

（従来の技術） 通常洗浄水タンクは便所内に設けられている。

このような便所において洗浄水タンクの便器洗
浄管及びオーバーフロー管を排気通路として、こ
の排気通路内に排気フアンを設けた排気装置には
次のような不具合がある。

排気が便所内に還流されるので排気通路内に活
性炭等の消臭剤を配設しなくてはならない。消臭
剤は適宜交換しないとその効果が無くなつてしま
うので保守が面倒である。

また、消臭剤に代えて屋外へ通じるダクト等の
排気管を設けるのはかなりコストアツプになつて
しまう。

（考案の目的） 本考案は前記従来事情に鑑みてなされたもので
その目的とする処は、消臭剤等が不要で且つ値段
の安い便所の排気装置を提供することにある。

（考案の構成） 斯る本考案便所の排気装置は、上ケースと下ケ
ースとからなる洗浄水タンクを屋外に設置し、前
記上ケースを下ケースより水平方向に突出して排
気口を形成すると共に、該排気口近傍に排気フア
ンを設け、他方、下ケースの底壁には開口を設け
ると共に、前記開口に挿通する排水口、該排水口
の上縁に形成される弁座、該弁座に着座する排水
弁体、前記弁座の下流側において排水口に連絡す
るよう立ち上がるオーバーフロー管を備えた排水
装置を取り付け、さらに前記排水口と便器のボー
ル部を便器洗浄管で連結し、該便器洗浄管とオー
バーフロー管によつて前記ボール部と排気口を連
絡する排気通路を形成してなることを特徴とす
る。

（実施例） 本考案第１実施例を第１図、第２図により説明
すれば、図中１は便所であり、便器２が配設され
ると共に、便所１の壁１ａには出窓２０が設けら
れている。前記出窓２０の下方には洗浄水タンク
３が配置され、壁１ａに取付けられると共に、壁
１ａを通して操作レバー３ａが設けられている。

洗浄水タンク３は上ケース４と下ケース５とか
らなる略直方体形のもので、上ケース４と下ケー
ス５との間にはパツキンＰが配置されている。

下ケース５の底壁には開口５ａが、内部にはボ
ールタツプ１１、排水装置１２、オーバーフロー
管７が、夫々設けられる。

ボールタツプ１１は流入口部１１ａと流出口部
１１ｂを連絡する流路と、該流路途中に配される
弁体とを備えた本体１１′を下ケース５の側壁に
取付けると共に、前記流入口部１１ａには止水栓
８を備えた給水管９を連結し、且つ前記弁体を下
ケース５内の水位の昇降に伴う浮子１１ｃの上下
動により開閉動させるよう構成される。

排水装置１２は、内部を排水口１２ａとする筒
状の排水本体１２′を、排水口１２ａが開口５ａ
に挿通されるよう下ケース５底壁に取り付け、そ
の排水口１２ａ上縁に弁座１２ｂを形成すると共
に、該弁座１２ｂに排水弁体１２ｃを開閉動自在
に着座させ、且つ該排水弁体１２ｃを鎖１２ｄで
上記操作レバー３ａに連結してなり、その操作レ
バー３ａの回動操作で排水弁体１２ｃが開閉動し
て排水口１２ａを開閉するよう構成される。前記
排水弁体１２′にはオーバーフロー管７が連設さ
れる。

オーバーフロー管７は、上記弁座１２ｂの下流
側において排水口１２ａに連絡するよう、即ち、
排水弁体１２ｃを介さずに排水口１２ａに連絡す
るよう、排水本体１２′と一体に形成される。

上記排水口１２ａには便器洗浄管１０が連結さ
れる。

便器洗浄管１０は一端を排水口１２ａに、他端
を便器２の給水口２ａに、夫々連結している。便
器２の給水口２ａは通水路２ｂ、通水口２ｃを介
してボール部２ｄに連絡しており、これにより、
排水口１２ａ→便器洗浄管１０→通水路２ｂ→通
水口２ｃに亘る洗浄水通路ａが、オーバーフロー
管７→便器洗浄管１０→通水路２ｂ→通水口２ｃ
に亘る通気路ｂが、夫々形成される。

上ケース４は前記止水栓８上に突出させた突出
部６を一体に成形し、その境壁４ａにスリツト状
の排気口１４を形成すると共に、上ケース４内に
は内枠１３を設け、この内枠１３内に排気フアン
Ｆを配設する。また内枠１３には吸引孔１５を穿
設する。

以上の構成によれば、本実施例の排気通路は、
上記通気路ｂ及び洗浄水タンク３内を通つて排気
口１４に至るものであり、ボール部２ｄ内の臭気
は、排気フアンＦの作動によつて、排気口１４か
ら排気される。

前記実施例においては突出部６が止水栓８の雨
除けになると共に、排気される暖気が止水栓８及
び給水管９に当たり凍結防止にもなる。またこの
突出部６を下方にダクト状に垂下させ、止水栓８
及び給水管９を覆えば、雨除け、凍結防止が更に
効果的になる。

次に第２実施例を第３図により説明すれば、本
実施例は前記第１実施例の内枠１３に代えてダク
ト１６を設けたもので、その他の構成は前記第１
実施例と同一である。

ダクト１６はオーバーフロー管７から枠体６に
至る逆Ｌ字状に折り曲げた管体であり、オーバー
フロー管７と排気口１４とを連通させると共に、
このダクト１６内に排気フアンＦを配設する。

このようにダクト１６を用いることによつては
排気通路の排気効果及び気密性が高まると共に、
第１実施例のパツキンＰが不要となる。

次に第３実施例を第４図により説明する。

本実施例は、突出部６を下方に延ばして下ケー
ス５に排気フアンＦを取付けたもので、その他の
構成は前記第２実施例と同一である。

このように排気フアンＦを下ケース５に設ける
ことによつて上ケース４の配線が不要となる。上
ケース４はメンテナンス上取外すことが多く上ケ
ースに配線が無い方が作業性がよい。

次に第４実施例を第５図により説明する。

本実施例は排気口１４を外気に直接臨ませて水
平方向に排気するように水平方向に開口したもの
である。前記第２、第３実施例に較べ上ケース４
の構造が容易であると共に排気効果がよい。

次に第５実施例を第６図により説明する。

本実施例は前記第１実施例の上ケース４に手洗
器１８を一体に形成すると共に、その近傍には吐
水管１９が起立状に設けられ、更に上ケース４の
上縁にはフランジ部４ｂが一体状に形成され、出
窓２０の底板２０ａに支持されている。

前記吐水管１９はボールタツプ１１に連結管２
３を介して連結されると共に、手洗器１８はその
排水口１８ａに排水管２４が連結され、排水によ
る水打音を防止している。

（作用、効果） 本考案は以上のように、上ケースと下ケースと
からなる洗浄水タンクを屋外に設置し、前記上ケ
ースを下ケースより水平方向に突出して排気口を
形成すると共に、該排気口近傍に排気フアンを設
け、他方、下ケースの底壁には開口を設けると共
に、前記開口に挿通する排水口、該排水口の上縁
に形成される弁座、該弁座に着座する排水弁体、
前記弁座の下流側において排水口に連絡するよう
立ち上がるオーバーフロー管を備えた排水装置を
取り付け、さらに前記排水口と便器のボール部を
便器洗浄管で連結し、該便器洗浄管とオーバーフ
ロー管によつて前記ボール部と排気口を連絡する
排気通路を形成してなる便所の排気装置に構成し
たので次のような効果がある。

排気口を備えた洗浄水タンクを屋外に設置する
ので、臭気は全て屋外に排出される。従つて、消
臭剤が不要となり、保守管理が簡単である。

また、上記洗浄水タンクを屋外に設けたので、
ダクト等の排気管等を別途設ける必要が無く、コ
ストが安い。

さらに、洗浄水タンク分だけ便所内が広くなる
ので、便所内の有効空間が拡大され快適である。

また、上ケースの突出部により止水栓等を雨か
ら守ることができるので、装置全体の耐久性を増
すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案排気装置の第１実施例を示す縦
断正面図、第２図は第１図の−線拡大断面
図、第３図は第２実施例の要部を示す断面図、第
４図は第３実施例の要部を示す断面図、第５図は
第４実施例の要部を示す断面図、第６図は第５実
施例の要部を示す断面図である。 図中、１……便所、２……便器、３……洗浄水
タンク、４……上ケース、５……下ケース、６…
…突出部、７……オーバーフロー管、８……止水
栓、９……給水管、１０……便器洗浄管、１１…
…ボールタツプ、１２……排水装置、ａ……洗浄
水通路、ｂ……通気路、Ｆ……排気フアン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上ケースと下ケースとからなる洗浄水タンクを
   屋外に設置し、前記上ケースを下ケースより水平
   方向に突出して排気口を形成すると共に、該排気
   口近傍に排気フアンを設け、他方、下ケースの底
   壁には開口を設けると共に、前記開口に挿通する
   排水口、該排水口の上縁に形成される弁座、該弁
   座に着座する排水弁体、前記弁座の下流側におい
   て排水口に連絡するよう立ち上がるオーバーフロ
   ー管を備えた排水装置を取り付け、さらに前記排
   水口と便器のボール部を便器洗浄管で連結し、該
   便器洗浄管とオーバーフロー管によつて前記ボー
   ル部と排気口を連絡する排気通路を形成してなる
   便所の排気装置。