JPH0351031Y2

JPH0351031Y2 -

Info

Publication number: JPH0351031Y2
Application number: JP1985034888U
Authority: JP
Priority date: 1985-03-12
Filing date: 1985-03-12
Publication date: 1991-10-31
Also published as: JPS61150096U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、活性炭などを浄水用材として用いる
浄水器に関するものである。

（従来の技術）この種の浄水器は、一般に円筒状の容器に活性
炭などの浄水用材を充填し、一端から通水して他
端に抜く間に、浄化作用をはたすようにしている
が、浄水用材の層に対して均等に通水されればよ
いが、一部、抵抗の弱い個所があると、そこに水
の流れが集中し、所期の浄化効果が得られなくな
るという問題があつた。とくに、容器内壁と浄水
用材との間は、水流に対する抵抗が小さく、この
ため、容器の内壁と浄水用材の間に流れが集中
し、中央での浄水効果がほとんど得られなくな
る。とくに、中央部で別の浄水効果（殺菌あるい
は除鉄）などを期待して浄水器を構成しているも
のでは、これは重大な問題である。

（考案が解決しようとする問題点）本考案は、上記事情にもとづいてなされたもの
で、容器内壁部分での水流抵抗を大きくし、出来
るだけ、均等で、中央寄りに水流が維持されるよ
うに改良し、浄水効果を維持できるようにした浄
水器を提供しようとするものである。

（問題を解決するための手段）この目的のため、本考案は、粒状あるいはフレ
ーク状の浄水用材を容器中に充填し、容器内を通
して一側から他側に通水する水を上記浄水用材を
介して浄化するものにおいて、上記容器の内壁
を、水の流れと交差する方向に延びる凹凸を一体
形成した形状に構成し、容器内壁附近の水に乱流
を生起させるように構成したことを特徴とするも
のである。

（実施例）以下、本考案の実施例を図面を参照して具体的
に説明する。図において、符号１は、活性炭など
の浄水用材２を充填した容器であり、両端にはパ
ツキング３，４を介してキヤツプ５，６が螺合さ
れている。上記キヤツプ５および６には、中央に
孔がそれぞれ穿つてあつて、フランジを有する内
側筒体７，８がパツキングシート９，１０を介し
て上記フランジをキヤツプ５，６の内壁に密接さ
せた状態で、上記孔を介して外部に突出してお
り、これには、エルボ形の外側筒体１１，１２が
パツキング１３，１４を介して螺合され、外側筒
体１１，１２の端面と上記フランジとの間でキヤ
ツプ５，６を挾持している。

そして、上記内側筒体７には、発泡ポリエステ
ルシートなどの濾材１５を支持部材１６で支持し
た通水用部材１７が螺合してあり、そこに形成し
た通路１８を介してキヤツプ内側と外側筒体１１
とを連通させている。そして、上記支持部材１６
は、濾材１５を挾んだ状態で、その外周縁をキヤ
ツプ５の内壁に形成した段部５ａに係合させ、段
部５ａと容器１の端縁の間に保持させてある。

また、上記内側筒体８には、濾材１９を保持し
かつ通路２０ａを持つた通水用部材２０が螺合し
てあり、通孔２１を介して容器１内を上記濾材１
９および通路２０ａを介して外側筒体１２と連通
している。上記容器１内には蛇腹状の筒体２２お
よび２３が配置されており、これら筒体２２の一
端に形成したフランジはパツキング２４を介し
て、段部５ａと容器１の端縁との間に挾持されて
いる。また、上記筒体２２のフランジには通孔２
５が穿つてあり、両フランジ間に配置された濾材
２６を介して上記容器１と筒体２２との間で形成
された通路を、上記筒体２２，２３間で形成した
通路に連通させている。また、上記筒体２２の端
末にはキヤツプ２７がパツキング２８を介して螺
着してある。そして、上記容器１、筒体２２，２
３は図のように壁部材それ自体が水の流れと交差
する方向に延びる凹凸を一体形成した形状に構成
されている。

このような構成では、外側筒体１２を介して導
入された水は、濾材１９を通つて、容器１と筒体
２２との間の通路を通りながら浄水用材２に触
れ、浄化される。そして、通孔２５を介して筒体
２２内に入り、容器１内を折返し、更に、キヤツ
プ２７内で折返して筒体２３内を通り、濾材１５
を経由して外側筒体１１へと流出されるのであ
る。

この場合、容器１の内壁、筒体２２，２３の内
外壁面には、水の流れと直交する方向の凹凸２
９，３０および３１が形成されているので、こゝ
での水の流動抵抗が大きく、水は乱流となり、し
たがつて、浄水用材２内および通路内を均等に分
布して通水されるから、浄化効果が充分に得られ
る。

なお、第２図および第３図に示す実施例では、
筒体２２および２３を取外した形であつて、下か
ら上へと水が流れる形態になつており、容器１の
壁面には水流方向と直交する凹凸２９が形成され
ている。

そして、通水用部材２０には容器１内に延びる
支柱３１があり、この支柱３１には磁石３２を埋
設した合成樹脂製の駒３３が、第３図にみられる
ように、中央および円周配置で、多段に装着され
ている。

このような構成では、容器１の内壁近くでは凹
凸２９により乱流が起り、水の流通抵抗が増すの
で、浄水用材全体に均等化して水が流れる。そし
て、磁石３２の近傍を通過した水に対しては、殺
菌および除鉄の効果も得られる。

なお、第４図にみられる実施例では、濾材１
５、支持部材１６および通水用部材１７の代りに
底部に通水用入口を有する濾材（例えば商品名ダ
イアポアとして知られる濾材）を装備したカート
リツヂ３５を表面に凹凸を形成した筒体３６内に
収容し、これを支持部材３７に支持させ、上記支
持部材３７の周縁を容器１の端縁とキヤツプ５の
内側の段部５ａとの間に挾持させた構造になつて
いる。

このため、水は、容器１内を通つた後、キヤツ
プ５側で開口する筒体３６内に入り、通水用出口
より濾材を介して外部に導出されることになる。

なお、上記実施例では、浄水用材として活性炭
のみを使用したが、水酸化カルシウムのペレツト
あるいは亜硫酸カルシウムのペレツトを活性炭に
混合した浄水用材、あるいは、亜硫酸カルシウム
と硫酸カルシウムとの混合のペレツトを活性炭に
混合した浄水用材を用いてもよいこと勿論であ
る。

（考案の効果）本考案は、以上詳述したようになり、容器内壁
に、水流と直交する方向の凹凸を形成して、水抵
抗を大きくし、乱流を生起させるようにしたの
で、充填された浄水用材に対して水が均等に流れ
るのを助ける。また別の目的で装備された殺菌、
除鉄などの手段の有効性を高めることができる。

さらに、本考案は浄水器容器の内壁自体を凹凸
状に一体成形し、これにより内圧に対して膨張し
にくい構造になつているので膨張による水道の形
成も効果的に防止される。

また、容器の成形と同時に凹凸を形成できるの
でコストダウンが計れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断側面図、
第２図は別の実施例の縦断側面図、第３図は第２
図における磁石の支持構造を示す端面図、第４図
は別の実施例を示す縦断側面図である。１……容器、２……浄水用材、５，６……キヤ
ツプ、２９……凹凸。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

粒状あるいはフレーク状の浄水用材を容器中に
充填し、容器内を通して一側から他側に通水する
水を上記浄水用材を介して浄化するものにおい
て、上記容器の内壁を水の流れと交差する方向に
延びる凹凸を一体形成した形状に構成し、この凹
凸により容器内壁付近の水流に乱流を生起させる
ように構成したことを特徴とする浄水器。