JPH0350593B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【産業上の利用分野】 この発明は、内周面に多数の壺穴の構成されて
いる回転選別筒で、籾米・玄米の混合米を選別す
る籾摺機に関するものである。

【従来の技術】

特開昭60−232279号公報のものは、風選部の上
方に、脱ぷ部及び回転選別部を載置し、回転選別
部を風選部及び脱ぷ部から取り外せる構成であ
る。

【発明が解決しようとする課題】

この従来装置は、回転選別部を風選部及び脱ぷ
部から取り外せる構成ではあるものの、回転選別
部の仕上米ラセン等の回転部分へ動力を伝達する
伝動装置部分が、脱ぷ部から遠い後側に設けられ
ている。従つて、回転選別部を風選部及び脱ぷ部
から取り外すにあたり、回転選別部全体を取り外
すことができるものの、回転選別部の内、仕上米
樋及びラセン移送装置を風選機体あるいは脱ぷ部
側に取り付けたままの状態で、回転選別部のその
他の部分を取り外すことができない。そのため
に、機体から取り外された回転選別部における選
別筒体の内部には、仕上米樋やラセン移送装置が
あるために、これらが邪魔となつて清掃をしにく
いという問題点があつた。

【課題を解決するための手段】

この発明は、このような従来技術のもつ問題点
を解決するために、次の技術的手段を講じた。 即ち、この発明は、脱ぷ部１からの摺落米及び
回転選別筒１１で選別された玄米を風選する選別
風路ケース２３の上方には、前部に脱ぷ部１を、
後部に排出側が脱ぷ部１側に位置していて内周面
に多数の壺穴の構成されている回転選別筒１１に
内装されている回転選別ケース１０が、夫れ夫れ
配置し、この回転選別筒１１内には供給側から排
出側へ至る間に前記壺穴で掬い上げられた玄米を
受ける仕上米樋１６を設けると共に、この仕上米
樋１６内には受けられた玄米を前記脱ぷ部１側に
搬送する穀粒ラセン１５を設け、回転選別筒１１
をカバーしている回転選別ケース１０を、選別風
路ケース２３側あるいは脱ぷ部１側に連結されて
いる前壁部１０ａとそれ以外の主要部とを分離可
能に構成し、回転選別ケース１０の前壁部１０ａ
には仕上米樋１６及び仕上米ラセン１５の前部を
片持ちで支持できる構成とすると共に、この仕上
米樋１６の後端部を回転選別ケース１０の後壁１
０ｂで支持可能に構成し、回転選別ケース１０を
後方に移動させることにより、仕上米樋１６及び
仕上米ラセン１５を回転選別ケース１０の前壁１
０ａに片持ち状に支持した状態で回転選別ケース
１０の主要部及び回転選別筒１１を一体的に取り
外しできることを特徴とする籾摺機の回転選別筒
取り外し装置の構成としたものである。

【実施例】

以下、図面に示すこの発明の実施例について説
明する。１は、脱ぷ部で、この脱ぷ部１は、籾ホ
ツパ２、一対の脱ぷロール３，３等で構成されて
いる。 ４は、摺落米風選路で、前方の吸引フアン５に
より発生する選別風によつて、脱ぷ部１からの摺
落米が風選され、籾穀は吸引フアン５から排塵筒
６を経て機外へ排出され、玄米及び籾の混合米は
下方の摺落米受樋７に落下し、摺落米受樋７に落
下した混合米は、混合米揚穀機８で回転選別筒１
１側の供給樋１４の始端側に搬送される構成であ
る。 １０は、回転選別ケースで、この回転選別ケー
ス１０内には、内周面に多数の壺穴の構成されて
いる回転選別筒１１が略水平状態で回転できるよ
うに、供給側端部（第３図で右側）及び排出側端
部（第３図で左側）を駆動転１２，１２で回転自
在に支持されている。この回転選別筒１１内に
は、供給ラセン１３を有する供給樋１４、仕上米
ラセン１５を有する仕上米樋１６が横架されてい
る。この供給樋１４及び仕上米樋１６を回転選別
筒１１内に配置するにあたつては、供給樋１４を
第２図に示すように、回転選別筒１１の下方から
上方に回転する掬い上げ側に、また、仕上米樋１
６を回転選別筒１１の上方から下方に回転する非
掻き上げ側に配置して、回転選別筒１１の壺穴に
より掬い上げられた混合米は供給樋１４に落下
し、供給ラセン１３で供給樋１４の終端側に移送
される構成であり、供給樋１４は混合米受樋の機
能も兼ねている。仕上米樋１６の搬送終端側端部
は、仕上米流下筒１７、仕上米流穀板１８を経由
して仕上米受樋１９に連通されていて、玄米が仕
上米流下筒１７及び仕上米流穀板１８を経て仕上
米受樋１９に流下する間に風選されて、仕上米受
樋１９に流下した玄米は、仕上米揚穀機２０で機
外に取り出される構成である。回転選別筒１１の
排出側端部には、汲上羽根のある汲上筒体２１を
連結し、回転選別筒１１で選別された籾が汲上筒
体２１、籾還元樋２２を経て、脱ぷ部１に還元さ
れる構成である。 籾摺機の機体構成は、摺落米風選路４の内装さ
れている選別風路ケース２３、脱ぷ部１、回転選
別筒１１の内装されている回転選別ケース１０の
３つのブロツクに構成されていて、この選別風路
ケース２３の上方には、前側に脱ぷ部１が、ま
た、後側に回転選別筒１１の内装されている回転
選別ケース１０が夫れ夫れ載置されている。更
に、回転選別ケース１０の構成について説明する
と、回転選別ケース１０の脱ぷ部１側の前側板１
０ａ（選別風路ケース２３に立設されている）に、
供給ラセン１３を有する供給樋１４及び仕上米ラ
セン１５を有する仕上米樋１６の脱ぷ部１側端部
が、片持ち状に支持される構成であり、また、回
転選別ケース１０には駆動輪１２，１２の取付け
られている駆動軸２４を支架して、この駆動輪１
２，１２…に回転選別筒１１が載置されていて、
脱ぷ部１側のギヤボツクス（図示省略）から延長
して設けられている伝動装置（図示省略）によ
り、駆動輪１２，１２…、供給ラセン１３及び仕
上米ラセン１５が回転駆動されるように構成され
ている。そして、回転選別ケース１０の脱ぷ部１
から離れた後側板１０ｂの内側部には、支持孔２
７が構成されていて、この支持孔２７に供給樋１
４及び仕上米樋１６の脱ぷ部１から離れた後端部
２９が支持されている。また、前側板１０ａに
は、前述の伝動装置（図示省略）で駆動される駆
動軸２４が軸架されていて、この伝動軸２８の端
部には駆動軸２４の前端部が嵌合離脱自在に構成
されていて、回転選別ケース１０を第１図に示す
ように、後方（図面で右側）へ移動させることに
より、供給ラセン１３、供給樋１４、仕上米ラセ
ン１５および仕上米樋１６を前側板１０ａで片持
ち状に支持したままの状態で、回転選別ケース１
０で回転選別筒１１を支持したままで、取り外す
ことができるものである。なお、３０は、前側板
１０ａに取り付けられている還元棚で、回転選別
筒１１で掬い上げられた穀粒を受けて、下方に流
下還元するものである。３１は、層厚検出センサ
ーである。 次に、実施例の作用について説明する。籾摺作
業をする場合には、籾ホツパ２に原籾を供給し、
籾摺選別機の回転各部を駆動する。すると、籾ホ
ツパ２から脱ぷ部１に供給された籾は脱ぷされ、
摺落米は下方の摺落米風選路４に流下して選別さ
れ、軽い籾穀は排塵筒６から機外に排出され、重
い混合米は下方の摺落米受樋７に流下し、この混
合米は混合米揚穀機８で回転選別筒１１側の供給
樋１４の始端部に揚上供給され、供給樋１４内の
供給ラセン１３で回転選別筒１１の供給側端部に
供給される。 次いで、第２図で時計方向に回転している回転
選別筒１１の壺穴により掬い上げられて選別され
るのであるが、粒長の短い玄米は高く掬い上げら
れて仕上米樋１６に落下し、粒長の長い籾及び一
部の玄米は低く掬い上げられて、供給樋１４ある
いは回転選別筒１１に落下選別される。供給樋１
４落下した未選別の混合米は、供給ラセン１３で
供給樋１４の搬送終端部から回転選別筒１１に再
度供給されて、再選別され、また、仕上米樋１６
に落下した玄米は、仕上米ラセン１５で仕上米流
下筒１７に搬送され、仕上米流穀板１８を経て仕
上米受樋１９に落下する間に選別風により選別さ
れ、仕上米揚穀機２０で機外へ取り出される。回
転選別筒１１の排出側端部に流動した選別された
籾は、汲上筒体２１に流れ込み、籾還元樋２２を
経て脱ぷ部１の籾ホツパ２に還元され、脱ぷ部１
で再度の脱ぷ作用を受けるものである。

【発明の効果】

上述のようにして、籾摺作業が行なわれるので
あるが、回転選別筒１１の壺穴に塵埃が溜つた
り、あるいは、内部の点検整備等のために、回転
選別筒１１を取り外す必要がある。このような場
合には、選別風路ケース２３と回転選別ケース１
０とを連絡しているボルト・ナツト等の係止具
（図示省略）を取り外し、回転選別ケース１０を
後方に移動させると、回転選別筒１１およびそれ
をカバーしている回転選別ケース１０側の構成部
材が、選別風路ケース２３側あるいは脱ぷ部１側
に連結されている前壁部１０ａとそれ以外の主要
部とを分離可能に構成されていると共に、回転選
別ケース１０の前壁部１０ａに仕上米樋１６及び
仕上米ラセン１５の前部を支持した片持ち構成と
なつていることにより、仕上米樋１６及び仕上米
ラセン１５を回転選別ケース１０の前壁１０ａに
支持したままの状態で、回転選別ケース１０の主
要部及び回転選別筒１１を一体として取り外しで
きて、取り外された回転選別ケース１０及び回転
選別筒１１内には、仕上米樋１６および仕上米ラ
セン１５がないので、清掃や点検を容易に行なう
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、この発明の実施例を示すもので、第１
図は、切断側面図、第２図は、切断背面図、第３
図は、切断側面図、第４図は、切断側面図であ
る。 符号の説明、１……脱ぷ部、２……籾ホツパ、
３……脱ぷロール、４……摺落米風選路、５……
吸引フアン、６……排塵筒、７……摺落米受樋、
８……混合米揚穀機、１０……回転選別ケース、
１０ａ……前側板、１０ｂ……後側板、１１……
回転選別筒、１２……駆動輪、１３……供給ラセ
ン、１４……供給樋、１５……仕上米ラセン、１
６……仕上米樋、１７……仕上米流下筒、１８…
…仕上米流穀板、１９……仕上米受樋、２０……
仕上米揚穀機、２１……汲上筒体、２２……籾還
元樋、２３……選別風路ケース、２４……駆動
軸、２７……支持孔、２８……伝動軸、２９……
後端部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 脱ぷ部１からの摺落米及び回転選別筒１１で
   選別された玄米を風選する選別風路ケース２３の
   上方には、前部に脱ぷ部１を、後部に排出側が脱
   ぷ部１側に位置していて内周面に多数の壺穴の構
   成されている回転選別筒１１に内装されている回
   転選別ケース１０が、夫れ夫れ配置し、この回転
   選別筒１１内には供給側から排出側へ至る間に前
   記壺穴で掬い上げられた玄米を受ける仕上米樋１
   ６を設けると共に、この仕上米樋１６内には受け
   られた玄米を前記脱ぷ部１側に搬送する穀粒ラセ
   ン１５を設け、回転選別筒１１をカバーしている
   回転選別ケース１０を、選別風路ケース２３側あ
   るいは脱ぷ部１側に連結されている前壁部１０ａ
   とそれ以外の主要部とを分離可能に構成し、回転
   選別ケース１０の前壁部１０ａには仕上米樋１６
   及び仕上米ラセン１５の前部を片持ちで支持でき
   る構成とすると共に、この仕上米樋１６の後端部
   を回転選別ケース１０の後壁１０ｂで支持可能に
   構成し、回転選別ケース１０を後方に移動させる
   ことにより、仕上米樋１６及び仕上米ラセン１５
   を回転選別ケース１０の前壁１０ａに片持ち状に
   支持した状態で回転選別ケース１０の主要部及び
   回転選別筒１１を一体的に取り外しできることを
   特徴とする籾摺機の回転選別筒取り外し装置。