JPH03504381A - ビンカアルカロイド封入リポソームおよびその腫瘍治療への使用 - Google Patents
ビンカアルカロイド封入リポソームおよびその腫瘍治療への使用Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
ビンカアルカロイド封入リポソーム
およびその腫瘍治療への使用
技術分野
本発明は腫瘍治療へのビンカアルカロイドの使用に関する。
背景技術
フトモモ科(Catharanthus)から得られるインドール−インドリン
骨格を含有する二量体アルカロイドであるビンクリスチン及びビンブラスチンは
、単独または他の化学療法剤と組み合わせて抗腫瘍剤として広く使用されている
。ビンクリスチンは非ホジキン病性リンパ腫とホジキン病性リンパ腫、急性リン
パ芽球性白血病、ヴイルムス腫瘍、横紋筋肉腫奔よび神経芽細胞腫に対してかな
りの有効性を持つことが証明されている。
ビンカアルカロイドはチューブリンに結合するために細胞毒性を有する。チュー
ブリンはすべての細胞の細胞質の可溶性分画中に見いだされる二量体タンパク貿
ヤある。それは、有糸分裂時に染色体がそれに沿って移動する紡錘体を形成する
微小管中に重合した形で存在する。更に、微小管は、細胞の構造を維持したり細
胞分泌物や軸索に沿って通過する神経伝達物質のための導管を提供するのに不可
欠な役割を果たす。
ビンカアルカロイドは、チューブリンに結合することによって、微小管の集合過
程を阻害して有糸分裂紡錘体を死滅に至らしめる。
治療を制限する毒性のために、ビンクリスチンの臨床的使用は非常に評判を落と
されている。2■を越えるビンクリスチンの総投与量は進行性で焼戻を引き起こ
す神経毒性としばしば結び付けられる。ニューロパシーの最初の徴候は、深部腰
反射の低下および手指と下肢の感覚異常である。もっと高度の神経毒性は、脳神
経パルシックおよび足の背屈筋と手首の伸筋を激しい虚弱に至らしめるかもしれ
ない。総投与量3mg以上のビンクリスチンのもっと高い投与量では、自律神経
性ニューロパシーのために便秘や腸閉塞や麻痺性腸閉塞症が起こるかもしれない
。
ビンクリスチンアルカロイドは、多くの他の抗悪性腫瘍薬と同じように、正常組
織と標的組織とを効率よく識別することができない。このような化学療法剤が選
択的にそして調節的にそれらの標的に到達することを可能にする製剤系は、癌化
学療法の相当な進歩をもたらすであろう。
発明の開示
従って、本発明の一つの目的は、上記の欠点を持たない化学療法組成物を提供す
ることである。
本発明のもう一つの目的は、化学療法剤が選択的にその標的に到達することを可
能にする化学療法組成物を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、化学療法剤が調節的にその標的に到達することを可
能にする化学療法組成物を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、強められた抗腫瘍効果を有する化学療法組成物を提
供することである。
本発明のもう一つの目的は、弱められた毒性を有する化学療法組成物を提供する
ことである。
本発明者は、本発明のこれらの目的のすべて、および下記に示されている本発明
の説明から明らかになるだろう他の目的を満たす組成物を見出した。この組成物
は、ビンカアルカロイドが封入されたリポソームを少なくとも一種含有する組成
物である。ここで、ビンカアルカロイドはビンクリスチン、ビンブラスチン、ビ
ンデシンまたはこれらの混合物である。
図面の簡単な説明
添付の図を参考にしながら下記の詳細な説明に目を通すことによって本発明がも
っとよく理解されれば、本発明およびその利点の多くが容易にもっと十分に評価
されるだろう。
図1は、遊離ビンクリスチンとリポソームに封入されたビンクリスチンの血漿的
薬物動態を示す。
図2は、静脈内投与された5mg/kgの投与量のリポソームに封入されたビン
クリスチンの血漿内薬物haを示す。
図3は、薬剤投与の72時間後のLL210白血病での遊離ビンクリスチンとリ
ポソームに封入されたビンクリスチンの細胞毒性を示す。゛
図4は、マウスでの遊離ビンクリスチンの細胞毒性を示す。
図5は、マウスでのリポソームに封入されたビンクリスチンの細胞毒性を示す。
発明を実施するだめの最良の形態
発明者は、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン(デアセチルビンブラ
スチン)またはこれらの混合物をリポソーム中にカプセル化する新規な方法を見
出した。この知見は、遊離薬剤と比べてリポソームに封入されたビンカアルカロ
イドの薬物動態と組織内分布はかなり違っており抗腫瘍活性が著しく増加し、毒
性がかなり低下するという更なる発見を可能にした。
本発明のビンカアルカロイド封入リポソームを含有する組成物は、癌療法での新
規なアプローチに相当する。遊離化学療法剤の投与量を制限する毒性がリポソー
ムを使ったカプセル化によって効果的に弱められるので、より高投与量を投与す
ることができる。更に、リポソーム中に内包された同投与量の薬物は、担体系に
基づくどんな治療形式のどんな抗癌剤でもまだ見られたことがないもっとずっと
高い治療効果を提供する。その機序は十分にはわかっていないけれども、一つに
は、薬剤がリポソーム中に内包された形で投与されるとその薬剤の薬物動態が変
化することによるらしい。
従って、本発明は、ビンカアルカロイド封入リポソームを含有する組成物を提供
する。ビンカアルカロイド封入リポソームは、ビンクリスチン封入リポソーム、
ビンブラスチン封入リポソーム、ビンデシン封入リポソーム、あるいはビンクリ
スチンとビンブラスチンとビンデシンのうちの少なくとも二つの混合物がリポソ
ームに封入されたものであってもよい。
ビンカアルカロイドの遊離塩基または塩(例えば、硫酸塩またはアンモニウム塩
)を溶媒中に溶かすことによってリポソームへの新人材料を得ることができる。
ビンカアルカロイドの遊離塩基が使用される場合には、溶媒は比較的非極性の有
機溶媒であることが好ましい。塩の形が使用される場合には、使用される溶媒は
極性有機溶媒、例えば、メタノールまたはエタノールであることが好ましい。ビ
ンカアルカロイドが溶媒中に完全に溶けた時に、溶媒化された化学療法剤にカル
シオリビンの溶液を添加することによって、溶かされたビンカアルカロイドをカ
ルシオリピンと結合させる。カルシオリピンを溶かすのに用いる溶媒としてはメ
タノールまたはエタノールが挙げられる。
次に、こうして得られた混合物を、ゆるやかに撹拌して不活性雰囲気下で乾燥す
るまで蒸発させる。不活性雰囲気としては、窒素、アルゴンまたはこれら二つの
組み合わせが挙げられる。
次に、この乾燥した混合物にホスファチジルコリンとコレステロールとホスファ
チジルセリンまたはジセチルフォスフェー) (DCP)を加える。次に、得ら
れた混合物をゆるやかに撹拌して均質な溶液として不活性雰囲気下で乾燥するま
で蒸発させて脂質と薬剤膜を生じさせる。
次に、乾燥した脂質を溶液中に再懸濁させて、その溶液中で水和させた後に超音
波処理する。ここで使用される溶液は、食塩液、燐酸塩で緩衝化された食塩水、
ラクトース液、グルコース液、マンニトール液または他のどんな既知の緩衝化さ
れた生理的液であってもよい。透析および/または高速遠心分離によって、非封
入ビンカアルカロイドをビンカアルカロイド封入リポソームと分離する。
所望ならば、ビンカアルカロイド封入リポソームを保存可能にするために凍結乾
燥してもよい。しかしながら、ビンカアルカロイド封入リポソームが溶液中で安
定な場合には、食塩水またはラクトース媒質中で保存することができる。
上記の調製法において、ビンカアルカロイド封入リポソームを調製するために使
用される成分の相対的な量は次の通りである。ビンカアルカロイドは6.8〜9
.2重量部の量で使用される。カルシオリビンは30.6〜41,4重量部の量
で使用される。ホスファチジルコリンは102〜138重量部の量で使用される
。コレステロールは34〜46重量部の量で使用される。そして、ホスファチジ
ルセリンまたはジセチルホスフエートは6.8〜9.2重量部の量で使用される
。
これらの化学療法剤封入リポソームは、非ホジキン病性リンパ腫、ホジキン病性
リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、ヴイルムス腫瘍、横絞筋肉腫および神経芽
細胞腫の治療に有用である。これらの腫瘍を治療する際には、適切な薬用担体ま
たは賦形剤中に溶かされた化学療法剤封入リポソームを一回静脈内投与するかあ
るいは5分から30分にわたって連続的に静脈内投与する。連続投与では、適切
な薬用担体または賦形剤中に懸濁された治療剤封入リポソームを浸透ポンプを使
って投与することができる。
本発明で使用することができる担体は、薬学的に許容される製剤中への有効成分
の適用を容易にする賦形剤と助剤から成る好適な薬用担体を含む。有効成分の静
脈内投与に好適な剤形には、有効成分の懸濁液を含む。
静脈内投与のための溶液は、約0.1〜99.5重量%、好ましくは約25〜8
5重量%の有効成分を、賦形剤と共に含有する。
投与の量と経路および使用される担体および/または添加剤は、治療される腫瘍
の種類によってまたそのような腫瘍に対する既知の治療方法により異なる。典型
的な投与量は、ヒトでは1m2当たりビンカアルカロイドとして1.2〜1.6
■である。
下記の具体例の説明の過程で、本発明の他の特徴が明らかになるだろう。なお、
これらの具体例は本発明を例示するために示されており本発明を制限するための
ものではない。
脂質成分を調べて、リポソーム中に捕らえられた薬剤の効率パーセントを測定し
た。我々の研究所で開発された最良の脂質の組み合わせは次の通りである。
硫酸ビンクリスチン8 mgを、メタノール中に溶かしてゆるやかに撹拌して透
明な溶液として、エタノール中で36■のカルシオリピンと結合させた。混合物
をゆるやかに撹拌して窒素下で乾燥するまで蒸発させた。次に、この乾燥した混
合物に、120■のホスファチジルコリンと40mgのコレステロールと8■の
ホスファチジルセリンを加えた。この混合物をゆるやかに撹拌して均質な溶液と
し、窒素下で乾燥するまで蒸発させた。乾燥した脂質を0.9%NaCe溶液中
に再懸濁させて、暗所で30分間水和させた後に、37℃で30分間カップホー
ン型音波処理装置中で超音波処理した。食塩水を少なくとも三回取り替えて4℃
で24時間0.9%NaCfに対して長時間透析することによって、薬物封入リ
ポソームと非封入ビンクリスチンとを分離した。リポソーム中へのビンクリスチ
ンの封入のパーセントを透析完了後に分光光度法によって測定したところ、総使
用量の70%(N=7)であることがわかった。
薬理学的性質に関する研究
1■/ kgの投与量の遊離薬物としてのビンクリスチンと1mg / kgお
よび5■/ kgの投与量のリポソーム中に封入されたビンクリスチンを、CD
、F、マウスに外側尾静脈から投与した。投与後の複数の時点で、各処置群の四
匹のマウスを殺して、特定の組織を単離して我々の研究所で改良したラジオイム
ノアッセイで薬物濃度を調べるために分析した。遊離ビンクリスチンとリポソー
ム中に封入されたビンクリスチンの血漿内勤態を図1と図2に示す。
1■/kgの投与量の遊離ビンクリスチンの場合には5分目の最高血漿中濃度は
0.62μg/−であるのに対して、1mg/kgと5■/kgのリポソームに
封入されたビンクリスチンの場合には5分後にそれぞれ1.5μg/−と4.0
μg/−の最高血漿中濃度を示す。5分目から2時間目までの間では、リポソー
ムに封入されたビンクリスチンの場合の血漿中濃度は同じ投与量の遊離ビンクリ
スチンよりも四倍以上高い。5 rBg / kgの投与量のリポソームに封入
されたビンクリスチンは、1mg/kg投与量の遊離ビンクリスチンまたはリポ
ソームに封入されたビンクリスチンと比べて、5分目から244時間目での間に
もっとずっと高い血漿中濃度をもたらす。
遊離ビンクリスチンの投与によって、明らかな大容量の分布とともに血漿中から
の薬物のきわめて速やかな消失が生じた。しかしながら、リポソーム中に封入し
てビンクリスチンを投与した場合には、血漿中からの薬物の消失はかなり遅れた
。
表1は、遊離ビンクリスチンとリポソーム中に封入されたビンクリスチンの投与
後の選ばれた組織内での薬物濃度の測定値を示す。遊離ビンクリスチンの場合に
は2時間目の肝臓内の薬物濃度は1g組織当たり50%gであり、1■/kgと
5■/kgの投与量のリポソームに封入されたビンクリスチンの場合には、それ
ぞれ1g組織当たり1000gと26Or+gだった。しかしながら、遊離ビン
クリスチンでは8時間目には肝臓内の薬物濃度は検出することができなかったの
に対して、リポソームに封入されたビンクリスチンの場合には1■/ kgと5
■/kgの投与量で薬物濃度は、それぞれ1g組織当たり75%gと160ng
だった。更に、観察のすべての時点において膵臓内の薬物濃度は、遊離ビンクリ
スチンと比べてリポソームに封入されたビンクリスチンで2倍から3倍高かった
。これとは対照的に、遊離ビンクリスチンの投与後の脳内薬物濃度は、1mg/
kgの投与量でも5■/ kgの投与量でもリポソームに封入されたビンクリス
チンよりも高かった。1■/kgの投与量の遊離ビンクリスチンまたはリポソー
ムに封入されたビンクリスチンの投与後の肺内濃度は、異なる観察期間で似てい
た(表1)。
試験管内でのLl 210白血病細胞に対する細胞毒性評価L1210白血病細
胞を10%のウシ胎児血清とゲンタマイシン(50μg/rnりを添加したRP
MI培地164o中に懸濁させて5%の二酸化炭素を含む空気中で培養した。2
5cIT12容のプラスチック製フラスコ中の1mj2培地当たりlX105個
の植え込み数の対数期細胞を、異なる量の遊離ビンクリスチンまたはリポソーム
中に封入されたビンクリスチンで37℃で24時間処理した。薬物処理後に、細
胞をファルコン試験管中に移して、600rpmで10分間遠心分離した。上滑
培地を捨てて、細胞ベレットをRPMI培地1640で三回洗浄した。最終細胞
ベレットを10m1のRP M I培地中に再懸濁させて、25cm’容のプラ
スチック製フラスコ中に移してから5%の二酸化炭素を含む空気中で37℃でイ
ンキュベートして培養した。
48時間目と72時間目に、各フラスコからの一定量の細胞を取り出して、顕微
鏡下でトリバンブルー排除によって生存率を計数した。各フラスコ中で増殖した
細胞の数を対照と比較して決定した。図3は、遊離ビンクリスチンまたはリポソ
ーム中に封入されているビンクリスチンで処理した場合の細胞の生存パーセント
を示す。図かられかるように、L1210ネズミ白血病細胞に対する遊離ビンク
リスチンのICs。は0.004μg/dであるのに対して、リポソームに封入
されたビンクリスチンのIC6゜は0.003μg/ml!である。この実験は
、リポソーム中に封入されたビンクリスチンが試験管内で白血病細胞に対して遊
離ビンクリスチンと同等の細胞毒性を有する事を示す。
マウスでのL1210ネズミ白血病を使っての抗腫瘍研究DBA/2F、雌マウ
スで連続的に腹腔内接種することによってL1210白血病を維持した。抗腫瘍
研究のために、2X105個のLI210白血病細胞をCD、F、雄マウス(2
2−25g)の腹腔内に移植した。腫瘍移植の24時間後に、マウスに2mg/
kgと3 mg / kgの遊離ビンクリスチン又は2.3.5.0および7.
5+ng/kgのリポソームに封入されたビンクリスチンを一回静脈内注射した
。各薬物投与群と生理食塩水投与白血病対照群は各群へ匹のマウスを用いた。各
動物の死亡日を観察した。ILSの%(寿命増加のパーセント)としてデータを
示す。各群の平均生存期間から平均寿命を計算して、寿命増加の%を下式に従っ
て計算した。
“cures”として処理マウスの平均生存期間の計算に含めた。
結果を表2に示した。生理食塩水投与対照動物または空リポソーム投与対照動物
は、平均11日間生存した。遊離ビンクリスチンの2mg/kg投与は、14.
5日の平均生存期間と32%のILSと2/8例だけの長期生存をもたらした。
遊離ビンクリスチンの3■/ kg投与は7.5日という腫瘍マウスの平均生存
期間と一32%のILSをもたらしたが、この事は、腫瘍マウスが腫瘍よりもむ
しろ薬物の毒性のために死亡したことを示す。この群の動物はすべて100日目
でに死亡した。これとは対照的に、すべての投与量のリポソーム封入ビンクリス
チンはL1210白血病マウスでもっとずっと高い治療効果を示した。例えば、
リポソームに封入されたビンクリスチンの2mg/kg投与は354%より大き
いILSと500日目おいて4/8のマウスの生存をもたらした。もっと高い投
与量のリポソーム中に封入されたビンクリスチンの投与は、500日目白血病マ
ウスの大多数が生存したというさらに著しい治療効果を生じた。すなわち、リポ
ソームに封入されたビンクリスチンの3.0.5.0および7.5 mg /
kg投与は354%より大きいILSとそれぞれ6/8.7/8および4/8の
長期生存をもたらした(表2)。
正常マウスでの遊離ビンクリスチンとリポソームに封入されたビンクリスチンの
毒性評価
L1210白血病マウスで行われた研究で、リポソームに封入されたビンクリス
チンの耐性は同時に起こる治療活性の増加と共に高められる事が示された。従っ
て、遊離ビンクリスチンとリポソーム中に封入されたビンクリスチンの致死毒性
を、マウスで、薬物の投与量の関数として評価した。正常なCD=F+マウスに
、遊離ビンクリスチンを2■/kgと3■/kg−回静脈内投与し、リポソーム
に封入されたビンクリスチンを1.5.2.0.5.0および7.5mg/kg
−回静脈内投与した。マウスの死亡を毎日観察し、毒性による体重変化を記録す
るためにマウスの体重を一週間に二回測った。図4と図5に示したように、2m
g/kgの遊離ビンクリスチンを注射されたマウスは実験が終了した600日目
で死ぬことなく生存した。しかしながら、3mg/kgの遊離ビンクリスチンを
投与されたマウスは著しい死亡率を示し、マウスの90%が8日目までに死亡し
た。これとは対照的に、1.5.2.0および5.Qmg/ kgのリポソーム
封入ビンクリスチンを投与されたマウスは死亡せず600日目100%生存して
いた。7.5■/kgの投与量のリポソームに封入されたビンクリスチンの場合
には、7日目にわずか一匹の動物が死亡し、この群の残りの動物も600日目で
生存した。この試験により、より高い投与量のリポソームに封入されたビンクリ
スチンを毒性を生ずることなくマウスに投与することができる事が証明された。
表1
ビンクリスチン濃度
(ng/gm組織)
薬物 5’ 15’ 30’ lh 2h
4h 8h 24h遊離ビンクリスチン 2.0 14.
5 32 2/8遊離ビンクリスチン 3.0
?、5 −32 0/8明らかに、上記の教示にかんがみて
本発明の非常に多くの部分的変更と変形が可能である。従って、添付の特許請求
の範囲の範囲内であれば、明細書中に明記されているのとは異なった方法で本発
明を実施することもできる。
5 +0 15 20ビンクリスチン[ng
/mυ
FIG、3
生存率(%)
生存率(%)
国際調査報告
Claims (9)
- 1.ビンクリスチン、ビンブラスチン及びビンデシンから成る群から選ばれた少 なくとも一種のビンカアルカロイドが封入されたリポソームを含有することを特 徴とする組成物。
- 2.ビンカアルカロイドがビンクリスチンである請求項1記載の組成物。
- 3.ビンカアルカロイドがビンブラスチンである請求項1記載の組成物。
- 4.ビンカアルカロイドがビンデシンである請求項1記載の組成物。
- 5.ビンクリスチン、ビンブラスチン及びビンデシンから成る群から選ばれた少 なくとも一種のビンカアルカロイドが封入されたリポソームを含有する組成物の 有効量を患者に投与することを特徴とする該患者の必要時に腫瘍を治療する方法 。
- 6.ビンカアルカロイドがビンクリスチンである請求項5記載の方法。
- 7.ビンカアルカロイドがビンブラスチンである請求項5記載の方法。
- 8.ビンカアルカロイドがビンデシンである請求項5記載の方法。
- 9.腫瘍が非ホジキン病性リンパ腫、ホジキン病性リンパ腫、急性リンパ芽球性 白血病、ヴィルムス腫瘍、横紋筋肉腫又は神経芽細胞腫によって引き起こされた ものである請求項5記載の方法。
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US197,648 | 1988-05-23 |
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JP1506360A Pending JPH03504381A (ja) | 1988-05-23 | 1989-05-23 | ビンカアルカロイド封入リポソームおよびその腫瘍治療への使用 |
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