JPH03503003A - 分子認識ユニット - Google Patents

分子認識ユニット

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JPH03503003A
JPH03503003A JP50192990A JP50192990A JPH03503003A JP H03503003 A JPH03503003 A JP H03503003A JP 50192990 A JP50192990 A JP 50192990A JP 50192990 A JP50192990 A JP 50192990A JP H03503003 A JPH03503003 A JP H03503003A
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マッカーン,トーマス,ジェー
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    • G01N33/5052Cells of the immune system involving B-cells

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 分子認識ユニット 1、発明の分野 本発明は、小分子、または大分子の小領域を認識し、かつ特異的に結合する、天 然に存在する多数の巨大分子の結合特異性を模したペプチドおよびポリペプチド を同定および/または設計するためのシステムまたは方法に関する。本発明はさ らに、天然に存在する巨大分子に認識されこれと特異的に結合するリガンドとし て機能する小分子、または大分子の小領域の、分子の構造的特徴を模したペプチ ドまたはポリペプチドを設計する方法に関する。
より詳細には、本発明は巨大分子の分子認識部位およびそれによる結合特異性を 模したアミノ酸配列を有してなる新規ペプチドおよびポリペプチドを同定および /または設計する方法を包含する。この巨大分子は、イムノグロブリンまたは抗 体、酵素、レセプタータンパク質、レクチン、および例えばアビジンやストレプ トアビジンなどのような他の結合タンパク質を包含するがそれらに限定されない 。さらに本発明は、天然に存在する広範な巨大分子に認識されこれと特異的に結 合するリガンドとして機能する小分子、または大分子の小領域の、分子認識部位 を模したアミノ酸配列を育してなる新規ペプチドおよびポリペプチドを設計する 方法を包含する。リガンドとして機能する分子の例は、抗原、ホルモン、フェロ モン、神経伝達物質、シグナルタンパク質およびペプチド、プロスタグランジン 、などを包含するがそれらに限定されない。
本発明はさらにここに記載された方法またはシステムにしたがって調製された新 規ペプチドおよびポリペプチドを包含する。また本発明は、本発明のペプチドま たはポリペプチドが、直接にまたはリンカ一部分を介してのいずれかによって別 の化合物と結合した新規複合体も包含する。この複合体は、新規ペプチドまたは ポリペプチドを含育する融合タンパク質を包含するがそれに限定されない。
さらに本発明は、記載の方法によって調製された新規ペプチドおよびポリペプチ ドをコードするヌクレオチド配列を包含する。
本発明の新規ペプチド、ポリペプチドおよび複合体は、生物医学分野での利用、 生物学的制御および害虫調整、農業、化粧品、環境制御および廃棄物処理、化学 、触媒作用、栄養および食品工業、軍事利用、および気候制御を包含する広範囲 の応用に有利に用いられる。
2、発明の背景 分子認識、すなわち他の分子をリガンドまたは基質として特異的に認識し結合す る能力は、生物学的および/または生化学的システムにとってきわめて重要な、 天然に存在する多数の巨大分子の重要な機能的性質である。巨大分子/リガンド 複合体の形成は、特定の巨大分子の性質、および場合によってはその複合体が形 成される環境に依存するさらに他のプロセスに通ずる。
例えば、酵素による基質の認識および結合により、その基質の化学的変化をもた らす;抗体または免疫グロブリンによる抗原の認識および結合は、かかる抗原の 固定化および/または不活性化をもたらす;キャリアーまたは輸送タンパク質に よるリガンドの認識および結合は、ある部位から別の部位へのリガンドの輸送を もたらす:ホルモンレセプターによるホルモンの認識および結合は細胞活性の変 化をもたらす:収縮性タンパク質によるリガンドの認識および結合は、機械的作 用をもたらす等である。従って、これらの天然に存在する巨大分子およびそのリ ガンドは、生体系の重要な構成要素であり、標的部位への薬剤の輸送のために、 診断、治療、生物制御、分離および調製などのために生物学および医学分野にお いてとりわけ有用である。
さらに、巨大分子およびそのリガンドの用途は、化学物質やその他の物質の分離 、調製、触媒作用およびモニタリングのような数多くの医学以外、生物学以外の 工業的応用にも見いだされる。
均一な巨大分子および/またはかかる巨大分子に対するリガンドを大量に調製す るための有効で安価な方法がまさに求められている。モノクローナル抗体技法の 発展によれ、巨大分子の−カテゴリーである抗体または免疫グロブリンの均一な 供給を得るための非常に有効な方法が与えられた。組換えDNA技法もまた、タ ンパク質性巨大分子およびリガンドの均一供給を得るための方法を提供している 。化学合成法はある種の巨大分子およびリガンドを調製するための方法を与える ことができるが、それはかかる物質の構造および化学的組成に関する知識が利用 可能な場合である。
上記のような技法にも関わらず、生物医学および工業的応用のための大量で均一 の巨大分子およびそのリガンドを、それらがタンパク質性であるとないとに関わ らず、調製するための有効で安価な方法がなお現実に必要である。さらに、ある 種の例に於ては、かかる分子のそのほかのエフェクター活性を有しない天然に存 在する巨大分子の分子認識および結合特異性を有する物質の調製が求められる。
例を挙げて説明すると、特定抗体の特異的結合活性を有するがかかる抗体の他の 活性、例えば補体を介した細胞溶解または抗体Fc領域の細胞表面レセプターと の結合を介した過敏性反応またはアレルギー反応、を有しない分子を得ることが 所望されよう。従って天然に存在する巨大分子または天然に存在する巨大分子に より認識されるリガンドのいずれかの結合特異性を模することのできる分子を調 製する有用な方法が必要である。
抗体の抗原結合領域の特徴および結合特異性を有するとされる大きな単一のポリ ペプチド鎖の調製方法は、Ladnerによって記述される(国際特許出願第P CT/US87102208号、1988年3月10日公告;米国特許第470 4692号、1987年11月3日発行、も参照)。この方法によれば、−また はそれ以上のペプチドリンカ−がコンピューターに基づくシステムによって発明 され、そして抗的構造上の特徴を示す約215−250アミノ酸残基からなる単 一のポリペプチド鎖を形成するために使用される。かかる大きなポリペプチドを コードするヌクレオチド配列を、推定し、合成し、そして組換えDNA技法を用 いて所望のポリペプチドを発現する好適な宿主細胞に挿入する。
約215−250アミノ酸残基の大きなポリペプチド分子を提供するLadne r記載の方法とは異なり、この請求の範囲に記載された方法は、巨大分子及びリ ガンドの結合特異性を模した40−45アミノ酸残基より小さな小ペプチド及び ポリペプチドを提供する。さらに、本方法は、Ladnerの方法によると大き なポリペプチド鎖が抗体分子の結合を模することができるようにするために必要 なリンカ−の調製および合成を必要としない。さらに、この請求の範囲に記載さ れたペプチド、ポリペプチドおよび接合体を調製するために組換えDNA技法を 用いることができるが、t、actnetの方法とは異なり、本方法はかかる技 法を必要としない。それほど高価でなく有効な化学合成法を、この請求の範囲に 記載された組成物の調製に好都合に使用できる。
Bruckら(1986,Proc、 Nat’1. Acad、  Sci、  USA  83:6578−82)は、レトロウィルスタイプ3血球凝集素( HA)のレセプター結合構造を抗原性と機能性の面から模したとされる抗−イデ ィオタイプモノクローナル抗体、87、92.6の重可変領域および軽可変領域 (VH’;’よびVL)の分子クローニングおよび核酸配列を記載している。B ruckらはこれらの結果は、抗イデイオタイプ抗体によるウィルスHA糖タン パク質の分子的模倣は抗体■、の相同なアミノ酸配列の伸長によって生じうるこ とを示唆すると述べている。この著者らは抗体によるタンパク質性の抗原の模倣 は共通する一次構造すなわち抗原および抗体に見いだされる相同なアミノ酸配列 によって達成されると結論付けている。
Bruckらの発表とは異なり、本発明の方法は、模倣しようとする巨大分子や リガンドの一次構造に関する知識がなくてもその巨大分子やリガンドの結合特異 性を育する小さなペプチドおよびポリペプチドを生成させることができる。さら に、ペプチド性またはタンパク質性リガンドのみならずペプチドでないリガンド の結合活性を模したペプチドおよびポリペプチドを調製するためにこの方法を用 いることができる。
3、発明の要約 本発明は、天然に存在する巨大分子の、または天然に存在する巨大分子に対して リガンドとして機能する小分子または大分子の小領域の、分子認識部位およびそ れによる結合特異性を模したアミノ酸配列を有してなる新規ペプチドおよびポリ ペプチドを同定および/または設計するための新規でかつ有効な方法またはシス テムを包含する。本発明はまた、その方法またはシステムにしたがって設計され た新規ペプチドおよびポリペプチド、並びにこれらのペプチドおよびポリペプチ ドを含有する接合体を包含する。さらに、本発明は記載の方法またはシステムに したがって設計された新規ペプチドおよびポリペプチドをコードするヌクレオチ ド配列を包含する。
新規分子認識ユニットを同定および/または設計し、そして調製するための本発 明の方法は以下を含んでなる: (1)所望の分子認識ユニットの認識部位と相補的な分子認識部位である分子、 またはそれを含有する分子と特異的に結合する1gM免疫グロブリンを発現する B細胞を免疫選択すること; (2)初期B細胞、すなわち生殖細胞遺伝子と比較した場合、発現されたデオキ シリボヌクレオチド配列が単一の相補性決定領域に於て再配列されているB細胞 を同定するために、工程(1)から選択されたB細胞をスクリーニングすること ; (3)工程(2)で同定された再配列された相補性決定領域のヌクレオチド配列 またはそれによりコードされるアミノ酸配列を決定すること;および(4)上記 工程(3)で同定された配列によってコードされる所望の分子認識ユニットを合 成すること。
ある実施態様に於ては、B細胞リンパ球は(a)模倣したい部位に対して相補的 な分子認識部位であるか、あるいはそれを含有する抗原またはハブテンに特異的 なり細胞リンパ球生産を刺激し;(b)刺激を受けたB細胞リンパ球を不死化し :そじて(C)所望の分子認識ユニットの認識部位と相補的な分子認識部位であ る分子、またはそれを含有する分子と特異的に結合する所望の1gM免疫グロブ リンを分泌するB細胞を同定するために、不死化された細胞をスクリーニングす ること、によって免疫選択される。
別の実施態様によれば、所望の分子認識ユニットに対して相補的な分子認識部位 であるか、またはそれを含有する抗原またはハブテンと特異的に反応するものを 同定するための1gMイソタイプのモノクローナル抗体を生産する既知のおよび /または利用可能な不死化細胞系統をスクリーニングすることによってB細胞リ ンパ球が「免疫選択」される。
分子認識部位を含有する非常に多数の分子の結合特異性を模した約40−45ア ミノ酸残基未溝の新規ペプチドおよびポリペプチドを設計するために本発明の方 法を使用できるため、本発明の方法は特に有利である。
実際、その方法を用いて、その分子がハブテンや抗原として機能することができ る限りは、分子認識部位を含有するあらゆる分子の結合特異性を模することがで きる。従って、本発明のペプチドまたはポリペプチドによって模倣されることの できる分子はペプチドやポリペプチドである必要はない。さらに、その結合特異 性を模倣したい分子の一次構造や配列の知識は本方法に関しては必要ない。
さらに、本発明の方法は、所望の分子認識部位を認識しこれと特異的に結合する 能力を有する低分子量ペプチドおよびポリペプチドの均一供給を行うので、有利 である。特にインビボで利用しようとする場合、ペプチドおよびポリペプチドが 低い免疫原性を育するようにそれらを設計することができる。一方、そのほかに 、ワクチンのようなインビボ用途に用いようとする場合、ペプチドおよびポリペ プチドが増強された免疫原性を有するように設計することができる。
最後に、本発明は、新規ペプチド、ポリペプチド、および接合体を広範な分野の 無数の応用に使用するための方法を提供する。このような応用は、生物医学、生 物学的制御および害虫調整、農業、化粧品、環境制御および廃棄物処理、化学、 触媒作用、栄養および食品工学、軍事利用および気候制御を包含する。
4、定 義 この明細書を通じて用いられる「分子認識ユニット」(以下“MRU″)なる用 語は、分子認識部位を模したアミノ酸配列を存してなるペプチドまたはポリペプ チドを包含するものとする。
「分子認識部位」なる用語は、小分子を、または大分子の小領域を認識し、これ と特異的に結合する巨大分子のドメインまたは領域を包含するものとする。かか る分子認識部位の例は、免疫グロブリンの重鎮および軽鎖の高頻度可変領域によ って形成される抗原結合部位(相補性決定領域(“CDR″)としても知られる )、基質またはコファクター結合部位のような酵素のリガンド結合部位、レセプ タータンパク質またはその他の結合タンパク質のリガンド結合部位などを包含す るがそれらに限定されない。「分子認識部位」という用語はさらに、天然に存在 する巨大分子に特異的に結合するリガンドとして機能する小分子または分子の小 ドメインを包含するものとする。かかるリガンドの例は、ホ/lzモン;フェロ モン;神経伝達物質、シグナルタンパク質およびペプチドなどのシグナル物質等 ;酵素基質およびコファクター;レセプタータンパク質のリガンド;抗原等;を 包含するがそれらに限定されない。
「リガンド」なる用語は、巨体分子上の分子認識部位と特異的に結合するか、ま たはこれに「ぴったりはまる」物質を包含するものとする。
「模(倣)する」なる用語は、きわめて類似するかまたは模倣する意味を有する 。
[初期B細胞Jなる用語は、生殖細胞遺伝子と比較した場合に、発現されたデオ キシリボヌクレオチド配列中にコードされる遺伝情報が唯一の相補性決定領域( “CDR”)内で再配列されているB細胞リンパ球またはB細胞リンパ球由来不 死化細胞系統を包含するものとする。本文で用いられるデオキシリボヌクレオチ ド配列の「再配列Jなる用語は、可変領域遺伝子のもともとの生殖細胞配列に由 来するヌクレオチドの、突然変異、組換え、挿入および/または欠失を包含する 様々な変化の一つまたはそれ以上を包含するものとする。
5、発明の詳細な説明 本発明は、分子認識部位を模したアミノ酸配列を有してなる[分子認識ユニット (以下“Mt?U“)と称される新規ペプチドおよびポリペプチドを同定および /または設計するためのシステムまたは方法を提供する。
分子認識部位は(a)小分子を、または他の巨大分子の小領域を特異的に結合す る、天然に存在する巨大分子上、または(b)天然に存在する巨大分子と特異的 に結合するリガンド上のいずれかで、見いだすことができる。従って本発明のM RUは、免疫グロブリン;酵素;レセプタータンパク質;味覚、嗅覚などに関す る感覚性レセプター−デオキシリボ核酸;リボ核酸;収縮性タンパク質;レクチ ンおよびその他の例えばアビジンやストレプトアビジンのような結合タンパク質 ;などを包含するがそれに限定されない天然に存在する様々な巨大分子、および 抗原;酵素コファクターおよび基質;酵素活性化剤および阻害剤;ホルモン;プ ロスタグランジン、神経ホルモン、増殖因子;フェロモン;神経伝達物質、シグ ナルタンパク質およびペプチドのようなシグナル物質;ビオチン;レセプターま たはレセプタータンパク質と結合する薬剤;酵素の遷移状態類似体;などを包含 するがそれらに限定されない様々なリガンドを包含する広範な物質の結合特異性 を模倣する。
本発明のシステムが免疫選択法を必然的にともなうため、分子がハブテンまたは 抗原として機能することが可能な限りは、その分子の結合特異性を模した新規M RUを設計するためにこの方法を有利に用いることができる。さらに、広い範囲 の様々な物質の結合特異性を模倣することができる約40−45アミノ酸残基未 溝の、大きさとしては最小の新規ペプチドまたはポリペプチドを迅速に設計し調 製するための方法を提供するので、本発明のシステムは特に有利である。
5.1. MRUを同定および/または設計するための方法本発明によれば、M RUを設計するための方法は以下の4段階を含んでなる: (1)所望するMRUの分子認識部位に相補的な分子認識部位である分子、また はそれを含有する分子と特異的に結合する1gM免疫グロブリンを発現するB細 胞を免疫選択すること; (2)生殖細胞遺伝子と比較して、発現されたデオキシリボヌクレオチドが単一 のCDRにおいて再配列されている初期B細胞を同定するために、工程(1)で 選択されたB細胞をスクリーニングすること;(3)工程(2)で同定された再 配列されたOCRのヌクレオチド配列またはそれによってコードされるアミノ酸 配列を決定すること;および (4)上記工程(3)で同定された配列によってコードされる所望のMRUを合 成すること。
これら4段階のそれぞれを以下に詳細に説明する。
5.1.1. 8細胞の免疫選択 免疫選択工程は、B細胞リンパ球のすべてをスクリーニングして、その結合特異 性が調製された所望のMRUによって模倣されるような分子認識部位を含有する 1gM免疫グロブリンを生産するB細胞リンパ球を同定するための方法を提供す る。所望のMRUが巨大分子の分子認識部位を模倣することを意図した場合、免 疫選択段階で用いられる「抗原」はその巨大分子のリガンドであることに留意す べきである。例えば、ホルモンレセプターの結合特異性を模倣したMRUを設計 するためには、B細胞を免疫選択するための「抗原」としてホルモンを使用する 。一方、所望のMRUがリガンド上の分子認識部位を模倣することを意図した場 合、免疫選択段階で用いられる「抗原」はそのリガンドのレセプターまたは結合 タンパク質である。例えば、ホルモンの結合特異性を模したMRUを設計するた めには、B細胞を免疫選択するための「抗原」としてホルモンレセプターまたは 抗−ホルモン抗体を使用する。以後、“Ag”という用語は、抗体応答を誘導す るために本方法の免疫選択工程で[抗原」として用いられる分子認識部位を含有 するあらゆる分子または物質を包含するために用いられる。従ってAgは、リガ ンドとして機能する分子およびリガンドに対するレセプターとして機能する分子 を包含し、抗体を包含するがこれに限定されない(下記5.30項参照)。
Agに特異的に結合し、したがってその結合特異性を模倣したいと思う分子認識 部位を含有する1gM免疫グロブリンを発現するB細胞リンパ球を免疫選択する ための当業上知られたあらゆる方法が、本発明のこの工程に存用である。
ある実施態様に於ては、B細胞リンパ球は(a)模倣したい部位に相補的な分子 認識部位であるAg、またはそれを含有するAgに対して特異的なり細胞リンパ 球の生産を刺激し;(b)刺激されたB細胞リンパ球を不死化し:そして(C) 所望のMRUの分子認識部位に相補的な分子認識部位である分子またはそれを含 有する分子と特異的に結合する、所望の1gM免疫グロブリンを分泌する細胞を 同定するために、不死化細胞をスクリーニングすることによって、免疫選択され る。
インビボでの方法に於て、Agを単独で、またはアジュバン1〜と組み合わせて 動物に投与することによってB細胞リンパ球を刺激し、免疫された動物の牌臓、 リンパ節または末梢血液から所望のB細胞を収集する。
B細胞収集の3−4日前に小量のAgを2−3日間だけ投与する、あるいは大量 のAgを一回投与するといった免疫化のスケジュールを用いて、1gMイソタイ プの免疫グロブリンを発現するB細胞の濃厚な集団の生成を促進することができ る。B細胞のインビボ免疫選択に要するAgの量は、用いた動物の種類およびA gの性質に依存し、それを通常の技術の一つによって容易に決定することができ る。例えば、用いた動物がマウスかラットである場合、炭水化物Agは約1から 約10μg;タンパク質Agは約10から約50μg;細菌性またはウィルス性 Agは約1μg、そして不純物の混じったAgは概して1000μgは越えない が大量に用いられる。さらに、もしAgが低分子量、すなわち約1000ダルト ン未満の分子量しか有しない場合、あるいはなんらかの他の理由により免疫原性 が弱い場合は、まず最初に投与に先立ってキャリアーと結合させることができる 。好適なキャリアーは、キーホールリムペットヘモシアニン、ウシ血清アルブミ ン、オバアルブミン、家禽免疫グロブリンまたは当業者に知られたその他のあら ゆるキャリアーを包含する。B細胞を刺激するインビボでの方法は、舊歯類に限 らない;他の種もB細胞リンパ球の起源として好都合に用いられる。
あるいはまた、B細胞リンパ球はインビトロ[免疫化J法によって刺激される。
インビボ免疫化法で通常用いられるマイクログラム量どころかナノグラム量のA gを用いてこの方法を行うことができるので、選択したAgの供給が限られてい る場合には、このインビトロ法は特に育利であるかも知れない。さらに、完了ま でに2.3日しかかからないので、Agが不安定である場合には、インビトロ法 は育毒である。最後に、Agが特にインビボで有用である場合、または例えばヒ トに対して、倫理的配慮のため投与できない場合、インビトロ法は有用である。
選ばれたAgを含有する細胞培養培地中で約3−5日の期間、牌臓細胞、リンパ 節細胞、扁桃腺リンパ球または末梢血液リンパ球を培養することによって、B細 胞リンパ球はインビトロで刺激される。培養細胞がヒト以外の動物種から得られ る場合は、胸腺細胞−順化細胞培養培地の使用が好都合である。培養細胞がヒト 志願者から得られる場合には、胸腺細胞−順化培地は一般に使用できないが、所 望のB細胞の増殖を刺激するためにリンホカインを用いることができる。さらに 、いくつかの例では、細菌リボ多糖のようなり細胞のポリクローナル活性化剤、 またはアメリカヤマゴボウマイトジェン、フィトヘマグルチニンまたはコンカナ バリンAのようなマイトジェンを培養培地中に包含することができる。
上記の方法のいずれかによって刺激されたB細胞リンパ球を、当業者に知られた 種々の方法のいずれかを用いて不死化することができる。例えば、もともとはK ohlerおよびMilsten(1980年の彼らによる総説、Sci、Am er、 243:66−74)によって開発された融合またはハイブリドーマ法 、Kozborら(1983,Immunol、 Today 4ニア2−79 )により記載されたEBV形質転換法、Co1eら[inMonoclonal  Antibodies and Cancer Therapy、 Alan  R。
Li5s、 Inc、、 pp、77−96(1985)]により記載されたE BV−ハイブリドーマ法を、選択されたB細胞を不死化するために利用すること ができる。
ひとたび不死化されると、その細胞はインビトロ細胞培養物中で、またはインビ ボでは適当な宿主動物に於て好ましくは腹水腫瘍としてまたは固形皮下腫瘍とし て、増殖させることができる。あるいは不死化された細胞を、例えば液体窒素下 で凍結保存することができ、インビトロまたはインビボのいずれに於いても定期 的に再クローン化することができる。
一般にマウス牌臓細胞を用いた場合、本方法の最初の免疫選択工程のこの段階で 約10”−10”の細胞が得られる。
所望の[gM免疫グロブリンを分泌するB細胞を同定するために、不死化ハイブ リドーマ細胞または形質転換細胞を、数日から一週間くらいの間細胞培養培地を 用いてインビトロで培養する。上溝を細胞から分離しAgに対する特異性および 親和性をテストする。酵素免疫抗体法(ELrSA) 、例えば蛍光活性化セル ソーター(FAC3)を用いた免疫蛍光アッセイ、ラジオイムノアッセイなどの ような、Agを抗原として用いるあらゆる既知のスクリーニング法が、所望の特 異性を有する免疫グロブリンを発現するB細胞またはハイブリドーマ細胞を選択 するために用いられる。また、 1gMクラスの免疫グロブリンを発現するB細 胞またはハイブリドーマ細胞を同定するために、それらをスクリーニングしなけ ればならない。生産された免疫グロブリンのクラスを決定するために、ELIS A 、ラジオイムノアセイ、間接的免疫蛍光アッセイ、インビボで標識された抗 体の5DS−PAGE分析、オフタロニーアッセイなどのような当業者に知られ たあらゆる技法を用いることができるEGodinrl、 Monoclona l Antibodies: Pr1nciples andPractice 、第2版、Academic Press Inc、、 London105− 107(1986);  Campell、  Laboratory  Te chniquesin Biochemistry and Mo1ecula r Biology 、第13巻、Elsevier、 Amsterdam、  187−93(1984)参照1゜一般にマウス牌臓細胞を用いた場合、これ は不死化されたB細胞の約10−30%に相当し、したがって約100−300 のかかる細胞を本発明の第一工程で得ることができる。
別の実施態様に於いては、所望のMRUに相補的な分子認識部位であるAgまた はそれを含有するAgと特異的に反応する細胞を同定するために、 18Mイソ タイプのモノクローナル抗体を生産する公知のおよび/または利用可能な細胞系 統をスクリーニングすることによってB細胞リンパ球を免疫選択することができ る。かかる不死化細胞系統は、ハイブリドーマ細胞系統、EBV−形質転換Bリ ンパ球細胞系統、およびEBV−形質転換B細胞と骨髄腫または形質細胞腫細胞 との融合によって作成された細胞系統を包含する。刊行された参考文献照会およ び特許のデータベースをコンピューター検索することによるか、または少しだけ 名前を挙げるとAmericanType Cu1ture Co11ecti on、 Rockville、 MD;the Agricultural R e5earch Cu1ture Co11ection (NRRL)、 P eoria、 IL; the Co11ection Nationale  de 1’In5titut Pa5teur de Cu1tures de  Microorganisms。
Paris、 France;などのような国立の寄託機関に寄託されそして入 手可能な、モノクローナル抗体生産細胞のカタログを細かく調べることにより、 このようなスクリーニングを行うことができる。
5.1.2.初期B細胞のスクリーニング選ばれたAgに特異的なIgM免疫グ ロブリンを発現する不死化B細胞リンパ球集団を同定した後、1gM免疫グロブ リンをコードする発現デオキシリボヌクレオチド配列が、生殖細胞のデオキシリ ボヌクレオチド配列と比較したとき単一のCDRに於いてのみ再配列されている 集団を同定するために、すなわち初期B細胞を同定するために、その集団をさら にスクリーニングする。
本発明のこの第二工程の方法にしたがって、Chirgwinら(1979,B iochem、 18:5294−99)によって記載されたような当業者に知 られたあらゆる技法を用いて、工程(1)で選択された不死化B細胞から全RN Aを単離または抽出する。Avivら(1979,Proc、 Nat’1.  Acad、 Sci、69:1408−13)により記載されたようにカラムに 結合したポリ−Uまたはポリ−Tのいずれかを用いたアフィニティクロマトグラ フィーによって、他のRNAがらmRNAを分離する。
この工程のある実施態様によれば、選ばれたB細胞から単離されたmRNAを、 標識プローブのその後の非特異的結合を妨げるためにブロックされたニトロセル ロースフィルター上にドツトプロットする。B細胞を得た起源の動物に由来する 可変領域遺伝子の生殖細胞CDRに対応する一本tiJi DNAオリゴヌクレ オチド配列を、末端標識化、ニックトランスレーションなどを包含するがそれら に限定されない公知のあらゆる技法のいずれかを使用して標識する。CDRに対 応するこれらの標識したDNAオリゴヌクレオチドはプローブとしてとりわけ有 用である。標識したDNAオリゴヌクレオチドプローブをフィルターに結合した mRNAにハイブリッド形成させた後、フィルターを厳密な条件(例えば、Ma niatisら、上記、pp382−89、参考文献によってここに組み入れら れた)下で充分洗浄し、シグナルを明らかに示すために処理する。標識が放射能 であるときは、オートラジオグラフィーによって、生殖細胞プローブとはハイブ リッド形成しない、従ってオートラジオグラフでシグナルを生じないmRNAの 結合フラグメントが同定される。これらのハイブリッド形成しないmRNAフラ グメントは生殖細胞の配列が再配列されたCDRを表す。発現したIgMをコー ドするヌクレオチド配列が単一のCDRに於いて生殖細胞から再配列された不死 化B細胞を、このスクリーニングステップを用いて選択することができる。
本方法のこの工程の他の代わりとなる実施態様によれば、相補性−木組DNA( cDNA)を調製するために、工程(1)で選ばれた不死化B細胞から抽出され たmRNAを逆転写酵素と反応させる。cDNAをmRNAから分離し、−また はそれ以上の制限酵素で消化し、さらにゲル電気泳動によってフラグメントに分 離する。そのフラグメントを通常はプロッティングによりニトロセルロースやナ イロンフィルターのような固体基質に移し、B細胞を得た動物から得られた特異 的な標識された生殖細胞DNA配列に曝す。生殖細胞DNA配列とハイブリッド 形成するcDNAフラグメントのフィルター上の局在を、シグナルが現われるこ とによって検出する。標識が放射能である場合は、ハイブリッド形成cDNAフ ラグメントのフィルター上の局在はオートラジオグラフィーによって明らかに示 される。標識したDNAプローブとハイブリッド形成しないcDNAフラグメン トは、生殖細胞配列からCDR配列が再配列されているフラグメントを表す。発 現1gMをコードするヌクレオチド配列が単一のCDRに於いて生殖細胞から再 配列されている不死化B細胞を、このスクリーニングステップを用いて選択する ことができる。
この代わりの実施態様の実施に際しては、ポリ−AmRNAを、オリゴ−dTブ ライマー、逆転写酵素、および4種のデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dN TP)とともにインキュベートする。反応液のpHを上昇させて、こうして形成 されたRNA/cDNAハイブリッドからRNAを除去する。次にサザンプロッ ト法を用いて特異的に再配列されたDNA配列を以下のようにして一本鎖DNA 中に検出する(Southern、 1975. J、 Mo1. Biol、  98:508参照) : cDNAを−またはそれ以上の制限酵素で消化し、 マーカー位置を用いて、実験で得たcDNAフラグメントの長さを推定すること ができるように、長さの知られたマーカーDNAフラグメントと混合する。次に DNA混合物をゲル電気泳動によって分離し、プロッティングによってニトロセ ルロースフィルターに移す。B細胞を採取した動物の可変領域遺伝子の生殖細胞 配列に対応する一本@DNAを放射性標識し、結合cDNAとのハイブリッド形 成を判定するためのプローブとして用いる。
オートラジオグラフィーによって、生殖細胞プローブとハイブリッド形成しない cDNAの結合フラグメントを同定する。これらのハイブリッド形成しないcD NAフラグメントは、生殖細胞の配列が配列されたCDRを表す。
本発明のこの工程のさらに別の実施態様によれば、生殖細胞CDRDNAまたは mRNA配列、またはこのような生殖細胞CDHによってコードされるアミノ酸 配列をB細胞の起源とは異なる動物に於いて免疫原として用いて、工程(1)で 選択された不死化B細胞を採取した動物の生殖細胞可変領域遺伝子に対する多価 抗体(以下「抗−CDR抗体」)を調製する。例えば、選ばれたB細胞がマウス 由来であるならば、ウサギまたはヤギに於いて抗−CDR抗体を得ることができ る。必要ならば、免疫原として用いるDNA 、 mRNA、またはアミノ酸配 列を、キャリアーと結合し、アジュバントとともに、またはアジュバント無しで 投与することができる。次に、ELISA、ドツトプロットイムノアッセイ、サ ンドイッチイムノアッセイなどのようなイムノアッセイに於いて、工程(1)で 選択された不死化B細胞から得られたcDNASmRNAまたはIgM免疫グロ ブリンのいずれかをスクリーニングするために、抗−CDR抗体を捕捉抗体とし て使用する。
抗−DNA、抗mRNAまたは抗−IgM抗−CDR抗体と結合しない選択され た細胞から得られたDNA、 mRNAまたは1gMフラグメントは再配列した CDRを表す。このスクリーニング工程を使用し発現IgMをコードするヌクレ オチド配列が単一のCDRで生殖細胞から再配列された不死化B細胞を選択する ことができる。
5 、1.3.再配列されたCDRの配列決定本発明の方法の第三工程によれば 、生殖細胞から再配列され、本発明の方法の第二工程で同定された単一のCDH の配列が決定される。ノーイブリッド形成しないか、または結合しないmRNA またはcDNAフラグメントのいずれか一方を用いてCDRを同定する場合、ノ 1イブリッド形成しないか、または結合しないmRNAまたはcDNAフラグメ ントを単離し、常法を用いて配列決定する。
生殖細胞とは異なるこの単一のCDHのヌクレオチド配列を用いて、コードされ たアミノ酸配列を予測する。
あるいは、唯一のCDRに生殖細胞から再配列されたヌクレオチド配列を有する 細胞が生産するIgMのアミノ酸配列を、アミノ酸配列決定の常法、例えばエド マン分解、を用いて決定することができる。かかる単一のCDRによってコード されるアミノ酸配列が、本発明の所望のMRUである。
Ge1iebterら(1986,Proc、 Natl、 Acad、  S ci、 U、S、A。
83 :3371−75、その詳細は引例によりここに編入される)により記載 された改変ジデオキシ−チェインターミネーション法によって、mRNAを直接 配列決定する。簡単に説明すると、B細胞が由来する動物の生殖細胞可変遺伝子 領域に特異的なオリゴヌクレオチドブライマーを調製し、放射性標識し、そして アニーリングバッファー中でポリ−A−mRNAとインキュベートする。RNA −プライマーアニーリングバッファーを、逆転写酵素およびジデオキシリボヌク レオシド三リン酸(ddNTP)の一つ(すなわち、ddATP、 ddCTP 、 ddGTPまたはddTTP)を含有する転写バッファーの一定分量に加え る。反応を止め、エタノール沈澱物を配列決定用ゲルに供する。
cDNAはSanger(1977、Proc、 Natl、 Acad、 S ci、 U、S。
A、 74:5463−67)のジデオキシチェインターミネーション法、また はMaxan及びG11bert(1977、Proc、 Natl。
Acad、 Sci、 USA、 74:560−64)の方法、あるいはこれ らの方法の組合せといった既知方法によって配列決定される。当業者に知られる ように、市販の自動化DNAシークエンサーは、さらに大きなりNAフラグメン トであっても迅速かつ能率的にヌクレオチド配列を決定するという点で、特に有 用である(例えばKnight、 1988゜Biotech、 6:1095 −96参照)。
もし選ばれたB細胞を得たその由来の動物の生殖細胞配列が公知ならば、単一の CDR配列を比較し、それかかかる配列とは異なることを証明することができる 。
実際は、決定された特定のDNA配列を公的に入手可能な生殖細胞配列と比較す るために適当なソフトウェアパフケージでコンピューターを用いて比較するのが 好ましい。生殖細胞配列を含む公的に入手可能なデータベースの例は、Nati onal Biomedical Re5earch Foun−da t i  onデータベースおよびIntelligenetic Package(S mi thら、1986. Nucleic Ac1ds Res、  14: 17−20; Day−hoffら、1978. At1as of Prot ein 5equence; Kabatら編、1987.5equences  of Proteins of ImmunologicalInteres t、第4版、U、 S、Dept、 of Health and Human Services、 800pp参照)を包含するがそれらに限定されない。
抗−アミノ酸抗−CDR抗体を用いてCDRが同定される場合、エドマン分解の ような常法(自動化シークエネーターの使用を包含する)を用いて、同定された CDRのアミノ酸配列を直接決定することができる。
5.1.3.1.  ヌクレオチド配列本発明はさらに、ペプチドまたはポリペ プチドMRUをコードする、上記工程(1) −(3)を用いて同定された単一 のCDRのmRNAおよびDNAヌクレオチド配列を包含するものとする。これ らヌクレオチド配列は、MRUのみならず、本発明の新規ポリペプチドおよびタ ンパク質接合体(Conjugate)を調製するのに特に有用である(下記第 5.1.4および5.4項参照)。
5.1.4. MRUの合成 所望のMRUが、本発明の上記工程(1) −(3)を用いて同定されると、か かるペプチドまたはポリペプチドを含んでなる特異的なアミノ酸配列を、当業者 に知られた多くの慣用の合成法のいずれを用いても、合成することができる。例 えば、Merr汀1eldら(f963. J、 Am。
Chem、 Soc、 85:2149; 1982. Biochem、 2 1:5020; BaranyおよびMerrif 1eldによる総説、Th e Peptides第2巻、GrossおよびMierinhofer編、A cadmic Press、 Inc、。
New York、 pp、1−284)により開発された固相法や、Boda nszky編、Pr1nciples of Peptide 5ynthes is。
Springer−Verlag pl)、 (1984)に記載の液相法のよ うな、ペプチドまたはポリペプチドの化学合成のためのあらゆる常法を用いて、 所望のMRUを調製できる。
慣用の組換えDNA技法もMRU調製に使用できる。従って、所望のMRUをコ ードするDNA配列をベクターに挿入し、適当な宿主内で複製する能力を有する 組換えDNA分子またはウィルスを作成する。当業者に理解されているように、 適正な複製、転写および翻訳シグナルがかかるDNA分子に正しく配置されてい るならば、形質転換細菌細胞を包含するあらゆる種類の発現ベクターにおいて、 または真核生物の複製開始点を担持する組換えウィルスまたは組換えプラスミド による感染を受けた許容しうる真核生物細胞において、所望のMRUをコードす るDNA配列を正確に発現させることができる。かかる周知の組換え技法は(M aniatisらによって記述されている[Mo1ecular Clonin g: A LaboratoryManual、Co1d Spring Ha rbor Symposium、 545pp、 (1982)。
その詳細は引例によりここに編入される: BergerおよびKimme1編 、 Guide to Mclecular Cloning Techniq ues。
Methods in Enzymology第152巻、Acadmic P ress、  Inc、。
San Diego、 CA 812pp、 (1987))。
所望のMRUが調製されると、巨大分子に対するか、またはAgとして用いられ るリガンドに対する、ペプチドまたはポリペプチドの特異的結合を、第5.1. 1項に記載したスクリーニング方法のいずれかを用いてテストすることができ、 そのMRUが実際にそのAgと特異的に結合し、目的とする分子認識部位の結合 特異性を模していることを保証することができる。
本発明のさらに別の実施態様によれば、IgMイソタイプのモノクローナル抗体 、またはかかる免疫グロブリンのアミノ酸配列データベースのモノクローナル抗 体をコードするDNAおよび/またはRNA配列を含んでなるデータベースを利 用しコンピューターを用いて、本方法の上記工程を組み合わせて、実施すること ができる。実際、公的に入手可能なデータベースをスクリーニングし、所望のM RUに対して相補的な分子認識部位を含有するAgと特異的に結合するモノクロ ーナル抗体を同定する。従って、所望のMRUがリガンド上の認識部位を模する ことを意図するならば、そのリガンドに対する抗体に特異的な1gM免疫グロブ リンについてデータベースをスクリーニングする。そして、所望のMRUがレセ プターまたは結合タンパク質の認識部位を模することを意図するならば、そのリ ガンドに特異的な免疫グロブリンをスクリーニングする。抗体配列を包含する公 的に入手可能なデータベースの例は、National Biomedical  Re5earch FoundationデータベースおよびIntelli genetic Package(Smithら、1986゜Nucleic  Ac1ds Res、  14:17−20; Dayhoffら、1978゜ At1as of Protein 5equence; Kabatら編、1 987. 5equences of Proteins of Immuno logical Interest、第4版、U、 S、 Dept、 of  Healty and Human 5ervices。
800pp参照)を包含するがそれらに限定されない。選ばれたAgに対して特 異的なIgMのあるグループがこのコンピューターに基づく本発明の実施態様を 用いて選択されると、かかるIgMをコードするDNA配列を生殖細胞配列のそ れと比較し、単一のCDRが生殖細胞配列のそれとは異なっている可変領域を有 する配列を同定する。上記のあらゆるスクリーニングアッセイを用いてかかるM RUを合成および選抜し、かくして同定されたMRUが実際にAgと特異的に結 合し、意図する分子認識部位を模していることを立証する。
また本発明のMRUは、変化したアミノ酸配列も包含するが、その場合機能的に 同等なアミノ酸残基が配列内の残基と置換され、結果としてサイレントな変化を 生じる、すなわちMRUの結合特異性には不利な影響を与えない。例えば、配列 内の−またはそれ以上のアミノ酸残基を、同様の極性を有する別のアミノ酸によ って置換することができる。このような極性の等しいアミノ酸は機能的に等しく 作用し、結果としてサイレントな変化を生じる。配列内のアミノ酸置換基を、そ のアミノ酸の属するクラスの他の構成員から選択することができる。例えば非極 性(疎水性)アミノ酸はアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリン 、フェニルアラニン、トリプトファン、およびメチオニンを包含する。極性中性 アミノ酸はグリシン、セリン、スレオニン、システィン、チロシン、アスパラギ ン、およびグルタミンを包含する。プラスに荷電した(塩基性)アミノ酸はアル ギニン、リジンおよびヒスチジンを包含する。マイナスに荷電した(酸性)アミ ノ酸はアスパラギン酸およびグルタミン酸を包含する。
さらに、上記第5.4項に詳細に説明するように、本発明のMRUは、所望の分 子認識部位の特異性および結合親和性を模した第一のドメイン、およびエフェク ター活性を有する第二のドメインを有する接合体の構成成分として有用である。
この第ニドメインがペプチドまたはポリペプチド部分である場合、その接合体を 融合タンパク質として、すなわち各々の解読枠が一致するように互いに結合した 二つのタンパク質をコードする遺伝子の部分によって発現される産物として、調 製することができる。上記のあらゆる化学的技法または組換え技法のそれぞれ一 方、または組合せのいずれを用いても、かかる融合タンパク質を調製することが できる。
5.2.増強された親和性を有するMRUある特定の応用に於ては、MRUが模 倣するよう設計された分子認識部位により認識されるAgに対する親和性が増強 されたMRUまたはMRU接合体を調製することが望ましいことがある。本発明 のこの様式の一実施態様によれば、このシステムにしたがって調製されたMRU を以下の方法にしたがって修飾することができる。簡単に説明すると、特定のM RUをコードするDNA配列、「親MRUJと称する、を化学的に合成すること ができる。
配列が合成されると、その配列のランダムな化学変化によって点突然変異をその DNA配列内に導入する。こうして形成された突然変異DNA配列のファミリー のそれぞれは常法の組換えDNA技法を用いて適当な発現ベクター中に導入され クローン化される。発現したMRUファミリーを例えばニトロセルロースフィル ター上でAgに対する結合についてスクリーニングする。親MRUに対する競合 抗原結合アッセイを用いて、親MRLIより強い親和性を有するMRUを同定す ることができる(競合アッセイの記述については、概略はCambpell、上 記、pp、 195−199参照)。
本発明のこの方法のさらに別の実施態様によれば、MRUが模倣するように設計 されている分子認識部位により認識されるAgに対する親和性が増強されたMR U接合体は、そのMRUの結合特異性及び/または親和性を実質的に損なうこと なしに、多くのMRU結合部位を有する巨大分子に多コピーのMRUを結合させ ることによっで、調製される。結果として、かかる接合体は、rgG免疫グロブ リン分子より強い親和性を有する多価IgM免疫グロブリン分子とまったく同様 に、分子認識部位に対する増強された機能的親和性を有する[Karush。
The Immunoglobulins、 LitmanおよびGoodma n編、Plenum Press、 NevrYork pp、85−116( 1978)]。
本発明のこの方法のさらに別の実施態様によれば、MRUが模倣するように設計 されている分子認識部位により認識されるAgに対する親和性が増強されたMR U接合体は、多コピーのMRUを縦列に共有結合することによって、すなわちポ リマーMRU接合体を形成することによって、調製される。多数のMRUを直接 またはリンカ一部分を介して縦側に共有結合することによって、または代わりに MRUをコードするヌクレオチド配列の多数コピーを縦列に結合し、適合する宿 主細胞に於て融合タンパク質としてかかる配列を発現させることによって、かか るポリマーMRU接合体を調製することができる。いずれの場合も、接合体を形 成する縦列にならんだMRUは、そのMRUの結合特異性を実質的に損なうこと なしに、結合される。
5.3. Ag 上記5.1.1項に示すように、Agは、分子認識部位そのものであるまたはそ れを含有する、あらゆる分子または物質であり、リガンドに対するレセプターと じて機能する分子および物質を包含する。このようなリガンドは、抗体、酵素、 結合タンパク質など、およびリガンドとして機能するものを包含するがこれに限 定されない。本発明にしたがって、あらゆる物質を、それが少なくともハブテン として、すなわちそれが単独では抗体生産を引き起こすことができなくても、抗 体に特異的に結合する分子として機能し得る限り、Agとして用いることができ る。選ばれたAgがハブテンである場合には、これを本発明のこの方法に使用す る前にキャリア一部分に結合しなければならない。キャリア一部分とは、例えば キーホールリムペットヘモシアニン、ウシ血清アルブミン、オボアルブミン、家 禽免疫グロブリンまたは他の任意の知られたキャリアーなとである。抗体反応を 誘導できるあらゆる抗原を、本発明のこの方法に用いることができる。
本発明の実施に際して用いられるAgは、意図する応用目的にしたがって、すな わち所望のMRUが模倣することを意図された分子の結合特異性にしたがって、 選択される。かかるAgは、細菌、真菌、ウィルス、マイコプラズマ、寄生虫、 組織適合性、または分化抗原のような従来から「抗原」と称される部分;ホルモ ン;神経伝達物質;神経伝達物質および/または全身性ホルモンとして作用でき るペプチド;神経ホルモン;フェロモン;ビオチン;シグナルペプチドおよびタ ンパク質を包含するシグナル物質;増殖因子;酸素基質およびコファクター;酵 素活性化剤および阻害剤;触媒によって促進されるような化学反応に対する遷移 状態類似体;収縮性タンパク質、 RNA ; DNA ;輸送タンパク質;免 疫グロブリン;酵素;レセプターおよびレセプタータンパク質;レクチン、およ びアビジンやストレプトアビジンのような他の結合タンパク質などを包含するが それらに限定されない。細菌、真菌、ウィルス、マイコプラズマ、寄生虫、組織 適合性、または分化抗原のような従来から抗原と称される部分のほかに、本発明 の方法にしたがってAgとして使用できるリガンドの非網羅的リストを第−表に 示す。第二表は、本発明の方法にしたがってAgとして使用できる巨大分子種の 非網羅的リストを示す。ある例に於ては、−以上の分子認識部位を含有する、− 以上のカテゴリーの分子の組合せを含んでなるAgの使用が有用である。別の例 においては、複合巨大分子を含んでなるAgの使用が有用であろう。
この複合巨大分子は、空間的な関係によってコンフォメーション決定子を生じる サブユニットからなる。
第−表 MRLI調製にAgとして作用に用いられるリガンドの例バソブレッシン アンギオテンシン メラニン細胞−刺激ホルモン ソマトスタチン 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン 性腺刺激ホルモン放出ホルモン テストステロン エストラジオール プロスタグランジン ニューロテンシン 血管作動注腸ペプチド 心房性ナトリウム利尿ペプチド 副腎皮質刺激ホルモン 甲状腺刺激ホルモン 卵胞刺激ホルモン 黄体形成ホルモン 成長ホルモン プロラクチン 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン 成長ホルモン放出ホルモン 副甲状腺ホルモン カルシトニン 絨毛性性腺刺激ホルモン 絨毛性ソマトマンモトロビン ドーパミン      エピネフリン ノルエピネフリン   セロトニン グルタミン酸     γ−アミノ酪酸アセチルコリン ■増殖因子 上皮増殖因子 神経成長因子 血小板由来増殖因子 血管形成因子 繊維芽細胞増殖因子 内皮細胞増殖因子 顆粒球コロニー形成刺激因子 顆粒球−マクロファージコロニー形成刺激因子インターロイキン3 エリスロボエチン 腫瘍増殖因子 ■植物ホルモン アブシシン酸     インドール酢酸ゼアチン       ジベレリン酸 ■フェロモン 酵母ファクターa 酵母α因子 昆虫フェロモン アンギオテンシノーゲン 活性化剤 阻害剤 ■酵素に関する遷移状態類似体 加水分解に関する遷移状態類似体: エステル 炭酸 ブロモクリプチン メシレート メカミルアミン イソプロテレノールおよびその誘導体 (本頁以下余白) 第二表 MRU調製にAgとして有用に用いられる巨大分子の例■ 免疫グロブリン あらゆる「古典的」抗原に対して特異的な抗体環−表に挙げたようなリガンドに 対する抗体に対して特異的な抗体 ■ レセプター/結合タンパク質 第−表に挙げたようなリガンドに対する細胞レセプター ウィルスに対する細胞レセプター 味覚 嗅覚 レクチン フンカナバリンA コムギ胚芽凝集素 ダイズレクチン ジャガイモレクチン ハス種子レクチン 結合タンパク質 アビジン ストレプトアビジン ZP3のような精子結合タンパク質 卵結合タンパク質 ■酵素 ヒ     タンパク質酵素 RNA酵素 触媒抗体 第二表に用いられる「酵素」なる用語は、触媒活性と特異性によって特徴付けら れ、生物学的および/または生化学的システムの触媒として作用する無数の巨大 分子を包含するものとする。[活性の一般的な記述および意図するこのような巨 大分子の実例については、5tryer、 Biochemistry、第3版 、W、 H,Freeman andCo、、 NY、 pp、177−259 (1988); Lehninger、 Pr1nciplesof Bioc hemistry、 Worth Phblishers Inc、、 pp、 207−76(1982)参照、その詳細は引例によりここに編入される]。
さらに、本発明の方法にしたがって使用する場合、Agを精製物の形で使用する 必要はない。従って、例えばウィルス粒子、細胞表面または細胞表面調製物また は抽出物、あるいは組織や器官表面でさえより複雑な物質の部分として見いださ れ、原位置でB細胞リンパ球に提示されて抗体反応を依然として誘導することの できるAgを、本発明にしたがって、原位置で利用することができる。例えば、 Agが細菌細胞表面抗原であるならば、これを精製された形でも、あるいはフラ グメントや完全な細菌細胞に結合していても、いずれの場合であっても本発明の 方法に於て使用できる。
5.4.接合体 本発明のMRUは、種々の物質の結合特異性を模した作用剤として、単独で有用 であるのみならず、接合体の構成成分としても有用である。本発明の接合体は、 所望の分子認識部位の結合特異性および結合親和性を模したMRUである第一の ドメインと、エフェクター活性を有する第二のドメインを含んでなる。MRUの 結合特異性や結合する分子または分子フラグメント自身のエフェクター活性をい ずれも損なうことなしにMRUに結合できるあらゆる分子または分子フラグメン トを、本発明の接合体の第ニドメインとして用いることができる。ある場合には 、第ニドメインはエフェクター活性を有する第二のMRUを含んでなることがで きる。例えば、当該のDNA配列に対するその特異性と結合に基づいてかかるD NA配列に調節作用をおよぼすRNAを、エフェクタードメインとして別のMR Uに結合することができる。このMRUは、当該の細胞、組織、または器官部位 に特異性を有する。この場合、第一のMRUは所望の部位へ接合体を標的輸送し 、そして第二のMRUはその所望の部位で第二のMRUの調節活性をあられす。
接合体の二つのドメインは任意の共有結合手段を用いて直接結合するか、または 中間リンカ一部分を二つのドメイン間に介して結合することができる。リンカ− は、一方は第一の結合ドメインと反応し、もう一方はエフェクター活性を存する ドメインと反応する、少なくとも二つの反応グループを有する任意の適合性部分 を包含するものとする。本発明の接合体の形成に好適なリンカ−は、米国特許出 願第630.375号に記載された分枝リンカ−1切断可能リンカ−、スペーサ ーおよび切断可能エレメント、および非−切断リンカ−を包含するがそれらに限 定されない。
MRLIが接合体の構成成分として用いられる場合、MRUはそのMRUが特異 的に認識する分子認識部位を接合体の標的となし、エフェクタードメインはその 標的部位で活性を働かせる。MRUが特異的に認識する分子認識部位が触媒酵素 の遷移状態類似体である場合には、そのMRUは結合特異性を有するのみならず 、標的部位での触媒活性も有するであろう。エフェクター活性は生物学的、薬理 学的、および酵素的活性並びに支持体としての機能を包含するものとする。
上記第5.2項に述べたように、エフェクタードメインは、多数のMRU結合部 位を有する多価巨大分子であることができる。その結果得られる接合体は、MR Uが特異的に認識する分子認識部位に対し増強された親和性を有する。MRUの ポリマー型接合体も、本発明のMRU接合体に含まれる(上記第5.2項参照) 。
本発明の接合体の第二の、またはエフェクタードメインとして使用することがで きる部分は、その接合体の意図する適用次第である。ある例に於ては、接合体を インビボでの診断またはこの治療目的に使用することが意図される。かかる場合 には、エフェクタ一部分がMRUと直接にせよりンカ一部分を介するにせよ結合 した場合にその結果生じた接合体がインビボ使用に好適であるよう十分な水溶性 を有するように、そのエフェクタ一部分が十分な水溶性を有していなければなら ない。他方、接合体がヒトや動物への投与を含まない用途に意図される場合は、 その接合体は水溶液に可溶性または不溶性のいずれをも包含する。
接合体が診断目的に意図される場合には、MRU ドメインは、その接合体を所 望の部位に標的輸送する能力を付与し、そしてエフェクタードメインは、接合体 を所望の部位で検出できる「リポータ−」部分を供給する。あらゆるカテゴリー のリポータ一部分を本発明の診断用接合体調製に使用することができる。このリ ポータ一部分は、放射性同位体、放射線不透過性色素、蛍光発生化合物、化学発 光性化合物、核磁気共鳴スペクトルによって検出可能な非放射性常磁性化合物、 ポジトロン放射断層法を用いて検出できるポジトロン放射体、従来の分光法を用 いて検出できる色素、などのようなものを包含する。当業者に容易に理解される ように、インビボまたはインビトロのいずれの応用にも使用できる診断用接合体 は、水溶性および水不溶性成分の両方を包含する。
接合体が治療目的に意図される場合には、MRUドメインは、その接合体を所望 の部位に標的輸送する能力を付与し、そしてエフェクタードメインは、その所望 の部位で接合体にその治療活性を発揮させることができる生物学的にまたは薬学 的に活性な部分を供給する。
非常に多くの生物学的に活性な部分を本発明の治療用接合体のエフェクタードメ インとして使用することができるが、それらは、例えば、以下のような薬物、す なわち鎮痛剤、抗菌剤、抗真菌剤、抗腫瘍剤および他の抗増殖剤、抗寄生虫剤、 抗マイコプラズマ剤、抗ウィルス剤、抗炎症剤、抗うつ剤、抗凝血剤、抗血栓剤 、膜透過性を変化させる薬剤など、および以下のような生物学的に活性な作用物 質すなわちホルモン、神経伝達物質、神経ホルモン、DNA 、毒物および毒物 の活性フラグメント、酵素、サイトカイン、リンホカイン、増殖因子、腫瘍壊死 因子、インターフェロン、およびこれらの生物学的に活性な薬剤の活性フラグメ ントなどを包含する。当業者に容易に理解されるように、インビボまたはインビ トロのいずれの応用にも使用できる治療用接合体は、水溶性および水不溶性成分 の両方を包含する。
接合体を化学および/または触媒の目的を意図する場合には、その接合体をいく つかの異なる種類に分類することができる。このような目的のためのある種類の 接合体に於ては、MRU ドメインは分子認識および/または触媒活性を付与し 、そしてエフェクタードメインはMRU ドメインのための支持体またはマトリ クスを与える。これらの目的のための接合体を調製するために、非常に多くの固 体またはマトリクス支持体を使用することができる。好適な支持体は、ラテック ス球、アガロースビーズ、デキストランビーズ、活性化ガラスピーズ、ポリスチ レン、ポリプロピレン、ゴム、ポリエステル、ポリアミド、メタクリル酸ポリマ ー、ポリ塩化ビニルのような塩化ビニルポリマー、セルロース、シリカゲル、お よびそれらの誘導体などを包含するがそれらに限定されない。
化学および/または触媒目的のための別の種類の接合体においては、MRU ド メインは分子認識および/または触媒活性を付与し、そしてエフェクタードメイ ンは、その接合体が十分に可溶性であってその結果溶液中で触媒として有用であ るような支持機能を与える。
化学および/または触媒目的のためのさらに別の種類の接合体においては、MR U ドメインは認識および/または触媒活性を付与し、そしてエフェクタードメ インはMRU ドメインによって与えられるのと異なるかあるいは同一の触媒活 性を与える。この例に於て、エフェクタードメインは、酵素またはその活性フラ グメントであり、それは種々の化学反応のいずれを触媒するものであってもよい 。またその接合体を溶液中で触媒として用いることができる。
5.5. MRUおよびMRU接合体の応用MRUは、以下の要因が重要である ようなシステムに於て特に有用である、すなわち:分子認識および高度の結合特 異性;低分子量およびインビボ投与時に免疫原となる可能性が低いこと;インビ ボ投与時のより速い血中からのクリアランスと、標的器官、組織および/または 細胞へのより速い拡散;付加的なエフェクター機能と組み合わせることができる こと:結果的に増強された機能的親和性を有するより多価の接合体を生じること ができること;費用効果:など。このように、本発明によれば、MRUおよびM RU接合体は広範な応用に用いられ、その応用は生物医学;生物学的制御および 害虫制御:農業;化粧品;環境制御および廃棄物処理;化学;触媒作用;栄養お よび食品工業;軍事利用;気候制御;などの分野における使用を包含するがそれ に限定されない。以下に簡単に説明する応用は、MRtJおよびMRU接合体の 使用を説明する例として意図されており、それらを限定するものとして考えてい るわけではまったくない。他の応用が当業者に容易に明らかとなるであろうが、 この応用の範囲に包含されるものとする。
本発明のMRUおよびMRU含有接合体は、生物医学および生物調節または制御 の分野で、広範なインビトロおよびインビボの応用に使用される。これらの応用 に於て、MRUおよびMRLI接合体は、例えば、抗体または免疫グロブリンお よびそのフラグメント、ホルモンレセプター、神経伝達物質レセプター、シグナ ル物質またはタンパク質のレセプター、および酵素のような構成物に対する模擬 的な代替物として、ならびに抗原または免疫原、ホルモン、シグナル物質、神経 伝達物質およびアルコールのような物質に対する内在性脳レセプターのアゴニス トまたはアンタゴニスト、精神に変化を生じさせる薬剤、増殖因子、フェロモン 、酵素活性のエフェクター、遺伝子制御タンパク質、局在細胞分裂のりギュレー ター、などに対する模擬的な代替物として使用される。
目的に応じて、本発明のMRUおよび接合体をインビボでヒトも含めた動物に、 注射(例えば、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、心房内、乳腺内、尿道内、など )、局所適用(例えば、患者に)などを包含する多くの経路で、そして上皮また は粘膜皮膚内膜(例えば、眼上皮、口腔粘膜、直腸および膣上皮内膜、呼吸管内 膜、鼻咽頭粘膜、腸粘膜、など)を通した吸収によって、投与することができる 。生物への直接適用、生物の生息地での散布、周囲の環境または水系へ加えるこ と、などによって生物調節および/または制御のために植物、昆虫および原生生 物に到達させることができる。
本発明のMRUおよび接合体を、インビトロ細胞への投与によってインビトロの 診断および治療上の応用に用いることもできる(例えば、ヒトを含む動物細胞、 植物細胞、原生生物など)。
栄養および食品工業に於て、MRUおよびMRU含有接合体を、味覚または嗅覚 センサーとして機能する感覚性レセプターが認識し特異的に結合するあらゆるリ ガンドに対する模擬的な代替物として使用することができる。例えば、甘味に関 する味覚を媒介するレセプターと相互作用するようなリガンドを、本発明のペプ チドまたはポリペプチドMRUを模倣することができる。
(Schiffman ら、The Receptors、 Vol、  IV 、 Conn編、Academic Press、 N、 Y、 pp、315 −77参照)。したがって、かかるMRUは甘味に関するこのようなリガンドに 対する模倣的な代替物として作用することができるであろう。
化学工業に於て、免疫グロブリン、酵素、結合タンパク質、またはかかる巨大分 子に対するリガンドの結合特異性を模倣することができる本発明のMRUおよび 接合体を、広く様々な分離、精製、および精製方法に使用することができる。
触媒作用の分野では、あらゆる種々の化学反応を触媒する酵素の遷移状態類似体 に特異的な抗体を模倣するようMRUを設計することができる。
あるいは、酵素の活性部位の結合特異性、または酵素阻害剤や酵素の活性化剤の ような酵素エフェクターの結合特異性を模倣するようMRUを設計することがで きる。かかるMRUを、工業的応用に有用な種々の酵素反応を触媒し、またはそ の触媒作用を調節するために使用することができる。
さらに、ごく詳細には上記第5,4項に説明するように、多くの様々な種類のM RU接合体を、固体支持体上で、または溶液中でのいずれで行われる反応につい ても触媒として使用することができる。
廃棄物処理の分野に於て、本発明のMRUおよび接合体を分離、精製、および分 解工程で使用することができる。
軍事利用および生物学的制御の分野では、MRUはワクチンにおける新規免疫原 として、毒性病原体および毒素のアッセイにおける抗原として、抗毒素または解 毒薬として、放射線防護物質として、など、そしてそれらに対する模擬的な代替 物として使用することができる。
気候制御の分野では、本発明のMl?LIおよび接合体を以下のように用いるこ とができる、すなわちニオシン層を損ない、または破壊する汚染物質の捕捉剤と して;降水を増やすために雪中に撒く雨の核となる粒子として作用するリガンド に対する模擬物として、など。
最後に、既に示したように、上記の応用は、本発明のMRUおよび接合体につい て意図される無数の用途のうち、説明として示す単なる例に過ぎない。かかる説 明的な例の列挙は、本発明のMRUに関して、またMRUの用途に関してのいず れも、限定する意図はまったくない。当業者に容易に理解されるように、本発明 の方法は新規MRUを調製するための新規方法を与えるものであり、この新規M RUは、あらゆる分子の分子認識部位を、それがハブテンまたは抗原として機能 することができる限り、模倣する。かかるあらゆるMRUを使用するための方法 は、明らか本発明の範囲に含まれる。
以下の実施例は、説明の目的で示されるもので、決して本発明の範囲を限定する ことを意図しない。
6、実施例: MRUの調製 以下の実験は、本発明の一実施態様にしたがって、ヒト腺ガンに関連するムチン 抗原と反応する抗体の結金持異性を模倣するMRUの調製を説明する。
ムチン抗原は、モノクローナル抗体(IgGl)を用いて、ヒト乳ガンまたは結 腸ガンの検体から精製された形で得られた。該モノクローナル抗体は、前記抗原 と特異的に反応性であり、そしてSch lomらの米国特許第4,522.9 18号に記載のハイプリドーマ細胞系統ACTTC番号)IB8108 (以下 r B72.3抗体」)から得られた(Nutiら、1982、  Int、  J、 Cancer 29:539−45参照)。あるいは、ムチン抗原を、ヒ ト乳ガンまたは結腸ガンの検体から得られた細胞表面膜抽出物の形で使用するこ とができる。いずれの場合も、本発明のインビボの方法にしたがって、ムチン抗 原は実験用Ba1b/cマウスに2〜3日間日間的腔内投与る。3日目に、その 動物を殺し、牌臓を無菌的にとり出し、牌臓細胞をKohlerおよびMi 1 steinによって開発された通常の融合技法を用いて不死化する(これらの著 者による総説、1980. Sci。
Amer、 243:66−74参照)。
不死化したハイブリドーマ細胞を低密度で、すなわち約60%の増延比率で塗布 し、HAT培地で約10−14日間インビトロ細胞培養で増殖させる。
細胞培養で約10−14日で得られた不死化ハイブリドーマ細胞をスクリーニン グして、ムチン抗原に結合特異性を有するものを同定し、そしてELISAアッ セイを用いて1gMクラスの免疫グロブリンを発現するものを同定する。
ムチン抗原に特異的なIgM免疫グロブリンを発現する上記で同定された不死化 細胞の一定分量を、次にインビトロでRPMI 1640/10%ウシ胎児血清 中で培養し、細胞を集める。CsClクッションを用いた密度勾配遠心後、収集 した細胞からすべてのRNAを単離し、そしてAuriaらによって記載される オリゴ−dTセルロースカラムを用いてポリ−A−mRNAを単離する(197 2. Proc。
Natl、 Acad、 Sci、 69:264−68)。
次にmRNAをニトロセルロースフィルターにドツトプロットし、そのフィルタ ーを非特異的結合を防ぐためにブロックし、続いて、標識した生殖細胞に特異的 な一木組オリゴヌクレオチドブローブをフィルターに供する。−重鎖オリゴヌク レオチドDNAプローブは、マウス可変領域遺伝子の既知の生殖細胞配列を用い て調製しくKabatら、上記参照)、そして放射性P−32を用いて末端標識 する(Maniatisら、上記、pp、 109−124参照)。
洗浄したフィルターをオートラジオグラフフィルムにさらし、特異的な、放射性 標識された生殖細胞DNAプローブとハイブリッド形成しない結合mRNA部分 を同定する。ラジオオートグラフからのシグナルがまったく検出されない場合、 生殖細胞配列が既に再配列されたCDRを表すハイブリッド非形成mRNAフラ グメントが同定されている。発現1gMをコードする配列が単一のCDRに於て のみ再配列している不死化細胞系統を、本発明のこの方法を用いて選択する。
上記で同定された単一のCDR配列のヌクレオチド配列は、以下のように決定さ れる。選ばれたCDRをコードするmRNAを直接Ge1iebterら(19 86,Proc、 Natl。
Acad、 Sci、 83:3371−75)に記載のようにして配列決定す る。
上記のようにして決定された単一のCDRのヌクレオチド配列によってコードさ れる推定アミノ酸配列を、一般に受は入れられている情報である遺伝暗号を用い て予想し、所望のMRUを含んでなるアミノ酸配列をMerrif 1eldの 固相合成法を用いて化学合成する(1963゜J、 Am、 Chem、 So c、 85:2149)。
調製したMRUの特異的結合活性を、競合的ELISAアッセイを用いて確認す る。このアッセイに於て、ムチン抗原を抗原として使用し、MRUは免疫選択B 細胞によって生産された抗体と競合する。
(本頁以下余白) 国際調査報告

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.(a)所望の分子認識ユニットに相補的な分子認識部位であるかまたはそれ を含有する分子に特異的に結合するIgM免疫グロブリンを発現するB細胞を免 疫選択すること; (b)初期B細胞、すなわち発現されたデオキシリボヌクレオチド配列が生殖細 胞遺伝子と比較して単一の相補性決定領域に於てのみ再配列されている初期B細 胞を同定するために(a)から選択されたB細胞をスクリーニングすること: (c)(b)で同定された再配列した相補性決定領域のヌクレオチド配列または そのコードするアミノ酸配列を決定すること;および (d)上記(c)で同定された配列によってコードされる所望の分子認識ユニッ トを合成すること;を含んでなる分子認識ユニットを設計し調製するための方法 。
  2. 2.(a)模倣が所望される部位に相補的な分子認識部位であるか、またはそれ を含有する抗原またはハプテンに特異的なB細胞リンパ球の生産を刺激すること ; (b)刺激を受けたB細胞リンパ球を不死化すること;および (C)所望の分子認識ユニットの分子認識部位に相補的な分子認識部位であるか またはそれを含有する分子に特異的に結合する、所望のIgM免疫グロブリンを 分泌する細胞を同定するために、不死化細胞をスクリーニングすること; を含んでなる方法によってB細胞を免疫選択する、請求の範囲第1項記載の方法 。
  3. 3.所望の分子認識ユニットに相補的な分子認識部位であるかまたはそれを含有 する抗原またはハプテンと特異的に反応するものを同定するために、IgMイン タイプのモノクローナル抗体を生産する既知のおよび/または入手可能な不死化 細胞をスクリーニングすること、 を含んでなる方法によってB細胞を免疫選択する、請求の範囲第1項記載の方法 。
  4. 4.分子認識部位であるかまたはそれを含有する分子が、免疫グロブリン;酵素 ;レセプタータンパク質;感覚性レセプター;レクチンおよび他の結合タンパク 質;デオキシリボ核酸;リボ核酸;収縮性タンパク質;抗原;酵素コファクター および基質;酵素阻害剤および活性化剤;酵素の遷移状態類似体;ホルモン;プ ロスタグランジン、神経ホルモン、増殖因子;フェロモン:レセプターに結合す る薬剤;ビオチン;神経伝達物質、シグナルタンパク質およびペプチドのような シグナル物質からなる群から選択される、請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 5.(e)分子認識ユニットが(a)で用いられた分子認識部位であるかまたは それを含有する分子と実際に結合し、所望の分子認識部位の結合を模倣している ことを確証するために、酵素免疫抗体法、免疫蛍光アッセイおよびラジオイムノ アッセイからなる群から選択されたアッセイに於て、分子認識ユニットを使用す ること、 をさらに含んでなる請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 6.(a)以下のような配列、すなわちそのモノクローナル抗体がクラスIgM に属し、そして分子認識ユニットが模倣することが所望される部位に相補的な分 子認識部位であるかまたはそれを含有する抗原またはハプテンに対して特異的で あるような配列、を同定するために、(i)モノクローナル抗体をコードするデ オキシリボ核酸またはリボ核酸配列、または(ii)モノクロール抗体のアミノ 酸配列、のいずれかのデータベースをスクリーニングすること;(b)(a)で 同定された配列を、選択されたモノクローナル抗体配列が由来する動物の生殖細 胞デオキシリボヌクレオチド配列と比較して、以下のような可変領域、すなわち 単一の相補性決定領域のみが生殖細胞配列とは異なっているような可変領域、を 有する配列を同定すること; (c)所望の分子認識ユニットを形成させるために、(b)で同定された単一の 相補性決定領域によってコードされるアミノ酸配列を合成すること;および、( d)分子認識ユニットが(a)で述べられた相補的分子認識部位であるかまたは それを含有する分子と実際に結合し、所望の分子認識部位の結合を模倣している ことを確証するために、酵素免疫抗体法、免疫蛍光アッセイおよびラジオイムノ アッセイからなる群から選択されたアッセイに於て、分子認識ユニットを使用す ること、 を含んでなる、分子認識ユニットを設計するための方法。
  7. 7.(a)巨大分子の、または(b)小分子、または天然に存在する巨大分子に 対するリガンドとして機能する大分子の小領域の分子認識部位を模倣する、従っ て結合特異性を模倣するアミノ酸配列を有するペプチドまたはポリペプチドを含 んでなる、請求の範囲第1項の方法にしたがって調製される分子認識ユニット。
  8. 8.(a)巨大分子の、または(b)小分子、または天然に存在する巨大分子に 対するリガンドとして機能する大分子の小領域の分子認識部位を模倣する、従っ て結合特異性を模倣するアミノ酸配列を有するペプチドまたはポリペプチドを含 んでなる、請求の範囲第2項の方法にしたがって調製された分子認識ユニット。
  9. 9.(a)巨大分子の、または(b)小分子、または天然に存在する巨大分子に 対するリガンドとして機能する大分子の小領域の分子認識部位を模倣する、従っ て結合特異性を模倣するアミノ酸配列を有するペプチドまたはポリペプチドを含 んでなる、請求の範囲第3項の方法にしたがって調製された分子認識ユニット。
  10. 10.(a)巨大分子の、または(b)小分子、または天然に存在する巨大分子 に対するリガンドとして機能する大分子の小領域の分子認識部位を模倣する、従 って結合特異性を模倣するアミノ酸配列を有するペプチドまたはポリペプチドを 含んでなる、請求の範囲第6項の方法にしたがって調製される分子認識ユニット 。
  11. 11.巨大分子が、免疫グロブリン、酵素、レセプタータンパク質、感覚性レセ プター、デオキシリボ核酸、リボ核酸、収縮性タンパク質、レクチンおよび他の 結合タンパク質からなる群から選択される、請求の範囲第7項記載の分子認識ユ ニット。
  12. 12.リガンドとして機能する分子が、抗原、ホルモン、酵素コファクターおよ び基質、酵素阻害剤および活性化剤、酵素の遷移状態類似体、プロスタグランジ ン、神経ホルモン、増殖因子、フェロモン、レセプターに結合する薬剤、ビオチ ン、神経伝達物質、シグナルタンパク質およびペプチドのようなシグナル物質か らなる群から選択される、請求の範囲第7項記載の分子認識ユニット。
  13. 13.巨大分子が、免疫グロブリン、酵素、レセプタータンパク質、感覚性レセ プター、デオキシリボ核酸、リボ核酸、収縮性タンパク質、レクチンおよび他の 結合タンパク費からなる群から選択される、請求の範囲第8項記載の分子認識ユ ニット。
  14. 14.リガンドとして機能する分子が、抗原、ホルモン、酵素コファクターおよ び基質、酵素阻害剤および活性化剤、酵素の遷移状態類似体、プロスタグランジ ン、神経ホルモン、増殖因子、フェロモン、レセプターに結合する薬剤、ビオチ ン、神経伝達物質、シグナルタンパク質およびペプチドのようなシグナル物質か らなる群から選択される、請求の範囲第8項記載の分子認識ユニット。
  15. 15.巨大分子が、免疫グロブリン、酵素、レセプタータンパク質、感覚性レセ プター、デオキシリボ核酸、リボ核酸、収縮性タンパク質、レクチンおよび他の 結合タンパク質からなる群から選択される、請求の範囲第9項記載の分子認識ユ ニット。
  16. 16.リガンドとして機能する分子が、抗原、ホルモン、酵素コファクターおよ び基質、酵素阻害剤および活性化剤、酵素の遷移状態類似体、プロスタグランジ ン、神経ホルモン、増殖因子、フェロモン、レセプターに結合する薬剤、ビオチ ン、神経伝達物質、シグナルタンパク質およびペプチドのようなシグナル物質か らなる群から選択される、請求の範囲第9項記載の分子認識ユニット。
  17. 17.巨大分子が、免疫グロブリン、酵素、レセプタータンパク質、感覚性レセ プター、デオキシリボ核酸、リボ核酸、収縮性タンパク質、レクチンおよび他の 結合タンパク質からなる群から選択される、請求の範囲第10項記載の分子認識 ユニット。
  18. 18.リガンドとして機能する分子が、抗原、ホルモン、酵素コファクターおよ び基質、酵素阻害剤および活性化剤、酵素の遷移状態類似体、プロスタグランジ ン、神経ホルモン、増殖因子、フェロモン、レセプターに結合する薬剤、ビオチ ン、神経伝達物質、シグナルタンパク質およびペプチドのようなシグナル物質か らなる群から選択される、請求の範囲第10項記載の分子認識ユニット。
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