JPH0348780B2

JPH0348780B2 -

Info

Publication number: JPH0348780B2
Application number: JP58200715A
Authority: JP
Inventors: Seinosuke Ooshima; Masao Nakamori; Takehiro Seki
Original assignee: Nihon Nosan Kogyo Co Ltd
Current assignee: Nihon Nosan Kogyo Co Ltd
Priority date: 1983-10-28
Filing date: 1983-10-28
Publication date: 1991-07-25
Also published as: JPS6094043A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は家畜、愛頑動物等、動物の排泄物処理
材の製造方法に関するものである。従来、動物特に犬、猫等のペツト動物の排泄物
を処理する方法としては、小石をトイレ砂として
用いる方法、古紙、パルプなどを粒状に成形して
トイレ砂として用いる方法、川砂を用いる方法、
その他新聞紙を用いる方法等が知られている。しかしながら、小石あるいは川砂をトイレ砂と
して用いる場合、その吸湿性、脱臭性はある程度
優れていても、捨てる場所に困るとか、あるいは
ペツト動物の足指に小石がはさまり足指を傷つけ
たり、あるいは足指にくつつき室内をよごすとか
の難点があり、また、古紙、パルプなどを粒状に
成形してトイレ砂として用いる場合、これら処理
物はトイレにも流せることができるので便利であ
るが、一方軽いのでペツト動物の体あるいは手足
について飛び散り、室内をよごしたりするなどの
難点の他、吸湿性においても今一つ欠ける点があ
る。このように、従来、開発されあるいは市販され
ている動物の排泄物処理材は一長一短があり、更
により排泄物処理材の開発が望まれているのであ
る。このような状況下、本発明者らは、繊維質含量
の多い植物性原料、澱粉類、鉱物質原料等を混合
したものを、膨化成形すれば、極めて優れた動物
の排泄物処理材となることを見い出し本発明を完
成した。すなわち、本発明は繊維質含量の多い植物原料
10〜50％と、澱粉類あるいは結合剤５〜４％と、
鉱物質原料30〜70％との混合物を加水あるいは調
湿後、高温、高圧下にて〓和し、ダイの孔より押
出してなることを特徴とする排泄物処理材の製造
方法であつて、その目的とするところは、動物の
排泄物に対し、極めて優れた吸水性、脱臭性を持
ち、かつ動物の手足、体には付着せず、また足指
にはさまることもなく、水に投下した場合に適度
の崩壊性を有するので、水に流すことも可能であ
つて、しかも庭、畑等にまけば土壌改良、肥料に
もなるという排泄物処理材を安価にかつ大量に製
造する方法を提供することにある。本発明において使用する繊維質含量の多い植物
原料としては、繊維植物が10％以上、望ましくは
15％以上のものがよく、例えばビートパルプ、バ
ガス、グルテンフイード、デンプン粕、サイトラ
スパルプ、トマト搾り粕、梨擦り粕、パイナツプ
ル粕などの各種農産製造副産物；サフラワー粕、
ヒマワリ粕などの油粕類；アルフアルフアー、ク
ローバー、ライグラスなどの乾草あるいはこれら
の茎葉類；ヌカ、フスマ類；モミ殻類；古紙、パ
ルプフロツク、オガ屑、木質粉、その他などが挙
げられ、これらのうちから１種以上適当なものを
選んで使用する。また、本発明に使用する澱粉類あるいは結合剤
としては、繊維質含量の多い植物原料と鉱物質原
料とを造粒成型できるように結合効果を有するよ
うなものであればよく、例えばとうもろこし、小
麦、大麦、ライ麦、エン麦、ソルガム、米、ア
ワ、キビ、ヒエなどの穀類およびその穀粉類；コ
ーンスターチ、ポテトスターチ、小麦澱粉、タピ
オカ澱粉などの澱粉類；、グルコマンナン、アル
ギン酸、カラギーナン、グアーガム、CMC、リ
グニン、アラビアゴムなどの結着剤あるいは結合
剤などが挙げられ、これらのうちから適宜１種以
上を選んで使用する。さらにまた、本発明に使用する鉱物質原料とし
ては、例えばカオリン、セリサイト、ジークライ
ト、タルク、セピオライト、ベントナイト、酸性
白土、活性白土、珪砂、けいそう土、軽石、鹿沼
土、ゼオライト、パーライト、バーミキユライ
ト、炭酸カルシウム、カキ殻、貝殻、骨粉等が挙
げられ、これらのうちから１種以上適当なものを
選んで使用する。この他の原料としては、殺菌剤、脱臭剤、PH調
整剤、着色料、漂白剤、フレーバーなどが挙げら
れ、これらは必要に応じて適宜用いることができ
る。本発明による排泄物処理材の製造は、次のよう
にして行われる。まず、繊維質含量の多い植物原料および鉱物質
原料の荒いものは粉砕し、澱粉類あるいは結合剤
と混合する。これら原料の混合割合は、繊維質含
量の多い植物原料10〜50％、澱粉類あるいは結合
剤５〜40％、鉱物質原料30〜70％の範囲で混合す
るのが望ましく、特に繊維質含量の多い植物原料
20〜40％、澱粉類あるいは結合剤20〜30％、鉱物
質原料40〜60％の範囲で混合するのが好適であ
る。本発明において繊維質含有量の多い植物原料
の使用割合が10％未満では、吸水性において満足
するものが得られず50％を超えると排泄物処理材
の比重が小さくなり、軽くなつて水に投下した場
合に浮いてしまうため、10〜50％とした。また澱
粉類あるいは結合剤は５％未満では充分な粒状体
が形成できず、40％を超える配合では造粒成形す
る際に切断の困難性および造粒物の相互付着の難
点がある。そして、鉱物質原料が30％未満では得
られた排泄物処理材が軽いものとなり、所定の性
能が発揮できず、70％を超えると排泄物処理材が
吸水性の悪いものとなるので望ましくない。これらに、必要に応じて殺菌剤、脱臭剤、PH調整
剤、着色料、漂白剤、フレーバーなどを適宜混合
する。そして、上記した原料は全体として100％
となるように混合する。次に、これら原料混合物を加水あるいは蒸気な
どで調湿して水分を調整する。その際、原料混合
物自体の組成及び水分含量等により調整する水分
含量は異なるが、水分含量が少ないと成形性が悪
くなり、また逆に余り水分含量が多いと膨化せ
ず、得た処理物の吸水性等が劣るものとなるの
で、通常、原料混合物の水分含量が15〜40％とな
るように加水あるいは調湿するのが望ましい。次に、この原料混合物を、高温例えば100〜170
℃、望ましくは150〜150℃、高圧例えば５Kg／cm²
以上、望ましくは10Kg／cm²以上で処理し、ダイの
孔より押出す。ダイの孔より押出された原料混合
物は膨化したものとなる。その膨化率は原料組
成、水分含量、温度、圧力、ダイの孔の径等を適
宜変えることにより、任意の膨化率を得ることが
できるが、例えば膨化倍率（製品の断面積／ダイ
孔断面図）として1.2以上となるように膨化させ
るのが望ましい。次に、ダイの孔より押出された原料混合物は、
ダイの出口に設けられた切断ナイフにより所望の
サイズに切断する。この際、長さは断面径と同程
度にするのが望ましい。上記工程には、高温、高圧下に原料混合物を〓
和し、ダイの孔より押出すことが可能な機械、装
置であればどのようなものでも用いることができ
るが、押出成型機、例えばエクスパンジヨンペレ
ツトミル、エクストルーダーなどを用いることが
可能である。このように押出し膨化させたものは、高圧部か
ら低圧ないしは常圧部に押出される際に水分も減
少するが、さらに乾燥するのが望ましい。そして
押出し膨化させたものを、切断後直ちに乾燥して
排泄物処理材とすることもできるが、乾燥前に膨
化物の切断面を丸くする工程を入れ丸くするとさ
らによいものが得られる。さらにまた、切断した
ものにフレーバー、PH調整剤、着色料、つや出し
剤などを加えた溶液などでコーテイングすると、
さらに優れたものが得られる。これらの丸くする
方法、コーテイングする方法は任意に選択し用い
ることができる。本発明方法により得られた排泄物処理材は、特
に犬、猫、ウサギ、ハムスターなどのペツト動物
の排泄物処理材として利用すると効果が大きい
が、また豚、牛などの家畜の排泄物処理材として
も利用でき、さらにまた寝たきりの病人や老人の
排泄物の処理材としても利用できるものである。本発明方法により得た排泄物処理材を例えば猫
において使用する場合、縦約40cm、横約35cm、高
さ約15cm程度の容器に厚さ３cm程度に敷いておけ
ばよい。本発明方法により得た排泄物処理材は、膨脹し
た粒状物となつているので、排泄物に対する吸収
性、脱臭性が優れ、しかも植物性原料、澱粉類、
鉱物質原料が適当に配合されているので、比重も
適度のものとなつて、犬、猫などの動物の体には
付着せず、また手足の指にはさまることもないの
で、動物がこれにより室内を汚すこともない。ま
た、これらを処分する場合、水に対して適度な崩
壊性を有するので、水洗トイレに流すことも可能
であるばかりでなく、庭、畑等にまいても土壌改
良、あるいは肥料にもなるという極めて広く、か
つ優れた効果を有するものである。次に、実施例を示してさらに本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれにより制限されるもの
ではない。実施例１第１表に示す組成の原料のうち、ビートパル
プ、陳度は予め粉砕し、これらの原料をよく混合
した。次いで、これに水を加えて水分含有量25％
とし、加熱加圧押出機（エクストルーダー）に送
り込み、高温（100℃以上）、高圧下（10Kg／cm²以
上）でよく〓和し、径3.5mmのダイの細孔より急
速に押し出した後、一定の長さに切断した。そし
て、これらを通風乾燥機で乾燥して排泄物処理材
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄを得た。

【表】上記のように製造した排泄物処理材の吸収性を
測定した。その結果は第２表の通りである。吸収
性の測定は、排泄物処理材100gに対し、水を少
量づつ吸収させ、その１分後及び５分後の吸収量
をみた。なお、比較例として市販のゼオライト造
粒品とパルプフロツク造粒品の吸収性も測定し
た。

【表】第２表から、実施例１の製品である排泄物処理
材は極めて優れた吸収性をもつことが認められ
る。実施例２第３表に示す組成の原料をよく混合した後、水
と蒸気にて調湿し水分含量24％とし、次いで加熱
加圧押出機に送り込み、高温、高圧下でよく〓和
し、ダイの細孔より押し出した。この際、温度は
140℃、圧力はダイより押出す圧力差は７Kg／cm²
以上とした。押出したものを回転式刃により切断
後、通風乾燥機により乾燥し、排泄物処理材Ａ，
Ｂ，Ｃを得た。

【表】次に上記のようにして得た排泄物処理材の吸水
能力及び水中での崩壊性を測定した。吸水能力の
測定方法は、ビーカーにサンプルを測り込み、水
を少量づつ吸収させ、その最大吸収量をみた。ま
た、水中での崩壊性は、水を入れたビーカーにサ
ンプルを投下し、軽く撹拌し30分後、３時間後の
形状を観察した。なお、比較例として市販のパル
プフロツク造粒品とゼオライト造粒品の吸水能力
及び水中での崩壊性も同様に測定した。その結果
は第４表の通りで、第４表から、実施例２の製品
である排泄物処理材は吸水能力、崩壊性とも優れ
ていることが認められる。

【表】また、実施例２により得た排泄物処理材Ａを、
猫のトイレ（40×35×10cm）に厚さ５cmに敷き、
排泄物処理材としての効果と観察したところ、吸
水性、脱臭性も極めて優れていることが確認され
た。また、この処理物を水洗トイレに流したとこ
ろ、うまく流れて何ら支障がなかつた。同様の試
みを、室内飼育のウサギで行つたところ、同様な
効果が確認された。

Claims

【特許請求の範囲】

１繊維質含量の多い植物原料10〜50％と、澱粉
類あるいは結合剤５〜40％と、鉱物質原料30〜70
％との混合物を加水あるいは調湿後、高温、高圧
下にて〓和し、ダイの孔より押出してなることを
特徴とする排泄物処理材の製造方法。