JP3288247B2 - 動物用糞尿処理・消臭材及びその製造方法 - Google Patents

動物用糞尿処理・消臭材及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、犬、猫のよ
うにペットとして飼われている動物用の糞尿処理・消臭
材(以下、「糞尿処理・消臭材」ということもある。)
及びその製造方法に関する。本発明の動物用糞尿処理・
消臭材は、動物の尿などを速やかに吸収し、且つ臭いを
抑える働きがあり、特に、室内で飼われることも多い、
犬、猫、兎及びハムスター等の飼育において使用するこ
とができる。
【0002】
【従来の技術】犬、猫等のペットを室内で飼うことが多
くなってきており、ペットの排泄を室内の一定の場所で
行わせるためのペット用のトイレの需要が年々高まって
いる。また、ペットの排泄物の臭いを抑え、良好な室内
環境を維持するため、このペット用のトイレには脱臭
剤、消臭剤などが備えられている。このような脱臭剤な
どとしては、所謂、猫砂或いはゼオライト等の多孔質の
無機物などが使用されることが多い。しかし、これらは
安価ではあるが、特に、尿を含んだ砂、ゼオライト等が
トイレ全体に広がってしまったり、使用後の廃棄処理が
面倒である等の問題がある。
【0003】脱臭剤などとしては、上記の他、最近で
は、紙或いはウッドチップなども使用されている。これ
らは糞尿を吸収した部分が局所的に固まり、その特定の
部分を廃棄すればよいこと、及び使用後の脱臭剤などを
家庭の便器に廃棄することができること等の長所があ
る。しかし、ゼオライト等の無機物に比べて高価である
こと、及び貴重な森林資源を用いて製造される紙の有効
利用であるとは必ずしもいえないこと等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の問題を解決するものであり、資源を有効に再利用し、
且つ安価であって、使用後の廃棄処理にまで配慮した動
物用糞尿処理・消臭材及びその製造方法を提供すること
を目的とする。本発明の糞尿処理・消臭材では、ペット
の尿等の臭いが抑えられ、また、使用後は適度な硬さの
塊状物となって廃棄処理し易く、可燃性のゴミとして処
分することもできる。更に、そのまま土中に埋めること
もでき、この場合、経時とともに分解して消失する。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明の動物用糞尿処
理・消臭材は、植物性繊維を含む廃棄物からなる無定形
片と、無定形片を相互に接合する接合剤とからなり、嵩
比重が0.55〜0.75である多孔質体によって構成
されており、前記廃棄物がデンプンを含む農産物及びデ
ンプン類のうちの少なくとも一方から選択されており、
前記多孔質体の空隙に動物の尿が吸収されることを特徴
とする。
【0006】上記「植物性繊維を含む廃棄物」は特定さ
れず、各種の食品加工業及び農林業等において排出され
る植物性繊維を含む廃棄物を使用することができる。こ
の廃棄物に含まれる植物性繊維の量比も特に限定はされ
ないが、本発明の糞尿処理・消臭材は、この植物性繊維
によって、その形状が保持されるものであり、廃棄物中
の植物繊維の含有量は30重量%以上であることが好ま
しい。植物性繊維の量比が低くなるとともに糞尿処理・
消臭材は柔らかくなり、使用し難いものになる。
【0007】また、上記「無定形片」は、各種の食品加
工業等において排出される廃棄物を用いて動物用糞尿処
理・消臭材を製造する際の、混合、混練等、加工時に形
成されるものであり、形状及び寸法は特定されない。廃
棄物は、通常、何ら加工を要することなく、そのまま用
いることができるが、押出成形などの際に成形機に問題
なく供給することができないほどに粗大なものである場
合は、予め適宜の大きさに加工、処理した後、使用して
もよい。更に、廃棄物が多量の水分を含んでいる場合
は、適宜に乾燥した後、使用してもよい。
【0008】植物性繊維を含む廃棄物としては、大豆を
豆腐に加工する際に排出されるおから、大豆中の油分を
圧搾等によって除いた残査である脱脂大豆、大麦を醗酵
させてビールを製造する際に排出されるビール粕、米を
醗酵させて清酒を製造する際に排出される酒粕などの
他、焼酎粕及び醤油粕等を使用することができる。この
廃棄物としては、第2発明のように「おから」及び「脱
脂大豆」が好ましく、これらを使用して得られる糞尿処
理・消臭材は、適度に発泡し、軽量であって、且つ輸
送、保管時等、その形状が崩れてしまうようなことがな
い。また、おからは豆腐の製造に伴って副生するもので
あり、且つ安価であって、入手し易く、資源の有効な再
利用を主たる目的の一つとする本発明の動物用糞尿処理
・消臭材においては特に好ましい。
【0009】本発明の動物用糞尿処理・消臭材は、使用
するまでの間の輸送、保管時及び取扱時等に容易に崩れ
てしまって粉末状にならない程度に形状が保持されれば
よい。従って、個々の無定形片を相互に接合して、一体
に動物用糞尿処理・消臭材を形成するための、第1発明
における上記「植物性の接合剤」は、それほど大きな接
合力は必要としない。また、廃棄処理が容易であって、
且つ環境上の問題を生ずることがない点を考慮すれば、
この植物性の接合剤として、「デンプンを含む農産物」
及び「デンプン類」のうちの少なくとも一方からなるも
のを使用する。
【0010】デンプンは植物の種子、果実、根及び根茎
に多く貯蔵されており、冷水には不溶であるが、温水、
熱水中では、分子間隔が徐々に広がり、溶解してゾル状
となる。このようにゾル状となったデンプンが、植物性
繊維を含む廃棄物からなる個々の無定形片の間隙に入り
込み、それらを接合して繋ぎ合わせることによって、本
発明の動物用糞尿処理・消臭材が形成される。
【0011】デンプンを含む農産物としては、トウモロ
コシ、米、麦、小麦及び根菜類等を使用することができ
る。また、デンプン類としては、コーンスターチ、サツ
マイモデンプン、ジャガイモデンプン及びタピオカデン
プン等を用いることができる。これらデンプンを含む農
産物及びデンプン類は、1種のみを用いてもよいし、2
種以上を併用してもよい。更に、第4発明のように、デ
ンプンを含む農産物としては、「トウモロコシ」及び
「米粉」のうちの少なくとも一方が特に好ましい。ま
た、デンプン類としては「コーンスターチ」が好適であ
る。
【0012】上記のように種子、根等に粒状のデンプン
が貯蔵された農産物を、何ら加工しないでそのまま使用
すれば工程上は簡便であって好ましい。特に、商品とし
て市場に出荷できないものを用いれば、動物用糞尿処理
・消臭材のコストの面でも有利である。但し、農産物を
そのまま使用する場合は、デンプンの接合効果を十分に
得るためには、植物性繊維を含む廃棄物に対して、この
農産物を比較的高い量比で使用しなければならないこと
もある。この場合、デンプンを含む農産物として、根菜
類のように多くの植物性繊維を含んでいるものを使用す
れば、植物性繊維を含む廃棄物の代替として利用するこ
とができるとの利点もある。しかし、米、麦等、それほ
ど多くの植物性繊維を含まないものを用いる場合は、得
られる動物用糞尿処理・消臭材の形状が安定して保たれ
るように留意し、接合剤として他のものを併用する等の
手段を講ずることが好ましい。
【0013】また、本発明では、農産物そのままではな
く、これらから取り出したデンプン類そのものを使用し
てもよい。このデンプン類は、例えば、トウモロコシ、
米粉等に冷水を加えて粉砕し、固形物を除去した溶液を
静置し、デンプン粒を沈降させる等の方法によって得る
ことができる。このようにして取り出したデンプン類を
使用すれば、その組成にもよるが、植物性繊維を含む廃
棄物に比較的少量添加するのみで、得られる糞尿処理・
消臭材の形状が十分に保持される。尚、デンプンは吸湿
性が強く、風乾状態で20重量%程度、やや湿度の高い
空気中では35重量%程度の水を含んでいる。本発明で
は、この水を含んだ状態のデンプンをそのまま使用する
こともできるが、乾燥した後、用いることが好ましい。
【0014】本発明の動物用糞尿処理・消臭材は「多孔
質体」であり、多くの空隙を有する。
【0015】この空隙は、無定形片及び接合剤の間に形
成され、その大きさ、形状、方向等はまったくランダム
である。本発明の動物用糞尿処理・消臭材では、この空
隙は、それぞれが独立した空隙であってもよいし、これ
らの少なくとも一部が連通したものであってもよい。そ
して、この空隙内に尿等が吸収され、空隙の壁面に吸着
されるため、尿等の臭いが効率的に低減される。また、
これら空隙が連通した部分が多いほど尿等がより速やか
に、且つ十分に吸収されて、良好な室内環境が保たれ
る。更に、接合剤としてデンプン類を使用しているの
、このデンプン類そのものも膨潤して、内部に多くの
空隙を有し、尿等はこの空隙にも吸収、吸着され、その
臭いがより抑えられる。
【0016】尚、本発明の動物用糞尿処理・消臭材は、
通常、適宜の形状、寸法のチップに成形して使用され
る。このチップは、ペットの種類及びその大きさ等によ
って、適宜の形状及び寸法のものとすればよい。特に、
第5発明のように、犬、猫等に用いる場合、「直径2〜
3mm、長さ2〜8mm」程度のチップとすることが好
ましい。この程度の寸法であれば、犬、猫が排泄に際し
てチップを掘り返すのに適当な大きさである。また、本
発明の動物用糞尿処理・消臭材は、適度な空隙を有する
多孔質体であって、その嵩密度が0.50〜0.80、
特に第6発明のように「0.55〜0.75」、更には
0.60〜0.70程度ものが好ましい。嵩密度が0.
50未満と軽い場合は、犬、猫等の動きによって糞尿処
理・消臭材が容易に散乱してしまって、糞尿処理・消臭
材の用をなさない。一方、嵩密度が0.80を越える場
合は、空隙が少なく、尿等を十分に吸収することができ
ないため好ましくない。
【0017】第7発明の動物用糞尿処理・消臭材の製造
方法は、植物性繊維を含む廃棄物と、植物性の接合剤と
からなる混合物を用い、押出成形によって動物用糞尿処
理・消臭材を製造する方法であって、上記押出成形の温
度が90〜130℃であり、上記混合物に、単位時間当
たりの吐出量(単位;kg)と、単位時間当たりの水の
供給量(単位;リットル)との比(吐出量の絶対値/水
の供給量の絶対値)が7〜18となる範囲で、連続的に
水を供給しつつ、加熱し、混練して、上記混合物を膨化
させ、その後、吐出させることを特徴とする。
【0018】接合剤の配合量は、通常、廃棄物100重
量%に対して1〜20重量%とすることが好ましい。接
合剤が1重量%未満である場合は、接合剤としての機能
が十分に得られず、糞尿処理・消臭材が脆くなって、そ
の形状が保持されない。また、接合剤が20重量%を越
える場合は、発泡が過多となり、空隙が多くなりすぎ
て、得られる糞尿処理・消臭材の形状が安定して保持さ
れない。接合剤の配合量は、デンプンを含む農産物を使
用するか、デンプン類を用いるか、或いは例えば接合剤
としてデンプン類を使用する場合など、その組成等によ
って適宜調整することが好ましい。この配合量は、特に
2〜15重量%、更には5〜10重量%程度とすること
が好ましく、この範囲であれば、適度に発泡し、形状は
十分に保持され、且つ尿等を十分に吸収することができ
る動物用糞尿処理・消臭材を得ることができる。
【0019】また、本発明の動物用糞尿処理・消臭材の
製造方法は特定されないが、第7発明のように、「押出
成形」によって製造することができる。この押出成形で
は、無定形片と接合剤との混合、混練、並びにデンプン
類等からなる接合剤による無定形片の接合及びチップ化
を、一軸又は二軸の押出成形機によって連続的に行うこ
とができ、非常に効率的である。更に、押出速度、ダイ
スの形状等によって、得られる糞尿処理・消臭材のチッ
プの形状及び寸法を、ペットの種類、その大きさ等によ
って、容易に、且つ任意に変えることもできる。
【0020】押出成形機では、通常、そのバーレル部に
混練ゾーンと押出ゾーンとが備えられており、連続的に
動物用糞尿処理・消臭材を製造することができる。ま
た、前段に混練機が取り付けられた押出成形機を用いて
もよい。尚、コーンブレンダー、バンバリーミキサー等
によって、廃棄物と接合剤とを予め混合、分散してお
き、これを押出成形機に供給する方法が好ましいが、廃
棄物及び接合剤の形状、大きさ等によっては、押出成形
機に直接供給することもできる。
【0021】押出成形の温度が90℃未満である場合
は、デンプン類が十分にゾル状とならず、無定形片の接
合、一体化が不十分となって、動物用糞尿処理・消臭材
の形状の保持が難しくなる。一方、130℃を越える
と、空隙が大きくなって糞尿処理、消臭材が脆くなり、
また、消臭効果が損なわれる恐れがある。この押出成形
の温度は、特に100〜130℃、更には115〜12
5℃であることが好ましく、この温度範囲であれば、形
状の保持が十分であって、取り扱い易い動物用糞尿処理
・消臭材を得ることができる。尚、この成形温度とは吐
出物の出口温度であり、押出成形機の供給ゾーン、混練
ゾーン、押出ゾーン及びダイス等の温度を適宜設定する
ことにより調整することができる。この温度設定は、供
給ゾーン側を低めに、ダイス側を高めにするのが一般的
である。
【0022】更に、単位時間当たりの吐出量(単位;k
g)と、単位時間当たりの水の供給量(単位;リット
ル)との比が7未満の場合は、温水等が揮散する際の空
隙の形成が過度となる。そのため、空隙の多い脆い動物
用糞尿処理・消臭材となり、形状が保持できなくなる。
一方、上記の比が高くなるにつれて、言い換えれば、相
対的に水の供給量が少なくなるとともに、糞尿処理・消
臭材は徐々に空隙の少ない硬いものになっていく。ま
た、この比が18を越える場合は、硬く、緻密な動物用
糞尿処理・消臭材となってしまって、尿等が十分に吸収
されない。
【0023】本発明では、上記のように単位時間当たり
の吐出量と単位時間当たりの水の供給量との比を変える
ことによって、糞尿処理・消臭材の空隙生成の程度を調
整することができる。この比は、特に7〜12、更には
第8発明のように「7〜9」とすることが好ましい。上
記の比が7〜9の範囲であれば、第6発明に特定する嵩
密度を有し、輸送、保管等或いは取扱時などに形状が崩
れることことがなく、且つ尿等を十分に吸収することが
できる動物用糞尿処理・消臭材とすることができる。
【0024】尚、単位時間当たりの吐出量と、単位時間
当たりの水の供給量との比は、使用する廃棄物及び接合
剤の種類並びに配合量によって、上記の範囲内で適宜設
定することができる。更に、特に、廃棄物及び接合剤と
して同様のものを使用して連続的に製造する場合は、吐
出量と水の供給量との比をできるだけ一定にすることが
好ましい。言い換えれば、吐出量の増減と、水の供給量
の増減とは、並行して行うことが好ましい。このように
することにより、デンプン類等の接合剤は同程度にゾル
化し、無定形片が同程度の力で接合され、且つ水分によ
る混合物の膨化の程度もほぼ一定となって、安定した品
質の動物用糞尿処理・消臭材を得ることができる。
【0025】また、第7発明において、廃棄物としてお
から及び脱脂大豆のうちの少なくとも一方を使用し、接
合剤としてコーンスターチを用いた場合、廃棄物と接合
剤との合計量100重量%に対して、接合剤を8〜12
重量%、特に9〜11重量%、更には10重量%程度と
することが好ましい。更に、廃棄物としておから及び脱
脂大豆のうちの少なくとも一方を使用し、接合剤として
米粉を使用した場合は、廃棄物と接合剤との合計量10
0重量%に対して、接合剤を3〜7重量%、特に4〜6
重量%、更には5重量%程度とすることが好ましい。こ
のように特定の廃棄物と接合剤とを組み合わせ、且つ接
合剤の配合量を上記の特定の範囲とした場合は、より優
れた性能の動物用糞尿処理・消臭材を得ることができ
る。
【0026】また、上記のおからは乾燥し、粉砕して、
嵩密度が0.20〜0.50、特に0.30〜0.4
0、更には0.35〜0.40程度の粉体とした後、接
合剤と混合することが好ましい。尚、このおからは水洗
した後、乾燥し、使用することが好ましい。水洗によっ
て特におからの表面に付着していた低分子量の有機物等
が除去され、品質の安定したおからとすることができ
る。更に、糖を加水分解する作用のあるα−アミラー
ゼ、蛋白質を分解する作用のあるプロテアーゼによって
処理することにより、より不純物の少ない、安定したお
からとすることもできる。また、これら水洗、α−アミ
ラーゼによる処理及びプロテアーゼによる処理を適宜組
み合わせて実施することもできる。このような水洗及び
特定の処理によって、混合物をより容易に膨化させるこ
とができ、得られる動物用糞尿処理・消臭材の品質も安
定したものとなる。
【0027】第7発明では、膨化して吐出される吐出物
は、その吐出方向に適宜の長さに切断し、チップ化する
ことができる。このチップはダイスに設けられる透孔の
形状によって、円形、三角形、四角形等、適宜の断面形
状のものとすることができる。また、その長さも押出速
度と切断速度とを調整することにより、任意に変えるこ
とができる。このチップの直径は1〜5mm、長さは1
〜12mm程度とすることができる。特に、犬、猫等の
場合、直径2〜3mm、長さ2〜8mm程度のチップが
適当であることは前記の通りである。尚、チップは上記
のように円柱状とすることができるが、他の形状の場合
も、この寸法に相当する大きさのものとすることが好ま
しい。
【0028】
【発明の実施の形態】
実施例 乾燥したおから90kgにコーンスターチ10kgを加
え、コーンブレンダーによって、室温において分散、混
合させた。この混合物をスクリュー径47mmの二軸押
出成形機(日本製鋼株式会社製)に供給した。ホッパー
から混合物を投入する箇所の温度を約90℃に設定し、
ホッパーから混合物とともに11〜12リットル/時間
の速度で水を供給し、90〜110kg/時間の押出速
度(吐出量の絶対値/水の供給量の絶対値=7.5〜1
0)で膨化した混合物を吐出させた。尚、ダイスの温度
を約120℃に設定したが、吐出物の出口温度も同程度
であった。
【0029】この直径2〜3mmの吐出物を長さ8mm
に切断し、約100kgのチップ状の動物用糞尿処理・
消臭材を得た。尚、このスクリュー径47mmの二軸押
出成形機を使用した場合、吐出量は70〜120kg/
時間、水の供給量は7〜10リットル/時間の範囲(吐
出量の絶対値/水の供給量の絶対値=7.0〜17.
1)で、形状の保持性に優れ、取り扱い易い、良好な品
質の動物用糞尿処理・消臭材を得ることができる。
【0030】得られたチップをペット用トイレに敷き詰
め、そこで猫に排尿をさせた。その結果、チップは猫の
動きによって容易に散乱するようなことはなく、また、
尿はその全量が速やかにチップに吸収され、尿を吸収し
たチップは固まって塊状物となった。この塊状物は持ち
上げても崩れてしまうことはなく、容易に廃棄処理する
ことができた。また、尿を吸収したチップを廃棄した
後、室内にはほとんど猫の尿の臭いは残っていなかっ
た。更に、尿を吸収したチップを土中に埋め、1ケ月経
過後に再び掘り起こしてみたが、チップは見出されなか
った。
【0031】比較例 乾燥したおから70kg及びコーンスターチ10kg
に、タルク20kg(20重量%)を加え、実施例と同
様にして分散、混合させ、同様の装置、条件で押出成形
し、吐出させた。しかし、混合物はほとんど結合されて
おらず、微粒状のまま吐出されてチップとすることがで
きなかった。尚、ゼオライト、炭酸カルシウム等、他の
無機充填剤を配合した場合も同様の結果であった。ま
た、特にタルク等の場合、5重量%程度に減量してもほ
とんど改善はみられず、使用に供し得るチップとするこ
とはできなかった。更に、これら無機充填を配合した場
合、押出成形機等のバーレル、スクリュー、カッター等
の摩耗が激しい。また、無機充填剤は燃焼しないため、
配合が少量であって動物用糞尿処理・消臭材が得られた
としても、燃焼して処理することは難しい。
【0032】
【発明の効果】第1発明によれば、犬、猫等のペットの
尿等を速やかに吸収し、室内に尿等の臭いがほとんど残
らない動物用糞尿処理・消臭材を得ることができる。ま
た、尿等を吸収した後の動物用糞尿処理・消臭材は扱い
易い塊状物となり、容易に廃棄処理することができる。
更に、本発明の動物用糞尿処理・消臭材は、食品加工業
等における廃棄物及びデンプンを含む農産物等を原料と
しているため、資源の有効利用、環境等の面においても
非常に有用である。また、本方法の発明によれば、原料
を混合し、これに水を供給しつつ押出成形するという、
簡便な方法によって、第1発明の動物用糞尿処理・消臭
材を容易に製造することができる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物性繊維を含む廃棄物からなる無定形
    片と、無定形片を相互に接合する接合剤とからなり、嵩
    比重が0.50〜0.80である多孔質体によって構成
    されており、上記接合剤がデンプンを含む農産物及びデ
    ンプン類のうちの少なくとも一方から選択されており、
    上記多孔質体の空隙に動物の尿が吸収されることを特徴
    とする動物用糞尿処理・消臭材。
  2. 【請求項2】 上記廃棄物が、おから及び脱脂大豆の
    うちの少なくとも一方である請求項1記載の動物用糞尿
    処理・消臭材。
  3. 【請求項3】 上記デンプンを含む農産物が、トウモ
    ロコシ及び米粉のうちの少なくとも一方であり、上記デ
    ンプン類が、コーンスターチである請求項記載の動物
    用糞尿処理・消臭材。
  4. 【請求項4】 犬及び猫用であって、且つ直径が2〜
    3mm、長さが2〜8mmである請求項1乃至のいず
    れか1項に記載の動物用糞尿処理・消臭剤。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    動物用糞尿処理・消臭剤を製造する方法であって、 上記無定形片と上記接合剤とからなる混合物を用い、押
    出成形によって動物用糞尿処理・消臭材を製造するのに
    際して、 上記押出成形の温度が90〜130℃であり、
    上記混合物に、単位時間当たりの吐出量(単位;kg)
    と、単位時間当たりの水の供給量(単位;リットル)と
    の比(吐出量の絶対値/水の供給量の絶対値)が7〜1
    8となる範囲で、連続的に水を供給しつつ、加熱し、混
    練して、上記混合物を膨化させ、その後、吐出させるこ
    とを特徴とする動物用糞尿処理・消臭材の製造方法。
  6. 【請求項6】 単位時間当たりの吐出量(単位;kg)
    と、単位時間当たりの水の供給量(単位;リットル)と
    の上記比(吐出量の絶対値/水の供給量の絶対値)が7
    〜9である請求項記載の動物用糞尿処理・消臭材の製
    造方法。
JP07652897A 1997-01-31 1997-03-11 動物用糞尿処理・消臭材及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3288247B2 (ja)

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