JPH0347410B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、圧縮行程において、エキゾース
ト・バルブを僅かに開放し、動力を吸収する空気
圧縮機として、エンジンを使用可能にするところ
のエンジンに使用されるエンジン・ブレーキ動作
装置に関する。

技術的思想の開示 後述する内容が容易に理解され、的確に把握さ
れるよう、簡潔に述べるならば、この発明のエン
ジン・ブレーキ動作装置は、カム・シヤフトに関
連して、エンジンのシリンダ・ヘツド上に配置さ
れるマスタ・シリンダと、エキゾースト・ロツ
カ．アームのバルブ開閉動作に関連して、そのエ
ンジンのエキゾースト・バルブを開閉するよう
に、そのエンジンのシリンダ・ヘツド上に配置さ
れ、かつ、そのマスタ・シリンダに流体圧的に連
絡されたスレーブ・シリンダとを含み、そのエン
ジンがエキゾースト・ブレーキ手段として使用さ
れる際、ブレーキ・セツト・バルブの切替え動作
によつて、流体圧源の加圧流体が互いに流体圧的
に連絡されたマスタ・シリンダおよびスレーブ・
シリンダに供給され、それらマスタ・シリンダお
よびスレーブ・シリンダがセツトされて、エンジ
ン・ブレーキ動作カムがそのマスタ・シリンダを
駆動し、そのエキゾースト・ロツカ・アームのバ
ルブ開閉動作に関連して、そのエンジンの圧縮行
程の終りから膨張行程の途中にかけて、付加的
に、そのエキゾースト・バルブを僅かに開閉し、
そのエンジンの圧縮行程の終りから膨張行程の途
中にかけて、そのエンジンの圧縮行程で圧縮され
た空気を大気中に排出し、そのエンジンのエキゾ
ースト・ブレーキ力を充分に得ることを可能にす
るものであり、加えて、それらマスタ・シリン
ダ、スレーブ・シリンダ、ブレーキ・セツト・バ
ルブおよびエンジン・ブレーキ動作カムをそのエ
ンジンのシリンダ・ヘツド上に配置可能になし
て、流体通路による動作遅れを無視可能にするも
のである。

背景技術 今日、大型車両に搭載されるエンジンにあつて
は、動力を吸収する空気圧縮機として、エンジン
を使用可能にする際、そのエンジンに充分なエキ
ゾースト・ブレーキ力が得られるよう、圧縮行程
において、エキゾースト・バルブを僅かに開放す
るエンジン・ブレーキ動作装置が得られてきてい
る。

その種の装置には、特開昭56−118530号公報に
開示されたエンジン・ブレーキ動作装置がある。

そのエンジン・ブレーキ動作装置は、エキゾー
スト・ロツカ・アームで駆動されるクロス・ヘツ
ドの一部を貫通して、エキゾースト・バルブを押
し下げるプツシユ・ロツドと、そのプツシユ・ロ
ツドを駆動する操作シリンダと、その操作シリン
ダに流体圧的に接続された流体圧力印加手段とを
含んでいる。

このようなエンジン・ブレーキ装置では、その
エキゾースト・バルブを僅かに開閉するタイミン
グの設定が比較的に困難で、制御されるに加え
て、流体通路、所謂、配管が長くなり、また、複
雑化する傾向にあつた。

また、特開昭57−105510号公報には、エキゾー
スト・ロツカ・アームに組み合わせられるエンジ
ン・ブレーキ装置が開示された。

この種のエンジン・ブレーキ装置では、ロツ
カ・シヤフトやエキゾースト・ロツカ・アームの
内部構造が複雑になり、加えて、駆動ピストンお
よび作動ピストンに高圧油圧を供給する高圧通路
にダブル・チエツク・バルブが必要になり、装置
全体が複雑で、点検整備が厄介になる。

発明の目的・課題 この発明の目的は、エンジンをブレーキ手段に
使用する際、そのエンジンを空気圧縮機に変更
し、そのエンジンのエキゾースト・ブレーキ力を
充分に得ることを可能にするところのエンジンに
使用されるエンジン・ブレーキ動作装置の提供に
ある。

この発明の他の目的は、互いに流体圧的に接続
されたマスタ・シリンダおよびスレーブ・シリン
ダを含み、エキゾースト・ロツカ・アームおよび
そのエキゾースト・ロツカ・アームのためのプツ
シユ・ロツドから独立された駆動手段によつて、
そのマスタ・シリンダが駆動され、エンジンをエ
キゾースト・ブレーキ手段、換言するならば、動
力を吸収する空気圧縮機として使用可能にし、そ
のエキゾースト・ロツカ・アームのバルブ開閉動
作に関連して、付加的に、エキゾースト・バルブ
を僅かに開閉するタイミングの設定を容易にする
ところのエンジンに使用されるエンジン・ブレー
キ動作装置の提供にある。

この発明のさらに他の目的は、エキゾート・ロ
ツカ・アームに加工を施して構造的に複雑化させ
ることを避け、そのエキゾースト・ロツカ・アー
ムから独立されてエンジンのシリンダ・ヘツド上
にまとめられ、換言するならば、そのシリンダ・
ヘツド上に設置可能にし、また、流体圧回路を簡
略化し、その流体圧回路における流体通路を短縮
してその、流体圧回路の動作遅れを無視可能にす
るところのエンジンに使用されるエンジン・ブレ
ーキ動作装置の提供にある。

請求する発明の内容 それらを課題として、この発明は、エキゾース
ト・ロツカ・アームから独立され、そして、ロツ
カ・アーム・シヤフトを跨ぐようにして、カム・
シヤフトに一端を、エキゾースト・クロスヘツド
に他端をそれぞれ伸長させてシリンダ・ヘツド上
に配置されるシリンダ・ハウジングと、そのカ
ム・シヤフトに関連して、そのシリンダ・ハウジ
ングの一端に配置されるマスタ・シリンダと、そ
のエキゾースト・ロツカ・アームのバルブ開閉動
作に関連して、エキゾースト・バルブを開閉する
ように、そのシリンダ・ハウジングの他端に配置
されてそのマスタ・シリンダに流体圧的に連絡さ
れるスレーブ・シリンダと、互いに流体圧的に連
絡されてあるそのマスタ・シリンダおよびスレー
ブ・シリンダに流体圧源を接続する流体通路に配
置されてそのマスタ・シリンダおよびスリーブ・
シリンダにその流体圧源の加圧流体を供給および
排出するブレーキ・セツト・バルブと、そのカ
ム・シヤフトに配置されてそのマスタ・シリンダ
を駆動するエンジン・ブレーキ動作カムとを含め
るエンジン・ブレーキ動作装置に構成するところ
にある。

技術的思想に基づいて、発明の内容から導びかれ
る産業上の利便・利益 そのように構成されるこの発明のエンジン・ブ
レーキ動作装置によつて得られる利便・利益は、
ブレーキ手段、換言するならば、動力を吸収する
空気圧縮機として、エンジンを使用する際、その
エンジンの圧縮行程で圧縮された空気が、そのエ
ンジンの圧縮行程の終りから膨張行程の途中にか
けて、大気中に排出されるので、そのエンジンに
よるエキゾースト・ブレーキ力が充分に得られ、
殊に、エキゾースト・ロツカ・アームおよびその
エキゾースト・ロツカ・アームのためのプツシ
ユ・ロツドから独立された駆動手段によつて、マ
スタ・シリンダおよびスレーブ・シリンダが駆動
され、エキゾースト・バルブがそのエキゾース
ト・ロツカ・アームのバルブ開閉動作に関連し
て、付加的に僅かに開閉されるに伴つて、エンジ
ンをエキゾースト・ブレーキ手段に使用せる際の
エキゾースト・バルブ・タイミング、すなわち、
アデイシヨナル・エキゾースト・バルブ・タイミ
ングの設定が容易になり、そのエキゾースト・バ
ルブが最適条件で、そのエンジンの圧縮行程の終
りから膨張行程の途中にかけて、付加的に、僅か
に開閉され、換言するならば、最適のエキゾース
ト・バルブ・ブレーキ・モーシヨンが得られ、さ
らには、全体が構造的に小型化され、エンジンの
シリンダ・ヘツド上にまとめて配置され、流体通
路による動作遅れが回避され、動特性および信頼
性が向上されることである。

従つて、この発明は、確かに、マスタ・シリン
ダと、エキゾースト・バルブを付加的に開閉する
スレーブ・シリンダとが互いに流体圧的に接続さ
れ、エンジン・ブレーキ動作カムによつて、その
マスタ・シリンダが駆動され、そのスレーブ・シ
リンダがそのエキゾースト・バルブを付加的に、
僅かに開閉するので、そのエンジン・ブレーキ動
作カムのプロフイルを変えることによつて、要求
されるアデイシヨナル・エキゾースト・バルブ・
タイミングが容易に得られ、その結果、種々のエ
ンジン、例えば、ガソリン・エンジンにも、ま
た、デイーゼル・エンジンにも、さらには、出力
の大きさにかかわらずエンジンに広く適用可能に
なり、所謂、汎用性が向上され、特に、車両のエ
ンジンへの適応性に優れ、車両のエンジンにとつ
て非常に有用である。

具体例の説明 以下、この発明に係るエンジン・ブレーキ動作
装置の望ましい具体例について、図面を参照して
説明する。

第１ないし３図は、トラツクに投載され、４−
バルブ４２，４３，４４，４５をシリンダにそれ
ぞれ備えるところの６−シリンダからなり、か
つ、オーバ・ヘツド・カム・シヤフト５１を備え
るデイーゼル・エンジン４０に適用され、しか
も、それぞれ適用された６個のシリンダから選択
された１個のシリンダのエンジン・ブレーキ動作
装置の具体例10を示している。勿論、そのデイー
ゼル・エンジン４０のシリンダでは、２個のイン
テーク・バルブ４２，４３と、２個のエキゾース
ト・バルブ４４，４５とが配置され、そのインテ
ーク・バルブ４２，４３は、インテーク・クロス
ヘツド４６でまとめられ、ロツカ・アーム・シヤ
フト４８に揺動可能に支持されたインテーク・ロ
ツカ・アーム４９でバルブ開閉動作され、また、
そのエキゾースト・バルブ４４，４５は、エキゾ
ースト・クロスヘツド４７でまとめられ、ロツ
カ・アーム・シヤフト４８に揺動可能に支持され
たエキゾースト・ロツカ・アーム５０でバルブ開
閉動作される。それらインテークおよびエキゾー
スト・ロツカ・アーム４９，５０は、また、説明
されるまでもなく、カム・シヤフト５１のカム５
２，５３でそのロツカ・アーム・シヤフト４８の
まわりに揺動される。

そのシリンダのエキゾースト・バルブ４５のた
めに、配置されたそのエンジン・ブレーキ動作装
置１０は、そのエンジン４０のシリンダ・ヘツド
４１上にボルト締めされたマウント・ブロツク１
７に支持されたシリンダ・ハウジング１１を共通
にするところのマスタ・シリンダ１２およびスレ
ーブ・シリンダ１３と、それらマスタ・シリンダ
１２およびスレーブ・シリンダ１３を流体圧源
（図示せず）に接続する流体通路１６に配置され
たブレーキ・セツト・バルブ１４と、そのマス
タ・シリンダ１２を駆動するエンジン・ブレーキ
動作カム１５とを含んで構成されている。

そのシリンダ・ハウジング１１は、そのエキゾ
ースト・ロツカ・アーム５０から独立され、そし
て、そのロツカ・アーム・シヤフト４８を跨ぐよ
うにして、一端をカム・シヤフト５１に、他端を
エキゾースト・クロスヘツド４７にそれぞれ伸長
した略Ｕ字形に形成され、一方の腕２０にそのマ
スタ・シリンダ１２のシリンダ・ボア２２を、他
方の腕２１にそのスレーブ・シリンダ１３のシリ
ンダ・ボア２３をそれぞれ形成し、それらシリン
ダ・ボア２２，２３を互いに連絡する流体通路１
６を備えている。

そのマスタ・シリンダ１２は、そのシリンダ・
ハウジング１１の一部分と、そのシリンダ・ハウ
ジング１１の一部分である腕２０に形成されたシ
リンダ・ボア２２に往復摺動可能に嵌め込まれた
マスタ・ピストン２４と、一端をそのマスタ・ピ
ストン２４に固定し、他端をその腕２０の外側に
伸長してその伸長端にカム摺動面２６を備えたマ
スタ・ピストン・ロツド２５と、そのマスタ・ピ
ストン２４のために、スナツプ・リング２８でそ
のシリンダ・ボア２２内に抜け止めされたコイ
ル・スプリング２７とより構成され、そのシリン
ダ・ボア２２、すなわち、シリンダ室に圧油が供
給されると、そのマスタ・ピストン２４はそのエ
ンジン・ブレーキ動作カム１５およびコイル・ス
プリング２７によつて、往復摺動的に駆動され
る。

そのスレーブ・シリンダ１３は、そのシリン
ダ・ハウジング１１の一部分と、そのシリンダ・
ハウジング１１の一部分である腕２１に形成され
たシリンダ・ボア２３に往復摺動可能に嵌め込ま
れたスレーブ・ピストン２９と、一端をそのスレ
ーブ・ピストン２９に固定し、他端をエキゾース
ト・バルブ４５のバルブ・ステイム５４に固定し
たスレーブ・ピストン・ロツド３０と、そのスレ
ーブ・ピストン２９のために、スナツプ・リング
３２でそのシリンダ・ボア２３内に抜け止めされ
たコイル・スプリング３１とより構成され、その
ように、そのシリンダ・ボア２３、すなわち、シ
リンダ室がそのマスタ・シリンダ１２のシリンダ
室に流体通路１６で互いに連絡されているので、
そのスレーブ・ピストン２９は、そのコイル・ス
プリング３１の作用下で、そのマスタ・シリンダ
１２によつて、そのシリンダ・ボア２３内に往復
摺動的に駆動され、エキゾースト・ロツカ・アー
ム５０のバルブ開閉動作に関連して、エキゾース
ト・バルブ４５を付加的に僅かに開閉する。

そのブレーキ・セツト・バルブ１４は、電磁弁
に構成されたもので、流体通路１６に配置される
ように、そのシリンダ・ハウジング１１にねじ結
合され、それらマスタ・シリンダ１２およびスレ
ーブ・シリンダ１３を流体圧源およびリザーバ
（図示せず）に選択的に接続可能にしている。す
なわち、そのブレーキ・セツト・バルブ１４は、
ポンプ・ポート３３を流体圧源、すなわち、オイ
ル・ポンプの吐出口に供給配管３６を介して接続
し、また、タンク・ポート３４をリザーバに戻り
配管３７を介して接続し、さらに、シリンダ・ポ
ート３５を流体通路１６に接続している。

そのように、配置されたブレーキ・セツト・バ
ルブ１４は、スイツチ・オンされると、そのオイ
ル・ポンプからそのマスタ・シリンダ１２および
スレーブ・シリンダ１３のシリンダ室に圧油を供
給し、また、スイツチ・オフされると、そのマス
タ・シリンダ１２およびスレーブ・シリンダ１３
のシリンダ室からそのリザーバに圧油を排出す
る。

また、その供給配管３６には、ボール型チエツ
ク・バルブ１８が配置され、そのマスタ・シリン
ダ１２およびスレーブ・シリンダ１３に供給され
た加圧流体、すなわち、圧油がオイル・ポンプに
戻されることを阻止している。

そのエンジン・ブレーキ動作カム１５は、カ
ム・シヤフト５１に一体的に形成され、マスタ・
シリンダ１２におけるマスタ・ピストン・ロツド
２５のカム摺動面２６に臨まされている。

特に、そのカム１５は、第３図に示されるよう
に、デイーゼル・エンジン４０の常態では、その
マスタ・ピストン・ロツド２５のカム摺動面２６
とロープ（lobe）３８との間にギヤツプδが保た
れるように、予め、配置関係を決定している。

次に、上述されたエンジン・ブレーキ動作装置
１０の動作について述べるに、今、トラツクが長
い坂を降りるならば、運転者は運転者のエキゾー
スト・ブレーキ・ボタン（図示せず）を引き、ア
クセル・ペダル（図示せず）をはなす。

そのように、そのエキゾースト・ブレーキ・ボ
タンがスイツチ・オンされると、そのブレーキ・
セツト・バルブ１４のコイルに電流が流れ、その
ブレーキ・セツト・バルブ１４は動作され、ポン
プ・ポート３３をシリンダ・ポート３５に接続す
る。

従つて、オイル・ポンプによつて、圧油が供給
配管３６、および流体通路１６を経てマスタ・シ
リンダ１２およびスレーブ・シリンダ１３のシリ
ンダ室に供給され、そのマスタ・シリンダ１２
は、マスタ・ピストン・ロツド２５のカム摺動面
２６をエンジン・ブレーキ動作カム１５のカム面
に接触させる。

そのように、そのマスタ・シリンダ１２がセツ
トされるならば、そのマスタ・シリンダ１２の動
作に応じて、スレーブ・シリンダ１３は駆動さ
れ、そのスレーブ・シリンダ１３は、そのインテ
ークおよびエキゾースト・ロツカ・アーム４９，
５０のバルブ開閉動作に関連して、そのシリンダ
における圧縮行程の終りから膨張行程の途中にか
けて、僅かなバルブ・リフトにおいて、エキゾー
スト・バルブ４５を付加的に開閉し、圧縮された
空気をシリンダ内から大気中に逃がす。

従つて、そのエンジン４０には、エキゾース
ト・ブレーキ力が充分に得られ、そのエンジン４
０のエキゾースト・ブレーキ力不足が解決され、
その結果、そのトラツクは、その下り坂におい
て、効果的に制動される。

具体例に基づいて、発明の内容から導びかれ
る。

産業上の利便・利益 上述から理解されるように、この発明のエンジ
ン・ブレーキ動作装置は、エキゾースト・ロツ
カ・アームから独立され、そして、ロツカ・アー
ム・シヤフトを跨ぐようにして、カム・シヤフト
に一端を、エキゾースト・クロスヘツドに他端を
それぞれ伸長させてシリンダ・ヘツド上に配置さ
れるシリンダ・ハウジングと、 そのカム・シヤフトに関連して、そのシリン
ダ・ハウジングの一端に配置されるマスタ・シリ
ンダと、 そのエキゾースト・ロツカ・アームのバルブ開
閉動作に関連して、エキゾースト・バルブを開閉
するように、そのシリンダ・ハウジングの他端に
配置されてそのマスタ・シリンダに流体圧的に連
絡されるスレーブ・シリンダと、 互いに流体圧的に連絡されてあるそのマスタ・
シリンダおよびスレーブ・シリンダに流体圧源を
接続する流体通路に配置されてそのマスタ・シリ
ンダおよびスレーブ・シリンダにその流体圧源の
加圧流体を供給および排出するブレーキ・セツ
ト・バルブと、 そのカム・シヤフトに配置されてそのマスタ・
シリンダを駆動するエンジン・ブレーキ動作カム
とを含み、そのマスタ・シリンダがそのエンジ
ン・ブレーキ動作カムで駆動されるに伴つて、そ
のスレーブ・シリンダが駆動され、そのスレー
ブ・シリンダがエキゾースト・ロツカ・アームの
バルブ開閉動作に関連して、エキゾースト・バル
ブを付加的に僅かに開閉するので、エンジンが動
力を吸収する空気圧縮機であるエキゾースト・ブ
レーキ手段として使用される際、エキゾースト・
バルブのタイミング、すなわち、アデイシヨナ
ル・エキゾースト・バルブ・タイミングの設定が
正確で、かつ、容易になり、そのエキゾースト・
バルブが最適条件でそのエンジンの圧縮行程の終
りから膨張行程の途中にかけて、付加的に僅かに
開閉され、換言するならば、最高のエキゾース
ト・バルブ・ブレーキ・モーシヨンが得られ、そ
のエンジンの圧縮行程で圧縮された空気がそのエ
ンジンの圧縮行程の終りから膨張行程の途中にか
けて、大気中に排出され、それに伴つて、そのエ
ンジンによるエキゾースト・ブレーキ力が充分に
得られ、そのエンジンのエキゾースト・ブレーキ
不足が解決され、車両にとつては、長い坂を降り
る際、エンジンのエキゾースト・ブレーキによつ
て、効果的に制動され、走行上、安定性が向上さ
れ、さらに、そのマスタ・シリンダおよびスレー
ブ・シリンダがそのエキゾースト・ロツカ・アー
ムから独立されたそのシリンダ・ハウジングに配
置されるので、装置を組み込むためにそのエキゾ
ースト・ロツカ・アームに加工を施して構造的に
複雑化させることが避けられ、装置全体が簡単に
なつて小型化されてそのエンジンのシリンダ・ヘ
ツド上にまとめて配置され、また、流体圧回路が
簡略化されるに加えてその流体圧回路における流
体通路が短縮され、それらに伴つて、流体圧回路
の動作遅れが回避され、その結果、動特性および
信頼性が向上され、種々のエンジンに広く適用可
能になり、汎用性が向上され、特にスペース的に
制約されたエンジン・ルームへの適応性が優れ、
車両のエンジンには、非常に有用である。

発明と具体例との関係 先のように、図面を参照しながら説明されたこ
の発明の具体例からして、この発明の属する技術
の分野における通常の知識を有する者にとつて、
種々の設計的修正や変更は容易に行われることで
あり、さらには、この発明の内容が、その発明の
課題を遂行ならしめる発明の成立に必須であり、
その発明の性質であるその発明の技術的本質に由
来し、そして、それを内在させると客観的に認め
られる態様に容易に置き換えられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、トラツクのデイーゼル・エンジンに
適用されたこの発明のエンジン・ブレーキ動作装
置の具体例の正面図、第２図は、第１図に示すエ
ンジン・ブレーキ動作装置の上面図、および第３
図は、第１図に示すエンジン・ブレーキ動作装置
の縦断面図である。 １１……シリンダ・ハウジング、１２……マス
タシリンダ、１３……スレーブ・シリンダ、１４
……ブレーキ・セツト・バルブ、１５……エンジ
ン・ブレーキ動作カム、１６……流体通路、１８
……ボール型チエツク・バルブ、４０……エンジ
ン、４２，４３……インテーク・バルブ、４４，
４５……エキゾースト・バルブ、４８……ロツ
カ・アーム・シヤフト、４９……インテーク・ロ
ツカ・アーム、５０……エキゾースト・ロツカ・
アーム、５１……カム．シヤフト、５２，５３…
…カム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ エキゾースト・ロツカ・アームから独立さ
   れ、そして、ロツカ・アーム・シヤフトを跨ぐよ
   うにして、カム・シヤフトに一端を、エキゾース
   ト・クロスヘツドに他端をそれぞれ伸長させてシ
   リンダ・ヘツド上に配置されるシリンダ・ハウジ
   ングと、 そのカム・シヤフトに関連して、そのシリン
   ダ・ハウジングの一端に配置されるマスタ・シリ
   ンダと、 そのエキゾースト・ロツカ・アームのバルブ開
   閉動作に関連して、エキゾースト・バルブを開閉
   するように、そのシリンダ・ハウジングの他端に
   配置されてそのマスタ・シリンダに流体圧的に連
   絡されるスレーブ・シリンダと、 互いに流体圧的に連絡されてあるそのマスタ・
   シリンダおよびスレーブ・シリンダに流体圧源を
   接続する流体通路に配置されてそのマスタ・シリ
   ンダおよびスレーブ・シリンダにその流体圧源の
   加圧流体を供給および排出するブレーキ・セツ
   ト・バルブと、 そのカム・シヤフトに配置されてそのマスタ・
   シリンダを駆動するエンジン・ブレーキ動作カム
   とを含むエンジン・ブレーキ動作装置。