JPH0346649Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は棒状化粧品の繰出し容器に係る。

「従来の技術」 下部が形成する摘み筒部を除く上方筒部分を収
納筒部となし、該収納筒部に複数の割溝を縦設さ
せた主筒と、上記収納筒部外面へ回動可能に嵌合
された、内面に螺溝を有する螺筒と、収納筒部内
面に上下動可能に筒部を嵌合させると共に該筒部
外面から突出する係合ピンを上記割溝に上下動自
在に挿通させて該ピン先端を上記螺溝内へ係合さ
せた保持筒と、該保持筒内へ下端部を嵌着させて
収納筒部内へ収納させた棒状化粧品とを有し、上
記螺筒に対して摘み筒部を正逆両方向へ回すと、
棒状化粧品が繰出しされ、又繰込みされるよう設
けた繰出し容器が知られている。尚該容器のキヤ
ツプは、その周壁下端が摘み筒部外面に嵌合され
るよう設けてある。

「考案が解決しようとする問題点」 消費者にとつて、上記繰出し容器内に装着され
た棒状化粧品の色は極めて重要である。ところが
上記従来品ではキヤツプ付き容器内に入れてある
ため、その棒状化粧品を見るため手に容器をとつ
てキヤツプを外し、かつ螺筒に対して摘み筒部を
回し棒状化粧品を繰出してその色を見なければな
らないこととなる。この際棒状化粧品に指を触れ
る者もあり、すると指跡が棒状化粧品に付着して
商品価値が損われることとなる。

本考案は上記欠点の除去を目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案は、図面に示
すように、摘み筒部６の上部に収納筒部７を連設
し、該収納筒部に複数の割溝８，８を縦設させた
主筒１と、上記収納筒部外面へ回動可能に嵌合さ
れた、内面に螺溝を有する螺筒２と、収納筒部内
面に上下動可能に筒部を嵌合させると共に該筒部
外面から突出する係合ピン９，９を上記割溝に上
下動自在に挿通させて該ピン先端を上記螺溝内に
係合させた保持筒３と、該保持筒内へ下端部を嵌
着させて収納筒部内へ収納させた棒状化粧品４と
を有する。

そして、上記螺筒の上端部内面に凹溝１０を周
設させると共に、該螺筒の上端部内面に下端部を
着脱自在に嵌合させた無色透明の有頂筒体５を設
け、該筒体の下端部を複数縦スリツト１１付きで
かつ下方大径のテーパ筒状に形成させ、該テーパ
筒１２の下端外径を上記螺筒の上端開口部内径よ
り大径に形成させると共に該テーパ筒の下部外面
に上記凹溝１０に嵌合する凸条１３を横設させ、
該テーパ筒を縮径方向へ弾性変形させることによ
り、上記筒体下端部を上記螺筒上端部に対して装
着させている。

「作用」 第１図が示す状態から、螺筒２に対して摘み筒
部６を正方向へ回動させると、上記した繰出し機
構により棒状化粧品４が繰出されるが、この際、
棒状化粧品４は有頂筒体５内に位置するため、該
筒体を透して棒状化粧品４の色を目視することに
なる。即ち、上記筒体の介在により、当該目視時
に、消費者の指導が棒状化粧品に触れることが未
然に回避されるのである。

消費者における容器購入後は、第２図のように
筒体５を上方へ強制的に引上げて外し、かつ棒状
化粧品４を繰込みした後、螺筒２外面を覆つてキ
ヤツプＡ下端を摘み筒部６外面に嵌合させればよ
い。以後の使用は従来品と同様に使用すればよ
い。

「実施例」 第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示すも
のであり、１が主筒、２が螺筒、３が保持筒、４
が棒状化粧品で、５が無色透明の有頂筒体であ
る。

主筒１は有底筒状に形成され、その下部を摘み
筒部６該摘み筒部を除く上方筒部分を収納筒部７
として該収納筒部の左右両部に割溝８，８を穿設
させている。

上記収納筒部の外面には、内面に螺溝１４を有
する螺筒２が回動自在に嵌合させてある。該螺筒
上端は収納筒部上端よりも上方に位置させてあ
り、かつ螺筒の上端部内面に凹溝１０が周設させ
てある。

上記収納筒部内には保持筒３を嵌合させる。該
保持筒は筒部外面から係合ピン９，９を突出させ
たもので、その係合ピンを割溝８，８に上下動自
在に挿通させ、かつその係合ピン先端を螺溝１４
内へ係合させている。

上記保持筒内に中間筒１５を介して下端部を嵌
着させて、収納筒部７内に棒状化粧品４が収納さ
せてある。

筒体５は、その下端部を上記螺筒の上端部内面
に、着脱自在に嵌合させている。該筒体の下端部
は、複数縦スリツト１１付きでかつ下方大径のテ
ーパ筒状に形成させ、該テーパ筒１２の下端外径
を上記螺筒の上端開口部内径より大径に形成させ
ると共に該テーパ筒の下部外面に上記凹溝１０に
嵌合する凸条１３を横設させている。そして、上
記テーパ筒１２を後述する筒状治具１６を用い
て、縮径方向へ弾性変形させることにより、上記
筒体下端部を上記螺筒上端部に対して装着させて
いる。

上記治具１６は、第３図が示すように、螺筒２
の上部外面に嵌合する筒部１７の上端内縁に、上
端内径が上記テーパ筒の下端外径より大径で、下
端内径が上記螺筒の上端開口部内径と同径かやや
小径のテーパ面１８を有してなり、該テーパ面に
筒体下端部１２が押付けられると、当該下端部を
テーパ面に沿つて縮径変形させるものである。

尚、図中Ａはキヤツプであり、該キヤツプＡ
は、上記筒体の取外し後に、上記螺筒２外面に被
嵌されてその下端部を摘み筒部６の上部外面に嵌
合させるものである。また、上記各部は適宜合成
樹脂材を用いて成形製作される。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、キヤツプ
取外し状態の螺筒上端部に装着された無色透明筒
体を透して棒状化粧品の色を目視出来るようにし
たので、上記筒体の介在により当該目視時に、消
費者の指が不用意に或いは故意に棒状化粧品に触
れることが回避出来、依つて不良品の発生が防止
出来る。また、上記筒体は、一旦取り外すと、所
定の治具を用いないかぎり再度装着することは到
底不可能であるため、所謂バージンシールとして
の機能も得られて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す半断面図、
第２図は、その一部分解斜視図、第３図は作用状
態を示す断面図である。 １……主筒、２……螺筒、３……保持筒、４…
…棒状化粧品、５……筒体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 摘み筒部６の上部に収納筒部７を連設し、該収
   納筒部に複数の割溝８，８を縦設させた主筒１
   と、上記収納筒部外面へ回動可能に嵌合された、
   内面に螺溝を有する螺筒２と、収納筒部内面に上
   下動可能に筒部を嵌合させると共に該筒部外面か
   ら突出する係合ピン９，９を上記割溝に上下動自
   在に挿通させて該ピン先端を上記螺溝内に係合さ
   せた保持筒３と、該保持筒内へ下端部を嵌着させ
   て収納筒部内へ収納させた棒状化粧品４とを有す
   る棒状化粧品繰出し容器において、上記螺筒の上
   端部内面に凹溝１０を周設されると共に、該螺筒
   の上端部内面に、下端部を着脱自在に嵌合させた
   無色透明の有頂筒体５を設け、該筒体の下端部を
   複数縦スリツト１１付きでかつ下方大径のテーパ
   筒状に形成させ、該テーパ筒１２の下端外径を上
   記螺筒の上端開口部内径より大径に形成させると
   共に該テーパ筒の下部外面に上記凹溝１０に嵌合
   する凸条１３を横設させ、該テーパ筒を縮径方向
   へ弾性変形させることにより、上記筒体下端部を
   上記螺筒上端部に対して装着させたことを特徴と
   する棒状化粧品繰出し容器。