JPH0344622Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、乗用車のクオータパネルの稜線上に
スポイラを取付けるスポイラ取付け構造の改良に
関する。

本考案が指向されるスポイラを第３図に示す。
すなわち、乗用車のクオータパネル１の上部稜線
１ａにスポイラ２が取付けられており、このスポ
イラ２の取付け構造は第４図に示されている。こ
の図において、クオータパネル１の稜線１ａにか
ぶさるようにしてスポイラ２が取付けられてい
る。スポイラ２は略Ｃ形断面をなし、裏面にはボ
ス部２ａが形成され、ねじ４がボス部２ａに植設
されている。クオータパネル１には穴が穿設され
ていて、この穴にねじ４が挿通されて、ナツト５
をねじ４に螺合させることによりスポイラ２をク
オーパネル１に固定的に取付けるようになつてい
る。この取付け構造ではスポイラの取付け面が曲
面なため、合わせることが困難であり、スポイラ
の取付け方向も一定しにくい。従つて、スポイラ
の取付け作業および調製に長時間を要し、かつ取
付け面の変更には大物部品の改造を要し簡単に変
更できないという欠点がある。

本考案は、かかる事情に鑑みなされたもので、
上記欠点を悉く解消し、スポイラとクオータパネ
ルとの合せを容易にし、スポイラの取付け方向も
一定で取付けおよび調整作業が容易なスポイラ取
付け構造を提供することを目的とするものであ
る。

この目的を達成するために、本考案はクオータ
パネルの稜線近傍に開口部を穿設し、被取付け面
を有する凹形ブラケツトを前記開口部に固着さ
せ、スポイラの裏面に突設した凸形ブラケツトの
取付け面を前記被取付け面に接合・締結させるこ
とを特徴とするものである。

第１図において、クオータパネル１０の稜線１
０ａの直下に開口部１０ｂが穿設されている。開
口部１０ｂの形状は正方形又は長方形である。開
口部１０ｂを車体内部から塞ぐように凹形ブラケ
ツト１１が溶接・固着されている。凹形ブラケツ
ト１１は、第２図によく示すように、クオータパ
ネル１０の曲面を含む面に補形的なフランジ１１
ａと、フランジ１１ａの内周縁から車体内部へ凹
ませられた凹部１１ｂとからなつている。凹部１
１ｂは略垂直な被取付け面１１ｃを有し、被取付
け面１１ｃには穴１２が穿設されている。スポイ
ラ２０の裏面２０ａには凸形ブラケツト２１が一
体に取付けられている。凸形ブラケツト２１は車
体内部へ突出する形状を有し、その頂面２１ａは
平面であつて取付け面として被取付け面１１ｃに
密着自在になつている。これら両面２１ａ，１１
ｃが密着したとき、スポイラ２０がクオータパネ
ル１０に合わせられるようになつていることはい
うまでもない。取付け面２１ａにはねじ４が植設
されており、穴１２に挿通可能になつている。

以上のような構成であるから、スポイラ２０に
固設されている凸形ブラケツト２１の取付け面２
１ａを、凹形ブラケツト１１の被取付け面１１ｃ
に接合し、ねじ４を穴１２に挿通させ、ねじ４に
ナツト５を螺合させ締結すればスポイラ２０はク
オータパネル１０に固定される。

取付け面２１ａおよび被取付け面１１ｃは平面
であるから、合わせは極めて容易であり、取付け
方向は一方向で統一されるため作業性は飛躍的に
向上し、平面内で移動可能であるから調整も容易
であり、取付け面を変更するにしても小物部品の
変更ですみ対策が迅速に立てられる。

以上の説明で明らかなように、本考案によれば
スポイラとクオータパネルとの合わせが容易とな
り、スポイラの取付け方向は一定で、取付けおよ
び調整作業が容易であるという効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるスポイラの取付け構造を
示す断面図、第２図は同構造に用いられる凹形ブ
ラケツトを示す外観斜視図、第３図は本考案が指
向されるスポイラを示す斜視図、第４図は従来の
スポイラ取付け構造を示す断面図である。 １０……クオータパネル、１０ａ……稜線、１
１……凹形ブラケツト、１１ｃ……被取付け面、
２０……スポイラ、２１……凸形ブラケツト、２
１ａ……取付け面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クオータパネルの稜線上にスポイラを取付ける
   スポイラ取付け構造において、クオータパネルの
   稜線近傍に開口部を穿設し、被取付け面を有して
   いて車体内部に凹ませられた凹形ブラケツトを前
   記開口部を塞ぐようにして固着させ、取付け面を
   有していてスポイラの裏側に車体内部へ突出した
   凸形ブラケツトを実質一体的に固設させ、この凸
   形ブラケツトの取付け面を前記凹形ブラケツトの
   被取付け面に接合させ締結させてなるスポイラの
   取付け構造。