JPH0343128B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、紙幣、有価証券、富くじ券、郵便葉
書、各種カード状紙葉等の紙葉類を結束する紙葉
類結束方法に関する。

従来、紙葉類結束方法として、例えば特公昭52
−11914号公報に記載されてなるものが提案され
ている。上記すでに提案されている紙葉類結束方
法は、紙葉類の葉間に向け進退自在するとともに
繰出し自在の結束用テープを上面に支承自在とし
た薄板舌状のテープ差込み板と、このテープ差込
み板に同期的に先行し、葉間にテープ差込み板挿
入用隙間を形成自在とした案内部材とを用い、被
結束紙葉類の葉間を前記案内部材の先行動作によ
り押開き、この押開かれた隙間に前記テープ差込
み板をテープとともに挿入するようにしたもので
ある。

しかしながら、上記すでに提案されている紙葉
類結束方法にあつては、テープをテープ差込み板
の上面に支承する状態で、葉間に挿入しており、
したがつて、テープ差込み板の後退時に、テープ
とテープ差込み板との間に生ずる摩擦力により、
折角挿入されたテープが葉間からつれ戻される可
能性を排除することができない。このように、テ
ープの先端部が葉間からつれ戻される場合には、
テープの巻回しが不可能になつたり、テープの巻
回し後にゆるみたるみを生じてしまう。

本発明は、きわめて単純な方法により、テープ
の先端部を葉間に確実に挿入保持可能とすること
を目的とする。

上記目的を達成するために、本発明に係る紙葉
類結束方法は、紙葉類のテープ挿入部を形成する
葉間に分割部材を相対配置し、該葉間における分
割部材の拡幅状態下で、テープ挿入間隙を形成さ
れてなる該葉間にテープの先端部を単独挿入し、
該葉間における分割部材の扁平状態下で、テープ
挿入間隙を消失させてなる該葉間にテープを密着
保持するようにしたものである。

以下、本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。

第１図は本発明の実施に用いられる紙葉類結束
装置１０の概略構成を示す正面図である。この紙
葉類結束装置１０は重ね合わされた多数の紙葉類
１１をを窓孔１２が画成する結束位置に挿入可能
とするとともに、結束位置の両側に、第２図に示
すように、紙葉類１１の両側面に対して接離移動
し、紙葉類１１を押圧保持可能とする保持部材１
３，１４を有している。

また、紙葉類結束装置１０は、結束用の長尺状
の熱溶着テープ１５を装填されてなるテープリー
ル１６、テープ送りローラ１７、テープ送りガイ
ド１８、テープ切断刃１９を備えており、テープ
１５の先端部を後述する方法によつて紙葉類１１
のテープ挿入部を形成する葉間に給送するととも
に、テープ１５を紙葉類１１の周囲に給送可能と
している。

また、紙葉類結束装置１０は、結束位置の周囲
を旋回する旋回体２０を有し、旋回体２０は、一
対のテープ支持部材２１，２２を備えている。テ
ープ支持部材２１，２２は、テープ１５の先端部
を挿入する旋回体２０の停留時には、第１図に示
すように、相互に開いて両者間にテープ１５の給
送通路を画成し、旋回体２０の旋回時には、第２
図に示すように、相互に閉じて両者間にテープ１
５を挟持してテープ１５を紙葉類１１および保持
部材１３，１４の周囲に巻回すことを可能として
いる。

また、紙葉類結束装置１０は、テープ接着用ヒ
ータ２３を有し、テープ接着用ヒータ２３は、第
３図に示すように、紙葉類１１および保持部材１
３，１４の周囲に巻回されたテープ１５の末端部
を保持部材１３との間で押圧し、溶着可能として
いる。

しかして、紙葉類結束装置１０は、結束位置の
略中央に舌片状の分割部材２４を配置している。
分割部材２４は、第４図に示すように、テープ１
５の挿入、巻回し位置より機内側に位置し、結束
位置に挿入された紙葉類１１の先端部と相互に衝
合可能となつている。ここで、分割部材２４は、
紙葉類１１が結束位置に挿入される段階において
は、第１図の実線状態および第４図に示されるよ
うに紙葉類１１の表面に対して直交する拡幅状態
で、紙葉類１１の先端部との衝合を待ち受け、そ
の鋭端部２４Ａを紙葉類１１のテープ挿入部を形
成する葉間に割込ませ、紙葉類１１をＶ字状に分
割し、該葉間に広いテープ挿入間隙２５を形成可
能とする。また、分割部材２４は、上記の後、第
１図の２点鎖線状態および第５図に示すように、
紙葉類１１の表面に対して平行位置する扁平状態
まで90度回転し、上記テープ挿入間隙２５を消失
させるとともに、該葉間にテープ１５を密着保持
可能とする。

次に、上記実施例の作用について説明する。

紙葉類１１が窓孔１２から結束位置に挿入され
ると同時に、紙葉類１１は機内におい紙葉類１１
の表面と直交する拡幅状態で待機している分割部
材２４によつてＶ字状に分割され、テープ挿入間
隙２５が形成される。これに続いて、テープリー
ル１６、テープ送りローラ１７が回転し、テープ
１５の先端部が単独で上記紙葉類１１のテープ挿
入間隙２５に挿入される。

次に、保持部材１３，１４が駆動されて紙葉類
１１を押圧保持すると同時に、分割部材２４が上
気紙葉類１１の表面に直交する拡幅状態から90度
回動し、紙葉類１１の表面に平行となる扁平状態
に移行する。これにより、紙葉類１１のテープ挿
入間隙２５が消失し、テープ１５の先端部は紙葉
類１１の葉間強力に密着保持される。

次に、旋回体２０の旋回によつて、紙葉類１１
および保持部材１３，１４の周囲にテープ１５が
巻回されるとともに、テープ切断刃１９によつて
テープ１５の末端部の切断が行なわれる。このよ
うにして、紙葉類１１および保持部材１３，１４
の周囲に所定長さのテープ１５が巻回されると、
テープ１５の末端部がテープ接着用ヒータ２３に
よつて溶着される。この後、紙葉類１１を機外に
引抜けば、テープ１５によつて結束された紙葉類
１１を得ることが可能となる。

すなわち、上記実施例によれば、テープ１５
は、分割部材２４によつて紙葉類の葉間に形成さ
れる広いテープ挿入間隙２５に全く単独に挿入さ
れた後、テープ挿入間隙２５を消失された紙葉類
１１の葉間に密着保持されることとなり、紙葉類
１１の葉間への挿入後に何等ひき戻される作用を
受けることがきわめて確実に該葉間に保持される
こととなる。

なお、上記実施例は、紙葉類１１を結束位置に
おいて回転することなく紙葉類１１の周囲にテー
プ１５を巻回す場合について説明した。しかしな
がら、本発明は、紙葉類を結束位置において回転
することにより、紙葉類の周囲にテープを巻回す
場合にも適用可能である。

また、上記実施例は、90度回転する舌片状の分
割部材を用いる場合について説明した。しかしな
がら、本発明は、実質的に、紙葉類の葉間におい
て拡幅状態と扁平状態の２つの状態を形成可能と
する分割部材であれば、他の形状、構造からなる
分割部材を用いるものであつてもよい。

以上のように、本発明に係る紙葉類結束方法
は、紙葉類テープ挿入部を形成する葉間に分割部
材を相対配置し、該葉間における分割部材の拡幅
状態下で、テープ挿入間隙を形成されてなる該葉
間テープの先端部を単独挿入し、該葉間における
分割部材の扁平状態下で、テープ挿入間隙を消失
されてなる該葉間にテープを密着保持するように
したものである。したがつて、テープは紙葉類の
葉間への挿入後に何等ひき戻される作用を受ける
ことがなく、きわめて単純な方法により、テープ
の先端部を葉間に確実に保持することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施に用いられる紙葉類結束
装置の１例を示す略示正面図、第２図は同紙葉類
結束装置の作動状態を示す略示正面図、第３図
は、同紙葉類結束装置におけるテープの巻回し完
了状態を示す正面図、第４図は同紙葉類結束装置
におけるテープ挿入状態を示す平面図、第５図は
同紙葉類結束装置におけるテープ保持状態を示す
平面図である。 １０……紙葉類結束装置、１１……紙葉類、１
５……テープ、２４……分割部材、２５……テー
プ挿入間隙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 重ね合わせた多数の紙葉類の葉間に結束用テ
   ープの先端部を挿入保持する状態で、テープを紙
   葉類に巻回し、紙葉類を結束する紙葉類結束方法
   において、紙葉類のテープ挿入部を形成する葉間
   に分割部材を相対配置し、該葉間における分割部
   材の拡幅状態下で、テープ挿入間隙を形成されて
   なる該葉間にテープの先端部を単独挿入し、該葉
   間における分割部材の扁平状態下で、テープ挿入
   間隙を消失されてなる該葉間にテープを密着保持
   することを特徴とする紙葉類結束方法。 ２ 前記分割部材は、前記葉間において回動する
   舌片状部材であり、紙葉類の表面に対して直交位
   置する状態で前記拡幅位置状態を形成し、紙葉類
   の表面に対して平行位置する状態で前記扁平状態
   を形成する特許請求の範囲第１項に記載の紙葉類
   結束方法。