JPH0342932A - スペクトラム拡散通信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は例えば医用テレメータ、コードレステレホン
、トランシーバ、無線式ＬＡＮ、または固定地間の通信
等に適用するスペクトラム拡散通信における同期の捕捉
と維持性能を改善したスペクトラム拡散通信装置に関す
るものである。

［従来の技術］ 従来の同期式スペクトラム拡散通信方式における大きな
問題点の１つは同期の捕捉と維持が困難な点である。こ
れは通信に使用する信号型式が連続波でないため、いか
なるスペクトラム拡散化手段を用いても必ず発生する問
題である。これはコンボルバ（相関器）の理想化の問題
もあるが、方式として直接拡散（ＤＳ）方式、高速チャ
ーブ方式９周波数ポツピング（ＦＨ）方式のいずれの方
式でも問題となる。

従来の同期捕捉手法は、スペクトラム拡散化の形式は既
知として、単に拡散シーケンス（またはコードパターン
）の開始時刻が判らない問題を処理する手法として開発
されていた。それ故スライディング相関器等により受信
信号と同一コードである局部発生信号間の位相調整又は
基準周波数の調整を行いながら相関出力を求め、この相
関出力のピークが得られた点で上記調整を中止し、引込
み同期の維持を行うようにしていた。このようにして−
旦同期が獲得された後も、この同期維持のため、たとえ
ばいわゆるアーリーレートコリレータの手法を用いて一
種のフェーズロックループ（ＰＬＬ）を形成するように
している。

［発明が解決しようとする課題］ 上記のような従来の同期式スペクトラム拡散通信装置で
は、受信信号と局部発生信号間の位相又は周波数の偏差
がスライディング調整されながら同期が達成されるのに
、時間を要するという問題点がある。特にチップの周波
数が高くなるほど、また擬似ランダム信号（一般にＰ　
５ｅｕｄｅ　Ｎ　ｏｉｓｅ信号と呼ばれ、以下ＰＮ信号
という）のコード周期が長くなるほど、同期達成までの
時間も長くなる。

このことは、頻繁に送受信を交代するシステムや、ノイ
ズ等により同期外れが発生するシステムにおいて特に問
題となることである。

この発明はかかる問題点を解決するためになされたもの
で、受信信号と局部発生信号間の同期達成に要する時間
を短縮できるスペクトラム拡散通信装置を得ることを目
的とする。

［課題を解決するための手段］ この第１の発明に係るスペクトラム拡散通信装置は、常
時絶対時刻を発生する絶対時刻発生手段と、該絶対時刻
発生手段より発生される絶対時刻に同期したスペクトラ
ム拡散信号を発生するスペクトラム拡散信号発生手段と
、該スペクトラム拡散信号発生手段より発生されるスペ
クトラム拡散信号を目的とする通信内容に従って変調を
行う変調手段と、該変調手段により変調されたスペクト
ラム拡散信号を通信メディアを介して送信する送信手段
とより成る送信部と、前記送信部において発生する絶対
時刻と等しいか又はほぼ等しい絶対時刻を発生する絶対
時刻発生手段と、該絶対時刻発生手段より発生される絶
対時刻に同期し、送信部において発生するスペクトラム
拡散信号と同期関係を有するように同一信号形式のスペ
クトラム拡散信号を発生するスペクトラム拡散信号発生
手段と、前記通信メディアを介して被変調スペクトラム
拡散信号を受信する受信手段と、該受信手段により受信
された被変調スペクトラム拡散信号と前記スペクトラム
拡散信号発生手段により発生されたスペクトラム拡散信
号との相関処理を行う相関処理手段と、該相関処理手段
より出力される相関結果に基づき、送信された通信内容
を抽出すると共に、前記相関処理において好ましき同期
関係を維持するように前記スペクトラム拡散信号を発生
するスペクトラム拡散信号発生手段の同期制御を行う信
号抽出及び同期制御手段とより成る受信部とを備えたも
のである。

この第２の発明に係るスペクトラム拡散通信装置は、前
記第１の発明に係る送信部及び受信部の有するそれぞれ
の絶対時刻発生手段が、局符号ＪＪＹの標準電波を受信
する標準電波受信手段と、該標準電波受信手段による受
信信号により発振する周波数と絶対時刻が較正される周
波数発振及び分周手段とを備えたものである。

この第３の発明に係るスペクトラム拡散通信装置は、前
記第２の発明に係る標準電波受信手段が受信する標準電
波の受信信号がとだえたとき、該受信信号がとだえる前
の一定期間の周波数制御情報に基づき発振する周波数の
制御を継続する周波数制御手段を有する絶対時刻発生手
段を備えたものである。

この第４の発明に係るスペクトラム拡散通信装置は、前
記第１の発明に係る送信部及び受信部の有するそれぞれ
の絶対時刻発生手段が、前記局符号ＪＪＹの標準電波の
ほかに、中波、短波もしくはＦＭ、ＴＶ帯域内の選択さ
れた放送電波、又は建築物内や限定小領域に本用途専用
に発生された微弱電波、電磁誘導、光パルス等の各種信
号のいずれか、またはこれらの信号の組合せ信号を受信
する受信手段と、該受信手段による受信信号により発振
する周波数と絶対時刻が較正される周波数発振及び分周
手段とを備えたものである。

この第５の発明に係るスペクトラム拡散通信装置は、前
記第４の発明に係る局符号ＪＪＹの標準電波のほかに、
各種放送電波もしくは本用途専用の各種信号、またはこ
れらの信号の組合せ信号を受信する受信手段からの受信
信号がとだえたとき、該受信信号がとだえる前の一定期
間の周波数制御情報に基づき発振する周波数の制御を継
続する周波数制御手段を有する絶対時刻発生手段を備え
たものである。

［作用］ この第１の発明におけるスペクトラム拡散通信装置の送
信部は、絶対時刻発生手段、スペクトラム拡散信号発生
手段、変調手段及び送信手段とを備え、絶対時刻発生手
段は常時絶対時刻を発生し、スペクトラム拡散信号発生
手段は前記絶対時刻発生手段より発生される絶対時刻に
同期したスペクトラム拡散信号を発生し、変調手段は前
記スペクトラム拡散信号発生手段より発生されるスペク
トラム拡散信号を目的とする通信内容に従って変調し、
送信手段は前記変調手段により変調されたスペクトラム
拡散信号を通信メディアを介して送信する。また前記装
置の受信部は、絶対時刻発生手段、スペクトラム拡散信
号発生手段、受信手段。

相関処理手段、並びに信号抽出及び同期制御手段とを備
え、絶対時刻発生手段は前記送信部において発生する絶
対時刻と等しいか又はほぼ等しい絶対時刻を発生し、ス
ペクトラム拡散信号発生手段は前記絶対時刻発生手段よ
り発生される絶対時刻に同期し、送信部において発生す
るスペクトラム拡散信号と同期関係を有するように同一
信号形式のスペクトラム拡散信号を発生し、受信手段は
前記通信メディアを介して被変調スペクトラム拡散信号
を受信し、相関処理手段は前記受信手段により受信され
た被変調スペクトラム拡散信号と前記スペクトラム拡散
信号発生手段により発生されたスペクトラム拡散信号と
の相関処理を行い、信号抽出及び同期制御手段は前記相
関処理手段より出カされる相関結果に基づき、送信され
た通信内容を抽出すると共に、前記相関処理において好
ましき同期関係を維持するように前記スペクトラム拡散
信号を発生するスペクトラム拡散信号発生手段の同期制
御を行う。

この第２の発明においては、前記第１の発明に係る送信
部及び受信部の有するそれぞれの絶対時刻発生手段が、
標準電波受信手段並びに周波数発振及び分周手段とを備
え、標準電波受信手段は局符号ＪＪＹの標準電波を受信
し、周波数発振及び分周手段は前記標準電波受信手段に
よる受信信号により発振する周波数と絶対時刻を較正す
る。

この第３の発明においては、前記第２の発明に係る絶対
時刻発生手段が周波数制御手段を備え、前記標準電波受
信手段が受信する標準電波の受信信号がとだえたとき、
前記周波数制御手段は前記受信信号がとだえる前の一定
期間の周波数制御情報に基づき発振する周波数の制御を
継続する。

この第４の発明においては、前記第１の発明に孫る送信
部及び受信部の有するそれぞれの絶対時刻発生手段が各
種信号の受信手段並びに周波数発振及び分周手段とを備
え、各種信号の受信手段は前記局符号ＪＪＹの標準電波
のほかに、中波、短波もしくはＦＭ、ＴＶ帯域内の選択
された放送電波、又は建築物内や限定小領域に本用途専
用に発生された微弱電波、電磁誘導、光パルス等の各種
信号のいずれか、またはこれらの信号の組合せ信号を受
信し、周波数発振及び分周手段は前記各種信号の受信手
段による受信信号により発振する周波数と絶対時刻を較
正する。

この第５の発明においては、前記第４の発明に係る絶対
時刻発生手段が周波数制御手段を備え、前記局符号ＪＪ
Ｙの標準電波のほかに、各種放送電波もしくは本用途専
用の各種信号、またはこれらの信号の組合せ信号を受信
する各種信号の受信手段からの受信信号がとだえたとき
、前記周波数制御手段は前記受信信号がとだえる前の一
定期間の周波数制御情報に基づき発振する周波数の制御
を継続する。

［実施例］ 第１図はこの発明の一実施例を示すスペクトラム拡散通
信装置のブロック図である。図において１は標準電波受
信器、２は絶対時刻発生器、３は例えばシンセサイザ等
により構成され、基準周波数を分周し、ＰＮ信号発生器
４が必要とする周波数ｆ。を発生する局部周波数発生器
、４は周期性擬似ランダム信号（例えばＭ系列信号等の
ＰＮ信号）を発生するＰＮ信号発生器、５は初段受信用
ＲＦアンプ、６はスペクトラム拡散された周波数成分の
みを通過させる＃１バンドパスフィルタ（＃１ＢＰＦと
いう）　７はベースバント用の＃２８ＰＦ、８はベース
バンドアンプ（以下ＢＢアンプという）、ベースバント
用＃ｌローパスフィルタ（以下＃Ｉ　ＬＰＦという）、
１ｏはヒステリヒス特性を有する２値化回路、１１は差
動増巾器、１２は相関レベル判別器、１８は積分器、１
４はプログラムされたソフトウェアを含み、マイクロプ
ロセッサ等で構成されるコントローラ、１５は表示器、
１Ｂはキーボード、１７はノンリターンゼロ（以下ＮＲ
Ｚという）変換器、１８はベースバンドのロールオフ用
＃２ＬＰＦ、１９は電力増巾器、２０は送信信号の帯域
外阻止用＃３ＢＰＦ、２１はプロセスアンプであるが、
代りに直流アンプ又は単なるゲートでもよい。２２−１
．２２−２は受信アンテナ、２３は送信アンテナ、２４
−１〜２４−６はバランスドモユレータ（以下ＢＭとい
う）、２５は基準用の水晶発振器である。

第１図の動作を説明する。標準電波受信器１は受信アン
テナ２２−１を介して標準電波を受信する。

日本国内の標準電波は、局符号はＪＪＹ、搬送周波数は
２．５　、８．１０．１５ＭＨｚで、毎時の３５分〜３
９分の休止時間を除き２４時間送信されており、上記搬
送波を６００Ｈｚで変調した分子告信号（毎分５９秒の
後に発生する）と１８００Ｈｚの８サイクルで変調した
秒信号（毎分０〜５９秒間発生する）を含む基準電波と
して送信されている。従ってこの標準電波は時刻又は周
波数の基準となりうるちのである。標準電波受信器１は
前記標準電波のうちのいずれか１つを受信し、内蔵する
同期分離回路により前記標準電波の秒信号又は分信号を
分離し、この分離した時刻信号を絶対時刻発生器２へ供
給すると共に、受信した周波数の信号又はこれをダウン
コンバートしたＩＦ倍信号局部周波数発生器３へ周波数
の参照信号ｒｅｆ２として供給する。また局部周波数発
生器３へは水晶発振器２５が発振した基準周波数の信号
がｒｅｆ’１として供給されている。

絶対時刻発生器２は入力する標準電波の時刻信号により
正確に時刻の較正された絶対時刻を発生し、あらかじめ
決められた送信又は受信の同期時刻になると同期信号を
ＰＮ信号発生器４へ供給する。また局部周波数発生器３
は前記２つの参照信号の一方又は両方を基準にして、基
準周波数の発振、分周及び合成等を行い（さらに相関信
号検出後は積分器１３からの帰還信号にも制御される。

）、発生した周波数ｆ。の信号をＰＮ信号発生器４へ供
給する。コントローラ１４も制御信号をＰＮ信号発生器
４へ供給している。

ＰＮ信号発生器４は前記入力される周波数の信号、同期
信号及び制御信号に基づき、送信又は受信におけるあら
かじめ予定されたＰＮコード信号の同期点の近傍におい
てＰＮコード信号を発生する。

送信の場合は前記ＰＮコード信号を用いてＤＳ（直接拡
散）方式で送信信号を発生する。即ちＢ　Ｍ　２４−４
は局部周波数発生器３より供給される周波数ｆ。の搬送
波を、ＰＮ信号発生器４から供給されるＰＮ信号により
変調し、この変調波を８Ｍ２４−５の人力の一方に供給
する。また送信データはＮＲＺ変換回路１７でＮＲＺ変
換され、さらに＃２ＬＰＦにより帯域制限された信号と
なりＢ　Ｍ　２４−５の入力の他方に供給される。Ｂ　
Ｍ　２４−５はＢ　Ｍ　２４−４からの入力信号を＃２
ＬＰＦ１ｇからの人力信号により変調し、この変調波は
電力増巾器１９により電力増巾され、＃３ＬＰＦにより
不要帯域の周波数が除去され、送信アンテナ２３より送
信される。第１図の実施例においては、送信信号を伝達
するメディアは自由空間であるが、これを有線としても
本質的な相違はない。ここで送信データは例えば指定さ
れたボーレートのＲ８２３２Ｃの信号等であるが、必要
に応じて第１図のようにＮＲＺ処理をして直流成分が生
じないようにすることも可能である。この場合送信デー
タのボーレートはＰＮコード信号のチップ（１符号）の
レートまで可能となる。

受信の場合には、送信側が上記に準する処理を行い、受
信側で同期のとりやすいように送信してくれるものとし
、また送信側のＰＮコードは受信側のＰＮ信号発生器４
で発生されるＰＮコードと同一のものとする。

送信側より送信されたスペクトラム拡散信号は受信アン
テナ２２−２により受波され、ノイズフィギュアが低く
抑えられたＲＦアンプ５により信号増巾され、所用帯域
外の周波数成分は＃ｌ　ＢＰＦ６により除去された後に
、８Ｍ２４−８の入力の一方に供給される。また局部周
波数発生器３から周波数ｆｏの信号が８Ｍ２４−８の入
力の他方に供給されるので、Ｂ　Ｍ　２４−６は＃Ｉ　
ＢＰＦからの入力信号を周波数ｆｏで復調し、ベースバ
ンドの周波数とし、＃２８ＰＦ７に供給する。＃２８Ｐ
Ｆ７はベースバンド信号の帯域外不要成分を除去し、Ｂ
　Ｍ　２４−１゜２４−２及び２４−３のそれぞれ入力
の一方に健給する。

またＰＮ信号発生器４は３つのわずかに位相の異なるＰ
Ｎ信号、即ち進み位相、中心位相及び遅れ位相のＰＮ信
号をそれぞれ８Ｍ２４−１．２４−２及び２４−３の入
力の他方に供給する。８Ｍ２４−１．２４−２及び２４
−３はそれぞれ２つの入力信号を乗算し、この乗算結果
の積を出力する。Ｂ　Ｍ　２４−１及び２４−３はそれ
ぞれ進相相関出力信号と遅相相関出力信号を出力信号と
して差動増巾器１１及び相関レベル判別器１２に供給す
る。差動増巾器１１は２つの入力信号の大きさに差があ
れば、その差分を信号増巾して積分器１３に供給し、積
分器１３は入力信号を積分する。

積分器１３の積分出力は局部周波数発生器３に帰還され
、その発生する周波数ｆ。の制御に用いられる。この局
部周波数発生器３の出力周波数ｆ。はＰＮ信号発生器４
に帰還されている。また相関レベル判別器１２はＢ　Ｍ
　２４−１及び２４−３から供給される相関出力が所定
レベル以上あるか、即ち相関ピークの近傍であるかどう
かを判別し、この判別結果をコントローラ１４へ供給す
る。コントローラ１４は前記判別結果により制御ループ
が正常に作動しているかを判別し、必要に応じ制御信号
を局部周波数発生器３へ帰還する。このようにしてＰＮ
信号発生器４の発生する３つのＰＮ信号のうち、８Ｍ２
ト２へ供給する中心位相の信号と、受信信号より＃２　
ＢＰＦがＢ　Ｍ　２４−２へ供給する信号との同期が完
全にとれるように、またＢ　Ｍ　２４−１と２４−３の
出力信号である進相相関出力と遅相相関出力とがそれぞ
れ等しくバランスするように、ＰＮ信号発生器４からＢ
　Ｍ　２４−１及び２４−３、積分器１３及び局部周波
数発生器３を経てＰＮ信号発生器４に帰還される制御ル
ープが、いわゆるｅａｒｌｙ−１ａｔｅ　ｃｏｒｒｅｌ
ａｔｏｒ（進相・遅相相関器）をなし、さらにはＤＬＬ
（Ｄｅｌａｙ　　Ｌｏｃｋ　Ｌｏｏｐ　）をなすように
一種のＰ　Ｌ　Ｌ　（Ｐｈａｓｅ　　Ｌｏｃｋ　Ｌｏｏ
ｐ　）が形成される。

従ってＰＮ信号発生器４が出力する３つのＰＮ信号のう
ち、その中心位相の信号が供給されるＢ　Ｍ　２４−２
からの出力信号は、完全に同期のとれた復調信号として
取り出され、ＢＢアンプ８へ供給される。ＢＢアンプ８
はベースバンド帯域での増巾を行い、この増巾信号は＃
Ｉ　ＬＰＦで帯域外不要信号が除去され、２値化回路Ｉ
Ｏにより２値化され最終的な出力データ又はピットスト
リームが得られる。

なお送信データの性質によっては、図の破線で示すよう
に、ＢＢアンプ８の出力をプロセスアンプ２１　（又は
直流アンプもしくはゲートの場合もある）を介して、ま
た２値化回路ｌＯの出力をそれぞれ積分器１３に帰還し
て、積分器１３の積分極性の復調結果から判別を行う必
要が生じる。

コントローラ１４は各部の動作を監視し、必要な制御を
行う。キーボード１６により必要なデータをコントロー
ラ１４に人力し、コントローラ１４は表示器１５により
データ表示を行う。コントローラ１４の重要な機能は、
相関レベル判別器１２からの相関ピーク検出に対応して
ＤＬＬを立上げ、同期を維持するように制御することで
あり、このため局部周波数発生器３の周波数ｆ。の基準
周波数又は分周レートの微調を行う。本発明においては
、あらかじめ標準電波を受信することにより内蔵する絶
対時刻及び発振周波数が較正されるので、ＰＮ信号発生
器４の発生周波数や位相が大略決められており、同期点
をサーチしなくとも、送信電波の伝播所要時間に相当す
るごくわずかな位相補正動作により迅速に同期を達成す
ることができる。

前記局符号ＪＪＹの標準電波のほかに、中波、短波もし
くはＦＭ、ＴＶ帯域内の還択された放送電波、又は建築
物内や限定小領域に本用途専用に発生された微弱電波、
電磁誘導、光パルス等の各種信号のいずれか、またはこ
れらの信号の組合せ信号等を用いてもよい。ＮＨＫのＴ
Ｖ電波は日本国内のどこでも受信できるので本目的に有
効に利用できる。また時刻情報としては前記ＪＪＹ波の
秒信号１９信号のほかに、ＴＶ電波の水平又は垂直同期
信号、等化パルス信号や、また中波、短波の放送波の“
時報のチャイム”等が利用できる。

しかし標準電波も休止時間があったり、また電波伝播状
態が悪くて、うまく受信できない場合もある。このため
局部周波数発生器３への第１基準信号として水晶発振器
２５の出力信号を供給している。従って標準電波がうま
・く受信できない期間は、前記基準信号に基づき局部周
波数発生器３とＰＮ信号発生器４を安定に自走させるよ
うにコントローラ１４が制御を行う。例えば長期安定度
が１Ｏ−９の装置の場合、前記ＪＪＹ波１０ＭＨｚのＲ
Ｆ信号を受信し、これを１／１Ｂに分周した６２５ｋＨ
ｚの信号を１０００秒間（約１６．７分間）程度は１サ
イクルの誤差以下に維持することができる。これはこの
１５分程度の停波又は受信不能の期間は十分な精度で絶
対時刻及び周波数ｆ。が維持できることを示している。

それ故これをチップレートとして用いる同一のＰＮ信号
発生器４は、相互に１５分間は時刻情報が人力されなく
ても、同期の引込点をサーチする必要はなく、直接ＤＬ
Ｌの同期微調整のフェーズに入ることができる。また仮
りに２４時間も時刻信号が入力されなくても、高々数十
クロッ２分のチップしかずれない。従ってスライディン
グ相関動作のためにチップレートをシーケンス長の間で
高々１チップ分しかずらさない程度の遅さで走査させて
も、１シーケンスが１０２３のチップから成るＭ系列信
号の場合、片側走査で約数＋ｍ５ｅｃｓ進相と遅相の両
側走査で約１００　ｍ　ｓｅｃで同期点を捕捉すること
ができる。この程度の同期捕捉所要時間はトランシーバ
としては実用的な値である。また長時間安定度が１Ｏ−
９の水晶発振器又はＳＡＷ発振器は、多少厳しいが、実
用的に十分可能な仕様である。

上記の実施例ではＤＳ方式又はこれに準する方式のスペ
クトラム拡散通信の例を示したが、ＦＨ方式や、定形又
はランダムチャープ方式の場合にも、全く同様の方法に
より本発明を適用することができる。単に変調及び復調
装置が異るのみで、その他の部分は全く第１図と同様な
装置により可能である。

［発明の効果］ 以上のようにこの第１の発明によれば、送信側及び受信
側の装置にそれぞれ絶対時刻発生手段を設け、それぞれ
の絶対時刻に同期して送信並びに受信側の相関処理の同
期制御を行うようにしたので、受信側における受信・局
発信号間の相関出力のピークをサーチし、同期を捕捉す
る時間が従来より短縮される効果が得られる。

またこの第２の発明によれば、前記送信側及び受信側の
装置の絶対時刻発生手段が標準電波を受信し、この受信
信号により発振周波数と絶対時刻が較正されるので、受
信側における前記同期を捕捉する時間がさらに著しく短
縮される効果が得られる。

またこの第３の発明によれば、前記第２の発明に係る標
準電波の受信信号がとだえても、それ以前の周波数制御
信号に基づき発振する周波数の制御を継続するので、一
定期間は標準電波の受信信号が得られなくても、発振周
波数と絶対時刻を所定の誤差以内に保持できるので、本
発明のスペクトラム拡散通信を支障なく継続できる効果
が得られる。

またこの第４の発明によれば、前記標準電波のほかに、
各種放送電波又は本用途専用の各種信号等を受信し、こ
の受信信号により絶対時刻発生手段内の発振周波数と絶
対時刻が較正されるので第２の発明と同様の効果が得ら
れる。

またこの第５の発明によれば、前記第４の発明に係る各
種放送電波又は本用途専用の各種信号の受信信号がとだ
えても、それ以前の周波数制御信号に基づき発振する周
波数の制御を継続するので、第３の発明と同様の効果が
得られる。

また上記各発明によって、従来の手法では同期の捕捉に
長時間を要するため使用できなかったような長周期のＰ
Ｎ信号等が使えるようになり、スペクトラム拡散通信装
置の適用分野が拡大される効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示すスペクトラム拡散通
信装置のブロック図である。 図において、１は標準電波受信器、２は絶対時刻発生器
、３は局部周波数発生器、４はＰＮ信号発生器、５はＲ
Ｆアンプ、６は＃Ｉ　ＢＰＦ、７は＃２　ＢＰＦ、８は
ＢＢアンプ、９は＃ｌ　ＬＰＦ。 １０は２値化回路、１１は差動増巾器、１２は相関レベ
ル判別器、１３は積分器、１４はコントローラ、１５は
表示器、１Ｂはキーボード、１７はＮＲＺ変換回路、１
８は＃２ＬＰＦ％１９は電力増巾器、２０は＃３ＢＰＦ
、２１はプロセスアンプ、２２−１．２２−２は受信ア
ンテナ、２３は送信アンテナ、２４−１〜２４−６はＢ
Ｍ、２５は水晶発振器である。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）常時絶対時刻を発生する絶対時刻発生手段と、該
   絶対時刻発生手段より発生される絶対時刻に同期したス
   ペクトラム拡散信号を発生するスペクトラム拡散信号発
   生手段と、該スペクトラム拡散信号発生手段より発生さ
   れるスペクトラム拡散信号を目的とする通信内容に従っ
   て変調を行う変調手段と、該変調手段により変調された
   スペクトラム拡散信号を通信メディアを介して送信する
   送信手段とより成る送信部と、 前記送信部において発生する絶対時刻と等しいか又はほ
   ぼ等しい絶対時刻を発生する絶対時刻発生手段と、該絶
   対時刻発生手段より発生される絶対時刻に同期し、送信
   部において発生するスペクトラム拡散信号と同期関係を
   有するように同一信号形式のスペクトラム拡散信号を発
   生するスペクトラム拡散信号発生手段と、前記通信メデ
   ィアを介して被変調スペクトラム拡散信号を受信する受
   信手段と、該受信手段により受信された被変調スペクト
   ラム拡散信号と前記スペクトラム拡散信号発生手段によ
   り発生されたスペクトラム拡散信号との相関処理を行う
   相関処理手段と、該相関処理手段より出力される相関結
   果に基づき、送信された通信内容を抽出すると共に、前
   記相関処理において好ましき同期関係を維持するように
   前記スペクトラム拡散信号を発生するスペクトラム拡散
   信号発生手段の同期制御を行う信号抽出及び同期制御手
   段とより成る受信部とを備えたことを特徴とするスペク
   トラム拡散通信装置。
2. （２）前記送信部及び受信部の有するそれぞれの絶対時
   刻発生手段が、局符号ＪＪＹの標準電波を受信する標準
   電波受信手段と、該標準電波受信手段による受信信号に
   より発振する周波数と絶対時刻が較正される周波数発振
   及び分周手段とを備えた請求項１記載のスペクトラム拡
   散通信装置。
3. （３）前記標準電波受信手段が受信する標準電波の受信
   信号がとだえたとき、該受信信号がとだえる前の一定期
   間の周波数制御情報に基づき発振する周波数の制御を継
   続する周波数制御手段を有する絶対時刻発生手段を備え
   た請求項２記載のスペクトラム拡散通信装置。
4. （４）前記送信部及び受信部の有するそれぞれの絶対時
   刻発生手段が、前記局符号ＪＪＹの標準電波のほかに、
   中波、短波もしくはＦＭ、ＴＶ帯域内の選択された放送
   電波、又は建築物内や限定小領域に本用途専用に発生さ
   れた微弱電波、電磁誘導、光パルス等の各種信号のいず
   れか、またはこれらの信号の組合せ信号を受信する受信
   手段と、該受信手段による受信信号により発振する周波
   数と絶対時刻が較正される周波数発振及び分周手段とを
   備えた請求項１記載のスペクトラム拡散通信装置。
5. （５）前記局符号ＪＪＹの標準電波のほかに、各種放送
   電波もしくは本用途専用の各種信号、またはこれらの信
   号の組合せ信号を受信する受信手段からの受信信号がと
   だえたとき、該受信信号がとだえる前の一定期間の周波
   数制御情報に基づき発振する周波数の制御を継続する周
   波数制御手段を有する絶対時刻発生手段を備えた請求項
   ４記載のスペクトラム拡散通信装置。