JPH0342360Y2 - - Google Patents

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JPH0342360Y2
JPH0342360Y2 JP19529184U JP19529184U JPH0342360Y2 JP H0342360 Y2 JPH0342360 Y2 JP H0342360Y2 JP 19529184 U JP19529184 U JP 19529184U JP 19529184 U JP19529184 U JP 19529184U JP H0342360 Y2 JPH0342360 Y2 JP H0342360Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、浸透探傷用洗浄装置に係るものであ
り、詳しくは、鋳造、鍛造、切削、焼成等によつ
て製造される機械部品、電子部品等を被検査物と
し、その表面の微細な開口欠陥部の探傷に汎用さ
れている浸透探傷法における洗浄操作工程におい
て用いられる洗浄装置に係るものである。
〔従来の技術〕
周知の通り、浸透探傷法は、被検査物の表面
に浸透液(通常、赤色染料又は蛍光染料を石油系
混合溶剤、芳香族系溶剤等に溶解し可塑剤、界面
活性剤等を添加してなる非揮発性で浸透性の強い
液体が用いられている。)を付着させて、被検査
物表面に存在する開口欠陥部中に浸透液を浸透さ
せる浸透操作工程、これに続く欠陥部内に浸透
せずに被検査物表面に残留付着している余剰浸透
液を洗浄液(通常、前記浸透液を溶解する有機溶
剤が用いられている。)によつて除去し、浸透液
が欠陥部内のみに残留している状態とする洗浄操
作工程、これに続く洗浄液が乾燥した後で、被
検査物表面に現像剤(通常、粒径1〜10μ程度の
無機質微細粉末が用いられている。)の均一な薄
層を形成し欠陥部内に浸透している浸透液を吸出
させ該層表面にニジミ模様、換言すれば欠陥指示
模様を現出させる現像操作工程、これに続く可
視光下又は紫外線ランプ照射下で欠陥指示模様を
確認する検査操作工程の〜の工程によつて施
工される。尚、の工程が終了した時点で、可視
光下又は紫外線ランプ照射下で欠陥部内に残留し
ている浸透液の存在によつて欠陥部が確認できる
ときにはの工程が省略され、の工程から直ち
にに工程に移行する。
上記浸透探傷法におけるの工程、即ち、欠陥
部内に浸透せずに被検査物表面に残留付着してい
る余剰浸透液を除去する洗浄操作工程は重要であ
り、もし、充分な除去ができない場合には、残留
付着している浸透液の存在がの工程において疑
似欠陥として検出されてしまい正確な探傷結果を
得ることが困難となる。
さて、上記浸透探傷法におけるの工程に関す
る従来技術を示す先行文献として、先づ、A.特
開昭50−46188号公報が挙げられる。こゝには、
洗浄液としてフロン溶剤が使用でき、フロン溶剤
を充填した洗浄浴にの工程を径由した被検査物
を浸漬して引上げることによつての洗浄操作が
行えることが開示されている。次に、B.米国特
許第3789221号公報が挙げられる。こゝにも洗浄
液としてフロン溶剤が使用でき、フロン溶剤を加
熱することによつて発生する蒸気中に被検査物を
晒すことによつてもの洗浄操作が行えることが
開示されている。
また、フロン溶剤を用いた洗浄技術に関する従
来技術として、上記浸透探傷法に用いられてはい
ないが、プリント基板、時計等の精密部品の洗浄
に汎用されているフロン溶剤を使用する多槽式超
音波洗浄機が市販されていることが挙げられ、こ
の市販品の代表的なものは、例えばC.超音波工業
(株)発行の商品カタログ「フロン溶剤用多槽式超音
波洗浄機:昭和59年9月3日発行」に示されてい
る。ここには、内周壁上方部に冷却管が周設され
た槽が、当該冷却管の位置よりも下方において一
ケの仕切壁によつて縦割に二分割され第1区画と
第2区画とが形成されている(二槽式)か、又は
同じく冷却管の位置よりも下方において二ケの仕
切壁によつて縦割に三分割され第1区画と第2区
画と第3区画とが形成されており(三槽式)、前
者の場合には第1区画も超音波発生器が設けら
れ、第2区画に加熱用ヒータが設けられており、
後者の場合には第1区画に超音波発生器が設けら
れ、第3区画に加熱用ヒータが設けられており、
いづれの場合にも、各区画にフロン溶剤が充填さ
れているところのフロン溶剤用多槽式超音波洗浄
機が開示されている。尚、使用時には、加熱用ヒ
ータが設けられている区画(二槽式では第2区
画、三槽式では第3区画)内は充填されているフ
ロン溶剤が沸騰させられ、その蒸気が充満してい
る状態とされる。
上記フロン溶剤用多槽式超音波洗浄機の使用態
様は次の通りである。
被洗浄物は、先づ、二槽式、三槽式のいづれの
場合にも第1区画のフロン溶剤中に浸漬されて超
音波洗浄を受ける。次いで、第1区画のフロン溶
剤中から引上げられた被検査物は、二槽式の場合
には第2区画に移され該区画内で蒸気に晒されて
蒸気洗浄を受けた後に槽外に取出され、三槽式の
場合には第2区画に移され該区画のフロン溶剤中
に浸漬されて浸漬洗浄を受けた後に第3区画に移
され該区画内で蒸気に晒されて蒸気洗浄を受けた
後に槽外に取出される。
〔考案が解決しようとする問題点〕
以上の通りの技術事情下において、本考案者は
比較的小さく且つ表面形状が複雑な物品、特に、
鋳造等によつて製造された自動車用小型機械部品
に対して上記浸透探傷法を施工するに当つて、そ
の洗浄操作工程を完全且つ効率よく遂行できる技
術的手段の開発を課題として研究を行つて来た。
尚、比較的小さな部品を被検査物として上記浸透
探傷法を施工するに当つては、複数ケの被検査物
を一括してカゴ、ザル等に入れ、これをクロスバ
ーコンベヤ等を利用して移送させながら〜の
工程を流れ作業的に施工することが効率的であ
る。この場合、の工程からの工程に、或いは
の工程からの工程を省略しての工程に移行
するに際し、前掲A,Bの先行文献の記載に倣つ
て、洗浄液としてフロン溶剤を用いれば、フロン
溶剤は極めて速やかに揮散するので、洗浄後の乾
燥時間を殆んど必要とせず、移送中の待ち時間
(乾燥時間)を大巾に短縮できるという大きなメ
リツトが期待できる。(因みに、我国の自動車メ
ーカーでは、秒単位の製造工程の時間短縮が要求
されている。) しかし、被検査物の表面形状が比較的簡単で平
滑なものである場合には、フロン溶剤中の浸漬洗
浄又はフロン溶剤の蒸気による蒸気洗浄によつ
て、被検査物表面に残留付着している余剰浸透液
を充分に除去することができるが、被検査物の表
面形状が複数なものである場合には、充分な除去
が極めて困難という問題点がある。
上記問題点に鑑み、本考案者は前掲Cに示され
ている如き、市販のフロン溶剤用多槽式超音波洗
浄機(以下、公知洗浄機という。)に着目し、こ
れを利用して、比較的小さく且つ表面形状が複雑
な物品に対するの工程を施工して見た。
公知洗浄機は、フロン溶剤中での超音波洗浄を
行なうものであるから強力な洗浄力を備えてお
り、フロン溶剤中の浸漬洗浄又はフロン溶剤の蒸
気による蒸気洗浄によつても充分に除去すること
ができない表面形状が複雑な被検査物であつて
も、その表面に残留付着している余剰浸透液を充
分除去できると考えたからである。
そして、公知洗浄機を用いて多くの実験を繰返
した結果、この場合には、多数回の洗浄を繰返す
との工程において疑似欠陥が検出され正確な探
傷結果が得られなくなるという問題点があること
及びその原因が第1区画に充填されているフロン
溶剤が浸透液によつて汚染されるところにあるこ
とを知つた。
詳言すれば、上記浸透探傷法におけるの工程
に公知洗浄機を用いた場合、被検査物は、先づ、
二槽式、三槽式のいづれの場合にも、第1区画の
フロン溶剤中に浸漬されて超音波洗浄を受ける
が、このとき当該区画のフロン溶剤は被検査物表
面も残留付着していた余剰浸透液によつて汚染さ
れる。勿論、被検査物を数回洗浄した程度ではフ
ロン溶剤の汚染がの工程に悪影響を与えること
はないが、洗浄回数に比例してフロン溶剤の汚染
度は大きくなつていく。ある程度以上に浸透液に
よつて汚染されたフロン溶剤中で超音波洗浄を受
ける被検査物は、その表面に残留付着していた余
剰浸透液が一旦除去された後、浸透液によつて汚
染されたフロン溶剤が表面に付着している状態で
引上げられる。次いで、二槽式の場合には第2区
画で蒸気洗浄を受け、三槽式の場合には第2区画
内で浸漬洗浄を受け、更に第3区画内で蒸気洗浄
を受けるが、いづれの場合にも、第1区画で付着
した浸透液で汚染されたフロン溶剤が完全に除去
されることはなく(被検査物の表面形状が複雑な
ものである場合には、前述の通り、フロン溶剤中
の浸漬洗浄又はフロン溶剤の蒸気による蒸気洗浄
では充分な除去を行なうことは極めて困難であ
り、フロン溶剤中での超音波洗浄によつた場合に
のみ、充分な除去が可能となる。)、被検査物は、
その表面に浸透液によつて汚染されたフロン溶剤
の一部が付着したままの状態で、或いはその表面
に浸透液成分の一部(フロン溶剤が揮散してしま
えば浸透液成分が残る。)が付着したままの状態
で、槽外に取り出されての工程に移され、こゝ
では被検査物表面に付着している浸透液成分が疑
似欠陥として検出されるので、正確な探傷結果が
得られなくなつていまうのである。
勿論、被検査物の洗浄順序を上記の場合と反対
にし、二槽式の場合には先づ第2区画、次いで第
1区画の順、三槽式の場合には先づ第3区画、次
いで第2区画、第1区画の順とすれば、第1区画
のフロン溶剤の汚染を少くすることができる。し
かしこの場合には、第1区画から引上げられた被
検査物は、そのまゝの状態での工程に移される
ので、結果的には上記の場合と同程度の疑似欠陥
が検出されることになる。
公知洗浄機を上記浸透探傷法におけるの工程
に利用した場合の上述の問題点は重要であり、こ
れを解決しなければ、連続的な洗浄操作工程の施
工、例えば比較的小さく且つ表面形状が複雑な物
品を被検査物とし、これを次から次に連続的に洗
浄するという洗浄操作工程の施工は望めないので
ある。
本考案者は、上記問題点を解決するためには、
超音波洗浄が行われる区画に充填されているフロ
ン溶剤を常に殆んど清浄と呼べる状態に保つこと
ができる構造の洗浄機を用いる必要があると考え
たが、かゝる構造の公知洗浄機を市販品中に見出
すことはできなかつた。
そして、本考案者は、試作、実験を繰返した結
果、超音波洗浄が行われる区画に充填されている
フロン溶剤を常に清浄な状態に保つことを可及的
に可能とする浸透探傷用洗浄装置を完成すること
によつて、上述の諸問題点を解決し、比較的小さ
く且つ表面形状が複雑な物品(例えば、コンロツ
ド、フロントホイールハブ等の自動車用小型機械
部品)を被検査物として上記浸透探傷法を施工す
るに当つて、その洗浄操作工程を完全且つ効率よ
く遂行することを可能としたのである。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本考案に係る浸透探傷用洗浄装置は、後
出各図に示す如く、内周壁11の上方部に第1冷
却管2が周設された槽1を、当該第1冷却管2の
周設位置よりも下方において仕切壁3によつて縦
割に二分割して第1区画Aと第2区画Bとを形成
し、第1区画Aは、その底部12に加熱用ヒータ
4を設けるとともに該第1区画Aの内周壁11,
13の上縁近傍部に第2冷却管5を周設すること
によつて蒸気洗浄室とし、第2区画Bは、その底
部14に第3冷却管6を設けるとともに該第2区
画Bの底部14付近に超音波発生器7を設けるこ
とによつて超音波洗浄室とし、更に第1区画Aの
第2冷却管5の直下に樋8を周設するとともに該
樋8に導管81の一端を接続し該導管81の他端
を仕切壁3を貫通させて第2区画B内に導き、更
に、仕切壁3の導管81の貫通位置の直下に導通
孔31を設けて第1区画Aと第2区画Bとを連通
させてなる浸透探傷用洗浄装置(以下、本考案品
という。)である。
〔作用〕
上記の通りの構成の本考案品の作用は次の通り
である。
本考案品は、その使用に当つて、蒸気洗浄室
(第1区画A)、超音波洗浄室(第2区画B)のそ
れぞれにフロン溶剤が充填される。充填に当つて
は、蒸気洗浄室側は導通孔31の位置から若干下
の位置に液面が来るまで充填し、超音波洗浄室側
は導通孔31の下縁に液面が接するまで充填す
る。そして、第1冷却管2、第2冷却管5及び第
3冷却管6に冷却水を通じるとともに加熱用ヒー
タ4によつて蒸気洗浄室に充填されているフロン
溶剤Fが沸騰するまで加熱し、更に超音波発生器
7に駆動すれば、本考案品は使用可能な状態とな
る。
即ち、蒸気洗浄室内においては、加熱用ヒータ
4によつて加熱され沸騰しているフロン溶剤Fが
蒸発して蒸気Gが発生し、その蒸気Gの殆んどは
第2冷却管5の位置を若干越えるまで上昇するだ
けであり、フロン溶剤Fの液面から第2冷却管5
の近傍位置までの空間部が蒸気Gで充満される。
尚、第2冷却管5の位置を越えて上昇する僅かな
蒸気Gは第1冷却管2の存在によつて槽1内にと
どめられる。
超音波洗浄室内においては、第3冷却管6によ
つてフロン溶剤Fは冷却され沸点以下に保たれて
いる。尚、ごく僅かに自然蒸発してもその蒸気は
第1冷却管2の存在によつて槽1内にとどめられ
る。
本考案品の作用中、最も重要な点は、蒸気洗浄
室内の蒸気Gが第2冷却管5によつて冷却され露
化・凝固して液滴F1となつて樋8内に落下し、
樋8内を流れて該樋8に接続されている導管81
を通じて超音波洗浄室に流入する点並びにこの流
入により超音波洗浄室内のフロン溶剤の液面が上
昇して導入孔31を越えると、流入によつて増加
した液量に見合うものが当該導入孔31を通じて
蒸気洗浄室に流入する点である。
さて、上記浸透探傷法におけるの工程を経由
した被検査物は、その表面に余剰浸透液が残留付
着している状態で移送されて来て、本考案品を用
いての工程が施工される。被検査物は、先づ、
蒸気洗浄室内の蒸気Gが充満されている前記空間
部において蒸気Gに晒されて蒸気洗浄を受ける。
詳言すれば、蒸気Gに晒されている被検査物表面
に接触した蒸気Gは、その表面で露化・凝固して
液滴となり、被検査物表面を伝つて下方に落下し
フロン溶剤Fの液面に達するが、この時、被検査
物表面に残留付着している余剰浸透液が液滴と一
諸に洗い落されるのである。この蒸気洗浄によつ
て大部分の余剰浸透液が除去されるが、被検査物
の表面形状が複雑なものであるときには充分な洗
浄が行えず、いまだ浸透液の一部がその表面(特
に凹部)に残留している。次いで、被検査物は、
蒸気洗浄室の前記空間部から引上げられ、超音波
洗浄室に移されて該室内のフロン溶剤F中に浸漬
されて超音波洗浄を受ける。詳言すれば、超音波
洗浄室のフロン溶剤F中に浸漬された被検査物表
面は、フロン溶剤Fに接触するとともに超音波の
照射を受け、それ等の相剰作用によつて強力に洗
浄され、その表面に残留している浸透液は凹部に
いたるまで略完全に除去される。次いで被検査物
は超音波洗浄室のフロン溶剤F中から引上げら
れ、再び、蒸気洗浄室に移され該室内の蒸気Gが
充満されている前記空間部において蒸気Gに晒さ
れて、仕上げのための蒸気洗浄を受けた後、槽1
外に取出されて、次の工程に移される。尚、仕上
げのための蒸気洗浄が省略できるときには、超音
波洗浄室のフロン溶剤F中から引上げられた被検
査物は直ちに槽1外に取出されて次の工程に移さ
れる。
上記において、超音波洗浄室内に充填されてい
るフロン溶剤Fは浸透液によつて汚染するが、そ
の汚染度は、多数回の洗浄を繰返しても殆んど変
わらず、の工程に悪影響(前記した疑似欠陥の
検出等)を及ぼす程度にまで汚染されることはな
く、常に殆んど清浄と呼べる状態に保たれてい
る。何故なら、前述の通り、超音波洗浄室内には
導管81を通じて清浄なフロン溶剤が流入してく
るからである。詳言すれば、本考案品は、その使
用中においては、常に蒸気洗浄室内の蒸気Gが第
2冷却管5によつて冷却され露化・凝固して液滴
F1(この液滴F1は被検査物表面で露化・凝固した
ものではないから清浄なものである。尚、被検査
物表面で露化・凝固した液滴はフロン溶剤Fの液
面に落下する。)となつて樋8内に落下し導管8
1を通じて超音波洗浄室に流入しているので、超
音波洗浄室内のフロン溶剤Fは、蒸留によつて精
製されたフロン溶剤によつて常に置換されている
ことになるからである。
〔実施例〕
次に、本考案品の具体的一態様を挙げて、より
詳しく説明する。
第1図は、後出第2図のA−A線を断面した端
面説明図であつて本考案品の構造を示しており、
第2図は、本考案品の外観を示す平面説明図であ
る。
尚、本考案品の製作に用いられる材質、器材等
は公知洗浄機の場合と同様である。
第1図、第2図において、1は耐蝕性材料(ス
テンレススチール)で製作されて矩形状槽であ
り、槽1の内周壁の上方部には第1冷却管2が周
設されている。槽1は、第1冷却管2の周設位置
よりも下方において仕切壁3によつて縦割に二分
割されて第1区画Aと第2区画Bとが形成されて
いる。尚、仕切壁3は槽1と同じ材料をもつて製
作することが好ましい。
また、第1区画Aの深さは第2区画Bよりも浅
く、第1区画Aの開放口面積は第2区画Bよりも
広くされている。これは、冷却並びに加熱の各効
率を良くするためである。第1区画Aは、その底
部12に加熱用電気ヒータ4が設けられるととも
に該第1区画Aの内周壁11,13の上縁近傍部
に第2冷却管5が周設されて蒸気洗浄室とされて
いる。第2区画Bは、その底部14に冷却管6が
設けられるとともに該第2区画Bの底部14付近
には超音波発生器(周波数28kHz、出力400w)7
が設けられて超音波洗浄室とされている。更に、
第1区画Aの第2冷却管5の直下には樋8が周設
されるとともに該樋8に導管81の一端が接続さ
れ該導管81の他端は仕切壁3を貫通して第2区
画B内に導かれている。樋8は導管81に集液し
易い角度をもつて周設されている。尚、樋8、導
管81の材質は槽1と同じ材料をもつて製作する
ことが好ましい。また導管81の第2区画B側の
端部は、底部14付近まで延長して置く。更に、
仕切壁3の導管81の貫通位置の直下には導通孔
31が設けられ第1区画Aと第2区画Bとを連通
させている。尚、導通孔31は第1区画A側の開
口位置が第2区画B側の開口位置よりも若干下方
に位置するように傾斜をもたせて穿つことが好ま
しい。また仕切壁3の中部には断熱材32を充填
して置くことが望ましい。
上掲構造の本考案品の使用に当つては、フロン
溶剤として1.1.2−トリクロルー1.2.2−トリフル
オロエタン(沸点47.6℃)を、蒸気洗浄室(第1
区画A)側は導通孔31の開口位置から若干下の
位置に液面が来るまで充填し、超音波洗浄室(第
2区画B)側は導通孔31の下縁に液面が接する
まで充填し、更に第1冷却管2、第2冷却管5及
び第3冷却管6に水温約20℃の冷却水を通じると
ともに加熱用電気ヒータ4に通電して蒸気洗浄室
に充填されている溶剤Fが沸騰するまで加熱して
蒸気Gを発生させる。尚、清純な1.1.2−トリク
ロルー1.2.2−トリフルオロエタンは、その液温
が約48℃になると沸騰するが、浸透液による汚染
度が大きくなるにつれて沸点が高くなるので、
かゝる場合には加熱用電気ヒータ4を調節して加
熱温度を上げる必要がある(この現象を利用して
沸騰温度を測定することによつて汚染程度を知る
ことができる。)。更に超音波発生器7に通電して
その振動子から超音波を発生させれば使用可能な
状態となる。この状態の詳細については前記〔作
用〕で説明したところと全く同様である。
上記状態にある上掲構造の本考案品を用いて、
150mm×80mm×25mmの大きさの自動車用コンロツ
ドを被検査物として、の工程を次の通りに施工
した。尚、被検査物は、市販の浸透探傷用浸透液
「OD−6000(商品名):特殊塗料(株)製:蛍光塗料
を石油系混合溶剤等に溶解したもの」を用いて、
施工されたの工程を経由したものである。
被検査物は、先づ、蒸気洗浄室内の蒸気Gが充
満されている空間部に吊り上げられて15秒間蒸気
Gに晒された後、引上げられ、直ちに、超音波洗
浄室に移され該室内の溶剤F中に6秒間浸漬され
た後、引上げられ、直ちに再び蒸気洗浄室に移さ
れ該室内の空間部に吊上げられて3秒間蒸気Gに
晒された後、槽1外に取出される。この間の詳細
については前記〔作用〕で説明したところと全く
同様である。尚、超音波洗浄室内の溶剤は冷却さ
れているから、こゝに浸漬し、引上げられた被検
査物の表面温度は上昇していないので、直ちに仕
上げのための蒸気洗浄を行なうことができる。
上記の操作をの工程を経由した被検査物1000
ケに対して連続して行つたが、超音波洗浄室内の
溶剤Fは常に殆んど清浄と呼べる状態に保たれて
いることが確認できた。また、蒸気洗浄室内の溶
剤Fの沸騰温度は約48℃で一定していた(尚、本
考案者の行つた実験結果によれば、連続洗浄を行
なう被検査物の数が21400ケに達した時の蒸気洗
浄室内の溶剤Fの沸騰温度は53.5℃となる。)。
上記の操作によつて洗浄を行つた1000ケの被検
査物の全てについて、現像剤を用いることなく、
紫外線灯(ブラツクライト)照射下で目視によつ
て表面を観察したところ、欠陥部が存在する被検
査物については該欠陥部を指示する鮮明な黄緑色
蛍光の欠陥指示が肉眼によつて明確に確認でき、
欠陥部が存在しない被検査物については肉眼によ
つて疑似欠陥と認められる指示は存在しなかつ
た。また、この被検査物に市販の浸透探傷用現像
剤「DN−600PI(商品名):特殊塗料(株)製:白色
無機質微細粉末」を用いての工程を施工した場
合も、同様の結果が確認できた。
尚、上掲構造の本考案品では、被検査物を、先
づ、蒸気洗浄室(第1区画A)、次いで超音波洗
浄室(第2区画B)、再び蒸気洗浄室(第1区画
A)の順に移行させている)但し、仕上洗浄を必
要としない場合にはA→Bの移行のみ)が被検査
物の移送に用いるクロスバーコンベヤの設計上等
の都合によつて、被検査物の移行を直線的にする
ことが要求される場合には、超音波洗浄室(第2
区画B)に隣接させて蒸気洗浄室(第1区画A)
と同一構造の第3区画Cを仕上用蒸気洗浄室とし
て連設すればよい。この場合の態様を第3図とし
て示して置く。
〔考案の効果〕
以上、説明した通りの本考案品は、超音波洗浄
が行われる区画(第2区画B)に充填されている
フロン溶剤を常に殆んど清浄と呼べる状態に保持
することができる構造のものであるから、比較的
小さく且つ表面形状が複雑な物品を被検査物とし
て上記浸透探傷法における洗浄操作工程を施工す
るに際して、当該被検査物を次から次に流れ作業
的に連続して効率よく洗浄できるという優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に係る浸透探傷用洗浄装置の
構造を示すものであつて、後出第2図のA−A線
を断面した一部省略端面説明図である。第2図
は、本考案に係る浸透探傷用洗浄装置の外観を示
す平面説明図である。第3図は、本考案に係る浸
透探傷用洗浄装置の一実施態様を示す平面図であ
る。 各図において;1は槽、2は第1冷却管、5は
第2冷却管、6は第3仕切壁、4は加熱用電気ヒ
ータ、7は超音波発生器、8は樋、31は導通
孔、81は導管である。 Aは第1区画(蒸気洗浄室)、Bは第2区画
(超音波洗浄室)、Fはフロン溶剤、F1は樋8内
に落下する液滴、Gは蒸気を示す。尚、Cは第3
区画(仕上用蒸気洗浄室)を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 内周壁11の上方部に第1冷却管2が周設され
    た槽1を、当該第1冷却管2の周設位置よりも下
    方において仕切壁3によつて縦割に二分割して第
    1区画Aと第2区画Bとを形成し、第1区画A
    は、その底部12に加熱用ヒータ4を設けるとと
    もに該第1区画Aの内周壁11,13の上縁近傍
    部に第2冷却管5を周設することによつて蒸気洗
    浄室とし、第2区画Bは、その底部14に第3冷
    却管6を設けるとともに該第2区画Bの底部14
    付近に超音波発生器7を設けることによつて超音
    波洗浄室とし、更に第1区画Aの第2冷却管5の
    直下に樋8を周設するとともに該樋8に導管81
    の一端を接続し該導管81の他端を仕切壁3を貫
    通させて第2区画B内に導き、更に仕切壁3の導
    管81の貫通位置の直下に導通孔31を設けて第
    1区画Aと第2区画Bとを連通させてなる浸透探
    傷用洗浄装置。
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