JPH0341566Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、上下方向に循環移動操作される複数
の駐車ケージ群を有し、各駐車ケージ群の下部に
一連の入出庫路を設けたメリーゴーラウンド方式
と呼ばれる連立式の立体駐車装置に関するもので
ある。

（従来の技術） 従来の前記立体駐車装置は、第５，６，７図に
示すように、上下方向に循環移動操作される前側
駐車ケージ群１ａと奥側駐車ケージ群１ｂを建屋
内に連立するとともに、前側駐車ケージ群１ａの
各前側ケージ２ａおよび奥側駐車ケージ群１ｂの
各奥側ケージ２ｂは、それぞれ上、下鎖車３ａ，
３ｂで循環駆動される対の無端帯４にアタツチメ
ントプレート５を介し所定間隔で吊設されてお
り、第８図に示すように前記各駐車ケージ群１
ａ，１ｂの下部に矢示された一連の入出庫路イ−
イ′が設けられ、さらに、前記入出庫路イ−イ′に
は、先に開発した可動床６，７，８が配設され
て、前側ケージ２ａ内への入庫は、車両を入出庫
路イ−イ′の図示左側から矢示方向に可動床６を
経て着床状態の前側ケージ２ａ内へ乗り入れ、前
側ケージ２ａ内の車両は、奥側駐車ケージ群１ｂ
の下部を空スペース９ｂにして可動床７，８を経
て出庫されるとともに、奥側ケージ２ｂ内への入
庫は、前側駐車ケージ群１ａの下部を空スペース
９ａにして着床状態の奥側ケージ２ｂ内へ乗り入
れ、奥側ケージ２ｂ内の車両は可動床８を経て出
庫されるとともに、前記各入出庫に際し各可動床
６，７，８の床傾斜を適宜切換え操作するように
なつている。

さらに、第８図に示すように前側駐車ケージ群
１ａおよび奥側駐車ケージ群１ｂにおける各無端
帯４の下側に、アタツチメントプレート５の通過
間隔を設けて油受け１０がそれぞれ配設されてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の前記立体駐車装置においては、入出庫路
イ−イ′における空スペース９ａ，９ｂの最小高
さＨ（第８図参照）が規定されており、床傾斜の
調節を大きくした可動床を配設して前記最小高さ
Ｈが確保されているため、該可動床を通過する際
に、車両の底部が可動床に当る場合があり駐車の
車種制限が必要になるなどの問題点がある。

（考案の目的、問題点の解決手段） 本案は、前記のような問題点に対処するための
考案であつて、上下方向に循環移動操作される複
数の駐車ケージ群を有し、前記各駐車ケージ群の
下部に一連の入出庫路を設けた立体駐車装置にお
いて、前記各駐車ケージ群をアタツチメントプレ
ートを介し所定間隔で吊設する無端帯の下側に、
前記アタツチメントプレートの通過間隔を設けて
配設される油受けを駆動装置を介して上下動自在
に設けた構成に特徴を有し、各駐車ケージ群にお
ける無端帯の下側にアタツチメントプレートの移
動間隔を設けて配設されている油受けを、駆動装
置によつて上下操作するようにしたことにより、
車両入出庫の際の入出庫路における所要の最小高
さを十分に確保し、入出庫路の床傾斜を著しく低
減可能とし入出庫性能を向上させて前記のような
問題点を解消した立体駐車装置を提供するにあ
る。

（実施例） 第１図ないし第４図に本考案の一実施例を示し
ており、第１図Ａ，Ｂにおいて１１ａは上下方向
に循環移動操作される前側駐車ケージ群、１１ｂ
は上下方向に循環移動操作される奥側駐車ケージ
群であつて、前側駐車ケージ群１１ａの各前側ケ
ージ１２ａおよび奥側駐車ケージ群１１ｂの各奥
側ケージ１２ｂは、それぞれ上鎖車、下鎖車１３
ｂで上下方向に循環駆動される対の無端帯１４に
アタツチメントプレート１５を介し所定間隔で吊
設されており、前記各駐車ケージ群１１ａ，１１
ｂの下部に矢示された一連の入出庫路イ−イ′が
設けられているとともに、着床状態の前側ケージ
１２ａの図示右側、同前側ケージ１２ａと奥側ケ
ージ１２ｂ間、および奥側ケージ１２ｂの図示右
側に適宜の機構の可動床１６，１７，１８がそれ
ぞれ配設され、各可動床１６，１７，１８は、着
床状態になつている前側ケージ１２ａへの入出庫
時には第１図Ａに示すように、着床状態になつて
いる奥側ケージ１２ｂへの入出庫時には第１図Ｂ
に示すように切換えられる構成になつており、さ
らに、前側駐車ケージ群１１ａおよび奥側駐車ケ
ージ群１１ｂの各無端帯１４の下側には、ケージ
を吊設しているアタツチメントプレート１５の移
動通過間隔を確保した油受け２０がそれぞれ配設
されている。

前記油受けについて詳述すると、第２，３，４
図に示すように支持台２１，２１に軸受２２，２
２で回転可能に支持されている支持軸２３に、油
受け２０をプレート２４，２４で固設するととも
に、前記支持軸２３の端部に固設されているレバ
ー２５の先端部を、支持台２１上に枢支されてい
るパワーシリンダからなる駆動装置２６のロツド
端に連結して、駆動装置２６の伸縮によつてレバ
ー２５を介し支持軸２３とともに油受け２０を回
転し、該油受け２０は支持軸２３を中心として回
転されて上下操作される。第３図に示すように油
受け２０内に設けた突条２０ａは、油受け回転時
における油ａの漏出防止用である。

（作用） 本考案の実施例は、前記のような構成になつて
おり、前側駐車ケージ群１１ａへの入出庫時は、
第１図Ａに示すように前側駐車ケージ群１１ａ下
部のスペース１９ａに前側ケージ１２ａを着床状
態に移動配置し、奥側駐車ケージ群１１ｂ下部を
空スペース１９ｂにするとともに、各可動床１
６，１７，１８を図示のような配置とし、さら
に、前側駐車ケージ群１１ａの油受け２０，２０
はケージのアタツチメントプレート１５，１５の
移動通過間隔を確保するために下方位置にすると
ともに、奥側駐車ケージ群１１ｂの油受け２０，
２０は、図示のように上方位置にし下鎖車１３ｂ
に近接させて、前側ケージ１２ａに車両を矢示の
ように入出庫でき、奥側駐車ケージ群１１ｂ側の
空スペース１９ｂにおける油受け２０，２０の上
方位置によつて、同空スペース１９ｂ内における
最小高さがＨからH₁に高められて十分に確保さ
れ、可動床１７，１８の床傾斜を著しく減少でき
て、車両の移動通過が円滑に行われ、通行に支障
を生じない。

また、奥側駐車ケージ群１１ｂへの入出庫時
は、第１図Ｂに示すように前側駐車ケージ群１１
ａの下部を空スペース１９ａとし同側の油受け２
０，２０を図示のように上方配置に切換えること
により、前記と同様に車両の移動、通過が円滑に
なる。

（考案の効果） 前述のように本考案は、上下方向に循環移動操
作される複数の駐車ケージ群１１ａ，１１ｂを有
し、各駐車ケージ群１１ａ，１１ｂの下部に一連
の入出庫路イ−イ′を設けた立体駐車装置におい
て、各駐車ケージ群１１ａ，１１ｂの無端帯１４
の下側に、アタツチメントプレート１５の通過間
隔を設けて配設される油受２０は、これを駆動装
置２６を介して上下動自在に設けたので、複数の
駐車ケージ群の入出庫時に、入出庫路の空スペー
スにおける所要の最小高さが十分に確保され、入
出庫路の床傾斜を著しく低減でき入出庫性能が著
しく向上されている。また、前記最小高さの確保
は、油受けの上下操作によつて行われるため、極
めて簡単な機構で実現できかつ既設設備に容易に
施すことができるなどの効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本考案の一実施例を示す立体駐車装
置の下部側視機構図、第１図Ｂは第１図Ａの他の
作動状態図、第２図は油受けとその駆動機構の側
視機構図、第３図は第２図の−部分の断面
図、第４図は第２図の−部分の側視図、第５
図は従来例の平面図、第６図は第５図の−部
分の断面機構図、第７図は第５図の−部の断
面機構図、第８図は第５図の下部側視機構図であ
る。 １１ａ，１１ｂ：駐車ケージ群、１４：無端
帯、２０：油受け、２６：駆動装置、イ−イ′：
入出庫路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向に循環移動操作される複数の駐車ケー
   ジ群を有し、該各駐車ケージ群の下部に一連の入
   出庫路を設けた立体駐車装置において、前記各駐
   車ケージ群をアタツチメントプレートを介し所定
   間隔で吊設する無端帯の下側に、前記アタツチメ
   ントプレートの通過間隔を設けて配設される油受
   けを駆動装置を介して上下動自在に設けたことを
   特徴とする立体駐車装置。