JPH0340823Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案は１台のICハンドラで複数種類のマガ
ジンを使用する場合のローダ部及びアンローダ部
の異種マガジン搬送装置に係り、詳しくはローダ
部またはアンローダ部のマガジンストツク部とマ
ガジン傾動部またはIC充填部との間で複数種類
のマガジンを搬送する異種マガジン搬送装置に関
する。

〔従来技術〕

第１図はICハンドラの正面図、第２図は第１
図の左側面図、第３図は第１図の右側面図であ
る。

第１図〜第３図においてICハンドラＡはマガ
ジンストツク部３より１個づつ取出された（フ
ル）マガジン４をマガジン搬送装置Ｂによりマガ
ジン傾動部３２に搬送して保持しこれを一定角度
に傾けて内部に収納されたIC５を自然落下によ
りシユート部１２に供給するローダ部１と、この
ローダ部１のマガジン傾動部３２に傾動保持され
たマガジン４よりシユート部１２に供給された
IC５が個別化されて供給されその電気特性をチ
エツクする測定部１１と、この測定部１１でチエ
ツクされたIC５がシユート部１２を経て供給さ
れ、該IC５をその特性別に分類して、マガジン
ストツク部３より取出されマガジン搬送装置Ｂよ
りIC充填部に搬送された（空）マガジン４に収
納するアンローダ部２よりなる。

このようなICハンドラＡは同じ形状のIC５を
取扱うのであればマガジン４の形状も一種類でよ
く、マガジン搬送装置Ｂも取替える必要はなく専
用装置でよい。

しかしながら、ICの急速な発展に伴い、ICの
種類が急増し、多品種のICを大量生産する傾向
に拍車がかかるようになつた結果、さまざまな形
状のICが同一生産ライン上で生産されるように
なつてきた。かかる傾向に適合すべくICハンド
ラＡのマガジン搬送装置Ｂも各種マガジンに対応
して変更できるものにしなければならなくなつ
た。

しかるに従来のマガジン搬送装置は専用装置で
あつたため、IC５の形状が変わりマガジン４の
形状が変わる度毎にローダ部１及びアンローダ部
２の搬送用アームをそれに合つたものに取替える
必要があり、取替えの都度、ローダ部１またはア
ンローダ部２のマガジンストツク部３とマガジン
傾動部３２またはIC充填部での停止位置調整や、
マガジン傾動部３２またはIC充填部とシユート
部１２との連結状態の微妙な調整が行なわねばな
らず、ICの変更が多くなりそれに合つたマガジ
ンの変更が多くなればなる程、取替え作業時間が
長くなり、実稼動率が悪化する欠点があつた。

〔考案の目的〕

本考案は上記の欠点を改良するためになされた
ものであつて、その目的とするところはICの形
状が変わり、それに合つた形状のマガジンに変更
する際、最大幅のマガジンを収納する一対のメイ
ンポール１３の収納溝に異なる幅のマガジンを収
納する一対の切替用ポール２５及び最大幅のマガ
ジン搬送用のスライドアームに異なる幅のマガジ
ン搬送用の切替アームを着脱するだけで異種マガ
ジンの搬送ができ、マガジンの変更に伴うポール
及びアームの変更を短時間に容易にできて実稼動
率の向上を図ることができる異種マガジン搬送装
置を提供するにある。

〔考案の構成〕

本考案装置は上記の目的を達成するため、第４
図〜第８図示のようにローダ部１またはアンロー
ダ部２のマガジンストツク部３は最大幅のマガジ
ン４ａを収納する収納溝を有する一対のメインポ
ール１３で構成し、この一対のメインポール１３
の収納溝に最大値のマガジン４ａより幅の狭いマ
ガジン４ｂを収納する収納溝を有する一対の切替
ポール２３を挿入して着脱可能に取付け、このマ
ガジンストツク部３に平行にマガジン傾動部３２
またはマガジン４にICを充填するIC充填部６を
設け、このマガジン傾動部３２またはIC充填部
６とマガジンストツク部３との間にこれらと直角
位置にマガジン搬送用のスライドアーム７を摺動
自在に配設し、このスライドアーム７の上面に最
大幅のマガジン４ａが嵌り込む嵌合溝８ａを設け
るとともに、スライドアーム７の側面に取付突部
９を設け、この取付突部９に切替アーム１０を着
脱自在に装着し、この切替アーム１０の上面に最
大幅のマガジン４ａより幅の狭いマガジン４ｂが
嵌り込む嵌合溝８ｂを設けた構成とする。

〔実施例の構成〕

以下本考案を図示実施例に従つて詳述する。

第４図は本考案装置の一実施例を示す平面図、
第５図はその正面図、第６図は本考案の切替アー
ムの使用状態を示す縦断面図、第７図は本考案の
スライドアームの使用状態を示す正面図、第８図
ａは本考案のスライドアームによるマガジンの搬
送状態を示す斜視図、第８図ｂは本考案のスライ
ドアームに装着した切替アームによるマガジンの
搬送状態を示す斜視図である。

第１図〜第３図示のICハンドラＡにおいてア
ンローダ部２のマガジンストツク部３とIC充填
部６との間に本考案装置を実施した場合について
その構成を説明する。

第４図において３はアンローダ部２のマガジン
ストツク部で、マガジン４の形状に合つたものに
変更される。例えば600MILICのような幅の広い
IC（以下幅広ICという）５ａ（第７図参照）を収
納する幅の広いマガジン（以下幅広マガジンとい
う）４ａを収納する時は幅広マガジン４ａの幅に
適合する収納溝を有する一対のメインポール１３
（第１図参照）を用いる。また例えば400MILIC
のような幅の狭いIC（以下幅狭ICという）５ｂ
（第６図参照）を収納する幅の狭いマガジン（以
下幅狭マガジンという）４ｂを収納する時は幅狭
マガジン４ｂの幅に適合する収納溝を有する一対
の切替用ポール２５を一対のメインポール１３の
収納溝に挿入して取付ける。

第４図では一対のメインポール１３及び切替用
ポール２５のうち一方のものしか示していない
が、他方のものは上方に設けられている。幅広マ
ガジン４ａは一対のメインポール１３の収納溝間
に積まれて収納され、幅狭マガジン４ｂは一対の
メインポール１３の収納溝に挿入され取付けられ
た一対の切替用ポール２５の収納溝間に積まれて
収納される。

６はマガジンストツク部３に平行に設けられた
IC充填部である。このIC充填部６はシユート部
１２と連結されている。２６はベース１４に一端
を枢支されたマガジン位置決めアームである。こ
のマガジン位置決めアーム２６の他端はメインポ
ール１３に取付けられた吊持用シリンダ２７に連
結されている。

Ｂはマガジン搬送装置で、次の如き構成になつ
ている。ベース１４の下面には第５図示のように
マガジンストツク部３と直角方向に設けられた２
本のガイド軸１７にポールブツシユ１６を介して
支持されたスライドブロツク１５が設けられてい
る。このスライドブロツク１５は第４図及び第５
図示のように駆動アーム１９の遊端部に連結さ
れ、この駆動アーム１９の基端部はメインポール
１３に駆動軸１８により枢支されている。３０は
駆動アーム１９の遊端部を駆動軸１８を中心に第
４図において左右方向に動かしてスライドブロツ
ク１５を２本のガイド軸１７に沿つて往復動させ
るための駆動シリンダ（第１図参照）である。

スライドアーム７は第４図及び第５図示のよう
にベース１４の上方に配置され、ベース１４に形
成されたスライド用切欠溝２０を通してスライド
ロツク１５に固定ボルト３３により固定されてい
る。スライドアーム７の先端上面には第４図、第
７図及び第８図ａ示のように最大幅のマガジン、
この例では幅広マガジン４ａに合つた幅の嵌合溝
８ａが設けられている。スライドアーム７の側面
には取付突部９が設けられ、この取付突部９の上
面には２本のピン２１と、その間にねじ孔３１が
設けられている。

１０は切替アームである。この切替アーム１０
の先端上面には第４図、第６図及び第８図ｂ示の
ように最大幅のマガジン４ａより幅の狭いマガジ
ン４ｂに合つた幅の嵌合溝８ｂが設けられてい
る。切替アーム１０の後端下面には取付突部９に
嵌め込まれる段状取付部２２が形成され、この段
状取付部２２の上面には２本のピン２１のピン孔
２４とねじ孔２３が設けられている。ねじ孔２３
は単なるねじ貫通孔でもよいが、抜け止めねじ２
９の紛失を防止するためねじ孔２３の上部にねじ
部２３ａを設け、このねじ部２３ａに抜け止めね
じ２９が係合するようにしておくことが好まし
い。

なお、第４図、第５図と第８図とでは、スライ
ドアーム７の側面に対する取付突部９の設置位置
が逆になつているが、いずれの側面に設けても作
用は変わらないから、第８図示のように取付突部
９を手前側にして当該部分周りの構造、作用を理
解し易いようにしてある。

またローダ部１のマガジンストツク部３とマガ
ジン傾動部３２との間にも本考案装置を上記と同
様に実施することができる。

〔実施例の作用〕

次にその作用を説明する。まず幅広IC５ａの
チエツクを行う場合にはローダ部１及びアンロー
ダ部２の対のメインポール１３の収納溝間に幅広
マガジン４ａを嵌め込んで積み上げ、係止爪（図
示せず）により係止する。しかる後ICハンドラ
Ａを作動すると、ローダ部１の幅広マガジン４ａ
を係止している係止爪が開いて全マガジン４ａが
１段下落し、次いで係合爪を閉じて下から２段目
より上方の幅広マガジン４ａを係止する。この時
最下段の幅広マガジン４ａはスライドアーム７の
嵌合溝８ａ内に嵌り込んでいる。（第４図、第７
図及び第８図ａ参照） 次いで駆動シリンダ３０により駆動アーム１９
が第４図において時計方向に回動し、駆動アーム
１９に連結されたスライドブロツク１５がガイド
軸１７に沿つて右方向に移動すると、スライドブ
ロツク１５に取付けられたスライドアーム７もス
ライド用切欠溝２０に沿つて右方向に移動する。

スライドアーム７がマガジン傾動部３２の位置
まで移動すると、スライドアーム７の嵌合溝８ａ
に保持された幅広マガジン４ａがマガジン傾動部
３２の両端下方の係止部（第１図参照）内に挿入
され該マガジン傾動部３２を少し上動させてこれ
に移動されて保持される。このときマガジン傾動
部３２に保持された幅広マガジン４ａとシユート
部１２は連結された状態になる。マガジン傾動部
３２を第１図示のように一定角度傾動すると、こ
れに保持された幅広マガジン４ａも一定角度傾動
し、この幅広マガジン４ａに収納された幅広IC
５ａは自然落下によりシユート部１２に供給され
て滑落して行き、個別化されて第１図示の測定部
１１へ供給される。

幅広IC５ａの供給が終了すると、マガジン傾
動部３２は水平位置に戻され、これに保持された
空の幅広マガジン（空マガジン）４ａはマガジン
傾動部３２を少し下動させてそれ迄この位置に移
動してきている別のスライドアーム７ａ（第４図
参照）に移されて別の空マガジンストツク部（図
示せず）へ送られて貯蔵されることになる。一
方、スライドアーム７がマガジン傾動部３２の位
置まで移動して上記と同様に幅広IC５ａの充填
された幅広マガジン４ａがマガジン傾動部３２の
両端下方の係止部に移されて保持されることにな
る。

上記のように測定部１１へ供給された幅広IC
５ａはここでその電気的特性がチエツクされ、チ
エツクされた幅広IC５ａは順次シユート部１２
よりアンローダ部２へ送られる。

アンローダ部２では上記と全く同様にマガジン
ストツク部３よりスライドアーム７の嵌合溝８ａ
内に空の幅広マガジン（空マガジン）４ａが移さ
れ、この空マガジン４ａはスライドアーム７によ
つてIC充填部６の位置まで移動される。この時、
マガジン位置決めアーム２６を吊持用シリンダ２
７により押し下げてマガジン位置決めアーム２６
の位置決め溝２８の空マガジン４ａに嵌め込み、
空マガジン４ａの位置決めを行つてシユート部１
２と空マガジン４ａとを正確に連結する。

このシユート部１２と空マガジン４ａとの連結
によりチエツク済みの幅広IC５ａは順次空マガ
ジン４ａ内に収納されて行く。幅広IC５ａの充
填が完了すると、マガジン位置決めアーム２６を
吊持用シリンダ２７により吊り上げて幅広IC５
ａの充填された幅広マガジン（フルマガジン）４
ａをフリーにする。

次いで上記と同様にスライドアーム７により空
マガジン４ａを新たにIC充填部６へ供給し、同
時にフルマガジン４ａを別のフルマガジンストツ
ク部（図示せず）へ送つて貯蔵することになる。

次に幅狭IC５ｂのチエツクを行う場合には、
第４図の仮想線で示すようにメインポール１３の
収納溝内に切替用ポール２５を挿入し固定する。
また、第４図、第５図の仮想線及び第６図、第８
図ｂ示のように、スライドアーム７の取付突部９
に切替アーム１０の段状取付部２２を嵌め、両者
をピン２１により正確に位置決めし、抜け止めね
じ２９により固定する。この時、両者の嵌合溝８
ａ，８ｂのセンタは一致することになり、かつ両
アーム７，１０の先端も一致する。

そしてローダ部１及びアンローダ部２の一対の
切替用ポール２５の収納溝間に幅狭マガジン４ｂ
を嵌め込んで積み上げ、係止爪により係止する。

ローダ部１でのフルマガジン４ｂの搬送とアン
ローダ部２での空マガジン４ｂの搬送は切替アー
ム１０によつて行なわれる以外は上記と全く同様
に説明することができる。

〔考案の効果〕

上述の説明より明らかなように本考案によれ
ば、ローダ部１またはアンローダ部２のマガジン
ストツク部３は最大幅のマガジン４ａを収納する
収納溝を有する一対のメインポール１３で構成
し、この一対のメインポール１３の収納溝に最大
値のマガジン４ａより幅の狭いマガジン４ｂを収
納する収納溝を有する一対の切替ポール２５を挿
入して着脱可能に取付け、このマガジンストツク
部３に平行にマガジン傾動部３２またはマガジン
４にICを充填するIC充填部６を設け、このマガ
ジン傾動部３２またはIC充填部６とマガジンス
トツク部３との間にこれらと直角位置にマガジン
搬送用のスライドアーム７を摺動自在に配設し、
このスライドアーム７の上面に最大幅のマガジン
４ａが嵌り込む嵌合溝８ａを設けるとともに、ス
ライドアーム７の側面に取付突部９を設け、この
取付突部９に切替アーム１０を着脱自在に装着
し、この切替アーム１０の上面に最大幅のマガジ
ン４ａより幅の狭いマガジン４ｂが嵌り込む嵌合
溝８ｂを設けてなるので、IC５の形状が変わり、
それに合つた形状のマガジンに変更する際、最大
幅のマガジンを収納する一対のメインポール１３
の収納溝に異なる幅のマガジンを収納する一対の
切替用ポール２５及び最大幅のマガジン搬送用の
スライドアーム７に異なる幅のマガジン搬送用の
切替アーム１０を着脱するだけで異種マガジン４
ａ，４ｂの搬送ができ、マガジンの変更に伴うポ
ール及びアーム変更を短時間に容易にできて実稼
動率の向上を図ることができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はICハンドラの正面図、第２図は第１
図の左側面図、第３図は第１図の右側面図、第４
図は本考案装置の一実施例を示す平面図、第５図
はその正面図、第６図は本考案の切替アームの使
用状態を示す縦断面図、第７図は本考案のスライ
ドアームの使用状態を示す正面図、第８図ａは本
考案のスライドアームによるマガジンの搬送状態
を示す斜視図、第８図ｂは本考案のスライドアー
ムに装着した切替アームによるマガジンの搬送状
態を示す斜視図である。 Ａ……ICハンドラ、Ｂ……マガジン搬送装置、
１……ローダ部、２……アンローダ部、３……マ
ガジンストツク部、４……マガジン、４ａ……幅
広マガジン、４ｂ……幅狭マガジン、５……IC、
５ａ……幅広IC、５ｂ……幅狭IC、６……IC充
填部、７……スライドアーム、８ａ，８ｂ……嵌
合溝、９……取付突部、１５……スライドブロツ
ク、１６……ボールブツシユ、１７……ガイド
軸、１８……駆動軸、１９……駆動アーム、２０
……スライド用切欠溝、２１……ピン、２２……
段状取付部、２３……抜け止めねじ孔、２４……
ピン孔、２９……抜け止めねじ、３０……駆動シ
リンダ、３１……ねじ孔、３２……マガジン傾動
部、３３……固定ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ローダ部またはアンローダ部のマガジンストツ
   ク部は最大幅のマガジンを収納する収納溝を有す
   る一対のメインポールで構成し、この一対のメイ
   ンポールの収納溝に最大値のマガジンより幅の狭
   いマガジンを収納する収納溝を有する一対の切替
   用ポールを挿入して着脱可能に取付け、このマガ
   ジンストツク部に平行にマガジン傾動部またはマ
   ガジンICを充填するIC充填部を設け、このマガ
   ジン傾動部またはIC充填部とマガジンストツク
   部との間にこれらと直角位置にマガジン搬送用の
   スライドアームを摺動自在に配設し、このスライ
   ドアームの上面に最大幅のマガジンが嵌り込む嵌
   合溝を設けるとともに、スライドアームの側面に
   取付突部を設け、この取付突部に切替アームを着
   脱自在に装着し、この切替アームの上面に最大幅
   のマガジンより幅の狭いマガジンが嵌り込む嵌合
   溝を設けてなるICハンドラの異種マガジン搬送
   装置。