JPH0340711B2

JPH0340711B2 -

Info

Publication number: JPH0340711B2
Application number: JP20824682A
Authority: JP
Priority date: 1982-11-26
Filing date: 1982-11-26
Publication date: 1991-06-19
Also published as: JPS5996968A

Description

【発明の詳細な説明】＜技術分野＞本発明はノズルから噴射されたインク滴を記録
紙へ指し向けて印字を行うインクジエツト記録装
置に関し、特にこのノズルを有する記録ヘツドの
記録紙との距離及び記録ヘツドの傾きとの両方の
調整が簡単にできる調整機構に係るものである。

＜背景技術＞インクジエツト記録装置にあつてはプラテン
（記録媒体位置）からノズルまでのインク飛行距
離が印字品位に微妙に影響を与えるものであり、
特にオンデマンド型の記録装置ではその影響が一
層顕著に現われるものである。

そのため、組立後においてそれらの距離を微調
整できる構成が望まれるものである。

また、該記録装置としてマルチノズル構成例え
ば複数色のインクに対応したノズル群を有したカ
ラーインクジエツト記録装置では複数色のインク
を重ね印字することから、記録ヘツドに少しの傾
きが生じた時にも、重なりがズレて所望する美し
い色の印字ができないものであつた。

例えば、第１図に前記カラー記録装置の記録ヘ
ツドを示し、該ヘツド２はノズル₁〜₄が黄、ノズ
ル₅〜₈を紅、ノズル₉〜₁₄を青、ノズル₁₃〜₁₆を黒
と割当て４列４行のノズル群を構成し、各列のノ
ズル群は夫々対応する色のインクを保持したイン
クタンク３Ａ（黄）、３Ｂ（紅）、３Ｃ（青）、３Ｄ
（黒）を備えている。

このカラー記録では前記４色又は黒を除く３色
を用いて混色により８色のプリントを行うが、こ
の場合に各色の重ね打ちが行われ、この重なり具
合で前記８色のカラーによるプリントを行なう。

例えば黄と紅を重ね打ちして赤をプリントする
場合にはノズル₁〜₄の黄ドツトにノズル₅〜₃の紅
ドツトを第２図に示す如く重ね印字するのが理想
的な記録となる。

この様に記録ヘツド２の取付けに少しの傾きが
生じた時にも第２図の状態から第３図に示す如く
重なりがズレることになり、このズレによつて重
なつた部分のみ赤色となり他の部分は黄及び紅色
となつて所望する美しい色のプリントができなく
なる。

そのため、記録ヘツドの傾きに対しても組立後
の微調整が望まれるものである。

＜従来技術＞所で、従来のインクジエツト記録装置では前記
プラテンとノズル間距離を調節する構成として、
通常記録ヘツドを搭載したキヤリツジを移動案内
するスライドバーをカム機構を用いてプラテン方
向に前進・後退させて微調節させるものであり、
この調整機構が大掛りとなり、この調整操作も厄
介であつた。

また、記録ヘツドの傾きに対しては特別に配慮
されておらず、そのため記録ヘツドの組立に精度
を要してそれが製作面での困難性を引起してい
た。

＜目的＞本発明は上記の点に鑑み、記録ヘツドの組立後
の微調整が、プラテンとの距離間隔である前後方
向並びに記録ヘツドの傾きの両方において簡単に
行なえるように工夫したインクジエツト記録装置
を提供するものである。

＜実施例＞第４図は本発明記録装置の記録ヘツド周辺を示
す斜視図であり、該装置はホンデマンド型のカラ
ーインクジエツトプリンタを示す。

同図において、印字ヘツド１１が、キヤリツジ
１２のプラテン１３に対向する位置に付設されて
いる。キヤリツジ１２の下部には、プラテン１３
の軸方向に平行にスライドバー１４ａ，１４ｂが
設けられ、キヤリツジ１２はこのスライドバー１
４ａ，１４ｂ上をモーター等の移動機構（図示せ
ず）に連動して摺動する構造にある。キヤリツジ
１２の上部には、マゼンタ、イエロー、シアン、
ブラツクの各色のインクを収納した４個のインク
カートリツジ１５ａ，１５ｂ，１５ｃ，１５ｄを
装填したインクタンク１６が形成されている。

第５図は第１図のＡ−A′断面であり、この図
において、印字ヘツド１１は基体１１ａと、イン
クタンク１６にインク供給管１７を介して連通す
るインク導入路１１ｂと、このインク導入路１１
ｂに連通するノズルスリツト部１１ｃと、このノ
ズルスリツト部１１ｃに連通する圧力室１１ｄ
と、この圧力室１１ｄの背面に形成される振動素
子である圧電素子１１ｅとから構成されている。
インク供給管１７はインクタンク１６の底部に開
口した開口部１８に接合され、該開口部１８は開
閉弁１９によつて開閉される。

インクタンク１６の上面には空気孔２０とイン
ク供給孔２１が設けられている。空気孔２０はイ
ンクタンクからノズルへのインク供給（毛細現
象）が円滑となるようにインク供給系に大気を開
放するためのものである。また、インク供給孔２
２はインクタンク１６にインクカートリツジ１５
を連通させてカートリツジ内のインクをタンク内
に導入させるためのものである。

再び第４図において、キヤリツジ１２の一側縁
に沿う上記プラテン１３に近い前部に軸受２３が
設けられまた前記軸受２３と同位置のプラテン１
３より遠い後部において適当間隔を有して１対の
軸受２４，２５が設けられている。

また、前記キヤリツジ１２に搭載される、第５
図で示した記録ヘツド１１を一体的に設けたイン
クタンク１６（これらをインク噴射組体と呼ぶ）
の前記軸受２３〜２５に対する側壁には、前記軸
受２３と水平方向において少し位置をずらして設
けられた軸孔を有する突起部片２６また上記軸受
２４と２５との間に介在しかつ軸受２５に近接し
て設けられた軸孔を有する突起部片２７が形成さ
れている。

そして、上記キヤリツジ１２の前部の軸受２３
には水平方向にスライド軸２８が取付けられ、該
軸２８にインク噴射組体の突起部片２６がこの軸
孔をもつて嵌挿されている。そのため、この突起
部片２６はスライド軸２８に沿つて摺動可能とな
つておりまた後述するインク噴射組体の傾斜調整
時（後述する）の回転支点ともなる。

また、キヤリツジ１２の後部軸受２４と２５に
は第６図で具体的に示している調整ネジ２９が取
付けられる。

この調整ネジ２９は先端部にネジ部２９ａ、中
腹部に突起部片２７が嵌入位置する支持部２９
ｂ、そして前記支持部２９ｂより大径となつて軸
受２５に嵌入位置する大径部２９ｃそしてヘツド
部２９ｄより構成されている。

他方、キヤリツジ１２の軸受２４に前記ネジ２
９のネジ部２９ａが螺挿されるようにネジ孔を有
し、また軸受２５はネジ２９の大径部２９ｃが嵌
挿できる軸孔を有している。更に、インク噴射組
体の突起部片２７にはネジ２９の支持部２９ｂが
嵌挿できる軸受２５の軸孔より小径の軸孔を備え
る構成となつている。

上記の調整ネジ２９は軸受２５、突起部片２
７、軸受２４へ嵌挿されると共に軸受２４と突起
部片２７の間には圧縮バネ３０を介装させてい
る。

従つて、前記調整ネジ２９のヘツド部２９ｄを
一方向へ回転させると、突起部片２７をしてイン
ク噴射組体をこのキヤリツジ１２上でプラテン１
３方向へ摺動させることができる。この時、イン
ク噴射組体の突起部片２６はスライド軸２８上を
移動し、また調整ネジ２９はバネ３０を圧縮して
軸受２４へネジ込まれ、ネジ２９の大径部２９ｃ
による段部が突起部片２７を押圧作用する。

更に前記突起部片２７は調整ネジ２９に対して
回転自在になつており、傾斜調整時の回転支点と
しても作用する。

上記したインク噴射組体のプラテン１３に対し
ての進退調整の他に、この組体の傾斜調整機構が
設けられており、前記組体とキヤリツジ１２の進
退調整機構が設けられた位置と反対側の位置には
次の構成が備えられている。

第７図は第４図のＢ矢視図を示しており、該第
７図においてインクタンク１６の側壁には側方へ
突出させた突片３１が設けられそこにネジ嵌挿孔
が設けられている。

そして、前記突片３１の嵌挿孔には調整ネジ３
２が挿通されてキヤリツジ１２にネジ込まれてい
る。また前記突片３１とキヤリツジ１２との間の
ネジ３２のまわりに圧縮バネ３３を介在させて突
片３１を常時上方へ附勢するように作用させてい
る。

従つて、前記調整ネジ３２を回転操作させてキ
ヤリツジ１２に対し上下動させると圧縮バネ３３
の作用も手伝つてインク噴射組体の突片３１がネ
ジ３２に応動して上下動する。この時、該組体の
上下動は上記した反対側の突起部片２６，２７の
支持部が支点となる。

このことから、記録ヘツド１１はプラテン１３
との距離間である前後方向とヘツドの傾きとの両
方向の調整が調整ネジ２９と３２の回転操作で簡
単にできるものとなつている。

＜効果＞本発明ではインクジエツト記録装置のキヤリツ
ジに搭載された記録ヘツドを、このインク飛行距
離とヘツド傾きとの両方向において調整ネジの回
転操作だけで簡単に調節でき、組立後における微
調整が容易となりまた印字品位の良好な記録装置
を提供できるという特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカラー記録装置の記録ヘツドを
示す図、第２図及び第３図は第１図の記録ヘツド
の印字状態例を示す図、第４図は本発明装置のキ
ヤリツジ、記録ヘツド周辺を示す斜視図、第５図
は第４図Ａ−A′線で断面した記録ヘツド、イン
クタンクの構成を示す図、第６図は調整ネジの斜
視図、第７図は第４図のＢ矢視部を示した図であ
る。１１：記録ヘツド、１２：キヤリツジ、１３：
プラテン、１５ａ〜１５ｄ：インクカートリツ
ジ、１６：インクタンク、２３〜２５：軸受、２
６及び２７：突起部片、２８：スライド軸、２９
及び３２：調整ネジ、３０及び３３：圧縮バネ、
３１：突片。

Claims

【特許請求の範囲】１プラテンに沿つて往復駆動されるキヤリツジ
と、前記キヤリツジに搭載される、インク噴射を行
う記録ヘツド及び記録ヘツドへのインク供給機構
でなるインク噴射組体と、前記インク噴射組体の一側において、キヤリツ
ジ上で該組体をプラテン方向に進退自在でかつ上
方向へ回動自在に軸支する軸支機構と、前記軸支機構の枢軸であると共に組体を前記進
退方向へ移動調節するため、組体に係合して軸受
上で回転操作で進退移動される第１の調整ネジ
と、前記軸支機構とは反対側において、組体をキヤ
リツジに取付ける前記キヤリツジに対し垂直方向
に螺着させた第２の調整ネジ及びキヤリツジと組
体との間に介在されて組体を常時上方へ附勢する
バネ手段、とから構成し、上記第１及び第２の調整ネジの回
転操作により記録ヘツドのインク飛行距離と傾き
との両調整を行うように成したインクジエツト記
録装置。