JPH0340486Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、バー材供給機のチヤツクジヨイント
アツセンブリに関する。

一般に、バー材供給機には、バー材加工機に対
してバー材を順次送り込んでいくための送り込み
バーが設けられている。この送り込みバーはバー
材供給機に沿つて往復運動されるものであるた
め、送り込みバーは後退したときにはその後端部
がバー材供給機の後端部から突出し、従つて、バ
ー材供給機の所要設置面積として送り込みバーの
突出する分だけ余分の面積が必要とされた。かよ
うな欠点を無くすため、最近になつて、送り込み
バーが後退した位置で送り込みバーをバー材供給
機に平行な位置に逃がしておき送り込みバーの後
端部がバー材供給機の後端部から突出しないよう
にした形式のものと、本願考案のように送り込み
バーの大部分の長さを可撓性部材で形成し、送り
込みバーが後退するときに、この可撓性部材がバ
ー材供給機の一端に設けたプーリに巻き込まれる
ようにして送り込みバーがバー材供給機の後端部
から突出しないようにした形式のものとが開発さ
れている。後者の形式の送り込みバーは、その全
長の大部分の長さが可撓性部材で形成されている
ところから、本願ではこれを「送り込みバー」と
呼ぶことを避け、「チヤツクジヨイントアツセン
ブリ」と呼ぶことにする。

前者の形式の送り込みバーは、その全長が剛体
で構成されていたため、送り込みバーのフインガ
ーチヤツクにバー材の一端を装着（挿入）又は離
脱（引き抜き）させる際に、送り込みバーがその
軸線方向に移動しないように確実に保持すること
は比較的容易に行えた。ところが、後者のチヤツ
クジヨイントアツセンブリでは、可撓性部材が存
在するために、特に、バー材の一端をフインガー
チヤツクに押し込んで装着する際にチヤツクジヨ
イントアツセンブリに作用する軸線方向の押圧力
によつて可撓性部材が押し曲げられ易く、チヤツ
クジヨイントアツセンブリがその軸線方向に移動
しないように確実に保持することは困難であつ
た。

そこで本考案の目的は、極めて簡単の方法によ
りチヤツクジヨイントアツセンブリがその軸線方
向に移動しないように固定できるチヤツクジヨイ
ントアツセンブリを提供することである。

この目的は、チヤツクジヨイントアツセンブリ
の可撓性部材以外に凹部を形成し、この凹部がバ
ー材供給機に設けた挟圧爪と係合するように構成
することによつて達成される。

以下、本考案の実施例を添付図面に基ずいて説
明する。

図面は、本考案のチヤツクジヨイントアツセン
ブリ１０がバー材供給機の一端に設けられたプー
リ１２に巻回されている状態を示すものである。

図面に示す如く、チヤツクジヨイントアツセン
ブリ１０は、先端のフインガーチヤツク１４と、
該フインガーチヤツク１４を回転自在に支持する
チヤツクジヨイント１６と、該チヤツクジヨイン
ト１６に連結された可撓性部材１８とから成るも
のである。フインガーチヤツク１４とチヤツクジ
ヨイント１６からなる部分（図面に長さL₁で示
す部分）は剛体で構成されているため曲げること
はできないが、可撓性部材１８の部分（図面に長
さL₂で示す部分）はスプリングワイヤと弾性被
覆とを組合わせたワイヤーケーブルで構成されて
いるため容易に曲げることができ、この可撓性部
材１８がプーリ１２に巻回されるものである。チ
ヤツクジヨイント１６の構成を更に詳細に説明す
れば、番号１６ａで示す部分はフインガーチヤツ
ク１４の後端に螺着固定される部分であり、該フ
インガーチヤツク固定部分１６ａは、番号１６ｂ
で示すチヤツクジヨイント本体に対して回転自在
に支持されている。番号１６ｃで示す部分は、可
撓性部材１８とチヤツクジヨイント本体１６ｂと
を連結するためのもので、両者は互いに螺着固定
されている。

次に、本考案のチヤツクジヨイントアツセンブ
リ１０のフインガーチヤツク１４に、新たなバー
材の一端部を挿入する作動および加工完了後のバ
ー材の残材をフインガーチヤツク１４から引き抜
く作動について説明しながら、本考案の特徴を説
明する。

バー材供給機の本体には、チヤツクジヨイント
アツセンブリ１０の軸線方向移動を阻止すること
を目的とする挟圧爪２２ａと、バー材２０を挟圧
保持することを目的とする挟圧爪２２ｂとが設け
られており、必要に応じて、フインガーチヤツク
１４の軸心をバー材２０の軸心と整合させること
を目的とする挟圧爪２２ｃを設けておく。これら
の挟圧爪２２ａ，２２ｂ，２２ｃは、爪の先端に
Ｖ字状の溝が形成されていて、Ｖ字状溝内にバー
材２０やチヤツクジヨイントアツセンブリ１０を
挟持するようになつている。

新たなバー材２０の後端部をフインガーチヤツ
クに挿入するには、挟圧爪２２ａおよび２２ｂを
夫々、チヤツクジヨイントアツセンブリ１０およ
びバー材２０に向かつて閉じる方向に駆動し、こ
れらを保持する。必要に応じて挟圧爪２２ｃも閉
じておき、フインガーチヤツク１４の軸心とバー
材２０の軸心とが正確に整合するようにしてお
く。次に、挟圧爪２２ｂをフインガーチヤツクに
向かつて軸線方向（図面で右方向）に駆動すれ
ば、バー材２０の後端部がフインガーチヤツク１
４の開口部を押し拡げながらフインガーチヤツク
１４内に挿入される。このとき、かなり大きな軸
線方向の力がフインガーチヤツク１４に作用する
ので、挿入作動時にはチヤツクジヨイントアツセ
ンブリ１０の全体が後方（図面で右方向）に向か
つて移動してしまい、そのようなことがあると、
バー材２０の挿入作動は不可能となる。特に本考
案のチヤツクジヨイントアツセンブリ１０のごと
くに、その後端部が可撓性部材１８で形成されて
いるものは、この部分が容易に曲がり得るためチ
ヤツクジヨイントアツセンブリ１０の後方移動を
確実に阻止することは容易でない。

そこで、本考案のチヤツクジヨイントアツセン
ブリ１０には、挟圧爪２２ａと係合する位置に凹
部２４が形成されており、これによりチヤツクジ
ヨイントアツセンブリ１０が軸線方向に移動する
ことを確実に阻止できるようにしてある。この凹
部２４は、図面に示した実施例では、可撓性部材
１８とチヤツクジヨイント本体１６ｂとを連結す
るための部材１６ｃに形成されているが、必ずし
もこの部材１６ｃに形成する必要はなく、長さ
L₁で示す剛体部分のいずらかに形成しておけば
よい。

逆に、フインガーチヤツク１４に把持された残
材をフインガーチヤツクから引き抜くには、前と
同様に、挟圧爪２２ａおよび２２ｃによつてチヤ
ツクジヨイントアツセンブリ１０および残材（バ
ー材）２０を把持し、残材２０を把持する挟圧爪
２２ｂのみをフインガーチヤツク１４から遠去か
る方向（図面で左方向）に移動させばよい。この
引き抜き作動時においても、もしもチヤツクジヨ
イントアツセンブリ１０が軸線方向に移動してし
まうことが起きれば残材２０の引き抜き作動が不
可能となるが、本考案のごとくに凹部２４を設け
ることによつてチヤツクジヨイントアツセンブリ
１０の軸線方向移動が阻止されるので、確実な引
き抜き作動が行える。

尚、番号２６で示す部分は、チヤツクジヨイン
トアツセンブリ１０を往復運動させるためのチエ
ーン２８に連結する金具である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案のチヤツクジヨイントアツセン
ブリを示す概略図である。 １０……フインガーチヤツク、１８……可撓性
部材、２４……凹部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バー材の一端部を把持するフインガーチヤツク
   と、フインガーチヤツクを回転自在に支持するチ
   ヤツクジヨイントと、該チヤツクジヨイントに連
   結された可撓性部材とからなるバー材供給機のチ
   ヤツクジヨイントアツセンブリにおいて、 前記可撓性部材以外の部分には、バー材をフイ
   ンガーチヤツクに装着する際およびフインガーチ
   ヤツクから離脱させる際にチヤツクジヨイントア
   ツセンブリがその軸線方向に移動しないように挟
   圧する爪と係合する凹部が設けてあることを特徴
   とするバー材供給機のチヤツクジヨイントアツセ
   ンブリ。