JPH0340199Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、主として店舗に用いられる陳列用ラ
ツク載置板に関し、特にデイスプレイをそなえた
ラツク装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、陳列用ラツク装置に商品の説明等のデイ
スプレイを付設する場合は、これをラツク装置自
体に取付けるか、または店内の壁面に掲示するこ
となどが行なわれている。

また、陳列用ラツク装置の転倒防止手段として
は、同装置の上部を建物の壁部あるいは天井部に
拘束することが行なわれている。

〔考案が解決しようとする問題点〕 ところで、上述のような従来の陳列用ラツク装
置では、デイスプレイの保持手段とラツク装置の
転倒防止手段とを別個に必要とし、しかも転倒防
止手段に用いられる所要部材の寸法は、ラツク装
置の高さや奥行きの寸法に応じて決めなければな
らず、多くの手間とコストとを要するという問題
点がある。

本考案は、このような問題点の解決をはかろう
とするもので、デイスプレイ保持手段に転倒防止
手段の機能を兼ねさせることにより、構造の簡素
化とコストの低減とをはかれるようにした、デイ
スプレイ付き陳列用ラツク装置を提供することを
目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本考案のデイスプ
レイ付き陳列用ラツク装置は、床上に載置された
陳列用ラツク構造体と、同ラツク構造体の上方に
配設されて天井部に装着されたデイスプレイ構造
体とをそなえ、同デイスプレイ構造体が、上端を
天井部に取付けられて垂下された固定部材と、同
固定部材に摺動可能に嵌合して上記ラツク構造体
の上面を拘束しうる転倒防止部材とをそなえると
ともに、上記転倒防止部材から水平に突設された
複数の支持アームと、同支持アームに摺動可能に
嵌合する突起をもつデイスプレイ・ホルダーと、
同デイスプレイ・ホルダーに保持されるデイスプ
レイ・プレートとをそなえて構成されたことを特
徴としている。

〔作用〕

上述の本考案のデイスプレイ付き陳列用ラツク
装置では、天井部に取付けられた固定部材に沿い
転倒防止部材を上下方向に摺動させることによ
り、同転倒防止部材の下端位置を、陳列用ラツク
構造体の上面レベルに合わせるようにする操作が
行なわれる。

また、上記転倒防止部材から水平に突設された
支持アームに沿いデイスプレイ・ホルダーを前後
方向に摺動させることにより、デイスプレイ・ホ
ルダーにおけるデイスプレイ・プレートの保持位
置を、陳列用ラツク構造体内の商品に対し最適の
相対関係となるように調節する操作が行なわれ
る。

〔実施例〕

以下、図面により本考案の一実施例としてのデ
イスプレイ付き陳列用ラツク装置について説明す
ると、第１図はその分解斜視図、第２図はその側
面図、第３図はその正面図である。

第１図に示すように、床Ｆ上に載置された陳列
用ラツク構造体Ａは、一対の側部枠体１，１の相
互間を連結するルーバーパネル２をそなえるとと
もに、各側部枠体１の下部内周面に設けられた案
内溝１ａに上方から挿入された側板３をそなえ
て、左右の各側板３の上端縁に支持されたデツキ
プレート４をそなえている。

そして、デツキプレート４の下方にはストツカ
ー５が収容されている。

また左右の側部枠体１，１の上部相互間を連結
するように、前後一対の照明器付き上部ビーム材
６および上部ビーム材７が設けられ、これらの上
部ビーム材６，７に支持されたガラス製頂板８が
設けられている。

さらに左右の側部枠体１，１には、それぞれ側
板３の上方において、取付枠９，１０を介しガラ
ス製側板１１が嵌め込まれている。

そして、このラツク構造体Ａは、その前面に左
右一対のガラス製引戸１２，１２を装着されるこ
とによりガラス・ケースとなつており、第１図で
はラツクプレートと同ラツクプレートを支持する
アーム部材とが取外された状態になつている。

なお、ガラス製引戸１２は、左右の側部枠体
１，１の前部相互間を連結するビーム材１３に形
成された案内溝１３ａに沿つて摺動することがで
き、各引戸１２の上端は上部ビーム材６に形成さ
れた案内溝に嵌入されている。

ラツク構造体Ａの上方には、天井部Ｃ（第２，
３図参照）に装着されたデイスプレイ構造体Ｂが
配設されており、その左右一対の固定部材１４，
１４の上端は、それぞれ同固定部材１４と一体の
取付板１４ａを介し、天井部Ｃに取付けられてい
る。

このようにして天井部Ｃから垂下された各固定
部材１４には、転倒防止部材１５が、摺動可能に
嵌合して、止めねじ１５ａにより所要のレベルに
保持され、ラツク構造体Ａの上面を転倒防止部材
１５の下端が拘束することにより、ラツク構造体
Ａの転倒を防止しうるようになつている。

なお、左右の転倒防止部材１５，１５の各下端
は、相互に水平連結材１６で結合されている。

また、左右の転倒防止部材１５から前方へ水平
に突出した複数の支持アーム１７が設けられてお
り、これらの支持アーム１７に摺動可能に嵌合す
る突起１８ａをもつデイスプレイ・ホルダー１８
が設けられて、同ホルダー１８に、商品の説明文
を記載したデイスプレイ・プレート１９が着脱自
在に保持されている。

上述の構成により、天井部Ｃに取付けられた固
定部材１４に沿い転倒防止部材１５を上下方向に
摺動させることにより、同転倒防止部材１５の下
端位置を、陳列用ラツク構造体Ａの上面レベルに
合わせるようにする操作が、容易に行なわれるよ
うになる。（第２図参照） また、転倒防止部材１５から水平に突設された
支持アーム１７に沿いデイスプレイ・ホルダー１
８を前後方向に摺動させることにより、デイスプ
レイ・ホルダー１８におけるデイスプレイ・プレ
ート１９の保持位置を、陳列用ラツク構造体Ａ内
の商品に対し最適の相対関係となるように調節す
る操作が、容易に行なわれるようになる。（第２，
３図参照） そして、転倒防止部材１５を含む転倒防止手段
と、デイスプレイ・ホルダー１８を含むデイスプ
レイ保持手段とが、固定部材１４に支持されるよ
うにして一体化されることにより、これらの手段
を別個に設ける従来の場合と比べて、構造の簡素
化とコストの低下とがもたらされるのである。

〔考案の効果〕 以上詳述したように、本考案のデイスプレイ付
き陳列用ラツク装置によれば、次のような効果な
いし利点が得られる。

(1) 天井部に取付けられた固定部材に沿い転倒防
止部材を上下方向に摺動させることにより、同
転倒防止部材の下端位置を、陳列用ラツク構造
体の上面レベルに合わせるようにする操作が、
容易に行なわれるようになる。

(2) 転倒防止部材から水平に突設された支持アー
ムに沿いデイスプレイ・ホルダーを前後方向に
摺動させることにより、デイスプレイ・ホルダ
ーにおけるデイスプレイ・プレートの保持位置
を、陳列用ラツク構造体内の商品に対し最適の
相対関係となるように調節する操作が、容易に
行なわれるようになる。

(3) 転倒防止部材を含む転倒防止手段と、デイス
プレイ・ホルダーを含むデイスプレイ保持手段
とが、固定部材に支持されるようにして一体化
されることにより、これらの手段を別個に設け
る従来の場合と比べて、構造の簡素化とコスト
の低下とがもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本考案の一実施例としてのデイス
プレイ付き陳列用ラツク装置を示すもので、第１
図はその分解斜視図、第２図はその側面図、第３
図はその正面図である。 １……側部枠体、１ａ……案内溝、２……ルー
バーパネル、３……側板、４……デツキプレー
ト、５……ストツカー、６，７……上部ビーム
材、８……ガラス製頂板、９，１０……取付枠、
１１……ガラス製側板、１２……ガラス製引戸、
１３……ビーム材、１３ａ……案内溝、１４……
固定部材、１５……転倒防止部材、１５ａ……止
めねじ、１６……水平連結材、１７……支持アー
ム、１８……デイスプレイ・ホルダー、１９……
デイスプレイ・プレート、Ａ……陳列用ラツク構
造体、Ｂ……デイスプレイ構造体、Ｃ……天井
部、Ｆ……床。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床上に載置された陳列用ラツク構造体と、同ラ
   ツク構造体の上方に配設されて天井部に装着され
   たデイスプレイ構造体とをそなえ、同デイスプレ
   イ構造体が、上端を天井部に取付けられて垂下さ
   れた固定部材と、同固定部材に摺動可能に嵌合し
   て上記ラツク構造体の上面を拘束しうる転倒防止
   部材とをそなえるとともに、上記転倒防止部材か
   ら水平に突設された複数の支持アームと、同支持
   アームに摺動可能に嵌合する突起をもつデイスプ
   レイ・ホルダーと、同デイスプレイ・ホルダーに
   保持されるデイスプレイ・プレートとをそなえて
   構成されたことを特徴とする、デイスプレイ付き
   陳列用ラツク装置。