JPH0338173Y2 - - Google Patents

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JPH0338173Y2
JPH0338173Y2 JP9726087U JP9726087U JPH0338173Y2 JP H0338173 Y2 JPH0338173 Y2 JP H0338173Y2 JP 9726087 U JP9726087 U JP 9726087U JP 9726087 U JP9726087 U JP 9726087U JP H0338173 Y2 JPH0338173 Y2 JP H0338173Y2
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spiral
long
roll
rolls
objects
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、からみ合つて重複した長尺物を解
きほぐし、一本ずつ整列させる長尺物整列装置に
関する。
〔従来の技術〕
鉄筋のような、いわゆる長尺物は、横幅、たと
えば直径に比較して、長さが異常に長い。そし
て、長尺物は、通常、トン単位でのロツトで取引
きされ、たとえば、直径10mmの鉄筋は、長さが
5.5〜12mで、ロツト当り、250〜600本もある。
このように長く、かつ、多数の鉄筋は、針金で小
さな束に結束され、これらの小さな束を複数個づ
つ更に結束し、ロツト毎の大きな束にして、取引
きされ、搬送される。しかし、〓間なく結束する
ことは難しく、結束のときずれたり、結束後、搬
送中にずれたりして、鉄筋のからみ合いが生じ、
鉄筋はからみ合い重複した状態となる。
ところで、作業現場におけるベンデイング、カ
ツテイング等の加工作業において、からみ合つた
まま複数の鉄筋を同時に加工すれば、正確な加工
が難しい。そして、ベンデイング、カツテイング
等の加工は、通常、からみ合いの解除された数本
から十数本ずつの鉄筋について同時になされる。
従つて、からみ合い重複した鉄筋の結束を解除
し、からみ合いを除いた後、鉄筋を数本から十数
本ずつ、ベンダーやカツターのような加工機に順
次供給する必要がある。
つまり、結束されている鉄筋について、作業現
場では、通常、以下の作業手順が必要となる。
(1) まず、ロツト毎に結束された鉄筋の結果を解
除し、数十本ずつの小さな束の鉄筋に分ける。
(2) 1の小さな束の鉄筋を取出し、その結束を解
除し、数十本の鉄筋を得る。結束が解除された
ため、鉄筋は、ある程度分散されるとはいえ、
いまだ、重複して山を形成し、からみ合つた状
態にある。
(3) 二人の作業員が、鉄筋の両端にそれぞれ立
ち、からみ合いを除きつつ、鉄筋の山から、鉄
筋を一本または数本ずつ取り出す。
(4) 鉄筋をストツカー上に整列させ、数本から十
数本ずつ、ストツカー、ベルトコンベアを介し
て、ベンダーやカツターのような加工機に供給
する。
〔従来技術の問題点〕
上記のように、長尺物のからみ合いは避けられ
ず、長尺物のからみ合いを解除して整列させる作
業は、人手によつてなされている。
しかしながら、このような人力に依存する整列
作業においては、長尺物の山から、からみ合いを
除きつつ一本または数本ずつ取り出さなければな
らず、効率的に行なえない。特に、鉄筋のような
異形の長尺物では、相互のからみ合いによる摩擦
抵抗力が大きく、からみ合いを容易に解除できな
い。そのため、整列作業が間に合わず、加工機を
稼働させずに長尺物が所定本数溜るまで待機させ
ることもあり、高い稼働率が得られにくい。
また、鉄筋等の長尺物は、かなりの重量を有す
るため、作業員を疲労させる。更に、長尺物は、
重くて長いため、バランスを失いやすく、落下や
突当てによる人身事故も生じやすい。そして、女
子作業員や経験の浅い男子作業員では、長尺物の
整列作業は難しく、担当作業員が限定される傾向
にある。
多数のスパイラルロールを並設した長尺物整列
装置が、最近提供されている。この公知の長尺物
整列装置において、スパイラルロールは、ロール
の周面にスパイラル状に設けられたねじ体を備え
て成り、ねじ体は、たとえば、ロールの周面に鋼
線をスパイラルに巻装させて形成される。そし
て、スパイラルロールは、同一の長尺物を同時に
サポートし並列に搬送するような位相関係で、か
つ、搬送方向の下流が上流より高くなるように傾
斜して並設される。このような構成の長尺物整列
装置によれば、スパイラルロールの回転に伴つ
て、長尺物は鋼線(ねじ体)に押し上げられて搬
送される。そして、整列されずにからみ合い重複
した長尺物は、搬送中に徐々にからみ合いを解か
れて払い落される。そのため、整列化が促進さ
れ、長尺物は自動的に整列される。
ところで、長尺物がからみ合うと、摩擦抵抗力
が長尺物間に生じ、この摩擦抵抗力は、長尺物の
離反、からみ合いの解除を妨げる。そして、公知
の長尺物整列装置では、からみ合つた長尺物を払
い落す力が、それほど大きくない。そのため、摩
擦抵抗力の小さい、丸棒やパイプのような滑面の
長尺物は容易に整列される。しかし、鉄筋のよう
に異形で非滑面の長尺物では、摩擦抵抗力が大き
いため、からみ合いを除去できず、整列化できな
い。
〔考案の目的〕
この考案は、滑面の長尺物だけでなく、鉄筋の
ような非滑面の長尺物をも整列させる長尺物整列
装置の提供を目的としている。
〔考案の概略〕
上記目的を達成するため、この考案では、払い
落し部材がスパイラルロールに設けられている。
払い落し部材は、ただ一本の長尺物が通過し得る
間隔だけ対向するねじ体、たとえば、長尺物を押
し上げる鋼線から搬送方向下流に離反して、少な
くとも一本のスパイラルロール上に設けられる。
つまり、払い落し部材は、鋼線から距離L(ただ
し、2D>L>D、D=長尺物の径)、下流方向に
離反して設けられる。
〔作用〕
このような構成では、搬送中の長尺物が払い落
し部材と鋼線との〓間を通過する際、払い落し部
材から長尺物に押し上げ力が伝達される。そし
て、長尺物1本分しか〓間がないため、からみ合
い重複していた複数の長尺物は、ただ1本を残し
て、押し上げられ分離されて、鋼線から転がり落
ち、払い落される。また、この払い落し部材は、
斜めに搬送されていた長尺物も押し上げ、払い落
す。そのため、長尺物は繰り返し払い落される間
に徐々に整列され、すべての長尺物が最終的に整
列される。
また、左右の端に位置するスパイラルロールの
ねじ体の下流端を欠損させることが好ましく、こ
のような構成では、整列化されずに斜めに搬送さ
れた長尺物もフアイナルステージで払い落され
る。つまり、ねじ体による押し上げがフアイナル
ステージで突然なくなるため、整列化されずに斜
めに搬送された長尺物は、その重力によつてころ
がり落ち、払い落される。そのため、長尺物が整
列されないままスパイラルロールの下流端を越え
て搬送されることはない。
更に、高さの異なるねじ体、たとえば、10mm径
の鋼線を巻装したスパイラルロールに、13mm径の
鋼線を巻装したスパイラルロールを混在して並設
するすることが好ましい。このような構成では、
10〜18mm径といつた広範囲の長尺物に対して、併
用でき、汎用性が大幅に改善される。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながらこの考案の実施例に
ついて詳細に説明する。
第1図に示すように、この考案に係る長尺物整
列装置10は、並設された多数のスパイラルロー
ル12を備えて構成される。スパイラルロール1
2は、ロール14の周面にスパイラル状に設けら
れたねじ体16を備えて形成され、ねじ体は、通
常、ロール14の周面に鋼線をスパイラルに巻装
して形成される。しかし、旋盤加工してねじ体を
一体に備えたロールからスパイラルロールを成形
してもよい。この一体成形のロールにおいて、ロ
ールの材質は、鋳鉄等の鉄合金に限定されず、プ
ラスチツク、セラミツク等でもよい。また、スパ
イラル形状に形成されたコイルばね等をロール1
4に取付けてスパイラルロール12を形成しても
よい。なお、ロール14は、丸棒、パイプ、シヤ
フト等を含む概念であり、中実でも中空でもかま
わない。
実施例では、鋼線16をスパイラルに巻装して
ねじ体とし、並設された6本のスパイラルロール
12のうち、右端から3番目、左端から2番目の
2本のスパイラルロール12−4,12−2につ
いては、鋼線16を右ねじれに巻装している。そ
して、他の4本のスパイラルロール12について
は、鋼線16を左ねじれに巻装している。このよ
うに、異なるねじれ方向のスパイラルロール12
を並設することによつて、搬送される長尺物18
に生じる推力が調整される。
そして、端揃え部材として機能する側壁19が
右サイドに配設されている。モータ20の駆動力
は、エンドレスチエーン22、ドライブシヤフト
24を介して、スパイラルロール12に伝達さ
れ、スパイラルロールを第1図において矢視のよ
うに時計方向に同期して回転させる。
鋼線16のねじれ方向の異なるスパイラルロー
ル12,12−1〜12−6は、同一の鉄筋を同
時にサポートし並列に搬送するような位相関係で
配設される。つまり、スパイラルロール12−
2,12−4と、スパイラルロール12−1,1
2−3,12−5,12−6とは、対称な位相関
係に配設され、同期して回転される。また、第2
図からよくわかるように、鉄筋のような長尺物1
8は、スパイラルロール12の上流端(第2図の
左方、第1図の下方)に数十本が同時に投下さ
れ、からみ合つて重なつたり、傾斜したまま、鋼
線16に押し上げられ、矢視のように下流方向
(第2図の右方、第1図の上方)に搬送される。
しかし、鋼線16の上端より高いレベルに位置す
る長尺物18は勿論、鋼線上端より僅かに低いレ
ベルにあつても、鋼線の断面が円形をしているた
め、鋼線に押し上げられている間に、鋼線を越え
てころがり落ちやすい。そのため、からみ合い重
複した長尺物18や斜めの長尺物は、搬送中、鋼
線16を越えて繰り返しころがり落ち、払い落さ
れて徐々に1本ずつに分離され、整列される。重
なつたり斜めの長尺物18をころがり落して搬送
方向上流に戻すように、スパイラルロール12
は、搬送方向の下流が上流より高くなるように、
傾斜して並設されている。
鋼線16は、ロール14の表面に巻装した後、
熔着等によつて固着されるが、第3図に示すよう
に、スパイラル状の溝26をロールに穿設し、こ
の溝に鋼線を部分的に収納するとよい。この構成
では、鋼線16はロール14に正確なピツチで確
実に固着される。
また、巻装される鋼線16の径は、対象とする
長尺物18の径に応じて選択される。たとえば、
整列されるべき長尺物の径を10〜18mmとすると、
溝の深さを2mmとし10mm径の鋼線を巻装したとこ
ろ、良好な結果が得られた。
この種の長尺物整列装置において、スパイラル
ロールは、からみ合い重複した複数の長尺物を同
時に並列に搬送してはならず、並列に搬送される
長尺物は1本でなければならない。並列に搬送さ
れる長尺物の数は、鋼線の間隔、つまり、鋼線の
ピツチ(巻きピツチ)に関係する。そのため、同
時に並列に搬送される長尺物を確実に1本とする
ためには、鋼線のピツチを必要最小限とすればよ
い。しかし、この種の装置は、同一径の長尺物の
整列のための専用機としてでなく、種々な径の長
尺物に兼用される汎用機として利用される。対象
とする長尺物に応じて、異なるピツチのスパイラ
ルロールに交換することも考えられる。しかし、
煩雑であり、通常、ピツチを固定し、対象とする
長尺物の範囲を考慮して、余裕のあるピツチが選
ばれる。また、長尺物は、搬送方向上流の鋼線
(ねじ体)に押し上げられて下流方向に搬送され
る。そのため、押し上げる鋼線の高さを低くすれ
ば、搬送中、鋼線から外れやすく、容易にころげ
落る虞れがある。
そのため、この考案の長尺物整列装置10にお
いては、全てのスパイラルロール12に同一径の
鋼線を巻装せず、たとえば、左右の端から2番目
のスパイラルロール12−2,12−5に13mm径
の鋼線16−1を巻装し、他の4本のスパイラル
ロールに10mm径の鋼線16−2を巻装している。
このように、異なる鋼線16−1,16−2の巻
装されたスパイラルロール12を混在して並設す
れば、大小の高さの鋼線が設定される。この構成
では、長尺物18のころげ落ちは高い鋼線16−
1に妨げられる。その反面、高い鋼線16−1
は、小径長尺物の払い落しの障害となる虞れもあ
る。しかし、数も少なく(6本のスパイラルロー
ル12のうち2本)、実務上、なんらの障害とな
らない。そのため、同一の高さに鋼線を設定した
場合に比較して、長尺物18は、外れてころげ落
ることなく押し上げられ、また、鋼線16を越え
て払い落とされつつ徐々に整列されて下流方向に
搬送される。従つて、径の異なる種々の長尺物1
8が搬送でき、溝26の深さを2mmとし、10mm、
13mm径の鋼線を混在させた実施例の構成では、10
mm径から18mm径程度の長尺物が円滑に搬送でき、
整列される長尺物の範囲が拡大され、汎用性が大
幅に改善できた。
実施例では、鋼線16を巻装してねじ体として
いるため、鋼線の径を変えることによつて、高さ
の異なるねじ体が得られる。しかし、ねじ体をロ
ールと一体成形する構成では、異なる高さにねじ
体を直接成形することはいうまでもない。
この考案では、複雑にからみ合つた長尺物も分
離し払い落して整列させるように、払い落し部材
28が、右端から2番目のスパイラルロール12
−5のほぼ中央に設けられている(第1図参照)。
この払い落し部材28は、ただ一本の長尺物18
が同時に通過し得る間隔だけ対向する鋼線16か
ら搬送方向下流に離反して設けられている。つま
り、第4図、第5図からよくわかるように、払い
落し部材28は、上流の鋼線16から距離L(た
だし、2D>L>D、D=長尺物の径)だけ離反
して右方(下流)に設けられる。ここで、Dの値
は、整列化される長尺物18の範囲を考慮して、
適当に定められる。
このような構成では、複雑の長尺物18がから
み合い重複したまま搬送されても、払い落し部材
28と鋼線16との〓間を通過する際、払い落し
部材が長尺物を押し上げる。ここで長尺物1本分
しか〓間がないため、からみ合い重複していた複
数の長尺物18は、ただ1本を残して、払い落し
部材28に押し上げられ分離されてころげ落ち、
強制的に払い落される。また、払い落し部材の押
し上げ力は、斜めに搬送されていた長尺物18も
強制的に払い落す。そして、実験によれば、複雑
にからみ合つた鉄筋ですらそのからみ合いを解
き、整列化するに足る払い落し力が、払い落し部
材28から得られた。
このように、払い落し部材28の装着によつ
て、整列可能な長尺物が、公知の構成で困難だつ
た鉄筋まで拡大できる。また、からみ合い重複し
た長尺物が、払い落し部材28によつて、押し上
げられ分離されてころげ落ち、確実に払い落され
るため、整列されない長尺物整列された長尺物と
の最終的な混在が防止され、高い整列効率が得ら
れる。
実施例では、払い落し部材28を右端から2番
目のスパイラルロール12−5のほぼ中央に設け
ているが、他のスパイラルロールに設けてもよ
い。払い落し部材28は少なくとも1本のスパイ
ラルロールに設けられるが、複数のスパイラルロ
ールに1個ずつ設けても、同一のスパイラルロー
ルに離反して複数個取付けてもよい。また、スパ
イラルロール12の正確な中央でなく、下流サイ
ド、上流サイド、中央部と分けたとき、中央部に
あればよい。しかし、スパイラルロール12を十
分長く形成すれば、中央部にこだわることなく、
下流サイドや上流サイドに設けてもよい。
更に、左右の端に位置するスパイラルロール1
2−1,12−6においては、巻装された鋼線の
下流端16aが欠損されている(第6図参照)。
ここで、長尺物18が並列に搬送されず斜めに搬
送されていれば、長尺物の左右のいずれかの端は
他の部分より先行する。そして、斜めに搬送され
た長尺物18の先行端は、スパイラルロール12
の下流端において、鋼線18によつて、突然押し
上げられなくなる。そのため、長尺物18の先行
端は、重力によつてずり落ち、その衝撃で長尺物
がころがり落ち、払い落される。つまり、たと
え、整列されず、斜めに搬送されて、スパイラル
ロール12の下流端に至つた長尺物18があつて
も、フアイナルステージで確実に払い落される。
そのため、整列されない長尺物18が、スパイラ
ルロール12の下流端を越えて最終的に搬送され
ることが防止される。従つて、整列されない長尺
物と整列された長尺物の最終的な混在が防止さ
れ、高い整列効率が得られる。スパイラルロール
12の下流端で払い落された長尺物18は、スパ
イラルロール12の上流までころがり落ち、スパ
イラルロールによつて再度搬送される間に徐々に
整列されることはいうまでもない。
実験によれば、鋼線16の欠損端の形状は払い
落しの効果にそれほど影響しなかつた。また、欠
損させる長さは、10〜18mm径の長尺物18に対し
て、10mm程度で十分であつた。
整列すべき長尺物18を上記スパイラルロール
12の上流端に送る構成および整列された長尺物
をスパイラルロールの下流端からベンダー、カツ
ター等の加工機に送る構成は、この考案の要部で
なく、公知の構成を適宜採用でき、たとえば、以
下のように構成できる。第2図からわかるよう
に、長尺物18はストツカー32上に放置され、
結束が解除される。それから、数本から数十本ず
つ、エンドレスチエーン34によつて、搬送さ
れ、ガイドアーム36を経て、スパイラルロール
12上に投下される。投下された長尺物18は、
並設されたスパイラルロール12によつて払い落
されつつ搬送されるにつれて、徐々に整列され
る。つまり、からみ合つて重複したり、斜めに搬
送される長尺物18は、払い落し部材28によつ
てスパイラルロール12の中間で、または、鋼線
端の欠損したスパイラルロール12−1,12−
6によつてフアイナルステージで、それぞれ払い
落されてころがり落ちる。そして、整列した長尺
物18のみがスパイラルロール12からガイド部
材38に搬送される。そして、長尺物18は、ガ
イド部材38上をころがり、ストツパ39に妨げ
られて、ガイド部材上に整列した状態で溜られ
る。なお、長尺物18は、スパイラルロール12
との間の摩擦により、搬送中、右方への推力を受
けて、側壁19に当接され、端揃えされる。長尺
物18は、ガイド部材38上をころがる際、リミ
ツトスイツチ等を利用した計測手段(図示しな
い)によつて、カウントされる。そして、端揃え
され、整列された所定本数の長尺物18がガイド
部材38上に溜ると、ストツパ39が矢視方向に
揺動し、長尺物はエンドレスベルト40上に移動
する。長尺物整列装置10に隣接してベンダー、
カツター等の加工機が配設され、長尺物整列装置
のエンドレスベルト40は、長尺物18を加工機
に自動的に供給し、ベンデイング、カツテイング
等の機械加工が長尺物に直ちに施される。
上記のように、この考案によれば、搬送される
長尺物1本分の〓間しかないため、払い落し部材
28と鋼線16との〓間を通過する際、払い落し
部材はからみ合つた長尺物18を押し上げ、払い
落そうとする。この払い落し部材28による押し
上げ力は、複雑にからみ合つた鉄筋ですらそのか
らみ合いを解くほど大きい。そのため、からみ合
い重複していた複数の長尺物18は、ただ1本を
残して、押し上げられ分離されて、鋼線16を越
えてころげ落ち、払い落される。また、斜めに搬
送されていた長尺物18も払い落し部材28によ
つて押し上げられ、払い落される。そして、払い
落しを繰り返すうちに、からみ合つたり斜めの状
態が除かれ、長尺物18は徐々に整列される。こ
のように、この考案によれば、パイプや丸棒は勿
論、公知の構成で困難だつた鉄筋まで整列化でき
るとともに、整列効率が十分に改善できる。
そして、このような構成では、作業員は、長尺
物をスパイラルロール12上に単に投下すれば足
り、この投下作業は、リフト、クレーン、エンド
レスチエーン等の機械を介して行なえる。そのた
め、女子作業員や経験の浅い男子作業員でも、長
尺物の整列作業を容易に行なえる。そして、人力
によらないため、整列作業における作業員の疲労
も少なく、落下や突当てによる人身事故も生じな
い。また、このように、この考案の長尺物整列装
置10を利用すれば、人力によらず整列作業が行
なえるため、大量の長尺物が、短時間で効率良く
整列できる。実験によれば、人力によつて整列し
て、加工機に長尺物を供給した公知の構成では、
一日600本の加工が限度だつた。しかし、この考
案の長尺物整列装置を利用すれば、12000本程度
の長尺物が整列できるため、加工機の稼働率が飛
躍的に向上し、高い生産性が確保できる。
また、左右の端に位置するスパイラルロール1
2−1,12−6の鋼線の下流端を欠損させるこ
とによつて、整列化されずに搬送された長尺物1
8をフアイナルステージで確実に払い落すことが
できる。
更に、たとえば、径の異なる鋼線を巻装したス
パイラルロールを混在して並設して、高さの異な
るねじ体を設けているため、径の異なる長尺物も
ころげ落ることなく押し上げられ、整列されつつ
搬送される。そのため、広い範囲の径の長尺物に
対しても広く利用でき、汎用性が大幅に改善され
る。
なお、実施例では、払い落し部材28に加え
て、左右端のスパイラルロール12−1,12−
6の鋼線の下流端を欠損させ、かつ、径の異なる
鋼線の巻装されたスパイラルロール12を混在し
て並設している。しかし、鋼線の下流端を欠損さ
せたり、径の異なる鋼線を巻装させる構成は、そ
れ自体でも、整列効率や汎用性の向上に効果があ
る。そのため、これらの構成を払い落し部材28
とは別個独立に設けて長尺物整列装置をそれぞれ
構成しても、公知の構成に対して、それなりの効
果が得られる。
上述した実施例は、この考案を説明するための
ものであり、この考案を何等限定するものでな
く、この考案の技術範囲内で変形、改造等の施さ
れたものも全てこの考案に包含されることはいう
までもない。
たとえば、実施例では、異なるねじれ方向のス
パイラルロール12を混在して配設しているた
め、左ねじれのスパイラルロール12−1,12
−3,12−5,12−6によつて長尺物18に
生じる推力と、右ねじれのスパイラルロール12
−2,12−4による推力とが打消し合い、大き
な推力の発生が防止される。そのため、長尺物の
端揃えに役立つ程度の大きさの推力が得られる。
しかし、長尺物18に生じる推力を調整する構成
はこの構成に限定されない。たとえば、同一方向
にねじれたスパイラルロール12間に、鋼線を巻
装しない単なるロール114を、第1図に一点鎖
線で示すように、適当に配設し、スパイラルロー
ルと反対方向にロールを回転させれば、推力が調
整できる。
また、実施例では、長尺物18を右揃えしてい
るが、左揃えにしてもよい。左揃えの場合には、
側壁19は左サイドに設けられ、スパイラルロー
ル12は反時計方向に回転される。
〔考案の効果〕
上記のように、この考案によれば、長尺物が払
い落し部材と鋼材との隙間を通過する際、払い落
し部材によつて、長尺物が押し上げられる。そし
て、長尺物1本分しか隙間がないため、からみ合
い重複していた複数の長尺物は、ただ1本を残し
て、押し上げられて分離され、ころげ落ちて、強
制的に払い落される。また、かつ、斜めに搬送さ
れていた長尺物も払い落される。そして、繰り返
し払い落され、搬送されるうちに、長尺物は徐々
に整列される。この払い落し部材は、長尺物を強
力に押し上げ、分離させるため、鉄筋も払い落さ
れ、パイプや丸棒だけでなく鉄筋も整列化でき。
整列可能な長尺物の範囲が拡大される。また、払
い落し部材によつて、からみ合い重複した長尺物
や斜めの長尺物が確実に払い落され、整列効率が
改善される。
また、作業員は、長尺物をスパイラルロール上
に単に投下すれば足り、この投下作業は、リフ
ト、クレーン、エンドレスチエーン等の機械を介
して行える。そのため、女子作業員や経験の浅い
男子作業員でも、長尺物の整列作業を容易に行な
える。そして、人力によらないため、整列作業に
おける、作業員の疲労も少なく、落下や突当てに
よる人身事故も生じない。
また、人力によらず整列作業が行えるため、大
量の長尺物が、効率良く整列でき、加工機への長
尺物の供給が、迅速に行なえる。そのため、加工
機の稼働率が向上し、高い生産性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案に係る長尺物整列装置の概
略平面図、第2図は、側壁を除去して示す長尺物
整列装置の右側面図、第3図は、鋼線の巻装され
るロールの平面図、第4図、第5図は、払い落し
部材の設けられたスパイラルロールの平面図、右
側面図、第6図は、端に位置するスパイラルロー
ルの平面図である。 10……長尺物整列装置、12,12−1〜1
2−6……スパイラルロール、14……ロ−ル、
16,16−1,16−2……鋼線(ねじ体)、
16a……鋼線の下流端、18……長尺物、19
……側壁(端揃え部材)、20……モータ、22
……エンドレスチエーン、24……ドライブシヤ
フト、26……ロールの溝、28……払い落し部
材、32……ストツカー、34……エンドレスチ
エーン、36……ガイドアーム、38……ガイド
部材、39……ストツパ、40……エンドレスベ
ルト。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ロールの周面にスパイラル状に設けられたね
    じ体を備えて成るスパイラルロールが、同一の
    長尺物を同時にサポートし並列に搬送するよう
    な位相関係で、かつ、搬送方向の下流が上流よ
    り高くなるように傾斜して並設され、スパイラ
    ルロールの回転によつてねじ体が長尺物を押上
    げて搬送し、搬送中、長尺物が整列される長尺
    物整列装置において、 払い落し部材が、ねじ体から距離L(ただし、
    2D>L>D、D=長尺物の径)、下流方向に離
    反して、少なくとも一本のスパイラルロール上
    に設けられたことを特徴とする長尺物整列装
    置。 (2) 左右の端に位置するスパイラルロールのねじ
    体の下流端が欠損されている実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の長尺物整列装置。 (3) 高さの異なるねじ体がスパイラルロールに設
    けられている実用新案登録請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の長尺物整列装置。 (4) 高さの高いねじ体が左右の端から2番目のス
    パイラルロールにそれぞれ設けられている実用
    新案登録請求の範囲第3項記載の長尺物整列装
    置。 (5) 払い落し部材が当該スパイラルロールのほぼ
    中央に位置している実用新案登録請求の範囲第
    1項記載ないし第4項のいずれか記載の長尺物
    整列装置。 (6) 払い落し部材が、推力方向の端から2番目ま
    たは3番目に位置するスパイラルロールに設け
    られている実用新案登録請求の範囲第1項ない
    し第5項のいずれか記載の長尺物整列装置。 (7) ねじれ方向の異なる2種類のスパイラルロー
    ルが混在して並設されている実用新案登録請求
    の範囲第1項ないし第6項のいずれか記載の長
    尺物整列装置。 (8) 同一方向にねじれたスパイラルロールが並設
    され、ねじ体の設けられていないロールをスパ
    イラルロール間に適宜並設して、スパイラルロ
    ールと反対方向に回転させている実用新案登録
    請求の範囲第1項ないし第7項のいずれか記載
    の長尺物整列装置。
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