JPH0336772B2 - - Google Patents

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JPH0336772B2
JPH0336772B2 JP2348785A JP2348785A JPH0336772B2 JP H0336772 B2 JPH0336772 B2 JP H0336772B2 JP 2348785 A JP2348785 A JP 2348785A JP 2348785 A JP2348785 A JP 2348785A JP H0336772 B2 JPH0336772 B2 JP H0336772B2
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JP
Japan
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flame
burner
raw material
synthesis
nozzle
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JP2348785A
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Hiroyuki Suda
Shuichi Shibata
Motohiro Nakahara
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Priority to CA000475011A priority patent/CA1284921C/en
Priority to AU39122/85A priority patent/AU556545B2/en
Priority to US06705362 priority patent/US4618354B1/en
Priority to DE8585301304T priority patent/DE3575414D1/de
Priority to EP85301304A priority patent/EP0154500B1/en
Priority to AU60204/86A priority patent/AU584223B2/en
Priority to AU60205/86A priority patent/AU586490B2/en
Publication of JPS61186238A publication Critical patent/JPS61186238A/ja
Priority to US07/054,886 priority patent/US4801322A/en
Publication of JPH0336772B2 publication Critical patent/JPH0336772B2/ja
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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[技術分野] 本発明は高品質な大形の光フアイバ母材を高速
度で安定に製造する光フアイバ母材の製造装置に
関するものである。 [従来技術] 従来、光フアイバ用母材を製造する方法として
は、MCVD法(Modified Chemical Vapor
Deposition)、OVD法(Outside Vapor
Deposition)、VAD法(Vapor−phase Axial
Deposition)等が知られており、これらの方法に
よつて光伝送損失の低い光フアイバが製造されて
いる。これらの製造方法のうち、VAD法では微
粒子からなる多孔質母材を合成する工程と、その
多孔質母材を透明ガラス化する工程とを有する。
多孔質母材を合成する工程は、火炎内にガラス原
料を供給し、これを分解してガラス微粒子を生成
させ、そのガラス微粒子を疑似母材に堆積させる
ことにより実施される。透明ガラス化の工程はガ
ラス中に含まれる水分を除去するための処理とと
もに行われる。 VAD法は、原料である塩化物等の高純度化が
容易なことから高純度のガラス母材を合成でき、
いつたん多孔質母材の形態をとるために透明ガラ
ス化する際に、光の吸収損失の最大の原因となる
水酸基が容易に除去できる等の長所を有し、高品
質の光フアイバを製造するための有力な製造方法
となつている。 光フアイバ母材を線引きして得られる光フアイ
バは、少なくとも光の伝播するコアの部分と、そ
れを包むクラツドの部分とを有するで、母材にお
いても、組成の異なるガラス微粒子を所望の光フ
アイバ構造と相似の形となるように堆積させる。 基本的のコアとクラツドの構造を有する光フア
イバ母材を形成するには、一般に次の二つの方法
が用いられている。ひとつは部分合成と呼ばれる
方法であり、光フアイバのコアに相当する部分あ
るいはコアとクラツドの一部を含む母材をVAD
法により合成し、そのコア部多孔質母材を透明ガ
ラス化した後、その母材をクラツド部としての石
英パイプに挿通して一体化することにより形成す
る。この方法によれば、時間のかかるガラス微粒
子堆積の工程を、コアとその周囲の光が伝播する
ことになる部分に限定し、フアイバ中を伝播する
光に対する影響の少ない外周のクラツド部分を石
英パイプで形成する。この方法で用いる石英パイ
プは、光の伝播への影響は小さいとはいえ、線引
きされた光フアイバの機械的な強度等に関係する
ために、高純度のものを用いる必要がある。これ
がため、工程が2工程になるとともに製造コスト
が高くつく欠点がある。 他方は全合成とよばれる方法であり、所望のコ
スト径/クラツド径比になるようにコアおよびク
ラツド用ガラス微粒子を母材に堆積させて多孔質
母材を成長させる。一般に、クラツド部分は厚く
付ける必要があるために、クラツド合成バーナを
複数段設ける必要がある。 現在使用されている通信用光フアイバの代表的
な種類について、各々の製造方法、必要とされる
コア径/クラツド径比および重量比を第1表に示
す。
【表】 従来のガラス微粒子合成用バーナを使用して合
成できるガラスの重量は最大1.7g/min程度で
あり、第1表の母材を合成するためには特にクラ
ツド部において多数のバーナを多段に用いる必要
があつた。この方法では、合成中の母材が定常状
態になるまでの時間が長く、定常状態になるまで
の母材余長が長くなり、さらには複数のバーナが
相互に干渉して長時間にわたつて安定した母材の
製造ができないという欠点があつた。この問題
は、第1表中に示した中でもシングルモード用母
材製造の場合に典型的であり、3−5段のクラツ
ド合成用バーナを使用するとともにコア部の母材
を細く作製する必要があつた。第1表中でシング
ルモードフアイバの一部が、前者の方法に相当す
る部分クラツド合成により製造されているのはこ
のような理由による。 以上、現在行われている母材の製造方法を例に
とつて説明したように、最終的に種々の形状を有
する光フアイバを作製しようとすると、同一の性
能を有する合成用バーナを多段に組み合わせただ
けでは効率のよい作製が困難である。そこで異な
つた性能を有する合成用バーナの研究がなされて
きた。 シングルモードフアイバ母材を部分合成法を用
いずに全合成するような場合に典型的なコア径/
クラツド径比を大きくするための一つの方法とし
ては、コア部の母材をなるべく細く堆積させるこ
とが考えられる。これに関しては、バーナを細径
化したり、バーナに供給する原料を減少させても
堆積する多孔質母材の直径は20mm以下にはならな
いことが知られている。 そこで、この限界より細径の多孔質体を堆積す
るために、特願昭54−129530号および特願昭55−
93841号またはこれに対応する米国特許第4345928
号では、原料供給口をバーナの断面内で偏心させ
たバーナが提案された。この偏心バーナでは、偏
心したガラス原料吹出口が下部にくるようにして
使用することにより火炎中で合成されたガラス微
粒子が横に広がりにくくなり、直径20mm以下の細
径の母材を合成できる。 コア径/クラツド径比を大きくするもう一つの
方法としては、クラツド径を大きくすることが考
えられるが、そのために多数のバーナを用いるこ
とは、上述のような問題がある。そこで、単一の
バーナで堆積速度を速くして、ガラス原料の反応
効率等を改善させるために、火炎を多重化するこ
とが特願昭58−219380号の「ガラス微粒子合成用
バーナ」において提案されている。 このような多重火炎バーナのひとつとしての二
重火炎バーナの構造を第1図に示す。第1図にお
いて、1は内側火炎用ガラス原料供給口、2は内
側火炎用ガラス原料供給口1の周囲に配置した内
側火炎用燃焼ガス供給口、3は内側火炎用燃焼ガ
ス供給口2の周囲に配置した外側火炎用ガラス原
料供給口、4は外側火炎用ガラス原料供給口3の
周囲に配置した外側火炎用燃焼ガス供給口であ
る。5は内側火炎用ノズル、6は外側火炎用ノズ
ルであり、内側火炎用ノズル5と外側火炎用ノズ
ル6とは独立している。7は内側火炎8内で反応
しているガラス原料層、9は外側火炎、10は生
成されたガラス微粒子、11は成長しつつある多
孔質母材を示している。aは内側火炎の火炎長、
bは内側および外側火炎から成る二重火炎の火炎
長を示す。ここで、内側火炎用ノズル5を外側火
炎用ノズル6より引込めて配置可能とすることに
より、内側火炎8が外側火炎9より距離lだけ退
行可能なように構成し、退行距離lをガラス原料
の供給量に応じて調節できるようにしてある。 このように内側火炎8を外側火炎9より退行さ
せることにより、実効火炎長はbに長くなり、し
たがつて、ガラス微粒子の火炎内での滞留時間が
長くなるから、ガラス微粒子の粒径が平均粒径
0.2μm以上に大きくなる。しかもまた、供給され
るガラス原料を増大させても、火炎内での反応時
間が長くなるので、反応効率は低下せず合成速度
が増加する。 このような多重火炎バーナを用いてガラス微粒
子を堆積させると、火炎中で合成されるガラス微
粒子量が多く、かつ粒径が大きいことにより、付
着効率の高いこととあいまつて、大径で、かつ、
かさ密度の大きい多孔質母材が得られる。 第2図は2重火炎バーナと従来のバーナの特性
とを比較したものであり、直径150mmの擬似母材
にSiO2を堆積させたときの堆積速度をガラス原
料であるSiCl4の供給量に対して示している。 SiCl4の供給量を5000c.c./minとすると、2重
火炎バーナでは5g/minの堆積速度が得られ、
収率は60〜70%であつた。同一条件で従来型のバ
ーナを用いた場合には、堆積速度は2.5g/min
であり、収率は約30%であつた。従来のバーナで
は、火炎中で合成されるガラス微粒子の平均粒径
が0.1μm程度と小さいので、たとえ原料の供給量
を多くしても、ターゲツトに付着しないで排出さ
れてしまう量が多くなり、収率が低下し、堆積速
度が頭うちとなることが明らかになつている。ま
た、火炎中で合成される微粒子径の相違により、
得られる多孔質体のかさ密度に差があり、従来の
バーナを用いたときの典型的な値が約0.2g/cm3
であるのに対して、2重火炎バーナを用いた場合
は約0.4g/cm3である。 2重火炎バーナを用いて作製した大径の多孔質
母材は、これを加熱して透明化するにあたり、従
来のバーナによつて得られる多孔質母材よりも遅
い昇温速度で透明ガラス化温度まで加熱する必要
がある(特願昭59−34300号参照)。あるいは、透
明ガラス化するにあたり、いつたん、透明ガラス
化温度より低く、かつ多孔質母材が収縮する温度
で加熱し、その後、透明ガラス化温度まで再加熱
する二段階加熱法を用いることも有効である(特
願59−37223号参照)。このような差は、得られる
母材が大径であることと、そのかさ密度が大きこ
とに起因しており、多孔質体の間の空隙から脱泡
するのに要する時間が長いためと考えられる。 [目的] そこで、本発明の目的は、大形の光フアイバ母
材を全合成してクラツドを効率よく形成するにあ
たつて、簡便かつ安定に全合成を行うことのでき
る光フアイバ母材の製造装置を提供することにあ
る。 本発明の他の目的は、多孔質母材の合成に用い
る複数の合成用バーナのうちの少なくとも一つを
多重火炎バーナとすることにより、種々の構造の
光フアイバ用母材を全合成し、あるいは、その大
部分を合成することにより効率よく製造する光フ
アイバ母材の製造装置を提供することにある。 [発明の構成] このような目的を達成するために、本発明で
は、複数のガラス微粒子合成用バーナを用いて光
フアイバ母材を全合成、あるいは大部分を合成す
るにあたつて、合成用バーナの一部分として、特
にクラツド部分の堆積を行う部分として、多重火
炎バーナを設け、その堆積の高速性を活かして、
必要最小限の本数のバーナにより所望のコア径/
クラツド径比が得られるように構成する。 すなわち、本発明は、複数の原料合成用バーナ
中に可然性ガス、支然性ガスおよびガラス原料を
供給し、可然性ガスおよび支然性ガスにより形成
される火炎内でガラス原料を分解してガラス微粒
子を形成し、ガラス微粒子を堆積させて多孔質母
材を形成する光フアイバ母材の製造装置におい
て、複数の原料合成用バーナのうちの少なくとも
1つを、ガラス原料を供給する原料供給用ノズル
と、原料供給用ノズルのまわりに順次に配置さ
れ、それぞれ、個別の火炎流を順次に形成する複
数の火炎形成用ノズルとを有し、複数の火炎形成
用ノズルのうちの一のノズルは一のノズルよりも
外側の火炎形成用ノズルに対して退行可能な構造
を有する多重火炎バーナで構成したことを特徴と
する。 本発明によれば、従来の合成用バーナを有する
製造装置に比較してコア径/クラツド径比の大き
な母材を少数のバーナで製造できるので、多段に
バーナを用いた場合に比較して工程が安定とな
り、合成に要する時間が短縮される。しかもま
た、大径の多孔質母材が得られるので、外径調整
のための石英管を設けることは不要となる。従来
から全合成により製造されていた製造の母材も、
最終的に得られる光フアイバの特性を劣化させる
ことなく、高速に合成することが可能となる。 [実施例] 以下に図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。 本発明では、複数のガラス微粒子合成要バーナ
を用いて光フアイバ母材を全合成あるいは大部分
を合成するにあたつて、合成用バーナの一部分と
して、特にクラツド部分の堆積を行う部分として
多重火炎バーナを設け、その堆積の高速性を活か
して、必要最小限の本数のバーナにより所望のコ
ア径/クラツド径比が得られるようにする。 本発明における全合成の実施例を以下に述べ
る。 実施例 1 第3図は、マルチモードグレーデツドインデツ
クスフアイバ用母材を全合成により製造する本発
明装置の一実施例を示す。ここで、21はコア合
成用バーナ、22は多重火炎バーナ、23は排気
管、24は合成されたコア部多孔質母材、25は
クラツド部多孔質母材である。ここで、バーナ2
1および22とも母材の成長方向に傾けて配置
し、しかもバーナ21をバーナ22より下方に配
置する。 例えば、ボーナ21垂直方向に対して20゜〜65゜
の範囲、例えば30゜傾け、バーナ22は垂直方向
に対して45゜〜90゜の範囲、例えば70゜傾けた。この
ような傾きは、バーナ21に関しては、ガラス原
料流の流れが安定になるように考慮し、バーナ2
2に関しては、コア部とクラツド部との界面が急
激な形状変化および密度変化を生じないように考
慮して定めた。 この実施例において、コア合成用バーナ21と
しては、通常の同心円状の一重バーナを用いるこ
とができる。 コア合成用バーナ21にはガラス原料として
SiCl4を流速450c.c./minで供給し、GaCl4を流速
40c.c./minで供給した。クラツド合成用多重火炎
バーナ22にはSiCl4を流速2200c.c./minで供給
した。これによりコア部の直径が60mmで外径が
150mmの多孔質母材が得られた。合成速度として
4.4g/min(コア部0.7g/min.クラツド部3.7
g/min)が得られた。 計算から求めたガラス原料の収率はコア部分の
合成で60%、クラツド部合成で70%であり、クラ
ツド部合成の方が若千高い。これは、多重火炎の
効果と径が大きくなつて堆積面が拡がつた効果に
よるものと考えられる。 これにより、堆積しないガラス微粒子量は少な
くなり、また、クラツドバーナ22が1本のため
干渉もなく、10時間以上の安定した母材製造がで
きるようになつた。しかも、母材成長が定常状態
になるまでの母材余長L2は120mmであつた。従
来法によりクラツド合成用バーナとして従来のバ
ーナを3段使用した場合には、母材成長が定常状
態になるまでの母材余長L2は通常は220mm程度
であり、それに比較して100mm程短縮することが
できた。 透明化にあたつては、作製した多孔質母材をま
ず1300℃の温度において塩素系脱水剤をHeとと
もに流しながら1回目の焼結時に脱水収縮を行わ
せた。外径が約150mmの多孔質母材は収縮して外
径が約70mmに減少し、乳白色でガラス状の表面を
呈した。次に、これを直径100mmの電気炉に入れ
Heガス雰囲気下で1550℃まで高温処理して透明
なガラス母材を得た。このように2段階にわけて
焼結することにより、多孔質母材が大きいために
生ずる石英炉心管の変形や母材径が収縮によつて
変化することによる熱効率の低下等の問題が解消
された。 以上のようにして製造した大型の透明ガラス化
母材を長さ4900mで屈折率差1.0%の光フアイバ
に線引きして伝送損失および帯域を測定した。か
かる伝送損失測定結果を第4図に示す。 第4図からわかるように、波長0.85μmにおい
て2.35bB/Km、波長1.30μmにおいて、0.62bB/
Km、波長1.55μmにおいて、0.44bB/Kmの値が得
られ、波長1.39μmのOH吸収ピークから求めた
OH量は、30ppbであつた。伝送帯域は、波長
1.3μmにおいて840OMHz・Kmであり、いずれも
従来光フアイバ製造方法と同様にすぐれた特性を
示した。 実施例 2 全合成シングルモード光フアイバ母材の製造を
行うための本発明装置の実施例を第5図に示す。 全合成でスングルモード光フアイバを形成する
ためには、コア部分の多孔質母材の直径を10〜15
mmと非常に細径に形成することが必要となる。 第5図において、31は細径母材合成偏心バー
ナ、32および33はクラツド合成用多重引炎バ
ーナ、34はコア部多孔質母材、35はクラツド
部多孔質母材である。36および37は未堆積ガ
ラス微粒子廃棄用の排気管である。ここで、バー
ナ31,32および33は母材の成長方向(垂直
方向)に対して、それぞれ、50゜、70゜および90゜傾
け、バーナ31を最下方に配置し、それより上方
にバーナ32および33をこの順序で配置する。
L3は母材成長が定常状態になるまでの母材余長
である。 第5図に示すように、細径母材合成偏心バーナ
31によつてコア部に相当する細径多孔質母材3
4を合成する。その後、クラツド部分35をクラ
ツド合成用2重火炎バーナ32および33により
順次に合成して積層する。本実施例でのガラス原
料供給量については、偏心バーナ31には、コア
合成用にSiCl4を流速70c.c./minで供給し、GeCl4
を流速5c.c./minで供給した。1段目のクラツド
合成用2重引炎バーナ32にはSiCl4を流速2200
c.c./minで供給し、2段目のクラツド合成用2重
火炎バーナ33にはSiCl4を流速3000c.c./minで
供給した。合成速度はコア部分が約0.06g/
min、第1段クラツド部分が4g/min、第2段
クラツド部分が6g/minであつた。 収率は、コア部分が50%、第1段クラツドが70
%、第2段クラツドが75%であつた。多孔質母材
コア部34の直径は15mm、クラツド部多孔質母材
35の外径は、190mmであつた。この多孔質母材
を作製する際には、各多孔質母材部分の境界の密
度差が大きくならないように留意した。 以上のようにして合成した多孔質母材を透明化
するにあたつては、内径220mmを有する電気炉に
おいて、ヘリウムおよび塩素雰囲気中で、加熱温
度1300℃で1次焼結を行つた。さらに、内径100
mmを有する別の電気炉で1500℃まで昇温して透明
ガラス母材とした。得られた透明ガラス化母材の
コア部の直径は7mm、外径は85mmであつた。その
後、いつたん外径25mmに延伸し、さらに2000℃ま
で加熱してコア径10μm、外径125μmの光フアイ
バを形成した。この光フアイバの比屈折率差は
0.3%であつた。光フアイバ特性としての伝送損
失値は、波長1.55μmにおいて0.36dB/Kmであり、
従来法によるフアイバ特性と比較して遜色のない
ものであつた。 実施例 3 コア合成用に細径の2重火炎バーナを使用して
全合成グレーデツド形母材を製造する本発明装置
の実施例を第6図に示す。ここで、41は、細径
多重火炎バーナ、42はクラチド合成用多重火炎
バーナ、43は排気管、44はコア部多孔質母
材、45はクラツド部多孔質母材である。バーナ
41および42を母材の成長方向に、それぞれ、
30゜および70゜傾けて配置し、バーナ42をバーナ
41より上方に配置する。 この実施例は、第3図示の実施例1においてコ
ア合成用バーナ21の代わりにコア合成用細径多
重火炎バーナ41を配設したものである。 コア合成用細径多重火炎バーナ41に、実施例
1と同様にガラス原料として、SiCl4を流速450
c.c./minおよびGeCl4を流速40c.c./minで供給し
た。得られた多孔質母材のコア部の直径は55mmと
なり、引き上げ速度が従来の一重火炎バーナの場
合に比較して1.6倍増加した。その結果、コア/
クラツド比を調節するためにクラツド合成用多重
火炎バーナ42に対して流速2500c.c./minで
SiCl4を供給する必要があつた。 得られた多孔質母材の外径は140mmとなつた。
このように外径が細くなつた分だけ引上げ速度
(すなわち、軸方向の成長速度)が速くなり、合
成速度として5g/minの値が得られた。 この実施例では、コア合成用細径2重管バーナ
を使用することにより実施例1に比較して、コア
部の合成の収率は従来の一重火炎バーナに比較し
て60%から70%に向上することが確められた。 実施例1と同様に透明ガラス化を行い線引きし
て外径125μmの光フアイバを得た。この光フア
イバの伝送損失は波長1.55μmにおいて0.46dB/
Kmと良好であり、非常にすぐれていることが確認
された。 なお、以上の実施例においては、コアおよびク
ラツドのすべてを多孔質母材として得る全合成の
場合について述べたが、これらの母材の最終的な
外径を調整するために、石英管によるジヤケツト
を併用しても、高速、高収率で大型の母材が得ら
れる。 [効果] 以上説明したように、本発明によれば、多孔質
母材合成用のバーナの少なくとも一部に多重火炎
バーナを設けることにより、大形の多孔質母材を
高速度で合成することができる。したがつて、コ
ア径/クラツド径比の大きいシングルモードフア
イバ用母材の合成においても、バーナの本数を最
小限にとどめ、製造時の不安定性を取り除くこと
ができる。 しかもまた、本発明では、少なくともクラツド
部の多孔質母材の合成を多重火炎バーナで行うの
で、従来のバーナにより合成された母材よりもク
ラツド部分においてかさ密度の大きい母材が得ら
れ、機械的な強度が増加し、以て大形の母材を安
定に保持することができる。このことは、本発明
の実施例で示したように、母材の中心に支持棒が
含まれていないVAD法による母材合成の場合に
特に有効である。 さらにまた、本発明によれば、高速かつ高収率
でコアとクラツドを同時に合成できるので、特性
の優れた光フアイバを大量に製造することが可能
となり、今後使用量の増加が予測される光フアイ
バの低価格化に資するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は多重火炎バーナの構造を示す概略図、
第2図は多重火炎バーナと従来のバーナにおける
ガラス微粒子の堆積量の特性図、第3図はクラツ
ド合成に多重火炎バーナを用いた本発明の実施例
1の製造装置を示す模式図、第4図は実施例1に
より製造された光フアイバの伝送損失の測定結果
を示す特性図、第5図は本発明の実施例2の製造
装置を示す模式図、第6図は本発明の実施例3の
製造装置を示す模式図である。 1……内側火炎用ガラス原料供給口、2……内
側火炎用燃焼ガス供給口、3……外側火炎用ガラ
ス原料供給口、4……外側火炎用燃焼ガス供給
口、5……内側火炎用ノズル、6……外側火炎用
ノズル、7……ガラス原料層、8……内側火炎、
9……外側火炎、10……生成したガラス微粒
子、11……多孔質母材、21……コア合成用バ
ーナ、22……多重火炎バーナ、23……排気
管、24……コア部多孔質母材、25……クラツ
ド部多孔質母材、31……細径母材合成用偏心バ
ーナ、32,33……クラツド合成用多重火炎バ
ーナ、34……コア部多孔質母材、35……クラ
ツド部多孔質母材、36,37……排気管、41
……細径多重火炎バーナ、42……多重火炎バー
ナ、43……排気管、44……コア部多孔質母
材、45……クラツド部多孔質母材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の原料合成用バーナ中に可燃性ガス、支
    然性ガスおよびガラス原料を供給し、前記可然性
    ガスおよび前記支然性ガスにより形成される火炎
    内で前記ガラス原料を分解してガラス微粒子を形
    成し、該ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材を
    形成する光フアイバ母材の製造装置において、 前記複数の原料合成用バーナのうちの少なくと
    も1つを、ガラス原料を供給する原料供給用ノズ
    ルと、該原料供給用ノズルのまわりに順次に配置
    され、それぞれ、個別の火炎流を順次に形成する
    複数の火炎形成用ノズルとを有し、前記複数の火
    炎形成用ノズルのうちの一のノズルは前記一のノ
    ズルよりも外側の火炎形成用ノズルに対して退行
    可能な構造を有する多重火炎バーナで構成したこ
    とを特徴とする光フアイバ母材の製造装置。 2 特許請求の範囲第1項記載の光フアイバ母材
    の製造装置において、前記多重火炎バーナはクラ
    ツド用多孔質母材を形成するためのバーナである
    ことを特徴とする光フアイバ母材の製造装置。 3 特許請求の範囲第1項または第2項記載の光
    フアイバ母材の製造装置において、前記多重火炎
    バーナ以外の原料合成用バーナはコア合成用バー
    ナを含むことを特徴とする光フアイバ母材の製造
    装置。 4 特許請求の範囲第3項記載の光フアイバ母材
    の製造装置において、前記コア合成用バーナは、
    ガラス原料を供給する原料供給用ノズルと、該原
    料供給用ノズルのまわりに順次に配置され、それ
    ぞれ、個別の火炎流を順次に形成する複数の火炎
    形成用ノズルとを有し、前記複数の火炎形成用ノ
    ズルのうちの一のノズルは前記一のノズルよりも
    外側の火炎形成用ノズルに対して退行可能な構造
    を有する多重火炎バーナであり、前記クラツド用
    多孔質形成のための前記多重バーナよりも細径で
    あることを特徴とする光フアイバ母材の製造装
    置。 5 特許請求の範囲第3項記載の光フアイバ母材
    の製造装置において、前記クラツド合成用バーナ
    は、ガラス原料を供給する原料供給用ノズルと、
    該原料供給用ノズルのまわりに順次に配置され、
    それぞれ、個別の火炎流を順次に形成する複数の
    火炎形成用ノズルとを有し、前記複数の火炎形成
    用ノズルのうちの一のノズルは前記一のノズルよ
    りも外側の火炎形成用ノズルに対して退行可能な
    構造を有する多重火炎バーナであり、前記コア合
    成用バーナは、当該コア合成用バーナの軸方向に
    偏心して配置され、かつ前記ガラス原料を供給す
    る原料供給用ノズルと、該原料供給用ノズルのま
    わりに配置されて火炎流を形成する火炎形成用ノ
    ズルとを具えたことを特徴とする光フアイバ母材
    の製造装置。 6 特許請求の範囲第1項記載の光フアイバ母材
    の製造装置において、前記複数の原料合成用バー
    ナはコア合成用バーナおよびクラツド合成用バー
    ナであり、前記コア合成用バーナを垂直方向に対
    して20°〜65°の範囲の角度だけ傾けて配置し、前
    記クラツド合成用バーナを垂直方向に対して45°
    〜90°の範囲の角度だけ傾けて配置したことを特
    徴とする光フアイバ母材の製造装置。
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