JPH0335959Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は家庭用の開放型燃焼暖房器に使用する
液体燃料燃焼制御装置の改良に関するものであ
る。

従来の技術 従来、ポンプにより液体燃料を加熱された気化
器に圧送し、気化器内でガス化し、気化ガスをノ
ズル部よりブンゼンバーナに噴出する液体燃料燃
焼制御装置においては、消化時の動作として、停
止と同時にポンプを停止させその後の一定時間Ｔ
内に火炎が消失した場合はその時点で、また、一
定時間Ｔ内に火炎が消失しない場合は一定時間Ｔ
経過時点でソレノイドを駆動させることによりノ
ズル部を閉塞せしめることにより燃焼停止時に発
生しがちな臭気を室内に放出しにくくする制御手
段となしていた。

考案が解決しようとする問題点 上記の如き従来の液体燃料燃焼制御装置におい
ては、停止後ポンプが停止した後もノズル部は火
炎が消失する迄の時間或いは一定時間の間開放状
態にある為、停止直後にもしばらくの間火炎が残
留することになる。しかし、地震発生時等緊急停
止を要する場合においても火炎が残留するという
ことは器体の転倒を引きおこした場合は火災等危
険な状態を誘発するという欠点を有している。

問題点を解決するための手段 本考案は上記欠点を克服するべく成されたもの
であり、火炎と所定値との関係を検知する炎検知
回路と、運転の停止操作による信号を発生する操
作スイツチ回路と感震器等の作動により緊急停止
信号を発生する振動検知回路とを独立して制御手
段（以下、マイクロコンピユータと呼ぶ）の入力
に、又、その出力にポンプを駆動する為の回路及
びニードル弁を駆動する為の回路を独立して各接
続し、マイクロコンピユータには運転停止信号が
入力されて直後はポンプを停止するべく制御し、
その後一定時間Ｔあるいは火炎が所定値以下にな
いずれか早い時点でニードル弁を駆動させ、ま
た、振動検知回路より緊急停止信号が入力されて
直後はポンプを停止すると同時にニードル弁を駆
動するべく機能を持たしめたものである。

作 用 通常は、運転を停止するべく停止指示信号が操
作スイツチ回路からマイクロコンピユータに入力
されて後ポンプを停止させ、その後一定時間Ｔ内
に火炎が消失した場合は、その時点で、また一定
時間Ｔ内に火炎が消失しない場合は一定時間Ｔ経
過後にニードル弁を駆動させ、ノズルを閉塞させ
る。これにより停止時に残留気化ガスが燃焼し尽
くす為臭気の発生は少ない。

一方、感震器が作動した場合マイクロコンピユ
ータはポンプを停止させると同時にニードル弁を
駆動させる為、ノズルは閉塞され、火炎は瞬時に
消失させる。

実施例 以下、本考案による一実施例を図面を参照して
説明する。

第１図は本実施例による燃焼制御器の構造を、
第２図は本実施例による制御手回路図、第３図は
本実施例による制御タイミングチヤート図、第４
図は本実施例によるマイクロコンピユータのフロ
ーチヤート図を各示す。

第１図において１１はポンプであり、その吸引
口は送油管２を介し、油受皿３の液体燃料４に接
続されると共に、吐出口は送油管５を介し、気化
器６に接続するものである。気化器６はヒータ７
を具備すると共に、連通管８によりノズル９に接
続される。１０はニードル弁でノズル９内に設け
てありノズル９外側に設けたソレノイド１１によ
りノズル９内を左右に移動し、一端に形成された
尖頭部１２によつてノズル９の噴出口１３を塞ぐ
と共に、他端１４によつてノズル９に連設した圧
力逃し管１５を塞ぐものである。１７バーナ上部
に配設されたフレーム用ロツドであり、ロツド１
７により炎のレベルを検出するものである。

また第２図において１６は直流電源であり、Ａ
は炎検知回路、Ｂは操作スイツチ回路、Ｃはポン
プ駆動回路、Ｄはニードル弁駆動回路、Ｅは振動
検知回路である。炎検知回路Ａはロツド１７とバ
ーナ間に交流信号を印加し、火炎により整流され
た直流信号があらかじめ設定された所定値より大
きい場合つまり火炎有りのときは出力“Ｈ”、ま
た所定値以下のときは出力“Ｌ”となり、この信
号はマイクロコンピユータ１９の入力２０へ入力
印加される。操作スイツチ回路Ｂ中２１は操作ス
イツチ、２２は抵抗であり、操作スイツチ２１は
運転時短絡、、停止時開放しており、この信号は
マイクロコンピユータ１９の入力２３へ入力印加
される。すなわち入力２３は運転時“Ｈ”、停止
時“Ｌ”である。ポンプ駆動回路Ｃ中２４は抵
抗、２５はトランジスタ、２６はリレーであり、
この回路はマイクロコンピユータ１９の出力２７
の信号により動作し、出力２７が“Ｈ”のときト
ランジスタ２５、リレー２６共オンし、出力２７
が“Ｌ”のときトランジスタ２５、リレー２６が
共オフする。リレー２６の接点はポンプ１の通電
制御を司どり、リレー２６がオンしたときポンプ
１は通電され動作する。ニードル弁駆動回路Ｄ中
２８は抵抗、２９はトランジスタ、３０はリレー
であり、この回路はマイクロコンピユータ１９の
出力３１の信号により動作し、出力３１が“Ｈ”
のときトランジスタ２９、リレー３０共オンし、
出力３１が“Ｌ”のときトランジスタ２９、リレ
ー３０共オフする。リレー３０の接点はソレノイ
ド１１を制御し、これを介してニードル弁１０を
制御する。つまりリレー３０がオンしたとき、ソ
レノイド１１がオンし、ニードル弁１０は噴出口
１３を閉塞し、リレー３０がオフしたときソレノ
イド１１がオフし、ニードル弁１０は噴出口１３
を開放する。振動検知回路Ｅ中３２は感震器、３
３は抵抗であり、感震器３２は、非振動時短絡、
振動時開放しており、この信号はマイクロコンピ
ユータ１９の入力３４へ入力される。すなわち入
力３４は非振動時“Ｈ”、振動時“Ｌ”である。

次に本実施例の動作について述べる。

例えば使用者が運転を停止させるべく図示しな
い操作スイツチ等により停止指示を１するとマイ
クロコンピユータ１９はその出力部２７を“Ｌ”
にし、リーレ２６をオフさせることによりポンプ
１を停止させる。これにより気化器６への灯油供
給が停止する。同時にマイクロコンピユータ１９
では一定時間Ｔの計時が開始する。この段階では
ソレノイド１１がオフしており、ニードル弁１０
は噴出口１３を開放してあるため気化器６内部の
残留気化ガスは噴出口１３より排出し、バーナで
燃焼し尽くす。一定時間Ｔ以内に気化ガスが減少
し、火炎の検知レベルが低下し、所定値以下にな
ると、炎検知回路Ａの出力、マイクロコンピユー
タ１９の入力２０は“Ｈ”から“Ｌ”になる。こ
の段階で出力３１は“Ｌ”から“Ｈ”に変化しト
ランジスタ２９、リレー３０がオンし、ソレノイ
ド１１がオンし、ニ−ドル弁１０は噴出口１３を
閉塞する為、未燃混合気が極めて少なくなり室内
に放出される臭いは低減される。一方、運転停止
時に未燃混合気が多い等で一定時間Ｔ以内に火炎
が消失しなく、マイクロコンピユータ１９の入力
２０が“Ｈ”のままのときは一定時間Ｔ経過後
に、出力３１を“Ｌ”から“Ｈ”に変化させ、同
様にして噴出口１３を閉塞する為、未燃混合気は
減少しており、室内に放出される臭いは低減され
る。

一方、運転中に地震等が発生し、緊急消火の必
要があるときは、まず感震器３２が短絡から開放
へ移行し、マイクロコンピユータ１９の入力３４
は“Ｈ”から“Ｌに変化し、これによりマイクロ
コンピユータ１９の出力は出力２７を“Ｈ”から
“Ｌ”に変化させると同時に出力３１が“Ｌ”か
ら“Ｈ”に変化する。これにより、ポンプが停止
すると同時にニードル弁１０が噴出口１３を閉塞
する為、ノズルからの燃料供給が瞬時に停止し、
火炎は消失する。

考案の効果 以上のように本考案によれば、燃焼からの停止
操作に対しては、ポンプが停止後、一定時間Ｔあ
るいは火炎が所定値以下になるいずれか早い方の
時点でニードル弁を動作する為、未燃混合気が臭
気を伴い室内に放出されることを防止でき、他方
地震等緊急消火が必要なときはポンプの停止と同
時にニードル弁が噴出口を閉塞する為、瞬時に火
炎消火を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す液体燃料燃焼
制御装置の構造説明図、第２図は同制御回路図、
第３図は同制御タイミングチヤート図、第４図は
同制御手段のフローチヤート図を各示す。 Ａ……炎検知回路、Ｂ……操作スイツチ回路、
Ｃ……ポンプ駆動回路、Ｄ……ニードル弁駆動回
路、Ｅ……操振動検知回路、１……ポンプ、１０
……ニードル弁、１９……制御手段（マイクロコ
ンピユータ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 送油ポンプにより液体燃料を加熱された気化器
   に圧送し、気化器内でガス化した気化ガスをノズ
   ルの噴出口より噴出してバーナで燃焼させると共
   に前記噴出口を塞ぐニードル弁をノズル内に設け
   た液体燃料燃焼制御装置において、燃焼火炎の炎
   検知回路Ａと運転の停止操作による信号を発生す
   る操作スイツチ回路Ｂと感震器の作動により緊急
   停止信号を発生する振動検知回路Ｅと前記ポンプ
   を駆動するポンプ駆動回路Ｃと前記ニードル弁を
   駆動するニ−ドル弁駆動回路Ｄと制御手段１９と
   を有し、制御手段１９の入力に前記炎検知回路Ａ
   と前記操作スイツチ回路Ｂと前記振動検知回路Ｅ
   とを、出力に前記ポンプ駆動回路Ｃと前記ニード
   ル弁駆動回路Ｄとを各接続し、制御手段１９に操
   作スイツチ回路Ｂより運転停止信号が入力された
   直後はポンプ駆動回路Ｃにポンプを停止するべく
   出力した後任意の一定時間Ｔを計数する時間計数
   機能を持たせると共に、運転停止信号が入力され
   て後炎検知回路Ａにより、炎が前記所定値以下に
   なる時点と前記一定時間Ｔのいずれか早い時点で
   ニードル弁駆動回路Ｄを作動するべく出力させ、
   又、振動検知回路Ｅより緊急停止信号が入力され
   た直後はポンプ駆動回路Ｃを停止するべく出力す
   ると同時にニードル弁駆動回路Ｄを作動するべく
   出力させる機能を持たしめたことを特徴とする液
   体燃料燃焼制御装置。