JPH0335157Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はテーブル、座敷机等（本明細書におい
てはこれらを「テーブル」と総称する。）の折り
畳み式脚装置その他に適用できる棒状体出没装置
に関する。

〔従来の技術とその問題点〕

従来、テーブル天板に取りつけて用いる折り畳
み式脚装置その他に適用できる簡便な棒状体出没
装置は見当たらなかつた。

そこで本考案は、そのような棒状体出没装置を
提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は前記目的に従い、折り畳み位置から使
用位置までを往復回動できるように支持体に回動
可能に取りつけられた棒状体と、前記棒状体が前
記使用位置にあるとき該棒状体上端面と前記支持
体との間に挿入されて該棒状体を該使用位置に保
持するように設けられた楔を備え、前記楔は前記
楔挿入方向へバネによる偏倚力を受けているとと
もに係合部を有し、該係合部は、前記棒状体が前
記収納位置から使用位置へ回されるときに前記楔
が一時的に後退せしめられるように前記棒状体に
係合したのち、前記楔が楔挿入方向へ前記バネ力
にて復帰偏倚せしめられるように前記棒状体から
脱離するように設けられていることを特徴とする
棒状体出没装置を提供するものである。

前記支持体はテーブル天板、建物の壁体等それ
自体であつてもよいが、例えば、前記折り畳み位
置に置かれた棒状体を収納できる枠体であつても
よい。

〔作用〕

本考案棒状体出没装置によると、該棒状体を使
用するときにはそれが折り畳み位置から使用位置
まで回動引き出しされて前記楔にてその位置に保
持され、棒状体を仕舞うときにはそれが折り畳み
位置へ回動せしめられる。

棒状体をその収納位置から使用位置へ回動させ
るとき、前記楔が棒状体回動の支障にならないよ
うに、該楔はその係合部が棒状体に係合して後退
せしめられ、その後該係合部が棒状体から外れて
楔は棒状体端面と支持体の間へ偏倚せしめられ
る。棒状体を収納位置へ仕舞うときには、必要に
応じて楔が手動にて後退せしめられ、棒状体が折
り畳み位置へ向け回される。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明
する。

図示の棒状体出没装置は、テーブル脚ユニツト
の状態に構成されており、棒状体は脚体であり、
支持体は脚体収納枠とされている。

テーブル脚ユニツト１０は、脚体収納枠１、脚
体２及び楔３を備えている。

収納枠１は脚体２の長さより長いボツクス状の
もので、下側１１が開口している。脚体２は該ボ
ツクス状枠１の一端部１２に横軸１３にて回動可
能に連結されている。脚体２は該軸を中心に回動
して収納枠１に略平行に折り畳み収納される位置
（第１図参照）から収納枠に対し略直角な脚体使
用位置（第４図参照）まで往復できる。

脚体２の上端面２１は脚体が使用位置に置かれ
た状態で収納枠１の一端部１２から他端部１５へ
向かうにしたがつて上底壁１４から次第に離れる
ように傾斜している。

楔３は収納枠１の一端部１２において上底壁１
４に摺動可能に接触せしめられ、楔両側に突出し
た突起３１，３１が収納枠の両側壁に設けた長孔
１６，１６に摺動自在に嵌合して該収納枠に支承
されている。また、楔先端が引つ張りバネ３２に
て収納枠一端壁１７に連結されており、これによ
つて該楔は該壁１７の方へ偏倚力を受けている。
脚体２の上端面２１は該バネ３２が嵌まる溝２３
を備えている。

楔３の上面は収納枠１の上底壁１４に接してお
り、下面３０は、使用位置に置かれた脚体２の上
端面２１の傾斜に合致する傾斜を有している。

楔３は、また、該傾斜面に係合段部３３を、後
端に指係合部３４を備えている。

係合段部３３は、脚体２がその収納位置から使
用位置へ回されるとき、該回動開始時から回動途
中までの間、脚体上端の後端角部２２に係合して
該脚体の回動とともに後方へ押し動かされるよう
に設けられており（第３図参照）、これによつて
脚体２が楔に邪魔されずに使用位置の方へ回動で
きるようになつており、脚体がある程度回動して
もはや楔が邪魔にならないようになつたころ、係
合段部３３は脚体２から脱離して、楔３の挿入方
向への復帰が許される。

かかるテーブル脚ユニツト１０は、テーブル天
板４に取りつけ使用される。

テーブル天板４の下面四隅には、収納枠１の全
体が丁度嵌入できる大きさの凹所４１が設けられ
ており、収納枠１は該凹所に嵌められてその上底
壁１４がそこに設けたネジ孔１４１を介して天板
４にネジ止めされる。

テーブルを使用するときには各ユニツト１０に
おいて脚体２が脚体収納枠１から使用位置まで回
動引き出しされて楔３にてその位置に保持され、
テーブルを仕舞うときには各ユニツトにおいて脚
体２が収納枠１へ回動収納される。脚体２をその
収納位置から使用位置へ回動させるとき、その回
動の途中までは、楔３が脚体回動の支障にならな
いように、楔３の係合段部３３が脚体上端の角部
２２に係合して楔３が後退せしめられ、該回動の
途中からは係合段部３３が脚体上端角部２２から
外れて楔３が直ちに脚体上端面２１と収納枠の上
底壁１４との間へ偏倚せしめられ、脚体２をその
使用位置に保持する。脚体２を収納位置へ仕舞う
ときには楔３の指係合部３４に指を掛け、該楔３
を若干後方へ引き、その状態で脚体２を収納枠１
の方へ回動させてそこへ収納する。

脚体収納状態においては、天板４の下面には突
出物が無く、従つてテーブルの片づけ、運搬、保
管等を行い易い。

なお、本考案は前記実施例に限定されるもので
はなく、他にも様々の態様で実施することができ
る。

例えば、脚体収納枠の形状、大きさ等は、脚体
のサイズ、形状等に応じて、さらにはテーブル天
板へ全部または一部を埋め設け易いように適当に
定めることができる。

テーブル脚ユニツト１０の各部の材料もその目
的とする機能が充分発揮される限り特に限定はさ
れない。

なお、前記実施例説明における棒状体出没装置
はテーブル脚ユニツトの状態に構成されたもので
あるが、本考案装置はこのほか、建物内壁を支持
体として利用し、衣服類のハンガーとして構成で
きるなど、種々な分野に適用可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の１実施例を示すもので、第１図
はテーブル天板下面の一つの隅にテーブル脚ユニ
ツトを取りつけ且つ脚体を折り畳み収納位置にお
いた状態の断面図、第２図は第１図に示される天
板の一部と脚体を省略した脚ユニツトの底面図、
第３図は脚体を収納位置から使用位置へ回動させ
るときの脚体と楔の係合状態説明図、第４図はテ
ーブル天板下面の一つの隅にテーブル脚ユニツト
を取りつけ且つ脚体を使用位置においた状態の断
面図である。 １０…テーブル脚ユニツト、１…脚体収納枠
（支持体）、２…脚体（棒状体）、２１…脚体２の
上端面、２２…脚体上端面の後端角部、３…楔、
３２…バネ、３３…係合段部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 折り畳み位置から使用位置までを往復回動で
   きるように支持体に回動可能に取りつげられた
   棒状体と、前記棒状体が前記使用位置にあると
   き該棒状体上端面と前記支持体との間に挿入さ
   れて該棒状体を該使用位置に保持するように設
   けられた楔を備え、前記楔は前記楔挿入方向へ
   バネによる偏倚力を受けているとともに係合部
   を有し、該係合部は、前記棒状体が前記収納位
   置から使用位置へ回されるときに前記楔が一時
   的に後退せしめられるように前記棒状体に係合
   したのち、前記楔が楔挿入方向へ前記バネ力に
   て復帰偏倚せしめられるように前記棒状体から
   脱離するように設けられていることを特徴とす
   る棒状体出没装置。 ２ 前記支持体が前記折り畳み位置に置かれた棒
   状体を収納できる枠体である実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の棒状体出没装置。