JPH0333693B2 - - Google Patents

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JPH0333693B2
JPH0333693B2 JP61307818A JP30781886A JPH0333693B2 JP H0333693 B2 JPH0333693 B2 JP H0333693B2 JP 61307818 A JP61307818 A JP 61307818A JP 30781886 A JP30781886 A JP 30781886A JP H0333693 B2 JPH0333693 B2 JP H0333693B2
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alcohol
pressure
extractant
extraction
water
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Hisashi Myagawa
Naoki Mizutani
Masami Kamazawa
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SHINNENRYOYU KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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SHINNENRYOYU KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、無水アルコールの製造方法に関す
るものであり、より詳しく言えばアルコール水溶
液の高圧抽出により得られたアルコール含有抽出
剤を高圧吸着処理して水分を除去し、無水アルコ
ールを製造する方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、アルコール水溶液の濃縮法として蒸留法
が使用されてきたが、最近は超臨界状態もしくは
臨界点に近い状態にある流体、例えば二酸化炭素
等を抽出剤として使用する高圧抽出濃縮法が提案
されている。
この高圧抽出濃縮法では、抽出塔から抽出され
たアルコール中あるいは抽出剤中に溶解する水分
との平衡関係から、ある量の水分が残留し、無水
アルコールは得られない。このアルコール中に残
留する水分量は、製造されるアルコールの種類、
使用される抽出剤の種類あるいは高圧抽出塔の運
転圧力・温度等の関係で決まるが、通常は5〜
40wt%である。従つて、この高圧抽出濃縮法で
得られるアルコール水溶液中のアルコール濃度は
通常60〜95wt%である。
そこで、このようなアルコール水溶液から無水
アルコールを製造する場合は、さらに通常の脱水
方法すなわち、減圧蒸留法、第三物質を使用する
共沸蒸留法、抽出蒸留法あるいは膜分離法などを
併用して脱水する必要がある。また、脱水方法の
一つとして各種の吸着剤による方法も提案されて
いる。
さらに、近年高圧抽出濃縮法で濃縮したアルコ
ール水溶液をさらに濃縮する方法として、特開昭
61−100181号に開示される抽出蒸留法あるいは特
開昭61−100536号に開示される透析蒸発による膜
分離法などが提案されている。
(発明が解決しようとする問題点) このような様々の方法の中で、前記の吸着剤に
よる脱水方法は常圧付近での脱水方法であり、通
常、数wt%以下の水分を含むアルコール水溶液
からの濃縮法である。従つて、このような吸着脱
水方法を使用して高圧抽出濃縮法で得られたアル
コール水溶液を脱水しようとする場合は、高圧抽
出されたアルコール水溶液を含む抽出剤の圧力を
常圧付近まで減圧して抽出剤とアルコール水溶液
を分離した後、アルコール水溶液中の水分を吸着
剤に吸着させなければならない。また、吸着剤を
再生する場合は、空気、窒素ガス等(以後、イナ
ートガスと呼ぶ)を加熱昇温して吸着剤層を通過
させ、水分を吸着した吸着剤から水分を脱着させ
ねばならない。そのため、イナートガスの循環設
備、イナートガスの加熱・冷却設備、あるいはイ
ナートガスと水分の分離設備等を必要とし、機器
設備コストや所要エネルギーの増大を招き運転も
煩雑であつた。
さらに、吸着剤がアルコール水溶液中の水分を
吸着する時に発熱を伴うので、その結果、吸着剤
層の温度が上昇し十分な吸着効果を得られない欠
点がある。従つて、ある一定量の水分を吸着させ
るためには、多量の吸着剤を使用するか、または
吸着剤への水分の吸着および水分を吸着している
吸着剤からの水分の脱着等の操作を頻繁に繰り返
す必要がある。そのために、実際はこの方法で
は、濃縮すべきアルコール水溶液中の水分含有量
が、1wt%以下の場合にしか経済的に処理できな
かつた。
特開昭61−100181号は、高圧抽出処理したアル
コール濃度80wt%以上のアルコール水溶液をベ
ンゼン、シクロヘキサン等(以後、第三物質と呼
ぶ)によつて抽出蒸留(共沸蒸留)し、アルコー
ル濃度96wt%以上に濃縮する方法を開示してい
るが、第三物質を添加するためにアルコールおよ
び第三物質の分離のために新たなエネルギーを必
要とするなどの問題点を有している。
特開昭61−100536号は、高圧抽出処理したアル
コール濃度80wt%以上のアルコール水溶液を透
析蒸発によつて膜分離し、アルコール濃度が
96wt%以上に濃縮する方法を開示しているが、
膜を隔てて真空下で水分を蒸発させる方法のた
め、高真空度を達成できる真空ポンプ等の設備や
水の蒸発にかなりの熱量を必要とするなどの問題
点を有している。
この発明は、前記の従来法が有する欠点を解決
しようとするものであり、高圧抽出されたアルコ
ール水溶液を含む抽出剤を常圧付近まで減圧する
ことなく、抽出塔と大略同じ運転圧力下の吸着塔
にそのまま供給し、無水アルコールを製造する方
法を提供することを目的とする。
さらにこの発明は高圧抽出プロセスと吸着プロ
セスの組合せにより、第三物質を使用せず、また
脱水後の水分離設備を新たに設置する必要のない
無水アルコールの製造方法を提供することを目的
とする。
(問題点を解決するための手段) この発明の目的は、アルコール水溶液を圧力40
〜200Kg/cm2G、温度5〜130℃で抽出処理して得
たアルコールと水分の比が重量比で1:0.05〜
0.70の範囲であるアルコール含有抽出剤を圧力15
〜200Kg/cm2G、温度0〜130℃で吸着剤で処理し
てアルコール含有抽出剤中から水分を吸着除去
し、次いで抽出剤をアルコールから分離すること
を特徴とする無水アルコールの製造方法により達
成された。
この発明の方法を適用しうるアルコールとして
はメタノール、エタノール、イソプロパノール、
ブタノール、またはアセトン−ブタノール等のア
ルコール類をあげることができる。
この発明において、まず、アルコール水溶液を
高圧抽出処理に付す。この処理は例えば高圧抽出
塔を用いて行われる。抽出処理に付されるアルコ
ール水溶液の水分含有量は特に制限はなく、60〜
85wt%の範囲内のものが好ましいが、これ以下
の水分含有量でももちろん実施できる。
この発明において、抽出処理により、抽出剤中
のアルコールと水分の比が重量比で1:0.05〜
0.70の範囲内とする。水分含有量がこの範囲の上
限を越えると、アルコール水溶液中の水分含有量
が多すぎ、後段の吸着処理において必要とする吸
着剤量が増加し、また、水分の吸着−脱着操作の
頻繁な切換えの必要性等が生じ、経済的ではな
い。また、この範囲の下限未満では、高圧抽出処
理において、アルコール水溶液のアルコール濃度
を上昇させなければならないため高圧抽出処理速
度の低下を招いたり、あるいは、第三物質を添加
する等の付加的手段が必要となる。しかし、第三
物質を添加する場合は分離回収操作が必要となる
など経済性が大幅に低下することになる。
この発明において、高圧抽出に使用される抽出
剤の例としては二酸化炭素またはエタン、エチレ
ン、プロパン、プロピレン等の炭化水素類あるい
はこれらの混合物等があげられる。
この発明において高圧抽出処理を40〜200Kg/
cm2G、温度5〜130℃で行う。圧力が40Kg/cm2
未満では抽出剤の抽出能力が低く十分な抽出効果
が得られず、200Kg/cm2Gを越えると圧力の上昇
の割合には抽出効果は上がらず、圧縮に要するエ
ネルギーを考慮すると経済的でない。また温度が
5℃より低いと抽出剤の物性が液体状態となり抽
出効率が低下し、130℃を越えると水分も抽出剤
に抽出されるのでアルコールの選択率の低下を招
く。
この発明の高圧抽出処理において抽出剤を超臨
界状態又は臨界点に近い状態で存在させる。
この発明において、高圧抽出処理の後、アルコ
ール水溶液を吸着処理により脱水する。この際用
いる吸着剤としては水分は吸着するがアルコール
類および抽出剤は吸着しないものが適宜選択され
て使用されるが、シリカゲル、合成フツ石(モレ
キユラ・シーブ)等が最適である。
この発明の方法は、回分式あるいは連続式のど
ちらでも実施できる。回分式の場合は吸着塔は1
基でもよいが連続式の場合は吸着塔を2基以上設
置することにより吸着塔を交互に使用すれば、吸
着剤への水分の吸着、吸着剤からの水分の脱着処
理速度をより向上させることができる。
この発明において、吸着塔は抽出塔の運転圧
力、40〜200Kg/cm2Gと大略同じくするのが好ま
しく、抽出塔と分離塔の中間の圧力、15〜200
Kg/cm2Gで運転することがより好ましい。
この場合吸着塔の圧力が15Kg/cm2G未満では吸
着処理中に抽出剤がアルコールと分離を起こすこ
とがあり、また、抽出剤の圧力を一旦さげること
になるので、再圧縮が必要となりエネルギー的に
不利となり、200Kg/cm2Gを越えると抽出剤を圧
縮する必要があり、圧縮機の設置や圧縮エネルギ
ーなどが必要となり、本発明の目的を達成できな
い。
この吸着処理により、アルコールに対する水分
を0.5wt%以下とする。
この発明において、吸着処理後の液から抽出剤
を分離除去して目的の無水アルコールを得ること
ができる。
この抽出剤の除去は抽出剤の圧力を下げること
または/および温度を上げることにより行うこと
ができる。
この発明において、このようにして分離した抽
出剤を圧縮したのち前記吸着処理工程に返送し、
吸着剤の再生に行うのが好ましい。
この再生、すなわち抽出剤による吸着剤から水
分の脱着は抽出剤を循環使用する際の圧縮時に発
生する熱によつて高温度となつた高温高圧の抽出
剤により行う。好ましくは100℃以上であり、吸
着剤が破壊しない範囲で昇温することができる。
吸着剤の充填必要量、吸着塔の設置基数は特に制
限はない。これらの点は無水アルコールの生産
量、単位吸着剤当りの吸着能力や吸着塔の切り換
え操作の間隔などの因子により経済性を考慮して
総合的に決定される。
このようにして吸着剤の再生工程から生じた抽
出剤中の水分は通常0.1〜1.0wt%含有するが、こ
れはアルコール抽出処理工程の抽出剤として使用
することができる。抽出剤中の水分含有量は好ま
しくは2wt%以下であればよく、水分飽和状態で
あつてもアルコール抽出に使用できる。
次にこの発明を従来方法と対比して図面により
さらに詳細に説明する。
第2図は、従来方法のフローシートを示し、ラ
イン1から供給されたアルコール水溶液がポンプ
2によつてライン3から抽出塔4上部へ供給され
る。
抽出塔4下部には、分離塔14において、アル
コール水溶液から分離された抽出剤がライン32
から供給される。
一方、抽出塔4内を下降移動しながら抽出剤に
よつてアルコールを除去された水溶液は抽出塔4
下部からライン33へ抜き出され、圧力調整弁3
4で常圧付近まで減圧されライン35から排出さ
れる。
抽出塔4の頂部からは、アルコールを含む抽出
剤がライン5へ抜き出される。ライン5へ抜き出
されたアルコール含有抽出剤は圧力調整弁12で
分離工程の運転圧力まで減圧され、ライン13を
経由して分離塔14へ供給される。
分離塔14において、アルコール水溶液と抽出
剤とは分離され、ライン18からアルコール濃度
60〜95wt%のアルコール水溶液が得られる。こ
のアルコール水溶液の濃縮度は低く、無水アルコ
ールとはならない。
一方、アルコール水溶液と分離された抽出剤は
分離塔14上部からライン19へ回収され、圧縮
機21へ供給される。
抽出剤は圧縮機21で抽出塔4の運転圧力に昇
圧され、ライン22から熱交換器31へ供給され
る。熱交換器31で抽出塔4の運転温度に調整さ
れた後、ライン32から抽出塔4下部へ返送され
る。
次に第1図は、この発明の1実施例のフローシ
ートを示すものである。
ライン1から供給されたアルコール濃度15〜
40wt%(水分85〜60wt%)のアルコール水溶液
はポンプ2によつてライン3から、圧力40〜200
Kg/cm2G、温度5〜130℃で運転されている抽出
塔4上部へ供給される。
抽出塔4下部には、吸着塔27で吸着剤の水分
を脱着した、含水抽出剤がライン32から供給さ
れる。
アルコール水溶液は抽出塔4内を下降移動しな
がら抽出剤によつてアルコールを抽出されたの
ち、抽出塔4下部からライン33へ抜き出され、
圧力調整弁34で常圧付近まで減圧されたのちラ
イン35から排出される。図示しないが、ライン
35から排出される水溶液中の残留アルコールは
膜分離装置で回収した後昇圧し、抽出塔4へ返送
することが好ましい。
一方、抽出塔4頂部からは、アルコール濃度60
〜95wt%(水分40〜5wt%)のアルコール水溶液
を含む抽出剤がライン5へ抜き出される。
ライン5へ抜き出されたアルコール含有抽出剤
はバルブ6、ライン7を経由して吸着塔8へ導入
される。
吸着塔8には適当な吸着剤が充填され、圧力を
抽出時の圧力40〜200Kg/cm2Gと大略同じ圧力で、
通常15〜200Kg/cm2G、温度0〜130℃で好ましく
は5〜130℃で運転されている。
吸着塔8において、アルコール含有抽出剤中の
水分は吸着剤に吸着され、アルコールは濃度
99.5wt%以上の無水アルコールとなつて吸着塔8
下部から抽出剤とともにライン9へ抜き出され、
バルブ10を介してライン11へ供給される。
ライン11から供給された無水アルコールを含
む抽出剤は、圧力調整弁12で圧力15〜200Kg/
cm2G減圧されの範囲で、かつ、前記抽出塔の圧力
より低い圧力にさらに必要により減圧され、ライ
ン13を経由して分離塔14へ供給される。
分離塔14内は伝熱管15にスチームあるいは
温水が循環され、そして圧力15〜200Kg/cm2G、
温度0〜150℃で運転されている。
分離塔14において、無水アルコールと抽出剤
とは分離され、無水アルコールは分離塔14下部
からライン16へ抜き出され、圧力調整弁17を
経由して、ライン18に送られる。ライン18か
らはアルコール濃度99.5wt%以上の無水アルコー
ルが得られる。
この発明において、分離塔により分離した抽出
剤を用いて上記吸着塔内の吸着剤を脱水を行うこ
とができる。
これを第1図に基づいて説明すると、無水アル
コールと分離された抽出剤は分離塔14上部から
ライン19へ取り出され、圧縮機21へ送られ
る。
抽出剤は圧縮機21で抽出塔4の運転圧力より
やや高い圧力は同等圧力に昇圧され、ライン22
から熱交換器23へ供給されて昇温される。抽出
剤は吸着塔27内の吸着剤が吸着している水分の
脱水可能温度に昇温された後、ライン24、バル
ブ25、ライン26を経由して吸着塔27へ供給
される。なお、20は抽出剤のロス分を補充する
ラインである。
なお、図示しないが、圧縮機21で抽出塔4の
運転圧力よりやや高い圧力か同等圧力に昇圧され
た抽出剤は、熱交換器23へ供給される前に、ラ
イン30から供給される含水抽出剤と間接的に熱
交換させてもよい。この熱交換によつて、熱交換
器23に供給される抽出剤は昇温され、熱交換器
23での抽出前の昇温が効率よく行われる。一
方、ライン30の抽出塔に返還される含水抽出剤
は降温されて熱交換器31での降温が効率よく行
われる。
吸着塔27において、吸着剤に吸着されている
水分は抽出剤により、吸着剤から水分を脱着す
る。このようにして得られた含水抽出剤はライン
28、バルブ29、ライン30を経由して熱交換
器31へ供給される。熱交換器31で抽出塔4の
運転温度まで降温された後、ライン32から抽出
塔4下部へ返送され、抽出剤として用いられる。
なお上記において吸着塔の切り換え操作は吸着
塔の吸着及び脱着終了後抽出剤をバイパスライン
を通して抽出塔へもどし、抽出塔は平常運転を継
続しながら、その間に吸着塔の切り換えと行うこ
とにより実施できる。
これを第1図を参照して説明すると塔8による
吸着、塔27の脱着から、塔27による吸着、塔
8の脱着への切り換えはバルブ36を開き抽出
剤をバイパスライン37,38に通し、バルブ
25,29を閉じ、バルブ6′,10′を開き、
バルブ6,10を閉じ、バルブ25′,2
9′を開き、バルブ36を閉じる、ことにより
行うことができる。またこの塔27による吸着、
塔8の脱着から塔8による吸着、塔27の脱着へ
の切り換えは、上記の手順〜を逆順に全く反
対の操作を行うことにより実施できる。なお、切
り換えは手動式でもシークエンスによる自動操作
でもよい。
(発明の効果) この発明によれば、高圧抽出工程と吸着処理
工程とをほぼ同じ圧力で運転することができ、
高圧抽出されたアルコール水溶液を含む抽出剤
を吸着処理に付すに当り、常圧付近まで減圧す
る必要がなく、また無水アルコールと分離され
た抽出剤を回収して抽出塔に返送する際、抽出
塔の運転圧力まで昇圧する必要もない。したが
つて圧縮動力が大幅に節減可能となる。
また、従来の吸着剤による常圧付近での吸着
脱水法では、イナートガスを昇温して系外から
供給し、このイナートガスによつて、水分を吸
着している吸着剤から水分を脱着させて吸着剤
を再生するのに対し、この発明は、分離塔で無
水アルコールから分離された抽出剤を高圧の状
態で使用することができ、かつ、この吸着剤の
再生後の含水抽出剤は抽出塔へ返送して再使用
することができ、極めて効率的である。
従来、水分を吸着している吸着剤から水分を
脱着させ、水分を含むイナートガスから水分を
分離するために、水分離設備を必要としていた
が、この発明の場合は、水分と抽出剤を分離す
ることなく、水分を含む抽出剤を抽出工程へ返
送するため、抽出塔が水分離設備の役目をする
ことになり、設備の簡素化、建設コストの低減
および水分離に必要なエネルギーの削減が達成
される。
抽出工程へ返送する抽出剤は抽出塔の運転圧
力まで圧縮する際に発生する圧縮熱を利用して
昇温することができ、省エネルギーが達成でき
る。
吸着工程において吸着剤が水分を吸着する時
に発生する熱は、この発明において抽出された
アルコール含有抽出剤をアルコールを抽出剤と
分離せずに、同時に吸着剤層を通過させること
によつて、抽出剤が熱を奪うことになり、吸着
剤層の温度上昇を阻止することが可能となる。
さらに、この発熱量相当分の熱量は、無水アル
コール分離回収時の熱として有効に利用され
る。
(実施例) 次に、この発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。
実施例 第1図のフローシートに従つて無水アルコール
を製造した。
内部圧力75Kg/cm2G、温度30℃に保持されてい
る高さ1mの抽出塔4上部からエタノール濃度
20wt%のエタノール水溶液を500g/時供給し、
下部からは抽出剤として二酸化炭素40/分供給
してエタノールの抽出を行つた。
ライン5には、エタノール濃度87wt%のエタ
ノール水溶液1.9wt%と二酸化炭素98.1wt%とか
らなる液が4800g/時で抽出された。このエタノ
ール水溶液を含む抽出剤をバルブ6、ライン7を
経由して、吸着剤としてモレキユラーシーブ3A
が1.5充填されている吸着剤8へ導入した。吸
着塔8は圧力75Kg/cm2G、温度30℃で運転されて
いる。
エタノール水溶液中の水分はモレキユラー・シ
ーブ3Aに吸着され、ライン9には二酸化炭素、
無水エタノールが抜出され、圧力調整弁12で圧
力50Kg/cm2Gに減圧した。減圧により二酸化炭素
の一部は液化したが、つぎに圧力50Kg/cm2G、温
度20℃の分離塔14へ導入し、伝熱管15の熱を
受けることにより液化している二酸化炭素は気体
となり、二酸化炭素と無水エタノールは完全に分
離した。ライン16にはエタノール濃度99.8wt%
の無水エタノールが75g/時で得られた。
一方、ライン19には二酸化炭素39.5/分が
回収され、つぎに圧縮機21で圧力を75Kg/cm2
に昇圧した。二酸化炭素は熱交換器23で温度を
120℃に昇温した後、吸着塔27に導入した。吸
着塔27内には先のサイクルの吸着処理に使用さ
れ、水分を吸着したモレキユラー・シーブ3Aが
1.5充填され、圧力75Kg/cm2G、温度120℃で運
転されている。水分は二酸化炭素によつてモレキ
ユラー・シーブ3Aから脱着された。こうして生
じた水分0.2wt%を含む二酸化炭素は熱交換器3
1へ供給され、抽出塔4の運転温度30℃まで冷却
され、圧力も75Kg/cm2Gで抽出塔4下部へ返送し
た。
この含水二酸化炭素を抽出剤として上記と同様
に抽出処理、吸着処理を行つて、無水エタノール
(濃度99.8wt%)を製造できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例のフローシート
を示し、第2図は、従来法のフローシートを示
す。 符号の説明、1,3,5,7…ライン、2…ポ
ンプ、4…抽出塔、6,6′,29,29′…バル
ブ、8,27…吸着塔、9,11,13,16,
18…ライン、10,10′,25,25′,36
…バルブ、12,17,34…圧力調整弁、14
…分離塔、15…伝熱管、19,20…ライン、
21…圧縮機、22,24,26,28,30…
ライン、23,31…熱交換器、32,33,3
5…ライン、37,38…バイパスライン。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルコール水溶液を圧力40〜200Kg/cm2G、
    温度5〜130℃で抽出処理して得たアルコールと
    水分の比が重量比で1:0.05〜0.70の範囲である
    アルコール含有抽出剤を圧力15〜200Kg/cm2G、
    温度0〜130℃で吸着剤で処理してアルコール含
    有抽出剤中から水分を吸着除去し、次いで抽出剤
    をアルコールから分離することを特徴とする無水
    アルコールの製造方法。 2 アルコールから分離された抽出剤が吸着処理
    の吸着剤の再生工程に返送され、吸着剤の再生工
    程から生じた含水抽出剤がアルコールの抽出処理
    の抽出剤として使用される特許請求の範囲第1項
    記載の方法。
JP30781886A 1986-12-25 1986-12-25 無水アルコ−ルの製造方法 Granted JPS63162636A (ja)

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US4492808A (en) * 1983-04-14 1985-01-08 Fried. Krupp Gesellschaft Mit Beschrankter Haftung Method for separating ethanol from an ethanol containing solution
JPS61207348A (ja) * 1985-03-13 1986-09-13 Agency Of Ind Science & Technol 無水エタノ−ルの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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