JPH0333657B2 - - Google Patents
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- JPH0333657B2 JPH0333657B2 JP62077945A JP7794587A JPH0333657B2 JP H0333657 B2 JPH0333657 B2 JP H0333657B2 JP 62077945 A JP62077945 A JP 62077945A JP 7794587 A JP7794587 A JP 7794587A JP H0333657 B2 JPH0333657 B2 JP H0333657B2
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Landscapes
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、ジルコニウム含有水溶液およびそ
の製造法に関し、より詳細には、ジルコニア質繊
維の紡糸原液、セラミツクスや耐火物の細孔にジ
ルコニアを充填させるための含浸液、あるいはセ
ラミツクスや耐火物のバインダーとして用いるこ
とのできるジルコニウム含有水溶液に関する。
の製造法に関し、より詳細には、ジルコニア質繊
維の紡糸原液、セラミツクスや耐火物の細孔にジ
ルコニアを充填させるための含浸液、あるいはセ
ラミツクスや耐火物のバインダーとして用いるこ
とのできるジルコニウム含有水溶液に関する。
〔従来の技術〕
従来、ジルコニア質繊維の紡糸原液、セラミツ
クスや耐火物の細孔にジルコニアを充填させるた
めの含浸液、あるいはセラミツクスや耐火物のバ
インダーとして用いるジルコニウム含有水溶液と
して、酸塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニル、硝
酸ジルコニル、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニル
アンモニウムなどの水溶液が、用いられている。
これらの水溶液のうち、価格的に廉価であると共
に比較的高収率のジルコニアが得られる酸塩化ジ
ルコニウムが最も一般的に使用されている。
クスや耐火物の細孔にジルコニアを充填させるた
めの含浸液、あるいはセラミツクスや耐火物のバ
インダーとして用いるジルコニウム含有水溶液と
して、酸塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニル、硝
酸ジルコニル、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニル
アンモニウムなどの水溶液が、用いられている。
これらの水溶液のうち、価格的に廉価であると共
に比較的高収率のジルコニアが得られる酸塩化ジ
ルコニウムが最も一般的に使用されている。
酸塩化ジルコニウムは、ZrOCl2・8H2O(分子
量321)の化学式で表されるものであり、この酸
塩化ジルコニウムを加熱処理することによりジル
コニアZrO2(分子量123)になる。従つて、酸塩
化ジルコニウムの加熱処理によるジルコニアの収
率は、計算上、分子量換算で約38%になる。しか
しながら、酸塩化ジルコニウムの水に対する溶解
度は25℃で約100g/水100g程度であるので、酸
塩化ジルコニウムの飽和水溶液である50%水溶液
を使用したとしても、ジルコニアの収率は約19%
に過ぎない。ジルコニア質繊維の紡糸原液、セラ
ミツクスや耐火物の細孔にジルコニアを充填させ
るための含浸液、あるいはセラミツクスや耐火物
のバインダーとして用いるジルコニウム含有水溶
液としては、加熱後に形成されるジルコニア量が
出来るだけ多いものが、すなわち、ジルコニア収
率の高いものが好ましい。これは、ジルコニア収
率の高いジルコニウム含有水溶液をジルコニア繊
維の紡糸原液として用いると緻密かつ強靱な繊維
が得られ、また、セラミツクや耐火物の細孔の含
浸液として用いると細孔がジルコニアにより充填
される効率が高くなり、さらに、セラミツクや耐
火物のバインダーとして使用される場合はより強
固な結合力が得られるからである。
量321)の化学式で表されるものであり、この酸
塩化ジルコニウムを加熱処理することによりジル
コニアZrO2(分子量123)になる。従つて、酸塩
化ジルコニウムの加熱処理によるジルコニアの収
率は、計算上、分子量換算で約38%になる。しか
しながら、酸塩化ジルコニウムの水に対する溶解
度は25℃で約100g/水100g程度であるので、酸
塩化ジルコニウムの飽和水溶液である50%水溶液
を使用したとしても、ジルコニアの収率は約19%
に過ぎない。ジルコニア質繊維の紡糸原液、セラ
ミツクスや耐火物の細孔にジルコニアを充填させ
るための含浸液、あるいはセラミツクスや耐火物
のバインダーとして用いるジルコニウム含有水溶
液としては、加熱後に形成されるジルコニア量が
出来るだけ多いものが、すなわち、ジルコニア収
率の高いものが好ましい。これは、ジルコニア収
率の高いジルコニウム含有水溶液をジルコニア繊
維の紡糸原液として用いると緻密かつ強靱な繊維
が得られ、また、セラミツクや耐火物の細孔の含
浸液として用いると細孔がジルコニアにより充填
される効率が高くなり、さらに、セラミツクや耐
火物のバインダーとして使用される場合はより強
固な結合力が得られるからである。
この発明は上述の背景に基づきなされたもので
あり、その目的とするところは、加熱処理によつ
てジルコニアを高い収率で形成することのできる
ジルコニウム含有水溶液およびその製造法を提供
することである。
あり、その目的とするところは、加熱処理によつ
てジルコニアを高い収率で形成することのできる
ジルコニウム含有水溶液およびその製造法を提供
することである。
本発明者は、ジルコニウム含有水溶液によるジ
ルコニア収率を高めると共に液状を維持するジル
コニウム含有水溶液について種々の検討を加えた
結果、酸塩化ジルコニウム水溶液の水分を蒸発さ
せて濃縮しても酸塩化ジルコニウムが過飽和とな
つて酸塩化ジルコニウムの結晶が析出するが、酸
塩化ジルコニウム水溶液と過酸化水素水との30〜
75℃の温度での反応生成物から得られたものが、
この発明の目的達成に有効であることを見出しこ
の発明を完成するに至つた。
ルコニア収率を高めると共に液状を維持するジル
コニウム含有水溶液について種々の検討を加えた
結果、酸塩化ジルコニウム水溶液の水分を蒸発さ
せて濃縮しても酸塩化ジルコニウムが過飽和とな
つて酸塩化ジルコニウムの結晶が析出するが、酸
塩化ジルコニウム水溶液と過酸化水素水との30〜
75℃の温度での反応生成物から得られたものが、
この発明の目的達成に有効であることを見出しこ
の発明を完成するに至つた。
すなわち、この発明のジルコニウム含有水溶液
の製造法は、酸塩化ジルコニウム水溶液に過酸化
水素水を添加し、30℃〜75℃の温度で酸塩化ジル
コニウムと過酸化水素水とを反応させ、反応終了
後必要に応じて水分を蒸発させて濃縮させること
を特徴とするものである。
の製造法は、酸塩化ジルコニウム水溶液に過酸化
水素水を添加し、30℃〜75℃の温度で酸塩化ジル
コニウムと過酸化水素水とを反応させ、反応終了
後必要に応じて水分を蒸発させて濃縮させること
を特徴とするものである。
この発明の別の態様であるジルコニウム含有水
溶液は、酸塩化ジルコニウム水溶液と過酸化水素
水との反応生成物からなることを特徴とするもの
である。
溶液は、酸塩化ジルコニウム水溶液と過酸化水素
水との反応生成物からなることを特徴とするもの
である。
尚、過酸化水素の応用に関しては、特開昭61−
270217号公報、及び特開昭58−79818号公報で提
案されているが、これらの特許は結晶質ジルコニ
ア微粒子の製造方法に関するものであり、本願発
明とはその目的が全く異なる。
270217号公報、及び特開昭58−79818号公報で提
案されているが、これらの特許は結晶質ジルコニ
ア微粒子の製造方法に関するものであり、本願発
明とはその目的が全く異なる。
更に特開昭58−79818号公報に記載されている
ジルコニウムの塩水溶液に過酸化水素を加え80〜
300℃の加熱処理を施した場合には溶液中に結晶
質ジルコニアの超微粒子が析出し、本願発明の如
き溶液を得ることができない。
ジルコニウムの塩水溶液に過酸化水素を加え80〜
300℃の加熱処理を施した場合には溶液中に結晶
質ジルコニアの超微粒子が析出し、本願発明の如
き溶液を得ることができない。
以下、この発明をより詳細に説明する。
この発明において用いられる酸塩化ジルコニウ
ムは、化学式ZrOCl2・8H2Oで表されるものであ
り、粉状、液状などその形状形態はいずれでもよ
い。粉状のものを用いる場合、水に完全に溶けて
いることが望ましい。この酸塩化ジルコニウムに
は、通常市販のものに含まれる不純物が混入して
もよい。酸塩化ジルコニウムは、通常の方法によ
つて水に溶解され、酸塩化ジルコニウム水溶液を
調製する。酸塩化ジルコニウムの濃度は、目的の
ジルコニウム含有水溶液の用途などに応じて適宜
変更されるが、溶液調製の能率上、飽和溶液、例
えば、25℃で50%溶液から出発することが望まし
い。
ムは、化学式ZrOCl2・8H2Oで表されるものであ
り、粉状、液状などその形状形態はいずれでもよ
い。粉状のものを用いる場合、水に完全に溶けて
いることが望ましい。この酸塩化ジルコニウムに
は、通常市販のものに含まれる不純物が混入して
もよい。酸塩化ジルコニウムは、通常の方法によ
つて水に溶解され、酸塩化ジルコニウム水溶液を
調製する。酸塩化ジルコニウムの濃度は、目的の
ジルコニウム含有水溶液の用途などに応じて適宜
変更されるが、溶液調製の能率上、飽和溶液、例
えば、25℃で50%溶液から出発することが望まし
い。
この酸塩化ジルコニウム水溶液に添加される過
酸化水素水は、過酸化水素含有水溶液であり、便
宜上から市販の30%濃度水溶液を使用することが
できる。過酸化水素の添加量は、化学式
ZrOCl2・8H2Oで表される酸塩化ジルコニウム粉
末1モルに対し、好ましくは0.1〜10モル、より
好ましくは0.5〜5モルである。この下限量未満
では酸塩化ジルコニウムと過酸化水素との反応が
不十分となり、濃縮時に酸塩化ジルコニウム結晶
が析出して透明な溶液が得られず、上限を超える
とコスト高となるからである。
酸化水素水は、過酸化水素含有水溶液であり、便
宜上から市販の30%濃度水溶液を使用することが
できる。過酸化水素の添加量は、化学式
ZrOCl2・8H2Oで表される酸塩化ジルコニウム粉
末1モルに対し、好ましくは0.1〜10モル、より
好ましくは0.5〜5モルである。この下限量未満
では酸塩化ジルコニウムと過酸化水素との反応が
不十分となり、濃縮時に酸塩化ジルコニウム結晶
が析出して透明な溶液が得られず、上限を超える
とコスト高となるからである。
この発明の製造法において、次いで加熱下で酸
塩化ジルコニウムと過酸化水素とを反応させる。
この反応の温度は30〜75℃、好ましくは40〜70℃
である。この温度下限未満では、反応に数日〜数
ヶ月程の長時間を要し、その温度上限を超えると
結晶質ジルコニア超微粒子が析出し、溶液が白濁
化するからである。
塩化ジルコニウムと過酸化水素とを反応させる。
この反応の温度は30〜75℃、好ましくは40〜70℃
である。この温度下限未満では、反応に数日〜数
ヶ月程の長時間を要し、その温度上限を超えると
結晶質ジルコニア超微粒子が析出し、溶液が白濁
化するからである。
得られた反応生成物について、必要に応じてそ
の生成物から水分を蒸発させて濃縮する。この濃
縮によつてジルコニア収率を更に高めることがで
きる。その濃縮操作としては、煮沸、真空蒸発な
どがある。この発明においてこの濃縮度は、その
用途に応じて適宜選択することができ、例えば、
ジルコニア繊維の紡糸原液として使用するとき濃
縮度を高めて粘稠な溶液とし、一方、耐火物やセ
ラミツクスの細孔の含浸液として用いるとき低い
粘稠液とする。
の生成物から水分を蒸発させて濃縮する。この濃
縮によつてジルコニア収率を更に高めることがで
きる。その濃縮操作としては、煮沸、真空蒸発な
どがある。この発明においてこの濃縮度は、その
用途に応じて適宜選択することができ、例えば、
ジルコニア繊維の紡糸原液として使用するとき濃
縮度を高めて粘稠な溶液とし、一方、耐火物やセ
ラミツクスの細孔の含浸液として用いるとき低い
粘稠液とする。
この製造法で得られたジルコニウム含有水溶液
は、酸塩化ジルコニウムと過酸化水素との反応生
成物であり、用途に応じて濃縮物である。
は、酸塩化ジルコニウムと過酸化水素との反応生
成物であり、用途に応じて濃縮物である。
酸塩化ジルコニウム水溶液と過酸化水素との反
応のメカニズムおよびその生成物の構造・組成
は、理論的に明らかではないが、酸塩化ジルコニ
ウムと過酸化水素との反応によりジルコニウム化
合物のポリマーが形成されていると考えられる。
そのことは、得られた生成液の乾燥固形物が透明
なガラス状であり、その赤外線吸収スペクトルに
OH基以上の官能基が検出されずまたX線回折に
鉱物ピークが現れず非晶質のパターンを示すこと
から推測されるからである。
応のメカニズムおよびその生成物の構造・組成
は、理論的に明らかではないが、酸塩化ジルコニ
ウムと過酸化水素との反応によりジルコニウム化
合物のポリマーが形成されていると考えられる。
そのことは、得られた生成液の乾燥固形物が透明
なガラス状であり、その赤外線吸収スペクトルに
OH基以上の官能基が検出されずまたX線回折に
鉱物ピークが現れず非晶質のパターンを示すこと
から推測されるからである。
上記の構成および作用を有するこの発明は、以
下の効果を有する。
下の効果を有する。
(イ) 水溶性ジルコニウム塩である酸塩化ジルコニ
ウムは化学式ZrOCl2・8H2Oで表される化合物
であり、その分子量は321である。この酸塩化
ジルコニウムの加熱処理により得られるジルコ
ニアが分子量123であるので、粉末の酸塩化ジ
ルコニウムからのジルコニア収率は約38%にな
る。これに対し単なる酸塩化ジルコニウム水溶
液を用いると、飽和水溶液が50%程度であるこ
とから、ジルコニア収率は粉状の収率の約50
%、すなわち、約19%前後に過ぎない。しかし
ながら、この発明によるジルコニウム含有水溶
液は、加熱処理により粉状酸塩化ジルコニウム
に匹敵するジルコニア収率若しくはそれ以上の
収率を得ることができる。
ウムは化学式ZrOCl2・8H2Oで表される化合物
であり、その分子量は321である。この酸塩化
ジルコニウムの加熱処理により得られるジルコ
ニアが分子量123であるので、粉末の酸塩化ジ
ルコニウムからのジルコニア収率は約38%にな
る。これに対し単なる酸塩化ジルコニウム水溶
液を用いると、飽和水溶液が50%程度であるこ
とから、ジルコニア収率は粉状の収率の約50
%、すなわち、約19%前後に過ぎない。しかし
ながら、この発明によるジルコニウム含有水溶
液は、加熱処理により粉状酸塩化ジルコニウム
に匹敵するジルコニア収率若しくはそれ以上の
収率を得ることができる。
(ロ) 高いジルコニア収率を得ることができるにも
拘らずこの発明のジルコニウム含有水溶液は透
明かつ低粘度の溶液であり、ジルコニア繊維の
紡糸原液、セラミツクなどの細孔の含浸液、お
よびバインダーとして有効である。
拘らずこの発明のジルコニウム含有水溶液は透
明かつ低粘度の溶液であり、ジルコニア繊維の
紡糸原液、セラミツクなどの細孔の含浸液、お
よびバインダーとして有効である。
(ハ) ジルコニア収率が高いので、強度の大きいジ
ルコニア繊維が得られ、セラミツクなどの細孔
に効率良く含浸し、強固な結合力を示すバイン
ダーとして使用できる。
ルコニア繊維が得られ、セラミツクなどの細孔
に効率良く含浸し、強固な結合力を示すバイン
ダーとして使用できる。
以下にこの発明を実施例および比較例により更
に具体的に説明するが、この発明はその要旨を越
えない限り以下の実施例に限定されるものではな
い。
に具体的に説明するが、この発明はその要旨を越
えない限り以下の実施例に限定されるものではな
い。
実施例 1
酸塩化ジルコニウム粉末100重量部を水100重量
部に溶解させて濃度50%の酸塩化ジルコニウム水
溶液を調製した。この水溶液100重量部に対し30
重量部の35%過酸化水素水を添加し、50℃に加熱
攪拌した。加熱開始後約20分間、酸塩化ジルコニ
ウムと過酸化水素水とが激しく反応して気泡が多
量に発生するが、その後その発生が弱くなり30分
後には反応が終了した。
部に溶解させて濃度50%の酸塩化ジルコニウム水
溶液を調製した。この水溶液100重量部に対し30
重量部の35%過酸化水素水を添加し、50℃に加熱
攪拌した。加熱開始後約20分間、酸塩化ジルコニ
ウムと過酸化水素水とが激しく反応して気泡が多
量に発生するが、その後その発生が弱くなり30分
後には反応が終了した。
得られたジルコニウム含有水溶液200重量部を
煮沸して水分を蒸発させ、100重量部に濃縮した。
この濃縮物は、粘度50cpと極めて低粘度である
にも拘らず、1000℃前後の加熱によつてこのジル
コニウム含有水溶液は35%の収率でジルコニアに
なつた。
煮沸して水分を蒸発させ、100重量部に濃縮した。
この濃縮物は、粘度50cpと極めて低粘度である
にも拘らず、1000℃前後の加熱によつてこのジル
コニウム含有水溶液は35%の収率でジルコニアに
なつた。
比較例 1
実施例1で用いた濃度50%の酸塩化ジルコニウ
ム水溶液より得たジルコニアは、収率19%で形成
された。また、濃度50%の酸塩化ジルコニウム水
溶液を1/2に濃縮して冷却すると酸塩化ジルコニ
ウムが析出して流動性のない白色ゲルとなつた。
ム水溶液より得たジルコニアは、収率19%で形成
された。また、濃度50%の酸塩化ジルコニウム水
溶液を1/2に濃縮して冷却すると酸塩化ジルコニ
ウムが析出して流動性のない白色ゲルとなつた。
実施例 2
実施例1で得られた反応生成物の濃縮物を更に
50重量部まで濃縮した。得られた濃縮物は粘度が
10万ポイズであり、透明性および曳糸性を示す液
であつた。この液のジルコニア収率は70%と極め
て高かつた。
50重量部まで濃縮した。得られた濃縮物は粘度が
10万ポイズであり、透明性および曳糸性を示す液
であつた。この液のジルコニア収率は70%と極め
て高かつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 酸塩化ジルコニウム水溶液に過酸化水素水を
添加し、酸塩化ジルコニウムと過酸化水素とを結
晶質ジルコニアが実質的に生成しないように30〜
75℃の温度で、反応させることを含む、ジルコニ
ウム含有水溶液の製造法。 2 酸塩化ジルコニウムと過酸化水素との反応生
成物が、水分を蒸発させて得た濃縮物である、特
許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 酸塩化ジルコニウム水溶液と過酸化水素との
反応生成物からなる、ジルコニウム含有水溶液。 4 反応生成物が濃縮物である、特許請求の範囲
第3項記載のジルコニウム含有水溶液。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62077945A JPS63242926A (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | ジルコニウム含有水溶液およびその製造法 |
GB8806928A GB2204573B (en) | 1987-03-31 | 1988-03-23 | Spinning solution for producing zirconia fibers. |
DE3810523A DE3810523C2 (de) | 1987-03-31 | 1988-03-28 | Eine Zirkoniumverbindung enthaltende wäßrige Lösung |
IT47790/88A IT1219888B (it) | 1987-03-31 | 1988-03-29 | Soluzione acquosa contenente zirconio procedimento per prepararla non che' procedimneto per produrre da essa fibre di ossido di zirconio |
FR888804197A FR2613347B1 (fr) | 1987-03-31 | 1988-03-30 | Solution aqueuse contenant du zirconium et procede de fabrication de fibres de zircone |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62077945A JPS63242926A (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | ジルコニウム含有水溶液およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63242926A JPS63242926A (ja) | 1988-10-07 |
JPH0333657B2 true JPH0333657B2 (ja) | 1991-05-17 |
Family
ID=13648178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62077945A Granted JPS63242926A (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | ジルコニウム含有水溶液およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63242926A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5426997A (en) * | 1977-08-03 | 1979-02-28 | Murata Manufacturing Co | Method of making high purity oxide |
JPS6127027A (ja) * | 1984-07-16 | 1986-02-06 | 松下電器産業株式会社 | キ−ボ−ド |
JPS61141620A (ja) * | 1985-11-27 | 1986-06-28 | Etsuro Kato | 結晶質ジルコニアの微粉末及びその製造法 |
-
1987
- 1987-03-31 JP JP62077945A patent/JPS63242926A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5426997A (en) * | 1977-08-03 | 1979-02-28 | Murata Manufacturing Co | Method of making high purity oxide |
JPS6127027A (ja) * | 1984-07-16 | 1986-02-06 | 松下電器産業株式会社 | キ−ボ−ド |
JPS61141620A (ja) * | 1985-11-27 | 1986-06-28 | Etsuro Kato | 結晶質ジルコニアの微粉末及びその製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63242926A (ja) | 1988-10-07 |
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