JPH0333250Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は水耕栽培装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、家庭等で使用する簡易な水耕栽培装置に
は、センサやポンプを使用したりする自動給水設
備が施されていない。

（考案が解決しようとする課題） 従つて給水を失念したりすると栽培している植
物に悪影響を及ぼすことがあつた。このため、給
水の警告がなされるような簡易な水耕栽培装置が
求められている。

本考案は、このような点にかんがみてなされた
もので、給水の警告を合理的に行えるようにする
と共に、水耕栽培容器内の水分の無駄な蒸発を防
止し、且つ給水も容易に、そして均一に行えるよ
うにすることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上述した目的を達成するための手段を実施例に
対応する図を参照して説明すると、本考案の水耕
栽培装置は、液晶表示時計部１の両側に水耕栽培
容器２を構成し、該水耕栽培容器２内に肥料養液
を保持自在のロツクウールから成る人工培地３を
充填し、該人工培地３内に前記液晶表示時計部１
に連なる給電線４の端部電極５と直列接続線１２
の端部電極６を挿入して、これら電極５，６と前
記人工培地３内の肥料養液とにより化学電池を構
成し、前記電極５，６から前記液晶表示時計部１
に給電する構成とし、前記水耕栽培容器２には、
前記人工培地３を被覆する肥料養液の蒸発防止兼
給水部材７を配置し、該蒸発防止兼給水部材７に
は通茎孔８と線状切込み９を形成したものであ
る。

（作用） 両側に水耕栽培容器２を構成している液晶表示
時計部１は、これらの水耕栽培容器内２の人工培
地３内の肥料養液と共に化学電池を構成する電極
５，６から給電されて時計として動作し、時刻が
液晶表示される。植物１０による給水や蒸発によ
つて人工培地３内の肥料養液の水分が少なくなる
と電極５，６間に発生する電位差が次第に低くな
るので、時刻が遅れたり、液晶表示が薄くなつた
りというように液晶表示時計部１が異常動作する
ようになる。従つて栽培者は、液晶表示時計部１
のこのような異常動作から水分の不足を知ること
ができ、この時点で給水を行うことにより植物１
０の生育条件を良好に維持することができる。

給水は、人工培地３の上部に載置状態の蒸発防
止兼給水部材７上から行う。水は該給水部材７の
通茎孔８、線状切込み９及び外周等から分散され
て人工培地３内に供給されるので、少量の水でも
ロツクウールから成る人工培地３内に均一に供給
されて全体として良好に保水される。また給水部
材７は人工培地３の上部を覆うので、水分の無駄
な蒸発を防止することができる。

（実施例） 次に本考案の実施例を図について説明する。

図に於いて、符号１は液晶表示時計部であつ
て、その両側には水耕栽培容器２を構成してい
る。該容器２内には肥料養液を保持自在なロツク
ウールから成る人工培地３を充填している。この
ロツクウールは輝緑岩等を主体に繊維状に構成し
たもので、保水性と通気性に優れている。また肥
料は、例えば下部に固形肥料を保持させておき、
給水により肥料養液が作られるようにすると供給
が容易である。また給水量は、容器２の底部に多
少溜まる程度とすればロツクウールの保水性と通
気性を活かすことができる。

符号７は蒸発防止兼給水部材であり、この蒸発
防止兼給水部材７は前記人工培地３の上部を被覆
する形状とし、通茎孔８及び該通茎孔８と外側に
渡る線状切込み９と後記電極５，６の挿通孔１１
を形成している。この蒸発防止兼給水部材７は切
込み９を開くことにより、人工培地３に植つてい
る植物１０の茎を通茎孔８に通すことができる。

符号５は前記液晶表示時計部１に連なる給電線
４の端部に構成した端部電極であり、また６は直
列接続線１２の両端部に構成した端部電極であ
る。

これらの端部電極５，６は前記挿通孔１１を通
して前記人工培地３内に挿入して、前記肥料養液
と共に化学電池を構成する。こうして、液晶表示
時計部１は端部電極５，６、給電線４を介して化
学電池から給電されて液晶表示の時計として動作
し、また前述したようにその異常動作により、人
工培地３内の水分の不足を警告する。

（考案の効果） 本考案は以上の通り、ロツクウールを人工培地
とする水耕栽培容器と一体に液晶表示時計部を構
成し、この液晶表示部を、水耕栽培容器内の肥料
養液を構成要素とする化学電池により動作させる
構成としたので、その動作により水耕栽培に於け
る水分の不足を監視することができ、時計として
利用しながら植物の生育条件を良好に維持するこ
とができるという効果がある。また、本考案は蒸
発防止兼給水部材により水分の無駄な蒸発を防止
すると共に、給水を良好に行えるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

全図共に本考案の実施例に対応するもので、第
１図は全体の斜視図、第２図は植物を除いた状態
の平面図、第３図は全体の断面図である。 符号、１…液晶表示時計部、２…水耕栽培容
器、３…人工培地、４…給電線、５，６…電極、
７…蒸発防止兼給水部材、８…通茎孔、９…線状
切込み、１０…植物、１１…挿通孔、１２…直列
接続線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液晶表示時計部の両側に水耕栽培容器を構成
   し、該水耕栽培容器内に肥料養液を保持自己のロ
   ツクウールから成る人工培地を充填し、該人工培
   地内に前記液晶表示時計部に連なる給電線の端部
   電極と直列接続線の端部電極を挿入して、これら
   電極と前記人工培地内の肥料養液とにより化学電
   池を構成し、前記電極から給電線を介して前記液
   晶表示時計部に給電する構成とし、前記水耕栽培
   容器には、前記人工培地を被覆する肥料養液の蒸
   発防止兼給水部材を配置し、該蒸発防止兼給水部
   材には通茎孔と線状切込みを形成した水耕栽培装
   置。