JPH0333242B2 - - Google Patents

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JPH0333242B2
JPH0333242B2 JP21109885A JP21109885A JPH0333242B2 JP H0333242 B2 JPH0333242 B2 JP H0333242B2 JP 21109885 A JP21109885 A JP 21109885A JP 21109885 A JP21109885 A JP 21109885A JP H0333242 B2 JPH0333242 B2 JP H0333242B2
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JP
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polycarbonate
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phosphine oxide
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JP21109885A
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Masayoshi Myauchi
Masanori Monri
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は光学用成形品に関し、更に詳しくは少
量の安定剤を含有する高度に精製されたポリカー
ボネートから成形された優れた性能を有する光学
用成形品に関する。 <従来技術> 最近ポリカーボネートが光学用途、特に情報処
理機器部品の材料として、脚光を浴びるようにな
つた。かかる用途の中でも特に情報記録用基盤と
して使用されるときは、その表面に例えば金属や
金属化合物の薄膜を付けたり、色素を含む層を付
けたりする。又メガネ用レンズに使用されるとき
には表面硬度の改善、防曇、防眩などを目的とし
た薄膜を付けることが多い。かかる場合には成形
品表面の化学的性質が重要な因子となる。 従来、一般のポリカーボネートは僅かではある
が、溶媒として使用された塩化メチレンや未反応
残基であるクロロホーメート基を有する化合物な
どの塩素化合物を含有しており、これらの化合物
は300℃以上の如き高温で成形するときに分解し
て酸性物質を生じ、金型腐食の原因となつたり、
更に成形品の表面に金属、金属化合物などの薄
膜、色素を含有する薄膜、或はその他の薄膜が付
けられるときには、それらの薄膜、色素などを変
質させる原因となる。しかして、かかる塩素化合
物を可及的に除去したポリカーボネートは、高温
成形において、酸性物質を生じることはないが、
例えば350℃以上の成形においては、焼けや着色
を回避することはできなかつた。かかる場合に、
従来の一般用ポリカーボネートの熱安定剤として
最も広く使用されている有機ホスフアイトを配合
すると、焼けや着色は解消しうるが、得られた成
形品を高温多湿の雰囲気下に長時間曝露するとポ
リカーボネートの平均分子量の低下をもたらすと
同時にその表面に前記の薄膜を付けてあるとき
は、それらに対して悪影響を与えることがある。 <発明の目的> 本発明の目的は塩素系酸性物質を実質上問題の
ない程度にまでしか発生せず、かつ高温・多湿の
雰囲気下においてもその表面に付けられる金属や
金属化合物の薄膜、その他の薄層に悪影響を与え
ることのない光学用成形品を提供することにあ
る。 <発明の構成> 本発明は、ポリカーボネートの重量を基準にし
てリン原子として0.00001重量%以上0.01重量%
以下の有機ホスフインオキシドが配合されてお
り、かつ塩素含有量が0.0040重量%未満である平
均分子量13000〜18000のポリカーボネート樹脂組
成物を溶融成形してなる光学用成形品である。 本発明で使用されるポリカーボネートは2価フ
エノールとポリカーボネート先駆体との反応によ
つて得られる透明な樹脂であり2価フエノールと
してはハイドロキノン、4,4′−ジオキシジフエ
ニル、ビス(ヒドロキシフエニル)アルカン、ビ
ス(ヒドロキシフエニル)シクロアルカン、ビス
(ヒドロキシフエニル)エーテル、ビス(ヒドロ
キシフエニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフエニ
ル)スルフイド、ビス(ヒドロキシフエニル)ス
ルホン及びこれらの低級アルキル、ハロゲン等の
置換体を挙げることができるが、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフエニル)プロパン(以下ビス
フエノールAという)、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフエニル)エタン、等が好ましく使用でき
る。これらの2価フエノールは単体で、或は混合
して使用することができる。更に本発明で使用さ
れるポリカーボネートは、炭酸残基の一部が芳香
族二塩基酸残基で置換されていてもよいし、分岐
構造になつていてもよい。 これらのポリカーボネートは、20℃で塩化メチ
レン100mlに樹脂0.7g(=C)を溶解した溶液の
比粘度ηspをオスワルド粘度計で測定しηsp/C
=〔η〕+0.45〔η〕2Cで得られる極限粘度の値を次
の式(1)に代入して求められる平均分子量が13000
〜18000の範囲にあることが必要である。 〔η〕=1.23×10-4 0.83 ………(1) 平均分子量が13000未満では、得られた成形品
の強度が実用に耐えないので適当でない。又
18000を起えるときは、成形品の光学的性質、特
に光学歪、色相、透明性などに問題を生じ易いの
で適当でない。 又、ポリカーボネートはその重合反応において
使用された塩化メチレンや二価フエノールのクロ
ロホーメート、或は末端にクロロホーメート基を
有するオリゴマーやポリマーを含有しており、こ
れらの含有量は通常一括して塩素の含有量で表わ
される。300℃以上での溶融成形に使用するポリ
カーボネート或はその組成物の塩素含有量が
0.0040重量%以上では、成形機内でこれらの塩素
化合物が分解し酸性物質を生じて金型腐食の原因
になつたり、更に成形品の表面に金属、金属化合
物などの薄膜、色素を含有する薄膜、或はその他
の薄膜が付けられるときにはそれらの薄膜、色素
などを変質させる原因になるので適当でない。塩
素含有量が0.0040重量%未満のときは、これらの
有害作用は製品の実用上からは無視しうる程度で
ある。 また、ポリカーボネートは、その製造過程にお
いて添加されたリン系安定剤、例えば有機ホスフ
アイト、有機ホスホナイトなどを含有していても
よいが、その含有量はリン原子として0.0003重量
%以下であることが望ましい。 本発明で使用されるポリカーボネート樹脂組成
物は有機ホスフインオキシドをポリカーボネート
の重量を基準にしてリン原子として、0.00001重
量%以上0.01重量%以下配合されたものである。
更に好ましい配合量は、0.00005重量%以上0.05
重量%以下である。リン原子として0.00001重量
%未満では安定化効果が殆んどみられず、0.01重
量%を超える量は効果が飽和しているのでその必
要はない。 有機ホスフインがポリカーボネートの安定剤と
して有効であることは、例えば特公昭47−22088
号公報で知られている。これらの有機ホスフイン
は還元性の3価のリンを含有しているのに対し
て、本発明で使用する有機ホスフインオキシドの
リンは5価であつて還元性を有しない。それにも
拘らず、有機ホスフインオキシドが、有機ホスフ
インや有機ホスフアイトと同等の安定化作用を奏
することは全く驚くべきことである。又、5価の
リンを含有するトリメチルホスフエートは、ポリ
カーボネート単体に対しては、その安定化作用は
やや劣りむしろ無機物質を含有するときに優れた
効果を発揮するのに対して、有機ホスフインオキ
シドがポリカーボネート単体に対しても優れた安
定化作用を示すことも予想しえざるところであ
る。 かくて、本発明で使用されるポリカーボネート
組成物は、ポリカーボネートの重量を基準にし
て、塩素含有量が0.0040重量%未満、好ましくは
0.0020重量%以下であり、かつ、有機ホスフイン
オキシドがリン原子として0.00001重量%以上
0.01重量%以下、好ましくは0.00005重量%以上
0.005重量%以下配合されたものである。 本発明に用いられる有機ホスフインオキシドは
例えば、トリエチルホスフインオキシド、トリイ
ソプロピルホスフインオキシド、トリ−n−ブチ
ルホスフインオキシド、トリシクロヘキシルホス
フインオキシド、アリルジフエニルホスフインオ
キシド、トリフエニルホスフインオキシド、トリ
ス(2,4−ジメチルフエニル)ホスフインオキ
シド、トリス(2,4,6−トリメチルフエニ
ル)ホスフインオキシド、トリス(o−トリル)
ホスフインオキシド、トリス(o−アニシルホス
フインオキシド、ジフエニルブチルホスフインオ
キシド、ジフエニルオクタデシルホスフインオキ
シド、トリス−(p−ノニルフエニル)−ホスフイ
ンオキシド、トリナフチルホスフインオキシド、
ジフエニル−(ヒドロキシメチル)−ホスフインオ
キシド、ジフエニルアセトキシメチルホスフイン
オキシド、ジフエニル−(β−エチルカルボキシ
エチル)ホスフインオキシド、ジフエニルベンジ
ルホスフインオキシド、ジフエニル−(p−ヒド
ロキシフエニル)−ホスフインオキシド、ジフエ
ニル−2,5−ジヒドロキシフエニルホスフイン
オキシド、フエニルナフチルベンジルホスフイン
オキシドなどを例示することができる。 更に本発明で使用される組成物には、ステアリ
ルステアレート、モンタン酸ワツクス、グリセリ
ンモノステアレート、ペンタエリスリトールのス
テアレートなどの高級脂肪酸と一価又は多価アル
コールとのエステル又は部分エステル系の離型剤
(0.01〜0.5重量%)、ベンゾトリアゾール系、ア
セトフエノン系、サリチル酸エステル系などの紫
外線吸収剤(0.1〜0.7重量%)、エポキシ化合物、
オキセタン化合物などの安定化助剤(0.01〜0.5
重量%)などを配合することができる。 本発明で使用されるポリカーボネート樹脂組成
物はポリカーボネートと有機ホスフインをオキシ
ド混合することによつて得られる。例えばタンブ
ラー、V型ブレンダー、スーパーミキサー等によ
つてポリカーボネートの粉末又はペレツトと有機
ホスフインオキシドを簡単に混合することができ
る。またポリカーボネートの溶液に有機ホスフイ
ンオキシドを混合し、次いで溶媒を除去するなど
の公知の手段によつて容易に調製することができ
る。更にポリカーボネートの粉末又はペレツトと
有機ホスフインオキシドを連続的に押出し機に投
入することによつても調製できる。 本発明の光学用成形品はインジエクシヨン成
形、コンプレツシヨン成形、或はインジエクシヨ
ン−コンプレツシヨン成形などによつて成形され
るが、特に好ましいインジエクシヨン成形の成形
条件は樹脂温度320〜380℃、金型温度70〜120℃
である。 本発明の光学用成形品は、光線透過率が90%前
後で極めて透明であり、かつ、複屈折で代表され
る光学歪が非常に小さいので、成形品中での光の
屈折現象が殆んどなく、また、前記の如き種々の
薄膜を付けてもそれらに変質を生ずることがない
などの優れた性能を有するので、レンズ、プリズ
ム、フレネルレンズ或は各種情報記録デイスク等
の基盤として充分に実用に供しうるものである。 <発明の効果> 本発明の成形品は、透明性、光学歪などが極め
て優れており、更に金属や金属化合物或は色素な
どの記録材料を含む薄膜或は表面硬度、防曇、防
眩などのための薄膜を付けてもその耐久性に優れ
るなどの光学用成形品としての必要な特性を充分
に具備するものである。 <実施例> 以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を説明
する。なお、成形盤の複屈折、透過率の測定と蒸
着品の評価(外観判定)は以下の方法によつた。 複屈折の測定 ペレツトを3オンス射出成形機(ネオマツト
150/75型−住友重機工業社製)を用い、樹脂温
度350℃、金型温度110℃で厚さ1.2mm、直径120mm
の円盤に成形し、(株)溝尻光学工業所製偏光解析装
置を用いて中心から周辺部に向かつて30mmの位置
で測定しnmで表示した。 透過率の測定 上記、成形円盤を日立自記分光光度計U−3400
形で500〜1000nmの波長範囲で測定し、透過率
を%で表示した。 蒸着品の評価 真空蒸着装置のペルシヤー内に前述した成形板
を入れ10-5トールでアルミニウムを片面のみ蒸着
し、ウレタン樹脂を塗布したのち、湿度95%
RH、温度85℃の雰囲気の恒温湿機に72時間放置
し、処理前後に発生したピンホールの数を数えて
評価した。ピンホールが発生すると情報を正確に
記録することができないので好ましくない。 実施例 1〜3 平均分子量14900のポリカーボネート樹脂粉末
に第1表記載の割合で有機ホスフインオキシドを
配合し、30mmφベント付き押出機を用いて260℃
でスレツドを押し出しカツターで切断してペレツ
トを得た。ペレツトの平均分子量および塩素含有
量は第1表のとおりであつた。得られたペレツト
を3オンスの射出成形機を用い樹脂温度350℃、
金型温度110℃の条件で成形した厚さ1.2mm、直径
120mmの円板は焼け等による着色が全く認められ
なかつたので複屈折と透過率を測定した。更にこ
の成形板にアルミニウムを蒸着し、更にウレタン
樹脂を塗布して湿熱処理をおこない、外観の変化
を発生したピンホールの数で評価した結果を第1
表に示した。 実施例 4〜5 平均分子量17100のポリカーボネート樹脂粉末
を使用する以外は実施例2〜3と同様に行ない、
その結果を第1表に示した。 比較例 1 有機ホスフインオキシドを配合しなかつたほか
は、実施例1と同様に操作した。結果は第1表に
示した。 比較例 2 押出機のベントの吸引を行なわなかつたほか
は、実施例2と同様に操作した。結果は第1表に
示した。 比較例 4 有機ホスフインオキシドをトリフエニルホスフ
アイトに替えたほかは、実施例2と同様に操作し
た。結果は第1表に示した。 実施例 6 ステアリン酸モノグリセリド0.04重量%を有機
ホスフインオキシドと一緒に配合したほかは、実
施例1と同様に操作した。 ペレツトの平均分子量は14800、塩素含有量は
0.0015重量%、成形円盤の透過率は91%、複屈折
は8nmで蒸着した円板のピンホールはなく、湿
熱処理後にも観察されなかつた。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリカーボネートの重量を基準にして、リン
    原子として0.00001重量%以上0.01重量%以下の
    有機ホスフインオキシドが配合されており、かつ
    塩素含有量が0.0040重量%未満である平均分子量
    13000〜18000のポリカーボネート樹脂組成物を溶
    融成形してなる光学用成形品。
JP21109885A 1985-09-26 1985-09-26 光学用成形品 Granted JPS6271902A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07108938B2 (ja) * 1987-06-18 1995-11-22 出光石油化学株式会社 ポリカーボネートを素材とするディスク基板
JP2621871B2 (ja) * 1987-07-21 1997-06-18 三菱瓦斯化学株式会社 光ディスク用ポリカーボネート成形材料
JP2002069219A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Teijin Chem Ltd ポリカーボネート樹脂組成物成形体

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