JPH0333224A - 炭素繊維紡糸口金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、炭素繊維紡糸口金に関する。

（従来の技術） 従来、炭素繊維を紡糸するには、第５図に示す如く口金
本体ｌの底部を極小径の原液吐出孔２にドリル３を挿入
した口金４や第６図に示す如くドリル３の代わりにねじ
５を挿入した口金が用いられている。

ところで、上記炭素繊維紡糸口金４及び６は、ドリル３
やねじ５を原液吐出孔２に挿入するのが難しく、従って
ドリル３やねじ５を原液吐出孔２内に同芯に安定して保
持することが困難であった。

また上記炭素繊維紡糸口金４及び６にてピンチを紡糸す
ると、得られたピッチの断面に空孔が生じたり、断面配
向が繊維軸と平行な為、焼成、黒鉛化された繊維は十分
な強度、弾性率が得られなかった。

このようなことから本発明者は、原液吐出孔にドリルや
ねじを挿入せず、製作容易で、しかも紡糸したピッチの
断面に空孔が生ぜず、断面配向が螺旋状或いはスクリュ
ー状の炭素層面となるようにした炭素繊維紡糸口金を開
発した。

この炭素繊維紡糸口金１５は、第７図ａＳｂに示す如く
上部に原液供給パイプが接続される大径の浅いねじ穴１
０を有し、中間に前記ねじ穴ＩＯに続いて同名に逆円錐
状の導入子装入孔１１を有し、前記導入子装入孔１１に
続いて同名に極小径の原液吐出孔１２を有する口金本体
１３の前記導入子装入孔１１内に導入子■４が装入され
てなるもので、導入子１４は垂直部１４ａと逆円錐部１
４ｂとから成り、垂直部１４ａの外周面には等角度間隔
に垂直な溝１６ａを設け、これに続いて逆円錐部１４ｂ
の外周面に溝１６ｂを螺旋状配列に設けたものである。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記炭素繊維紡糸口金１５によりピッチを紡
糸すると、紡糸されたピッチの断面に空孔が生ぜず、断
面方向で螺旋状又はスクリュー状の炭素層面配列となり
、従ってこれを焼成、黒鉛化して得た炭素繊維はしなや
かで弾性率及び伸びが著しく向上したが、強度は十分と
は言えなかった。

これは炭素層面配列の捻じれが同一方向である為、引張
り時に伸びるからである。

そこで、本発明は炭素層面配列の捻じれが対向してから
み合うようにピッチを吐出紡糸できるようにした炭素繊
維紡糸口金を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段〉 上記課題を解決するための手段は、上部に原液供給パイ
プが接続される大径のねじ穴を有し、中間に前記ねじ穴
に続いて同名に逆円錐状の導入子装入孔を有し、底部に
前記導入子装入孔に続いて同名に極小径の原液吐出孔を
有する口金本体と、該口金本体の導入子装入孔に装入さ
れ、外周面に螺旋状配列に複数本の溝又は突起が設けら
れ、軸中心部に円形の透孔が先端細径にして貫通穿設さ
れ、該透孔に前記螺旋状配列の溝又は突起とは逆向きに
捻じれたコイルが装入された導入子とより成るものであ
る。

（作用） 上述の如く構成された本発明の炭素繊維紡糸口金を用い
てピッチを紡糸すると、口金本体に接続された原液供給
パイプより供給されたピッチは、口金本体の導入子装入
孔の内周面と導入子の外周面の溝とにより形成された螺
旋状配列の通路又は導入子装入孔の内周面と導入子の外
周面とその外周面に固設された螺旋状の突起とにより形
成されたスクリュー状の通路を通って回転モーメントが
与えられ、口金本体の原液吐出孔に入る。と同時に原液
供給パイプより供給されたピッチは、導入子の軸中心部
の透孔にも流入し、前記の溝又は突起とは逆向きに捻じ
れたコイルにより逆向きの回転モーメントが与えられ、
口金本体の原液吐出孔に入る。そして導入子の外周側の
通路からのピッチと、軸中心部の透孔からのピッチが原
液吐出孔で相互にからみ合って先端から吐出紡糸される
。

その結果、紡糸されたピッチは、縄又はワイヤローブの
ように複雑にからみあった炭素層面配列となる。従って
、これを焼成、黒鉛化して得た炭素繊維は、強度がきわ
めて高く、弾性率及び伸びの良いものとなった。

（実施例〉 本発明の炭素繊維紡糸口金の一実施例を図によって説明
する。第１図ａＳｂに示す如く上部に原液供給パイプが
接続される直径２６ｍｍ、深さ５　ｍｍのねじ穴１０を
有し、中間に前記ねじ穴１０に続いて同名に直径１０ｍ
ｍ、深さ１．４５ｍｍの垂直部１１ａと開口角６０度、
深さ７．７５ｍｍの逆円錐部１１ｂとより成る逆円錐状
の導入子装入孔１１を有し、厚さ０．２５＋ｎｍの底部
に前記導入子装入孔１１に続いて同名に直径０．１ｍｍ
の原液吐出孔１２を有する口金本体１３の前記導入子装
入孔１１内に第２図ａ、ｂに示す導入子１４′が第３図
ａ、ｂに示す如く装入されて、炭素繊維紡糸口金１５′
が構成されている。導入子１４’は第２図ａ、ｂに示さ
れるように直径φ１０ｍｍ、高さ２　ｍｍの垂直部１４
’　ａと挟角６０度、高さ１０．４ｍｍの逆円錐部１４
’　　ｂとから成るもので、垂直部１４′ａの外周面に
等角度間隔に４本の開口幅０．３ｍｍ、深さ０．３ｍｍ
、底幅０．１ｍｍの断面逆台形の垂直な溝１６ａを設け
、これに続いて逆円錐部１４ｂの外周面に同一寸法の溝
１６ｂを螺旋状配列に設けてあり、導入子１４’の軸中
心部には直径２．０ｍｍの円形の透孔１７が先端を直径
０．２ｍｍに細くして貫通穿設してあり、該透孔１７内
には前記螺旋状配列の溝１６ｂとは逆向きに捻じれたコ
イルばね１８が４本装入されている。

このように構成された第３図ａ、ｂに示す実施例の炭素
繊維紡糸口金１５′を用いτピッチを紡糸すると、口金
本体１３に第３図ａの鎖線に示す如く接続された原液導
入バイブ１９より供給されたピッチは、口金本体１３の
逆円錐状の導入子装入孔１■の内周面と導入子１４′の
外周面の溝１６ａ、１６ｂとにより形成された通路２０
を通って回転モーメントが与えられ、口金本体１３の原
液吐出孔１２に入る。と同時に原液供給バイブ１９より
供給されたピッチは、導入子１４′の軸中心部の透孔１
７にも流入し、前記溝１６ｂとは逆向きに捻じれたコイ
ルばね１８により逆向きの回転モーメントが与えられ、
口金本体１３の原液吐出孔１２に入る。そして導入子１
４’の外周側の通路２０からのピッチと、軸中心部の透
孔１７からのピッチが原液吐出孔１２で相互にからみ合
って先端から吐出紡糸される。その結果、紡糸された直
径５μｍのピッチは、縄又はワイヤローブのように複雑
にからみ合った炭素層面配列となる。従って、これを焼
成、黒鉛化して得た炭素繊維は、強度が極めて高く、弾
性率及び伸びの良いものとなった。

尚、上記実施例は導入子１４′の外周面に溝１６ａ・１
６ｂを設けて、導入子装入孔１１の内周面との間に螺旋
状の通路２０を形成しているが、第４図に示す如く導入
子１４′の外周面に螺旋状に突起２１を設けて、この突
起２１と導入子１４′の外周面と導入子装入孔１１の内
周面とによりスクリュー状の通路２２を形成しても前記
と同様にピッチを吐出紡糸できるものである。

（発明の効果） 以上の説明で判るように本発明の炭素繊維紡糸口金によ
れば、縄又はワイヤロープのように複雑にからみ合った
炭素層面配列のピッチを吐出紡糸することができ、従っ
てこれを焼成、黒鉛化すれば、強度が極めて高く、弾性
率及び伸びの良い炭素繊維が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の炭素繊維紡糸口金の一実施例における
口金本体の示すもので、ａは縦断面図、ｂは先端面を示
す平面図、第２図は第１図の口金本体内に装入する導入
子を示すもので、ａは縦断面図、ｂは平面図、第３図は
本発明の炭素＃ａ維紡糸口金の一実施例を示すもので、
ａは縦断面図、ｂは先端面を示す平面図、第４図は本発
明の炭素繊維紡糸口金の他の実施例を示す縦断面図、第
５図及び第６図は夫々従来の炭素繊維紡糸口金を示す要
部縦断面図、第７図は最近の改良された炭素繊維紡糸口
金を示す縦断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、上部に原液供給パイプが接続される大径のねじ穴を
   有し、中間に前記ねじ穴に続いて同芯に逆円錐状の導入
   子装入孔を有し、底部に前記導入子装入孔に続いて同芯
   に極小径の原液吐出孔を有する口金本体と、該口金本体
   の導入子装入孔に装入され、外周面に螺旋状配列に複数
   本の溝又は突起が設けられ、軸中心部に円形の透孔が先
   端細径にして貫通穿設され、該透孔に前記螺旋状配列の
   溝又は突起とは逆向きに捻じれたコイルが装入された導
   入子とより成る炭素繊維紡糸口金。