JPH033086Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、自動車用ステアリングホイールに関
し、特に、ボス部にホーンスイツチ又はホーンパ
ツドを、凹状のアンダーカツト部と凸状の係止部
を用いて係止した構造のステアリングホイールに
関する。

〈従来の技術〉 センターホーンタイプのステアリングホイール
では、一般に、ボス部の内側複数箇所に凹状のア
ンダーカツト部を設け、ボス前面の開口部を覆う
形状のホーンスイツチ又はホーンパツドの脚部に
凸状の係止部を設け、その係止部にアンダーカツ
ト部に係止してホーンスイツチ又はホーンパツド
が固定される。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このようにアンダーカツト部と
係止部を利用して固定されたホーンスイツチやホ
ーンパツドを外す場合、ドライバー等の先端をホ
ーンスイツチ又はホーンパツドとボス部との間隙
に挿入し、アンダーカツト部と係止部をこじ開け
るようにして取り外していたため、ホーンスイツ
チやホーンパツドの表面に傷を付けたり、係止部
の係りが深い場合には、無理にこじ開けることに
よつて各部を破損する恐れがあつた。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、上記の点にかんがみなされたもの
で、アンダーカツト部と係止部によつて係止され
たホーンスイツチやホーンパツドの外観部分を傷
付けずに容易に取り外しすることができるステア
リングホイールを提供するものである。

このために、本考案のステアリングホイール
は、ボスを有するボス部が合成樹脂によりステア
リングホイール本体と一体成形され、ボス部の上
部中央に設けられた凹部に、凹部内周面に設けら
れた凹状のアンダーカツト部と係合する凸状の係
止部を有するホーンスイツチ又はホーンパツドが
配置されたステアリングホイールにおいて、ボス
部におけるアンダーカツト部の下側部に、アンダ
ーカツト部と係止部の係止を外すための工具挿入
用の開口部を設けて構成される。

したがつて、ホーンスイツチ又はホーンパツド
を外す場合には、この開口部から挿入したドライ
バー等の先端でホーンスイツチ又はホーンパツド
の係止部を押してアンダーカツト部との係合を外
し、ホーンスイツチ又はホーンパツドを簡単に無
理なく外すことができる。

〈実施例〉 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図はステアリングホイールの正面図、第２
図は同底面図、第３図は第１図の−断面図を
示している。

このステアリングホイールは、芯金をインサー
トとしてリング部１、スポーク部２、及びボス部
３がPP等の合成樹脂で一体成形され、ボス部３
の上部中央に設けた円形の凹部にホーンスイツチ
４が嵌め込まれる。

第３図の断面図に示すように、ボス部３の下側
は、ボス部３の一部であるカバー部５により囲わ
れ、ボス部３内にはボス６が芯金７に溶接された
状態で埋設される。また、ボス部３の凹部内周壁
には凹状のアンダーカツト部８が周囲３箇所に設
けられ、ホーンスイツチ４の脚部の係止部が、後
述の如くここに係止される。

９はホーンスイツチ４のスイツチ基板で、中間
部に段差を設けて形成され、中央には固定側コン
タクトプレート１０と可動側コンタクトプレート
１１が絶縁状態で取付けられ、上方の可動側コン
タクトプレート１１の押下げによつてホーンスイ
ツチはオンされる構造である。

１２はスイツチ基板９の上に図示しない鉤付脚
部により上下動可能に嵌め込まれたホーンパツド
で、可動側コンタクトプレート１１を押し下げる
ように構成される。また、ホーンスイツチ４のス
イツチ基板９には脚部９ａが設けられ、この脚部
９ａには、ボス部３の凹部内周壁に設けたアンダ
ーカツト部８に対向した位置に、それぞれ凸状の
係止部１３が設けられる。

したがつて、ホーンスイツチ４をボス部３の凹
部に押し込むことにより、スイツチ基板９の脚部
９ａの係止部１３がアンダーカツト部８に係止さ
れる。

一方、第１図におけるボス部３の凹部内周壁の
下側に位置したアンダーカツト部８の直下、つま
りステアリングホイールの正面視におけるカバー
部の下側部には、工具挿入用の小さな開口部１４
が形成される。この開口部１４は第２図に示すよ
うにステアリングホイールの底面には現われる
が、正面には全く現われず、意匠性を損わない位
置に小さく形成される。

このように構成されたステアリングホイールで
は、ボス部３の凹部にホーンスイツチ４を押し込
むことにより、スイツチ基板９の脚部９ａの係止
部１３がボス部３の内周壁に設けたアンダーカツ
ト部８に係止され、ホーンスイツチ４が固定され
る。

一方、ステアリングホイールを外したりホーン
スイツチを点検修理するために、ホーンスイツチ
４を取り外す場合には、ドライバー等の工具２０
の先端を開口部１４から挿入し、スイツチ基板９
の脚部９ａの係止部１３を内側に押し込みなが
ら、少し上方へ持ち上げることにより係止部１３
とアンダーカツト部８の係合が外れ、ホーンスイ
ツチ４はボス部３の凹部から簡単に取り出され
る。

なお、上記実施例ではホーンスイツチ４を下側
に開口部１４から挿入した工具で取り外すように
したが、スイツチ基板に対し係止されたホーンパ
ツド１２を開口部１４から挿入した工具で外すよ
うに構成することもできる。

〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案のステアリングホ
イールによれば、ボス部におけるアンダーカツト
部の下側部に開口部を設け、この開口部からドラ
イバー等の工具を挿入してホーンスイツチやホー
ンパツドの係止を外すように構成したから、従来
のようにホーンパツドの隙間からドライバーを差
し込み、これをこじ開ける必要がなく、表面に傷
を付けたり破損させたりせずにホーンスイツチや
ホーンパツドを取り外すことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図はステアリ
ングホイールの正面図、第２図は同底面図、第３
図は第１図の−断面図である。 ４……ホーンスイツチ、８……アンダーカツト
部、１２……ホーンパツド、１３……係止部、１
４……開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボスを有するボス部が合成樹脂によりステアリ
   ングホイール本体と一体成形され、該ボス部の上
   部中央に設けられた凹部に、該凹部内周面に設け
   られた凹状のアンダーカツト部と係合する凸状の
   係止部を有するホーンスイツチ又はホーンパツド
   が配置されたステアリングホイールにおいて、前
   記ボス部における前記アンダーカツト部の下側部
   に、前記アンダーカツト部と係止部の係止を外す
   ための工具挿入用の開口部を設けたことを特徴と
   するステアリングホイール。