JPH032964B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 採寸用衣服上に調節できるようにして取りつ
けることができる採寸テープが、採寸されている
人の人体採寸値を指示するようになつている、採
寸用衣服により人体の採寸を行う方法において、
人体の幅と身長に対応する何本かの採寸テープを
人体に調節できるようにして取りつけ、それか
ら、採寸用衣服に接続されている固定テープによ
りそれらのテープを正しい採寸位置に固定し、各
採寸テープには、光学的または電気的な方法で検
出できる少くとも１つの採寸領域を設け、その採
寸領域内で少くとも１つの個々の採寸点をセツト
し、採寸点に置かれている指示部材と接続部材の
うちの少くとも１つの部材により検出して、セツ
トされた採寸位置を電気信号情報に変換し、すべ
ての採寸点からの信号情報を中央のメモリおよび
計算装置に与え、そのメモリおよび計算装置にお
いて人体の採寸値をパターン製造のためのベース
に変換することを特徴とする人体採寸方法。

２ 請求の範囲第１項に記載の方法であつて、各
人体採寸は、採寸テープ上の接続されている採寸
点と第２の固定採寸点の間のある既知の電気単位
の値または数を測定するために、電気的接触部材
を採寸テープ上の採寸点に接続することを含み、
それから、測定された前記値または測定された数
をセツトされた人体採寸値に対する採寸単位に変
換することを特徴とする方法。

３ 請求の範囲第１項に記載の方法であつて、各
人体採寸は、採寸テープ上の２つの採寸点の間の
既知の電気単位の値または数を測定するために、
それら２つの点に電気接触部材を接続することを
含み、それから測定された前記値または数を、セ
ツトされた人体採寸値に対する採寸単位に変換す
ることを特徴とする方法。

４ 請求の範囲第１項に記載の方法であつて、人
体採寸は、セツトされている採寸点におけるある
光学的な符号の値または数を検出するために、光
学的な読出し部材を採寸テープ上の採寸点に置く
ことを含み、それから、光学的な符号の前記値ま
たは数を、セツトされている人体採寸値に対する
採寸単位に変換することを特徴とする方法。

５ 採寸用衣服上に調節できるようにして取りつ
けることができる採寸テープが、採寸されている
人の人体採寸値を指示するようになつている採寸
用衣服を備えた人体採寸装置において、採寸用衣
服に固定テープが取りつけられ、前記採寸用衣服
を着ている人の身長と幅を採寸するために、何本
かの採寸テープを調節できるようにして取りつけ
および固定することがそれらの固定テープにより
可能とされ、各採寸テープには、光学的または電
気的に検出できる少くとも１つの採寸レンジが設
けられ、その採寸レンジ内で、セツトされている
採寸点の位置を信号情報に変換するために、指示
部材または接続部材のために各採寸点をアクセス
でき、個々に合う衣服を製作するために用いるパ
ターンを製作するためのベースを収集および計算
するために、採寸点からの信号情報が中央のメモ
リおよび計算装置に送られることを特徴とする人
体採寸装置。

６ 請求の範囲第５項に記載の装置であつて、採
寸テープの採寸レンジは導電性であつて、各単位
長に比例する性質を有する物質より成り、採寸レ
ンジは接続部材により外部電源と、採寸点の間で
前記採寸レンジの電気的性質を測定する手段とに
接続できることを特徴とする装置。

７ 請求の範囲第６項に記載の装置であつて、接
続部材は接続クリツプを含み、この接続クリツプ
は採寸用衣服にとりつけられ、かつその間で前記
テープの電気的性質を測定する点における前記採
寸テープの採寸レンジに結合されるようになつて
おり、クリツプはリードにより外部電源と、前記
テープの電気的性質を計測する手段とにも接続で
きることを特徴とする装置。

８ 請求の範囲第６項に記載の装置であつて、接
続部材は高さを調節できる接触部材を有する外部
垂直スタンドを備え、それらの接触部材の少くと
もあるものには、その間で採寸レンジの電気的性
質を測定する点における前記テープの採寸レンジ
に接触させるための導電アームすなわち導電舌片
が設けられ、与えられた基準レベル上の前記接触
部材の高さはスタンドに関連する計測基準により
電気的に測定でき、それの電気的性質はその基準
の長さの各ユニツトに比例することを特徴とする
装置。

９ 請求の範囲第５項に記載の装置であつて、採
寸テープは非導電材料で構成され、前記採寸テー
プの採寸レンジは、ある中間レベルに配置され、
およびある採寸値におけるいくつかの導電性採寸
点を備え、それらの各採寸点は、各採寸点に対し
てある性質を有する外部採寸基準に接続でき、そ
れにより、テープ上のある採寸点の設定が基準の
ある検出可能な性質に対応することを特徴とする
装置。

１０ 請求の範囲第９項に記載の装置であつて、
採寸基準はアナログ素子を備え、引き続く２つの
基準間隔の間のアナログ素子の電気的性質は、採
寸テープ上の引き続く２つの採寸点の間隔に正比
例し、採寸基準に電流をセツトされている採寸点
を介して供給するために、検出器が採寸点を電源
に引き続いて周期的に接続することを特徴とする
装置。

１１ 請求の範囲第９項に記載の装置であつて、
採寸基準はメモリと計算装置を含むデジタル素子
から成り、計算装置は採寸テープ上の各採寸点に
対応するあらゆる人体採寸値についての情報を含
み、検出器は前記採寸点の接続部における各採寸
点の位置を検出し、セツトされている人体採寸値
を計算するために、その情報をメモリ装置へ送る
ことを特徴とする装置。

１２ 請求の範囲第５項に記載の装置であつて、
採寸テープには光学コードが設けられ、指示素子
が採寸テープの上を動くことができ、その指示素
子はセツトされている採寸点を指示するようにな
つており、それにより、計算装置に接続されてい
る読取りペンによる光学コードの読取りによつて
採寸点の検出が行われることを特徴とする装置。

１３ 採寸用衣服を着ている人の人体採寸値を指
示するようになつている調節可能な採寸テープが
表面上に設けられている前記採寸用衣服により人
体採寸を行う採寸装置を含み、採寸と衣服の製造
を行うシステムにおいて、採寸装置は地域的に設
置されている複数の販売店に置かれ、かつ中央の
製造工場内のコンピユータと通信するように構成
され、販売店で得られた個々の採寸値と個人情報
はメモリ装置に格納するためにコンピユータへ送
ることができ、メモリ装置には衣服レンジにおけ
る標準寸法についての情報も格納され、コンピユ
ータは個々の採寸値を標準寸法と比較するための
装置を含み、その比較の結果は販売店内の表示器
へ送ることができ、主コンピユータは、客の注文
を受けた後で、衣服の採寸データをパターン装置
へ送るようになつており、前記データは、パター
ン装置で処理された後で、製造機械装置をプログ
ラミングおよび制御するために制御コンピユータ
を動作させることを特徴とする採寸と衣服の製造
を行うシステム。

１４ 請求の範囲第１３項に記載のシステムであ
つて、販売店において収集されて中央製造工場へ
送られる個々の採寸データと個人データは、個人
カードに特有のデータを記録するためのカード記
録装置へ送ることができることを特徴とするシス
テム。

明細書 本発明は身体の採寸を行う方法、およびその方
法を実施するための装置に関するものである。ま
た、本発明はそのような採寸に基づいて衣服を製
作するための装置にも関する。それにより、身体
採寸用の装置を利用し、かつ採寸用の衣服を備
え、その採寸用衣服上において、調整できるよう
にして取りつけることができる採寸テープが、採
寸されている人の身体採寸値を指示するようにす
ることができる。

上記のような種類の装置が先行技術、たとえば
スエーデン特許第193457号、イギリス特許第
1463804号、フランス特許第1370762号、ソビエト
連邦特許第695653号、およびアメリカ特許第
2052099号と第3753293号の各明細書から種々の具
体例で知られている。それら公知の装置のほとん
どは頑丈なスタンドすなわち器具を含み、そのス
タンドに採寸棒またはその他の指示器がとりつけ
られている。器具の前方に立つている人に対する
その指示器の設定は純粋に光学的に、または電気
的に示される。上記のソビエト連邦特許とフラン
ス特許の明細書だけが採寸用の衣服を開示してい
る。その衣服からの個々の偏差を指示するための
採寸テープがその採寸用の衣服にとりつけられ
る。

しかし、上に引用したすべての採寸装置は複雑
で取扱いが困難であり、その結果として、行われ
た採寸に対して不確実な値しか得られない結果と
なつている。更に、衣服のパターンを製作するた
めに必要なすべての採寸値が得られるわけではな
く、したがつて、そのようなパターンを製作する
ために必要なすべての情報を得るためには人手に
よる採寸で補充せねばならない。したがつて、そ
のような採寸装置は、採寸部門においてすべての
採寸と個人の採寸結果の詳細が自動的に得られ、
得られた値をそこから縫製工場へ直接送るように
なつている、コンピユータをベースとする電子的
な採寸装置に組込むには適当ではない。

本発明の目的は、対応する衣服の製作の基とな
るパターンを製作するために必要なすべての採寸
情報が得られる、人体の採寸を行う方法を可能と
することである。

本発明の別の目的は、採寸を行い、衣服を製作
するためにコンピユータをベースとする装置に組
込むのに適当な、その方法を実施するための装置
を得ることである。

本発明の更に別の目的は、製造ラインはもちろ
んのこと、販売店ラインにおいて高度に合理的な
取扱いを行うために、本発明の採寸装置を利用す
ることにより、採寸を行い、衣服を製造するため
のシステムを得ることである。

それらの目的は添附した請求の範囲において特
定されている方法、装置およびシステムにおいて
実現される。

本発明に従つて採寸を行い、衣服を製造するた
めのシステムは、地域的に散在する複数の販売店
に設置され、中央の製造工場におけるコンピユー
タと通信するようになつている採寸装置により本
質的に特徴づけられる。販売店で集められた個々
の採寸値と個人情報はレジスタ装置に蓄積するた
めにコンピユータへ送ることができる。そのレジ
スタ装置は衣服範囲における標準寸法についての
情報も格納する。中央コンピユータは採寸値を標
準寸法と比較し、その比較結果を販売店内の表示
装置へ送るための装置も含む。客の注文を受けた
後で、中央コンピユータは得られた採寸値とその
他の適切な情報をパターン装置へ送る。そのパタ
ーン装置において、注文されたパターンについて
の情報が、縫製装置をプログラミングおよび制御
するための制御コンピユータを作動させる。

採寸装置が統合された部分として組込まれてい
る、本発明に従つて採寸を行うためのシステムに
より、小売側と製造側の両方において非常に合理
化された取扱いを可能にするものである。衣服は
カタログを利用して、または商品レンジ内の種々
のモデルや、在庫の種々の生地の見本を客が見る
ことしか必要としない販売店において注文でき
る。このことは、衣服販売店が在庫をかなり減少
できることを当然意味する。十分な数の注文を工
場で受けると、製造が開始され、その製造はコン
ピユータ化されたシステムによつて自動的に監視
される。このようにして、本発明の装置は品質向
上と、製造工場におけるコストはもちろんのこ
と、販売店におけるコストの低減を可能にするも
のである。これにより、労賃および諸製造コスト
が低い諸国からの輪入品と、より有利な価格競争
を行うことができる。本発明のシステムを用いる
と、繊維産業は重要な技術的進歩を達成すること
ができ、現在衣服産業において実現できるものと
は全く異なる構造改革と能率エンジニヤリングの
可能性が達成される。個々に適応できる衣服製造
と競合できる価格の組合せによつて、製造と受注
が大幅に増大する結果となる。このことは、衣服
産業の雇用者に対する一層永続的な雇用と、賃金
上昇の可能性とを意味するものである。

本発明が対象とする衣服は主してスーツ、スポ
ーツコート、ズボン、オーバー、コート、コスチ
ユームおよびあらゆる種類の制服を含む、いわゆ
る重衣服である。２番目の可能性として、たとえ
ばフロツク、ブラウス、シヤツツなどのような軽
衣服も含ませることができる。本発明のシステム
を用いることにより、現在一般的である価格より
も十分に低い価格で、軽衣服はもちろん、重衣服
も製造できる。

以下、一例として選択した本発明の採寸装置
と、その装置を組込んだシステムの一実施例を添
附図面を参照して詳しく説明する。

第１図はジヤケツトの形をしている本発明の採
寸用衣服の正面図と背面図を示す。

第２図は、張りつけられた採寸テープが別々の
電気系統を構成している第１図のジヤケツトを示
す。

第３図は、張りつけられた採寸テープが第２の
電気系統を示している第１図のジヤケツトを示
す。

第４図は、張りつけられた採寸テープが第３の
電気系統を示している第２図のジヤケツトを示
す。

第５図は、第１〜４図のジヤケツトのための回
路図と、その時用いられる電流路による採寸の例
を示す。

第６図は、高さを調節できる接触部材を有する
本発明の独立スタンドと、独立した電気系統を構
成するズボン部の採寸テープとを示す。

第７図はスタンド上の採寸基準とともに第２の
独立した電気回路を構成する第６図のスタンドを
示す。

第８図は第６図および第７図におけるズボン部
用の配線図と、行われる採寸の例を示す。用いら
れる電流路も配線図に示されている。

第９図は、採寸範囲が外部のアナログ採寸基準
上に配置されている、本発明の採寸テープと電気
系統の別の実施例を示す。

第１０図は、採寸点が外部のデジタル採寸基準
に接続されている、採寸テープと電気採寸装置の
更に別の実施例を示す。

第１１図は、光学的読取りペンにより読取るた
めの光学コードが採寸テープに設けられている、
本発明の別の採寸衣服の正面図を示す。

第１２図は、第１１図の採寸衣服の背面を示
す。

第１３図は、採寸と衣服製造を行う本発明のシ
ステムのブロツク図である。

第１図の採寸装置は、弾性を有する織物または
合成物質の２つの層を適当に備えたジヤケツト１
を含む。このジヤケツトには締め具２が設けられ
ている。その締め具は、たとえばVelcro テー
プまたはそれに類似のものにより下側を締めつけ
るタブの形を適当に有する。したがつて、ジヤケ
ツト１を着る人の採寸にジヤケツト１を個々に合
わせることができるから、ジヤケツトは良く合
う。ジヤケツト１は導電性採寸テープ系統の支持
体を構成する。衣服につけるテープの数と場所
は、希望の衣服をどのようにして構成するかによ
つて決められる。第１図に示されているジヤケツ
トには９本の採寸テープが取りつけられ、それら
の採寸テープは次のようにして取りつけられる： 第１のテープ３はジヤケツトの背を第１頚椎か
ら、床へ向つて垂直に延びる。第２のテープ４は
第１頚椎から、外部肩ラインの端を通つて右手首
へ延びる。第３のテープ５は第１頚椎から、外部
肩ラインの端を通つて左手首まで達する。第４の
テープ６は第１頚椎から、内側肩ライン終端部の
上を通つて、袖ぐりの下側縁部と同じレベル上の
前方垂直ラインに達し、それから下方へ垂直に延
びる。第５のテープ７は袖ぐりの下側縁と同じレ
ベルで胸部の周囲を延びる。第６のテープ８は腰
の周囲を延びる。第７のテープ９は尻部の幅を採
寸するように取りつけられる。第８のテープ１０
は前から見て右側の腰の高さの部分から外側肩ラ
インの端まで、およびうしろから見て右側の腰の
高さの部分まで延びる。第９のテープ１１は前の
左側の腰の高さの部分から外側肩ラインの端まで
延び、そこから背中の左側の腰の高さまで延び
る。それらのテープはジヤケツト上の複数の採寸
点の上を通り、それらの採寸点においては、外側
生地にハトメ状の穴１２があけられる。電気リー
ド１３がそれらの穴から引き出され、リードの端
にはワニ口クリツプ１４がとりつけられる。第１
図にはリードが引き出されているただ１つの穴
と、リードの端にとりつけられているクリツプが
示されているが、それらの接触手段にはすべての
穴が設けられる。電気リード１３がジヤケツトの
生地層の間を通され、外側生地の１つの側面縫い
目を通つて取り出すために、右（背中で見て）の
腰の高さの部分でまとめられ、そこで接続器１５
に接続される。その接続器はコンピユータ（図示
せず）に接続するためのものである。それらのテ
ープはタブ１６（Velcro テープ片で適当に構
成される）により、取外しができるようにしてジ
ヤケツトに固定される。タブ１６は一緒に押しつ
けられた時にジヤケツトの採寸点の所定位置にテ
ープを保持するように構成される。この図におい
ては、それらの採寸点はＡ〜Ｔ（Ｎは除く）で示
されている。したがつて、それらのすべての場合
にリードに接続されたテープが存在し、ジヤケツ
ト上の関連する採寸点を構成する点において近く
のテープに取りつけることを意図している。

第２図には、ジヤケツト上の第１の採寸点系を
構成するテープが引かれている第１図のジヤケツ
トが示されている。それらの採寸点はジヤケツト
の前面ではＩ，Ｊ，Ｋであり、ジヤケツトの背で
はＯ，Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄである。したがつて、Ｋ頚
椎から床へ向かう垂直テープＯ−Ｄは、点Ａ，
Ｂ，Ｃにおいて胸、腰、尻を取り巻く水平テープ
に電気的に接続される。第５図の結線図からわか
るように、胸、腰、尻の採寸は点ＡとＩの間の２
本の分岐線におけるテープインピーダンスの測定
を意味する。接続器１５にとりつけられる測定器
（図示せず）がそれら２つの点の間の合成インピ
ーダンスを検出し、かつ両方の分岐線におけるイ
ンピーダンスの大きさは等しいから、測定器は測
定値を、この場合には腰の採寸値に対応する値に
容易に変換することができる。容易に理解される
ように、点ＡとＩの間で測定されるインピーダン
スは実際の周辺長に対するインピーダンスの４分
の１である。同様にして、点ＪとＢの間、ＫとＣ
の間でそれぞれ腰部と尻部についての採寸が行わ
れる。点Ｏ−Ａ，Ａ−Ｂ，Ｂ−ＣおよびＣ−Ｄの
間の採寸値はそれらの点の間のテープインピーダ
ンスの直接関数として得られる。これは第５図の
結線図から明らかにわかる。

第３図には、第２図および第４図の点に電気的
に結合されない第２の点系を構成するジヤケツト
上の採寸点が示されている。ワニ口クリツプを採
寸点Ｓ，Ｔ，Ｑ，Ｒに接続することにより、ジヤ
ケツトの左と右における腰部の高さが採寸され、
したがつて、第５図の結線図から明らかなよう
に、インピーダンス値Ｓ−Ｔ，Ｑ−Ｒにそれぞれ
対応する採寸テープ１０，１１の対応する長さに
対するインピーダンスの合計値が与えられる。

第３の電気系を構成するジヤケツト上の採寸点
が第４図に示されている。用いられている採寸テ
ープは胸部と、腰部および尻部に巻かれた交差テ
ープから電気絶縁される。ワニ口クリツプを図示
の点にとりつけることにより、それらの点の間で
測定されるインピーダンス値が直接与えられ、か
つ第５図の結線図からわかるように、それぞれの
インピーダンスはそれらの点の間の長さを直接表
す。したがつて、頚椎から右肩ライン端部までの
長さはインピーダンスＯ−Ｇに対応し、左肩ライ
ン端部までの距離はインピーダンスＯ−Ｅに対応
する。長さＧ−Ｈ，Ｅ−Ｆ，Ｏ−Ｌ，Ｌ−Ｍ，Ｍ
−Ｐもそれぞれの点の間のインピーダンスにそれ
ぞれ対応する。

第６図および第７図には採寸用衣服が示されて
いる。この場合には、この採寸用衣服は客自身の
ズボンであつて、下半身すなわちズボン用の採寸
を行うために、ピンまたはワニ口クリツプにより
採寸テープがズボンに直接とりつけられる。もち
ろん、先に述べた採寸用衣服は本発明にとつては
必須のものではなく、客自身のベストまたはジヤ
ケツトを使用することもできる。接続装置はスタ
ンド１７を含む。スタンド１７はベース板１８に
固定される。このベース板の上に体重計１９をの
せるようにすると有利である。スタンド１７には
上下に動かすことができる接触部材が設けられ
る。下側の接触部材２０−２２には接触アーム２
４−２６が設けられる。それらのアームは、ズボ
ン上の点の間の実際の長さを得るために、それら
の点の間のインピーダンスを測定するために、そ
れらの点において採寸テープに接触させられる。
１番上の接触部材２３に、体重計１９の上に立つ
ている人の身長を測定するための棒すなわちブー
ムが設けられる。接触アーム２４〜２６と棒２７
は滑りカラー２８〜３１に取りつけられる。それ
らのカラーはクランプねじ３２〜３５によりスタ
ンドポスト２７に固定できる。図には導電性採寸
テープ３６が示されている。この採寸テープは、
ズボンの前の腰の高さにおける採寸点ｅから股の
周囲を通つて下り、背中の腰の高さの採寸点ｆま
で上る。前と後の股の長さを採寸するために第３
の採寸点ｆが設けられる。前方の点ｅと股の点ａ
は接触アーム２４，２６を介して電源に接続さ
れ、後の点ｆは採寸ジヤケツトと同じやり方で、
すなわちクリツプにより、接続される。クリツプ
はリードを介して電源に接続される。ジヤケツト
については、点ａとｅ、ａとｆの間のインピーダ
ンスは、それらの点の間の採寸テープの長さに対
応する。

第７図には、第６図の採寸回路とは別の電気系
統を形成する採寸テープ基準が示されている。そ
れらは、与えられた基準レベル以上の点の高さ
と、腰部と尻部の幅、すなわち、それぞれの高さ
における腰部と尻部における周縁採寸を行うため
のものである。腰部の採寸の例が第８図に示され
ている。この場合には点ｃとｈの間に採寸テープ
３７が用いられている。それらの点の間の並例接
続されている両方のインピーダンスは腰部の幅寸
法に変換される。尻部の幅は採寸テープ３８を用
いて得られる。採寸テープ３８は点ｂとｇの間の
インピーダンスを測定する。スタンドは採寸基準
３９と同様に作られているから、それの電気的性
質は基準の各単位長に比例し、基準レベルｏより
上の点ａ，ｂ，ｃ，ｄのレベルは容易に得られ
る。したがつて、インピーダンスｏ−ｃ，ｏ−
ｂ，ｏ−ａはそれぞれ足の裏から、腰部まで、尻
部まで、股までの高さに対応する。全高ｏ−ｄも
対応するインピーダンスを測定することにより容
易に得られる。第８図の結線図からわかるよう
に、スケールは測定装置にも接続されて、対象と
している人の体格の完全な描写を与える。

したがつて、テープの測定された電気的インピ
ーダンスは、ここでは抵抗値、インダクタンスま
たはキヤパシタンス、あるいはそれらの組合わせ
と考えられる。適当な実施例では半導体材料を含
むこともある。

第９図は採寸テープ７ａの別の実施例を示すも
のである。採寸用衣服上におけるそのテープのと
りつけ位置は第１〜８図に示す採寸テープ７に対
応する。この採寸テープは非導電体で構成され、
採寸テープの採寸レンジはいくつかの採寸点５３
を有する。それらの採寸点は導電性であつて、各
採寸点は外部採寸基準５４にある相互順位で接続
されるようになつている。このことは、テープ上
の各採寸点が基準中のある採寸値に対応すること
を意味する。採寸点５３はマルチプレクサ５４に
も接続される。このマルチプレクサは、回路カー
ド５４上の外部抵抗値（またはその他の電気的特
性）を測定するために、採寸用衣服上に配置され
ている種々の採寸テープに外部電源を逐次接続す
る接続器である。マルチプレクサ５４からケーブ
ルが接触子部材５６へ進む。この接触子部材は実
際の採寸点に接続され、その採寸点から電気パル
スが回路カードに与えられる。回路カードにおい
ては、その採寸点に対応する合成抵抗値52キロオ
ームを電流パルスが流れる。したがつて、接続さ
れた外部抵抗器の値は採寸値52cmに対応し、その
採寸値52cmは採寸テープ上の接続された採寸点５
３の位置に対応する。同様に、すべての採寸テー
プ１〜１２は、周期的な接続順序で動作している
マルチプレクサ５５を介して逐次接続される。

本発明の採寸装置の別の適当な実施例が第１０
図に示されている。この実施例は採寸値の転送の
ためにデジタル法を基にしている。採寸テープ７
ｂは、第９図に示す実施例におけるように、非導
電体で構成される。そのテープにはいくつかの導
電性採寸点が設けられる。下側の列５７の中の点
は互いに電気的に接続されるとともに、マルチプ
レクサ５９に接続されている電源線５８に電気的
に接続される。上側の列６０中の採寸点は相互に
分離され、各採寸点はトリガ回路６１に接続され
る。したがつて、デジタル法による採寸は、マル
チプレクサ５９を導通状態にすることにより、ア
ンドゲート１〜１２の右側の入力端子に電圧を加
えることによつて行われる。マルチプレクサ５９
は接続されているすべての採寸テープと、対応す
るアンドゲートを逐次、周期的に検出する。図示
の１つのケースにおいては、検出が採寸テープ７
ｂに対して行われており、それにより電源線５８
が導通状態にあり、対応するアンドゲートの左側
入力端子にバイアス電圧が加えられる。それと同
時に、信号がマルチプレクサ５９からPROMメ
モリ６３内のアドレスに与えられる。そのアドレ
スは、ちようど接続された採寸テープ７ｂの基本
的な採寸に対応する。アンドゲート７が開かれる
と、種々の採寸テープ上の採寸点１〜１８に対応
する引き続くアンドゲート１〜１８の左側入力端
子に電圧が与えられる。電源線５８に電圧が印加
されると、採寸テープの下側の列内の採寸点５７
からのパルスが、採寸テープに設けられている接
触部材６４を介して、上側の列内の採寸点＋２に
与えられる。したがつて、その電流パルスは線６
２を介してトリガ回路６１に与えられる。そのト
リガ回路は採寸点＋２からのパルスをアンドゲー
ト２の対応する右側入力端子へ送る。そのために
そのアンドゲートは開かれるから、そのゲートに
対応するPROMメモリ６３内のアドレスにパル
スが与えられる。この採寸テープのための先に作
動させられたアドレスは、採寸テープ７ｂ上の採
寸点ｏに対する基本的な採寸値についての情報を
含む。この場合には、その採寸値は20cmという値
である。PROMメモリ６３におけるアンドゲー
ト２のアドレスは＋２cmの値に対応するから、そ
れら２つの値は加え合わされて、求められていた
採寸値が得られる。その採寸値は、図示の例で
は、採寸値22cmに一致し、袖ぐりの下側縁部と同
じレベル上の背の垂直線である距離OAに関連す
る。

第１１図および第１２図は肩ヨーク６５として
作られた採寸用衣服の別の実施例の正面図と裏面
図を示すものである。この肩ヨークを人体の採寸
に個々に適応させるために、VELCRO テープ
などにより、調節できるようにして止められる。
ヨーク６５には４枚の垂直VELCRO テープが
設けられる。前面６７に２枚のテープが設けら
れ、背面６８に２枚のテープが設けられる。それ
らのテープは二重であるから、二重のVELCRO
テープの間に置かれている水平の採寸テープを
調整できるようにして保持するために、引き離す
ことができる。先に説明したように、胸まわり、
腰まわり、尻部の幅を採寸するために水平採寸テ
ープ７ｃ，８ｃ，９ｃが用いられる。第１図に示
す実施例で規定されている人体採寸を行うために
前面採寸テープ６ｃと背面採寸テープ３ｃが用い
られる。これと同じことが採寸テープ４ｃ，５ｃ
にあてはまる。採寸テープ４ｃ，５ｃは、第１図
に示す実施例に関連して説明したのと同様にし
て、採寸点ｏから、外側肩ライン端部Ｅ，Ｇの上
の頚椎から、手首ＦとＨまで延びる。それらの採
寸テープには留め金６９が設けられている。この
留め金の内側正方形７０により、セツトされてい
る採寸点のマークを行う。この場合には、採寸テ
ープにはOCRコードまたはストレツチコードが
つけられ、通常のコンピユータに接続されている
読取りペンによつてそのコードの読取りが行われ
る。したがつて、採寸テープの採寸レンジは数個
の採寸点を有する。第１の採寸点には数０のため
のコードがつけられ、残りの採寸点は、行うべき
採寸に関連する精度に応じて1/2または１cmの間
隔でセツトされる。したがつて、採寸領域は、採
寸テープのうち、採寸すべき衣服の最小寸法の値
に対応する点から始まる。各採寸点は、種々の採
寸を識別するためのOCR等級である文字を有す
るものとすることもできる。したがつて、基本的
な採寸値がPROMメモリに格納される第１０図
に関連して説明したのと同じやり方で読取りが行
われる。

幅採寸用の採寸テープ７ｃ，８ｃ，９ｃがほぼ
水平となつて、採寸対象の体の線に一致するよう
な高さで、それらの計測テープはVELCRO テ
ープの間に挿入される。それから、留め金の形で
作られているふるい分けフレーム６９がボタンで
留められて、実際の採寸値を留め金７０の正方形
７０の中で読取ることができるようにする。垂直
方向の採寸を行う場合には、ふるい分けフレーム
の位置が読取るべき採寸点の位置に一致するま
で、ふるい分けフレームは採寸テープに沿つて移
動させられる。本発明に従つて、すべての採寸テ
ープは人体の上に置かれて正しい位置に固定され
てから、ふるい分けフレーム内で読取りを行うこ
とができる。採寸テープ上の各採寸レンジも、ど
の採寸テープ上のどの位置に採寸レンジが位置す
るかについての情報も含むから、採寸を順次行う
ことができ、このようにして得られた情報は、
個々に合わされている衣服のための基礎を形成す
ることができる。

いま説明した採寸テープは磁気テープやさん孔
テープのような、本発明の範囲に含まれる多くの
種々の応用、または、種々の採寸点を識別するこ
とを可能とし、案内されることにより種々の採寸
値を計算する他の任意のやり方で作ることができ
る。

読取りヘツドまたは読取りフオークのような手
段を利用することにより、読取りをそれらに対応
するやり方で行うこともできる。

第１３図は採寸を行い、衣服を製造するための
本発明のシステムの可能な構成例をブロツク図で
示すものである。原理的には、この図は販売店と
中央工場との２つの主な部分に分けられる。それ
ら２つの部分はデータ通信ネツトワークにより結
ばれる。工場はもちろん複数の販売店を結ぶこと
ができる。考えられる状況においては、販売店に
来た客４０はカタログや、店に展示されている見
本などにより、問題の衣服のレンジについての情
報を得る。製品の全レンジについての補充情報
と、それで得られる考えられるすべての可能性と
をビデオ装置４１によりテレビジヨン装置TVを
介して与えることができる。それから客は前記し
たような種類の採寸装置４２に乗る。その客の
個々の種々の採寸値を表すアナログ信号がターミ
ナル４３においてデジタル情報に変換されてか
ら、モデム４４を介して工場内の中央コンピユー
タ４５へ送られる。採寸値と個人データはそのコ
ンピユータの中央記憶装置に格納される。その記
憶装置には利用できる標準化された寸法について
の情報も格納されている。そのコンピユータは
個々の採寸値を標準寸法と比較するための装置も
含む。この比較の結果は販売店へ送られて、希望
の衣服を適当な価格で製作するために利用できる
種々の可能性についての情報を客に提供する。そ
の時に客が注文を出したとすると、その客の採寸
値（工場ですでに受けている）が主コンピユータ
内のパターン装置４６へ送られる。そのパターン
装置からは、注文された品のパターンについての
情報が取り出され、その情報により、プロツタ４
８と裁断機４９，５０で構成された製造機のプロ
グラミングと制御を行う制御コンピユータ４７を
動作させる。裁断された後で、衣服が工場内の縫
制部５１において縫製され、そこから発送部５２
へ送られる。その発送部では製品は郵便で客へ送
るために適当に真空包装される。注文に関連し
て、販売店で採寸したすべてのデータを含む個人
採寸カードを客に渡すことができる。それらのデ
ータは製造に必要なものである。したがつて、そ
の客が後日にその店に来た時に使用するカードに
その情報は収められる。ここですべての客が行わ
ねばならないことは希望の製品を選択することで
ある。その後で、その製品のデータと、カードに
記録されている採寸値とともに工場のコンピユー
タへ送り、希望の品を製造してもらう。

このシステムは型、生地、色、品質に関して工
場で利用できる全範囲から客が選択する進んだ可
能性も提供するものである。それらの選択機能を
有するにもかかわらず、完成した衣服を工場や販
売店に在庫しておく費用がほとんどかからなくな
り、しかもそのために販売店のスペースを小さく
できるために家賃も安くなるから、製品のコスト
が通常の製造者のそれよりも大幅に低減される。
工場に関する限りは、本発明のシステムにより、
ぴつたり合う衣服を多数製造できる結果となり、
このことは、販売経費の低減と相まつて工場の販
売競争力が強化されて市場における占有率が向上
し、雇用の安定と、賃金の上昇を図ることができ
る。