JPH0329408B2 - - Google Patents

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JPH0329408B2
JPH0329408B2 JP1055853A JP5585389A JPH0329408B2 JP H0329408 B2 JPH0329408 B2 JP H0329408B2 JP 1055853 A JP1055853 A JP 1055853A JP 5585389 A JP5585389 A JP 5585389A JP H0329408 B2 JPH0329408 B2 JP H0329408B2
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light
slit
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 光学系の屈折力を測定するために、複数個の輝
線部を有するスリツト光で被測定光学系を走査
し、結像されたスリツト光の像の移動方向と速さ
からその屈折力を算出する方法は、検影法と呼ば
れている。
本発明は、このような検影法によつて光学系の
屈折力を測定するための測定装置に関するもので
ある。
[従来の技術] 眼球光学系のような一般光学系については乱視
成分の測定が必要であり、この強さと方向を求め
るためにはスリツト光の方向を変えて複数回測定
する必要がある。
即ち、動いている縞模様の平行スリツト光を眼
球に照射し、眼底でこの縞模様がどのように映つ
て、どの方向に動いて見えるかを観測することに
より、球面屈折力(近視、遠視成分)と円筒屈折
力(乱視成分)が混在した屈折力を算出すること
ができる。また、縞模様の方向及びそれが動く方
向を変えて再度観測することにより、球面屈折力
成分と円筒屈折力成分を分離することができる。
このような測定を行うために従来から用いられ
ている検影法は、上述したように、複数個の輝線
部を有するスリツト光で被測定光学系を走査し、
結像されたスリツト光の像の移動方向と速さから
屈折力を算出するものであり、その一例が特開昭
55−160538号公報や特開昭57−165735号公報等に
開示されている。
しかしながら、前者の方法は、スリツト光を投
光する光学系に軸回りの像回転プリズムを挿入し
ているため、高精度の回転系を設置しなければな
らないという困難さがある。また、後者の方法で
は、光源を2箇所に設けて別々の方向からの光を
回転ドラム上のスリツトに当てることにより合成
しているので、光量の絶対量の点で不利であり、
光量バランスをとらなければならないという困難
さもある。
一方、これらの問題点を改善したものとして、
回転ドラム上にあらかじめ複数方向のスリツトを
設定しておき、単一光でスリツト光源を得るよう
にした第3の方法も知られているが、この場合に
は、スリツトの傾きが固定されているために不利
であるとか、回転系による振動の可能性があるな
ど、新たな問題点が生じることになる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の技術的課題は、上記第3の方法をさら
に改善し、機械的な回転系等の駆動部分を備える
ことなく、しかも任意の方向のスリツトの形成、
方向の変更、スリツトにより生じた輝線パターン
による走査を容易に実現できるようにした屈折力
測定装置を得ることにある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本発明の屈折力測定
装置は、被検光学系に対して光源からの測定光を
投射する光学系に、細かな碁盤目状の微小パター
ン群の透過率を電気的信号で局所的に制御するこ
とによつて任意の方向のスリツトパターン及びこ
のパターンの走査状態を表現させる透過率制御パ
ネルを設け、被検光学系からの反射光を受光する
光電変換器の受光面における光軸の周りの対向位
置に、複数対の光電変換素子を配置し、それらの
複数対の光電変換素子の出力信号における位相差
及び上記透過率制御パネルにおいて発生させたス
リツトパターンの傾斜角度に基づいて屈折力を求
める演算装置を備えたことを特徴としている。
[作用] 屈折力の測定に際しては、被検光学系に対して
光源から測定光が投射される。この測定光は、透
過率制御パネルにおける微小パターン群の透過率
を電気的信号で制御することによりスリツト状に
形成される光の透過窓を通して、任意の方向及び
それと直交する方向に発生する輝線パターンとし
て投射され、それらの輝線パターンによつて被検
光学系が走査される。
被検光学系からの反射光は、光電変換器の受光
面における光軸の周りの対向位置に設けた複数対
の光電変換素子において受光され、それらの複数
対の光電変換素子の出力信号における位相差、及
び上記透過率制御パネルにおいて発生させて被検
光学系を走査している輝線パターンの傾斜角度と
に基づいて、演算装置により屈折力が求められ
る。
[実施例] 図面は本発明に係る屈折力測定装置の実施例を
示している。
第1図に示す測定用光学系は、被検眼1を被測
定光学系とする構成例を示すもので、この測定用
光学系においては、被検眼1の視軸を固定させる
ため、照明装置2によつて照らされた固視標3
を、鏡4、レンズ5、ハーフミラー6,7を通し
て被検眼に呈示できるようにしている。
一方、被検眼1に不可視測定光を投射するた
め、不可視測定光の光源10を設け、この光源か
ら出た測定光が、レンズ11、局所的透過率制御
パネル12、レンズ13、及び前述のハーフミラ
ー7を通して被検眼1に向かうように、それらを
配置している。
上記局所的透過率制御パネル12は、たとえば
液晶表示装置のように、細かな碁盤目状の微小パ
ターン群12a,12a、…(第2図)における
透過率を局所的に制御可能なパネルを用い、電気
的信号による各微小パターン群12aの透過率の
制御により、任意の方向のスリツトパターン及び
このパターンの走査状態を表現させるようにした
もので、その制御により光の透過窓を任意方向の
スリツトの流れに設定でき、それを通過する輝線
パターンが被検光学系に投射される。なお、この
ような局所的透過率制御パネルは、極めて一般的
に用いられている液晶等を利用した表示技術を用
いて容易に得ることができるものである。
この透過率制御パネル12を備えた光学系にお
いては、レンズ11及び13によつて、光源10
が被検眼1の角膜と共役であり、被検眼1が正視
眼であれば、レンズ13によつて透過率制御パネ
ル12上の微小パターン群12aが被検眼1の眼
底にほぼ共役となる。
また、被検眼1の瞳孔内に照射された走査光束
の眼底での反射光は、ハーフミラー6,7及び集
光レンズ15を透過し、円形の開口を有する絞り
16を経由して光電変換器17において受光され
る。絞り16は、被検眼1の眼底にほぼ共役とな
るように配置し、光電変換器17の受光面は被検
眼1の角膜に共役となるように設定される。
光電変換器17の受光面には、光軸の周りの対
向位置に複数対の光電変換素子が配設され、一例
として第3図に示すように、光軸の周りに4つの
光電変換素子17a,17b,17c及び17d
が設けられる。また、この受光面には、光軸を分
割の中心とするアライメント用の4分割光電変換
素子17eが設けられる。4分割光電変換素子1
7eは角膜からの反射光をアライメントのために
受光し、4分割素子の出力が均等になつたときが
眼球との光軸が一致したときであることを知るた
めのものである。また、上記光電変換素子17a
〜17dは、眼底からのスリツト影による光電変
換素子17a,17c間、及び光電変換素子17
b,17d間の出力信号の位相差を検出するもの
で、これらの光電変換素子17a〜17dの出力
は前記透過率制御パネル12において発生させる
各微小パターン群12aの透過率の制御に関する
情報、即ち、スリツトパターンの方向やこのパタ
ーンの捜査状態と共に、屈折力を求めるための図
示しない演算装置に入力される。
上記構成を有する屈折力測定装置によつて被検
眼1についての測定を行うに際しては、まず、照
明装置2によつて照らされた固視標3を、鏡4、
レンズ5、ハーフミラー6,7を通して被測定光
学系である被検眼に呈示し、視軸を固定させる。
一方、光源10からの不可視測定光は、レンズ1
1を通過し、局所的透過率制御パネル12におい
てスリツト光となり、レンズ13及びハーフミラ
ー7を通して被検眼1に投射される。
上記局所的透過率制御パネル12においては、
電気的信号による各微小パターン群12aの透過
率の制御により、光の透過窓を任意方向のスリツ
トの流れに設定でき、それによつて任意の方向の
輝線パターン及びこのパターンの走査状態が表現
され、これが被検眼1に投射されて、被検眼1が
スリツト状光束にて走査される。
被検眼1の瞳孔内に照射された走査光束は、眼
底で反射され、再度ハーフミラー6,7、集光レ
ンズ15、及び絞り16を経由して、光電変換器
17に入射する。光電変換器17の受光面におい
ては、4分割光電変換素子17eの出力が均等に
なつたときに被検眼1との光軸が一致する。この
とき、スリツトパターンが第2図において縦方向
のスリツトを横に移動させるようなパターンであ
れば、眼底からのスリツト影による光電変換素子
17a,17c間の出力信号の位相差、及び光電
変換素子17b,17d間の出力信号の位相差か
ら得られるデイオプター値D1、D2は、 D1=S+Ccos2θ …… D2=C/2sin2θ …… となる。ただし、Sは球面屈折力、Cは円柱屈折
力、θは乱視主経線の方向に対応した角度であ
る。同様に、横方向のスリツトパターンを縦に移
動させるときに得られるデイオプター値D3、D4
は、 D3=−C/2sin2θ …… D4=S+Csin2θ …… となり、、、、式から未知数C、S、θ
を求めることができる。これらは、前述した演算
装置において演算される。
即ち、演算装置においては、上記複数対の光電
変換素子の出力信号における位相差、及び上記透
過率制御パネルにおいて発生させて被検光学系を
走査している輝線パターンの傾斜角度とに基づ
き、所要の屈折力が求められる。
さらに、透過率制御パネル12に発生させるス
リツトパターンは、近似的に任意の傾きに設定で
きるため、まず縦及び横の2方向のスリツトパタ
ーンによりθを一度測定してから、それに応じた
傾きのスリツト光を再度発生させて測定すること
により、より精度よく、S、Cの値を求めること
ができる。
[発明の効果] このような本発明の測定装置によれば、従来の
装置のように回転ドラム等を用いていないため、
透過率制御パネルに可動部分がなく、そのため振
動等の発生がないばかりでなく、機械的精度を保
つことができ、さらに、従来の装置では実際上必
要になるモーターの回転ムラによる補正回路、電
子回路と機械的動作とのマツチングをとるための
手段等の必要がなくなり、小型化、軽量化、高信
頼性化が実現できる。
また、スリツトパターンの方向を任意に変更で
き、従つて複数回測定するときのスリツトの方向
の変更を、精度を考慮して適切に設定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る屈折力測定装置のブロツ
ク構成図、第2図は第1図のA−A矢示方向から
見た透過率制御パネルの正面図、第3図は第1図
のB−B矢示方向から見た光電変換器の正面図で
ある。 10……光源、12……透過率制御パネル、1
2a,12a……微小パターン群、17……光電
変換器、17a〜17d……光電変換素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 被検光学系に対して光源からの測定光を投射
    する光学系に、細かな碁盤目状の微小パターン群
    の透過率を電気的信号で局所的に制御することに
    よつて任意の方向のスリツトパターン及びこのパ
    ターンの走査状態を表現させる透過率制御パネル
    を設け、被検光学系からの反射光を受光する光電
    変換器の受光面における光軸の周りの対向位置
    に、複数対の光電変換素子を配置し、それらの複
    数対の光電変換素子の出力信号における位相差及
    び上記透過率制御パネルにおいて発生させたスリ
    ツトパターンの傾斜角度に基づいて屈折力を求め
    る演算装置を備えたことを特徴とする光学系の屈
    折力の測定装置。
JP1055853A 1989-03-08 1989-03-08 光学系の屈折力の測定装置 Granted JPH02234738A (ja)

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