JPH03292924A - 水解性清掃物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は使用時は充分な強度があり、わずかな水流によ
って容易に分散する水解性清掃物品に関する。

〔従来の技術及びその課題］ 従来よりトイレ周辺の清掃或いはおしりを拭い清める用
品として、使用後トイレに流すことができるように、水
解紙或いはこれに薬剤を担持させた清浄用品が使用され
ている。

水解紙はトイレットベーパーに代表されるように一般に
水を含有する薬剤を含浸させると強度が著しく低下する
ので、従来含浸させる薬剤は殆ど水を含有しない非水系
薬剤に限られていた。

近年、多量の水を含有する薬剤を含浸させても清掃に耐
え得るような強度を有し、しかも使用後はトイレに流せ
るような水解紙の研究がなされている。このような水解
紙の一つとしてポリビニルアルコールとホウ酸の交差結
合を利用したものが知られている。

例えば、特開昭５４−１０４９６３号公報にはポリビニ
ルアルコール（バインダー）で結合されたシートにホウ
酸水溶液を含浸した皮膚清浄布が開示されている。該公
報にはバインダーはシートに対して５〜５０重量％含ま
れるのが好ましいと記載されており、実施例ではバイン
ダー量が１７重量％程度、坪量３５〜８２ｇ／＋ｙｒの
シートにホウ酸水溶液を含浸させた湿潤シート物品が充
分な強度があり、水解性も良好であるとされている。

これらの記載に見られるように、一般にポリビニルアル
コールをバインダーとしたシートでは、バインダー量を
かなり多くしなければ、清掃作業に耐え得る湿潤清掃物
品を得ることは難しい。バインダー量を少なくした場合
、同じ強度を得るためにはシートの坪量を大きくする必
要がある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らはポリビニルアルコールとホウ酸の交差結合
を利用した水解性清掃物品について研究した結果、特定
量の水溶性溶剤を含有せしめることにより、水解性清掃
物品の湿潤強度が高められることを見出し本発明を完成
するに至った。

すなわち本発明は、ポリビニルアルコールをバインダー
として用いた繊維シートに、水溶性溶剤を１〜５０重量
％含むホウ酸水溶液を含浸させたことを特徴とする水解
性清掃物品を提供するものである。

本発明において水解性シートを調製するために使用する
バルブは木材バルブ、非木材バルブ、故紙バルブである
が、これらを主体として木綿等の天然繊維、レーヨン、
ポリプロピレン、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエ
ステル、ポリアクリロニトリル等の化学繊維、ポリエチ
レン等からなる合成バルブ、ガラスウール等の無機繊維
等を含有してもよい。バルブ、繊維は０．０１〜１０ｍ
ｍ、好ましくは１〜５■の長さのものが使用される。

水解性シートは通常行なわれている湿式法、乾式法のい
ずれの方法でも製造することができる。これらの方法で
製造する場合、ウェブの形成後、バインダーとしてポリ
ビニルアルコールを噴霧或いは塗布せしめて製造する。

このほかに、湿式法の場合、抄紙する時にバルブ等の繊
維懸濁液にバインダーを添加してポリビニルアルコール
含有シートを製造することもできる。

ポリビニルアルコールはシート重量に対し、乾燥基準で
１〜２０重量％の範囲で使用される。

ポリビニルアルコールの物性を決定づける要因としては
、ケン化度、重合度が挙げられる。

ケン化度については完全ケン化物、部分ケン化物の両方
が本発明への適用に際して問題なく使用され得る。一方
、重合度については、重合度を粘度で表して、２．０〜
５０ｃｐｓ（４％、２０°Ｃ）のものが用いられるが、
より好適には粘度ｉ＜　５．０〜３０ｃｐｓ　（４％、
２０°Ｃ）のものが用いられる。更に好ましくは７．０
〜２０ｃｐｓ　（４％、２０°Ｃ）の低、中重合度のも
のが用いられる。

このようにして得られた坪量１０〜２００ｇ／ｒ＋（の
水解性シートに水溶性溶剤１〜５０重量％を含有するホ
ウ酸水溶液を含浸させて、本発明の水解性清掃物品を得
る。

水溶性溶剤としてはエタノール、メタノール、プロパツ
ールの如き１価の低級アルコール、エチレングリコール
、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレ
ングリコール、ヘキシレングリコールの如きグリコール
類、及びそれらグリコール類とメタノール、エタノール
、プロパツール、ブタノール等の低級アルコールとのモ
ノ或いはジエーテル、又は前記グリコール類と低級脂肪
酸とのエステル等、更にはグリセリン、ソルビトール等
の多価アルコール等の１種又は２種以上を組み合わせて
使用できる。

ホウ酸水溶液の濃度については、１〜５％の範囲にある
ものが用いられるが、高重合度のポリビニルアルコール
を用いる場合は１〜３％、中、低重合変分ポリビニルア
ルコールを用いる場合は３〜５％の範囲にあるものを用
いるのが好ましい。

本発明の態様においては、水溶性溶剤を１重量％以上用
いることにより湿潤強度の増加が認められる。水溶性溶
剤が５０重量％を超えると水溶性汚れに対する清拭除去
効果が低下し、また火気に対する危険性が高まる。水溶
性溶剤を１０重量％以上用いると湿潤強度は著しく増加
する。

水溶性溶剤を含有するホウ酸水溶液には必要によりアニ
オン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活
性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、殺菌剤、消臭剤
等の成分を添加することができる。水溶性溶剤を含有す
るホウ酸水溶液は水解性シートに対し１００〜５００重
量％、好ましくは１００〜３００重量％含浸される。

〔発明の効果〕

本発明によりポリビニルアルコールとホウ酸の交差結合
を利用した水解性清掃物品の湿潤強度を増加することが
できる。

この結果、水解性繊維シートが低坪量でバインダー含有
量が１〜５％未満と少量であっても清掃作業に充分耐え
得る強度を有し、かつ水解性も非常に良好な水解性清掃
物品を得ることができる。

〔実　施　例〕

以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

Ｃ３Ｐ＝６８０ｄに叩解された針葉樹クラフトパルプの
原料から、円網−ヤンキーマシーンを用いてトイレット
ペーパー様の坪量２５　ｇ　／　ｒｒｒの水解性シート
を調製した。

調製した坪量２５ｇ／ｒｒｆの水解性シートに対して水
溶性バインダーとして水に１％濃度で溶解したポリビニ
ルアルコール（ＰＶＡ４０５（低重合度品）、ＰＶＡ−
１１０（中重合度品）、共にクラレ■製）をポリビニル
アルコール（以下ＰＶＡと記す）含有量がシート重量に
対し、３．５％になるようにスプレー塗布し、乾燥して
ＰＶＡ含有シートを得た。

得られたＰＶＡ含有シートに対し、以下に示す組成の洗
浄剤をシート重量に対し２５０％含浸させた時の湿潤強
度、表面摩擦強度及び水解性を以下の方法によって測定
した。

ホ　　ウ　　酸 ４　重量％ イオン交換水　　　　　　　　バランス〈湿潤引張強度
〉 清浄剤を含浸したシートを幅２５閣、長さ１００騙の短
冊状に裁断した後、速やかに万能圧縮引張試験機（オリ
エンティック社製ＲＴＭ−２５）を用いて引張強度３０
０ＩＩＩＩＩ／ｌｌｌ１ｎ、試験片つかみ間隔５０閣の
条件で破断時の強度を測定した。

く表面摩擦強度〉 ２４　Ｘ　２４■のタイルを縦に５列、横に１５列並べ
た目地入りタイル板（目地幅３＋ｍｎ）を作成し、この
タイル板上を洗浄剤を含浸したシートで１ｋｇ　／　ｃ
ｄの荷重により３０ｃｖａのストロークでタイル板の横
方向に拭払いする。

３０ｃｍのストローク１往復を１回として、洗浄剤を含
浸したシートから毛羽立ちが発生して紙粉塊がタイル板
上に残留するまでのストローク（１往復）回数を表面摩
擦強度とした。

〈水　解　性〉 １ｆｆｉのビーカーに５００ｍＮの水を入れ、スターラ
ーで３０Ｏｒｐｍに攪拌する。

清掃物品を５０履Ｘ５０ａｎに裁断し、それを撹拌液中
に投入して３００秒後の崩壊状態を評価した。

なお分散性評価においては市販のトイレットペーパーを
分散性良好なシートの基準とした。

この時の判定基準は以下のとおりである。

○：分散性良好 Δ：分散性やや不良 ×二分散性不良 これらの結果を表−１に示す。

１４８−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　ポリビニルアルコールをバインダーとして用いた繊
   維シートに、水溶性溶剤を１〜５０重量％含むホウ酸水
   溶液を含浸させたことを特徴とする水解性清掃物品。 ２　バインダーの使用量が繊維シート重量に対して１重
   量％以上５重量％未満である請求項１記載の水解性清掃
   物品。 ３　水溶性溶剤の使用量が１０〜５０重量％である請求
   項１又は２記載の水解性清掃物品。