JPH03291659A - 感光感熱転写シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コンピュータ等のアウトブソ１・としてのプ
リンタや複写機に用いることができる感光感熱記録材料
に関し、特に多孔質マイクロカプセルを用いた転写シー
トにより普通紙、布等に簡単な現像方法で高品位なカラ
ー画像を記録する事が可能な感光感熱記録材料に関する
ものである。

〔発明の概要〕

近年、画像記録に関して、簡単な方法で情報機器の端末
からカラー記録を得る事は、情報産業の発展にともない
、多くの要求をされている。

本発明は、支持体上に、重合性モノマー、重合性モノマ
ーの重合を光エネルギーによって開始させる光重合開始
剤及び染料前駆体を主成分として内包した多孔質マイク
ロカプセルをバインダー中に分散させた層、さらに多孔
質マイクロカプセル中に内包した染料前駆体と接触する
ことで染料前駆体を発色させ染料とする顕色剤をバイン
ダー中に分散させた層が重った、二重構造より成る感光
感熱転写シートであり、光の照射された部分は多孔質マ
イクロカプセルは硬化し、未照射の部分は硬化しない。

この感光感熱転写シートに被転写物を接触させ、熱ロー
ラ、サーマルヘッド等の熱源を与えることにより、未硬
化の多孔質マイクロカプセルの内容物は、その細孔を通
して放出され、放出された染料前駆体は顕色剤と接触し
、発色して染料となり被転写物に転写される。多孔質マ
イクロカプセルをシアン、マゼンタ、イエローの３種類
を用意し、それぞれ異なる選択的波長で硬化可能な物質
を選ぶことにより、紙、布、フィルム等の被転写物に容
易に高品位なカラー記録を得ることを目的としている。

〔従来の技術〕

従来の感熱転写シートとしては、一般にポリエチレンテ
レフタレータ（ＰＥＴ）などの樹脂フィルム上の支持体
の上に熱溶融性のバインダー中に着色剤を分散させた熱
溶融性インクを塗工した感熱転写シートが使用されてい
るが、このような感熱転写シートでは、感熱された部分
の熱溶融性インクが溶融して支持体から剥離するために
、二値記録しかできず、階調表現を行う場合には、デイ
ザ法や濃度パターン法などの面積階調法を用いていた。

また、電子写真方式によるカラー記録方法は、感光体、
帯電装置、感光装置、各色のトナーなど複雑な要素を一
つの装置内に組み込まなければならなく、さらに、複数
のプロセスを繰り返し行わなければならない。

また、マイクロカプセルを用いた記録方法では、特開昭
５８−８８７３９．　５８−１７４３２．５８−２３０
２４．５８−２３０２５゜などに見られるように、マイ
クロカプセルを光で硬化させ、このマイクロカプセルを
圧力を用い、破壊し内包物である染料前駆体を放出する
方法がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

以上のように、感熱転写シートでは、階調表現を行う場
合、面積階調法によって行うため、複雑な信号処理を必
要とするだけでなく、解像度が低下してしまうために、
高品位な画像を記録することができなかった。

また、電子写真方式では、装置が複雑になり大形化し、
消費する記録エネルギーも大きくなってしまい、簡便に
カラー画像を記録する事ができなかった。

また、マイクロカプセルを用いた記録方法では、現像過
程でマイクロカプセルを破壊するためには非常に大きな
圧力を必要とし、装置が複雑になる。

さらに、大きな圧力を用いるために、装置のみではなく
、画像の形威される受容紙などの記録材料も制限される
ことになり、簡単にカラー画像を記録する事はできなか
った。

そこで本発明は、従来のこのような欠点を解決するため
に、連続階調の高品位なカラー画像を簡単な方法で、し
かも記録される被転写体は、紙、布、フィルムなど何で
も可能な感光感熱転写シートを提供する事を目的として
いる。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記問題点を解決するために、ポリエチレン
テレフタレート（ＰＥＴ）の１０四程度の耐熱性フィル
ムの支持体上に、重合性モノマー重合性モノマーの重合
を光エネルギーによって開始させる光重合開始剤及び染
料前駆体を主成分として内包した多孔質マイクロカプセ
ルをポリビニルアルコール（ＰＶＡ）、ポリエチレング
リコール（ＰＥＧ）などのバインダー中に分散させた層
を形威し、さらにその上に染料前駆体と接触することで
染料前駆体を発色させ染料とする顕色剤をバインダー中
に分散させた層を形成することで、二層構造より成る感
光感熱転写シートを用いる。

さらに、前記光重合開始剤が、５５０〜７５０ｎｍの範
囲のある特定波長λ１で感光し、重合モノマーが重合し
ポリマーとなるもの。４５０〜６５０ｎｍの範囲のある
特定波長λ２で感光し、重合性モノマーが重合しポリマ
ーとなるもの。３５０〜５５０ｎｍの範囲のある特定波
長λ３で感光し、重合性モノマーが重合しポリマーとな
るもの。しかもλ、〉λ２〉λ３である３種の光重合開
始剤のそれぞれ一種類を内包した３種の多孔質マイクロ
カプセルに、それぞれシアン、マゼンタ、イエローの染
料前駆体を内包させた、多孔質マイクロカプセルを混合
した多孔質マイクロカプセル層を用いる。

〔作用〕

以上のように得られた感光感熱転写シートは、光を画像
信号に応じて照射し、多孔質マイクロカプセルを硬化す
る。硬化の程度は光照射量によって制御ができ、未硬化
の内容物はＰＥＴフィルムの多孔質カプセル層が形成さ
れていない側より熱ローラ又は、サーマルヘッド等の熱
源により、顕色剤層で顕色剤と接触して発色し、染料と
なり被転写物へ転写される。

さらに、多孔質マイクロカプセル層に硬化波長の異なる
光重合開始剤をそれぞれ含み、シアン、マゼンタ、イエ
ロー各々の染料前駆体を含む多孔質マイクロカプセルを
混合することにより、高品位なカラー画像記録を紙、布
、樹脂フィルム等の被転写体に容易に形成することがで
きる。

〔実施例〕

以下、図面に基づ〈実施例に従って本発明を説明する。

第１図は本発明の多孔質マイクロカプセルの概略図を示
したものである。多孔質マイクロカプセルは、その多孔
質皮膜１が細孔を多く持つ多孔質膜であり、内包物を熱
の刺激によって放出することができるものである。内包
物である光重合開始剤２は光を吸収し、重合性モノマー
３を重合するための重合開始種を発生させ、重合性モノ
マー３を重合硬化させる。この光重合開始剤２は１つの
７− 化学物質で機能を発現する場合と、光を吸収し、エネル
ギーを重合開始剤に与える光増感剤と光増感剤よりエネ
ルギーを受は取り、重合性モノマー３を重合するための
重合開始種を発生させる重合開始剤の２系統の化学物質
で機能を発現する場合の２つのタイプがある。この多孔
質マイクロカプセルに光照射することで重合硬化させる
ことが可能であり、照射量により重合度が調整でき、硬
化レベルを変化させることができる。光照射後、ヒート
ローラあるいはサーマルヘッド等の熱源と接触すること
で多孔質膜１の細孔が拡大し、硬化レベルに合わせた内
容物の放出を行う。つまり未照射のカプセルは内容物の
かなりの部分を放出し、十分な光照射をしたカプセルは
、内容物は硬化しており放出しない。中間レベルの光照
射カプセルは、そのレベルに応じた内容物の放出を行う
。

第２図は、本発明の感光感熱転写シートの概略図を示し
たものである。支持体５はポリエチレンテレフタレート
（ＰＥＴ）などの１０−程度の耐熱性樹脂フィルムより
なる。この支持体上に、多孔質マイクロカプセル６をポ
リビニルアルコール（ＰＶＡ）、ポリエチレングリ：Ｉ
−ル（ＰＥＧ）などのバインダーに含有した多孔質マイ
クロカプセル層７を形成する。さらに、サリチル酸やそ
の誘導体等の芳香族カルボン酸金属塩、酸性白土、活性
白土、ベントナイトなどのクレイ類、α−ナフトール、
β−ナフトール、ビスフェノールＡなどのフェノール化
合物を顕色剤８とし、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−ブ
タジェンラテックス等をバインダーとして形成した顕色
剤層９より構成される。

光による多孔質マイクロカプセルの硬化は、ＣＲＴなど
からの画像の信号に応して、レーザまたはランプからの
光りが照射されると、多孔質マイクロカプセル層中の多
孔質マイクロカプセルが硬化する。このように光で潜像
を形成した感光感熱転写シートの被転写物を接触させ、
感光感熱転写シートの一方の側より熱源を接触させ未硬
化の多孔質マイクロカプセル中の染料前駆体を放出し、
顕色剤層で顕色剤と反応し発色して、被転写物に転写さ
れる。

第３図（ａｌ、　（ｂ）は、カラー転写記録の概略図を
示したものである。ＣＲＴなどからの画像の信号に応じ
て、レーザ、またはランプからのλ３．λ２．λ。

の波長（λ＋　：　５５０〜７５０ｎｍ、λｔ：　４５
０〜６５０ｎｍ、λ３：３５０〜５５０ｎ＋＋＋ただし
、λ、〉λ２〉λ、）の光りが照射されると、それぞれ
の波長に応じて、多孔質マイクロカプセル層中の各色の
多孔質マイクロカプセル６ａ、６ｂ、６ｃがそれぞれ硬
化する。このように可視光で潜像を形成した感光感熱転
写シートに被転写物を接触させ、感光感熱転写シートの
一方の側より熱源を接触させ、未硬化の多孔質マイクロ
カプセル中の染料前駆体を放出し、顕色剤層で顕色剤と
反応し発色して、被転写物に転写される。

この際、多孔質マイクロカプセルの染料前駆体は、顕色
剤と反応することで、シアン、マゼンタ、イエローに発
色する３種の染料前駆体をλ、λ２゜λ、それぞれの波
長で硬化する多孔質マイクロカプセルに各々１ずつ内包
した３種類の多孔質マイクロカプセルを用いることで、
カラー画像を被転写体に形成することができる。

以下に本発明の実施例を示すが、本発明は、これに限定
されるものではない。

実施例１ （多孔質マイクロカプセル〉 染料前駆体としてクリスタルヴアイオレントラクトン１
．４重量部をボールミルを用いてトリメチロールプロパ
ントリアクリレート　（ＴＭＰＴＡ）２５重量部中に２
４時間分散した。これとは別に多孔質マイクロカプセル
膜モノマーＡとしてヘキサメチレンジイソシアネート（
ＨＭＤＡ）５重量部、増感剤としてのニューメチレンブ
ルーと重量開始種発生剤としてのトリフェニル−ｎｍブ
チルボロンの錯体化合物０．１重量部をＮ、Ｎ、−ジメ
チルホルムアミド（ＤＭＦ）１重量部に溶解したものを
さきにボールミルで染料前駆体を分散した分散液に加え
多孔質マイクロカプセル内包液とした。

この多孔質マイクロカプセル内包液を３％（Ｗ／　１− １２ Ｗ）のポリビニルアルコール（クラレボバール２２４）
水溶液に加え、ホモジナイザーを用いて乳化分散した。

この乳化分散液をメカニカルスターラーで撹拌下に多孔
質マイクロカプセル膜モノマーＢとしてジエチレントリ
ア逅ン２．９３重量部を加え、−時間撹拌下エージング
を行い、多孔質マイクロカプセル膜を形成させ、濾過に
よって多孔質マイクロカプセルを得た。

（感光感熱転写シート） 以上のように得られた多孔質マイクロカプセルを５重量
部を５％（Ｗ／Ｗ）ポリビニルアルコール（クラレボバ
ール１１７）水溶液２０重量部に分散し、支持体として
の８−のポリエチレンテレフタレー）（ＰＥＴ）上にバ
ーコーターを用いて塗工し、乾燥後、染料前駆体として
のクリスタルヴアイオレフトラクトンと反応して発色さ
せる顕色剤（４゜４”−イソプロピリデンジフェノール
：サリチル酸亜鉛：ｐ−ヒドロキシ安息香酸メチル＝１
０：５：５）１５重量部を３％（Ｗ／Ｗ）ポリエチレン
グリコール（分子量、２万）水溶液２０重量部にボール
ミルを用いて２４時間分散した。分散液をさらに、その
多孔質マイクロカプセル層上にバーコーターで塗布し乾
燥し、感光感熱転写シートとした。

以上のようにして得られた感光感熱転写シートを用いて
カラー画像を以下のようにして得た。

感光感熱転写シートに３００−のキセノンシも一ドアー
クランプからの光が紫外光カットフィルターを通して画
像に応じ、−分間照射し潜像を形成した。この潜像の形
成された感光感熱転写シートの多孔質マイクロカプセル
層と顕色剤層とが塗工された面に被転写物を対面して合
わせ、感光感熱転写シートの背面よりサーマルヘッド印
字記録装置を用いて転写発色させ、画像を現像した。

この結果、感光感熱転写シートは、可視光による潜像の
形成と熱による現像が可能であり、さらに光照射強度に
よる連続階調表現の制御が可能であり、いかなる被転写
物に対しても高品位な画像を簡単な方法で得ることがで
きた。

実施例２ （青色多孔質マイクロカプセル） シアン色の染料前駆体１．４重量部をボールミルを用い
てトリメチロールプロパントリアクリレ−）　（ＴＭＰ
ＴＡ）２５重量部中に２４時間分散した。

これとは別に多孔質マイクロカプセル膜モノマーＡとし
てヘキサメチレンジイソシアネート（ＨＭＤＡ）５重量
部、青色増感剤としてのメチレンブルーと重合開始種発
生剤としてのトリフェニルｎｍブチルボロンの錯体化合
物０．１重量部をＮ。

Ｎ、−ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）１重量部に溶解
したものをさきにボールミルでシアン色の染料前駆体を
分散した分散液に加え多孔質マイクロカプセル内包液Ａ
とした。この多孔質マイクロカプセル内包液を３％（Ｗ
／Ｗ）のポリビニルアルコール（タラレボバール２２４
）水溶液に加え、ホモジナイザーを用いて乳化分散した
。この乳化分散液をメカニカルスターラーで撹拌下に多
孔質マイクロカプセル膜モノマーＢとしてジエチレント
リアミツ２．９３重量部を加え、１時間撹拌下エージン
グを行い、多孔質マイクロカプセル膜を形成させ、濾過
によって青色多孔質マイクロカプセルを得た。

（赤色多孔質マイクロカプセル） マゼンタ色の染料前駆体１．４重量部をボールミルを用
いてトリメチロールプロパントリアクリレート（ＴＭＰ
ＴＡ）２５重量部中に２４時間分散した。

これとは別に多孔質マイクロカプセル膜モノマーＡとし
てヘキサメチレンジイソシアネー）　（ＨＭＤＡ）５重
量部、赤色増感剤としてのサフラニンと重合開始種発生
剤としてのトリフェニル−ｎ　−ブチルボロンの錯体化
合物０．１重量部をＮ、Ｎ。

−ジメチルホルムアもド（ＤＭＦ）１重量部に溶解した
ものをさきにボールミルでマゼンタ色の染料前駆体を分
散した分散液に加え多孔質マイクロカプセル内包液Ｂと
した。この多孔質マイクロカプセル内包液Ｂを３％（Ｗ
／Ｗ）のポリビニルアルコール（クラレボバール２２４
〉水溶液に加え、ホモジナイザーを用いて乳化分散した
。この乳化分散液をメカニカルスターラーで撹拌下に多
孔質マイクロカプセル膜モノマーＢとしてジエチレント
リア逅ン２，９３重量部を加え、−時間撹拌下エージ５ １６− ングを行い、多孔質マイクロカプセル膜を形成させ、濾
過によって赤色多孔質マイクロカプセルを得た。

（黄色多孔質マイクロカプセル） イエロー色の染料前駆体１．４重量部をボールごルを用
いてトリメチロールプロパントリアクリレ−）　（ＴＭ
ＰＴＡ）２５重量部中に２４時間分散した。

これとは別に多孔質マイクロカプセル膜モノマーＡとし
てヘキサメチレンジイソシアネート（ＨＭＤＡ）５重量
部、赤色増感剤としてのアクリジンイエローと重合開始
種発生剤としてのトリフェニル−ｎｍブチルボロンの錯
体化合物０．１重量部をＮ、Ｎ、−ジメチルホルムアミ
ド（ＤＭＦ）１重量部に溶解したものをさきにボールミ
ルでイエロー色の染料前駆体を分散した分散液に加え多
孔質マイクロカプセル内包液Ｃとした。この多孔質マイ
クロカプセル内包液Ｃを３％（Ｗ／Ｗ）のポリビニルア
ルコール（クラレボバール２２４）水？Ｉｎに加え、ホ
モジナイザーを用いて乳化分散した。この乳化分散液を
メカニカルスターラーで撹拌下に多孔質マイクロカプセ
ル膜モノマーＢとしてジエチレン１９フ１フ２．９３重
量部を加え、−時間撹拌下エージングを行い、多孔質マ
イクロカプセル膜を形成させ、濾過によって黄色多孔質
マイクロカプセルを得た。

（感光感熱転写シート〉 以上のように得られた各色の多孔質マイクロカプセルを
それぞれ５重量を５％（Ｗ／Ｗ）ポリビニルアルコール
（クラレボバール１１７）水ｍ液２０重量部に分散し、
支持体としての８−のポリエチレンテレフタレート（Ｐ
ＥＴ）上にバーコーターを用いて塗工し、各色の染料前
駆体と反応して発色させる顕色剤１５重量部を３％（Ｗ
／Ｗ）ポリエチレングリコール（分子量、２万）水溶液
２０重量部にボールもルを用いて２４時間分散した。分
散液をさらに、その多孔質マイクロカプセル層上にバー
コーターで塗布し乾燥し、感光感熱転写シートとした。

以上のようにして得られた感光感熱転写シートを用いて
カラー画像を以下のようにして被転写休に得た。

感光感熱転写シートに３００ｈのキセノンショートアー
クランプからの光を青色多孔質マイクロカプセルに対し
ては、６５０ｎｍの光を透過する光学フィルター、赤色
多孔質マイクロカプセルに対しては、５５０ｎ＋ａの光
を透過する光学フィルター、黄色多孔質マイクロカプセ
ルに対しては、４５０ｎｍの光を透過する光学フィルタ
ーを用いてカラー画像に応じ分光し、１分間照射し潜像
を形成した。この潜像の形成された感光感熱転写シート
の多孔質マイクロカプセル層と顕色剤とが塗工された面
に被転写物を対面して合わせ、感光感熱転写シートの背
面よりサーマルヘッド印字記録装置を用いて転写発色さ
せ、カラー画像を現像した。

この結果、感光感熱転写シートは、感光波長による色分
離と光照射強度による連続階調表現の制御が可能であり
、高品位なカラー画像を簡単な方法でいかなる被転写体
上にも得ることかできた。

〔発明の効果〕

本発明は、以上述べたように、ポリエチレンテレフタレ
ート（ＰＥＴ）の■０μ程度の耐熱性フィルムの支持体
上に、重合性モノマーおよび前記重合性モノマーの重合
を可視光の光エネルギーによって、開始させる光重合開
始剤および染料前駆体を主成分として内包した多孔質マ
イクロカプセルを少なくとも１種類以上含有したマイク
ロカプセル層を設けた感光感熱転写シートを用い、画像
信号に応じて各感光波長の可視光を照射することによっ
て、各感光波長の照射された部分の各色の多孔質マイク
ロカプセルは、各感光波長に対応し硬化する。また未露
光部の各色の多孔質マイクロカプセルは、熱の印加によ
って内包物が多孔質マイクロカプセルの皮膜の細孔を透
過して放出され、顕色剤と反応し、発色した状態で被転
写体に記録されることができる。さらに、各感光波長の
光の照射強度を制御することによって重合性モノマーの
重合度を制御し、多孔質マイクロカプセルの内包物の放
出量を制御することができる。このようにして放出され
た各色の多孔質マイクロカプセルの内包物中の各色の染
料前駆体は、各色の染料前９ 験体と反応して発色させる顕色剤が含まれた顕色剤層を
通り、被転写物上にサーマルヘッド、ヒートローラなど
を用いて転写発色させ、高品位なカラー画像をいかなる
被転写体上に記録することができる感光感熱転写シート
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の多孔質マイクロカプセルの概要図、第
２図は本発明の第１図の多孔質マイクロカプセルを用い
た感光感熱転写シートの概略図、第３図（ａｌ、　（ｂ
ｌはシアン、マゼンタ、イエローの各染料前駆体をそれ
ぞれ含む３色の多孔質マイクロカプセルを用いた感光感
熱転写シートのカラー記録概略図である。 １・・・多孔質皮膜 ２・・・光重合開始剤 ２ａ・・λ１感光の光重合開始剤 ２ｂ・・λ２感光の光重合開始剤 ２Ｃ・・λ、悪感光光重合開始剤 ０ ３・・・重合性モノマー ４・・・染料前駆体 ４ａ・・シアン染料前駆体 ４ｂ・・マゼンタ染料前駆体 ４ｃ・・イエロー染料前駆体 ５・・・支持体 ６・・・多孔質マイクロカプセル ６ａ・・λ１感光の多孔質マイクロカプセル６ｂ・・λ
２感光の多孔質マイクロカプセル６Ｃ・・λ、悪感光多
孔質マイクロカプセル７・・・多孔質マイクロカプセル
層 ８・・・顕色剤　　　　９・・・顕色剤層１０・・・被
転写体　　　１１・・・熱源１２・・・発色部 １２ａ・・シアン発色部 １２ｂ・・マゼンタ発色部 １２Ｃ・・イエロー発色部 以上

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体、支持体の一方に接した多孔質マイクロカ
   プセル層及び顕色剤層よりなる記録シートにおいて、前
   記多孔質マイクロカプセル層は、重合性モノマー、前記
   重合性モノマーの重合を光エネルギーによって開始させ
   る光重合開始剤及び染料前駆体を主成分として内包し、
   光照射量により硬化の程度を調整し、熱の印加により未
   硬化のカプセル内包物を多孔質の細孔を通して放出する
   多孔質マイクロカプセルをバインダー中に分散させた層
   より成り、前記顕色剤層は、前記染料前駆体と接触する
   ことで前記染料前駆体を発色させ染料とする顕色剤をバ
   インダー中に分散させた層よりなることを特徴とする感
   光感熱転写シート。
2. （２）前記多孔質マイクロカプセルは、 ａ、５５０〜７５０ｎｍの範囲のある特性波長λ＿１で
   感光し、重合性モノマーが重合しポリマーとなる。 ｂ、４５０〜６５０ｎｍの範囲のある特定波長λ＿２で
   感光し、重合性モノマーが重合しポリマーとなる。 ｃ、３５０〜５５０ｎｍの範囲のある特定波長λ＿３で
   感光し、重合性モノマーが重合しポリマーとなる。 上記、ａ、ｂ、ｃそれぞれの特徴を有する多孔質マイク
   ロカプセル３種類のいずれか１つあるいは２つ以上を混
   合し、λ＿１＞λ＿２＞λ＿３であり、λ＿１、λ＿２
   、λ＿３は５０ｎｍ以上離れていることを特徴とする前
   記特許請求の範囲第１項記載の感光感熱転写シート。