JPH03291216A - 高分子小胞体 - Google Patents

高分子小胞体

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JPH03291216A
JPH03291216A JP2033256A JP3325690A JPH03291216A JP H03291216 A JPH03291216 A JP H03291216A JP 2033256 A JP2033256 A JP 2033256A JP 3325690 A JP3325690 A JP 3325690A JP H03291216 A JPH03291216 A JP H03291216A
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JP
Japan
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hemoglobin
endoplasmic reticulum
polymerizable
polymeric
vesicle
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Pending
Application number
JP2033256A
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English (en)
Inventor
Etsuo Hasegawa
悦雄 長谷川
Shinji Takeoka
真司 武岡
Hiroyuki Ono
弘幸 大野
Hiroyuki Nishide
宏之 西出
Hidetoshi Tsuchida
英俊 土田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Research Institute for Production Development
Original Assignee
Research Institute for Production Development
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面電荷を負に固定した高分子小胞体に関す
るものである。
本発明の高分子小胞体は医薬品、酵素、ヘモグロビンな
どの担体として、工業分野あるいは医用分野で利用され
る。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕医薬品や
酵素などの有用物質を微小なカプセルに封入して、それ
らの有効性を高めようとする報告は多い。初期の試みで
はポリスチレン、ナイロンなどの合成高分子化合物が膜
材料として利用されていたが、材料自体の毒性や、粒径
が大きく血栓を引き起こすなどの理由で実用的でなかっ
た。
最近、毒性の少ない膜材料として、天然リン脂質を用い
た微小マイクロカプセル(小胞体)を、特に、医薬品の
担体として利用することが注目されている。粒径を0.
02〜数〃mの範囲で任意に制御出来るので、適切な大
きさに設定すれば、血栓等の問題も避けられる。しかし
、これらの小胞体に、保存性が欠如しているのみでなく
、生体内で物理的及び化学的に不安定であり、容易に分
解され、特に、血中での持続性がないという欠点がある
ところで、哺乳動物の体内に存在し、酸素運搬の役割を
果たすヘモグロビンを酸素の運搬4貯藏。
吸収剤として利用する試みは古くからあり、特に酸素運
搬輸液の素材としての利用例も多い。ヘモグロビンは体
内では赤血球内に存在し、これを模倣して、二分子膜か
らなる小胞体にヘモグロビン水溶液を内包した酸素運搬
体が報告されている(アービング・フランク・ミラーは
か、特公昭60−26092号公報;シー−アンソニー
・ハント、特公昭58−183625号公報;鉛末はか
、特公昭62−178521号公報)。これらのヘモグ
ロビン含有小胞体にいずれも天然あるいは合成の非重合
性脂質あるいは脂質混合物を膜材料として用いたもので
ある。このような小胞体については、先に述べたように
、ヘモグロビン水溶液の担体に限らず各種の医薬品の単
体としての利用が広く検討されている。天然化合物を材
料として用いているので、安全性は高いと期待される。
しかし、これらの小胞体は、保存性が欠如しているのみ
でなく、生体内で物理的及び化学的に不安定であり、容
易に分解され、特に、血中での持続性がないという欠点
がある。このため、小胞体を安定化1−る拭みが鋭意行
われている。
例えば、小胞体の安定性を確保する方法の一つとして、
重合性のリン脂質(ホスファナジルコリン型の誘導体が
多い)を用い、脂質二分子膜を高分子化ノる方法が報告
されでいる(H,リングストルフら、アンゲハンテへミ
イインターナシゴナルエヂションイングリノシュ、20
L  305頁(1981年)はか)。この方法は、膜
を重合することにより、膜に物理的安定性を付与しよう
とする試みである。これらの重合性リン脂質の一つ(重
合性残基としてジイン基を有するホスファチジルコリン
誘導体)とコレステロールから成る小胞体にヘモグ[:
]ビン水溶液を内包した後、重合してヘモグロビン含有
高分子小胞体を得るという報告もある(J、A、Hay
ward eL al、、  PCT  WO3510
4326)。
しかし、生体中、とりわけ、血液中での安定性をさらに
確保する為には、マイクロカプセルの表面荷電を負に保
ち、生体成分との相互作用を減するため、適切なゼータ
電位に保−)工夫が必要である。これらの工夫のために
、通常(非重合)の小胞体や上記の高分子小胞体では、
非重合性の負電荷脂質、例え番よ′、非重合性の脂肪酸
、ホスファチジン酸、ジセチルリン酸、ホスファチジル
セリンが利用されていた。しかし、血液中では、これら
の成分は、例えば高密度リポ蛋白質(HDL)などの生
体成分により容易に膜から引き抜かれるZ)、十分な安
定性の確保ができていなかった。
本発明は、以上の現況に鑑みカプセル股表面に負電荷を
持つ安定な高分子小胞体、とりわけ、負電荷成分が重合
に関与し、膜に共有結合で固定された高分子小胞体を提
供せんと研究の結果到達したものである。
〔課題を解決するための手段と作用〕
即ち、本発明は、重合性リン脂質、コレステロール1重
合性脂肪酸からなる小胞体の重合物である高分子小胞体
に係るものである。
重合性リン脂質としては、従来から一般的に使用されて
いるホスファチジルコリン誘導体の外、重合性基を持つ
ものであればどんなものでも良い。
しかし、電荷的に負の重合性リン脂質の場合は負電荷酸
分としての重合性脂肪酸を重合に関与せしめる必要がな
い為、本発明の意義は重合性リン脂質として、重合性基
を持ち電荷的に中性のリン脂質(−船釣にはホスファチ
ジルコリン誘導体)を用いる場合に特に有効なものとい
える。
重合性脂肪酸としては、重合性を持つ脂肪酸であればど
んな化合物でも構わないが、炭素数がI2以上であるこ
とが好ましい。
また、ヘモグロビンのカプセル化効率からすると、重合
性リン脂質と重合性脂肪酸のモル比は、6:1乃至2:
1が好ましく、更に好ましい比は5:1乃至3:1であ
る。同様に重合性リン脂質とコレステロールのモル比は
、1:2乃至3:2が好ましく、更に好ましい比は3:
4乃至4:3である。同様にヘモグロビンのカプセル化
効率の点からは、重合性リン脂質と重合性脂肪酸との組
合せにあたっても構造的に共通ずるものを選ぶ方が得策
である。
例えば下記一般式(1)又は一般式(II)で表される
重合性リン脂質とに下記一般式(Ill)で表される重
合性脂肪酸との組合せである(但し、式中nは12.1
0.8又は6の整数を表す)。
CH−OC−CH=CH−CH=CH−(CHz)n 
 CH3(I )CHz  OP−0”CHzCFIz
  N ’  (CHi)i − 1 CHz  OC−CH=CHCI(=CH−CCtb)
n−C8:1CH2−OCCH:CH−CH:CH−(
CH2)。−CH。
1 HOCCt(=C)l  CH=C1l  (CHz)
n−CH3(lI[)重合性リン脂質2重合性脂肪酸及
びコレステロール混合物から成る小胞体の製造は、常法
(G。
ブレボリアデス、 「リポソームテクノロジー」。
1巻、シーアールシーブレス(1983年)はか)に従
い可能である。例えば重合性リン脂質。
重合性脂肪酸及びコレステロールをベンゼンから凍結乾
燥して得られる粉末に、水、緩衝水2等張生理塩水(p
)15ないし9、好ましくは6ないし「)などを加え、
不活性ガス(窒素、アルゴンはか)雰囲気下、水冷ない
し60°Cで超音波処理(プローブ型またはバス型超音
波発信a)することで、小胞体分散液が得られる。また
、上記混合粉末に、水、緩衝水2等張生理塩水を加え、
不活性ガス雰囲気下、5ないし37°Cでポルテックス
ミキサーで処理(5ないし60分)することで多重層小
胞体(粒径:〜10nm)を得ることもできる。この小
胞体には、各種の医薬品、酵素5蛋白質などを封入でき
る。
例えば、ヘモグロビンを内包するには次のようにして可
能である。濃厚ヘモグロビン水溶液(ヘモグロビン濃度
10ないし50重量%、好ましくは15ないし35重量
%)を、上記の脂質混合物に加え、不活性ガス雰囲気下
、5ないし37°Cでポルテックスミキサーで処理(5
ないし60分)することでヘモグロビンを内包した多重
層小胞体(粒径:〜Ions)を得る。この溶液を例え
ば、多孔性のポリカーボネート膜(孔径: 8,5,3
,2,1゜0.6,0.4μmなど)を通した後、適当
な限外濾過カラム(ファルマシアファインケミカル社、
セファローズ CL−4Bなど)、あるいは、限外濾過
膜(例えば、旭メディカル社製、 AC−1760型ホ
ローフアイバーなど)を用いて精製(洗浄水は、等張生
理塩水(pH7,4) ) 、未内包のヘモグロビンを
除去し、同時にヘモグロビン小胞体を濃縮して、目的と
するヘモグロビン小胞体(粒径:0.1ないし0.6μ
m)分散液が得られる。
また、上記の凍結乾燥済み脂質混合物に等張生理塩水を
加え、不活性ガス雰囲気下、氷冷ないし60℃で超音波
処理して単層の小胞体(粒径:20ないし60nm)分
P11溶液を調製する。これに、ヘモグロビン濃厚溶液
を加えた後、凍結融解(−78℃〜室温)処理を行い、
ヘモグロビン水溶液を内包する。この溶液を例えば、多
孔性のポリカーボネートM(孔径: 8,5,3,2.
1,0.6,0.4 p mなど)を通した後、適当な
限外濾過膜(例えば、旭メディカル社製、 AC−17
60型ホローフアイバーなど)を用いて洗浄(洗浄水は
、等張生理塩水(pH7,4) ) 、未内包のヘモグ
ロビンを除去し、同時にヘモグロビン小胞体を濃縮して
も、目的とするヘモグロビン小胞体(粒径:0.工ない
し0.6μm)分散液が得られる。
このようにして調製される小胞体を重合し安定な高分子
小胞体を得るには、不活性ガス下で、紫外線あるいはガ
ンマ線を照射するか、適当な開始剤を添加することによ
り可能である。内包物(医薬品、酵素、蛋白質など)が
熱的に不安定である場合には、低温用開始剤の利用が有
効である。例えば、アゾビス(2−アミジノプロパン)
二塩酸塩では、低温(〜10℃)で可視光線の照射によ
り重合を行うことが出来る。また、NaHSOz/Kz
SzOgレドックス開始剤などでも低温での重合が可能
である。このような目的に合致するものであれば上記の
方法に限らず、どんな重合方法でも構わない。
重合の進行は重合基の特性吸収帯(−船蔵(I)乃至(
III)の重合性脂質の場合には、紫外スペクトルの特
性吸収帯(255ni+) )の強度の減少により確認
出来る。重合後、そのまま、あるいは適当なラジカルス
カベンジャー(システィン(塩酸塩)。
メルカプトエタノール、ジチオスレイトールなど)を加
えた後、適当な限外濾過カラム(ファルマシアファイン
ヶ兆カル社、セファローズ CI。
−4Bなど)、あるいは、限外濾過膜(例えば、旭メデ
ィカル社製、 AC−1760型ホローフアイバーなど
)を用いて精製(洗浄水は、等張生理塩水(pH7,4
) ) L、不用物を除去すると共に、濃縮し、高分子
小胞体分散液あるいはヘモグロビン含有高分子小胞体分
散液を調製出来る。
次に、実施例及び参考例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。
[実施例〕 実施例1 1.2−ビス(オクタデカ−trans、 2−tra
ns、 4ジエノイル)グリセロ−3−ホスホコリン(
−般R(1) (1)r+ =12c7)化合物) 2
.05g (2,6mmol)オクタデカ−trans
、 2− trans、 4−ジエン酸(−船蔵(m 
) 0) n =12(7)化合物) 0.15 g 
(0,5問o1 )及びコレステロール0.81 g 
(2,1amol )をベンゼン40m1に溶解後、凍
結乾燥した。得られた粉末に5 dTris緩衝液(p
)I 7.4.0.9重量%塩化ナトリウム含有)60
mlを加え、窒素ガス雰囲気下で水冷しながら超音波処
理(60w、15分)を行った。得られた単層の小胞体
分散水溶液を石英ガラス容器に採り、窒素ガスで置換後
密封した。これに、光増感重合開始剤として50raM
アゾビス(2ジアミノプロパン)二塩酸塩水溶液3.1
11を加えた後、8 ’Cに冷却した。高圧水銀ランプ
(理工科学産業、UνI−100)を用い、フィルター
で360n履以下の短波長光をカットした可視光線を照
射して開始剤を分解し、重合性脂質の重合を行った。1
2時間後の重合率は50%(ジエン基に由来する255
nmW&収体の吸光度の計時変化より決定)であった。
窒素ガス雰囲気下でゲル濾過カラム(充填剤:セファロ
ースCL −4B、媒体: 5mMTris緩衝液(p
H1,4,0,9重量%塩化ナトリウム含有))処理を
行い、低分子量体を除去し、目的とする高分子小胞体分
散水溶液を得た。粒径は約30nmであった。界面活性
剤(Triton X−100)添加時における高分子
小胞体の安定性を未重合の小胞体と比較した。未重合体
では、3mHの界面活性剤(TritonX−100)
添加で完全に小胞体が破壊されるが、高分子小胞体では
、12dの界面活性剤(TriLon X100)添加
でも破壊されず安定であった。
実施例2 1.2−ビス(オクタデカ−trans、 2−tra
ns、 4−ジェノイル)グリセロ−3−ホスホコリン
(−船蔵(1)のn−12の化合物)0.782g (
1,0mmol) 。
オクタデカ−trans、 2−trans、 4− 
ジエン酸(−船蔵(l[)のn−12の化合物)0.0
80 g (0,28+nol)及びコレステロール0
.386g (1,0■■of)をベンゼン30■1に
溶解後、凍結乾燥した。得られた粉末に51MTris
緩衝液(pH7,4,0,9重量%塩化ナトリウム含有
)20■lを加え、窒素ガス雰囲気下、室温(20〜2
5℃)でポルテックスミキサー処理(10分)し、多重
層小胞体を得た。更に、この溶液を多孔性ポリカーボネ
ート膜(孔径: i、o。
0.6,0.4,0.2 a m )を通し粒径180
nmの小胞体分散水溶液を得た。得られた小胞体分散水
溶液10m1をガラス容器に採り、窒素ガスで置換後密
封した。
これを5℃冷却後、5重量%亜硫酸水素ナトリウム水溶
液0.07m1 、次に5重量%過硫酸カリウム0゜1
7m1を加え6時間反応(重合率=43%)して高分子
小胞体分散水溶液を得た。窒素ガス雰囲気下でゲル濾過
カラム(充填剤:セファロースCL−4B。
媒体: 511MTris緩衝液(pH7,4,0,9
重蓋%塩化ナトリウム含有))処理を行い、低分子量体
を除去し、目的とする高分子小胞体(粒径: 180n
w)分散水溶液を得た。
実施例3 1.3−ビス(オクタデカ−trans、 2− tr
ans、 4−ジェノイル)グリセロ−2−ホスホコリ
ン(−船蔵(II)のn=12の化合物)1.173g
 (1,50%mol)。
オクタデカ−trans、 2− Lrans、 4−
ジエン酸(−船蔵(I[[)のn=12の化合物)0.
180 g (0,64mmol)及びコレステロール
0.579 g (1,50量鳳o1)を実施例1と同
様に処理して高分子小胞体(粒径:35n■)を得た。
実施例4 1.2−ビス(オクタデカ−trans、 2− tr
ans、 4−ジェノイル)グリセロ−3−ホスホコリ
ン(−船蔵(1)のn=12の化合物)2.346g 
(3,0mmol) 。
オクタデカ−trans、 2−trans、 4−ジ
エン#(−船蔵(III)のn=12の化合物)0.2
40 g (0,85mmol )及びコレステロール
1.158 g (3,0+++mol)をベンゼン4
0m1に溶解後、凍結乾燥した。得られた粉末に5 m
MTris緩衝液(pH7,4,0,9重量%塩化ナト
リウム含有)25■Iを加え、窒素ガス雰囲気下で水冷
しながら超音波処理(60w、20分)を行い、単層の
小胞体分散水溶液を得た。この溶液20 Ililミニ
5 重1%ヒトヘモグロビン水?8fi40曽Iを加え
、凍結(−j8°C)−融解(室温)処理を2回行った
。この溶液を多孔性ポリカーボネートIII(孔径:8
.5.3,2,1.0.6 pm等)に通した。窒素ガ
ス雰囲気下でゲル濾過カラム(充填剤:セファロースC
L−48.媒体:5Il阿Trisi衝液(pH7,4
゜0.9重量%塩化ナトリウム含有))処理を行い、未
内包ヘモグロビンを除去し、ヘモグロビン小胞体(粒径
:0.5μm)を得た。この溶液10■lを石英ガラス
容器に採り、窒素ガスで置換後密封し、・8℃に冷却し
た。これに、光増感重合開始剤として50mMアゾビス
(2−ジアミノプロパン)二塩酸塩水溶液0.3mlを
加えた後、高圧水銀ランプ(理工科学産業、 LIVL
−100)を用い、フィルターで360nm以下の短波
長光をカットした可視光線を照射して重合性脂質の重合
を行った。10時間後の重合率26%(ジエン基に由来
する255n−吸収体の吸光度の計時変化より決定した
)、窒素ガス雰囲気下、5°Cでゲル濾過カラム(充填
剤:セファ0−71.CL−4B、媒体: 5mMTr
istl衝液(pH7,4゜0.9重量%塩化ナトリウ
ム含有))処理を行い、低分子量体を除去し、目的とす
る高分子小胞体(粒径:0.5μm)分散水溶液を得た
。ヘモグロビン内包効率(小胞体中に内包されたヘモグ
ロビンM/仕込ヘモグロビンI比(%))ハ、15%で
あった。可視吸収スペクトル測定ではヘモグロビンの変
性は殆ど観測されなかった。界面活性剤(Triton
 X−100)添加時における高分子小胞体の安定性を
未重合の小胞体と比較した。未重合体では、31Mの界
面活性剤(Triton X−100)添加で完全に小
胞体が破壊されるが、高分子小胞体では、10mMの界
面活性剤(Triton X−100)添加でも破壊さ
れず安定であった。4 ’C137℃保存条件で60後
、ヘモグロビン漏出は2%以下であった。
実施例5 1.2−ビス(オクタデカ−trans、 2− tr
ans、 4ジェノイル)グリセロ−3−ホスホコリン
(−船蔵(1)のn=12の化合物)1.845 g 
(2,36m5ol)。
オクタデカ−trans、 2− trans、 4−
ジエン酸(−船蔵(III)のn=12の化合物)0.
135g (0,48−−of)及びコレステロ−1し
0.729 g (1,89mmol)をベンゼン30
創に溶解後、凍結乾燥した。得られた粉末に35重量%
ヒトヘモグロビン水溶液50釧を加え、窒素ガス雰囲気
下、室温(20〜25℃)でボルテフクスミキサー処理
(10分)し、ヘモグロビンを内包した多重層小胞体を
得た。更に、この溶液を多孔性ポリカーボネート膜(孔
径: 8,5゜3.2.1,0.6μmなど)を通し小
胞体分散水溶液を得た1M素ガス雰囲気下、5℃でゲル
濾過カラム(充填剤:セファロースCL −4B、媒体
: 5@MTris緩衝液(pH7,4,0,9重量%
塩化ナトリウム含有))処理を行い、未内包ヘモグロビ
ンを除去してヘモグロビン小胞体分散水溶液を得た。得
られた小胞体分散水溶液20m1をガラス容器に採り、
窒素ガスで置換後密封した。これを5℃冷却後、5を量
%亜硫酸水素ナトリウム水溶液0.05*I、次に5重
量%過硫酸カリウム0.12m1を加え4時間反応(重
合率=30%)し、高分子小胞体分散水溶液を得た。窒
素ガス雰囲気下、5℃でゲル濾過カラム(充填剤:セフ
ァロースCL −4B、媒体:5wMTrisil衝液
(p)f 7.4.0.9重量%塩化ナトリウム含有)
)処理を行い、低分子量体を除去し、目的とする高分子
小胞体(粒径:0,4μm)分散水溶液を得た。ヘモグ
ロビン内包効率(小胞体中に内包されたヘモグロビン量
/仕込ヘモグロビンI比(%))は、29%であった。
可視吸収スペクトル測定ではヘモグロビンの変性は殆ど
観測されなかった。界面活性剤(Triton X−1
00)添加時における高分子小胞体の安定性を未重合の
小胞体と比較した。未重合体では、3taMの界面活性
剤(丁ri tonX−100)添加で完全に小胞体が
破壊されるが、高分子小胞体では、10mMの界面活性
剤(Tri tonX−100)添加でも破壊されず安
定であった。4℃、37℃保存条件で6日後、ヘモグロ
ビン漏出は2%以下であった。
実施例6 1.3−ビス(オクタデカ−trans、 2−tra
ns、 4ジエノイル)グリセロ−2−ホスホコリン(
−般弐(II)のn−12の化合物0.880g (2
,40wmol)オクタデカ−trans、 2−tr
ans、 4−ジエン酸(−形式(III)のn=12
の化合物)0.192 g (0,69+uol )及
びIL/ステo −ル0.194 g (2,06+o
+ol )を用い実施例5と同様に処理して、ヘモグロ
ビン含有高分子小胞体(粒径:0,6μm)を得た。ヘ
モグロビン内包効率は20%であった。
実施例7 10d用ナスフラスコの中に、ベンゼンより凍結乾燥を
行うことで得た混合脂質(1,2−ビスCオクタデカ−
trans、 2− trans、 4−ジェノイル)
グリセロ−3−ホスホコリン/コレステロル/オクタデ
カ−2,4−ジエン酸 モル比。
7:7:2)300IIg、ヘモグロビンと等モルのイ
ノシトール6リン酸(IHP)とNADH5■阿を溶解
した精製ヘモグロビン水溶液(17g/!j!、メト化
率2.6%、−酸化炭素ガスを3分間吹き込み済み(−
酸化炭素錯体の生成は、可視吸収スペクトルの特性吸収
帯(λ■ax:419ns)で確認した。))6−1及
びガラスピーズを少々入れ、4°Cで15分間水和させ
た。その後ポルテックスミキサーで15分間処理した。
4℃で穴径8μ■、5μ鴎、3μ■2μ厘、1μ麿、0
.69履、0.4μ麿の順でポリカーボ2−ト@ (E
xtruder)処理を行った。0.4am膜を通した
サンプル5Illを、HCr−Trisi衝水(5mM
、pH7゜4)で置換したセファロースCL−4B(フ
ァルマシアファインケミカルス、スウェーデン)カラム
を用い、ヘモグロビンを内胞した小胞体分画と遊fit
(b分画に分離した(充填層の大きさ二半径3cm、高
さ15C11)。また、得られた小胞体のヘモグロビン
カプセル化効率、 [Hbi / [脂質1重量比、平
均粒径、メト化率ハソれぞれ、29Z、 1.51mg
/mg]、309.3+y71゜51nml、 3.O
Zであった。
5111用褐色バイアル瓶に上記ヘモグロビン小胞体格
?&4d!を入れ、ゴム栓で密封した。これにアルゴン
ガスを20分間室温下で吹き込んだ後、−酸化炭素ガス
を3分間吹き込んだ。
上記バイアル瓶中の小胞体のT線重合は、ジュワ氷冷中
氷冷下で行った。T線照射量は0.73[Mradlで
あり、重合反応の進行は、紫外吸収スペクトルのジエン
基に起因する吸収(245〜bを測定して確認した。重
合率は85Zであった。
上記で得られた重合化小胞体溶液を氷冷しながら60w
白色光を照射し、酸素ガスを1時間吹き込み、相当する
酸素錯体(オキシヘモグロビン)に転換した。−酸化炭
素の除去は、可視吸収スペクトルを測定し確認した。ま
た、重合後の粒径は、294.3±59.3 [ns+
]であり、重合前とほとんど変わらなかった。
常法に従いヘモックスアナライザー(TCSメジカルプ
ロダクト社(米国))を用い、ヘモグロビンに基づく可
視吸収スペクトルの酸素分圧依存性の測定から酸素結合
解離曲線を37℃、5mMTris 11衝水(pH7
,4)中で測定した。その結果、重合化小胞体に内包さ
れたヘモグロビンの酸素親和性(Ps。:ヘモグロビン
の50zが酸素化するのに必要な酸素分圧)は40■H
g、ヒル係数は1.65、肺−末梢組織間での酸素運搬
効率は38Zであった。
また、常法に従いレーザーフラッシュホトリシス測定(
■υnjsoku製測定装置)を行い、37℃、酸素分
圧149 waHg、5mMTris緩衝水(pH7,
4)中において、該デオキシヘモグロビンは迅速に酸素
を結合(10璽sec以内に酸素の結合を完了)するこ
とが分かった。
以上の結果より、本実施例で合成された重合化小胞体に
内包されたヘモグロビンが赤血球内ヘモグロビンと同等
に酸素を運搬する機能を持つことが明らかにされた。
参考例1 ヘモグロビン内包効率に及ぼす脂肪酸の種類の影響を、
実施例5に従って検討した(但し、重合反応前の未重合
小胞体を調整し、分析)。
結果を次表に示す、他の非重合性脂肪酸に比較して、重
合性脂肪酸(オクタデカジエン#)を負電荷成分として
用いた場合が高い内包効率及び[Hb1/[脂It] 
比([HbJはヘモグロビン)を与えることが分かった
エン酸(ODA)    18   2(trans)
   20   1.9尚、脂肪酸を用いない場合、ヘ
モグロビンの内包効率は低く(10%以下)、膜成分と
しての脂肪酸添加の有効性は明らかであった。
参考例2 実施例7と同様な方法で得られたヘモグロビンを内胞し
た重合化小胞体溶液を、4℃で限外濾過(排除限界分子
量2万の限外濾過膜を使用)濃縮し、ヘモグロビン濃度
10g/ aの濃厚溶液を得た。
この溶液の各種物性を測定し、結果を下表に示す。
本実施例で得られたヘモグロビン小胞体溶液の溶液物性
は人血液と同等であることが明らかにされた。
表 各種溶液物性測定結果 pH回転粘度     浸透圧 膠質浸透圧(mPa 
−s 、 37°C)”  (mOsm)  (s++
Hg)”7.4  8.4(7,5)      32
0  1.0(35)7.5(18,75) 6.8(37,5) 6、1 (75) 5.6 (150) ■)括弧内の値はせん断速度(share rate)
(s”)を表す。
2)括弧内の値は小胞体溶液に3重12のデキスランを
添加し膠質浸透圧を補正した場合の値を示す。
参考例3 実施例7で得られたヘモグロビンを内胞した重合化小胞
体の安定性を評価した。
該溶液を、4°Cの暗所で3ケ月保存後、該小胞体粒子
の平均粒径は全く変化しなかった。また、ヘモグロビン
の漏出も全くなかった(ヘモグロビンの漏出量の測定は
、セファロースCL−4Bカラムを用いて行った。)。
該溶液を一80℃で凍結後、室温で溶解してもヘモグロ
ビンの小胞体からの漏出は全く認められなかった、また
、粒径の変化も全くなかった。これに対し、未重合小胞
体では内胞されたヘモグロビンの約30zが小胞体外へ
漏出した。
該溶液に界面活性剤(トリトンX−100)を20重量
2添加しても重合化小胞体は安定であり、ヘモグロビン
の小胞体からの漏出もない。
以上の結果から、実施例7で合成した重合化小胞体は物
理的に極めて安定であること、また長期間保存可能であ
ることが明らかにされた。
参考例4 実施例7で得られたヘモグロビンを内胞した重合化小胞
体の表面電荷の測定の一つの方法として、ゼータ電位を
測定した(装置i:Pen Ke11社、La5erZ
ee %デル501) 、該小胞体の電位は、−17,
1mVであり、赤血球のゼータ電位にほぼ等しい。
〔発明の効果〕
本発明の高分子小胞体は、負電荷成分である重合性脂肪
酸が重合に関与して形成されたものである為、生体成分
との間の相互作用を最小限に止めることができ、しかも
ヘモグロビンの内包効率を高めることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重合性リン脂質、コレステロール、重合性脂肪酸
    からなる小胞体の重合物である高分子小胞体。
  2. (2)ヘモグロビン水溶液を内包した請求項1記載の高
    分子小胞体。
  3. (3)重合性リン脂質とコレステロールのモル比が1:
    2乃至3:2であるところの請求項1又は請求項2のい
    ずれかに記載の高分子小胞体。
  4. (4)重合性リン脂質と重合性脂肪酸のモル比が5:1
    乃至3:1であるところの請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の高分子小胞体。
  5. (5)重合性リン脂質として下記一般式( I )又は一
    般式(II)で表される化合物を用いると共に重合性脂肪
    酸として下記一般式(III)で表される化合物を用いた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の高分子
    小胞体(但し、式中nは12,10,8又は6の整数を
    表す)。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(III)
JP2033256A 1989-04-27 1990-02-14 高分子小胞体 Pending JPH03291216A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0449228A (ja) * 1990-06-15 1992-02-18 Nippon Kayaku Co Ltd リポソーム製剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0449228A (ja) * 1990-06-15 1992-02-18 Nippon Kayaku Co Ltd リポソーム製剤

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