JPH0328364B2 - - Google Patents

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JPH0328364B2
JPH0328364B2 JP59049200A JP4920084A JPH0328364B2 JP H0328364 B2 JPH0328364 B2 JP H0328364B2 JP 59049200 A JP59049200 A JP 59049200A JP 4920084 A JP4920084 A JP 4920084A JP H0328364 B2 JPH0328364 B2 JP H0328364B2
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JP
Japan
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oxygen
enriched air
air
moisture
enricher
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JP59049200A
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JPS60195002A (ja
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Toshio Motoki
Tsuguyasu Shimote
Kenko Yamada
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Priority to JP4920084A priority Critical patent/JPS60195002A/ja
Publication of JPS60195002A publication Critical patent/JPS60195002A/ja
Publication of JPH0328364B2 publication Critical patent/JPH0328364B2/ja
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は窒素より大きい速度で酸素を透過させ
ることができる選択透過膜を用い、大気から酸素
の豊富な空気を安定して効率よく得る装置に関す
るものであり、特に医療用に使用するに適した膜
法による酸素富化器に関するものである。
[従来技術] 近年ぜんそく、肺気腫症、慢性気管支炎等の呼
吸器系器官の疾患に苦しむ患者が多く、その最も
効果的な治療法の一つとして酸素吸入法がある。
しかしこの酸素吸入法において60%以上の高酸
素濃度空気を吸収させると、治療効果よりかえつ
て肺炎症や神経障害等を起し、害になることが知
られており、酸素濃度は長時間吸入しても安全で
ある50%以下が一般に用いられる。
一方、酸素源としては現在の多くは深冷分離法
によつて得た純酸素ボンベ等につめ供給する方法
あるいは液化酸素を直接蒸発させて配管により供
給する方法がとられているが、純酸素ガスを空気
で混合稀釈して所望の酸素濃度に下げること、酸
素切れの監視、純酸素ガスによる火気管理の厳し
さ、あるいは高圧ボンベの取扱い等管理の厳しさ
が要求され、また、取換えや連搬に煩雑さがあ
る。そのためこの方法は特に一般家庭内で使用す
るのは困難である。
一方大気中の酸素分離・濃縮法としては、酸素
より窒素をより選択的に吸着するゼオライト等の
吸着剤を用いた吸着分離法が知られている。この
吸着分離法による医療用酸素富化器が最近開発さ
れているが、吸着剤に空気を吸着及び離脱させる
必要性から、操作圧力は加圧及び/又は減圧を繰
返す、いわゆるプレツシヤー・スイング方式であ
り、騒音が大きくその騒音が大きくなつたり小さ
くなつたりの繰返しで使用者、特に病人にとつて
苦痛を感じさせる。更にこの吸着法によつて得ら
れる酸素濃度は一般に50〜90%の高酸素濃度空気
であり、また吸着剤は水蒸気をより吸着するの
で、得られる空気は乾燥空気であり、吸入療法に
あたつては別途加湿が必要となる。
そこで空気中より連続的に酸素富化空気を得、
しかもその富化空気が長時間吸入しても安全であ
る50%以下の酸素濃度であり、騒音の小さい、か
つ耐久性のある、小型の酸素富化器が開発できれ
ば長期に亙る呼吸器系器官疾患者にとつて極めて
望ましいことである。
かかる要求にかなう酸素富化器として、窒素よ
り大きい速度で酸素を透過させることができる選
択性酸素透過膜を用いた膜法による富化器が提案
されている(例えば特開昭51−6876、特開昭51−
5291号公報参照)。
この膜法による酸素富化器の特徴は、一般に膜
の酸素と窒素の選択性は2〜5の範囲にあること
から一般の空気分離で得られる酸素濃度は50%以
下であること、一般に酸素及び窒素より水蒸気の
透過の方が大きいため膜を透過して得られる富化
空気は加湿されてでてくるため特に酸素富化空気
吸入時に加湿を必要としないこと、膜自体が超フ
イルターであるためゴミや細菌などの全くない清
浄空気として得られること、さらに操作圧を減圧
だけすなわち真空ポンプを使用した場合騒音の小
さな富加器ができることなどにあり、減圧タイプ
の膜法酸素富化器は医療用として最適な富化器と
言える。
ところで膜法により得られる酸素富化空気は前
述の通り水蒸気の透過の方が大きいため空気中含
まれる水蒸気が濃縮されて含まれる。これを更に
詳しく定量的に説明すると、一般の高分子よりな
る酸素選択透過膜において水蒸気の透過係数は酸
素の透過係数に比し一桁も大きいことが通常で、
このような場合膜の大気と接触する側(以下源流
側、高圧側あるいは大気側とよぶ)を大気圧下
(通常760Torr)で、ガスの透過する側(以下透
過側、低圧側あるいは富化空気側とよぶ)を減圧
下とした状態で膜を透過した富化空気中の水蒸気
割合および大気に対する水蒸気の濃縮割合は大略
次式で表わされる。
t1=RHR・hs/PL t0=RHR・hs/PH Vy=t1/t0=PH/PL ここで、 t1;富化空気中の水蒸気割合(V/V%) t0;大気中の水蒸気割合(V/V%) RHR;大気側の相対湿度(%) hs;大気側温度での飽和水蒸気圧(mmHg) PL;低圧側圧力(Torr) PH;大気側圧力(通常760)(Torr) y;富化空気中の大気に対する水蒸気濃度倍率
(−) である。
医療用酸素富化器に用いうる実用的な真空ポン
プの範囲では通常低圧側圧力PLは100〜200Torr
であり、上式にあてはめて高圧側圧力PHを
760Torrとして水蒸気濃縮倍率yを求めると3.8
〜7.6倍となつており、富化空気は減圧下あるい
は高圧下ではその中に含まれる水蒸気は凝縮しな
いが常圧下に移行する及び/又は温度が低下した
場合には容易に水蒸気が凝縮し導管部に水滴とな
つて付着する。
このような導管部での水滴発生は膜透過直後で
のような無菌雰囲気下では最近の繁殖の場とはな
らないが、富化器から出た導管部のように使用時
以外の時大気と接触する可能性のある場合では浸
入あるいは付着細菌の繁殖の場となり以後使用時
吸入用空気としては不適となるし、またたとえ無
菌であるにせよ導管内に付着した水分が患者の富
化空気吸入部へ輸送され患者に不快感を与えるの
みならず、咳・クシヤミを誘起する原因ともな
る。このため膜法を採用する酸素富化器において
は富化器の内部で積極的に過剰水分を除去する手
段が工夫されている。一般的には真空ポンプを出
てきた酸素富化空気の通る導管を取入空気と効率
よく接触させる熱交換器状に構成し、該熱交換器
状導管(以下冷却手段と略記する)で富化空気を
取入空気の温度に近い温度迄冷却し過剰水分を凝
縮せしめ、凝縮した過剰水分と非凝縮水蒸気・酸
素濃縮空気を含む富化空気を分離する手段(以下
水分分離手段と略記する)を設けて過剰水分を除
去している。
然るに、かかる冷却手段及び水分分離手段の構
成をとつても冷却手段により冷却される富化空気
の温度は取入空気温度以下には下りえず、一般的
には0.5〜2℃程度高く、富化器から出た導管部
では水滴の発生速度は遅いとは云え徐々に導管壁
に発生しやがては成長し、患者の方へ富化空気移
動に伴なう粘性力で移動してゆき、前述の患者に
見られる問題が発生する。この様な現象は夏期の
如き高温多湿時クーラー等を使用する時あるいは
冬期での扉の開閉あるいは換気のための窓の開閉
がなされる時顕著である。即ち夏期のクーラー使
用時の場合、クーラーの温度制御中に起因する室
温の変動があり、富化器外へ出ている導管(輸送
導管と略記する)は寸法が小さく熱容量も小さい
ため導管の外壁は冷風(平均室温より低い温度の
室内循環風を意味する)により急速に冷却され平
均の室温以下の温度となり、一方富化器自体は熱
容量も大きく富化器より排出される富化空気は平
均室温より大きくは下がらないため、結果的に輸
送導管内での水滴発生が急激となり、一度発生し
た水滴は容易に再蒸発せず結果的に輸送導管内で
の水滴蓄積となつてしまう。一方冬期の場合、扉
あるいは窓の開閉で冷気が浸入すると冷気は床近
くを流れ、床近くの空気温度は平均室温よりかな
り近い温度となつてしまう。一般に上述の輸送導
管は富化器より患者の吸入部位迄の間は床上に置
かれることが多く、このような冷気浸入時に輸送
導管外壁が平均室温以下に冷やされ、容易に輸送
導管内での水滴発生を誘起し、前述の夏期クーラ
ー使用時と同様の問題となる。
この対策として、輸送導管内で発生した水分を
とるためのトラツプを患者吸入部位直前に設ける
とか、輸送導管を保温あるいは加熱手段を輸送導
管に沿わせたヒーター付導管を使用する方策がと
られているが、前者はよほど注意しないと細菌の
繁殖の場となりうるし後者の導管に工夫をこらす
方策は寸法が大きくなり高価になるとともに導管
の可撓性が減少し取扱い上不便となつてくる。
[発明の目的及び構成] 本発明者らは、膜法による酸素富化器の加湿不
用となる特徴を生かし、上述の如きの使用時の問
題を解決することを目的として鋭意研究した結果
本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は大気より酸素富化空気を得
る酸素富化器であつて、選択性酸素透過膜よりな
るエレメントの多数の配列を収納したモジユー
ル、該モジユールの各エレメントの内部を減圧に
し、かつ酸素富化空気を取り出すための真空ポン
プ、該配列に大気の流れを生じさせる手段、器外
から取り入れられる大気の流れと接触し真空ポン
プから出てくる酸素富化空気の温度を下げ、かつ
酸素富化空気に過剰に含まれる水蒸気を凝縮させ
る冷却手段、凝縮水分を酸素富化空気より分離す
る水分分離手段、凝縮水分が分離された酸素富化
空気を暖める加温手段、及び酸素富加空気を使用
のために取り出す手段から主として構成される酸
素富加器であつて、かかる構成要件に加えて、該
冷却手段が、該配列に向う大気の流れの中に配置
されて大気の流れと接触する部分の少なくとも一
部が該水分分離手段で分離された水分を保持する
機能を持つ部材又は部位を有すること、及び又は
該水分分離手段と酸素富化空気を使用のために取
り出す手段との間に減圧手段を有することを特徴
とする酸素富化器を提供するものである。
かかる本発明の酸素富化器は、例えばそれを使
用する患者に向う輸送導管内に水滴発生が認めら
れず、かつ効率よく酸素富化空気を提供すること
ができる。
かかる本発明の富化器を図面を用いて更に詳し
く説明するが、図面は本発明の一実施態様を示す
にすぎず、本発明は図面により制限をうけるもの
ではない。
第1図は本発明の酸素富化器の構成の1例を模
式的に示すための参考例を示したもので、破線は
大気側の空気の流れを、実線は酸素富化空気側の
流れを示す。破線で示される様に酸素富化器の周
囲の室内空気Aは空気取入口1より酸素富化器内
に導かれ冷却手段2と接触した後フアン3により
モジユール4内に送られモジユール4内で酸素濃
度の低くなつた空気(貧化空気)は真空ポンプ5
を冷却した後通路22を通り後述する加温手段1
2及び通路23を経て、酸素富化器外へ空気排出
口6より貧化空気Cとして排出される。この様な
空気の流れ系路は酸素富化器の内部筐対構造を工
夫して形成されるのが一般的である モジユール4には選択性酸素透過膜よりなるエ
レメント(図示せず)が多数配列され、該エレメ
ントの透過膜の片側には室内空気がフアン3によ
り掃引される流路が、反対側には該透過膜を透過
した富化空気が流れる流路が夫々設けられ、上記
透過膜が中空糸状に形成されている場合は中空糸
自体が上記流路を構成することとなるが、平面状
に形成されている場合(一般的には枠組積層ある
いはスパイラルと呼ばれている)は通常透過側に
流路形成部材を設け酸素富化空気の流れが円滑に
なるよう配慮がなされる。この様な構造をもつ透
過膜の両側に圧力差があると、その両側の圧力比
に応じて透過側に酸素濃度の高い空気が得られ
る。ちなみに、高圧側の圧力を760Torr(大気
圧)、低圧側の圧力を160Torr、透過膜の選択性
を4(酸素の透過速度が窒素のそれの4倍)の時
通常空気を供給した際には酸素富化空気中の酸素
濃度は約40%となる。
この圧力比の発生手段、即ち高圧側が大気圧の
場合では減圧発生手段として真空ポンプ5が設け
られ、該真空ポンプ5の吸引口7へ前記エレメン
トで発生する富化空気を集める導管手段8と導管
9で連通され、富化空気は真空ポンプ5内で圧縮
され、大気圧以上の圧力で吐出口10より導管1
1へ排出される。
導管11の他端は冷却手段2に連通し、該冷却
手段2で真空ポンプ5の吐出口10より排出され
た高温の富化空気と多量に掃引される室内空気が
熱交換をし、高温の富化空気が室温近くの温度ま
で冷却されるとともに富化空気内に過剰に含まれ
る水蒸気が冷却凝縮される。このように冷却され
て水滴の混在した富化空気は導管13を通つて水
分分離手段14に導かれ、凝縮水分と飽和水蒸気
分を含んだ富化空気とに分離され、富化空気は導
管15を通り、加温手段12に導かれる。該加温
手段の熱源としては、第1図に示される如く真空
ポンプ5の冷却用空気が該真空ポンプと接触する
ことによつて暖められた空気を通路22より導入
して用いる。該加温手段12を通過後、富化空気
は導管17に導かれ、流量計19で流量を監視しな
がら流量調節弁18で吸入療法に必要な富化空気
流量となる様に調節して富化空気Bとして使用に
供され、一方水分分離手段14で分離された水分
は導管20を介して排出される。
尚、該加温手段12の形式としては、単なるパ
イプ状、コイル状あるいは二重管形式その他のい
ずれでもよい。またその熱源としては前記真空ポ
ンプにより暖められた空気(通路22より供給)
以外に、電気ヒート等も使用できるが、熱効率、
安全性の点で通路22より供給される真空ポンプ
5によつて暖められた空気が好ましい。
第2図は、本発明の酸素富化器の1例を模式的
に示したものである。前記第1図の例示に加え
て、第2図では、前記冷却手段2が前記配列に向
う大気の流れと接触する部分の少なくとも一部が
前記水分分離手段14で分離された水分を保持す
る機能を持つ部材又は部位21を有するものであ
り、さらに該水分分離手段14を前記加温手段1
2の間に減圧手段16を有する場合の酸素富化器
が示されている。尚、該減圧手段16は加温手段
12の後に設けることもできる。
この様に、本発明は、モジユール4で酸素の富
化された空気内に過剰に含まれる水蒸気を水滴と
して除去し使用に供される酸素富化空気中に水滴
が発生することを防ぐために、冷却手段2、水分
分離手段14に加えて加温手段12、さらには水
分保持機能を有する部位21及び/又は減圧手段
16を設置したものである。
該加温手段12は、その前迄に出来るだけ水分
を除去した酸素富化空気を再加熱することにより
その水蒸気あつを飽和水蒸気圧以下の状態にせし
めて、水滴の発生が生じにくくする機能を有す
る。
また水分保持部位21及び減圧手段の機能は次
の通りでる。即ち冷却手段2に室内空気に単に接
触させる場合冷却される富化空気の温度は室内空
気の温度以下にはなり得ず、通常室内空気温度よ
り0.5〜2℃程度高く、先述の如く酸素富化器か
らの輸送導管での水滴付着の問題が発生する。こ
のため水分分離手段14の酸素富化空気下流側に
水分調整用減圧手段16を設け、冷却手段2での
水分凝縮時の圧力を大気圧より高くし富化空気の
水蒸気分圧を室内空気温度に相当する飽和水蒸気
の分圧以下とする方策がとられる。かかる手段を
とる場合、凝縮時の圧力を高くとれば先述の輸送
導管での水滴付着の問題は解消されるが、導管2
0内での圧力降下を相当大きく発生させる工夫が
無いと導管20からの酸素富化空気の洩れが大き
くなり、導管15へ導かれる酸素富化空気量の減
少及び真空ポンプの吐出側が相当の加圧状態のた
め吐出流量減少および所要動力増大と新たな問題
が発生し、いたずらに上記減圧手段16で圧力降
下を大きくすることは出来ない。
然るに本発明では、水分分離手段14で分離さ
れた水分は導管20を介して冷却手段2の外表部
に設けられた水分保持部位21(即ち室内空気と
接する部位)に導かれ、該部位21では水分と室
内空気が接触しているため室内空気の相対湿度に
応じて該部位21の付着水分が蒸発してこの蒸発
水分の蒸発潜熱に応ずる温度だけ室内空気温度よ
り該部位21が過冷却され、冷却手段2の熱交換
部の表面温度は実質的に室内空気温度以下に冷却
される。通常の酸素富化器の構成・構造では、室
内空気の相対湿度にもよるがこの過冷却温度は1
〜4℃で生成される富化空気の温度は室温と同程
度あるいはそれ以下となり、先述の輸送導管での
水分付着の問題は解消される。。一定温度の室内
では、先述の減圧手段を用いずとも本構成のみ
で、又はそれに加えて水分保持部位21で酸素富
化器の機能は十分発揮されるが、一般に室内の温
度は局所的に見ればたえず変動しており、これら
の小巾ではあるが急峻な温度変化に対応するた
め、前記減圧手段の併用が望ましく、特に冬期の
室内暖房時の扉開閉時の冷風、あるいは夏期の冷
房時のクーラーの入切による冷風温度変化がある
場合に有効である。従つてより好ましい酸素富化
器の構成は該減圧手段の減圧度を調整出来るよう
にすることである。全体的空気調和システムを採
用している病院等に於ては通年に亙つて冷風等に
よる温度変化も少なく、前記減圧手段は必ずしも
必要はない。
本発明にかかる酸素富化空気の過冷却の効率的
な実施方法は、酸素富化空気の冷却手段全周に亙
つて過冷却となるようにすればよいが、室内の相
対湿度が低くかつ水分の蒸発速度が大きい構成を
もたせた時過冷却による酸素富化空気の温度が下
りすぎる場合があり、水分の湿潤状態を発揮させ
る態様に応じて冷却手段の一部あるいは全周で水
分蒸発を行なわせねばならない。当然のことなが
ら、水分蒸発速度の遅い態様では冷却手段の熱交
換面積の中での過冷却部の面積は増大する。
以下に過冷却の種々の態様につき更に詳述す
る。水分分離手段で分離された水分を冷却手段に
確実に保持させるためには、冷却手段の過冷却実
施部位(以下過冷却部と略す)に、それ自体が吸
湿性をあるいは水分保持機能を有しかつ付着した
水分を効率よく蒸発させるため室内空気と酸素富
化空気との間の熱移動速度が大きい構成をとる必
要がある。
最も一般的には過冷却部にガーゼ、不織布、綿
等の吸湿部材を薄く取り付け、これらの部材の繊
維間、綱目間に水分保持をさせる方法である。こ
の場合吸湿部材の単位面積当りの水分保持量が大
きくかつ熱移動速度も大きいので、通常は冷却手
段全表面の1/5〜1/3程度の過冷却部で十分
である。
この様に部分的に過冷却部を設ける場合、室内
空気の温度が出来るだけ低く、かつ酸素富化空気
も出来うる限り低い所で実施することが望まし
く、このため冷却手段は向流的に配置するのがよ
く、室内空気を上昇気流となすのが器内構成上好
ましい。従つて過冷却部は冷却手段の下部より設
置していくことが好適である。
一方水の表面張力を利用して水冷却部に水分を
保持せんとする場合には多孔質スポンジ、金綱、
プラスチツクネツト等が採用できる。この際水分
保持機能が割合小さく又熱移動速度が水の熱的性
質に左右されるので、実施の際は注意を要する。
本発明者らの検討結果によれば、水分保持量が部
材の体積に対して10V/V%以上、部材の総厚み
が2mm以下が好ましい。
表面張力を利用し、かつ熱移動速度を大きくし
た過冷却部構造として第3図あるいは第4図が好
ましい。第3図は冷却手段の周りに薄いヒレ、即
ちフイン、30a,31bを設けフイン表面に水
分を保持させたフイン上を水分が次々とあるいは
流れる間に水分を蒸発させるもので、酸素富化空
気への熱移動は主としてフインを介して行なわれ
る。フインの形態としては板状で熱伝導度に優れ
たものであればどのようなものでもよいが、金属
性金綱は水分保持性も向上し好適であり、フイン
をら旋状に形成する事も好適である。
第4図は過冷却部表面そのものに水分を保持さ
せる構造であり、冷却手段の表面に凹凸32が設
けられている。過冷却部面積は大きく要するが構
造が簡便で、凹凸をら旋状的に構成すれば更に性
能がよくなる。
[効果] 本発明の酸素富化器は、酸素富化空気中の過剰
の水分を除去するための機能を強化して、使用に
供される酸素富化空気における水滴発生を極めて
少なくしたものである。さらに言えば、冷却手段
2、水分分離手段14及び加温手段12を用いる
ことにより流出富化空気Bの水分を低くすること
が出来ることに加えて第2図の如くさらに水分保
持機能を有する部位21を加えた場合、殊には更
に減圧手段16を加えた場合には、その水分除去
効果が高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は酸素富化器の全体構成を示すものであ
り、及び第2図は、本発明の酸素富化器の空気の
流れ及び各部の作用効果を示すための全体構成図
で、第3図、第4図はそれぞれ、本発明の酸素富
化器に使用される冷却手段の部分拡大図の一例を
示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大気より酸素富化空気を得る酸素富化器であ
    つて、選択性酸素透過膜よりなるエレメントの多
    数の配列を収納したモジユール、該モジユールの
    各エレメントの内部を減圧にし、かつ酸素富化空
    気を取り出すための真空ポンプ、該配列に大気の
    流れを生じさせる手段、器外から取り入れられる
    大気の流れと接触し空気ポンプから出てくる酸素
    富化空気の温度を下げ、かつ酸素富化空気に過剰
    に含まれる水蒸気を凝縮させる冷却手段、凝縮水
    分を酸素富化空気より分離する水分分離手段、凝
    縮水分が分離された酸素富化空気を暖める加温手
    段、及び酸素富化空気を使用のために取り出す手
    段から主として構成され、該冷却手段が、該配列
    に向う大気の流れの中に設置されて大気の流れと
    接触する部分の少なくとも1部が該水分分離手段
    で分離された水分を保持する機能を持つ部材又は
    部位を有することを特徴とする酸素富化器。 2 大気より酸素富化空気を得る酸素富化器であ
    つて、選択性酸素透過膜よりなるエレメントの多
    数の配列を収納したモジユール、該モジユールの
    各エレメントの内部を減圧にし、かつ酸素富化空
    気を取り出すための真空ポンプ、前記配列に大気
    の流れを生じさせる手段、器外から取り入れられ
    る大気の流れと接触し真空ポンプから出てくる酸
    素富化空気の温度を下げ、かつ酸素富化空気に過
    剰に含まれる水蒸気を凝縮させる冷却手段、凝縮
    水分を酸素富化空気より分離する水分分離手段、
    該凝縮水分が分離された酸素富化空気を暖める加
    温手段、及び酸素富化空気を使用のために取り出
    す手段から主として構成され、該水分分離手段と
    酸素富化空気を使用するために取り出す手段との
    間に減圧手段を有することを特徴とする酸素富化
    器。 3 大気より酸素富化空気を得る酸素富化器であ
    つて、選択性酸素透過膜よりなるエレメントの多
    数の配列を収納したモジユール、該モジユールの
    各エレメントの内部を減圧にし、かつ酸素富化空
    気を取り出すための真空ポンプ、前記配列に大気
    の流れを生じさせる手段、器外から取り入れられ
    る大気の流れと接触し真空ポンプから出てくる酸
    素富化空気の温度を下げ、かつ酸素富化空気に過
    剰に含まれる水蒸気を凝縮させる冷却手段、凝縮
    水分を酸素富化空気より分離する水分分離手段、
    凝縮水分が分離された酸素富化空気を暖める加温
    手段、及び酸素富化空気を使用のために取り出す
    手段から主として構成され、該冷却手段が、該配
    列に向う大気の流れの中に設置されて大気の流れ
    と接触する部分の少なくとも一部が該水分分離手
    段で分離された水分を保持する機能を持つ部材又
    は部位を有し、該水分分離手段と酸素富化空気を
    使用のために取り出す手段との間に減圧手段を有
    することを特徴とする酸素富化器。
JP4920084A 1984-03-16 1984-03-16 酸素富化器 Granted JPS60195002A (ja)

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JP4920084A JPS60195002A (ja) 1984-03-16 1984-03-16 酸素富化器

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