JPH03279335A - 免疫複合体 - Google Patents

免疫複合体

Info

Publication number
JPH03279335A
JPH03279335A JP2287648A JP28764890A JPH03279335A JP H03279335 A JPH03279335 A JP H03279335A JP 2287648 A JP2287648 A JP 2287648A JP 28764890 A JP28764890 A JP 28764890A JP H03279335 A JPH03279335 A JP H03279335A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
immune complex
physiologically active
monoclonal antibody
urokinase
active substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2287648A
Other languages
English (en)
Inventor
Sunao Hamaguchi
直 濱口
Jun Sato
純 佐藤
Kazuhiro Doken
道券 一浩
Susumu Iwasa
岩佐 進
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to PCT/JP1991/000136 priority Critical patent/WO1991012022A1/en
Priority to EP91903666A priority patent/EP0514544B1/en
Priority to AT91903666T priority patent/ATE106251T1/de
Priority to JP50346291A priority patent/JP3260364B2/ja
Priority to DE69102265T priority patent/DE69102265T2/de
Priority to CA002073964A priority patent/CA2073964A1/en
Publication of JPH03279335A publication Critical patent/JPH03279335A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は治療上有効な生理活性物質と該物質の生体内に
おける分布容積を約0.5倍以下に減少させうるモノク
ローナル抗体との免疫複合体に関する。
従来の技術 生理活性物質はヒトないしは動物などの疾病の治療に有
効であるが、反面使用方法を誤ると疾病が治療できない
ばかりか、重篤な副作用をひきおこし、場合によっては
、ヒトないしは動物を死に至らしめることも起こり得る
。したがって、生理活性物質を生体に投与し、ヒトない
しは動物などの疾病を治療するためには、該生理活性物
質を必要な場所に、適当な濃度で、適当な時間だけ存在
させることを十分考慮する必要がある。そのためには多
くの場合、1)使用方法を最適なものとするか、2)本
来の生理活性物質の製剤処方で工夫するか、3)生理活
性物質本体の構造を修飾することによってまったく別の
化合物とするといったことがなされる。
l)使用方法の工夫の例としては投与方法の変更(静脈
内投与、皮下投与、筋肉内投与、経ロ投与など)を挙げ
ることができるが、薬物の分布、半減期そのものを変え
ることはできない。2)製剤処方の例としてはリポソー
ムとマイクロカプセルを挙げることができるが、いずれ
もベシクル中に薬物ないしは薬物溶液を内封させたもの
であり、おもに薬物の徐故によって生体内で適当な濃度
を保つよう試みたものである。しかしながら、薬物その
ものの半減期や分布を変えることは一般にはむずかしい
。3)生理活性物質本体の構造を修飾する場合には、生
体内半減期、分布、代謝などの性質を変えることができ
るが、生理活性物質本体の薬理作用が質、量ともまった
く変わってしまうこともある。
以下に、たとえばインターロイキン−2(以下、IL−
2と略称することもある。)を例として具体的に従来の
技術を説明する IL−2はレクチンまたは抗原で活性化されたTJI胞
によって生成される可溶性蛋白質で、NK細胞、キラー
T細胞、ヘルパーT細胞、B細胞の増殖・分化を促進す
るなどの作用によって細胞性免疫を強化し、免疫の低下
した状態を正常に戻すのに有用である。IL−2のこの
免疫活性は、癌、細菌またはウィルス感染、自己免疫疾
患、免疫不全等に対する治療に有用である。
しかしながら、IL−2は生物学的半減期が小さく、分
布容積が大きい。例えばrL−2は人に投与した場合の
血液中からの消失半減期は6.9分(M、 Taotz
e et al、、ジャーナル・オブ・イムノロジー(
Journal  of  I+mmunology)
、 135 、2865−2875 (1985))と
報告されている。IL−2の分布容積の計算がなされた
例は少ないが、I L−2を投与したときの投与初期の
血漿中濃度が低く、その原因として血漿中以外に細胞外
液にも分布することが一つの原因として推定されている
(C,Bindon et al、 Br1tish 
 Journal  ofCancer 47 、 1
23 133(1983))。このようにサイトカイン
は生体からの消失が早く、分布容積が大きく、実際の治
療に際しては充分な作用を発揮しにくい、あるいは大量
の投与量を必要とすることが予想される。大量に生体に
投与した場合には生体全体にI L−2が分布し、副作
用が大きくなることが予想される。
このようなIL−2の性質を改善する目的で治療スケジ
ュールを改善する。例えば全投与量を変えずに、投与回
数を増すことによって血中での作用時間を増すことが試
みられている(大津ら、キャンサー・イムノロジー・ア
ンド・イムノセラビー(Cancer  Immuno
logy  and  1wmunotherapy)
、1旦、 71−80 (1989))。またI L−
2の血液中での半減期を大きくさせる目的で、!L−2
にポリエチレングリコールを結合させる方法がある(画
材ら、特開昭60−226821号公報、あるいはN、
 Katre at al、、 PCT/US 86/
 01252 (W087001056A))。しかし
この場合には分布容積はIL−2のそれと変わらないの
で、生体全体にIL−2が分布し、投与量が同じ場合に
は副作用は減少しないことも予想される。
ウロキナーゼ生理活性物質は人尿または、人腎細胞組織
培養により網製されており、プラスミノーゲンを加水分
解して直接プラスミンを生成し、フィブリンを溶解する
。制ガン剤との併用、脳血栓および末梢動・静脈閉塞症
や急性心筋梗塞の治療に広く用いられている。プラスミ
ノーゲンの直接的なアクチベーターであり、投与量は日
本では通常約2400〜約24万IU/日が用いられる
人には、瞬間的に或は持続的に動脈内ないしは静脈内に
注入されることが行われている。さらにウロキナーゼに
は高分子型ウロキナーゼ、低分子型ウロキナーゼ、プロ
ウロキナーゼが知られている。
最大の薬効を得る目的で、全投与量を変えずに、治療ス
ケジュールを改善し、血中濃度を一定に保つ試みが行わ
れることもある。例えば、人には瞬間的に或は10分程
度にわたって、全投与量の10%を静脈内に投与し、さ
らに4時間にわたって残り90%を静脈内に持続注入す
ることによって、血中濃度を一定とし、最大の効果を得
ようとする方法である。しかしこの場合には分布容積は
ウロキナーゼのそれと変わらないので、生体全体にウロ
キナーゼが分布し、投与量が同じ場合には副作用は減少
しないことも予想される。
ウロキナーゼの標的である血栓が血管内に存在すること
を考えると、血中にウロキナーゼを長時間高い血中濃度
で存在させるためには、ウロキナーゼの半減期を増加さ
せ、分布容積を約0.5倍以下に著しく小さくするよう
な試みが求められている。
一方、モノクローナル抗体を選択して、インター7エロ
ンーαの半減期を長くするようなモノクローナル抗体−
インターフェロン−α免疫複合体を作製する方法が報告
されている(プリングら、特許出願公表昭60−502
104、PCT/US84101389 (WO851
00974)Ca、ncer   Re5earch、
  45゜2421−2424.1985)。上記特表
昭60−502104およびWO35100974にお
いては、インターフェロン−αを静脈内投与したときの
分布容積は20.8iII2であり、モノクローナル抗
体・インターフェロン−α免疫複合体を投与したときの
分布容積は19.2−とほとんど変化がないことが示さ
れている。 上記Cancer  Re5earchに
はインターフェロン−σを静脈内投与したときの分布容
積は17.2mであるのに比し、モノクローナル抗体・
インターフェロン−α免疫複合体を投与したときの分布
容積は11.9としており、従って、該免疫複合体の場
合には分布容積は0.69倍にしか減少していない。こ
の程度の減少では、薬効の増強効果はあったとしても著
しいものではない。
生体内での生理活性物質の存在場所、濃度、時間の関係
を解析する方法としてファーマコキネチックスがよく用
いられ、得られたパラメーターは、生体内での生理活性
物質の存在場所、濃度、時間の関係を表わしている。例
えば生理活性物質を血中に静脈内投与し、生理活性物質
の血中濃度を最も簡単なワンコンパートメントモデルで
ファーマコキ不チカルに解析すると生理活性物質の生体
内での分布に関係する分布容積と半減期に関係する′消
失速度定数が得られる。
またモノクローナル抗体の一種である二重特異性抗体は
既に上記7リンケらの方法あるいは他でも試みられてい
るが、生体内での分布容積を変化させるような抗体につ
いては未だ報告されていない。
発明が解決しようとする課題 生理活性物質の分布容積を該生理活性物質単独の場合よ
り著しく減少させうるような生理活性物質−モツクロー
ナル抗体免疫複合体ができれば、血中濃度を高くしてよ
り有効にその効果を発揮することができ、また副作用を
軽減することができる。
課題を解決するための手段 本発明者らは、生体に投与したときの生理活性物質の分
布容積を該物質単独投与の場合より減少させうるモノク
ローナル抗体−生理活性物質の複合体につき研究を重ね
た結果、生理活性物質の分布容積を約0.5倍以下に減
少させ得る免疫複合体が生理活性物質の生体内での血中
濃度を高めることができ、薬効を著しく増強することが
できるという知見を得、そのような免疫複合体を得るこ
とに成功し、本発明を完成した。
本発明は、生理活性物質と、生体内での該物質の分布容
積を該物質単独の場合より約0.5倍以下に減少させう
るモノクローナル抗体との免疫複合体である。
生理活性物質は生理活性をもつ物質で、生物体の生活活
動を維持し恒常性を保つと共に、発展させるために必要
な物質である。疾病の際にはこのような生理活性物質を
利用することによって、生物体の機能を正常な状態にま
で改善することが可能である。
本発明の生理活性物質としては、たとえばサイトカイン
、細胞成長因子、ホルモン、酵素等のタンパク、ペプチ
ドや、これらの生理活性を有するミュータント、フラグ
メント等が挙げられる。これらのアンタゴニストやアゴ
ニストも挙げることができる。またステロイ下類やその
アンタゴニストやアゴニストも挙げることができる。ま
た、アラキドン酸カスケードも挙げることができる。サ
イトカインの例としてはたとえばマクロファージを抗原
で活性化して得るインターロイキン−1、抗原でT細胞
を活性化するインターロイキン−2、T細胞のうち特定
のクローンで産生されるインターロイキン−3、その他
、T細胞によって産生されるインターロイキン−4や、
T細胞代替因子(TRF、またはB細胞分化因子(BC
DF))、抗原特異的サプレッサー因子(TsF)、可
溶性免疫反応抑制因子(S I RF)、サプレッサー
誘導因子(SIF)、インターフェロン−γ(IFN−
γ)、B細胞より産生されるB細胞増殖因子(BCGF
)、B細胞分化促進因子(BCDF)、B細胞増殖抑制
因子(SBF)、あるいは、B細胞やT細胞から産生さ
れるといわれるマクロファージ活性化因子(MAF)、
マクロファージ遊走阻止因子(MIF)、白血球遊走阻
止因子(LIF)、リンホトキシン(LT)、マクロフ
ァージなどによって産生されるインターフェロン−a(
IFN  a)、顆粒球コロニー刺激因子(G −CS
 F )、マクロファージコロニー刺激因子(GM−C
5F)、単球コロニー刺激因子(M−C3F)、繊維芽
細胞から産生されるインターフェロン−β(IFN−β
)などが挙げられる。これらの他にはインターロイキン
−5やインターロイキン−6などの他のインターロイキ
ン類、マクロファージ走化性因子(MCF)、リンパ球
遊走因子(LCF)などのような走化性因子、血管透過
性因子(VPF)などの炎症性リンホカイン、細胞障害
性T細胞から産生されるパーホリン、リンパ球由来のリ
ンホトキシンなどの殺腫瘍因子なども挙げられる。また
、細胞成長因子のおもなものとしては、繊維芽細胞、平
滑筋細胞をおもな標的とする血小板由来細胞成長因子(
PDGF)、繊維芽細胞、平滑筋細胞、血管内皮細胞、
上皮細胞、軟骨細胞をおもな標的とする上皮細胞成長因
子(EGF) 、繊維芽細胞、平滑筋細胞、血管内皮細
胞、上皮細胞をおもな標的とする繊維芽細胞成長因子(
FGF)、神経細胞をおもな標的とする神経成長因子(
NGF)、軟骨細胞をおもな標的とする神経成長因子(
ICF−IおよびIGF■)、赤血球を増殖させるエリ
スロポエチンなどがあげられる。ホルモンの例としては
ティッシュ・プラスミノーゲン・アクチバータ−(TP
A)、インスリン、アンジオテンシン11アンジオテン
シン■、アンジオテンシン■、アンジオテンシン■イン
ヒビター、心房性ナトリウム利尿ペプチド、プラジキニ
ン、カルシトニン、コルチコトロピン、タイツルフィン
、キョートルフイン、エンドルフィン、エンケファリン
、セクレチン、成長ホルモン放出因子(GRF)、黄体
形成ホルモン放出ホルモン、二二一口テンシン、副甲状
腺ホルモン、オキシトシン、バンプレシン、バットシン
、ソマトスタチン、チロトロピン放出ホルモン(TRH
)、ヒト成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、プロラク
チン、フルチコトロビン、アゴニストの例としては、た
とえばリュープロレリンが挙げられる。
ステロイドの例としては、プロゲストロン、ニストロジ
エン、副腎皮質ホルモン、アルドステロン、デキサメサ
ゾン、エストロン、エストラジオール、ジヒドロテスト
ステロンなどが挙げられる。またステロイド類のアンタ
ゴニストの例としてはジヒドロテストステロンのアンタ
ゴニストであるオキセンドロンが挙げられる。アラキド
ン酸カスケードの例としては、プロスタグランデインE
2が挙げられる。
酵素としては、ウロキナーゼ、スーパーオキシドディス
ムターゼ、アスパラギナーゼなどが挙げられる。
生理活性物質としては、サイトカインおよび酵素が好ま
しく、なかでもインターロイキン−2およびウロキナー
ゼ、プロウロキナーゼが好ましい。
以下に、I L−2を詳細に説明する。生理活性物質が
IL−2の場合、該I L−2としては、哺乳動物由来
のものであればいずれでもよいが、IL−2の全分子で
もよく、また部分的なフラグメントペプチドであっても
よい。またここで言う■L−2はヒト細胞由来のI L
−2複合体、遺伝子工学的手法によって微生物、動物細
胞から得られたI L−2複合体等製造方法に制限はな
い。また、遺伝子工学手法によって一部のアミノ酸置換
を行ったもの、および、N末端側、C末端側にアミノ酸
残基を付加ないし欠損したもの等、本来のヒトI L−
2複合体を基本的な分子骨格とするものも含まれる。
さらに詳しくは、該IL−2としては、IL−2と同様
の活性を有する物質、すなわち、T細胞をその機能を維
持したまま継代維持しうる作用を有する物質が挙げられ
る。具体的には、例えば特開昭61−78799号公報
の第1図に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチド
(I)(ヒトIL−2)や、その生物学的もしくは免疫
学的活性に必要な一部分のアミノ酸配列からなるポリペ
プチドでもよい。上記ポリペプチドとしては、例えばポ
リペプチド(I)のアミノ末端から1個のアミノ酸(E
PC公開 91539号公報)または4個のアミノ酸を
欠くもの(特開昭60−126088号公報)やカルボ
キシル末端部の数個のアミノ酸を欠くものなどが挙げら
れる。さらに該ポリペプチド(1)の構成アミノ酸の一
部が欠損しているか他のアミノ酸に置換されたもの、例
えば125位のシスティン残基がセリン残基に置換され
たもの[特開昭59−93093号公報]でもよい。
とりわけ、特開昭61−78799号公報の第1図に示
されるアミノ酸配列を有するヒトIL−2を用いるのが
好ましく、この場合そのアミノ末端にさらにメチオニン
残基(Met)を有するものと有さないものとの混合物
[特開昭60−115528号公報、特開昭61−78
799号公報1であってもよく、またアミノ末端にMe
tを有さずアラニア (A la)で始まるもの[特開
昭61−78799号公報〕でもよい。また、糖鎖を有
しているものであってもよい。
さらに、ウロキナーゼについて説明する。ウロキナーゼ
は高分子型ウロキナーゼ、低分子型ウロキナーゼ、プロ
ウロキナーゼが知られている。この他のウロキナーゼフ
ラグメントであってもよいし、ヒト以外の他の哺乳動物
由来のものであってもよい。またここで言うウロキナー
ゼは遺伝子工学的手法によって微生物、動物細胞から得
られるウロキナーゼ等に制限はない。また遺伝子工学的
手法によって一部のアミノ酸置換を行ったムティンおよ
びN末端、C末端側にアミノ酸残基等を付加ないし欠損
したもの等本来のウロキナーゼを基本的な分子骨格とす
るものも含まれる。
本発明で用いられるモノクローナル抗体は、生理活性物
質との免疫複合体とし、該免疫複合体を生体に投与した
際に該物質の生体内での分布容積を該物質単独投与の場
合より約0.5倍以下に減少させうるものであればいず
れでもよい。
本発明で用いられるモノクローナル抗体は、さらに免疫
複合体としたときに、血中における半減期を延長しない
ものでもよく、また延長するものでもよい。
本発明の免疫複合体は、分布容積が約0.5倍以下に減
少されているので、生理活性物質の副作用が減少される
ことが期待される。
また、本発明の免疫複合体において、半減期を延長する
ものは、生理活性物質の持続的効果が期待される。
該モノクローナル抗体は、生理活性物質あるいはその誘
導体を免疫原として得られた該モノクローナル抗体産生
ハイブリドーマを製造し、該ハイブリドーマを培養する
ことにより得られる。
本発明で用いられるモノクローナル抗体産生ハイブリド
ーマの作製にあたっては、該モノクローナル抗体が生理
活性物質に特異的でかつ該生理活性物質と免疫複合体を
形成し、該免疫複合体を生体に投与したときの分布容積
が生理活性物質単独の場合より減少させうるモノクロー
ナル抗体を産生ずるようなものであればいずれのもので
もよい。
なお、該モノクローナル抗体は、生理活性物質の生理活
性を中和するものでもよい。
該ハイブリドーマの作製に用いられる免疫原としては、
上述した生理活性物質や、それらの誘導体[たとえば該
物質と同様の作用を有するそれらのミュータント、フラ
グメント]、該物質のアンタゴニスト、アゴニストある
いはその誘導体[たとえばこれらと同様の作用を有する
ミュータント、フラグメント]などを挙げることができ
る。該誘導体においては、特にフラグメントが好ましい
また、該免疫原としては、該生理活性物質を熱変性した
ものでもよく、該熱変性したものが好ましいことがある
上記した免疫原をそのまま、あるいはこれにキャリア蛋
白を結合させて、動物(例、ウサギ、ラット、マウス、
モルモットなど)を免疫し抗体産生細胞を得る。
該キャリア蛋白としては、たとえば牛血清アルブミン(
BSA)、オバルブミン(OVA)、キーホールリンベ
ットヘモシアン(KLH)、タイログロブリンなどがあ
げられる。
キャリア蛋白との結合には例えば生理活性物質のシステ
ィンの部分が用いられる。すなわちキャリア蛋白を予め
、例えばN−(γ−マレイミドブチリルオキシサクシニ
ミド)(以下、GMBSと略記することがある)でマレ
イミド化あるいはNサクシニミジル−3−(2−ピリジ
ルジチオ)プロピオネート(以下、5PDPと略記する
ことがある)などでジチオピリジル化することにより、
上記生理活性物質のCysのSH基を介してキャリア蛋
白に化学結合することが可能である。
抗体産生ハイブリドーマの作製については、上記の生理
活性物質もしくはその誘導体あるいはこれらとキャリア
蛋白との縮合物を常法に従い動物に免疫し、得られる抗
体産生細胞を骨髄腫細胞などと融合させる方法が用いら
れる。免疫動物としては、例えばウサギ、ラクト、マウ
ス、モルモットなどが用いられるが、モノクローナル抗
体製造の場合にはマウスが特に好ましく用いられる。接
種方法としては、通常実施される方法に従えばよく、例
えば、マウスに1回約1−100μg、好ましくは約l
θ〜25μgを等容量(0,1d)の生理食塩水および
70インドの完全アジュバントで乳化して、背部の皮下
あるいは腹腔内に2〜3週毎に約3〜5日後種する方法
がとられる。
これらの免疫動物、例えばマウスから抗体価の高い個体
を選び、最終免疫約3〜5日後に牌臓およびあるいはリ
ンパ節を採取し、さらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫
細胞と融合させる。融合操作は既知の方法に従い実施で
き、融合促進剤としてはポリエチレングリコール(以下
、PEGと略することがある)やセンダイウィルスなど
が挙げられるが、好ましくはPEGが用いられる。骨髄
腫細胞としてはMS−1,P3U1,5P210なと、
特にP3Ulが好ましく用いられる。例えば牌臓細胞と
骨髄腫細胞との好ましい比率は約l:1−10:1でこ
れに分子量約1.000〜6゜000のPEGが約lO
〜80%の濃度で添加され、約20〜37℃、好ましく
は約30〜37℃で約3〜IO分インキュベートするの
が良い。
本発明のハイブリドーマのスクリーニングには種々の方
法が使用できる。例えば、マイクロプレートに生理活性
物質を吸着させたのち、ハイブリドーマ培養上清を添加
し、プレートに結合した抗生理法性物質特異抗体を検出
する酵素免疫測定法(以下、EIAと略記することがあ
る)により培養上溝中の抗体価を測定する。HAT(ヒ
ポキサンチン・アミノプテリン・チミジン)添加培地で
選別、育種された抗体活性陽性のハイブリドーマは直ち
にクローニングに供されるが、通常これは限界希釈法な
どで容易に実施される。クローニング化されたハイブリ
ドーマを選択し、目的とするモノクローナルな抗生理法
性物質特異抗体産生ハイブリドーマを取得することがで
きる。
生理活性物質または、生理活性物質とモノクローナル抗
体を投与した時の薬動力学パラメーターは常法に従って
求めることができる。すなわち該生理活性物質の水溶液
を動物に静脈内投与し、投与一定時間後に採血し、遠沈
後得られた血漿中の該生理活性物質濃度を定量し、この
結果を薬動力学パラメーター解析ソフト、例えばAPA
Sを用いて、解析することによって分布容積Vdを得る
ことができる。
例えば、IOμgのりコンビナンドIL−2(rIL−
2)を含有する免疫複合体の0.1−の生理食塩水溶液
をマウスに静脈内投与し、投与後15゜30分、1.3
.6時間後に眼からヘバリナイズしたキャピラリーチュ
ーブで採血し、遠沈後得られた血漿中のrIL−2濃度
をEIAで測定する。
血漿中濃度の薬動力学パラメーター解析ソフト、例えば
APAS(山間 清、谷用原裕介(K。
Yamaoka、 Y、 Tanigawara)マイ
コンによる薬物速度論入門、南江堂 p、159.19
83)を用いて、l−コンパートメントモデル式 %式% に近似することができる。ここでCは血漿中11K、C
1は時間0に外挿した血漿中初期濃度、tは投与後の時
間、kは消失速度定数を示す。さらに分布容積Vdは投
与量をC1で除することlこよって得られる。半減期は
、0.693をkで除することによって得られる。
解析方法の簡便法としては縦軸に血漿中濃度、横軸に時
間をとった対数グラフ上に、測定点をとり、直線に近似
した時の縦軸の切辺(血漿中濃度)で投与量を除するこ
とによっても得られる。まIこ血漿中濃度が1/2とな
るのに要する時間を求めることによって半減期を得るこ
とができる。
動物としてマウスの代わりに、ラットを用い、100μ
gのrlL−2を含有する免疫複合体を同様に投与する
ことも可能であり、採血部位としては、通常の方法であ
れば、例えば尾静脈より採血しても構わない。また、血
漿の代わりに血清を用いても同様にパラメーターを求め
ることができる。
rlL−2以外の本発明でいう生理活性物質についても
上記と同様に行なうことができる。
本発明においては、生体内での生理活性物質の分布容積
を該物質単独の場合より約0.5倍以下に減少させうる
モノクローナル抗体が用いられる。
さらに、約0.05〜0.5倍に減少させうるものが好
ましく、約0.1〜0.5倍に減少させうるものがさら
に好ましく、約0.1〜0.3倍に減少させうるものが
特に好ましい。
分布容積、消失半減期は、このように動物に静脈内投与
した時の経時的な血液、血清、または血漿中の生理活性
物質濃度を解析することで得られ、生理活性物質の分布
、排泄、代謝などを反映している。このように薬動力学
パラメーターは生体と生理活性薬物の関係によって決ま
るが、投与方法とはまったく無関係である。いいかえる
ならば、薬動力学パラメーターは、静脈内投与以外の投
与方法、例えば皮下注射、筋肉内注射、または経口投与
などを用いても生理活性物質の分布、排泄、代謝などに
その特徴を示すことが一般的である。
上記した本発明のモノクローナル抗体産生ノ\イブリド
ーマの培養は通常、液体培地中、または動物の腹腔内(
例えば、マウス等補乳動物の腹腔内)で公知の方法によ
り実施できる。培養液および腹水中の抗体の精製につい
ては生化学的手法を組み合わせて用いることによりでき
る。例えば、細胞培養液もしくは腹水を遠心分離し、上
溝を取り出し、塩析(通常は硫酸アンモニウムもしくは
硫酸ナトリウムを用いる)を実施し、得られた蛋白沈澱
物を適当な溶液に溶解し、透析後カラムクロマトグラフ
ィー(イオン交換カラム、ゲルろ過カラム、プロティン
A1ヒドロキシアパタイトカラム等)に付し、目的とす
る抗体を分離精製することができる。塩析の代わりに5
μmのフィルターでろ過し、ゲルろ過によって適当な溶
液に置換した後、上記と同様なカラムクロマトグラフィ
ーに付すことも可能である。以上のような分離精製操作
により、例えば1リツトルの培養上清からタンパク重量
比で80%以上の純度の、さらに90%以上の純度のモ
ノクローナル抗体を約3〜20mg。
さらに約5〜200mg得ることができる。また、20
−の腹水液からは同様のモノクローナル抗体が約5〜3
00mg得られることがあり、また、3〜loomgも
しくは約3〜20mg得られることもある。
以上のようにして得られたモノクローナル抗体はタンパ
ク質として均一である。
上記モノクローナル抗体は、イムノグロブリンGである
ことが好ましい。また、本発明で用いられるモノクロー
ナル抗体としては、蛋白分解酵素(ペプシン等)処理に
より、生理活性物質に対する結合能を保持するF ab
、  F ab’、F(ab’)tなどのフラグメント
としてもよい。
上記製造法に従って作製した種々のモノクローナル抗体
と生理活性物質とをモル比で約1=2となるようにたと
えば燐酸緩衝生理食塩水中で混合した免疫複合体の中か
ら、マウスに生理活性物質とモノクローナル抗体との免
疫複合体を醇脈注射した時の分布容積が生理活性物質溶
液の分布容積よりも小さくなる免疫複合体を構成するモ
ノクローナル抗体を選択し、さらに該モノクローナル抗
体を産生ずるハイブリドーマを選択した。この時の分布
容積は、前に述べた方法で求めることができる。
またモノクローナル抗体の選択にあたっては、モノクロ
ーナルと生理活性物質との免疫複合体の分布容積が生理
活性物質の分布容積の1=2以下となるように選択する
のが好ましい。
またこのモノクローナル抗体がマウスIgGである場合
には、該抗体の抗原認識部位を含む可変領域をコードす
るDNAを取得し、これに遺伝子操作技術(Z、 5t
eplevskiら:プロシーデイングス・オプ・ナシ
ョナル・アカデミ−・サイエンス ニーニスニー(Pr
oc、 Natl、 Acad、 Sci、 USA)
、85 、4852 (198g))を用いてヒトtg
Cの定常領域をコードする遺伝子を結合させ、マウス−
ヒトキメラ抗体を作製することもできる。かかるキメラ
抗体はヒトへの投与に際し、抗原性が小さいため有利に
用いられる。
本発明の抗生理法性物質モノクローナル抗体と該生理活
性物質との混合によって、必要とする免疫複合体が得ら
れる。免疫複合体を得るための混合のモル比は約l:2
であることが好ましいが、投与に際しては必要に応じて
、抗生理法性物質モノクローナル抗体あるいは該生理活
性物質を増すことによって、モル比を約10:1から約
1:50、好ましくは約5=1から約1=50まで変え
ることも可能である。好ましくはモル比を約10:l〜
約1:10.約l:1から約1=10あるいは約5:l
から約1=5とするのが好ましい。
混合方法としては、水溶液としで混合し免疫複合体とす
ることが好ましい。粉末状の抗生理法性物質モノクロー
ナル抗体と該生理活性物質とを混合しておき、投与前溶
解時に免疫複合体とする方法も実質的にこの方法の一部
である。溶解した免疫複合体は真空乾燥の方法によって
固体とし、用時溶解して用いることもできる。さらに混
合方法として、抗生理法性物質モノクローナル抗体と該
生理活性物質とを別個に生体に投与して、生体内で実質
的に免疫複合体とする方法も挙げられる。
さらに本発明は、上述した免疫複合体を含有してなる生
理活性薬剤を提供するものである。
すなわち上述のようにして得られた本発明の免疫複合体
はそれ自体あるいは適宜の薬理学的に許容され得る賦形
剤、希釈剤などと混合したのち、必要ならば例えばメン
ブランフィルタ−等によるろ過滅菌を行い、そのまま液
体注射剤とすることもできる。あるいは必要により適宜
の薬理学的に許容され得る賦形剤、希釈剤などと混合し
たのち、必要ならば例えばメンブランフィルタ−等によ
るろ過滅菌を行った溶液を真空乾燥して粉末注射剤とし
、用時に水ないしは生理食塩水等で溶解して用いること
ができる。
また抗生理法性物質モノクローナル抗体のみの溶液にも
同様に上記の操作を行い、液体注射剤6よび粉末注射剤
とすることができる。
賦形剤としては、例えばマニトールを用いることができ
る。希釈剤としては通常、水を用い、上記の賦形剤ある
いは安定化剤、無痛化剤、保存剤等を適宜配合して、注
射剤としての特性を高めることもできる。
上記安定化剤の例としてはたとえばH3A(ヒト血清ア
ルブミン)などが、等張化剤としてはたとえば食塩、ブ
ドウ糖、マンニトール、ソルビトルなどが、pH調節剤
としてはたとえば塩酸、水酸化ナトリウムなどが、安定
化剤としてはたとえばピロ亜硫酸ナトリウム、ロンガリ
ット、メタ亜硫酸水素ナトリウムなどが、無痛化剤とし
てはたとえば塩酸キシロカイン、クロロブタノール、塩
酸プロ力インなどが、保存剤としてはたとえばベンジル
アルコール、フェノール、バラオキシ安息香1mメチル
、パラオキシ安息香酸プロピルなどがそれぞれ挙げられ
る。
これらの免疫複合体は溶液でも製剤とすることができる
が、真空乾燥などによって粉末とし開時溶解することも
できる。粉末化した製剤は取扱いやすいので好ましい製
剤である。真空乾燥法の例としては凍結乾燥法を挙げる
ことができる。凍結乾燥をする際には零下10℃以下に
冷却されたサンプルを用いて、実験室ではフラスコ中で
、工業的にはトレイを用いて、あるいはバイアル中で凍
結乾燥させることが好ましい。
ここで凍結乾燥法の代わりに、サーバント社(Serv
ant)のスピードバックコンセントレータ−を用いて
乾燥試料を得ることもできる。この場合温度は約0〜3
0℃が好ましい。真空圧は約20mmHg以下で行われ
る。さらに好ましくは、約10mHg以下が好ましい。
乾燥させるべき水溶液中には、緩衝作用を持つ塩例えば
リン酸塩類を加えることによりpHを約3.0〜1O1
0とするのが好ましい。あるいは投与時点での注射剤の
浸透圧を生体と等張とするために、通常注射剤として用
いられている、塩化ナトリウム、グルコースなどの等張
化剤を加えておくことが好ましい。しかし、等張化剤を
乾燥以前に加えないで、溶解の際に適当な浸透圧を持つ
塩水溶液、グルコース溶液、代用血しょうなどで溶解す
ることが可能である。必要ならば、チメロサールなどの
保存剤を加えることもできる。また、蛋白の安定化の目
的で安定化剤として、ヒト血清アルブミン(HS A)
を加えることも可能である。
このように乾燥して得られた製剤は長期間安定な製剤と
して、開時に水、塩水溶液、グルコース溶液、代用血し
ょうなどで溶解し、注射剤とすることが可能である。
また、前記担体等、安定化剤等を添加した注射剤として
もよい。
このように、本発明の薬剤としては、乾燥品で粉末であ
るものが好ましい。
以上述べた方法で治療上有効な生理活性物質と該物質の
分布容積を減少させうるモノクローナル抗体との免疫複
合体が得られる。
また、該免疫複合体を含有してなる生理活性薬剤が得ら
れる。
本発明の免疫複合体に用いるモノクローナル抗体は、毒
性が極めて低いものであるので、当該複合体も毒性の低
いものである。
本発明の免疫複合体は、それを構成する当該生理活性物
質と同様の目的に使用することができる。
たとえば、当該生理活性物質が、癌、免疫異常、炎症、
ホルモン調節異常、高血圧または心疾患などの治療に用
いることができる場合に、本発明の免疫複合体をそれと
同様の目的に用いることができる。
したがって、本発明の免疫複合体もしくはそれを含有す
る薬剤を、哺乳動物(例、マウス、ラット、イヌ、ネコ
、ブタ、ウシ、サル、ヒトなど)に静脈内、皮下、筋肉
内、腹腔内などに投与することができる。
本発明の免疫複合体の投与量は、生理活性物質としての
量が該生理活性物質の公知の投与量となる量あるいはそ
れ以下の量が挙げられる。
上記した抗生理法性物質モノクローナル抗体と該生理活
性物質とを別個に生体に投与して、生体内で実質的に免
疫複合体とするには、たとえば当該モノクローナル抗体
を前記と同様にして注射剤に成形したものを、哺乳動物
(例、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、サル
、ヒトなど)の静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内などに投
与しておき、次に該生理活性物質を前記と同様にして注
射剤に成形したものを静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内な
どに投与する。この場合二つの投与ルートは異なっても
よい。
該抗生理法性物質モノクローナル抗体と該生理活性物質
とのモル比は好ましくは約10:l〜約1=50、さら
に好ましくは約5=1〜約l:50、さらに好ましくは
約1=1〜約1:lOあるいは約5:l−1:5である
。生理活性物質または抗生理法性物質モノクローナル抗
体の投与量は、対照となる疾患、症状あるいは投与ルー
ト等によって異なるが、生理活性物質の量は、該生理活
性物質の公知の投与量となる量ないしはそれ以下の量が
挙げられる。
例えば、該生理活性物質が抗癌作用を有する場合に、本
発明の免疫複合体を癌患者に静脈内投与する場合には、
該生理活性物質として約0.1pgからlong、好ま
しくは12gから1mgが用いられる。
生理活性物質がウロキナーゼである場合、例えば血栓症
患者に静脈内投与する場合には、1日あたり、該ウロキ
ナーゼとして約0.O1〜0.5mg/kg、好ましく
は約0.02〜0.2mg/kgが用いられる。
以下に実施例、実験例を挙げて、本発明をさらに詳細に
説明するが、これらが本発明の範囲を制限するものでな
い。
後述の実施例、実験例で用いられたrhIL2は、形質
転換体エシェリヒア・コリ(Escherichiac
oli)N4830/pTB285(IFO14437
、FERM  BP−852)を用い、特開昭60−1
15528号公報あるいは特開昭61−78799号公
報に記載の方法と同様の方法で製造されたN末端にメチ
オニンを有するものと有しないものとの混合物である。
上記形質転換体Escherichia  coli 
 N 4830/pTB285は、昭和60年4月25
日から財団法人発酵研究所(IFO)に受託番号IFO
14437として寄託され、また本微生物は、昭和60
年4月30日から通商産業省工業技術院微生物工業技術
研究所(FRI)に受託番号FERMP−8199とし
て寄託され、該寄託はブダペスト条約に基づく寄託に切
換えられて受託番号FERM  BP−852として同
研究所(FRI)に保管されている。
また、後述の実施例1で得られたマウスハイブリドーマ
HRLI−52は平成2年1月29日からIFOi:受
託番号Ipo  50222として寄託され、また本ハ
イブリドーマは平成2年 1月31日からFRIに受託
番号FERM  BP−2747として寄託されている
後述の参考例で用いられたハイブリドーマは、ヨーロッ
パ特許出願公開第363712号公報に記載された方法
で製造することができ、次に示す寄託が行われている。
IFO 動物細胞       IFO番号 マウスハイブリドーマ  50176 0KI−3(1988年9月21日) マウスハイブリドーマ  50177 U K 1−87      (1988年9月21日
)マウスハイブリドーマ  50208 UKI−6(1989年8月9日) FRI FERM番号 BP−2083 (1988年10月4日) BP−2084 (1988年IO月4日) BP−2548 (1989年8月11日) 実施例1 マウス抗ヒトI L−2モノクロ一ナル抗体
産生ハイブリドーマの作製 ■免疫原の調製 rhlL−21mg/d生理食塩水溶液を90°Cで3
分間加熱処理し、変性ヒト■L−2を調製した。凍結保
存後、免疫原として用いた。
■免疫 熱変性rhIL−21mg/−生理食塩水懸濁液に等量
の70インド完全アジユバントを加え、マウス(子、n
−10: 0.1mg10.2m/?ウス)の背部およ
び腹部皮下への免疫を開始した。追加免疫は免疫原に等
量の70イント不完全アジユバントを加えて、2〜3週
毎に5回接種し実施した。
■細胞融合 最終免疫後3日で牌臓を摘出し、牌臓細胞懸濁液を常法
により調製した(約108個)。ついでマウス骨髄腫細
胞(P3U1)2X10’個を添加し、PEG6000
を用いてケーラーとミルスタインの方法[不一チャ−(
Nature)、256,495(1975)]に準じ
て細胞融合に供した。
融合終了後、細胞混液をヒポキサンチン・アミノグチリ
ンおよびチミジンを含む、いわゆるHAT培地中に懸濁
し、lO日間培養した。以降は、親細胞の選択が終了次
第、HAT培地からアミノプテリンを除いたHT培地に
代え、培養を続けた。
■ハイブリドーマの選択およびクローニング固相にrh
IL−2を吸着させたマイクロプレートを用い、EL 
I SA法でハイブリドーマ培養上清の抗体価を測定し
た。融合10日から20日後でハイブリドーマの出現を
認め、かつrhlL2に特異結合する抗体がみられた。
特に結合活性の強いハイブリドーマについて、限界希釈
法によるクローニングに供した。
クローン化したハイブリドーマの培養上清を同様にEI
Aのスクリーニングに供し、rhlL−2結合能の強い
ものを選択した。
ハイブリドーマを用いて、後述の実施例3.4と同様に
して種々のrhlL2との免疫複合体を得て、さらにこ
れを実施例2に示した方法と同様にしてマウスに投与し
たときの分布容積を計算し、rhIL2の分布容積を減
少させる抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニン
グした。
これらの結果、rhIL2に特異結合し、この免疫複合
体をマウスに投与しt;ときのrhIL−2の分布容積
を減少させる抗体を産生ずるマウスハイブリドーマHR
LI−52(IFO50222、FERM  BP−2
747)が得られた。この免疫グロブリンクラス、サブ
クラスはオークターロー−法による測定で、いずれもr
gc、であった。
実施例2 抗体調製 Ba1b/C(早)マウスにミネラルオイルを腹腔内投
与し、1週後、実施例1で得られたマウスハイブリドー
マHRLI−52(IFO  50222、FERM 
 BP−2747)を10’個腹腔内投与した。ハイブ
リドーマ投与10日後から2週後にかけて腹水を採取し
た。得られた腹水100−を遠心分離し、上溝を取り出
し、5μmのフィルターでろ過し、PD−10(ファル
マシア社)を用いたゲルろ過によって,lomM  M
ES緩衝液に置換した後、液体クロマトグラフィー(A
BXカラム1、J. T. Baker)を用いて、目
的とする抗体114n+gを得た。得られた抗体を液体
クロマトグラフィー(カラム: Asahipak  
G S − 520、旭化成、移動相: Dulbec
co燐酸緩衝生理食塩水液、流速: l d/win,
検出: O D *a。)にかけると第1図に示すよう
な単一のピークが得られた。
この保持時間は市販のマウスI gG (Chromp
ureMouse  IgG 、  whole  m
olecule 、  Jacksonlmmunor
esearch  Lab. Inc.)のそれと一致
した。
モノクローナル抗体のrhIL2への結合能は一般的に
公知のEL I SA法で確認した。すなわち、イムノ
プレートにrhlL−2を吸着させたのち、当該モノク
ローナル抗体を添加した。次にHRP標識抗マウスIg
Gを添加し、オルトフェニレンジアミンの発色により、
rhIL−2への結合能を確認した。
実施例3 免疫複合体の調製(液体) 実施例2で得られた抗I L−2モノクロ一ナル抗体1
+*g/dの1wtlに対してrh I L − 2 
 1 mg/−の0.05m、0、l−、0.2−、ま
たはl−をそれぞれ加えて抗I L−2モノクロ一ナル
抗体:rhlL  2のモル比が約2:1.l:1,l
:2、1:10となるようにした。これらの混合物をH
PLC(カラム: Asahipak  G S − 
5 2 0 )で解析したところ、抗ILー2モノクロ
ーナル抗体1モルに対してrhIL2が約2モルの量で
免疫複合体を形成することが判明した。免疫複合体の上
記のモル比は約l:2であることがわかった。
抗I L−2モノクロ一ナル抗体1 mg/−の1顧に
対してIL−2  1■g/−の0 、271を混合す
ることによって、免疫複合体(モル比的1=2)を調製
した。前述のHPLC(カラム: AsahipakG
S−520)にかけると非結合rhIL2、非結合型モ
ノクローナル抗体は存在しなかった(第2図)。
この時の免疫複合体のEIA活性をみるとrhlL−2
と同等の活性があった。
得られた免疫複合体の生物活性をMTT法(Hirok
o Tada  eL  al 、ジャーナル・オブ・
イムノロジカルメソッズ(Journal of Im
munologicalMethods)、9 3 、
  1 5 7 − 1 6 5 (1986))で調
べると、免疫複合体のrhIL2あたりの比活性はrh
lL−2そのものの比活性と同じであった。つまり、免
疫複合体はrh[L2の生物活性を中和しないことが判
明した。
実施例4 免疫複合体の調製(固体) 抗ILー2モノクローナル抗体1 mg/−の1−とr
hlL−2  111Ig/dの0.2−を混合し、セ
ントリバックコンセントレーターで水を蒸発させ免疫複
合体の固体を得た。この時のセントリバックコンセント
レータ−のロータ一部分には加温しなかっt;。冷却ト
ラップ部分は一90℃とし、真空ポンプで5 mmHg
以下となるように減圧した。これに蒸留水ldを加え再
溶解した。この時のEIA活性をみるとrblL−2と
同等の活性があった。
この例限りでなく免疫複合体の固体を調製するときは抗
IL−2モノクローナル抗体1モルに対してrhlL−
2約2モルの割合で液体混合しセントリバックコンセン
トレータ−あるいは凍結乾燥機により水分を蒸発させて
免疫複合体の固体を得ることができる。そして蒸留水で
再溶解することもできる。
実施例5  F(ab″)2の調製(液体)抗I L−
2モノクロ一ナル抗体とSiga+a社のペプシンを混
合し、pH3,5,37℃で18時間反応させた。反応
を停止後プロティンAカラムで抗IL−2モノクローナ
ル抗体のF(ab’)2を得た。
この抗IL〜2モシクローナル抗体のF(ab’)、は
実施例2に示されQEL I SA法により、rhlL
−2結合能を示した。
実施例6  rhl L −2F(ab’)i免疫複合
体の調製(液体) 実施例5で得られた抗IL−2モノクローナル抗体のF
(ab’)、 1モルに対してrhlL  2を2モル
加L、rhI L−2抗IL−2モノクロ一ナル抗体F
(ab’)、の免疫複合体を得た。
得られた免疫複合体はEIA法およびMTT法で調べる
と、rhlL−2としての活性を保持していた。
実施例7  F(ab’)z免疫複合体の調製(固体)
液体で得られた抗IL−2複合体モノクローナル抗体F
 (ab″)2とrhlL  2との免疫複合体からセ
ントリバックコンセントレータ−で水分を蒸発させてF
(ab’)gとrhlL−2との固体状の免疫複合体を
得た。
得られた免疫複合体はEIA法およびMTT法で調べる
と、rhIL−2としての活性を保持していた。
実施例8  F(ab’)2免疫複合体の調製(固体)
液体で得られた抗IL−2モノクローナル抗体F (a
b’ ) xとrblL2との免疫複合体から凍結乾燥
機で水分を蒸発させてF (ab’ )、とrblL2
との固体状の免疫複合体を得た。
実施例9 単球コロニー刺激因子(M−C5F)を用いて実施例1
.2と同様にして、抗C5Fモノクローナル抗体を得て
、実施例3と同様にして、C3F−抗C3Fモノクロー
ナル抗体免疫複合体が得られる。
実施例IO チロトロピン放出ホルモン(TRH)を用いて実施例1
,2と同様にして、抗TRHモノクローナル抗体を得て
、実施例3と同様にして、TRH−抗TRHモノクロー
ナル抗体免疫複合体が得られる。
実施例11 オキセンドロンを用いて実施例1.2と同様にして、抗
オキセンドロンモノクローナル抗体を得て、実施例3と
同様にして、オキセンドロン−抗オキセンドロンモノク
ローナル抗体免疫複合体が得られる。
実施例12 エンケファリンを用いて実施例1,2と同様にシテ、抗
エンケファリンモノクローナル抗体を得て、実施例3と
同様にして、エンケファリン−抗エンケファリンモノク
ローナル抗体免疫複合体が得られる。
実施例13 エリスロボエチンを用いて実施例1.2と同様にして、
抗エリスロボエチンモノクローナル抗体を得て、実施例
3と同様にして、エリスロボエチンー抗エリスロボエチ
ンモノクローナル抗体免疫複合体が得られる。
実施例14 リュープロレリンを用いて実施例1,2と同様にして、
抗すュープロレリンモノクローナル抗体を得て、実施例
3と同様にして、リュープ口レリンー抗リュープロレリ
ンモノクローナル抗体免疫複合体が得られる。
実験例1 ラット投与(iv) 実施例3で得られた免疫複合体をラットにrhlL−2
に換算して100μg静脈内投与した。経時的に採血し
、rhIL2の血清中濃度を測定した(第3図に−・−
で示す。)。対照実験として抗I L−2複合体モノク
ローナル抗体の代わりに市販マウスIgGとrhlL−
2を混合したもの(第3図において一〇−で示す。)を
ラットにrhlL−2として100μg静脈投与した。
この時の結果を第3図に示す。
得られたrhlL−2の血清中濃度の経時変化をファル
マコキネチカルに解析したところ免疫複合体投与時のr
hlL−2の分布容積が対照に較べて約7分の1(約0
.14倍)であった。すなわち、rhIL−2の血液中
濃度が約7倍高かった。これに対して、この免疫複合体
投与時のrhlL  2の消失速度定数は対照と変らな
かった。すなわち、イムノコンプレックスとしても半減
期の変らなかったことを示す。
実験例2 マウス(1v) 実施例4で得られたrhIL2と杭I L−2モノクロ
一ナル抗体との免疫複合体を水に溶解しマウスにrhl
L−2に換算してIOμgを静脈内投与した。経時的に
採血し、rhlL−2の血漿中濃度を測定した。対照実
験としてrhIL−2−抗■L−2モノクローナル抗体
複合体の代わりに市販マウスIgGとrhIL2を混合
したものをマウスにrhIL−2としてIOμgを静脈
内投与した。
得られたrhlL−2の血漿中濃度の経時変化を7アル
マコキネチカルに解析した。結果を第1表に示す。
第1 表rhlL−2と抗rhlL−2モノクローナル
抗体との免疫複合体のマウスにおける薬動力学パラメー
ターパラメーター     rhIL−2免疫複合体分
布容積(d/kg)     600      70
消失速度定数(1/h)      2       
2第1表に示したように解析結果から、免疫複合体のr
hlL−2の分布容積は対照に較べて約8分の1(約0
.12倍)であることがわかった。このことは実験に用
いた免疫複合体を投与した際には、rhIL2の水溶液
投与の場合と比較して、rhIL2の分布が変わったこ
とを示している。
また、この免疫複合体投与時のrhlL−2の消失速度
定数は対照実験と比較して変らず半減期が変らないこと
を示す。
実験例3 マウス(sc) 実施例4で得られた免疫複合体を水に溶解し、rhlL
−2に換算してlOμgをマウスに皮下投与した。経時
的に採血し、rhlL−2の血液中濃度を測定し、結果
を第4図に示す。第4図において一〇−はrh I L
 −2の結果を、−・−は免疫複合体の結果をそれぞれ
示す。この時の血中濃度は、第4図に示したように、2
4時間以上の間、0.3ng/d以上の高い値を示した
実験例4 マウス抗腫瘍効果 マウス(Bulb/C、7W、早)に腫瘍(Meth−
A)を移植し、移植後7日目より、12日間毎日1回、
実施例4で得られた免疫複合体を水に溶かし、rhI 
L−2に換算してlO/Ig/マウス/1日を皮下投与
した。対照実験として抗I L−2複合体モノクローナ
ル抗体の代わりにrhlL−2を10μg/マウスの皮
下に投与した。コントロール群のマウスには薬物を投与
しなかった。移植後211日目マウスより腫瘍を摘出し
その重量を測定し、コントロール群の腫瘍重量に対する
比(T/C)を求めたところ、rhIL−2投与時のT
/Cは57%であったのに対して、免疫複合体投与時の
T/Cは16%であった。このことは、免疫複合体はr
hlL−2の有効性を大幅に高めていることを示す。
上記実験例1,2から明らかなごとく、本発明の免疫複
合体は動物内に投与した時のrhlL−2の分布容積は
巣独で投与した時と比較して減少し、rhIL2の分布
が変わったことが示された。また上記実験例3.4に明
らかなように、この免疫複合体を投与することによって
、rhIL−2の有効性を大幅に高めていることが示さ
れた。
実施例15 抗夏L−2モノクローナル抗体を過剰に配合した免疫複
合体の調製(固体): 実施例2で得られた抗I L−2モノクロ一ナル抗体1
0mg/−の1mlとrhIL  2 1+mg/−の
0.2−を室温で十分に混合し、免疫複合体含有の注射
薬とし、セントリバックコンセントレータ−で室温下、
コールドトラップ温度−80℃、5Torr以下で水を
蒸発させモノクローナル抗体:rhlL  2が約5:
1(モル比)の免疫複合体含有の粉末状の製剤を得た。
これに蒸留水l−を加え再溶解した。この時のEIA活
性をみると「hI L−2と同等の活性があった。
実験例5 マウス(se) 実施例15で得られた免疫複合体含有の粉末状の製剤に
蒸留水1mを加え再溶解し、PBS(phosphat
e  buffered  5aline )で希釈し
たのち、rhtL2に換算してlOμgをマウスに皮下
投与した。投与3時間後のrhIL−2の血清中濃度は
、実施例4で得られた免疫複合体をマウスに皮下投与し
た時(実験例3)のそれの約3.5倍であった。
実施例16 顆粒球コロニー刺激因子((1,−C5F)を用いて実
施例1,2と同様にして、抗G−C5Fモノクローナル
抗体を得て、実施例3と同様にして、G−C5F−抗G
−C3Fモノクローナル抗体免疫複合体が得られる。
参考例1 予め0.5−鉱油を腹腔内投与したBa1b/Cマウス
に5XIO@個の抗ウロキナーゼM o Ab産生キイ
ブリドーマUKI−3,UKI−87またはUKI6を
腹腔内接種した。約10〜15日後に腹水の貯留がみと
められた。抗体の精製は常法により、45〜50%飽和
硫酸アンモニウムで分画後、DEAE−セルロースおよ
びプロティンAカラムクロマトグラフィーに供し、対応
する抗ウロキナーゼM o A b抗体UKI−3,U
Kl−87またはUKI−6を得た。これらの抗体はH
PLC(カラム:Asahipak  G5520、溶
離液:PBS  l+m/m1n)で10゜9分に溶出
し、市販のマウスIgGの保持時間と一致した。
参考例2 フィブリン溶解反応中和試験ウロキナーゼ溶
液(最終濃度25ng/l1lI2)に被検抗体希釈液
を添加し、37℃で1時間反応後反応混合液をフィブリ
ンアガロースプレートのlウェル当たり5μα注入した
。37℃で2〜6時間後にフィブリンの溶解斑(直径)
を測定し、UKlの酵素活性に対する被検抗体希釈液に
含まれるMoAbの中和能を測定した。
参考例3 ウロキナーゼ酵素活性中和試験ウロキナーゼ
溶液(最終濃度1.7μg/−)に被検抗体液を添加し
室温で30分間反応後、合成ペプチド基質S  244
4(1mM、ピログルタミル・グリシル・アルギニル・
バラニトロアニリド、カビ社製)を添加した。さらに3
7℃で15分反応後、遊離したパラ・ニトロアニリド(
405nmにおける吸光度)を測定した。
参考例4  UKのEIA測定法 1次抗体としてヤギ抗UK抗体、2次抗体としてHRP
結合ウサつ抗UK(Fab’)を用いるサンドイッチE
IA法によりUK濃度を定量した。
実施例17 免疫複合体の調製(液体)EP−3637
12に記載の抗つロキナーゼMoAb抗体UKI−31
0mg/−の0.63−に対して高分子型ウロキナーゼ
(日本製薬製造)1mg/−の0,7mlを混合するこ
とによって、抗ウロキナーゼM o A b抗体UKI
−3:ウロキナーゼのモル比が3:lとなるように燐酸
緩衝生理食塩水中で混合し、免疫複合体を得た。この免
疫複合体を1次抗体として抗マウスIgG、2次抗体と
してHRP結合ウサつ抗UK (Fab゛)を用いるサ
ンドインチEIA法での定量値が参考例4での定量値と
変わらないことから、ウロキナーゼはすべて免疫複合体
で存在することが判明した。
また参考例4のUKのEIA定量で抗ウロキナーゼ免疫
複合体の定量がウロキナーゼの巣独の場合と同様に行え
ることが判った。また参考例2および参考例3の方法で
得られた免疫複合体の生物活性を測定すると、免疫複合
体のウロキナーゼの比活性はウロキナーゼそのものの比
活性と同じであった。つまり、免疫複合体はウロキナー
ゼの生物活性を中和しないことが判明した。
実施例18 免疫複合体の調製(固体)実施例17の免
疫複合体を凍結乾燥により水分を蒸発させて免疫複合体
の固体を得た。これに蒸留水l−を加え再溶解した。こ
の時の参考例4と同様の方法でEIA活性をみるとウロ
キナーゼと同等の活性があった。
実施例19  F(ab’)zの調製(液体)抗ウロキ
ナーゼM o A b抗体UKI−3とSigma社の
ペプシンを混合し、pH3,5゜37℃で18時間反応
させた。反応を停止後プロティンAカラムで抗ウロキナ
ーゼM o A b抗体UKl  3F(ab’)*を
得た。このF(ab’)、はウロキナーゼ結合能を有し
ていた。
抗ウロキナーゼMoAbUK l−3F(ab’)zと
高分子型ウロキナーゼ(日本製薬製造)をモル比で3:
lとなるように燐酸緩衝生理食塩水中で混合し、免疫複
合体を得た。この時の参考例4と同様の方法でEIA活
性をみるとウロキナーゼと同等の活性があった。
実施例20  F(ab’)z免疫複合体の調製(固体
)実施例19の免疫複合体を凍結乾燥機により水分を蒸
発させて免疫複合体の固体を得た。これに蒸留水1TI
ttを加え再溶解した。
実施例21 免疫複合体の調製(液体)EP−3637
12に記載の抗つロキナーゼMoAb抗体UKI−87
10mg/−の0.63−に対して高分子型ウロキナー
ゼ(日本製薬製造)1mg/−の0.7−を混合するこ
とによって、抗つロキナーゼMoAb抗体UKI−87
:ウロキナーゼのモル比が3:lとなるように燐酸緩衝
生理食塩水中で混合し、免疫複合体を得た。
実施例22 免疫複合体の調製(液体)EP−3637
12に記載の抗つロキナーゼMoAb抗体UKI−61
0mg/dの0.7mを混合することによって、抗ウロ
キナーゼのモル比が3:1となるように燐酸緩衝生理食
塩水中で混合し、免疫複合体を得た。
実施例23 免疫複合体の調製(液体)EP−3637
12に記載の抗つロキナーゼMoAb抗体UKi3に対
して二本鎖低分子型ウロキナーゼ(JCR社)を3:l
となるように燐酸緩衝生理食塩水中で混合し、免疫複合
体を得た。
実施例24 免疫複合体の調製(液体)EP−3637
12に記載の抗つロキナーゼMoAb抗体UKI−3に
対してプウロキナーゼを3:lとなるように燐酸緩衝生
理食塩水中で混合し、免疫複合体を得た。
実験例6 ラット投与(it ) 実験例17で得られた免疫複合体をラット(n−5)に
ウロキナーゼに換算して100μg静脈投与した。経時
的に採血し、ウロキナーゼの血漿中濃度を測定した。対
照実験としてウロキナーゼのみを100μg静脈投与し
た。この時の結果を第5図に示す。第5図において、・
はウロキナーゼのみの、Oは免疫複合体の結果をそれぞ
れ示す。
得られたウロキナーゼの血漿中濃度の経時変化を7アル
マコキネチカルに解析したところ免疫複合体のウロキナ
ーゼの半減期(72分)は対照実験の半減期(28分)
の約2.6倍に増加し、分布容積(27m)は対照実験
(91m)に較べて約0.3倍に減少した。
実験例7 ラット(s c) 実施例17で得られた免疫複合体をラット(n−5)に
ウロキナーゼとして100μg皮下投与した。経時的に
採血し、ウロキナーゼの血漿中濃度を測定した。この時
の血漿中濃度は、第6図に示したように、48時間以上
の間、O,l/7g/−以上の高い値を示した。なお、
第6図において、○は免疫複合体の、口はウロキナーゼ
のみの結果をそれぞれ示す。
発明の効果 本発明の免疫複合体は生理活性物質の生体内での分布容
積が約0.5倍以下に減少されているので、血中濃度を
高くし生理活性物質の有効性が著しく高められたもので
ある。さらに、生理活性物質を血中を中心とする脈管系
にとどめることにより副作用が減少される。
この免疫複合体を哺乳動物に投与することによって、癌
、感染、免疫異常、炎症、高血圧、ホルモン調節異常、
心疾患などの各種の疾患をより有効に治療することがで
きる。
ウロキナーゼおよびプロウロキナーゼの場合は、それら
の生理活性を損なわずに生体内での該薬物の消失半減期
を大きくし、分布容積を該ウロキナーゼないしはプロウ
ロキナーゼ単独の場合より0゜5倍以下に著しく減少さ
せるようなウロキナーゼモ ツクローナル抗体免疫複合
体が得られ、この発明によって、血中濃度をより高く保
ち、より有効にその効果を発揮することができ、また副
作用を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例2で得られた、HPLCのクロマトグ
ラムを示す。すなわち、第1−1図は市販マウスIgG
をG5−520カラムを用いたHPLCのクロマトグラ
ムである。第1−2図は精製した抗rhlL−2モノク
ローナル抗体をG5520カラムを用いたHPLCのク
ロマトグラムである。 第2図は、実施例3で得られたG5−520カラムを用
いたHPLCでのクロマトグラムを示す。 すなわち、第2−1図は抗rhIL−2モノクローナル
抗体の、第2−2図はrhIL−2の、第23図はrb
lL2と抗rhlL−2モノクローナル抗体との免疫複
合体(モル比l:2)の結果をそれぞれ示す。 第3図は、実験例1で得られた。rhIL−2と非特異
のマウスtgcの混合液(重量比1:5)を投与した場
合とrblL−2・モノクローナル抗体免疫複合体を投
与した場合との血清中濃度の結果をそれぞれ示す。 第413!7は、実験例3で得られた、rblL2と非
特異のマウスIgGの混合液(重量比l:5)を投与し
た場合と、rblL2・モノクローナル抗体免疫複合体
を投与した場合との血漿中濃度の結果をそれぞれ示す。 第5図は、実験例6で得られた、ウロキナーゼ・モノク
ローナル抗体免疫複合体を投与したときと、ウロキナー
ゼのみを投与したときの血漿中濃度の結果を示す。 第6図は、実験例7で得られた、ウロキナーゼ・モノク
ローナル抗体免疫複合体を投与したときと、ウロキナー
ゼのみを投与したときの血漿中濃度を示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)生理活性物質と、生体内での該物質の分布容積を
    該物質単独の場合より約0.5倍以下に減少させうるモ
    ノクローナル抗体との免疫複合体。
  2. (2)請求項1記載の免疫複合体を含有してなる生理活
    性薬剤。
  3. (3)乾燥品で粉末である請求項2記載の薬剤。
  4. (4)生理活性物質がサイトカインである請求項1記載
    の免疫複合体。
  5. (5)サイトカインがインターロイキン−2である請求
    項4記載の免疫複合体。
  6. (6)生理活性物質が酵素である請求項1記載の免疫複
    合体。
  7. (7)酵素がウロキナーゼである請求項6記載の免疫複
    合体。
  8. (8)モノクローナル抗体がイムノグロブリンGである
    請求項1記載の免疫複合体。
  9. (9)モノクローナル抗体がイムノグロブリンGの抗体
    活性を有するフラグメントである請求項1記載の免疫複
    合体。
JP2287648A 1990-02-06 1990-10-24 免疫複合体 Pending JPH03279335A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP1991/000136 WO1991012022A1 (en) 1990-02-06 1991-02-05 Immune complexes
EP91903666A EP0514544B1 (en) 1990-02-06 1991-02-05 Immune complexes
AT91903666T ATE106251T1 (de) 1990-02-06 1991-02-05 Immunkomplexe.
JP50346291A JP3260364B2 (ja) 1990-02-06 1991-02-05 免疫複合体
DE69102265T DE69102265T2 (de) 1990-02-06 1991-02-05 Immunkomplexe.
CA002073964A CA2073964A1 (en) 1990-02-06 1991-02-05 Immune complexes

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-27407 1990-02-06
JP2740790 1990-02-06
JP2-80182 1990-03-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03279335A true JPH03279335A (ja) 1991-12-10

Family

ID=12220227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2287648A Pending JPH03279335A (ja) 1990-02-06 1990-10-24 免疫複合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03279335A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0750509B1 (en) USE OF IL-12 AND IL-12 ANTAGONISTS for the manufacture of a pharmaceutical composition for THE TREATMENT OF AUTOIMMUNE DISEASES
JP5290489B2 (ja) Igg抗体の安定な液体医薬製剤
DK1946776T3 (en) STABILIZED TNFR-FC COMPOSITION COMPREHENSIVE ARGININE
US20140186351A1 (en) STABLE PHARMACEUTICAL LIQUID FORMULATIONS OF THE FUSION PROTEIN TNFR:Fc
US8012475B2 (en) Use of IL-12 and IL-12 antagonists in the treatment of autoimmune diseases
EP0602290A1 (en) Cellular drug anchors
FI119677B (fi) Prokoagulantin ja sytokiinin käyttö
AU703091B2 (en) Monoclonal antibodies against soluble TNF-alpha receptors p55 and p75 as well as against TNF-alpha and its analogues
JPH05504058A (ja) 敗血症性ショック治療用医薬組成物
JP3260364B2 (ja) 免疫複合体
JPH0625010A (ja) 抗ガン剤
JPH03279335A (ja) 免疫複合体
JPH08508035A (ja) 可溶性レセプターと複合化したリガンドを含む医薬組成物
JP3177776B2 (ja) ハイブリッドモノクローナル抗体,抗体産生ポリドーマおよび抗体含有薬剤
KUWABARA et al. Highly sensitive enzyme-linked immunosorbent assay for marograstim (KW-2228), a mutant of human granulocyte colony-stimulating factor
JPH04262792A (ja) 蛋白質の精製法
JPH02209898A (ja) 修飾インターロイキン―2
SI9600206A (en) Monoclonic antibodies versus soluble tnf-alpha p55 and p75 receptors and tnf-alpha and their ana
KR19980702973A (ko) 트롬보포이에틴(tpo)의 흡착방지방법 및 안정한 tpo 함유조성물
MXPA96006137A (es) Composiciones y metodos para el tratamiento detumores