JPH03278837A - 過酸化水素分解触媒およびそれを用いたコンタクトレンズの消毒方法 - Google Patents

過酸化水素分解触媒およびそれを用いたコンタクトレンズの消毒方法

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JPH03278837A
JPH03278837A JP2079996A JP7999690A JPH03278837A JP H03278837 A JPH03278837 A JP H03278837A JP 2079996 A JP2079996 A JP 2079996A JP 7999690 A JP7999690 A JP 7999690A JP H03278837 A JPH03278837 A JP H03278837A
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hydrogen peroxide
catalyst
oxide
lens
inorganic carrier
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Makoto Sakai
信 酒井
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TOME SANGYO KK
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TOME SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、過酸化水素分解触媒およびそれを用いたコン
タクトレンズの消毒方法に関する。
[従来の技術] コンタクトレンズ(以下、レンズという)、なかでも含
水性のレンズは、目に装用しているあいだや保存液中に
保存しているあいだなどにレンズ表面やレンズ内に細菌
などが繁殖して汚染されやすいので、定期的に消毒が施
される必要がある。
レンズを消毒する方法には、大きく分けて熱を加えて消
毒する加熱消毒方法と、殺菌剤により消毒する、いわゆ
るコールド消毒方法(化学的消毒方法)とがある。
前記コールド消毒方法は、さらに塩化ベンザルコニウム
、クロロへキシジン塩やチメロサールのような有機水銀
化合物などの通常の殺菌剤を用いて消毒する方法と、分
解させることにより無毒化しうる過酸化水素を用いる消
毒方法とに分けられる。
前記過酸化水素を用いる消毒方法では、消毒後に過酸化
水素を分解する必要があるが、かかる過酸化水素を分解
する方法としては、たとえば白金などの金属触媒を用い
る方法、ピルビン酸などの還元剤を用いる方法、カタラ
ーゼ、ペルオキシダーゼなどの酵素触媒を用いる方法な
どが知られている。
[発明か解決しようとする課題] しかしながら、加熱消毒方法およびコールド消毒方法に
は以下に述べるような欠点や問題点などがある。
(1′)加熱消毒方法 加熱消毒方法においては、加熱する手段として一般に電
気による加熱手段が採用されている。
電気による加熱手段では、一般に電力会社などから供給
される一般家庭用の100V電源を必要とするため、た
とえば旅行などの際にレンズに加熱消毒を施す必要があ
るときに適当なコンセントがなかったり、使用電圧が異
なり、加熱消毒を施すことができないことがある。また
、加熱消毒をするための装置がややもするとコンパクト
な装置とはなりえず、持ち運ぶにはかさばるので不便で
あるという欠点もある。さらには、レンズを完全に消毒
するためには、塩水溶液中でおよそ1時間もの長時間加
熱処理(加熱開始から煮沸(厚生省基準:100℃、2
0分間以上))および放冷処理を施す必要があるため、
その処理はきわめて煩わしいものであった。
(ロ)コールド消毒方法 (ω過酸化水素以外の殺菌剤を用いる方法前記したよう
に、殺菌剤を含む水溶液中にレンズを浸漬して消毒する
方法であるが、とくに含水性のレンズにあってはそのレ
ンズ中に殺菌剤が浸入して蓄積し、しかも吸着されやす
いので、消毒後にレンズを塩水溶液などで充分にすすい
だつもりでもそのレンズ中の殺菌剤を完全に取り除くこ
とができないことがある。このような状態でレンズを眼
に装用すると、レンズから徐々に放出される殺菌剤によ
り、眼の粘膜などに刺激を与えたり、アレルギー反応を
起こす原因にもなるという欠点がある。
山〉過酸化水素を用いる方法 過酸化水素は容易に分解し、無毒化することができるも
のであるので、レンズの表面やレンズ中に存在する過酸
化水素を完全に分解してしまえば、前記のような眼の粘
膜などに刺激を与えたり、アレルギー反応を起こすとい
うような欠点を回避しうるという利点があるとはいうも
のの、従来の過酸化水素を分解する方法には以下のよう
な欠点がある。
(i)白金黒などの金属触媒により過酸化水素を分解す
る方法 前記白金黒触媒は、過酸化水素の分解力が大きいもので
あるが、その反面ががる白金黒触媒は、塩化白金酸を担
体上に被覆したのち水素還元してえられるものであり、
その製造過程が複雑であり、しがもががる白金黒触媒な
どを用いる方法には高価な装置が必要であり、さらに、
この方法では、初期の分解能力が大きいため消毒に必要
な過酸化水素が短時間のうちに分解してしまうため充分
な消毒効果かえられないという問題点を有している。
(のピルビン酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩などの還元剤
により過酸化水素を分解する方法前記還元剤は、過酸化
水素に対する分解力が金属触媒や酵素触媒と比べて小さ
く、安定性および速効力が低い。また、たとえば酢酸イ
オンなどのイオンが発生するため、それがレンズ表面や
レンズ内部に残留したばあいには眼に対する安全性にも
問題がある。また、使用の際には還元剤特有の臭いがあ
り、還元剤の色がレンズに付着することがあるなどの欠
点がある。
■過酸化物および中和剤を含む錠剤により過酸化水素を
分解する方法 この方法では錠剤を製造するための煩雑な工程を必要と
し、また、錠剤が過酸化水素溶液中で均一に溶解されに
くいという欠点がある。
(へ)電気分解により過酸化水素を分解する方法この方
法では、過酸化水素を分解するための装置が複雑でかつ
高価になるという欠点がある。
(V)カタラーゼ、ペルオキシダーゼなどを用いた酵素
触媒により過酸化水素を分解する方法 酵素触媒に含まれるタンパク質かレンズに付着し、洗浄
に手間かかかり、さらに酵素触媒に含まれるタンパク質
が付着したレンズをそのまま放置しておくとレンズが白
濁する原因になったり、そのレンズを眼に装用すれば、
付着したタンパク質により眼にアレルギー反応が生じる
という問題点がある。
そこで本発明者は、前記従来技術に鑑みて簡便でしかも
確実にレンズを消毒することができ、さらに消毒後のレ
ンズに残留物などが含まれない方法を見出すことを目的
として鋭意研究を重ねたところ、酸化マンガン、酸化コ
バルトおよび酸化銅よりなる群から選ばれた金属酸化物
を無機担体に担持したものは過酸化水素の分解性にすぐ
れた過酸化水素分解触媒となることを見出し、さらには
かかる過酸化水素分解触媒を用いてレンズの消毒を行な
ったばあいには、すぐれた消毒効果が発揮され、前記目
的が達成されることを見出し、本発明を完成するにいた
った。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は■酸化マンガン、酸化コバルトおよ
び酸化銅よりなる群から選ばれた金属酸化物が無機担体
に担持されてなる過酸化水素分解触媒および■レンズを
過酸化水素溶液で消毒する際に、酸化マンガン、酸化コ
バルトおよび酸化銅よりなる群から選ばれた金属酸化物
が無機担体に担持されてなる過酸化水素分解触媒を用い
て過酸化水素を分解することを特徴とするレンズの消毒
方法に関する。
[作用および実施例コ 本発明の過酸化水素分解触媒(以下、触媒という)は、
酸化マンガン、酸化コバルトおよび酸化銅よりなる群か
ら選ばれた金属酸化物が無機担体に担持されたものであ
る。
前記無機担体としては、セラミックスと呼ばれる、いわ
ゆる非金属の無機質粉末の焼結体を用いることが望まし
く、そのなかでも多結晶、多孔質のものが望ましい。か
かる無機担体を構成する成分の具体例としては、たとえ
ばゼオライトなどのアルミノケイ酸塩;アルミナ(酸化
アルミニウム)、シリカ(酸化ケイ素)、ジルコニア(
酸化ジルコニウム)、チタニア(酸化チタン)、マグネ
シア(酸化マグネシウム)、ベリリア(酸化ベリリウム
)、カルシア(酸化カルシウム)などの酸化物;チッ化
ケイ素、炭化ケイ素、チッ化ホウ素、チッ化アルミニウ
ム、チッ化チタン、炭化チタンなどの非酸化物などがあ
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
られる。前記無機担体は、通常単独でまたは2種以上を
組合せて用いられる。なお、前記ゼオライトとしては、
結晶構造中の不純物質が少ないという点で合成ゼオライ
トがとくに好ましい。
なお、前記無機担体の形状にはとくに限定はなく、たと
えばペレット、粒状、棒状など任意の形状であればよい
前記酸化マンガンを前記無機担体に担持する方法として
は、たとえば以下の方法などがあげられる。
■たとえばHnCI 2 、Mn5Oa 、Mn(NO
3)2などのマンガン塩を含む水溶液中に無機担体を接
触させて該無機担体表面上にマンガンイオンまたは該マ
ンガン塩の結晶をまず担持させ、ついでこれを酸素ガス
を含有した雰囲気中で約100〜1500℃に加熱して
かかる無機担体表面上に酸化マンガンを担持する方法。
■前記■と同様にしてマンガンイオンまたはマンガン塩
の結晶を無機担体に担持し、ついで該無機担体をアルカ
リ水溶液、炭酸アルカリ水溶液または二酸化炭素を飽和
した炭酸水素アルカリ水溶液に接触させることにより、
該無機担体に水酸化マンガンまたは炭酸マンガンを担持
させ、これを酸素ガスを含有した雰囲気中で前記温度に
て加熱して酸化マンガンを該無機担体に担持する方法。
■マンガンイオンを含む2種以上の塩溶液の酸化還元反
応を利用して無機担体表面上に酸化マンガンを担持する
方法。
たとえばMn(J 2 、Mn5Oa 、Mn(NO3
)2などの酸化数+2のマンガンを含む水溶液と、たと
えばKMnO4などの酸化数+7のマンガンを含む水溶
液とに前記無機担体を浸漬し、該無機担体に酸化マンガ
ンを担持する方法であり、かかる方法は、たとえばMn
Cl2 、MIISO4、Mn(NOx )2などの酸
化数+2のマンガンを含む水溶液に前記無機担体を浸漬
し、その後にKMnO4などの酸化数+7のマンガンを
含む水溶液に該無機担体を浸漬し、かかる無機担体に酸
化マンガンを担持する方法であっても、またたとえばK
MnO4などの酸化数+7のマンガンを含む水溶液に前
記無機担体を浸漬し、その後にたとえばMnC12、M
nSOaMn(NOx)2などの酸化数+2のマンガン
を含む水溶液に該無機担体を浸漬してかかる無機担体に
酸化マンガンを担持する方法であってもよい。
なお、前記■の方法で酸化マンガンが担持された触媒を
うるばあいには、塩溶液に無機担体を浸漬したのち、1
00℃以下で、1〜3時間程度の乾燥が行なわれてもよ
い。
酸化コバルトを前記無機担体に担持する方法として、た
とえば以下の方法などがあげられる。
■たとえばCoCl 2 、CoSO4、Co(NO3
)2などのコバルト塩を含む水溶液中に前記無機担体を
接触させてコバルトイオンまたは該コバルト塩の結晶を
該無機担体表面上にまず担持し、これを酸素ガスを含有
した雰囲気中で約100〜1500℃で加熱してかかる
無機担体表面上に酸化コバルトを担持する方法。
■前記■と同様にしてコバルトイオンまたはコバルト塩
の結晶を無機担体に担持し、ついで該無機担体をアルカ
リ水溶液、炭酸アルカリ水溶液または二酸化炭素を飽和
した炭酸水素アルカリ水溶液に接触させることにより、
該無機担体に水酸化コバルトまたは炭酸コバルトを担持
させ、これを酸素ガスを含有した雰囲気中で前記温度に
て加熱して酸化コバルトを無機担体に担持する方法。
酸化銅を前記無機担体に担持する方法としては、たとえ
ば以下の方法などがあげられる。
■たとえばCuCl 2 、Cu5Oa 、CLI(N
O3)2などの銅塩を含む水溶液中に前記無機担体を接
触させて銅イオンまたは該銅塩の結晶を該無機担体表面
上にまず担持し、これを酸素ガスを含有した雰囲気中で
約100〜1500℃で加熱してかかる無機担体表面上
に酸化銅を担持する方法。
■前記■と同様にして銅イオンまたは銅塩の結晶を無機
担体に担持し、ついで該無機担体をアルカリ水溶液、炭
酸アルカリ水溶液または二酸化炭素を飽和した炭酸水素
アルカリ水溶液に接触させることにより該無機担体に水
酸化銅または炭酸銅を担持させ、これを酸素ガスを含有
した雰囲気中で前記温度で加熱して酸化銅を該無機担体
に担持する方法。
なお、前記いずれの方法においても、無機担体を各種溶
液に接触させる手段としては、たとえば浸漬、スプレー
コーティングなどがあげられる。
また、前記のいずれのばあいにも、金属塩を含有する水
溶液中の金属塩の濃度、アルカリ水溶液などの濃度、各
水溶液中への無機担体の浸漬時間、酸素ガスを含有した
雰囲気中の酸素ガスの濃度などの条件は、金属酸化物が
無機担体に後述する量で担持されればとくに限定はない
が、たとえば無機担体を金属塩水溶液中に浸漬する操作
を1回行なうだけで触媒を調製するばあいには、前記金
属塩の濃度は通常0.O1〜lll1ol/p、無機担
体の浸漬時間はlO〜100分間程度であることが好ま
しい。また、前記濃度のものよりも希薄な金属塩水溶液
を用いるばあいには、前記浸漬および洗浄乾燥の操作を
数回繰り返して目的量の金属酸化物を無機担体表面上に
担持することが可能である。
なお、触媒調製時に無機担体成分中のアルミナやシリカ
が無機担体表面上に生成した金属酸化物とたとえば M 203+ Meo = MeAll 20 aSi
02  +Neo −” Ne5t’3(式中、Meは
Mn、 CoまたはCuを示す)で表わされる反応によ
りMeAj! 20 a 、Merit3のような化合
物を生成し、かかる化合物が触媒として作用していても
よい。また、前記酸素ガスを含有した雰囲気中の酸素ガ
スの濃度は、無機担体に担持された金属イオンまたは金
属塩を酸化物として担持するためには10%以上、なか
んづ<20%以上であることが好ましい。なお、酸素ガ
ス以外に含まれるガスの種類にはとくに限定はなく、た
とえばチッ素、アルゴン、空気などがあげられる。かか
る酸素ガスを含有した雰囲気として空気を用いることが
コストなどの点でとくに好ましい。
また、無機担体としてゼオライトを用いるばあいには、
金属塩を含む水溶液に接触させる前に塩化アンモニウム
水溶液中に接触させることかえられる触媒の触媒活性が
より高められるので好ましい。
かくしてえられる触媒の形状にはとくに限定はなく、粉
末状の無機担体を用い、これに前記金属酸化物を担持し
たのち、任意の形状に焼結成型してもよい。
前記触媒に担持される金属酸化物の量は、用いる無機担
体の大きさや形状などにより異なるため・、−概には決
定することができないが、該触媒を用いてレンズを消毒
する際に充分な消毒効果をうるためには、過酸化水素溶
液に対して後述する量となるように調整されることが好
ましい。
本発明のレンズの消毒方法においては、たとえば過酸化
水素水溶液などの過酸化水素溶液が用いられる。前記過
酸化水素溶液における過酸化水素の濃度は、消毒効果が
充分に発揮され、かつレンズに形状変化や損傷を与えな
い濃度であればとくに限定はないが、通常およそ0.1
〜10讐ハ%の範囲内にあることが好ましい。前記過酸
化水素の濃度がIOW/V%よりも高いばあいには、レ
ンズに損傷を与えるおそれがあり、また0、1vハ%よ
りも低いばあいには、充分な消毒効果が発揮せられなく
なる傾向がある。前記過酸化水素のさらに好ましい濃度
は0.5〜5W/V%であるが、とくに3W/V%程度
であることが一般に市場で入手しやすく、しかもレンズ
に損傷を与えずに充分な消毒効果が発揮されるという点
で好ましい。
また、消毒終了時に過酸化水素が消毒液中にある程度残
留していると、消毒されたレンズの表面または内部に過
酸化水素が残り、装用時に眼に対する刺激などをひき起
こすおそれがあるため、最終的に消毒液中の過酸化水素
濃度は1100pp以下、なかんづ< 、50ppm以
下であることが望ましい。しかし、レンズを充分に消毒
するという観点からは、消毒開始から約10分間以内に
は過酸化水素溶液中の過酸化水素の濃度が約15000
ppm以上に、また約30分間以内にかかる濃度が50
00ppm以上に保たれることが望ましい。
本発明のレンズの消毒方法においては、レンズを過酸化
水素溶液で消毒する際に前記触媒が用いられる。
レンズの消毒の際、前記触媒に担持されている金属酸化
物の量は、触媒調製前後の溶液中の金属イオン濃度をキ
レート滴定法によって求めることにより決定することが
できるが、過酸化水素溶液1 sol/Nあたり0.0
05〜5 mmol好ましくは0.01〜3 a+wo
l、とくに好ましくは0.05〜2 mmolとなるよ
うに触媒を用いることが望ましい。該金属酸化物の量が
5■01よりも多いばあいには、過酸化水素分解速度が
大きくなりすぎ、充分な消毒効果かえられなくなる。ま
た0、005mmolよりも少ないばあいには、過酸化
水素の分解が不充分となり、レンズ装用時における残留
過酸化水素による眼への刺激や障害の原因となる。
また、これらの触媒の反応形態は、従来の白金黒を用い
た触媒などの反応形態と異なり、初期の過酸化水素の分
解は遅く、過酸化水素か低濃度となったときの分解が速
いという特徴がある。したがって、本発明の消毒方法は
、レンズを過酸化水素溶液で消毒する際に過酸化水素が
長時間高濃度に維持されるのでレンズの消毒にきわめて
有利な方法である。
なお、前記過酸化水素溶液には、必要に応じて過酸化尿
素などの過酸化物か含まれていてもよく、また安定化剤
、緩衝剤、等張化剤、pH調整剤などが適宜配合されて
いてもよい。
前記安定化剤は、レンズの消毒を開始する前に過酸化水
素が容易に分解しないようにするために用いられる成分
である。かかる安定化剤の具体例としては、たとえばリ
ン酸、バルビッール酸、尿酸、アセトアニリド、オキシ
キノリン、ビロリン酸四ナトリウム、ツェナセチン、ス
ズ酸ナトリウム、硝酸ナトリウムなどがあげられ、これ
らの成分は単独でまたは2種以上を混合して用いられる
。前記安定化剤の濃度は、通常過酸化水素溶液中におい
て0.01mol/N以下、なかんづ< 0.0001
〜0.01mol#7となるように調整されるのが好ま
しい。前記安定化剤の濃度が001mol#)をこえる
ばあい、レンズの表面やレンズ内部に安定化剤が残留す
ることにより眼に対する障害が発生するおそれがある。
前記緩衝剤は、過酸化水素溶液のpHを安定させるため
に用いられる成分である。かかる緩衝剤の具体例として
は、たとえばリン酸塩、ホウ酸塩、クエン酸塩、炭酸塩
などがあげられ、これらの塩類は単独でまたは2種以上
を混合して用いられる。前記緩衝剤の濃度は、通常過酸
化水素溶液中において0.1mol#)以下、なかんづ
(0,005〜0.05mol#!となるように調整さ
れるのが好ましい。前記緩衝剤の濃度が0.1mol/
iJをこえるばあい、緩衝剤がレンズ表面やレンズ内部
に残留することにより眼に対する障害が発生するおそれ
がある。
前記等張化剤は、過酸化水素溶液の浸透圧をレンズにと
ってもっとも好ましい浸透圧(涙液とほぼ同じ浸透圧)
と同等程度にするために用いられる成分である。かかる
等張化剤の具体例としては、たとえば塩化ナトリウム、
塩化カリウム、グリセリン、ブドウ糖、酢酸ナトリウム
、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム
、クエン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリ
ウムなどかあげられるか、これらのなかでは入手しやす
さなどの点で塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが好ま
しい。前記等張化剤の濃度は、過酸化水素分解後の前記
緩衝剤および安定化剤を含んだ消毒液の浸透圧か250
〜350 mmol/ kgとなるような濃度、たとえ
ば過酸化水素溶液中において0.O1〜1 mol/i
) sなかんづ<0.1〜0.5mol/iJとなるよ
うに調整されるのが好ましい。かかる等張化剤の濃度は
1a+ol/Rをこえるばあい、過酸化水素溶液の浸透
圧が涙液の浸透圧よりも高くなるので、レンズが変形し
たり、等張化剤かレンズ表面やレンズ内部に残留するこ
とがあるため、レンズを装用したばあいに眼への刺激が
おこる傾向がある。
本発明のレンズの消毒方法は、レンズを消毒する段階と
過酸化水素を分解する段階からなる。
かかる消毒方法としては、たとえば(イ)単一溶液によ
りレンズの消毒と過酸化水素の分解を行なう1液システ
ム、(ロ)レンズの消毒と過酸化水素の分解を異なる溶
液によって行なう2液システムなどがあげられる。
前記システムは、いずれもたとえばピルビン酸塩、亜硫
酸塩、チオ硫酸塩などの還元剤を用いたばあいにみられ
るような過酸化水素と還元剤との反応によって、たとえ
ば酢酸イオン、硫酸イオン、テトラチオン酸イオンなど
のイオンが発生するおそれがないので、眼に何らの悪影
響を及ぼすことがない。
前記1液システムとは、レンズを過酸化水素溶液により
消毒すると同時にまたは一定時間消毒したのちに、該過
酸化水素溶液に触媒を接触させて過酸化水素溶液を処理
するものである。
該1液システムにおいて過酸化水素溶液と触媒とを接触
させる方法としては、たとえば■消毒用容器の中にあら
かじめ触媒を入れておき、容器の中に過酸化水素溶液を
入れ、そののちすぐにレンズを入れて消毒する方法、■
先に消毒用容器中に過酸化水素溶液を入れておき、その
中にレンズを入れて消毒し、そののちただちにまたは一
定時間経過後に触媒を該溶液の中に入れる方法、 ■消毒容器内に触媒と過酸化水素溶液とをたがいに接触
しない位置にあらかじめセットしておき、先に過酸化水
素溶液中にレンズを入れて消毒したのち、たとえば容器
を傾けるなどの方法により過酸化水素溶液と触媒とを接
触させる方法などがあげられる。
前記1液システムにおいては、過酸化水素の分解時に発
生する酸素の微小な泡によりレンズ表面に付着した汚れ
が除去され、しかもこの泡によりレンズの消毒時に過酸
化水素溶液の対流がひきおこされるので消毒の効率が高
くなるという利点がある。
また、前記2液システムとは、レンズを過酸化水素溶液
により消毒したのち、該過酸化水素溶液からレンズを取
り出し、触媒の入った生理食塩水などの等強化溶液中に
レンズを浸漬し、レンズ表面やレンズ内部に残留した過
酸化水素をかかる等強化溶液中に拡散させて処理するシ
ステムをいう。
つぎに本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
実施例ル ンズを消毒するための過酸化水素3.16シ/V%、塩
化ナトリウム0.85 W/V%、スズ酸ナトリウム0
.008 W/V%オヨび硝酸ナトI) ラム0.00
3W/V%を含有し、0.01 mol/lリン酸緩衝
液によりpH7に緩衝された過酸化水素溶液を調製した
一方、Mn(J 2 0.l++ol#!水溶液10m
1に無機担体として球状(直径2〜41111)のアル
ミナ(半井テスク■製、酸化アルミニウム(触媒用))
2.5gを入れ、30分間浸漬したのち、該無機担体を
取り出し、これを蒸留水で洗浄し、ついで空気中で80
0℃にて3時間加熱して酸化マンガンが担持された触媒
をえた。
触媒調製前後のMnCIz水溶液の濃度を日本分析化学
合線「分析化学便覧」改訂3版(昭和56年9月20日
発行)丸善 P、92に記載のマンガンの定量法(キレ
ート滴定法)にしたがって測定することにより、前記ア
ルミナ2.5gに酸化マンガン0.09a+molが担
持されたことを確認した。
つぎに約20m1容のバイアル瓶に前記過酸化水素溶液
10m1を入れ、前記のように調製された触媒2.0g
とソフトコンタクトレンズ(■メニコン製、商品名:メ
ニコンソフトHA) 2枚を該溶液中に完全に浸るよう
にし、20℃の雰囲気中でレンズの消毒を行ないながら
過酸化水素の分解を行なった。
一定時間経過ごとの残留過酸化水素濃度を前記「分析化
学便覧j p、39に記載の過酸化水素の定量法(チタ
ン法)にしたがって測定した。その結果を第1表に示す
実施例2 実施例1で用いたMnCR20,1mol/#水溶液1
0m1のかわりにMnCl 20.05mol#l水溶
]10m1を用いた以外は実施例1と同様の操作を行な
い、触媒をえた。
つぎに、MnfJ2水溶液の触媒調製前後の濃度を前記
キレート滴定法にしたがって測定することによりアルミ
ナ2.5gに酸化マンガン0.08a+molが担持さ
れていることを確認した。
この触媒2.5gを用いて実施例1と同様にして一定時
間経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果
を第1表に示す。
実施例3 加熱温度を1000℃に変えた以外は実施例1と同様に
して触媒をえた。
MnCf2水溶液の触媒調製前後の濃度を実施例1と同
様に測定することにより、アルミナ2.5gに酸化マン
ガン0.09IDmolが担持されていることを確認し
た。
この触媒1.5gを用いて実施例1と同様にして一定時
間経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果
を第1表に示す。
実施例4 実施例1で用いたMnC4120,1mol/i)水溶
液10m1のかわりにMnSO40,L mol#)水
溶液10m1を用いた以外は実施例1と同様の操作を行
ない、触媒をえた。
つぎに、Mn5Oa水溶液の触媒調製前後の濃度を前記
キレート滴定法にしたかって測定することによりアルミ
ナ2.5gに酸化マンガン0.08mmolが担持され
ていることを確認した。
この触媒2.0gを用いて実施例1と同様にして一定時
間経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果
を第1表に示す。
実施例5 CoCI 2 0.In+ol/ff水溶液10m1に
無機担体としてベレット状のゼオライト(和光純薬工業
■製、商品名:モレキュラーシーブス13X)2.5g
を入れ、30分間浸漬した。該無機担体を取り出したの
ち、これを蒸留水で洗浄し、空気中で50[1″Cにて
3時間加熱して酸化コバルトが担持された触媒をえた。
CoCl2水溶液の触媒調製前後の濃度を前記[分析化
学便覧J P、102に記載のコバルトの定量法(キレ
ート滴定法)で測定することにより、ゼオライト2.5
gに酸化コバルトO,13a+molか担持されている
ことを確認した。
この触媒2,5gを用いて実施例1と同様にして一定時
間経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果
を第1表に示す。
実施例6 MnCl 2 0.1a+of/17水溶液10m1に
無機担体として前記アルミナ2.5gを入れ、30分間
浸漬してから取り出し、これを蒸留水で洗浄したのち、
NaOHO,1mol/fl水溶液10m1に30分間
浸漬してまず水酸化マンガンを無機担体表面上に担持し
た。
これを蒸留水でよくすすぎ、空気中で800’Cにて3
時間加熱して酸化マンガンが担持された触媒をえた。
MnCl2水溶液の触媒調製前後の濃度を実施例1と同
様にして測定することにより、アルミナ2.5gに酸化
マンガン0.09aunolが担持されていることを確
認した。
この触媒2.5gを用いて実施例1と同様にして一定間
経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果を
第1表に示す。
実施例7 Co(NOx )20.1mol/R水溶液10m1に
無機担体として前記アルミナ2.5gを入れ、30分間
浸漬してから取り出し、これを蒸留水で洗浄した。つい
でNa2CO30,1mol/N水溶液10m1に該無
機担体を30分間浸漬したのち、これを取り出し、これ
を蒸留水でよくすすぎ、空気中で800℃にて3時間加
熱して酸化コバルトか担持された触媒をえた。
Co(NO3)2水溶液の触媒調製前後の濃度を実施例
5と同様にして求め、アルミナ2.5gに酸化コバルト
0.13mmolが担持されていることを確認した。
この触媒2.5gを用いて実施例1と同様にして一定時
間経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果
を第1表に示す。
実施例8 CuC120,l+++ol/l水溶液10m1に無機
担体として前記アルミナ2.5gを入れ、30分間浸漬
した。
該無機担体を取り出し、これを蒸留水で洗浄後、Na2
COi O,Lmol/、Q水溶液10 mlに30分
間浸漬した。
ついでこれを取り出し、蒸留水でよくすすぎ、空気中で
800℃にて3時間加熱して酸化銅か担持された触媒を
えた。
CuCl2水溶液の触媒調製前後の濃度を前記[分析化
学便覧J P、114に記載の銅の定量法(キレート滴
定法)にしたがって測定することにより、アルミナ2.
5&に酸化銅0.20mmolが担持されていることを
確認した。
この触媒2.5gを用いて実施例1と同様にして一定時
間経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果
を第1表に示す。
実施例9 KMn040.1ma+ol/l水溶液10m1に無機
担体として前記アルミナ2.5gを30分間浸漬した。
これを取り出したのち、蒸留水で洗浄し、ついでMn5
Oa  O,in+ol/Ω水溶液10m1に30分間
浸漬することにより、酸化マンガンをアルミナに担持し
た。これを蒸留水でよくすすぎ、空気中で100℃にて
3時間乾燥し、触媒をえた。
触媒調製前後のKMnOa水溶液およびMnSO4水溶
液の濃度をそれぞれ、前記マンガンの定量法(キレート
滴定法)にしたがって測定することにより、アルミナ2
.5gに酸化マンガン0.09mmolか担持されてい
たことを確認した。
この触媒2.5gを用いて実施例1と同様にして一定時
間経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果
を第1表に示す。
実施例10 Mn、C?z 0.5 mol/f!水溶液10m1に
無機担体としてアルミナ(半井テスク■製、酸化アルミ
ニウム(触媒用))2.5gを入れ、30分間浸漬した
。ついで、これを該水溶液中から取り出し、ただちに空
気中で100℃で1時間乾燥して溶媒である水を蒸発さ
せ、Mn(J2結晶を無機担体表面上に担持した。これ
を空気中で1000℃にて3時間加熱して酸化マンガン
が担持された触媒をえた。
触媒調製後のMnCN2水溶岐を加熱して溶媒である水
を蒸発させ、析出したMnCj2結晶の重量を測定する
ことによりアルミナ2,5gに酸化マンガン1.2m1
llolが担持されていることを確認し、た。
この触媒2.5gを用いて実施例1と同様にして一定時
間経過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果
を第1表に示す。
実施例11 約20 ml容のバイアル瓶に実施例1て調製した過酸
化水素溶液10m1を入れ、ソフトコンタクトレンズ(
@メニコン製、商品名:メニコンソフトMA)2枚を該
溶液中に完全に浸るようにして20°Cの雰囲気中で3
0分間レンズの消毒を行なった。
消毒後、レンズを取り出し、約20m1容のバイアル瓶
に実施例1と同様の方法で調製した触媒2.5gおよび
生理食塩水10m1を入れた過酸化水素分解用容器に移
し、レンズの周辺に付着した過酸化水素の分解を行なっ
た。
一定時間経過後に、実施例1と同様にして過酸化水素分
解容器中の残留過酸化水素濃度を測定した。その結果を
第1表に示す。
比較例1 触媒としてチバビジョンケア社製AODISC(商品名
)1個を用いた以外は実施例1と同様にして一定時間経
過ごとの残留過酸化水素濃度を測定した。その結果を第
1表に示す。なお、この触媒は白金黒よりなる金属触媒
である。
[以下余白コ 第1表から明らかなように、金属酸化物の量が過酸化水
素溶液1 mol/Nあたり0.005〜5111Il
o1となるように触媒を用いたばあいには、いずれも良
好に過酸化水素が分解され、6時間経過後には残留過酸
化水素濃度は30ppm以下となった。これはレンズ装
用時にまったく刺激のないレベルである。また比較例1
のAOD I SCは初期の過酸化水素分解速度はかな
り大きく、30分後には残留過酸化水素濃度が1100
0pp以下となっていることがわかる。
なお、実施例1〜11において6時間経過後にレンズの
外観にまったく変化は見られなかった。
また、いずれのレンズも装用したところ眼に対する何の
障害も発生しなかった。
実施例12および13(消毒効果試験)前記3.16W
/V%過酸化水素溶液10m1を20m1容のバイアル
瓶に入れ、これにアスペルギルス・ニガー(Asper
gillus nigerSIFO9455:実施例1
2で使用)またはカンジダ・アルビカンス(Candi
da albicans 、 IPO1594二実施例
13で使用)を含む菌液0.05 mlおよび実施例1
で調製した触媒2.0gを入れ、蓋をした。20℃の恒
温水槽で6時間放置して過酸化水素を分解しなから消毒
を行なった。6時間経過後、溶液1 mlを取り出し、
無菌試験用ブドウ糖ペプトン培地(■栄研化学製) 2
8.5gと寒天末(細菌培地用、和光純薬工業■製)1
5gに蒸留水1000 mlを加えて溶解し、121’
cにて20分間高圧蒸気滅菌した培地20m1を用いて
25℃にて5日間培養し、生菌数をそれぞれ測定した。
また、消毒を行なわなかった以外は前記と同様に調製し
た溶液の生菌数も前記と同様にして測定した。これらの
結果を第2表に示す。
実施例14および15(消毒効果試験)実施例12およ
び13において実施例1で調製した触媒260gの代わ
りに実施例5で調製した触媒2.5gを用いた以外は同
様の操作をそれぞれ行ない、生菌数を測定した。その結
果を第2表に示す。
比較例2および3(消毒効果試験) 実施例12および13において実施例1で調製した触媒
2.5gの代わりに前記AODISC1個を用いた以外
は同様の操作を行ない、生菌数を測定した。その結果を
第2表に示す。
[以下余白] 第2表に示された結果から、過酸化水素の分解速度の差
は消毒効果で明らかな差異となって現れている。すなわ
ち、比較例2および3では、過酸化水素の分解初期にお
いて分解が速いため、菌が減少しきらないうちに過酸化
水素濃度か低下してしまうことにより、6時間後もかな
りの菌が残っていることがわかる。
これに対して、本発明の触媒か用いられた実施例12〜
15では、過酸化水素が溶液中で高濃度である状態が長
時間維持されるので殺菌効果か大きいため、菌か完全に
死滅したことかわかる。
これは明らかに本発明の触媒がレンズの消毒に有効であ
ることを示している。
[発明の効果] 本発明の過酸化水素分解触媒を用いたレンズの消毒方法
は以下の効果を奏する。
■本発明のレンズの消毒方法は、従来の過酸化水素分解
触媒を用いた消毒方法と比較すると著しく消毒効果が大
きい方法である。すなわち、本発明の過酸化水素分解触
媒を用いたばあい、過酸化水素の分解初期にはその分解
が比較的遅く、過酸化水素濃度の高い状態が長時間維持
されるので、消毒効果が大きいのであり、しかも過酸化
水素が低濃度になると比較的その分解が速くなるので、
一定時間経過後には、残留過酸化水素がほとんどなくな
り、したがって、レンズの消毒にはきわめて有利といえ
る。
■本発明のレンズの消毒方法によれば、レンズを過酸化
水素溶液によって消毒する際に、消毒処理中または消毒
処理後に比較的簡単な操作により従来用いられていた触
媒などよりも過酸化水素溶液をより速やかに処理するこ
とができる。
■本発明のレンズの消毒方法において1液システムを採
用すれば過酸化水素溶液によるレンズの消毒および過酸
化水素の処理をすすぎのための中和液を必要とせずに、
単一の工程のみで完了することができる。
なお、前記1液システムにおいては、過酸化水素の分解
時に発生する酸素の微小な泡によりレンズ表面に付着し
た汚れが除去され、しかもこの泡によりレンズ消毒時に
過酸化水素溶液の対流がひきおこされるので消毒の効率
が高められるという効果を奏する。
1す、、ダ七=

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸化マンガン、酸化コバルトおよび酸化銅よりなる
    群から選ばれた金属酸化物が無機担体に担持されてなる
    過酸化水素分解触媒。 2 前記無機担体がセラミックスである請求項1記載の
    過酸化水素分解触媒。 3 マンガン、コバルトおよび銅よりなる群から選ばれ
    た金属の金属イオンまたは金属塩が担持された無機担体
    を、酸素ガスを含有した雰囲気中で加熱してかかる無機
    担体表面上に金属イオンまたは金属塩が金属酸化物とし
    て担持されてなる請求項1記載の過酸化水素分解触媒。 4 コンタクトレンズを過酸化水素溶液で消毒する際に
    、酸化マンガン、酸化コバルトおよび酸化銅よりなる群
    から選ばれた金属酸化物が無機担体に担持されてなる過
    酸化水素分解触媒を用いて過酸化水素を分解することを
    特徴とするコンタクトレンズの消毒方法。 5 前記金属酸化物の量が過酸化水素溶液1mol/l
    あたり0.005〜5mmolとなるように過酸化水素
    分解触媒を用いる請求項4記載のコンタクトレンズの消
    毒方法。 6 コンタクトレンズを過酸化水素で消毒する段階と、
    かかる過酸化水素を分解する段階とを、単一溶液中で行
    なう請求項4記載のコンタクトレンズの消毒方法。 7 コンタクトレンズを過酸化水素で消毒する段階と、
    かかる過酸化水素を分解する段階とを、異なる溶液中で
    行なう請求項4記載のコンタクトレンズの消毒方法。
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