JPH03276853A - 車両用ブレーキ装置の圧力制御弁 - Google Patents

車両用ブレーキ装置の圧力制御弁

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JPH03276853A
JPH03276853A JP17122190A JP17122190A JPH03276853A JP H03276853 A JPH03276853 A JP H03276853A JP 17122190 A JP17122190 A JP 17122190A JP 17122190 A JP17122190 A JP 17122190A JP H03276853 A JPH03276853 A JP H03276853A
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若田 秀雄
Masahiko Kamiya
雅彦 神谷
Takahiro Goshima
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は車両用ブレーキ装置に用いられ、ホイールシリ
ンダに供給するブレーキ圧力を連続的に制御することが
可能な圧力制御弁に関する。
(従来の技術〕 従来、例えば特開平1−178062号公報5こ記載さ
れた比例電磁調圧弁においては、油圧ポンプに通しる入
力ボート、ホイールシリンダに通じる出力ポート及びリ
ザーバに通じる解放ボートがハウジングに設けられてお
り、軸方向の移動Qこ応じてこれらのボートの連通状態
を切り替えるスゴールが上記ハウジング内に摺動自在に
配置されている。このスプールは、−ヒ記ハウンング内
Qこ配設されたりニアソレノイドによる推力とホイール
シリンダのブレーキ油圧による油圧力とを受けて、これ
らの合力によって上記連通状態を切り替えるように構成
されている。この構成により、ホイルシリンダのブレー
キ油圧を、リニアソレノイドに入力される電気量に比例
して制御することが可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしなから、上記従来例においては、リニアソレノイ
ドに入力される電気量に比例したブレーキ圧力がLイー
ルシリンダニこ発生するよう二こ構成されている。この
ため、リニアツレ。ノイトニこ電磁(3号を」j−えな
いと、ホイールシリン・ターニフ゛レーキ油圧が供給さ
れないという問題がある。つまり、」ニア゛tし2ノイ
ドの電気的な故障(ソLノイドの断線等)或いは電気信
号の伝達系に断線等の故障が律し、ると、リニアソレノ
イドこ電気信号を入力することが不可能となり、通常の
ブレーキ性能も確保できないという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、入力
される電気信号によりホイールシリンダに発生するブし
・−主圧力を連続的に制御するとともに、電気信号の伝
達系等に断線等の電気的な故障が生した場合であっても
、通常のブレーキ性能を確保することが可能な車両用ブ
レーキ2置の圧力制御弁を提供することを目的とする。
1課題を解決するだめの手段〕 」二記目的を解決するために、本発明による車両用ブレ
ーキ装置の圧力制御弁は、 圧力発生源からホイールシリンダー・1共給されるブレ
ーキ圧力を連続的に制御する車両用ブレーキ装置の圧力
制御弁であって、 前記圧力発生源と前記ホイールシリンダとを連通ずる第
1位置から、前記ホイールシリンダのブし・−主圧力を
保持する第2位置を経て、前記ポ1−ルシリンダから流
出する圧力媒体を蓄えるリザーバと前記ホイールシリン
ダとを連通ずる第3位置までの間を摺動する摺動部材と
、 前記摺動部材の一部に形成され、前記ホイールシリンダ
のブレーキ圧力を受けて、前記摺動部材を前記第3位置
方向に付勢する第10付勢カを発生する受圧部と、 電気信号が入力されたとき電磁力を発生し、この電磁力
により前記摺動部材を前記第3位置方向に付勢する第2
0付勢カを生しる電磁力発生手段と、 前記摺動部材に対して前記第1位置方向に、前記受圧部
が発生する第10付勢カよりも大きい第3の付勢力を常
時与える付勢手段とを備える。
〔作用〕 上記構成によれば、電磁力発生手段に電気信号が人力さ
れていないとき、摺動部材に作用する力は、ホイールシ
リンダのブレーキ圧力による第1の付勢力と付勢手段に
よる第3の付勢力となる。
ここで、第3の付勢力は第1の付勢力よりも大きく設定
されているために、摺動部材は第1位置へと移動して、
圧力発生源とホイールシリンダとを連通ずる。
一方、電磁力発生手段に電気信号が入力されると、摺動
部材には上記の力に加えて電磁力発生手段による第2の
付勢力が作用する。このとき、摺動部材は、これらの3
つの力が釣り合う位置に移動するが、摺動部材が第2位
置から外れた位置にあるときには、ホイールシリンダの
ブレーキ圧力の変動が生じる。このブレーキ圧力の変動
によって第1の付勢力が変動し、最終的には摺動部材が
第2位置に移動して3つの力が釣り合うことになる。つ
まり、ホイールシリンダのブレーキ圧力は電磁力発生手
段に入力される電気信号に応じて一義的に決まるので、
この電気信号の値によりホイールシリンダのブレーキ圧
力を連続的に制御することができる。
〔実施例〕
以下、本発明による圧力制御弁の第1実施例について、
図面を参照しつつ説明する。
第1図は、本実施例における圧力制御弁の構造およびこ
の圧力制御弁を用いたアンチスキンド制御装置の1車輪
に対する油圧系の構成を示している。
第1図において、lは圧力制御弁、23はマスクシリン
ダ、24はブレーキペダル、27は車輪34のホイール
シリンダ、30はリザーバ、31はポンプである。マス
クシリンダ23は、配管25により圧力制御弁10入カ
ボート14aと連通しており、ホイールシリンダ27は
配管26を介して出力ポート14bと連通している。ま
た、圧力制御弁1のリターンボート14cは、配管29
によってリザーバ30と連通されており、このリザーバ
30に蓄えられたブレーキ液は、ポンプ31によって汲
み上げられ、配管32を介してマスクシリンダ23側に
還流される。
圧力制御弁1は磁性材からなるカップ状のハウジング2
を備えており、ハウジング2は図示されないボルトによ
りハウジング14に装着されている。ハウジング2内に
は、樹脂モールドされた電磁コイル3、磁性材からなる
プレート6、このプレート6にろう付された非磁性材の
円筒体28および磁性材のコア5が固定されている。ま
た、ハ・ウジング14の内部には、シリンダ10.キャ
ップ12が組付けられ、さらにシリンダ10の内部を段
付スプール7(φD、>φD2になっている)が摺動可
能に組付けられている。
この段付スプール7は2つのスリット部7a。
7bが形成されており、このうちの一方のスリット部7
aとシリンダ10に形成された流路10a。
10bとを介して、入力ポート14aと出力ポート14
bとが連通ずる。流路10bの段付スプール7側端部に
は、圧力室33が形成されており、この圧力室33にホ
イールシリンダ27のブレーキ圧力が導入される。この
圧力室33に面して段付スプール7には凹部7cが形成
されており、この凹部7Cを境にして、図中右方の径φ
D1が左方の径φD2よりも大きく形成されている。ま
た、出力ポート14bとリターンボート14cは、流路
10b、他方のスリット部7b、  このスリット部7
bと通じる室36及びキャップ12に形成された流路1
2aを介して連通ずる。なお、室36は、シリンダ10
に形成された流路10cを介して室35と連通しており
、2つの室35.36は常に同一の圧力が作用する。
また、コア5には、段付スプール7を図中左方へ付勢す
るように、スプリング8が組み付けられている。段付ス
プール7の図中左端にはカットバルブ11が挿入されて
おり、スプリング8の押付力によって室36と流路12
aとの連通を遮断している。さらにカットバルブ11は
図中左側からスプリング13による力を受けており(た
だし、スプリング13のバネ力はスプリング8のバネカ
より小さく設定されている)、段付スプール7が右へ移
動した時にカントバルブ11は段付スプール7に押し付
けられた状態で同時に右へ移動し、室36と流路12a
とが連通ずるようになっている。
また、非磁性材のリング9がコア5に固定されており、
段付スプール7が電磁コイル3の電磁力によって図中右
方向へ移動したときに、リング9と当接しコア5とは当
接しないようにしている。
これは、段付スプール7がコア5と当接してしまうと、
電磁コイル3のN’S力が消滅した後も、残留磁気によ
り段付スプール7がコア5と接合したままになってしま
うためである。また、円筒体28を非磁性材によって形
成することにより、電磁コイル3.コア52段付スプー
ル7及びプレート6によって磁路が形成され、電磁コイ
ル3の電磁力が段付スプール7に有効に作用するように
なっている。なお、15,16.17.18は0リング
、19,20,21.22はバックアップリングである
また車輪34には、車輪34の回転数に応じてパルス信
号を発生する車輪速度センサ37が設けられている。さ
らに、ブレーキペダル24には、ブレーキペダル24が
踏み込まれている時のみONとなるブレーキスイッチ3
8が設けられている。
これらの出力信号は、電子制御装置(ECLI) 39
に入力され、ECU39はこれらの信号に基づいて車輪
速度、車輪のロック傾向等を演算し、圧力制御弁1の電
磁コイル3に駆動信号を出力することにより、ホイール
シリンダ27のブレーキ圧力を調節する。
次に、本実施例の作動を第1図を用いて説明する。
(i)通常ブレーキ時 通常ブレーキ時においては、電磁コイル3による電磁力
は発生せず、段付スプール7およびカントバルブ11は
、スプリング8によって図中左方向に押し付けられ、リ
ターンポー)14cに通じる流路12aは遮断されてい
る。このときブレーキペダル24が踏み込まれることに
よって発生するマスクシリンダ23のブレーキ圧力は、
配管25、入力ボート14a、流路10a2段付スプー
ル7のスリット部7aを通って圧力室33へ導入され、
さらに流路10b、出力ボート14b 配管26を介し
てホイールシリンダ27に伝えられる。なお、この場合
段付スプール7の他方のスリット部7bは圧力室33と
直接連通していないが、シリンダ10に対する段付スプ
ール7の摺動のためのクリアランスを通じてブレーキ液
が洩れる。
このため、圧力制御弁1の内部は全てホイールシリンダ
27のブレーキ圧力と同圧になる。但し、この時リザー
バ30へ通ずる流路12aはカットバルブ11によって
確実に遮断されているため、ブレーキ液がリザーバ30
へ抜けてしまうことはない。
(!i)アンチスキッド制御時 走行中のブレーキ動作によって車輪34のロック傾向が
強くなると、アンチスキッド制御が開始され、圧力制御
弁1によってホイールシリンダ27のブレーキ圧力が調
節される。ホイールシリンダ27のブレーキ圧調圧時に
は、電磁コイル3が励磁され、その電磁吸引力Fcによ
って段付スプール7が図中右方向に移動する。この段付
スプール7の移動に伴いカットバルブ11もスプリング
13に押されて右方向に移動し、リターンボート14c
に通じる流路12aが開放状態になる。これによって室
36とリザーバ30が連通し、室36及び室36と流路
10cを介して連通している室35の圧力が零になり、
ホイールシリンダ27のブレーキ圧力の減圧が可能乙こ
なる。
この時、ホイールシリンダ27のブレーキ圧力(すなわ
ち圧力室33の圧力)は、以下の様にして調圧される。
段付スプール7は、圧力室33に面した凹部7Cを境に
して、右側の径φD1が左側の径φD2よりも大きく形
成されている。このため、その断面積差A= (D、”
 −D2” )  ・π/4に圧力室33に導入されて
いる圧力(すなわちホイールシリンダ27のブレーキ圧
力Pw/c )が作用するため、段付スプール7はホイ
ールシリンダ27のブレーキ圧力Pw/cによる力Fp
=Pw/c−Aを図中右向きに受ける。さらに段付スプ
ール7は、電磁コイル3による!磁力Fcを図中右向き
に受け、スプリング8と13の合力Fs(=スプリング
8のバネカースプリング13のバネ力)を図中左向きに
受ける。この3つの力Fp、Fc、FsがFp+Fc=
Fsとなる様にスプール7が移動し、ホイールシリンダ
27のブレーキ圧力P w/cは電磁力Fcに対して次
式(1)の様に一義的に決まる。
Pw/c=(Fs−Fc)/A   =(1)段付スプ
ール7は式(1)のバランスを保つように自動的に動く
が、この時の作動の様子を第2図(a)。
(b)、 (C)を用いて説明する。
第2図(a)、 (b)、 (C)は圧力制御弁1の圧
力室33付近を拡大して描いたものであり、第2図(a
)はブレーキ圧力P w/cが式(1)のバランスを保
っている時、第2図(b)は式(1)のブレーキ圧力P
w/cが大きい時、第2図(C)は式(1)のブレーキ
圧力P w/cが小さい時の段付スプール7の位置を示
す。
すなわち、ブレーキ圧力P w/cが式(1)を満たす
時は、第2図(a)の様にホイールシリンダ27に通ず
る圧力室33はスプール7のスリ・ノド部7aおよび7
bのどちらとも直接には連通せず、ブレーキ圧力P h
/cが一定に保たれる。このとき、実際には段付スプー
ル7とシリンダ10とのクリアランスを通して、小量の
ブレーキ液の流出入が生しるが、圧力室33の圧力は一
定に保たれ、見掛は上ブレーキ液の流出入がないものと
みなすことができる。
ここで電磁力Fcを大きくすると、式(1)のノλ゛ラ
ンスがくずれ、段付スプール7は図〜)に示す様番こ右
方向へ移動する。すると、スリ・ノド部7bが圧力室3
3と連通し、圧力室33のブレーキ液はスリット部7b
、室36.流路12a、リターンボー)14c、配管2
9を通ってリザーノ\30へ排出される。このため、圧
力室33に作用するブレーキ圧力Pw/cが減圧される
。これによって、ブレーキ圧力Pw/cが低下し、段付
スプール7を右方向に押す力が小さくなるため、段付ス
プール7は次第に左方向へ移動する。そして、式(1)
が成立するまでブレーキ圧力P m/cが減圧されると
、第2図(a)の位置に復帰し、その圧力を保持する。
また、逆に電磁力Fcを小さくすると、段付スプール7
は第2図(C)に示す様に左方向へ移動するため、スリ
ット部7aが圧力室33と連通ずる。
これにより、マスクシリンダ23のブレーキ液がスリッ
ト部7aを通って圧力室33へ供給され、圧力室33に
作用するブレーキ圧力Pin/cが上昇する。このブレ
ーキ圧力Pw/cの上昇によって段付スプール7を右方
向に押す力が大きくなるため、段付スプール7は次第に
右方向に移動する。そして、式(1)が成立するまでブ
レーキ圧力P w/cが増圧されると、段付スプール7
は第2図(a)の位置に復帰し、その圧力を保持する。
この様に、ホイールシリンダ27に作用するブレーキ圧
力P w/cは、電磁力Fcによって制御することがで
きる。従って、アンチロック制御中には、車輪34のロ
ック傾向が大きくなるに従って、電磁力Fcを大きくし
てホイールシリンダ圧力Ph/cを下げ、逆にロック傾
向が小さくなるに従って電磁力Fcを小さくしてホイー
ルシリンダ圧力Pw/cを上げるように制御を行う。こ
のような制御により、車輪34のスリップ率を適正に保
つことができる。
なお、本実施例においては電磁コイル3に通電する電流
値によって、電磁力Fcを制御している。
また、アンチロック制御中には常時ポンプ31を駆動し
て、リザーバ30に排出されたブレーキ液をマスクシリ
ンダ23側に還流させている。
本実施例では、上述の制御を行うことにより、車輪34
のスリップ率を適正に保つことができるとともに、さら
にブレーキ圧力P &j/cを連続的に制御しているた
め、圧力の急変による音の発生やブレーキペダルに伝わ
るショックを低減することができる。また、本実施例に
おいては、段付スプール7とシリンダ10のクリアラン
スから洩れるブレーキ液がリザーバ30へ抜けるのを防
止するカットバルブ11を備えている。このカットバル
ブ11は、iit磁コイル3の非作動時(非通電時)に
、スプリング8のバネ力によってリザーバ30へ通ずる
流路12aを確実に遮断する。
すなわち、通常ブレーキ時にブレーキ液がリザーバ30
に排出されることはないので、通常ブレーキ時のブレー
キ圧力の低下、つまり通常ブレーキの性能低下を生じる
ことはない。また、このカントバルブ11により、ブレ
ーキ液がリザーノ\30に排出されるのはアンチロック
制御時のみとなるため、ポンプ31もアンチロック制御
時のみ駆動すれば良い。
さらに本実施例においては、1を磁力Fcとホイールシ
リンダ27のブレーキ圧力P s/cとの関係は、第3
図に示すように電磁力Fcが零のとき、ホイールシリン
ダのブレーキ圧力Pw/cはマスクシリンダ圧力に等し
く、!磁力Fcが大きくなるに従って、ブレーキ圧力P
 w/cが低下していくというものである。このため、
電磁コイル3の電気系が故障して電磁力を発生できなく
なっても、マスクシリンダ23のブレーキ圧力がホイー
ルシリンダ27に作用するので、通常ブレーキに支障は
ない。
次に、本発明の第2実施例を第4図を用いて説明する。
第4図に示す圧力制御弁は、第1図に示す圧力制御弁に
対し、スプール7をスプール7Sとアーマチャ7Aに分
け、その間にカットバルブ11′を配置するとともに、
スプール7Sをコア5′内部に配置することによって小
型化したものである。
この圧力制御弁においては、アーマチャ7Aが電磁吸引
力を受けて右方向に動くと、アーマチャ7Aと当接して
いるカットバルブ11’ も右方向に移動し、リターン
ボートに通じる流路12’aが開放する。このアーマチ
ャ7A及び力yl−バルブ11’の移動に伴い、カット
バルブll’ と当接しているスプール7Sも右方向に
移動し、第1の実施例と同様にホイールシリンダのブレ
ーキ圧力が調節される。
次に、本発明の第3実施例を第5図を用いて説明する。
第5図に示す圧力制御弁は、第1図に示す圧力制御弁1
に対し、スプール7をスプール107Sとアーマチャ1
07Aとに分け、かつホイールシリンダの圧力がスプー
ル107Sの一端に作用するように構成するとともに、
スプリング108゜113によるハネ力がスプール10
7S及びアーマチャ107Aに対して一方向に作用する
ように構成したものである。
このような構成により、本実施例による圧力制御弁は、
電磁コイル3の小型化及びブレーキ装置の信顛性の向上
を可能とし、さらに、圧力制御弁の加工、製作を容易に
することが可能となる。
以下に、本実施例による圧力制御弁の構成およびその作
動について詳しく説明する。
スプール107Sの一端には、受圧部107Tが配置さ
れ、この受圧部107Tの一端がハウジング114とシ
リンダ110とによって形成される流路116に露出し
ている。流路116には、出力ポート114b及び配管
26を介してホイールシリンダ27のブレーキ圧力が導
入されており、受圧部107Tはこのブレーキ圧力によ
り図中右方向に力を受ける。この受圧部107Tが受け
た力は、スプール1073に作用し、スプール107S
は図中右方向に付勢される。スプール107Sには、受
圧部107Tからの力とは逆方向にスプリング108に
よるハネ力が作用している。このスプリング108によ
るハネ力は、受圧部107Tを介してスプール107S
に作用するブレーキ圧力による付勢力よりも大きく設定
されており、通常スプール107Sは図中左方向に押し
付けられている。このような状態においては、マスクシ
リンダ23とホイールシリンダ27とが、配管25、入
力ポート114a、スプール107Sのスリット部10
7 a、流路115,116.出力ポート114b及び
配管26を介して連通され、通常のブレーキ動作が行わ
れる。
スプール107Sの内部には、スプールのスリット部1
07bと連通孔136を介して連通ずる流路109が形
成されている。この流路109は室135に連通すると
ともに、カットバルブ111が開弁したときリターンボ
ートl 14cに通じる流路113と連通ずる。このカ
ットバルブ11lは、その弁体がアーマチャ107Aに
固定され、弁座112が流路113の一部に圧入されて
いる。
また、120はまわり止であり、一方がシリンダ110
に圧入され、他方がアーマチャ107Aの摺動を妨げな
いように所定のクリアランスをもってアーマチャ107
Aに挿入されている。このまわり止120は、i!磁コ
コイル103電磁力を受けてアーマチャ107Aが移動
したときに、アーマチャ107Aが回転してカットバル
ブ111の弁体111が弁座112からずれてしまうの
を防止している。
また、スプール107Sはアーマチャ107Aの内部を
貫通しており、このスプール107Sのスプリング10
8と当接する端部の段付部分が、アーマチャ107の一
部と係合している。これにより、電磁コイル103が励
磁され、その電磁吸引力によってアーマチャ107Aが
図中右方向に移動する際には、アーマチャ107Aとス
プール107Sは一体となって移動する。ただし、アー
マチャ107Aには、スプリング113による付勢力が
図中左方向に作用しているため、!磁コイル103が励
磁されていないときには、アーマチャ107Aは図中左
方向に押し付けられている。
このような構成により、電磁コイル103が励磁される
と、電磁コイル103による電磁吸引力とホイールシリ
ンダ27のブレーキ圧力による付勢力との合力が、スプ
リング108.113による付勢力と釣り合う位置にア
ーマチャ107A及びスプール107Sが移動する。こ
のとき、スプール107Sの2つのスリット部107a
、107bと流路115とがともに遮断されていないと
ホイールシリンダ27のブレーキ圧力は増圧、または減
圧される。このブレーキ圧力の変化によってスプール1
07Sが移動し、最終的には2つのスリット部107a
、107bと流路115とがともに遮断される(実際に
は同量のブレーキ液の流出入が生じている)位置で安定
する。従って、ホイールシリンダ27のブレーキ圧力は
、第1実施例と同様に、電磁コイル103の電磁力に対
して一義的に決定され、連続的に制御することが可能で
ある。
ここで、第1実施例の圧力制御弁1において、カットバ
ルブ11は、室36と流路12aとの連通を遮断してい
るとき、室36に導入されたブレーキ圧力により図中左
方向に力を受ける。なぜならば、流路、2aはリザーバ
に連通しており、この流路12aに面した部分が受ける
力はほぼ零であるのに対し、カットバルブ11のスプー
ル7に当接する側には、その全面に室36に導入された
ブレーキ圧力が作用するためである。従って、スプリン
グ13のバネ力は、室13に高圧のブレーキ液が導入さ
れたときにも確実にカットバルブ11を移動させること
が可能な程度に強くする必要がある。このため、スプー
ル7を付勢しているスプリング8のバネ力も、それに対
応じて強くする必要がある。しかし、スプリング8のバ
ネ力を強くすると、そのバネ力に打ち勝ってスプール7
を移動させるために大きな電磁力が必要となり、電磁コ
イル3の大型化、或いは電磁コイル3における消費電力
の増加を招いてしまう。
これに対して、本実施例においては、スプリング108
のハネ力は、ホイールシリンダ27のブレーキ圧力によ
ってスプール107Sに作用する付勢力よりも大きけれ
ば良いものであり、そのハネ力をそれほど大きくする必
要はない。またスプリング113は、単にアーマチャ1
07Aを図中左方向に押さえることができれば良いため
、そのバネ力は小さくても全くかまわない。このため、
スプール107S及びアーマチャ107Aを移動させる
ための電磁力も小さくてよいため、電磁コイルの小型化
、或いは電磁コイル3の消費電力の低減が可能となる。
また、本実施例によれば、例えばスプリング108が破
損した場合であっても、アーマチャ107Aは依然とし
てスプリング113により図中左方向に押し付けられて
いるため、カットバルブ111が開くことはない。また
、スプリング113が破損した場合、或いはスプリング
108及びスプリング113が共に破損した場合であっ
ても、アーマチャ107Aの背圧によってカントハルフ
は閉した状態を維持する。なぜならば、流路113はリ
ザーバ30に連通しており、この流路113に面した弁
体が受ける力はほぼ零であるのに対し、アーマチャ10
7Aのスプリング113に当接する側には、その全面に
室135に導入されたブレーキ圧力が作用するためであ
る。
上述のごとく、本実施例における圧力制御弁においては
、電磁コイル103の電磁力が作用した時を除いて、カ
ットパルプ111が開かれることがない。すなわち、ス
プリング108,113の破損によってブレーキ液がリ
ザーバ30に流出することを確実に防止することが可能
であり、ブレーキ装置の信顛性を向上することができる
さらに、第1実施例の圧力制御弁1においては、スプー
ル7の凹部7cを境にして左右の径を異ならせて、その
断面積差でホイールシリンダ27のブレーキ圧力を受容
するように構成されている。
このため、シリンダ10のスプール7が摺動する空間も
スプール7の形状に合わせて、その径を異ならせること
が必要となる。しかしなから、スプール7およびシリン
ダIOの径の異なる部分を同軸的に加工し、製作するこ
とは困難を伴う。
これに対して、本実施例においては、スプール107S
と受圧部107Tとが別体に構成されているため、その
加工、製作を容易にすることができる。
また、第6図は、本発明の第4実施例として本発明によ
る圧力制御弁をハイドロブースタを備えた車両に適用し
た場合のアンチスキッド制御装置の油圧系の構成を示し
ている。
第6図において、50はハイドロブースタ52を備えた
ブレーキ圧力発生部である。また40は圧力制御弁に通
じるボート40aとマスクシリンダ53に通じるポー)
40bおよびハイドロブースタ52に通ずるポー)40
cとの接続を切り換える電磁切換弁である。アンチスキ
ッド制御中には、この電磁切換弁40によってハイドロ
ブースタ52と圧力制御弁とを連通し、ホイールシリン
ダ圧力の調圧に必要なブレーキ液をハイドロブースタ5
2から供給する。ここでハイドロブースタ52からの供
給圧力はマスクシリンダ53のブレーキ圧力相当に調圧
されたものになっている。また圧力制御弁から排出され
るブレーキ液は、配管63を介して圧力発生部50のリ
ザーバ54へ戻される。
この様に本発明による圧力制御弁は、第1実施例の様な
還流式(クローズトループタイプ)のアンチスキッド制
御装置だけでなく、オープンループタイプのアンチスキ
ッド制御装置に使用しても何らさしつかえない。特に、
本発明による圧力制御弁をオーブンループタイプのアン
チスキッド制御装置に使用した場合には、圧力脈動の発
生がないため、作動音の低減やペダルキックバンクの減
少に非常に有効である。
以上の実施例では、電磁力Fcの制御を!磁コイルに通
電する電流値で制御したが、電磁コイルの駆動信号を第
8図に示すようなデユーティ信号とし、そのデユーティ
比t/T(例えば、1m5ec<T<100m5ec)
を制御すルコとニヨって電磁力Fcを制御することも可
能である。
以下に、その制御例について第7図のフローチャートを
用いて説明する。
第7図に示すフローチャートは、所定時間(例えば5m
5)毎に且つ各車輪毎に実行されるものである。
ステップ200では、車輪速度センサ37からの検出信
号に基づいて、車輪速度Vwが演算される。ステップ2
10では、ステップ200にて演算された車輪速度Vw
に基づいて、車輪加速度Vwが演算される。ステップ2
20では、ステップ200にて演算された車輪速度Vw
から車体速度vbを演算する。ステップ225では、ス
テップ220にて演算された車体速度vbに基づいて、
車輪のロック傾向を判定するための基準速度Vsを次式
により演算する。
Vs=に3−Vb−K。
ステップ230では、ステップ200〜220にて演算
した車輪速度Vw、車輪加速度Vw及び基準速度Vsを
用いて、以下の式により車輪のロック傾向を示すロック
パラメータWを演算する。
W=に1(Vw−V s ) 十に2 ・Vwステップ
235では、ステップ230にて演算されたロックパラ
メータWの絶対値と所定値Aとを比較し、ロックパラメ
ータWの絶対値が所定値Aよりも大きいときには、目標
油圧変更量ΔPの値を次式により演算する。
ΔP=に、  ・W 一方、ロックパラメータWの絶対値が所定値Aよりも小
さいときには、目標油圧変更量ΔPの値を零とする。ス
テップ240では、ステップ230にて演算された目標
油圧変更量ΔPを用いて、以下の式によりホイールシリ
ンダ27のブレーキ圧力の目標油圧POを演算する。
PO”  PO(−−11+ΔP なお、PO(n−11は前回演算した目標油圧である。
ステップ250では、ステップ240にて演算された目
標油圧POに基づいて、ii電磁コイル与える駆動信号
の駆動デユーティ比を演算する。ステップ260では、
今回演算した目標油圧POと前回演算した目標油圧P 
k−11とが等しいか否かを判定する。このとき、両者
の目標油圧が等しいと判定された場合は、ステップ23
0にて演算されたロックパラメータWの絶対値が所定値
Aよりも小さい、すなわち車輪のロック傾向が小さいと
いうことである。この場合は、ステップ270に進み、
駆動デユーティ比のデユーティ周期Tを第1デユーティ
周期THとする。またステップ260にて、両者の目標
油圧が異なると判定された場合は、車輪のロック傾向が
大きいということであるため、ステップ280に進んで
、駆動デユーティ比のデユーティ[期Tを第2デユーテ
ィ周期TCとする。ここで、第1デユーティ周期THは
、第2デユーティ周期TCよりも短く設定されている。
これにより、ロック傾向が小さく、目標油圧POの値を
変化させる必要がないときには、デユーティ周波数が高
く設定されるため、その平均電流によってスプール(及
びアーマチャ)が安定的に駆動される。従って、スプー
ルとシリンダとのクリアランスを通じて流れるブレーキ
液の流量が低減され、リザーバに排出されるブレーキ液
量も低減することができる。また、ロック傾向が大きく
、目標油圧POO値を変化させる必要があるときには、
デユーティ周波数が低く設定されるため、スプール(及
びアーマチャ)は微小に振動しなから駆動される。従っ
て、目標油圧POを変化したときに、スプール(及びア
ーマチャ)を駆動する際のヒステリシスを小さくするこ
とができる。すなわち、スプール(及びアーマチャ)が
移動するときには抵抗を受けるが、その抵抗分はスプー
ル(及びアーマチャ)の移動開始時において最も大きく
なる。このため、目標油圧POを変化させる必要がある
ときには、常にスプール(及びアーマチャ)を微小に振
動させなから駆動する。これにより、その抵抗分を小さ
くすることができるため、スプール(及びアーマチ+)
を駆動する際のヒステリシスを小さくすることができる
ステップ290では、ステップ250にて演算された駆
動デユーティ比と、ステップ270,280にて設定さ
れたデユーティ周期Tとに基づいて、電磁コイルに与え
る駆動信号を出力する。
また前述の実施例では、本発明の圧力制御弁をアンチス
キッド制御装置に適用した例を説明したが、本発明の圧
力制御弁はアンチスキッド制御装置に限らず、トラクシ
ョンコトロール装置や、通常ブレーキの制動力配分に対
しても非常に有効である。
〔発明の効果] 以上説明したように本発明の車両用ブレーキ装置の圧力
制御弁によれば、入力される電気信号によりホイールシ
リンダに発生するブレーキ圧力を連続的に制御すること
ができ、がつ電気信号の伝達系等に断線等の電気的な故
障が生じた場合であっても、通常のブレーキ性能を確保
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の第1実施例の構成を示す構成図、第2
図(a) 、 (b) 、 (c)は第1図に示す圧力
制御弁の作動を説明する説明図、第3図は第1図に示す
圧力制御弁の電磁力FCとホイールシリンダのブレーキ
圧力との関係を示す特性図、第4図は本発明の第2実施
例の構成を示す構成図、第5図は本発明の第3実施例の
構成を示す構成図、第6図は本発明の第4実施例の構成
を示す構成図、第7図は本発明による圧力制御弁をデユ
ーティ駆動する際の制御例を示すフローチャート、第8
図はデユーティ駆動の駆動信号を示す波形図である。 1・・・圧力制御弁、3・・・電磁コイル、7・・・ス
プール 8・・・スプリング、10・・・シリンダ、1
1・・・チエツクバルブ、13・・・スプリング、14
a・・・入力ボート、14b・・・出力ボート、14c
・・・リターンボート 23・・・マスタシリンダ、2
4・・・ブレーキペダル、27・・・ホイールシリンダ
、30・・・リザーバ、31・・・ポンプ、33・・・
圧力室。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)圧力発生源からホイールシリンダへ供給されるブ
    レーキ圧力を連続的に制御する車両用ブレーキ装置の圧
    力制御弁であって、 前記圧力発生源と前記ホィールシリンダとを連通する第
    1位置から、前記ホィールシリンダのブレーキ圧力を保
    持する第2位置を経て、前記ホィールシリンダから流出
    する圧力媒体を蓄えるリザーバと前記ホィールシリンダ
    とを連通する第3位置までの間を摺動する摺動部材と、 前記摺動部材の一部に形成され、前記ホィールシリンダ
    のブレーキ圧力を受けて、前記摺動部材を前記第3位置
    方向に付勢する第1の付勢力を発生する受圧部と、 電気信号が入力されたとき電磁力を発生し、この電磁力
    により前記摺動部材を前記第3位置方向に付勢する第2
    の付勢力を生じる電磁力発生手段と、 前記摺動部材に対して前記第1位置方向に、前記受圧部
    が発生する第1の付勢力よりも大きい第3の付勢力を常
    時与える付勢手段とを備えることを特徴とする車両用ブ
    レーキ装置の圧力制御弁。
  2. (2)前記摺動部材の摺動位置に応じて、前記ホィール
    シリンダと前記リザーバとを連通する流路を開閉する弁
    手段を設け、前記摺動部材が前記第1位置となったとき
    この弁手段により前記ホィールシリンダと前記リザーバ
    とを連通する流路を閉じ、かつ前記摺動部材が前記第1
    位置から前記第3位置方向へ摺動したときには前記ホィ
    ールシリンダと前記リザーバとを連通する流路を開くこ
    とを特徴とする請求項第1項記載の車両用ブレーキ装置
    の圧力制御弁。
  3. (3)前記摺動部材において、前記圧力発生源、ホィー
    ルシリンダ及びリザーバ間の連通状態を切り換える切換
    部材と、前記電磁力発生手段が発生する電磁力を受ける
    作用部材とが別体に形成され、前記作用部材が電磁力を
    受けたとき、前記作用部材が前記切換部材を付勢し且つ
    一体となって前記第3位置方向に摺動するとともに、前
    記作用部材の摺動位置に応じて前記ホィールシリンダと
    前記リザーバとを連通する流路を開閉する弁手段を設け
    前記作用部材が電磁力を受けていないときこの弁手段に
    より前記ホィールシリンダと前記リザーバとを連通する
    流路を閉じ、前記作用部材が電磁力を受けて摺動したと
    きには前記ホィールシリンダと前記リザーバとを連通す
    る流路を開くことを特徴とする請求項第1項記載の車両
    用ブレーキ装置の圧力制御弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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