JPH03275617A - サイクロデキストリン類包接生理活性物質含有ポリ乳酸類マイクロスフェア及びその製造方法 - Google Patents

サイクロデキストリン類包接生理活性物質含有ポリ乳酸類マイクロスフェア及びその製造方法

Info

Publication number
JPH03275617A
JPH03275617A JP2074880A JP7488090A JPH03275617A JP H03275617 A JPH03275617 A JP H03275617A JP 2074880 A JP2074880 A JP 2074880A JP 7488090 A JP7488090 A JP 7488090A JP H03275617 A JPH03275617 A JP H03275617A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
physiologically active
solvent
polylactic acid
active substance
microspheres
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2074880A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Fujii
尊 藤井
Toshimitsu Takagi
敏光 高木
Kazuko Inamoto
千子 稲本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teikoku Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teikoku Seiyaku Co Ltd filed Critical Teikoku Seiyaku Co Ltd
Priority to JP2074880A priority Critical patent/JPH03275617A/ja
Publication of JPH03275617A publication Critical patent/JPH03275617A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はドラッグ・デリバリ−・システム(DDS)の
改良技術に関するものてあり、詳細には新しいポリ乳酸
系マイクロスフェア及びその製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術] DDSの概念に基づいて作られる製剤は、使用素材及び
形成剤型の多様化が進むことにより、広範な治療分野に
おいて具体的成果を挙げつつある。中でもマイクロスフ
ェアは、薬剤徐放効果の確実性(特にマイクロカプセル
において見られる初期バーストの欠点が無い点〉、及び
それによる副作用の軽減等の観点から広く注目を集めて
いる。
マイクロスフェアを形成する為の媒質材料としては、ア
ルブミン、ゼラチン、デンプン、各種合成高分子(例え
ばポリメチルシアノアクリレート、ポリアクリルアミド
、ポリアクリルデキストラン、ポリ乳酸等)等が知られ
ているが、特にポリ乳酸は重合度によって体内での分解
速度が異なる為、ポリ乳酸の選択によって薬剤放出速度
を自由に調整できるという利点があり、特に強い関心が
寄せられている。
ポリ乳酸をマイクロスフェアの媒質材料とする製剤化技
術としては、例えばもつとも新しいものとして特開平1
−218918号が知られている。この公開発明は生理
活性物質とポリ乳酸を、水−親水性有機溶媒からなる混
合媒体或は有機酸中に分散させ、更にこれら媒体に対し
て貧溶媒となる他の溶媒(例えば綿実油やゴマ油等)を
加え、水−親水性有機溶媒からなる混合媒体を用いた場
合はO10型液中乾燥法により、また有機酸を加えた場
合は乳化剤を併用してW10型液中乾燥法によって前記
混合媒体或は有機酸を除去し、前記貧溶媒中にポリ乳酸
マイクロスフェアを析出させるものである。この方法に
よって得られるマイクロスフェアは優れた薬剤徐放性を
示すという点で十分に評価されるべきである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら上記公開公報発明によって製剤化される生
理活性物質は、水溶性のものに限られるという制約があ
り、更に改良の余地が残されている。また化学的に不安
定な物質においては製剤工程中に分解する可能性を内包
するという問題もある。本発明はこの様な事情に着目し
てなされたものであって、生理活性物質の保有している
薬理学上或は薬理学上の難を克服・改良した形でマイク
ロスフェア化することのできる改良技術の提供を目的と
するものである。
[課題を解決する為の手段] 上記目的を達成することのできた本発明は、生理活性物
質を包接したサイクロデキストリン類をポリ乳酸類中に
微分散してなるサイクロデキストリン類包接生理活性物
質含有ポリ乳酸類マイクロスフェアを提供するものであ
る。そして上記マイクロスフェアを製造する為の手段と
しては、サイクロデキストリン類に包接された生理活性
物質とポリ乳酸類を、水−有機溶媒の均一混合溶媒及び
有機溶媒よりなる群から選択される可溶化溶媒中に分散
させた後、前記可溶化溶媒に対する貧溶媒を添加して攪
拌し、ここで液中乾燥法によって前記可溶化溶媒を蒸発
除去せしめ、前記貧溶媒中に析出したポリ乳酸マイクロ
スフェアを分離する方法が提供される。
[作用] 本発明は生理活性物質をサイクロデキストリン類(以下
CyDと記す)に包接した上でポリ乳酸類中に微分散さ
せてマイクロスフェアとしたものであり、生理活性物質
とCyDの組合せにより種々の効果が発揮される。即ち
本発明に用いられるCyDは広く知られている様に環状
分子中に疎水性空洞を有する単分子的ホスト分子であり
、代表的なものとしては6〜12個のグルコースが環状
に1.4−結合したもの、またはこれらにおける水酸基
の全部または一部をアルキル化したアルキル化−CyD
を始めとする各種誘導体、更には共重合体等が挙げられ
るが、要は糖分子が環状結合を形成することによって種
々径及び種々形状の空洞を内設し、該空洞内に種々の生
理活性物質をゲスト分子として取込むことによって包摂
複合体を形成するものは全て本発明に通用される。例え
ば環状形成に参加する糖分子の数によって異なった空洞
径を形成しているα−cyo、β−cyD、γ−CyD
等はその空洞径の差によって種々のゲスト分子に対する
選択能を示すので、生理活性物質の分子の大きさによっ
て最適のものを選んで対応することができ、或は同じゲ
スト分子であっても包接態様を異にすることによって、
例えば生薬の溶解性、安定性、ポリ乳酸類への分散性、
上薬の放出性等を希望の方向および程度にコントロール
することができる。またCyDは一般に難水溶性の生理
活性物質を空洞内の疎水基部で捕捉し、一方法周側の親
水基部分によって水溶性を付与するという機能を有して
いるため、非親水性の生理活性物質であってもそれを親
木性化するという作用を有しており、その様な性質を利
用することによって本発明のマイクロスフェアがその適
応範囲を拡大し得るに至ったのである。他方CyDの水
酸基をメチル化することによって得られる誘導体(例え
ば2,6−シメチルーβ−cyo、2.3.6−ドリメ
チルーO−メチル−α−或は−β−CyD等)は水にも
有機溶媒にも優れた溶解性を示し、且つ立体構造の歪み
も加わって包接機能及び生理活性物質の放出速度にも変
化を生じるから、これらも考慮に入れれば、対象生理活
性物質に対応した更に広範な利用態様を採用することが
可能となる。尚この様な誘導体の他の例としては、アシ
ル化体、アミノ化体、ハロゲン化体、カルボキシエーテ
ル化体、ニコチンアミド化体、イミダゾール化体、硫黄
原子の導入体、更には各種ポリマー等が挙げられる。そ
して生理活性物質をこれらCyDに包接させる為の処理
手段は両者の組合せに応じて最適の手段を採用すれば良
く、本発明はそれによって格別制限されるものではない
次に本発明に用いられるポリ乳酸類について説明する。
マイクロスフェアを作成する上に当たって有用なポリ乳
酸としては、L−乳酸、D−乳酸、D、L−乳酸のホモ
ポリマー〇他、上記各乳酸と他のオキシカルボン酸(例
えばグリコール酸等)、ラクトン類或はポリエチレング
リコールとのコポリマー等が例示される。またそれらの
分子量は特に限定されず、通常3,000〜500,0
00のものが利用されるが、特に代表的に用いられるの
は3.000〜20,000程度のオリゴマー領域に属
するポリ乳酸であり、それ自身の加水分解速度やCyD
包接体との相溶性等を配慮して適宜設定すれば良いとこ
ろである。
本発明のマイクロスフェアに通用される生理活性物質と
しては、生理活性を有する分子量200〜ao 、 o
oo程度のポリペプチド、抗生物質、抗腫瘍剤、解熱剤
、鎮痛剤、消炎剤、鎮咳去痰剤、鎮静剤、催眠鎮静剤、
筋弛緩剤、局所麻酔剤、抗てんかん剤、精神神経用剤、
抗潰瘍剤、抗うつ剤、抗アレルギー剤、ビタミン剤、強
心剤、不整脈治療剤、血管拡張剤、降圧利尿剤、糖尿病
治療剤、抗凝血剤、止血剤、抗結核剤、ホルモン剤、麻
薬拮抗剤、免疫抑制剤、免疫賦活剤等が例示される。
本発明のマイクロスフェア化に通用される生理活性物質
は、その薬理学上或は薬理学上の難点等を克服する目的
でCyDへの包接が行なわれるものである。従って本発
明に通用される生理活性物質は、本発明を通用する意義
に応じて分類することも可能であり、次の通り例示的に
説明される。
(1)可溶化及び/若しくは安定化向上の目的プロスタ
グランジンEl  (アルプロスタジル、ゲメブロスト
、ツマプロスト)、プロスタグランジンE2  (ジノ
ブロストン)、プロスタグランジンE2   (ジップ
ロスト、シップロストトロメタα シン、オルノブロスチル)、ペニシリン類、セファロス
ポリン類、クロルプロマジン、クロミブラミン、ベンズ
アルデヒド、硝酸イソソルビド等(2)局所刺激性の軽
減: 非ステロイド抗炎剤(例えばインドメタシン)、クロル
プロマジン等 (3)特に難水溶性の改善: アセトヘキサシド、フェニトイン、ジゴキシン、ジギト
キシン、フエノバルビタール、スピロノラクトン、プレ
ドニゾロン、フルルビプロフェン、フエンブフエン、ジ
アゼパム、カルモフェノール、ブツセオフルピン、イン
ドメタシン、ラナトシドC1ステロイドホルモン(ベタ
メサゾン、デモサメタゾン、ヒドロコルチゾン、トリア
ムシノロンアセトニド、フルメタシン、フルオシノニド
、プレドニゾロン、ベタメサゾン、ヒドロコルチゾン等
)、各種脂溶性ビタミン類、リドカイン、ブビバカイン
等 (4)溶血作用、疼痛、組織変性、光力学制作用の改善
ニ ステロイドホルモン類、向精神薬、抗うつ薬、抗癌剤、
抗生物質等 上記生理活性物質をCyDに包接するに当たっては、両
者を適当な比率で配合して混合すれば良いが、両者の配
合比率は特に限定されなければならないというものでは
なく、生理活性物質の分子量、全体的又は部分的立体構
造、CyDの空洞中に包接される部位の化学的特性等を
考慮して適宜定めれば良いことである。通常は生理活性
物質1モルに対してCyDを2モル以上配合される。
またこの様なCyDとポリ乳酸類の配合比についても格
別の制限は無く、両者の化学構造、並びにCyDによる
生理活性物質の包接構造等を考慮してその都度適切に定
めるべきである。
従って生理活性物質とポリ乳酸類の配合比についても特
別の制限を定めるべきではない。但し一般的に言えば生
理活性物質はポリ乳酸類に対して0.01〜60重量%
、好ましくは0.1〜50重量%の範囲となる様に配合
され、具体的には生理活性物質の種類、目的とする薬理
効果及び希望する徐放継続時間等を総合的に配慮して最
適の含有量に設定すべきである。
本発明のマイクロスフェアは、前記生理活性物質を包接
したCyDを微分散したものであるが、必要であれば通
常の医薬製剤において併用され得る他の物質、例えば固
形希釈剤、担体、結合剤、賦形剤およびその他各種補助
剤を含有させることもできる。
マイクロスフェアの大きさは数nm〜数百μmの範囲、
更に好ましくは0.01〜300μmの範囲が適当であ
るが、投与形態や用途に応じ、例えば静脈注射・筋肉注
射・経口剤等の別、リンパ指向性の要求、肝臓・肺・膵
臓等の網皮内組織への集積等の要求などを考慮して最適
の範囲内となる様に定めることが推奨される。
本発明のマイクロスフェアは上記の様な構成からなって
いるので、CyDに包接されるものである限り生理活性
物質の種類は一切制限を受けずにマイクロスフェア化さ
れ、CyDに包接されることによる溶解度や安定性の改
善に加えて、生理活性物質についての徐放性の発揮並び
に副作用の軽減といった効果が得られるが、特に徐放性
については、37℃−生理食塩液中でのin vitr
o溶出試験において、2時間経通迄の生理活性物質溶出
総量をマイクロスフェア中の総記合量に対して20重量
%以下とすることを目安とすることが推奨される。
次に本発明のマイクロスフェア製造技術について説明す
る。
(1)生理活性物質をCyDへ包接する工程:生理活性
物質とcypを混合し、適切な溶媒、例えば水中に分散
して攪拌すれば前者が後者中に包接される。そしてこの
状態は一般に澄明な水溶液となっているが、生理活性物
質の種類によっては、他の適切な有機溶媒或は可溶化剤
を併用することが推奨され、これらの溶媒等を例えば凍
結乾燥等の手段によって留去すれば、包接体を粉状又は
粒状に得ることができる。尚次の工程で用いる溶媒との
親和性やその使用量、更には各資材の濃度等によっては
、溶媒等を一部留去するか、若しくはそのままの状態で
次工程に付すこともできる。
(2)C:yD包接体とポリ乳酸を可溶化溶媒中で均一
混合する工程: 可溶化溶媒としては、水と有機溶媒からなる均一混合溶
媒を用いる場合と、有機溶媒を用いる場合がある。これ
らのうちいずれを選択するかは、CyDと溶媒の親和性
如何、例えば親水性のCyDを使用するか、親木・親油
両性のジメチルCyDを使用するか等を角慮して適宜定
めれば良い。また前者の混合溶媒に用いる有機溶媒は親
木性、疎水性の如何を問わないが、後者の場合は界面活
性剤の併用が推奨される場合もある。親水性有機溶媒と
しては、アセトニトリル、ジオキサン、アセトン、エタ
ノール、メタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、プロピルアルコール、グリセリン、エチ
レングリコール、ギ酸、酢酸、乳酸、グリコール酸、更
にはトリフルオロ酢酸やトリクロロ酢酸等のハロゲン置
換酢酸、更には酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カ
ルシウム等の酢酸金属塩水溶液等といった各種親水性誘
導体等の有機酸系溶媒等が代表的に例示されるが、勿諭
この例示は本発明を制限するものではない。また疎水性
有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、ベンゼン、フ
ェノール、クロロホルム、ピリジン、塩化メチレン、更
には酢酸メチルや酢酸エチル等の有機酸エステル等が同
様に例示される。これら有機溶媒と水との混合比は(7
0: 30)〜(99,9〜0.1)の範囲、好ましく
は(80:20)〜(95:5)の範囲(いずれも重量
比)で使用することが推奨される。尚有機酸系溶媒を用
いる場合は通常80〜90%濃度の水溶液状態で使用す
るが、必ずしもこれに限定されず、氷酢酸の様に非水溶
液として使用する場合も本発明に含まれる。尚疎水性有
機溶媒を用いる場合に併用される界面活性剤はカチオン
系、アニオン系、両性系、ノニオン系等の如何を問わな
い 本発明においては、生理活性物質を包接したCyD(以
下車に包接CyDと言う)とポリ乳酸類を上記可溶化溶
媒中に均一分散させるが、均一分散を行なうに際しては
、上記溶媒中に包接Cypとポリ乳酸類を順次若しくは
いっせいに加えて攪拌する方法の他、前記溶媒を2つに
分けて一方に包接CyDを、他方にポリ乳酸類を加えて
夫々均一拡散状態にしてから混合する方法を採用しても
良い。尚後者の場合において、特に水−有機溶媒混合系
を用いるときは、一方を水、他方を有機溶媒に夫々溶解
してから混合する手順を採用しても良く、この場合は包
接CyDを水に溶解し、ポリ乳酸類を有機溶媒に溶解し
、しかる後両者を混合する方法が推奨される。これらの
各場合における濃度は一切限定されず、均一溶解状態を
得る上で必要且つ十分量の溶媒を使用すべきである。
こうして均一分散溶液が得られると、上記可溶化溶媒に
対して相溶性を示さない貧溶媒を加えるが、貧溶媒とし
てはマイクロスフェア製剤後該マイクロスフェアとの分
離性の良好なものが好ましく、また使用した可溶化溶媒
の種類を考慮して定めるべきであることは言う迄もない
。特に代表的なものを非限定的に挙げるならば、例えば
シリコーン油、流動パラフィン、綿実油、ゴマ油、ヒマ
シ油、コーン柚、トルエン、キシレン、ヘキサン、塩化
メチレン等の疎水性有機溶媒、油、油脂等が例示される
本発明のマイクロスフェアを製造するに当たっては、包
接CyD及びポリ乳酸類を前記可溶化溶媒中に均一に溶
解させた均一溶液を貧溶媒と混合する。混合の手順は特
に限定されないが、いずれの場合も乳化剤を併用するこ
とか製剤化の便宜上有用である。乳化剤としては、O1
0型、W2O型等の各種エマルションを形成するもので
ある限りどの様なものでも使用できるが、特に推奨され
るのは貧溶媒中で安定なエマルションを形成するという
観点から、HLB=3〜65程度のノニオン性界面活性
剤が推奨される。代表的なものとしては、ソルビタンモ
ノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタ
ンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソル
ビタントリオレエート、レシチン、アルキルベタイン、
アルキル−β−アラニン等が非限定的に例示される。こ
れら乳化剤の添加量は前記貧溶媒100重量部に対して
0.1〜5重量部、好ましくは1〜3重量部である。
尚本発明のエマルションはO10型及びW2O型に限定
されず、W10/W型であってもよく、この場合は一般
にO/W型エマルションを形成する様な比較的高めのH
LB(好ましくは8〜17.0)を有する界面活性剤を
最外層の水層中に加える。この様な界面活性剤としては
アニオン系界面活性剤(オレイン酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、ノ
ニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル[丁ween 80.Tween 60.
アトラスパウダー社]、ポリオキシエチレンヒマシ油誘
導体[)ICO−60,HCO−30,日光ケミカルズ
コなと)、あるいはポリビニルピロリドン、ポリビニル
アルコール、カルボキシメチルセルロース、レシチン、
ゼラチンなどが挙げられ、これらの中の一種か、いくつ
かを組合せて使用しても良い。使用の際の濃度は約0.
01%から20%の範囲から適宜設定でき、より好まし
くは約0.05%から10%の範囲で用いられる。尚乳
化操作に当たっては、プロペラ型攪拌7去、コロイドミ
ル法、ホモジナイザー法、超音波照射法、マイクロフル
イダイザー法等が使用される。これらのうち特に好まし
いのは、マイクロスフェアの粒径をミクロンオーダーに
したい場合は超音波照射法を、またサブミクロンオーダ
ーにしたい場合はマイクロフルイダイザー法が夫々推奨
される。
こうして得られたエマルションは水−有機溶媒混合系を
用いたものは010型、有機溶媒を用いたものはW2O
型、更に希望する場合はW10/W型となるが、これら
から水−有機溶媒混合系或は有機溶媒を系外に留去すれ
ば包接CyD含有マイクロスフェアが生成する。そして
濾過または遠心分離法等を通用することによって貧溶媒
を除き、採取されたマイクロスフェアの表面に付着して
いる残存貧溶媒をアセトンやヘキサン等の有機溶媒で洗
浄除去し、更に乾燥すれば、本発明のマイクロスフェア
が得られる。
こうして得られた本発明のマイクロスフェアは、希望す
る薬効及び患者の状態に対応するという観点から、注射
剤、経口投与剤、経皮投与剤、型剤、経鼻投与剤、口腔
内投与剤或は眼内投与剤等種々の剤型に適用される。
[発明の効果] 本発明は上記の様に構成されているので、広範な生理活
性物質をCyDに包接した状態でポリ乳酸類中に均一微
分散させることができる。従って初期バーストを伴なわ
ずに生理活性物質の徐放性を確実ならしめ、長時間に亘
る持続的薬理効果が期待されると共に、副作用の発現も
大幅に抑制されることとなった。
[実施例] 罠亘班エ ヒドロキシプロピル−β−サイクロデキストリン1.5
13gとシスプラチン200厘gを蒸留水100m1に
加え、室温下に一夜おだやかに攪拌した。次いでこれを
凍結乾燥するとヒドロキシプロピル−β−サイクロデキ
ストリン中にシスプラチンが包接された。以下これを包
接体1と記す。
五簾里ユ 2.6−ジメチル−β−サイクロデキストリン1.77
4gとシスプラチン200mgを蒸留水100m1に加
え、室温下に一夜おだやかに攪拌した。次いでこれを凍
結乾燥すると2.6−ジメチル−β−サイクロデキスト
リン中にシスプラチンが包接された。以下これを包接体
2と記す。
夫直里旦 ジメチルホルムアミド7mlに包接体1 (631!1
g)を加えて完全に混和し、次いで乳酸−グリコール酸
共重合体(1:1、以下PGLAと言う)450mgを
加えて均一な分散液1を調製した。
一方脱水ヒマシ油300m1に粉末レシチン300mg
を溶解し、40℃でゆるやかに攪拌しておき、これに前
記分散液1を徐々に滴下し、40℃で24時間攪拌した
。析出した微小体をメツシュを通して採取し、ヘキサン
中に溶解して凍結乾燥したところ、包接体1を微分散し
た平均粒子径0.1〜200μmのマイクロスフェアが
得られた。
皇11」ま 貧溶媒として脱水ヒマシ油の代りに綿実油30C1++
1を用いたこと、および包接体2とPGLAの溶媒とし
てアセトニトリル−水混液(9:1.10m1)を用い
た他は実施例3と同様に処理し、平均粒子径0.1〜2
00μmのマイクロスフェアを得た。
実施例5 アセトニトリル−水混液に氷酢酸4a+1を加えた他は
実施例4と同様に処理し、平均粒子径0.01〜200
μmのマイクロスフェアを得た。
実施例6 10%ゼラチン水溶液4mlに包接体1(63mg)を
加え、これを10%ポリ乳酸(分子量:20.000)
 /塩化メチレン10m1に加えて混合し、これに10
分間超音波を処理した。そしてこれを攪拌下に0℃まで
冷却しておき、別途調製した2%ポリビニルアルコール
の0℃溶液中に徐々に加えた0次いで徐々に室温まで戻
し、25℃で300 rpmの攪拌を加えた。析出した
微小粒子を採取し、水に溶解した後凍結乾燥すると、平
均粒子径0.1〜200μmのマイクロスフェアが得ら
れた。
五豊工 実施例2で得たマイクロスフェアを37℃、pH7,4
の生理食塩水中での溶出試験を行なった。尚比較例とし
ては特開平1−216918号の実施例5に準じて作成
したマイクロスフェアを用いた。24時間経過途中の溶
出状況を第1表に、7週間経過途中の溶出状況を第1図
に夫々示した。まずマイクロスフェア中のシスプラチン
含有量の測定は、マイクロスフェア5mgをクロロホル
ムに加えて溶解し、更に水を加えて分配することにより
水層中に抽出された包接体1を陰イオン交換樹脂のカラ
ムを用い、HPLCで測定することにより行なった。次
にマイクロスフェアの溶出率(%)は生理食塩水中に溶
出したシスプラチンをHPLCで定量し、 生理食塩液中のシスプラチン含有量 測定条件: のシスプラチン含有量 HPLC(東ソー製全自動高圧グラジェント分析システ
ム) カラム [)Iitachi gel #3013N 
(4,5mmx150mm)コ 溶出速度(1ml/win ) 溶出液[10mM−NaC1in H20/CH30H
(85:15)]吸収波長(210nm) 第1表及び第1図に示される如く、本発明のマイクロス
フェアは比較例のマイクロスフェアに比べても放出速度
が更に遅く、24時間値にして20%以下であった。ま
た7週間に亘ってまんべなく安定した放出状況を示した
【図面の簡単な説明】
vJ1図はシスプラチンの持続放出特性を示すグラフで
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)生理活性物質を包接したサイクロデキストリン類
    がポリ乳酸類中に微分散されたものであることを特徴と
    するサイクロデキストリン類包接生理活性物質含有ポリ
    乳酸類マイクロスフェア。
  2. (2)サイクロデキストリン類に包接された生理活性物
    質とポリ乳酸類を水−有機溶媒の均一混合溶媒及び有機
    溶媒よりなる群から選択される可溶化溶媒中に分散させ
    た後、前記可溶化溶媒に対して相溶性を示さない貧溶媒
    と混合・攪拌し、得られたエマルションから前記可溶化
    溶媒を蒸発除去した後、前記貧溶媒からポリ乳酸マイク
    ロスフェアを分離することを特徴とするサイクロデキス
    トリン類包接生理活性物質含有ポリ乳酸類マイクロスフ
    ェアの製造方法。
JP2074880A 1990-03-22 1990-03-22 サイクロデキストリン類包接生理活性物質含有ポリ乳酸類マイクロスフェア及びその製造方法 Pending JPH03275617A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2074880A JPH03275617A (ja) 1990-03-22 1990-03-22 サイクロデキストリン類包接生理活性物質含有ポリ乳酸類マイクロスフェア及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2074880A JPH03275617A (ja) 1990-03-22 1990-03-22 サイクロデキストリン類包接生理活性物質含有ポリ乳酸類マイクロスフェア及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03275617A true JPH03275617A (ja) 1991-12-06

Family

ID=13560111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2074880A Pending JPH03275617A (ja) 1990-03-22 1990-03-22 サイクロデキストリン類包接生理活性物質含有ポリ乳酸類マイクロスフェア及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03275617A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000013666A1 (en) * 1998-09-05 2000-03-16 Seung Jin Lee Biodegradable particulate polymeric preparation and process for producing thereof
CN100335527C (zh) * 2005-08-22 2007-09-05 暨南大学 一种水溶性聚乳酸材料及其制备方法与应用
JP2010047611A (ja) * 2001-04-10 2010-03-04 Univ Federal De Minas Gerais - Ufmg 動脈性高血圧症、他の心血管疾患、及びその合併症を治療するためのアンギオテンシンiiat1受容体拮抗薬製剤の調製
CN110257025A (zh) * 2019-07-03 2019-09-20 中国石油大学(华东) 水基钻井液用环糊精微球超高温降滤失剂及其制备方法以及水基钻井液和应用

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000013666A1 (en) * 1998-09-05 2000-03-16 Seung Jin Lee Biodegradable particulate polymeric preparation and process for producing thereof
JP2010047611A (ja) * 2001-04-10 2010-03-04 Univ Federal De Minas Gerais - Ufmg 動脈性高血圧症、他の心血管疾患、及びその合併症を治療するためのアンギオテンシンiiat1受容体拮抗薬製剤の調製
CN100335527C (zh) * 2005-08-22 2007-09-05 暨南大学 一种水溶性聚乳酸材料及其制备方法与应用
CN110257025A (zh) * 2019-07-03 2019-09-20 中国石油大学(华东) 水基钻井液用环糊精微球超高温降滤失剂及其制备方法以及水基钻井液和应用
CN110257025B (zh) * 2019-07-03 2020-07-03 中国石油大学(华东) 水基钻井液用环糊精微球超高温降滤失剂及其制备方法以及水基钻井液和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3293862B2 (ja) 薬物学的活性物質の調節的放出のために適した粒状医薬組成物及び上記組成物の製法
JP3486417B2 (ja) タンパク質性薬物の吸収および送達のために設計された生物適合性および生分解性ナノ粒子
AU2003304108B2 (en) Nanoparticulate bioactive agents
US6146663A (en) Stabilized nanoparticles which may be filtered under sterile conditions
US6623761B2 (en) Method of making nanoparticles of substantially water insoluble materials
JP5161291B2 (ja) 殺菌安定化ナノ分散物の調製
G Nava-Arzaluz et al. Single emulsion-solvent evaporation technique and modifications for the preparation of pharmaceutical polymeric nanoparticles
Zhang et al. Design of controlled release PLGA microspheres for hydrophobic fenretinide
JP2006514698A5 (ja)
JP4073478B2 (ja) 生物分解性制御放出型微細球およびその製法
JP2002513752A (ja) 薬物送達において使用するための、ポリマーおよび疎水性化合物で形成されるマトリックス
WO2014108076A1 (zh) 难溶性药物凝胶组合物及其制备方法
JPS63122620A (ja) ポリ乳酸マイクロスフエア及びその製造方法
JP2010510206A (ja) 優れた初期放出抑制特性を有する徐放性マイクロカプセルの製造方法及びこれにより製造されるマイクロカプセル
US11344503B2 (en) Cariprazine release formulations
EP2459168B1 (en) Method for the preparation of microparticles with efficient bioactive molecule incorporation
WO2004022100A1 (fr) Formulation nanopharmaceutique et son procede de preparation
CN1973832B (zh) 具有ct示踪效应的可生物降解纳米药物胶囊及其制备方法
JP3226300B2 (ja) プロナノスフィア及びその製造方法
Guiziou et al. Investigation of in-vitro release characteristics of NSAID-loaded polylactic acid microspheres
JPH03275617A (ja) サイクロデキストリン類包接生理活性物質含有ポリ乳酸類マイクロスフェア及びその製造方法
JPH09110678A (ja) 被覆マイクロスフェア製剤およびその製法
JP4900984B2 (ja) 徐放性製剤の製造法
JP2013514968A (ja) 徐放性製剤
WO2000013666A1 (en) Biodegradable particulate polymeric preparation and process for producing thereof