JPH03272756A - 医療器具 - Google Patents

医療器具

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JPH03272756A
JPH03272756A JP2318960A JP31896090A JPH03272756A JP H03272756 A JPH03272756 A JP H03272756A JP 2318960 A JP2318960 A JP 2318960A JP 31896090 A JP31896090 A JP 31896090A JP H03272756 A JPH03272756 A JP H03272756A
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JP
Japan
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sheath
liquid crystal
crystal polymer
tube
forceps
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Pending
Application number
JP2318960A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyotoshi Sakashita
坂下 清登志
Ichiro Kagawa
一郎 香川
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH03272756A publication Critical patent/JPH03272756A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、超音波治療装置、内視鏡、処置具、或いは内
視鏡や処置具を体腔内に案内するレゼクトシース等の生
体内への挿入部を有する医療器具に関する。
[従来の技術] 近年、生体内に細長の挿入部を挿入することにより、体
腔内の臓器を観察したり、必要に応じて処置具チャンネ
ル内に挿通した処置具を用いて各種治療処置のできる内
視鏡装置が広く利用されている。
このような処置具や内視鏡装置等を体腔内に挿入する際
には、細長で中空の案内管を予め生体内に挿入し、この
管路を利用して処置具や内視鏡装置等を挿入して体腔内
の処置及び観察を行なっている。
例えば、これらの内視鏡装置としては、前立腺、子宮内
腔、尿管内、腎孟内等を切除する高周波内視鏡装置があ
り、この高周波内視鏡装置の一例は、実開昭60−14
9616号公報に開示されている。この公報に示すレゼ
クトスコープ装置では、挿入部と共に切除用電極を尿道
から膀胱内に挿入し、切除用電極に高周波電流を通電す
ることによって前立腺を切除することができる。
一般に、レゼクトスコープ装置は、体腔内に挿入される
中空のシースと、このシース後端側に着脱自在に装着さ
れるスライダを備えた操作部と、この操作部の後端側か
ら着脱自在に装着される観察用スコープ(光学視管)と
を備え、スライダによって体腔内の組織を切除するため
の電極をシース先端から突没することができる。この電
極は、先端が二叉に分岐してループ状に形成され、シー
ス挿入部内に収納され、基端部はスライダの電気接点に
接続固定されている。
このレゼクトスコープ装置では、電極を病変部に当てて
、高周波電流を流しながらスライダを前後に移動させれ
ば、電極の前後移動に伴なって病変部を切除または凝固
することができる。
[発明が解決しようとする課題] ところで、レゼクトスコープ装置等のシースは一般に体
腔内に挿入される中空細長の管状部材からなる挿入部と
、その手元側に連設されたスライダとの接続部を有する
本体部とより構成されている。このシースの挿入部は、
患者の体腔内に挿入されるので体腔側の侵襲を少なくす
る為に、その外径を極力細くする必要がある。
一方、シース挿入部内には、病変部を観察するための光
学視管を挿入する必要があり、観察性能を確保するため
に、光学視管が太いほど有利である。また、シース挿入
部内を管路として潅流液を体腔内に送水するが、きれい
な視野を確保するためには充分な送水を行なう必要が有
り、極力大きな准流肢用の通路を形成する必要がある。
このような事情により、シースの挿入部の内径を極力大
きくし、外径を極力小さくする必要がある。そのため、
シースの体腔内挿入部の肉厚を極力薄く形成することが
好ましい。しかも、体腔内に挿入する際に生じる曲げ力
や、挿入部に加わるつぶし力に充分耐え得る機械的強度
も確保する必要かある。
また、シース挿入部の先端付近は、高周波電流を流して
病変部を切除、凝固するためのループ状の電極が接触す
るので、高周波電流に対する絶縁性があると共に、病変
部を切除、凝固する際に発生する熱にも充分に耐えられ
る少なくとも300℃以上の耐熱性を有する材料で形成
する必要がある。
以上のような事情によって、従来のシース挿入部は、薄
肉で機械的強度が保てるステンレス等の金属性パイプで
形成されている。そして、ガラス繊維やセラミック繊維
を混入させて耐熱性を向上させたエポキシ樹脂からなる
ピークと呼ばれる部材がシース挿入部の先端部付近に嵌
め込まれ、接着等の手段で固定されて電極のループ部と
の絶縁性を保持している。
このような構造だと確かに電極のループ部と、シース挿
入部の先端部付近との絶縁は保たれる。
しかし、上述したようにシースの外径を細くする必要が
あるので制約を受け、十分な厚さの絶縁被覆を施すこと
はできず、直流については十分な絶縁状態であっても高
周波電流(通常数100 KHz )については、少量
ではあるがシース挿入部に漏れてしまう虞があり、その
場合には1.@者の体腔へ高周波電流が漏れて火傷、電
気ショック等を起こす危険がある。
また、さらに金属性のシース挿入部とピークとが別体の
部品であるために、挿入部を体腔内へ挿入する際に、ピ
ークを体腔内で脱落させる虞がある。
以上の欠点を解消するために、例えばガラス繊維を布状
にして、これにエポキシ樹脂を浸透させて薄肉板状にし
たものを円筒状にして、挿入部を形成しているシースが
ある。確かにこのシースでは、ピークの脱落とシース挿
入部から体腔内に電流か漏れる危険は回避される。しか
し、このシースでは、ガラス繊維を布状にしたものを芯
にしているため、ガラス繊維の布の分だけ肉厚が厚くな
り、例えばステンレス等の金属パイプならば肉厚0.5
 mm程度ですむものが0.7 mm以上になる。その
結果、挿入部の外径を大きくせざるをえない。
このように挿入部の外径が太くなると、体腔側への侵襲
か多くなるという不都合が生じる。しかも、ガラス繊維
を布状にして、これにエポキシ樹脂を浸透させて、円筒
状に形成するという作業は極めて繁雑であり、手間かか
かり、その結果高価なものとなる。
また、電気絶縁性を有する熱可塑性樹脂で、挿入部を形
成しようと思うと、耐熱性が300℃以上の樹脂は、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイ
ミド(FA I)等、極少数であり、しかも、これらの
耐熱性のある熱可塑性樹脂は、溶融時の流動性が悪く、
薄肉(0,5mm程度)の長い(20cm程度)パイプ
を射出成形または押出成形で製造することはできず、シ
ースの材料として採用することは困難である。
以上、経尿道的に膀胱内に挿入し、前立腺の切除等の処
置を行なうレゼクトスコープ装置のシースについて説明
したが、レゼクトスコープ装置のシースに限らず膀胱尿
道内を観察するための膀胱尿道鏡装置のシースや、腹壁
にトラカールと呼ばれる案内管を穿刺して、このトラカ
ールに光学視管や処置具を挿入して腹腔内の臓器の観察
や高周波処置を行なうためのトラカール外套管等の医療
器具の挿入部についても同様の問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的
は、レゼクトスコープ、超音波治療装置、内視鏡、処置
具、及びトラカール外套管等の生体内に挿入する医療器
具において、体腔内への挿入部に電気的絶縁性及び耐熱
性をもたせ、かつ機械的強度を保ったまま挿入部の外径
を小さくし、患者への侵襲を少なくするように改良した
医療器具を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用]上記課題を解決
するために本発明の医療器具は、生体内に挿入される挿
入部を有し、少なくとも前記挿入部の一部を構成する管
状部材を液晶ポリマーで形成したものである。
従って、医療器具の挿入部を構成する管状部材、或いは
挿入部内に設けられるチャンネル管等を液晶ポリマーを
用いて薄肉に形成し、電気的絶縁性及び耐熱性を持たせ
ると共に、挿入部の外径を細径化させる。
[実施例コ 以下図面を参照しながら本発明の実施例について説明す
る。
第1図は本発明の第1実施例に係わる医療器具としての
レゼクトスコープ装置の断面を示し、第2図は液晶ポリ
マー成形品のスキンコア構造を示し、第3図から第5図
は液晶ポリマーと他の熱可塑性樹脂の溶融状態と固体状
態の比較を示す。
第1図に示すようにレゼクトスコープ装置1は、体腔内
への挿入部2aを有する管状部材からなるシース2と、
シース2の後方に着脱自在に装着された操作部3と、こ
の操作部3の後方からシース2の挿通路2b内に挿通さ
れる観察用の光学視管4と、同じく操作部3からシース
2の挿通路2b内に挿通される電極5とを備えている。
上記光学視管4は、操作部3がらシース2内に挿入され
る光学視管挿入部6と、手元部7とから構成されている
。この光学視管挿入部6内には、ライドガイド及び観察
光学系が内挿され、手元部7の側部には、このライトガ
イドに照明光を供給するライトガイド接続部8が設けら
れている。手元部7の後端部には、図示しないライトガ
イドによって伝送された照明光によって照明され、図示
しない観察光学系によって伝送される被写体像を観察す
るためのアイピース9が設けられている。
上記操作部3は、光学視管4を挿入保持する案内管10
を備え、この案内管1oの中央部近傍外周にはシース接
続部11が設けられ、このシース接続部11は、シース
本体12と着脱自在に連結固定されている。また、シー
ス接続部11には、指掛け13が突設されている。
一方、案内管10の後端部には、光学視管4を定位置に
位置決め固定するための固定部14が固着され、この固
定部14とシース接続部11との間における案内管10
の外周面上には、電極操作用のスライダ15が前後方向
に摺動自在に遊嵌されている。このスライダ15の下部
には、下方に折曲げられた板部材16を介して指掛はリ
ング17が固着されている。また、スライダ15と指掛
け13との間には板ばね18が架設され、この板ばね1
8の付勢力によってスライダ15を固定部14に突き当
てて待機させることができる。
また、案内管10の下方には、電極挿通管2゜が略平行
に設けられ、この電極挿通管2のの後端部は、シース接
続部11に固着され、さらに、シース接続部11に設け
られた電極挿通孔21に連通している。
上記スライダ15には、その前端面より案内管10の長
手方向に平行に延在する電極挿通孔19か形成され、ま
た、スライダ15の側部には図示しない高周波電源に接
続される電極コード接続部24が設けられている。そし
て、この電極コード接続部24は、スライダ15内で電
極5と電気的に接続されている。この電極5は、電極挿
通管20の前端部から挿入され、その後端は、シース接
続部11を介して電極挿入孔19に挿入され、図示しな
いねじ止め等の手段により固定されている。 一方、電
極5の前端部には、シース2の挿入部2aの先端部内径
より僅かに小さい内径を有する円弧状のループ22が形
成されている。なお、電極5はループ22及び電極挿入
孔19に挿入される後端部以外は絶縁被覆されている。
上記シース2は、肉厚0.5mm以下の中空細長管状の
耐熱性の高い(荷重たわみ温度300℃以上)の液晶ポ
リマーを用いて射出成形等の方法で形成された挿入部2
aを備え、挿入部2aの後端には、挿入部2aに連通す
る筒状のシース本体12が接着圧入等の手段により連結
固定されている。このシース本体12には、潅流液等の
液体を注入するための送水口23か設けられている。
次に、液晶ポリマーて形成された挿入部2aについて説
明する。
液晶ポリマーの射出成形品は、他の樹脂成形品とは際た
って相違する特徴的な第2図に示す7つの異なる層から
なっている。これらの層は大きく分けて、流動方向に整
列した分子鎖で構成される射出成形品表面付近に形成さ
れるスキン層25と、むしろ流動方向に垂直に配向した
分子鎖を有する成形品内部付近に形成されるコア層28
とからなり、分子鎖が強く緻密に配向しているスキン層
25が、成形品の強度に大きく寄与している。この分子
鎖は、射出成形品の肉厚が薄くなるほどよく配向し、機
械的強度の高いスキン層25の比率が増し、コア層28
か減ってくる。そのため、肉厚が薄い成形品の方か機械
的強度か高くなる傾向があるという他の樹脂には全く見
られない特徴がある。
しかも、液晶ポリマーは、溶融状態では第3図(b)に
示すように分子か一方向に並んだ液晶となって分子のか
らみ合いがないので、僅かな剪断応力で流れだす。この
ため、分子のからみ合いがある第4図(d)及び第5図
(f)に示す従来の熱可塑性樹脂に比べて、成品ポリマ
ーは非常に良好な流れ性を示すので、他の耐熱性樹脂で
は形成することのできない薄肉細長のパイプを射出成形
により形成できる。なお、第3図から第5図の(a) 
(C)(e)は固体状態を示し、(b) (c+) (
r)は溶融状態を示している。
さらに、液晶ポリマー成形品では、上述したスキン層2
5が存在するためにシース2の消毒滅菌等を行う際に、
薬液やエチレンオキサイドガス、オートクレーブ滅菌処
理等においても表面が侵されることなく耐えることがで
きる。
また、液晶ポリマーは、他の合成樹脂と同様に電気絶縁
性が良好であることは言うまでもない。
上記挿入部2aに使用される液晶ポリマーとしては、ネ
マティック液晶、スメクティック液晶、コレスティック
液晶等の液晶構造のサーモトロピック型液晶ポリマー等
が使用可能である。
市販品で使用出来る液晶ポリマーとしては、Darte
o社製のXYDARや住友化学社製のエコノール(何れ
もヒドロキシ安息香酸/ビフェノール/テレフタル酸の
三元共重合体)、ポリプラスチック社製のベクトラや上
野製薬型のウエノ(2−オキシ−6−ナフトエ酸/ビフ
ェノール/テレフタル酸の三元共重合体)等がある。
また、液晶ポリマー中に、射出成形時の樹脂流動を妨げ
ない程度の長さに形成したガラス繊維やアルミナ繊維、
炭化ケイ素繊維等のセラミック繊維を適宜添加してもよ
い。これらの繊維を加えることにより、液晶ポリマーを
単独で使用する場合に比較して、挿入部の機械的強度や
耐熱性等を向上させる効果が期待できる。
さらに、液晶ポリマーによる成形品は、その外表面に親
水性高分子鎖をグラフト重合させることによって、親水
性潤清層を形成する親水性潤滑処理にも適するようにな
る。その結果、液晶ポリマで形成された挿入部の外表面
に適宜親水性潤滑処理を施すことによって、挿入部を体
腔内へ挿入する際に、挿入部外表面を水で濡らすことで
親水性潤滑層が水を取込み、体腔内粘膜との滑り性が良
くなり、挿入部を体腔内へスムーズに挿入できるという
効果が期待できる。
上記親水性高分子鎖は、常温または加温下において水溶
性の重合体で、かつイオン性基を含まないものが好まし
く、このような重合体としては、アクリルアミド系重合
体、メタクリルアミド系重合体、ポリビニルピロリドン
、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールデキ
ストランといったものがある。
次に、第1実施例に係わるレゼクトスコープ装置の操作
について説明する。
上記のように構成されたレゼクトスコープ装置1を使用
する場合は、電極コード接続部24を図示しない高周波
電源と、図示しない電極コードで接続する。そして、シ
ース2の挿入部2aを患者の体腔の1部である尿道に挿
入し、膀胱内まで押し込む。
次に、シース2を体腔内に挿入した状態で片方の手の親
指を指掛はリング17に掛け、残る指を指掛け13に掛
けてスライダ15を前進させる。
その結果、スライダ]5に固定された電極5は、スライ
ダ15の前進と共に前進し、電極5の前端部に設けられ
たループ22がシース2の前端部より突出する。光学視
管4によって観察を行いながら患部をループ22とシー
ス2の前端部との間に位置させ、図示しない高周波電源
より電力供給する。
次に、スライダ15の押込みを解除すると、スライダ1
5は、板ばね18の付勢力によって後方に後退し、これ
に伴ってループ22も後退するので病変部をシース2の
前端部とループ22との間で挟み込むことかできる。ル
ープ22には、高周波電流が供給されているので挟み込
んた病変部を焼切ることができる。
この挾み込んだ病変部を焼切る際に、熱が発生し、その
熱が挿入部2aの前端部へ伝わることがあるが、挿入部
2aは、耐熱性の高い液晶ポリマーを用いて射出成形等
の方法で形成されているので、変形等が発生することは
ない。
また、液晶ポリマーは、絶縁性が高いので、電極5を通
してループ22へ高周波電流を供給する際に、挿入部2
aを通って患者の体腔へ高周波電流が流れることはない
以上のように、第1実施例のレゼクトスコープ装置では
、シース2の挿入部2aを液晶ポリマを用いて、射出成
形等の手段により薄肉に形成しているので、つぶしや曲
げ等の力に十分耐える機械的強度を保った状態で挿入部
2aの外径を小さくできる。従って、シース内に案内さ
れた電極5等の有1周波処置具から挿入部2aを通して
体腔内に流れる漏れ電流を防止でき、かつ、高周波処置
時に発生する熱によって挿入部2aが変形することはな
く、しかも、シースを膀胱尿道等の体腔内へ挿入する際
の侵襲を少なくできる。
第6図は、本発明の第2実施例に係わる医療器具として
のレゼクトスコープ装置の断面を示している。ここで、
第1実施例と同一の部材には同一の符号を付して、その
説明は省略する。
二の第2実施例では、管状部材か;なるシース2の挿入
部2aと、シース本体12及び送水口23とか耐熱性の
高い液晶ポリマーで形成され、すtわち、液晶ポリマー
の射出成形時の流動性の良さを利用して一体に成形され
ている。
二の第2実施例では、第1実施例と同様の効果の池に、
シース2の挿入部2aとシース本体12とり・一体で成
形されているために、手術中に挿入部2aとシース本体
12とが外れる心配がない。
;た、シース本体12と挿入部22が絶縁材料である液
晶ポリマーで一体成形されでいるため、電極5に高周波
電流を流した際に、高周波電流が挿入部2aを通って患
者の体腔へ編心ることを防止するのみならず、シース本
体を通って患者へ漏れることも防止できる。
さらに、部品点数を減らすことができるので、接着や接
合等の手間を省くことができる。
第7図及び第8図は、本発明の第3実施例に係わる医療
器具としての膀胱尿道鏡装置示し、第7図1=シースと
光学視管とがブリッジを介して接続された膀胱尿道鏡装
置の全体を示し、第8図はそのシースの断面を示してい
る。
本実施例は、尿道より管状部材からなるシース26を挿
入して、そのシース26を案内として、光学視管4や図
示しない処置具類を挿入することで、膀胱内や尿道の観
察、処置を行うための膀胱尿道鏡装置30に関するもの
である。
第7図に示すように、膀胱尿道鏡装置30は、シース2
6とこの後方に着脱自在に装着されたブリッジ31と、
このブリッジ31の後方からシース26内に挿通される
観察用の光学視管4とを備えている。
第7図及び第8図に示すようにシース26は、液晶ポリ
マーを用いて射出成形等の方法で薄肉の細長パイプ状に
形成された挿入部26aと、挿入部26aの後端側に接
着や溶接等で固定されたシース本体27とで構成され、
このシース本体27の両側に、送気/送水等の操作を行
うための一対のコック32が設けられている。ブリッジ
31には一対の鉗子口33が設けられ、この鉗子口33
を介して図示しない鉗子等の処置具や、病変部を焼灼し
たり止血したりする高周波処置具を挿入し、この処置具
をシース26の挿入部26a内を介して挿入部26aの
先端から突出させることができる。また、ブリッジ31
には、処置具の操作部材34が設けられ、この操作部材
34を操作することにより、挿入部26aの先端から突
出された処置具を起上させることができる。
一方、ブリッジ31の後端部には光学視管4が接続され
、光学視管4の挿入部先端は、ブリ・ンジ31及びシー
ス26を介してシース26の挿入部26a先端側に配置
され、光学視管4の観察光学系を介して体腔内等を観察
することができる。
なお、本実施例の膀胱尿道鏡装置30のシース26では
、第2実施例で示したシース2と同様に、挿入部26a
とシース本体27とコック32とを液晶ポリマーの射出
成形時の流動性の良さを利用して一体に成形することも
可能である。
次に、第3実施例に係わる膀胱尿道鏡装置の操作につい
て説明する。
上述のように構成された膀胱尿道鏡装置30を使用する
場合は、シース26の挿入部26aを患者の体腔の一部
である尿道に挿入し、膀胱内まで押し込む。そして、シ
ース26を挿入後、シース本体部27の後端部にブリッ
ジ31を接続する。
さらに、光学視管4をブリッジ31の後端部に接続して
、光学視管の挿入部先端をブリッジ31及びシース2を
介して挿入部26a先端部に位置させ、膀胱や尿道内を
観察する。
また、ブリッジ31に設けられた鉗子口33を介して図
示しない鉗子等の処置具や、病変部を焼灼したり止血す
るための高周波処置具等を挿入し、この処置具を、さら
にシース26の挿入部26a内を介して挿入部26aの
先端より突出させ、必要に応じてブリッジ31に設けら
れた操作部材34を操作して処置具を起上させて病変部
へ接近させ、生検や高周波電流による焼灼、止血等の処
置を行うことができる。
第9図及び第10図は、本発明の第4実施例に係わる医
療器具としてのトラカールを示してる。
すなわち、第9図はトラカール外套管を示し、このトラ
カール外套管は、内視鏡や、組織片を採取する生検鉗子
等の鉗子類や、高周波電流を流すことによって病変部の
焼灼や止血等を行なう高周波処置具を体腔内に挿入する
ために、腹壁等の体壁に穿刺、留置されて処置具等の案
内となる。また、第10図はトラカール外套管の断面お
よびトラカール内針の側面を示している。
本実施例のトラカール40において、トラカール内針4
2は、三角麺状に形成された先端部と、手元側に保持用
の握り44を有する円柱状の挿入棒45とから構成され
ている。
一方、トラカール外套管41は、管状部材からなる挿入
部60と、挿入部60の軸方向に対して直交したシリン
ダ47を有する本体46とを備え、このシリンダ47内
には、挿入部60の軸方向に形成された管路48を閉塞
して空気漏れを防止するピストン4つが摺動可能に配置
されている。このピストン4つは、管路48と連通する
連通孔50を有し、シリンダ47の一方の開口を密閉す
るキャップ51とピストン4つとの間に介挿されたばね
52の付勢力によって、常時は管路48と連通孔50と
が連通しないように管路48を閉塞している。
また、ピストン49の外側にはピン53が突設され、こ
のビン53は、シリンダ47の内側の軸方向に形成され
た案内溝57に係入され、ピストン4つが回転しないよ
うに位置規制している。ピストン4つのばね52を配置
した反対側には押圧杆55が設けられ、この押圧杆55
は、シリンダ47の他方の開口を密閉するピストンキャ
ップ56を通して外部に延出している。
上記トラカール外套管41の後端部には、パツキン57
を介在させたパツキン押え58が装着され、トラカール
内針42の外周がパツキン57と密着して管路48から
の空気漏れを防止するように構成されている。また、シ
リンダ47の側部には気膜ガスの送気コック59が突設
され、この送気コック59は管路48に連通している。
上記本体46の先端部には、本体46から前方に延出す
る挿入部60が螺合等の手段で接続固定されている。こ
の挿入部60は、液晶ポリマーを用いて射出成形されて
いる。この挿入部60内には、トラカール内針42や内
視鏡や処置具等が挿入可能で、本体46の管路48及び
連通孔50に連通している管路61が形成され、この管
路61の内径は、トラカール内針42の外径とほぼ同じ
か、僅かに大きく形成されている。また、挿入部60の
先端近傍外周には、管路61に連通ずる複数の通気孔6
2か設けられている。
次に、第4実施例に係わるトラカールの操作について説
明する。
まず、トラカール内針42を第10図で一点鎖線で示す
ように、トラカール外套管41の本体46の手元側より
管路48へ挿入し、そして、押圧杆55を押すことによ
り、連通孔50を本体46の管路48及び挿入部60の
管路61と連通させながら、トラカール内針42とトラ
カール外套管を第10図に破線で示すように組み合わせ
る。
その後、トラカール内針42とトラカール外套管41と
を組み合わせた状態で、腹壁等の体壁へ穿刺する。その
際、トラカール外套管41の挿入部60は、液晶ポリマ
ーの射出成形によって薄肉の細長パイプ状に形成されて
いるので、上記実施例と同様に機械的強度を保ったまま
外径が細径化されているので穿刺が容易となる。
次に、トラカール内針42とトラカール外套管41とを
組み合わせた状態で体壁へ穿刺した後、トラカール内針
42をトラカール外套管41から抜き去り、代わりに図
示しない光学視管を挿入して体腔内を観察する。また、
組織片を採取する生検鉗子等の鉗子類や、高周波電流を
流すことによって病変部の焼灼や止血等を行なう高周波
処置具を挿入して様々な処置を行なう。高周波電流を流
して処置を行なう際には、挿入部60が絶縁体で形成さ
れているので、挿入部60を介して患者の体腔に高周波
電流が漏れることはない。
第11図及び第12図は、本発明の第5実施例を示して
いる。ここで、第4実施例と同一の部材には同一の符号
を付してその説明を省略する。
本実施例のトラカール40は、第4実施例とばば同様に
構成されているが、挿入部60と本体46が液晶ポリマ
ーを用いて射出成形等の方法で一体戊形されている。こ
の構成でも第4実施例と同様にトラカール40の挿入部
60の外径を細くしたり、電気的安全性を向上させると
いう効果が得られる。
第13図及び第14図は、本発明の第6実施例に係わる
医療器具としての超音波治療装置を示している。
第13図に示すように、本実施例の超音波治療装置は、
生体内の患部組織の治療時に使用されるハンドピース7
2を備え、このハンドピース72の把持部74には、ラ
ンジュバン型の超音波振動子76が設けられ、この超音
波振動子76は、超音波振動の振幅を増幅するためのホ
ーン7つと、圧電素子と電極とを交互に積層して形成さ
れた振動発生部78とを備えている。振動発生部78は
図示しないボルトとナツトによってホーン7つに締め付
は固定されている。ホーン79の後端部外周にはフラン
ジ79aが突設され、このフランジ79aは、超音波振
動子76を覆う振動子カバー80に対して固定されてい
る。振動発生部78の電極には、超音波電源コード8]
、のリード線81aが接続され、超音波電源コード81
の基端は、電源コネクタ83を介して超音波電源ユニッ
ト85に接続されている。また、超音波電源コード81
の先端は、振動子カバー80の後壁80aに対して電源
コード口金89によって固定されている。
上記ホーン7つの先端には、金属製の中空バイブからな
る振動伝達部材82が固着されている。
ホーン79および振動発生部78には貫通孔が形成され
、この貫通孔と連通ずる振動伝達部材82の中空孔と共
に吸引通路84を形成している。この吸引通路84は、
振動子カバー80の後端壁80aを貫通して設けられた
吸引口金86に連通し、この吸引口金86には、吸引チ
ューブ88および吸引ビン口金90aを介して吸引ビン
90が接続されている。さらに、吸引ビン90には、吸
引ポンプユニット92が接続されている。
上記ホーン79には、高周波電源コード94のリード線
94aが接続され、この高周波電源コート94およびコ
ネクタ95を介して高周波電源ユニット96が接続され
ている。従って、ホーン79に固着されている振動伝達
部材82に高周波電流を通電することかできる。また、
高周波電源ユニット96にはPコード98を介して生体
側電極としてのPプレート100が接続されている。
このPプレート100は、生体組織Aに接触させて使用
する。なお、上記高周波電源コード94の基部は、口金
97によって振動子カバー80の後壁80aに固定され
ている。
上記振動子カバー80の前部には、振動伝達部材82を
覆う管状部材からなるシース102が装着されている。
このシース102の後端部には、シース102と振動伝
達部材82との間の送水路103に連通ずる送水口金1
04が設けられ、この送水口金104には、送水チュー
ブ106を介して送水タンク108が接続されている。
この送水チューブ106の途中には、ローラポンプから
なる送水ポンプ110が取付けられ、この送水ポンプ1
10により送水路103に生理食塩水等の潅流液を供給
し、シース102の先端から放出することができる。な
お、送水口金104は、シース102側に設けても良い
この第6実施例では、シース102は耐熱性の高い液晶
ポリマーを用いて射出成形等の手段で形成され、その他
、シース102の先端より突出した振動伝達部材82の
一部を除き、振動子カバー80、送水口金104、吸引
口金86、超音波電源コード口金89、高周波電源コー
ド口金97等により構成されるハンドピース外装部材が
全て絶縁材料で形成されている。
このように構成された超音波治療装置では、振動発生部
78で励起された超音波振動は、ホーン79によって増
幅され、振動伝達部材82を介して伝達される。そして
、振動伝達部材82の先端が超音波振動することにより
、これに接触する患部組織Aの切除を行ない、また、こ
れと同時にシース102と振動伝達部材82との間の送
水路103を通じて送水タンク1.08から潅流液を供
給するとともに、吸引通路84を通じて吸引ポンプユニ
ット92によって吸引を行なうことができる。
そして、このような生体組織の切除時において、生体組
織から出血した場合には、ホーン7つを介して振動伝達
部材82に高周波電流を流すと、高周波電流が出血を起
こしている組織に通電され、その凝固作用によって止血
することができる。
高周波電流による処置の際に、もし止血用の高周波電流
が漏れた場合には、超音波治療装置自体に通電する虞か
あり、患者や術者が感電する危険がある。そこで、本実
施例ではハンドピース外装部材を全て絶縁材料で形成し
たので、振動伝達部材82に止血用の高周波電流を流し
ても、患者や術者等に漏電することがなく、安全な処置
を行うことができる。
また、上記シース102は耐熱性の高い液晶ポリマーの
射出成形によって薄肉の細長パイプ状に形成されている
ので、上記実施例と同様に機械的強度を保ったまま、挿
入部の外径が細径化されているので、体腔内への穿刺が
容易になる。さらに、振動伝達部材82に高周波電流を
流した時に発生する熱によって、シース先端が焼は焦げ
たり、溶けるのを防止することができ、しかも、高周波
電流を流さない場合でも振動伝達部材82の振動による
発熱により、シース先端が損傷するのを防ぐことができ
る。
第15図は、第6実施例に係わる超音波治療装置の変形
例を示している。ここで第6実施例と同一の部材には同
一の符号を付してその説明は省略する。
この変形例では、シース102と振動子カバー80と送
水口]04が、耐熱性の高い液晶ポリマーを用いて、液
晶ポリマーの射出成形時の流動性の良さを利用して一体
に成形されている。
従って、第6実施例の効果に加えて、シース102と振
動子カバー80とが一体に成形されているために、手術
中にシース102と振動子カバー80とが外れる心配が
ない。さらに、部品点数を減らすことができるので、接
着や接合の手間を省くことができる。
第16図及び第17図は、本発明の第7実施例に係わる
医療器具としての硬性電子内視鏡を示し、この硬性電子
内視鏡は、例えば第1図に示す光学視管4の代わりに使
用されるものである。
第16図における符号111は、硬性電子内視鏡を示し
、この電子内視鏡111は、手元側の把持部を兼ねた操
作部112と、この操作部1〕2から前方へ延設された
直線状の細長い挿入部113とから構成され、挿入部1
13の本体は硬質で耐熱性の高い液晶ポリマーを用いて
射出成形によって形成されている。そして、操作部11
2から挿入部113内にわたって、レンズ管114と光
学繊維束からなるライトガイド115とが軸方向に並設
され、ライトガイド115の先端は、挿入部113の先
端面においてライト出射端となっている。一方、レンズ
管114は挿入部113の先端面まで延設され、カバー
ガラス116が先端内に配置されている。また、カバー
ガラス116後方のレンズ管114内には対物レンズ1
17が配設され、対物レンズ117の後方から操作部1
12内にわたるレンズ管114内には、複数のリレーレ
ンズ118が配置され、最後部のリレーレンズ118後
方の結像位置には、固体撮像素子119が配設されてい
る。この固体撮像素子119は、基板120に固定され
、図示しないボンディングワイヤで接続されていると共
に、基板120は枠体121を介してレンズ管114の
後端に取付けられている。そして、基板120には多数
の信号線122が接続されている。
上記操作部112の後端軸方向には、フレキシブルなケ
ーブル123が接続部123aを介して一体的に接続さ
れ、このケーブル123内にライトガイド]−15と信
号線122とが延設されている。また、ケーブル123
の端部にはコネクタ124が設けられ、コネクタ124
には電気用ソケット125と照明用ソケット126とが
設けられている。
上記電子内視鏡111の制御装置129は、光源装置1
27と映像信号処理回路128とを内臓し、上記コネク
タ124のソケット125゜126か接続される電気用
コネクタ受け130と照明用コネクタ受け131とを有
している。そして、制御装置129には表示手段を構成
するカラーCRT132が接続されている。
第17図に示すように制御装置129内に設けられた光
源装置127は、光源ランプ136と、赤、緑、青の3
原色の色透過フィルタからなる回転カラーフィルタ13
7とを備えている。この回転カラーフィルタ137は、
例えばステッピングモータ138によって回転駆動され
る。そして、光源ランプ136から発っせられた光は、
回転カラーフィルタ137を介して順次赤、緑、青の各
波長の光に変換され、集光レンズ139で集光されて、
上記ケーブル内のライトガイド115を介して挿入部1
13の先端から出射され、観察部位を色面順次で照明す
る。
また、観察部位からの赤、緑、青の各色光に応じた反射
光は、対物レンズ117、リレーレンズ118を透過し
て固体撮像素子119内に埋設された撮像チップのイメ
ージエリアで受光される。
そして、この撮像チップのイメージエリアからの出力信
号は、面順次方式の場合、例えば第17図に示すような
順序で映像信号処理される。
すなわち、固体撮像素子119の各画素に対応した信号
は、駆動回路141から印加されるクロック信号によっ
て、例えば横方向に順次出力される。この画像情報を含
んだ電気信号は、プリアンプ142で増幅され、サンプ
ルホールド回路143で映像信号が抽出され、更にγ補
正回路144でγ補正された後、A/D変換器145で
ディジタル信号に変換される。この電気信号は、マルチ
プレクサ146によって、色面順次の照明に同期して切
換えられ、順次赤、緑、青の各色に対応したRフレーム
メモリ147.Gフレームメモリ148.Bフレームメ
モリ149に記憶される。各フレームメモリ147,1
48,149はカラーCRTモニタ132等の表示装置
にマツチングした速度で横方向に同時に読み出され、そ
れぞれD/A変換器150,151,152でアナログ
信号に変換されて、R,G、B色信号となる。
そして、このR,G、B色信号がカラーCRTモニタ1
32に入力されることによって、観察部位がカラー表示
される。
ところで、本実施例の硬性電子内視鏡111を例えば第
1図に示す光学視管として使用した場合には、硬性電子
内視鏡111の挿入部113の本体は、耐熱性の高い液
晶ポリマーを用いて射出成形によって薄肉の細長パイプ
状に形成されているので、機械的強度を保ったまま外径
を細径化することができ、硬性電子内視鏡111の挿入
部113を案内するレゼクトスコープ装置の操作部3に
おける案内管10の内外径も細径化することができる。
従って、これら硬性電子内視鏡111の挿入部113や
上記操作部3の案内管10をガイドするシース2の挿入
部2aの内外径も細径化でき、膀胱尿道等の体腔内へ挿
入する際の侵襲を少なくすることができる。
さらに、硬性電子内視鏡111の挿入部113は、耐熱
性の高い液晶ポリマーを用いて射出成形によって形成さ
れているので、ループ22に高周波電流を供給して病変
部を焼切る際に熱が発生し、その熱が挿入部1−13の
前端部へ伝っても、挿入部113に変形等が発生するこ
とはない。しかも、液晶ポリマーは絶縁性が高いので、
電極5を通してループ22へ高周波電流を供給する際に
電子内視鏡111の挿入113を通って固体撮像素子1
19へ高周波電流が流れて、固体撮像素子9を破損した
り、画像に悪影響を与えたり、また、操作部112を通
って、術者へ高周波電流が流れることはない。
なお、本実施例では、硬性電子内視鏡の挿入部本体を液
晶ポリマーの射出成形で形成する例を示しt−が、これ
は硬性電子内視鏡に限らず、−殻内な硬性鏡全般の挿入
部も液晶ポリマーの射出成形で形成可能であり、同様の
効果が得られる。
また、第15図に示す実施例と同様に、本実施例の硬性
電子内視鏡111においても、挿入部113と操作部1
12とを液晶ポリマーの射出成形で、一体に形成するこ
とも可能であり、一体に形成することによって、固体撮
像素子9への高周波電流による悪影響や術者への高周波
電流の洩れを防止する効果がさらに向上する。
第18図は、本発明の第8実施例に係わる医療器具とし
ての鉗子チャンネル付光学視管161を示している。
この鉗子チャンネル付光学視管161は、直線状の細長
で硬性な挿入部162と、その手元側に延設された本体
部163と、本体部163の側面に手元側へ向かって斜
め方向に延設された接眼部164とで構成され、本体部
163の下方側面には、光源装置(図示せず)から発せ
られる照明光を供給するためのライトガイドケーブル(
図示せず)を接続するためのライトガイト口金165が
設けられ、本体部163の手元側には、開閉コック16
6を有する鉗子口167が設けられている。
挿入部162内には、挿入部162から本体部163及
び鉗子口167内にわたって、耐熱性の高い液晶ポリマ
ーを用いて射出成形によって薄肉の細長パイプ状に形成
され、その内部に図示しない高周波処置具や生検鉗子等
が挿通される鉗子チャンネル168と、細長バイブ状の
レンズ管169とが併設されている。レンズ管169の
先端内には、カバーガラス170が配置され、このカバ
ーガラス170の後方には対物レンズ171が配設され
ている。そして、対物レンズ171の後方から本体部1
63内及び接眼部164内にわたるレンズ管169内に
は、複数のリレーレンズ172が配置されている。
上記接眼部164の手元側端面付近には、接眼レンズ(
図示せず)が配置されていて、挿入部162の先端付近
にある物体の像を、カバーガラス170と対物レンズ1
71及びリレーレンズ172を通して接眼レンズ(図示
せず)で拡大することによって、接眼部164から物体
の像を観察することができる。
次に、第8実施例に係わる鉗子チャンネル付光学視管の
作用について説明する。
本実施例の鉗子チャンネル付光学視管16]を例えば第
9図に示すトラカール外套管41を案内として体腔内に
挿入する。そして、挿入部162の先端付近を病変部へ
近付け、接眼部164の手元側端面から病変部を観察す
る。病変部の状態に応じて開閉コック166を開成して
鉗子チャンネル168を連通状態として、鉗子口167
の手元側端面より、図示しない鉗子類や高周波処置具等
を鉗子チャンネル168を案内として体腔内へ導く。そ
して、病変部を観察しながら鉗子類によって病変部の生
検や切除を行ったり、高周波処置具によって、病変部の
焼灼や止血を行ったり、超音波処置具によって病変部の
切除や吸引を行なうことができる。
上記処置具類を体腔内へ案内する鉗子チャンネル付光学
視管161の鉗子チャンネル168は、耐熱性の高い液
晶ポリマーによって、他の樹脂ではとても困難なほどに
薄肉に射出成形によって形成されているため、その外径
を小さくすることができる。そのため、鉗子チャンネル
168の外径が小さくなったふんだけ、挿入部162の
外径を小さくすることができる。そして、挿入部162
の外径が小さくなったぶんだけ、鉗子チャンネル付光学
視管161を案内するためのトラカール外套管41は挿
入部の内外径が小さいもので良く、患者の体壁への穿刺
孔を小さくできるので、患者に与える侵襲を低減できる
また、鉗子チャンネル168は、耐熱性の高い液晶ポリ
マーの射出成形によって形成されているため、高周波処
置具等を用いての病変部焼灼の際に発生する熱によって
変形等が発生することもなく、液晶ポリマーのもつ絶縁
性によって、漏れ電流が患者体壁や術者へ漏れることも
防止できる。
さらに、鉗子チャンネル168内に超音波処置具を挿入
した際にも、鉗子チャンネルを形成している液晶ポリマ
ーは、上述のように機械的強度、耐熱性ともに高いので
、超音波振動が鉗子チャンネル168に伝わった場合で
も、変形や破損の虞れはない。
一方、他の効果として、鉗子チャンネル168の外径を
小さくすることなく、液晶ポリマーの射出成形によって
薄肉に形成することで、従来の鉗子チャンネルよりも内
径を大きく形成することが可能である。その場合、鉗子
チャンネル168は、従来の鉗子チャンネルよりも、外
径寸法の大きい処置具類を案内することができるので、
例えば従来よりも外径寸法の大きい鋏鉗子を使用できる
ようになる。その結果、鋏部分の大きい鋏鉗子によって
病変部の切除を効率的に行えるので、切除に要する時間
を短くでき、手術時間が短縮されるという効果も期待で
きる。これは、鋏鉗子に限らず他の生検鉗子や、他の処
置具を用いた場合も同様である。
また、本実施例においても他の実施例と同様に、成品ポ
リマーの高流動性を利用して、例えば鉗子チャンネル1
68と鉗子口167とを一体で成形することも可能であ
り、こうすることによって、鉗子口167を通って術者
へ漏れる高周波電流をさらに確実に防止することができ
る。
さらに、鉗子チャンネル168だけでなく、しンズ管1
69、挿入部162、及び本体部163等も液晶ポリマ
ーの射出成形等によって薄肉に成形すれば、従来の鉗子
チャンネル付光学視管に比べて大幅に軽量化できるので
、術者の術中の労力を軽減できるという効果もある。
また、接眼部164を液晶ポリマーの射出成形で形成す
ることも可能であり、この場合、さらに術者への高周波
電流漏れの防止が確実になると共に軽量化できる。これ
は鉗子チャンネル付光学視管に限らず、他の光学視管で
も同様なことが可能である。
第19図は、本発明の第9実施例に係わる医療器具とし
ての生検鉗子を示している。
この生検鉗子〕81は硬質の挿入部182を有し、この
挿入部182は液晶ポリマーの射出成形等によって薄肉
のバイブ状に形成されたシース183により覆われてい
る。挿入部182の基端にはハンドル184が設けられ
、先端には処置部185か設けられている。この処置部
185は、一対のカップ186より構成されている。−
刻のカップ186は、ハンドル184に設けられた操作
レバー187を前後動させることにより、シース183
内に設けられた操作ワイヤ188によって、その前後動
が伝達されて開閉する。また、ハンドル184の後端に
は、図示しない高周波電源からのコードを接続するため
のコネクタ189が突設されている。そして、ハンドル
184及び操作レバー187は、その表面が絶縁被覆さ
れ、また、カップ186と操作ワイヤ188と、コネク
タ]89とは電気的に導通されている。
次に、第9実施例に係わる生検鉗子の動作について説明
する。
生検鉗子181を例えば第9図に示ずトラカール外套管
41を案内として体腔内に挿入する。そして、操作し/
<−187の前後動によって、一対のカップ186を用
いて病変部を把持する。この把持状態においてコネクタ
189に図示しない高周波電源からのコードを接続し、
高周波電流を流すことで、カップコ−86に高周波電流
が流れ、病変部組織を焼切ることができる。
ところで、従来挿入部182のシース183は、例えば
ステンレス製バイブの外周にPTFE等の被覆を行って
絶縁処理していたが、本実施例では、挿入部182のシ
ース183は、耐熱性が高い液晶ポリマーにより薄肉バ
イブ状に射出成形されているのて絶縁性を有している。
したかつて、シスを絶縁被覆する必要がないので、その
ふん細径化でき、しかも、絶縁被覆の剥かれによる漏電
を防止することができる。
さらに、高周波電流による生体組織焼灼時の熱が処置部
コ−85からシース183に伝わっても、シース183
は耐熱性の高い液晶ポリマーで成形されているので変形
等の虞れはない。
なお、本実施例の生検鉗子181も他の実施例と同様に
、液晶ポリマーの高流動性を利用して、シース183と
ハンドル184とを例えばコネクタ189をインサート
した状態で一体成形することも可能である。また、操作
部187も液晶ポリマーで成形してもよい。
本実施例では生検鉗子を示したが、本発明は把持鉗子や
鋏鉗子等、他の鉗子類にも適用でき、同様の効果か得ら
れる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の医療器具では、生体内に挿
入される挿入部の一部を構成する管状部材か液晶ポリマ
ーで形成されているので、挿入部に電気的絶縁性及び耐
熱性を持たせ、かつ使用に十分な機械的強度を維持した
まま挿入部の外径を小さくできる。従って、安全性を高
めると共に生体への侵襲を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係わる医療器具としての
レゼクトスコープ装置の部分断面図、第2図は挿入部の
断面構造を示す部分図、第3図は液晶ポリマーの分子構
造を示す図、第4図及び第5図は従来の熱可塑性樹脂の
分子構造を示す図、第6図は本発明の第2実施例に係わ
る医療器具としてのレゼクトスコープ装置の部分断面図
、第7図は本発明の第3実施例に係わる医療器具として
の膀胱尿道鏡装置の斜視図、第8図は第7図に示す膀胱
尿道鏡装置のシースの断面図、第9図は本発明の第4実
施例に係わる医療器具としてのトラカール外套管の側面
図、第10図は同トラカール外套管の断面およびトラカ
ール内針の側面を示す図、第11図は本発明の第5実施
例に係わる医療器具としてのトラカール外套管の側面図
、第12図は同トラカール外套管の断面およびトラカー
ル内針の側面を示す図、第13図は本発明の第6実施例
に係わる医療器具としての超音波治療装置の縦断面図、
第14図は同超音波治療装置の全体構成を示す構成図、
第15図は同超音波治療装置の変形例を示す縦断面図、
第16図は本発明の第7実施例に係わる医療器具として
の電子内視鏡と制御装置を示す一部断面した斜視図、第
17図は同電子内視鏡の画像処理回路を示すブロック図
、第18図は本発明の第8実施例に係わる医療器具とし
ての鉗子チャンネル付光学視管を示す一部断面した側面
図、第19図は本発明の第9実施例に係わる医療器具と
しての生検鉗子示す一部断面した側面図である。 2、26.60.102.113.162゜182・・
・挿入部、2a、26a、183・・・シース(管状部
材)、168・・・鉗子チャンネル(管状部材)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 生体内に挿入される挿入部を備えた医療器具において、
    少なくとも前記挿入部の一部を構成する管状部材を液晶
    ポリマーで形成したことを特徴とする医療器具。
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JP2009247550A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Olympus Medical Systems Corp 内視鏡用処置具及び内視鏡
JP2010502374A (ja) * 2006-09-11 2010-01-28 カール・ストーツ・エンドヴィジョン・インコーポレーテッド 一体化された器具を備えるヒステロスコープのためのシステムおよび方法
JP2011104383A (ja) * 2001-10-19 2011-06-02 Visionscope Technologies Llc 哺乳類の身体内の部分を照明するための使い捨てファイバー光シース

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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