JPH0326922Y2

JPH0326922Y2 -

Info

Publication number: JPH0326922Y2
Application number: JP18517384U
Authority: JP
Priority date: 1984-12-06
Filing date: 1984-12-06
Publication date: 1991-06-11
Also published as: JPS6198561U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は蓄圧式噴霧機に係り、特に手動ポン
プのハンドルをキヤツプの上縁に一体成形したフ
ツクで係止するようにした蓄圧式噴霧機に関する
ものである。

〔従来技術とその問題点〕

従来の例えば家庭園芸用噴霧機等に用いられて
いる手動式の蓄圧式噴霧機は散布液を入れる開口
部とポンプシリンダを挿入する開口部との２開口
部を備えており、したがつて開口部の閉塞はそれ
ぞれ別個のキヤツプを用いて行なつているのが実
情である。

但し、ポンプシリンダ用の開口部はポンプシリ
ンダを閉塞するところのキヤツプで閉塞してい
る。

そのため、この種手動式の蓄圧式噴霧機は開口
部の閉塞構造が極めて複雑であり、かつ組立作業
が煩雑で、製作上も多くの加工工程を要し、コス
ト的にも極めて高いものとなつていた。

また、ポンプシリンダに取り付けられたピスト
ン用ハンドルの係止、すなわち、ピストン操作を
行なつていない状態でのハンドルの固定は、ポン
プシリンダを閉塞したキヤツプの周辺に取り付け
たリングをハンドル又はハンドルシヤフトに設け
たフツクに引かけて行なつているのが実情であ
る。

したがつて、ハンドル固定の都度、前記リング
を所定位置まで引きよせてフツクに引かけなけれ
ばならず固定作業が非常に煩しく、殊に固定強度
が十分といえないものであるから、例えば散布液
を満タンに注液した後に、前記ハンドルを握つて
蓄圧式噴霧機の移動を試みるようなことは不可能
で移動用の把手をさらに別個に設けなければなら
ない等の欠点があつた。

さらには、キヤツプの装着部が少なくとも２個
所あり、移動のための把手が設けられる関係上外
観上もすつきりしたものとはいえずデザイン的に
も劣つたものといえる。

〔問題点を解決するための手段〕

蓄圧タンクの開口部と該蓄圧タンク内に収納さ
れるポンプシリンダの開口部とを前記蓄圧タンク
の開口部の外周に形成した螺子に螺着するキヤツ
プで同時に閉塞すると共に、前記キヤツプを貫通
し、かつ前記ポンプシリンダ内に臨ませたピスト
ンシヤフトの外端に設けられたハンドルの係止部
を前記キヤツプの上縁に一体成形によつて設けた
フツクに係止する。

〔実施例〕

第１図及び第２図はこの考案の一実施例を示す
ものであり、第１図は全体の縦断面図、第２図は
ハンドルを含むキヤツプ部の斜視図である。

第１図中、１は蓄圧タンクであり、この蓄圧タ
ンク１は例えば全体が合成樹脂材により一体成形
されている。２は前記蓄圧タンク１の注液用の開
口部であり、この円筒状の開口部２には外周に外
螺子３が形成されており、この外螺子３には内周
に内螺子が形成されたキヤツプ４が螺着されてい
る。

また、前記蓄圧タンク１の図中左側には安全弁
５が設けられており、図中右側には噴霧液放出用
のゴム管（図では省略）を接続するところのジヨ
イント部６が設けられている。

ところで、前記キヤツプ４は蓄圧タンク１内に
図に示す如く挿入したポンプシリンダ７の開口部
８をも閉塞するものである。

尚、前記ポンプシリンダ７の開口部のフランジ
部９は図に示す如くパツキン１０を介して蓄圧タ
ンク１の開口部２の上端面にキヤツプ４により押
圧されるようになつている。

また、前記ポンプシリンダ７内には前記キヤツ
プ４を貫通してピストンシヤフト１１が配設され
ており、このピストンシヤフト１１の上端にはハ
ンドル１２がＴ字状に取り付けられている。

また、前記ハンドル１２の下方には第２図の斜
視図に示すように左右に突起１３ａ，１３ｂが形
成されており、これら突起１３ａ，１３ｂは前述
したキヤツプ４の上部縁左右対象位置に突出形成
しているフツク１４ａ，１４ｂによつて係止され
るようになつている。

尚、第１図中１５はハンドル１２を上方へ押圧
するスプリングである。

上記のように構成した手動式の蓄圧式噴霧機は
蓄圧タンク１の開口部２の外周に形成した外螺子
３にキヤツプ４を螺着して蓄圧タンク１の開口部
２と共に、蓄圧タンク１内に収納（挿入）するポ
ンプシリンダ７の開口部８を閉塞するものである
から、１個のキヤツプ４でもつて２個の開口部２
と８とを同時に閉塞でき閉塞部材が非常に簡単に
行なえる。

また、ポンプシリンダ７内に前記キヤツプ４を
貫通して配設したピストンシヤフト１１の上端に
取り付けたハンドル１２はハンドル１２の下部に
形成した突起１３ａ，１３ｂを前記キヤツプ４の
上縁左右対象位置に一体的に形成したフツク１４
ａ，１４ｂに、第２図中に示す矢印の如く、若干
回転することによつて引かけて短縮状態で係止固
定することができるので、ハンドル１２の固定が
極めて簡単に行ないえる。

特に、前記フツク１４ａ，１４ｂに係止された
ハンドル１２の両突起１３ａ，１３ｂは、ハンド
ル１２全体がキヤツプ４間に介在したスプリング
１５によつて上方向に押圧されているため、前記
フツク１４ａ，１４ｂからは容易に外れることが
なく安定である。

〔効果〕

蓄圧タンクの開口部の閉塞を該蓄圧タンク内に
収納するポンプシリンダの開口部を閉塞したキヤ
ツプで兼用して閉塞するようにしたので、一個の
閉塞手段、すなわちキヤツプで２個の開口部の閉
塞が可能であり、しかも組立が極めて簡単なため
蓄圧タンク内への入液作業又は使用後の洗滌作業
が迅速に行なえる。

殊に、構成が簡素であるからデザイン的に美く
しく調和のとれたものとすることができる。

また、手動ポンプのハンドルの係止、すなわち
ピストン操作を行なつていない状態での固定を、
キヤツプの上縁に一体成形したフツクで行なうよ
うにしているので、固定が極めて迅速かつワンタ
ツチ操作で行なえ、しかも強度的にも優れたもの
である。

殊に、フツクはキヤツプと一体成形したもので
あるから、成形工程が簡略化でき大巾なコストダ
ウンを図ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る蓄圧式噴霧機の一実施
例を示す縦断面図、第２図は同上実施例の上部斜
視図である。１……蓄圧タンク、２……開口部、３……外螺
子、４……キヤツプ、７……ポンプシリンダ、８
……開口部、９……フランジ部、１１……ピスト
ンシヤフト、１２……ハンドル、１３ａ，１３ｂ
……突起、１４ａ，１４ｂ……フツク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

外周に螺子の形成された開口部を有する蓄圧タ
ンクと、該蓄圧タンク内に収納されるフランジ部
の形成された開口部を有するポンプシリンダと、
該蓄圧タンクの螺子に螺着するとともに前記フラ
ンジ部を押圧してこれら両開口部を閉塞するキヤ
ツプと、このキヤツプを貫通し、かつ前記ポンプ
シリンダ内に臨ませたピストンシヤフトの上端に
設けられたハンドルの係止部を前記キヤツプの上
端に一体形成されたフツクに係止するようにした
ことを特徴とする蓄圧式噴霧機。