JPH0326227Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ユニツト式カーテンウオールユニツ
ト等の枠体を構成する形材にガラスの端部を固定
する際に使用するガラス支持治具に関するもので
ある。

従来の技術 枠体を構成する形材の表面にガラスの端部の裏
面をバツクアツプ材とシリコーンシーラントなど
の接着性を有するシール材を用いて固着するガラ
スの固定装置が知られている。

このガラスの固定装置であれば、形材の表面を
ガラスで覆つて形材が目視できないようにできる
から外観意匠が優れたものとなる。

考案が解決しようとする問題点 シリコーンラントなどの接着性を有するシール
材は固化するまで、つまりガラスを形材に接着固
定するまで長時間を要するから、ガラス端部を形
材に接着固定する際には所定の時間だけ作業員が
手で取付けビスを支持せねばならず、その作業が
面倒である。

また、シール材が切れたり、太陽光線などによ
つて劣化したりすることがあり、この場合には旧
いシール材を剥離除去して新らしいシール材を再
度装着、つまりシール材の打ち直しを行なう必要
があるが、このシール材の打ち直しの際にも前述
と同様にガラスを作業員が手で押し付け支持した
りする必要があるので、そのシール材の打ち直し
作業が面倒となつてしまう。

問題点を解決するための手段及び作用 左右の枠体１，１の隣接するガラス２，２の端
部表面２ｂ，２ｂ間に跨る大きさのガラス押え２
０と、前記隣接した竪枠５，５における室内側に
向いた係止受部に係止する取付けフツク２１と、
前記ガラス押え２０より取付けフツク２１に螺合
した取付けビス２２より成り、前記取付けフツク
２１の幅を隣接した竪枠５，５間の距離よりも短
かくし、長さを隣接した竪枠５，５間の距離より
も長くして、取付けフツク２１をその長手方向を
竪枠５の長手方向に合せた垂直姿勢とすることで
隣接する竪枠５，５間に挿入したり、取り外した
りできるし、取付けフツク２１を横向き姿勢とす
ることで長手方向両端部を係止受部に係止できる
ようにしたものである。

実施例 第４図は方立式カーテンウオールの一部正面図
あり、複数の枠体１が上下・左右に連設され、各
枠体１にはガラス２が固着してある。該枠体１は
形状、例えば上枠３、下枠４、竪枠５を方形状に
枠組みしてある。第４図において左右に隣接する
ガラス２の端部間に跨つてガラス支持治具６が取
付けてある。

第３図は第４図の−線断面図であり、前記
左右に隣接する竪枠５，５は方立１０に取着さ
れ、その室外側の表面５ａにはガラス２の端部裏
面２ａがバツクアツプ材１１とシリコーンシーラ
ントなどの接着性を有するシール材１２で接着し
て固定されている。

前記ガラス支持治具６はガラス押え２０と取付
けフツク２１と取付けビス２２とより成り、取付
けフツク２１を左右の竪枠５，５間に跨つて係止
し、ガラス押え２０より取付けビス２２に螺合し
てガラス押え２０の両側に装着したパツキング材
２３を左右のガラス２の端部表面２ｂに圧着して
ある。

前記取付けフツク２１は第１図、第２図に示す
ように、一対の長辺２１ａ，２１ａと一対の短辺
２１ｂ，２１ｂとを有する平行４辺形状となり、
その長辺２１ａ方向の長さ、つまり取付けフツク
２１の長さは左右に隣接する竪枠５，５間の距離
L₁より若干長く、短辺２１ｂ方向の長さ、つま
り取付けフツク２１の幅は前記距離L₁よりも短
かくなつていると共に、中央部にはビス孔２４が
形成してある。

前記竪枠５の外側面５ｂの室外側には外向の凹
部２５が形成されて取付けフツク２１の係止受
部、例えば室内側に向いた段部２６を形成してい
ると共に、凹部２５には等圧空間とするための透
孔２７が形成され、その透孔２７に雨水が直接吹
き込むことがないようにしてある。

前記ガラス押え２０は左右に隣接するガラス
２，２の端面間長さより若干長い長さで、竪枠５
の長さに比較して著しく短かい幅となつたピース
状となり、左右端には凹条溝２８が形成され、こ
の凹条溝２８にはパツキング材２３が装着してあ
る。

しかして、ガラス押え２０と取付けフツク２１
とを取付けビス２２で仮止め連結し、取付けフツ
ク２１を第２図仮想線で示すように垂直姿勢とし
て左右に隣接する一対の竪枠５，５間に挿入し、
この状態で取付けビス２２を若干回転して取付け
フツク２１を第２図実線で示すように横向姿勢と
して両端部を段部２６と対向させ、取付けビス２
２を回転操作して取付けフツク２１をガラス押え
２０側に引き寄せて第１図に示すように、取付け
フツク２１の両端部を左右の段部２６に当接し、
かつパツキング材２３をガラス２の端部表面２ｂ
に圧着して、ガラス２を竪枠５の表面５ａに押し
つけ支持する。

この様に、室外側からの操作で取付けフツク２
１とガラス押え２０とでガラス２を竪枠５の表面
５ａに押しつけ支持できるから、ガラス２の取付
け作業時でも、シール材１２を打ち直しする時で
も簡単にガラス２を竪枠５の表面５ａに押しつけ
支持でき、ガラス２の取付け作業やシール材打ち
直し作業が容易となる。

また、ガラス押え２０はピース状であるから、
外観意匠をあまり悪くすることがないと共に、取
付け、取外しも簡単にできる。また、ガラス押え
２０の外表面における左右ガラス２，２の対向端
面間の部分を、左右の竪枠５，５間のシール材３
０の同じ色に着色すれば、外観に異和感がなくて
見栄え良くなる。

また、第５図に示すようにガラス押え２０をガ
ラス２の上下長さに合せた長尺としても良い。

この様にすればガラス押え２０とガラス２との
間がパツキング材２３で上下方向全長に亘つてシ
ールされるから、雨水がシール材１２に浸入する
ことを防止でき、シール材１２が固化する間にシ
ール１２に雨水が触れることがないのでシール材
１２が切れていても雨水が内側に浸入することを
防止できる。

考案の効果 ガラス押え２０と取付フツク２１とで隣接した
ガラス２，２の端部を隣接した竪枠５，５の室外
側の表面５ａ，５ａに押し付け支持できるから、
シール材が固化するまでの間にガラス２を竪枠５
の表面５ａに押し付け保持できる。

しかも、取付けフツク２１の幅は隣接する竪枠
５，５間の距離より短かく、長さはその距離より
も長いので、取付けフツク２１を、その長手方向
を竪枠５の長手方向に合せた垂直姿勢とすること
で隣接する竪枠５，５間に挿入したり、取り出し
たりできるし、取付けフツク２１を横向き姿勢と
すれば長手方向両端部を隣接する竪枠５，５の係
止受部に係止でき、左右の枠体を取付けた状態で
ガラス支持治具を取付けたり、取外したりできる
から、シール材が固化した後に取外しできるし、
シール材打ち直し作業時には取付け、取外しでき
てガラスの取付け作業やシール材打ち直し作業が
容易となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は第３図
の要部拡大断面図、第２図は取付けフツクの取付
け状態を示す正面図、第３図は第４図の−線
断面図、第４図は方立式カーテンウオールの一部
正面図、第５図はガラス押えの他の実施例を示す
斜視図である。 ２はガラス、１１はバツクアツプ材、１２はシ
ール材、２０はガラス押え、２１は取付けフツ
ク、２２は取付けビス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 枠体１を構成する左右の竪枠５，５の室外側の
   表面５ａ，５ａにガラス２の端部裏面２ａをバツ
   クアツプ材１１と接着性を有するシール材１２で
   接着して固定し、この左右の枠体１，１における
   隣接したガラス２，２端部を隣接した竪枠５，５
   の室外側の表面５ａ，５ａに押し付け支持するガ
   ラス支持治具であつて、 前記左右の枠体１，１の隣接するガラス２，２
   の端部表面２ｂ，２ｂ間に跨る大きさのガラス押
   え２０と、前記隣接した竪枠５，５における室内
   側に向いた係止受部に係止する取付けフツク２１
   と、前記ガラス押え２０より取付けフツク２１に
   螺合した取付けビス２２より成り、 前記取付けフツク２１の幅を隣接した竪枠５，
   ５間の距離よりも短かくし、長さを隣接した竪枠
   ５，５間の距離よりも長くしたことを特徴とする
   ガラス支持治具。