JPH03257448A - 光照射有機薄膜作製方法 - Google Patents
光照射有機薄膜作製方法Info
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- JPH03257448A JPH03257448A JP5505290A JP5505290A JPH03257448A JP H03257448 A JPH03257448 A JP H03257448A JP 5505290 A JP5505290 A JP 5505290A JP 5505290 A JP5505290 A JP 5505290A JP H03257448 A JPH03257448 A JP H03257448A
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Landscapes
- Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、光を照射するとその光を吸収して色、分子構
造、結晶構造、電子状態、結合状態、極性等が変化する
有機物からの有機薄膜の作製方法に関する。
造、結晶構造、電子状態、結合状態、極性等が変化する
有機物からの有機薄膜の作製方法に関する。
有機物の薄膜作製方法としては、スパッタ法、真空蒸着
法、スピンコード法、ディッピング法、ラングミュア−
ブロジェット(Langmuir−Blodgett>
(L B )法等がある。
法、スピンコード法、ディッピング法、ラングミュア−
ブロジェット(Langmuir−Blodgett>
(L B )法等がある。
このうち、真空蒸着法は溶媒や分散剤等を使用せず、乾
式(ドライ)プロセスで薄膜を作製できるため、膜厚を
簡単に制御でき、しかも多層薄膜や数種類の有機物を任
意の割合で混合した混合薄膜を作製することができる。
式(ドライ)プロセスで薄膜を作製できるため、膜厚を
簡単に制御でき、しかも多層薄膜や数種類の有機物を任
意の割合で混合した混合薄膜を作製することができる。
また、蒸着の際に昇華精製プロセスが必然的に加わるた
めに、不純物を含まない純粋な物質から成る薄膜を得る
ことができる。
めに、不純物を含まない純粋な物質から成る薄膜を得る
ことができる。
しかしながら、従来の真空蒸着法では、抵抗加熱により
有機物を加熱する方法によっていたため、減圧下におい
て沸点や昇華温度付近まで加熱しなければならず、有機
物によっては熱分解してしまうものがあった。また、有
機物の種類によっては真空蒸着法により作製した薄膜が
、微結晶を含んだり多結晶質膜となり不透明な有機薄膜
しか得られない物も多数存在する。更に、真空中ではガ
ラス状の非晶質薄膜であっても、空気中にさらすと結晶
化が発生、進行し、白濁化・不透明化する有機物があっ
た。
有機物を加熱する方法によっていたため、減圧下におい
て沸点や昇華温度付近まで加熱しなければならず、有機
物によっては熱分解してしまうものがあった。また、有
機物の種類によっては真空蒸着法により作製した薄膜が
、微結晶を含んだり多結晶質膜となり不透明な有機薄膜
しか得られない物も多数存在する。更に、真空中ではガ
ラス状の非晶質薄膜であっても、空気中にさらすと結晶
化が発生、進行し、白濁化・不透明化する有機物があっ
た。
特に、光照射により分子構造を変化させてフォトクロミ
ズムを示す有機物、スピロピラン類は、その蒸着膜のほ
とんどが微結晶性の不透明な薄膜となってしまい、いか
なる薄膜作製方法を用いてもガラス状の非晶質薄膜を作
製することは困難であった。
ズムを示す有機物、スピロピラン類は、その蒸着膜のほ
とんどが微結晶性の不透明な薄膜となってしまい、いか
なる薄膜作製方法を用いてもガラス状の非晶質薄膜を作
製することは困難であった。
本発明の目的は、有機物の真空蒸着法による有機薄膜作
製法において、従来技術では結晶化や酸化、分解のため
に有機蒸着膜を得られない有機物から有機蒸着膜を作製
することが可能な真空蒸着法を提供することにある。
製法において、従来技術では結晶化や酸化、分解のため
に有機蒸着膜を得られない有機物から有機蒸着膜を作製
することが可能な真空蒸着法を提供することにある。
本発明を概説すれば、本発明は光照射有機薄膜作製方法
に関する発明であって、真空蒸着法による有機薄膜の作
製方法において、蒸着源となる有機物に対し、該有機物
の吸収波長からなる光を照射し、それによって発生する
熱エネルギーにより加熱して有機物を蒸発させ、有機薄
膜を得ることを特徴とする。
に関する発明であって、真空蒸着法による有機薄膜の作
製方法において、蒸着源となる有機物に対し、該有機物
の吸収波長からなる光を照射し、それによって発生する
熱エネルギーにより加熱して有機物を蒸発させ、有機薄
膜を得ることを特徴とする。
本発明は、光を照射するとその光を吸収して色、分子構
造、結晶構造、電子状態、結合状態、極性等が変化する
有機物に、光を照射しながらその光で真空蒸着を行い、
有機蒸着膜を得ることを最も主要な特徴とする。
造、結晶構造、電子状態、結合状態、極性等が変化する
有機物に、光を照射しながらその光で真空蒸着を行い、
有機蒸着膜を得ることを最も主要な特徴とする。
従来の真空蒸着法では、結晶化によりほとんどの有機物
が白濁化していた。しかし、本発明を用いれば、該有機
物が吸収する光を照射することにより、有機物の色、分
子構造、結晶構造、電子状態、結合状態、極性等が変化
し、その変化した状態のまま蒸着するため、結晶構造を
変化させ、従来の技術では得られなかった有機蒸着膜を
得ることができる。
が白濁化していた。しかし、本発明を用いれば、該有機
物が吸収する光を照射することにより、有機物の色、分
子構造、結晶構造、電子状態、結合状態、極性等が変化
し、その変化した状態のまま蒸着するため、結晶構造を
変化させ、従来の技術では得られなかった有機蒸着膜を
得ることができる。
本発明方法で使用する光とは可視光に限らないが、高エ
ネルギーであると有機物が分解する恐れがあるので、一
般に紫外光領域から赤外光領域に入る光源を用いるのが
望ましい。
ネルギーであると有機物が分解する恐れがあるので、一
般に紫外光領域から赤外光領域に入る光源を用いるのが
望ましい。
以下、本発明を実施例によって、詳細に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されない。
発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1
第1図は、実施例1で使用する有機非晶質膜作製装置の
断面概略図である。第1図において符号11はペルジャ
ー、12は基板、13は紫外光線、14は500W超高
圧水銀灯、15は試料、16は石英レンズ、17は石英
製窓、18は色ガラスフィルターを意味する。試料15
としては紫外光熱剤により分子構造の変化する1n3r
53’−)Uメfルー6−=)oスピo [2H1−ベ
ンゾビラン−2,2′−インドリン) (略号:NB
PS)を用いた。その分子構造変化を下記式で示す。
断面概略図である。第1図において符号11はペルジャ
ー、12は基板、13は紫外光線、14は500W超高
圧水銀灯、15は試料、16は石英レンズ、17は石英
製窓、18は色ガラスフィルターを意味する。試料15
としては紫外光熱剤により分子構造の変化する1n3r
53’−)Uメfルー6−=)oスピo [2H1−ベ
ンゾビラン−2,2′−インドリン) (略号:NB
PS)を用いた。その分子構造変化を下記式で示す。
スピロピラン構造
メロシアニン構造
紫外光源として500Wの超高圧水銀灯の360nmの
輝線を用い、第1図中13の絞り込まれた紫外光によっ
て第1図中の試料15を紫外光照射しながら、真空度I
X 10−’Torrの条件で真空蒸着を行った。N
BPSは前記式に示す様に、紫外光を照射すると分子構
造が変化し、スピロピラン構造からメロシアニン構造と
なる。
輝線を用い、第1図中13の絞り込まれた紫外光によっ
て第1図中の試料15を紫外光照射しながら、真空度I
X 10−’Torrの条件で真空蒸着を行った。N
BPSは前記式に示す様に、紫外光を照射すると分子構
造が変化し、スピロピラン構造からメロシアニン構造と
なる。
このNBPSを通常の真空蒸着法により蒸着すると結晶
化によって不透明な薄膜しか得られなかった。しかしな
がら、本発明方法による第1図の構成のように、紫外光
を照射しながら蒸着をするとNBPS分子の構造がスピ
ロピラン形からメロシアニン形となり、しかも、対イオ
ン形となるため、その極性も変化することから結晶化を
防ぎ、その結果、ガラス状の有機非晶質薄膜を初めて得
ることができた。
化によって不透明な薄膜しか得られなかった。しかしな
がら、本発明方法による第1図の構成のように、紫外光
を照射しながら蒸着をするとNBPS分子の構造がスピ
ロピラン形からメロシアニン形となり、しかも、対イオ
ン形となるため、その極性も変化することから結晶化を
防ぎ、その結果、ガラス状の有機非晶質薄膜を初めて得
ることができた。
第2図に通常の真空蒸着法により作製したNBPS薄膜
と本発明により得られたNBPS薄膜のそれぞれの表面
の凹凸を接触型表面粗さ測定器によって調べた結果をス
ペクトル図として示す。第2−1図は従来の方法で得た
NBP S薄膜の表面、第2−2図は本発明による方法
で得たNBPS薄膜の表面である。明らかに本発明によ
る方法で作製したNBPSil膜の方が結晶化していな
いために表面に凹凸がなく、滑らかであることが分かる
。また第3図に従来の方法(破線1)と、本発明による
方法(実線2)とで得たNBPS薄膜の吸収スペクトル
図〔横軸は波長(nm)、縦軸は吸光度を示す〕を示す
。
と本発明により得られたNBPS薄膜のそれぞれの表面
の凹凸を接触型表面粗さ測定器によって調べた結果をス
ペクトル図として示す。第2−1図は従来の方法で得た
NBP S薄膜の表面、第2−2図は本発明による方法
で得たNBPS薄膜の表面である。明らかに本発明によ
る方法で作製したNBPSil膜の方が結晶化していな
いために表面に凹凸がなく、滑らかであることが分かる
。また第3図に従来の方法(破線1)と、本発明による
方法(実線2)とで得たNBPS薄膜の吸収スペクトル
図〔横軸は波長(nm)、縦軸は吸光度を示す〕を示す
。
基板はどちらも透明な石英基板を用いた。従来の方法で
得たNBPS薄膜は結晶化により白濁し不透明なため測
定波長全域にわたって、光の散乱による吸光度の増加が
観察された。それに対し、本発明による方法で得られた
NBPS薄膜はメロシアニン形による吸収以外の領域で
は全く吸収がなく、完全に透明であった。
得たNBPS薄膜は結晶化により白濁し不透明なため測
定波長全域にわたって、光の散乱による吸光度の増加が
観察された。それに対し、本発明による方法で得られた
NBPS薄膜はメロシアニン形による吸収以外の領域で
は全く吸収がなく、完全に透明であった。
また、メロシアニン形による吸収も加熱又は可視光照射
により、NBPSを可視光領域では無色であるスピロピ
ラン形に戻すことで減少し第3図、実線3に示す様に無
色透明なガラス状NBPS蒸着膜を初めて得ることがで
きた。この膜に再び紫外光を照射すると発色し、非晶質
のまま可逆なフォトクロミズムを示すNBPS非晶質薄
膜を初めて得ることができた。
により、NBPSを可視光領域では無色であるスピロピ
ラン形に戻すことで減少し第3図、実線3に示す様に無
色透明なガラス状NBPS蒸着膜を初めて得ることがで
きた。この膜に再び紫外光を照射すると発色し、非晶質
のまま可逆なフォトクロミズムを示すNBPS非晶質薄
膜を初めて得ることができた。
第4図に通常の真空蒸着法により作製したNBPS薄膜
と本発明により得られたNBPS薄膜のそれぞれの赤外
吸収(IR)スペクトル図を示す。第4−1図は従来の
方法で得たNBPS薄膜のIRスペクトル1、第4−2
図は本発明による方法で得たNBPS薄膜のIRスペク
トルである。第4−1図ではスピロピラン形に基づく吸
収、690 cm−’、(面外屈曲、シス−[:H=
C)l−)、820 C[l+−’ ([:H面外変角
、トリ置換アルケン、> C= CH−)、1280c
m−’(C−0−C非対称伸縮、溝状エーテル) 、1
340cm−’ (> NCR,)、1650cm−’
(C= C伸縮、シス−CH= C)I−)が認めら
れる。これに対し、第4−2図のIRスペクトルでは、
メロシアニン形に基づく吸収、630cm−’ (面外
変角ひねり、トランス−HC−C)1−)、1180c
m−’及び1210cm−’ (CH面内屈曲、バラ置
換ベンゼン)が出現し、スピロピラン形に基づく上記の
吸収が消滅している。このことから、本発明による方法
で作製したNBPS薄膜は、従来の方法で得られなかっ
たメロシアニン形のまま基板上に堆積していることが分
かった。
と本発明により得られたNBPS薄膜のそれぞれの赤外
吸収(IR)スペクトル図を示す。第4−1図は従来の
方法で得たNBPS薄膜のIRスペクトル1、第4−2
図は本発明による方法で得たNBPS薄膜のIRスペク
トルである。第4−1図ではスピロピラン形に基づく吸
収、690 cm−’、(面外屈曲、シス−[:H=
C)l−)、820 C[l+−’ ([:H面外変角
、トリ置換アルケン、> C= CH−)、1280c
m−’(C−0−C非対称伸縮、溝状エーテル) 、1
340cm−’ (> NCR,)、1650cm−’
(C= C伸縮、シス−CH= C)I−)が認めら
れる。これに対し、第4−2図のIRスペクトルでは、
メロシアニン形に基づく吸収、630cm−’ (面外
変角ひねり、トランス−HC−C)1−)、1180c
m−’及び1210cm−’ (CH面内屈曲、バラ置
換ベンゼン)が出現し、スピロピラン形に基づく上記の
吸収が消滅している。このことから、本発明による方法
で作製したNBPS薄膜は、従来の方法で得られなかっ
たメロシアニン形のまま基板上に堆積していることが分
かった。
NBPSのメロシアニン形は分子内双性イオンであるた
め、蒸着時の分子間相互作用がスピロピラン形とは異な
り、主に極性が増加する効果により、結晶化しないで有
機非晶質薄膜が得られたことがIRスペクトルからも分
かった。
め、蒸着時の分子間相互作用がスピロピラン形とは異な
り、主に極性が増加する効果により、結晶化しないで有
機非晶質薄膜が得られたことがIRスペクトルからも分
かった。
以上説明したように、本発明の光照射有機薄膜作製方法
を用いることにより、従来の薄膜作製方法では、蒸着膜
を得ることが困難であった化合物も、蒸着膜を形成させ
ることができるようになった。したがって従来、真空蒸
着が不可能であった化合物も蒸着が可能となり、現在、
湿式でしか薄膜が得られなかった有機物も乾式で薄膜化
が可能となる。本方法を用いることにより、レジスト材
料等の乾式薄膜化に大きな効果を期待できる。
を用いることにより、従来の薄膜作製方法では、蒸着膜
を得ることが困難であった化合物も、蒸着膜を形成させ
ることができるようになった。したがって従来、真空蒸
着が不可能であった化合物も蒸着が可能となり、現在、
湿式でしか薄膜が得られなかった有機物も乾式で薄膜化
が可能となる。本方法を用いることにより、レジスト材
料等の乾式薄膜化に大きな効果を期待できる。
また、光照射により、有機物が励起状態のままで薄膜化
されるため、従来の方法で作製した薄膜では実現し得な
かった機能、例えば、有機物太陽電池の作製等が可能と
なる。
されるため、従来の方法で作製した薄膜では実現し得な
かった機能、例えば、有機物太陽電池の作製等が可能と
なる。
更にまた、実施例で示したように、従来の方法では結晶
化し白濁化してしまい、不透明な薄膜となるNBPS膜
も非晶質により、しかも透明な非晶質のまま、紫外光、
可視光(又は加熱)により可逆な色の着色・消色、いわ
ゆるフォトクロミズムを効率よく示すので、書換え型の
光デイスク媒体として用いることができ、高分子分散媒
体等を用いる必要がなく、非晶質のNBPS単独の薄膜
なので、高SN比を得ることができる。
化し白濁化してしまい、不透明な薄膜となるNBPS膜
も非晶質により、しかも透明な非晶質のまま、紫外光、
可視光(又は加熱)により可逆な色の着色・消色、いわ
ゆるフォトクロミズムを効率よく示すので、書換え型の
光デイスク媒体として用いることができ、高分子分散媒
体等を用いる必要がなく、非晶質のNBPS単独の薄膜
なので、高SN比を得ることができる。
第1図は本発明で使用する有機非晶質薄膜作製装置の1
例の断面概略図、第2−1図は従来の方法によるNBP
S真空蒸着膜の接触型表面粗さ測定スペクトル図、第2
−2図は本発明に0 よるNBPS非晶質蒸着薄膜の接触型表面粗さ測定スペ
クトル図、第3図はNBPS真空蒸着薄膜の吸収スペク
トル図、第4−1図は従来の方法で作製したNBPS真
空蒸着薄膜の赤外吸収IR)スペクトル図、第4−21
!!0は本発明によるNBPS非晶質蒸着薄膜の赤外吸
収(IR)スペクトル図である。 11:ベルジャ−,12:基板、13:紫外光線、14
:500W超高圧水銀灯、15:試料、16:石英レン
ズ、17二石英製窓、18二色ガラスフィルター
例の断面概略図、第2−1図は従来の方法によるNBP
S真空蒸着膜の接触型表面粗さ測定スペクトル図、第2
−2図は本発明に0 よるNBPS非晶質蒸着薄膜の接触型表面粗さ測定スペ
クトル図、第3図はNBPS真空蒸着薄膜の吸収スペク
トル図、第4−1図は従来の方法で作製したNBPS真
空蒸着薄膜の赤外吸収IR)スペクトル図、第4−21
!!0は本発明によるNBPS非晶質蒸着薄膜の赤外吸
収(IR)スペクトル図である。 11:ベルジャ−,12:基板、13:紫外光線、14
:500W超高圧水銀灯、15:試料、16:石英レン
ズ、17二石英製窓、18二色ガラスフィルター
Claims (1)
- 1、真空蒸着法による有機薄膜の作製方法において、蒸
着源となる有機物に対し、該有機物の吸収波長からなる
光を照射し、それによって発生する熱エネルギーにより
加熱して有機物を蒸発させ、有機薄膜を得ることを特徴
とする光照射有機薄膜作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5505290A JPH03257448A (ja) | 1990-03-08 | 1990-03-08 | 光照射有機薄膜作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5505290A JPH03257448A (ja) | 1990-03-08 | 1990-03-08 | 光照射有機薄膜作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03257448A true JPH03257448A (ja) | 1991-11-15 |
Family
ID=12987907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5505290A Pending JPH03257448A (ja) | 1990-03-08 | 1990-03-08 | 光照射有機薄膜作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03257448A (ja) |
-
1990
- 1990-03-08 JP JP5505290A patent/JPH03257448A/ja active Pending
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