JPH03257124A - 焼付硬化性を有する深絞り用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

焼付硬化性を有する深絞り用冷延鋼板の製造方法

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JPH03257124A
JPH03257124A JP5459190A JP5459190A JPH03257124A JP H03257124 A JPH03257124 A JP H03257124A JP 5459190 A JP5459190 A JP 5459190A JP 5459190 A JP5459190 A JP 5459190A JP H03257124 A JPH03257124 A JP H03257124A
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浩作 潮田
Naoki Yoshinaga
直樹 吉永
Osamu Akisue
秋末 治
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、焼付硬化性(以後BH性と略称)を付与した
深絞り用冷延鋼板の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
自動車の外・内板パネルなどには深絞り用冷延鋼板が用
いられている。ここでいう冷延鋼板とは、表面処理をし
ない狭義の冷延鋼板と、防錆のためにZnめっきや合金
化Znめっきなどの表面処理を施した冷延鋼板を意味す
る。これらの鋼板に要求される材料特性には、i)優れ
たプレス成形性と、1i)BH性がある。すなわち、i
)は最近の自動車用部品の一体成形性やスタイリング性
の改善に関連するものである。すなわち、これらの鋼板
には最近益々厳しい成形性が要求されており、成形性の
きわめて優れた冷延鋼板が必要である。一方、成形性が
向上すると一般に材料は軟質化し、耐プント性が劣化す
る。上記ii)のBH性は、このような問題を解決する
重要な特性であり、これによりプレス時の加工性を確保
しつつ、プレス後の塗装工程で強度が上昇し、問題とな
る耐プント性が改善される。また最近、地球環境問題が
表面化する中、車体の軽量化は燃費の向上にとって重要
である。そのためには、成形性の優れたBH性を有する
パネル用高強度冷延鋼板が必要である。
超加工性鋼板の製造は、高純度鋼(IF鋼)をベースに
連続焼鈍を用いて、あるいはIF鋼や低炭素鋼をベース
にパッチ式の脱炭焼鈍を用いて製造されるのが通例であ
る。材質の均一性や経済性の点から連続焼鈍する方が好
ましいことは周知であるが、この場合優れた加工性を満
足するためにT i ’P N bを添加してBH性に
寄与する固溶C,Nをゼロあるいは極めて低い量に制御
している。したがって、超加工性鋼板にはBH性が消失
するのが一般的である。
しかし、このような連続焼鈍したIF鋼にBH性を付与
すべく、従来から多くの検討がなされてきた。本発明で
は、深絞り性の指標であるf値と伸びのバランスが良好
と考えられるTiとNbを複合添加した鋼板を前提とし
ている。このような鋼板にBH性を付与する従来の技術
には、基本的に次の3つの考え方がある。
第1は、特開昭59−31827号公報にみられるよう
に、TiでまずNを固定し、ストレッチャーストレイン
が発生せずかつBH性が発現するように過剰固溶Cを残
存すべくNbを調整して添加する技術である。上記技術
と関連して特開昭60−47328号公報では、これに
さらにBを添加し、固溶BのBH性への寄与を加えBH
性の向上を狙っている。第2は、特開昭61−2675
7号公報、特開昭62−7822号公報によって開示さ
れているものであり、ともにS量を30ppm以下に極
度に低減することにより、Tiの硫化物や炭化物の析出
挙動を変化させることによりBH性を増加させることを
特徴としている。第3は、特開昭61−276931号
公報が開示するものであり連続焼鈍の均熱温度を850
℃−AC:+と高温にして炭化物を溶解させることによ
りBH性を付与することを特徴としている。しかし、こ
れらの従来方法はいずれも次のような問題を有している
〔発明が解決しようとする課題〕
第1の従来方法では、NはTiで、Cの一部はNbで固
定するように役割を分担している。しかし、TiもNb
も当量以下しか添加せず、特にNbはBH性に寄与する
過剰の固溶Cを残存させるように添加量を少なく調整し
ている。したがって、熱延板にも多量の固溶Cが存在し
、このような固溶Cは、冷延・焼鈍板の(111)集合
組織の発達にきわめて有害であり、?値すなわち深絞り
性が劣化する問題がある。また、TiはNに対して当量
以下しか添加しないのでSを固定することはもはや不可
能であり、加工性やBH性にとって重要なTi硫化物の
活用ができない。また、BH性を付与するために多量の
Bを添加することは、品質を劣化さセコスト上昇を招く
。第2の従来方法では、Sを30ppm以下にするとT
f添加極低炭素鋼にBH性が付与されることを基本に、
この技術をTiとNbを添加した極低炭素鋼の場合まで
拡張している。しかし、本発明者らが詳細に検討した結
果、TiとNbを複合添加した極低炭素鋼では、i)3
量を30ppm以下に低減してもBH量が増加するわけ
でなくむしろ減少し、かつ1i)BH性も充分でないこ
とが判明した。さらに、S量を30ppm以下に低減す
ることは大幅なコスト上昇をきたす問題もある。第3の
従来方法では、焼鈍温度が850 ℃以上と高いことが
前提となっている。高温焼鈍は、加工性を向上させたり
BHを付与するためには好ましいが、操業技術的には板
破断が生じやすく、また銅板の平坦度も低下するなど問
題が多く、かつエネルギーコスト上昇<つく。
本発明は、以上の問題点を解決して、BH特性を付与し
つつ極めて加工性に優れた鋼板を安定的かつ経済的に製
造する技術を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明においては、まず極めて優れた加工性を確保する
基本的条件として、NとSの一部を固定するに充分なT
iを添加する。この点が、既に述べたNの当量以下のT
il、か添加しない第1の従来方法と異なる。これによ
り、Nはまず安定してtfNとして固定されるのみなら
ず、かなりの量のSもTiSとして固定される。これら
の析出物は高温で形成されるため粗大であり、粒成長を
あまり阻害しない。したがって、微細なTicやNbC
が析出する場合より最終製品の結晶粒径が大きくなり加
工性が著しく改善される。また、TiによってSが固定
される結果、従来熱間脆性を防止する目的で添加されて
いたMnも低下することが可能となり、これにより一層
の加工性の向上も可能となる。また、TiとNbを複合
添加した極低炭素鋼においては、Ti添加極低炭素鋼と
異なりむしろS量を増加させる方がBH量を上昇させる
という新知見を得た。
すなわち、Nより当量以上添加されるTiは、S量が低
い場合にはCはTiCとして固定することができるので
、固溶C量が低下する。一方、S量を増加させるとNよ
り当量以上のTiはまずSの固定に使用されるので、も
はやCを固定することは不可能となる。したがって、C
はNbによって固定されることになる。このような成分
状況下においては、850℃未満の焼鈍温度でもi )
 NbがCに対して当量以下の場合には、容易に固溶C
が残存しBH性が付与されるし、1i)NbがCに対し
て当量以上添加されても、本発明のNb添加量内ならN
bCの溶解度が存在するため所望のBH性が得られるこ
とになる。この場合、TiはN、Sを比較的太きな析8
物として固定し、さらにNb″?ICも固定しているの
で、粒成長性が良好となり、極めて優れた加工性が得ら
れる。当然ながら、850℃未満の操業が可能となるこ
とから高温焼鈍に付随する操業技術面の問題やエネルギ
ーコスト上昇に起因する経済性の問題が解決される。
また、以上に述べた冶金原理は、表面処理を施さない冷
延鋼板の製造に適用できることはもとより、電気Znめ
っき冷延鋼板の原板、さらにはライン内焼鈍方式の連続
溶融Znめっき設備によるZnめっきならびに合金化Z
nめっき冷延鋼板の製造にも適用が可能である。
本発明は、このような思想と新知見に基づいて構築され
たものであり、その要旨とするところは下記のとおりで
ある。
(1)重量で、Cj 0.0005〜0.0040%、
Si:0.8%以下、 Mn: 0.03〜1.0%、
P:0.15%以下、  S : 0.004〜0.0
15%、Aj:0.01〜0.1%、 N 70.00
05〜0.0060%および残部Feと不可避的不純物
からなり、かつTiとNbを複合添加することを必須条
件とし、Ti!cto、009〜0.05%で、かつT
i>48/14・Nを満たす範囲内で含有し、Nbは 
0.005〜0.02%で、かつNb≧93/12〔C
−0,0015)を満たす範囲内で含有する鋼を(Ar
s  100) ℃以上の仕上げ温度で熱間圧延したの
ち、500〜750℃の温度で巻き取り、次いで圧下率
60%以上で冷間圧延したのち、700〜850 ℃で
連続焼鈍をすることを特徴とする焼付硬化性を有する深
絞り用冷延鋼板の製造方法。
(2)重量で、c : o、ooos〜0.0040%
、Si:0.8%以下、 Mn: 0.03〜1.0%
、P:0.15%以下、 S : 0.004〜0.0
15%、 iV : 0.01−0.1%、 N : 
0.0005〜0.0060%、 B HO,0002
〜0.0010%および残部Feと不可避的不純物から
なり、がっTiとNbを複合添加することを必須条件と
し、Tiは0.009〜0.05%で、かつTi>48
/14・Nを満たす範囲内で含有し、Nbは00005
〜0.02%で、かツNb≧93 / 12 [C−0
,0015:lを満たす範囲内で含有する鋼を(Ar:
+   100) ℃以上の仕上げ温度で熱間圧延した
のち、500〜750℃の温度で巻き取り、次いで圧下
率60%以上で冷間圧延したのち、700〜850℃で
連続焼鈍をすることを特徴とする焼付硬化性を有する深
絞り用冷延綱板の製造方法。
本発明によれば、1.8以上のf値と3.0 kgf/
w1以上のBH性が得られる。
以下に、数値限定理由を述べ、本発明をさらに明確にす
る。
Cは、BH性に寄与する元素であり、その範囲は極めて
重要である。すなわち、C量はo、ooos〜0.00
40%でなければならない。C量を0.0005%未満
に低減することは技術的に極めて困難であり、かつ著し
いコスト上昇を招く、C量が0.0040%超になると
、C量を固定するためのNb量が多くなり、i ) N
bの合金コストの上昇を招き、かつfi )微細なNb
Cが増加するので粒成長性が阻害され、f値の低下、伸
びの劣化が著しく、超加工性鋼板の範晴外となる。
Siは、伸びの劣化を抑えて強度を上昇させるので高強
度化のためには有効な元素であるが、0.8%超になる
と、化成処理性が劣化したり、溶融亜鉛メツキ鋼板を製
造する場合には、メツキ性が劣化する。したがって、そ
の量は0.8%以下とする。
Siは低ければ低い程、加工性が向上するので下限はも
うけない。
Mn量は、0.03〜1.0%とする。その量が0.0
3%未満になると、熱間脆化が生じる。また、1.0%
超になると硬質化しかつ加工性が劣化する。
P量は、0.15%以下とする。Pは加工性の劣化を少
なくして強度を上昇させる有効な元素であるが、0.1
5%超になると硬質化しすぎ、かつ2次加工脆化をひき
おこす。
N量は、本発明においてきわめて重要であり、その量を
0.004〜0.015%とする。N量が0.004%
未満となるとNを固定しても余剰となったTiは、Ti
硫化物を成形する前にTi炭化物を形成する。その結果
、焼鈍後に固溶Cは残存せずBH性も乏しくなる。また
、このようなTi炭化物は、Ti硫化物と比較して微細
なため焼鈍板の結晶粒径が微細となり、加工性も劣化す
る。一方、N量が0.015%超になると、熱間脆化が
発生し、また冷延・焼鈍後の加工性も著しく劣化する。
本発明の範囲である0、004〜0.015%Sにおい
ては、Nを固定しても余剰となったTiが、Ti硫化物
を形成する。その結果、CはNbに一部あるいは全量固
定されることになる。ところで、本発明のCとNbとの
成分範囲および焼鈍条件においては、焼鈍前から固RC
が残存あるいは焼鈍中にNbCが再溶解して固溶Cが存
在するので、BH性が発現する。また、比較的大きいT
i硫化物が存在するので粒成長性も良好で、本発明材は
加工性にも優れる。
M量は、0.01〜0.1%とする。NはTi5Nb添
加前の溶鋼脱酸剤として加えるが、0.01%未満と少
量すぎる場合には、TiやNbが酸化されこれらの歩留
が低下する。一方、0.1%超と多量に添加しすぎると
AI、O,介在物が増加し、材質を劣化させる。
N量は、0.0005〜0.0060%とする。加工性
という観点からするとN量は少ないほど好ましいが、0
.0005%未満にするには製鋼コストが著しく上昇す
る。一方、N量が0.0060%鰯と多量にすぎると、
これを固定するためのTiが増加し、コスト上昇を招き
好ましくない。
本発明においては、TiとNbとの複合添加を必須条件
とするが、まずTi添加量は0.009〜0.05%で
かつTi>48/14・Nでなければならない。
すなわち、TiはM脱酸後に添加され鋼中のNをまずT
iNとして固定するが、必ず余剰Tiが存在するように
成分調整する必要がある。これは、N量の限定理由で述
べたように余剰TiがTi硫化′#yJ(TiSなど)
を形成し、その結果、鋼板の加工性が向上し、BH性が
付与されるからである。したがって、Ti>48/14
・Nでなければならない。また、この条件が満たされて
もTi添加量が0.009%未満になるとTiNやTi
硫化物を形成することは困難となる。したがって、Ti
は0.009%以上を添加する必要がある。一方、Ti
添加量が0.05%超になるとTiNJPTi硫化物は
形成されるが、さらに余剰のTtが存在することになり
、これがCをTiCやTi、C2S2などという形で固
定するため、残存する固溶Cは極めてわずかになり、耐
プント性を向上するに有効なりH性を付与することは不
可能となる。したがって、Ti添加量は、0.05%以
下とする。
Nb添加量は、0.005〜0.02%でかつNb≧9
3/12・ [: C−0,0015)でなければなら
ない。微量のNb添加により深絞り性は向上するが、添
加量がo、oos%未満ではその効果はわずかである。
一方、Nbが0.02%超になると、延性が著しく劣化
し、かつBH性も極めて低い値になり、耐プント性が劣
化する。すなわち、本発明では、基本的にTiはNとS
の一部を固定することにより消費されるので、CはNb
により固定されることになる。ところで第1図に本発明
のC,Nbの成分範囲を示すが、この範囲で耐プント性
に有効なりH量(≧3 kgf/−)が通常の焼鈍温度
である830℃で得られることがわかる。この場合、既
に述べたC、Nb量の範囲に加えて、Nb≧93/12
・ 〔C−0,0015)とする必要がある。第1図に
おいて、原子比でNb/Cが1以下の領域であればNb
が不足して固溶Cが残存し、高いBH量が得られること
は明らかである。一方、Nb/Cが1以上の領域でも本
発明のC,Nb量の範囲であれば、本発明の温度範囲内
においてNbCの溶解度積から決定される固溶Cが存在
する。これらの固溶Cが耐プント性に有効なりH特性に
寄与する。また、Nb量がNb<93/12・〔C−0
,0015)となるとBH量は増加するが、固溶Cや微
細なNbCに起因して加工性が劣化する。
Bは、2次加工性劣化を防止する目的で必要に応じて添
加し、その添加量は0.0002〜0.0010%とす
る。添加量が0.0002%未満になると2次加工性劣
化の防止に効果がなく、一方、0.0010%鰯まで添
加しすぎると加工性が劣化したり、スラブ割れが生じた
りする。
上記化学組成を有するスラブを熱間圧延する。
熱延の仕上げ温度は、冷延・焼鈍後の加工性を確保する
という観点から(Ars   100) ℃以上とする
必要がある。また、巻き取り温度は500〜750℃と
する。巻き取り温度の下限は、深絞り性や延性を確保す
る目的で決定され、上限はコイル両端部での材質劣化に
起因する歩留減少を防止する観点から決定される。
冷間圧延は通常の条件でよく、焼鈍後の深絞り性を確保
する目的から、その圧下率は60%以上とする。
連続焼鈍あるいはライン内焼鈍方式の連続溶融Znめっ
き設備の焼鈍温度は、700〜850℃とする。焼鈍温
度が700℃未満では、再結晶は不充分である。また、
加工性やBH性は焼鈍温度の上昇とともに向上するが、
850″C趙では高温すぎて板破断や板の平坦度が悪化
する。
次に、本発明を実施例にて説明する。
(実施例1) C量とNb量がそれぞれ、0.0050%まで、および
0〜0.026%の範囲で変化し、他の元素はその含有
量が一定で、Si:0.01%、Mn:0.1%、P:
o、ooa%、  S :0.010%、IJ:Q、Q
3%、Ti:0.017%、 N : 0.0016〜
0.0020%の真空溶解鋼を、実験室的に熱間圧延し
た。スラブ加熱温度は1130℃1熱間圧延の仕上げ温
度は920℃1巻き取り温度は700℃である。熱延板
の板厚は4.0mである。
酸洗後、80%の圧下率の冷間圧延を施し0.8閣の冷
延板とした。これに以下に述べる連続焼鈍を施した。す
なわち、10℃/ sで昇温し、830℃で60秒間保
定したのち、30℃/sで室温まで冷却した。さらに、
0.5%の圧下率の調賞圧延を施し、引張試験に供した
。JIS  S号引張試験片を採取し、BH性とf値を
測定した。
なお、BH性は、まず圧延方向に2%の引張予歪を加え
、−旦除荷し170″Cで20分間の塗装焼付相当の熱
処理を施してから、再度引張試験を行い、このときの降
伏応力の上昇量を求めることで評価した。また、f値は
一般によく知られた方法で求めた。結果を第1図および
第2図に示す。これらの図から明らかなように、本発明
のC量とNb量の範囲内において、所望の3kgf/a
n”以上のBH量と、1.8以上の7値が得られる。
(実施例2) S量が0.0005〜0.024%まで変化し、P量が
o、oos%、0.07%と2水準変化したTiとNb
を複合添加した極低炭素鋼を実験室的に真空溶製した。
S、P量以外の組成はS、  P量とは無関係にほぼ一
定で、C: 0.0020〜0.0025%、Si:0
.01%。
Mn : 0.1%、Aj:Q、Q4%、 Ti : 
0.018%、Nb:0.01%、 N : 0.00
15〜0.0021%である。真空溶解鋼を実験室的に
次の条件で熱間圧延した。スラブ加熱温度は1070℃
1熱間圧延の仕上げ温度は930℃,、巻き取り温度は
700℃である。板厚4、 OwmO熱延板を酸洗し、
80%の圧下率の冷間圧延を施し、0.8 am厚の冷
延板とし、これに次の連続焼鈍を施した。すなわち、1
0℃/sで830℃まで昇温し、この温度で60秒間保
定したのち、30℃/ sで室温まで冷却した。さらに
、0.5%の圧下率の調質圧延を施し、引張試験に供し
た。
JIS  S号引張試験片を採取し、BH性と1値を測
定した。なおりH性およびf値の評価方法は、実施例1
と同じである。引張試験結果を、第3図(0,008%
P)と第4図(0,07%P)に示す。これらの図から
明らかなように、3kgf/m+”以上のBH性と、1
.8以上のf値が、P量に依存せず本発明の0.004
〜0.015%Sの範囲で得られる。ここで、P量が0
.008%の鋼板は引張強度が約29kgf/ma+2
の軟質冷延鋼板であり、一方P量が0.07%の鋼板は
、引張強度が約36kxf/mm2の高強度冷延鋼板で
あった。
(実施例3) 第1表に示す化学成分を有する鋼を転炉にて出鋼し、連
続鋳造機にてスラブとし、その後1070℃に加熱し、
仕上げ温度がAr3変態点近傍の910℃、板厚が4.
2 tmとなるような熱間圧延を行った。ランアウトテ
ーブルでの平均冷却速度は40℃/ sであり、その後
700℃でコイルに巻き取った。
酸洗後0.8麓まで冷間圧延を行い、続いて実機で連続
焼鈍を施した。連続焼鈍条件は、焼鈍温度:830℃2
均熱:1m1n、冷却速度:室温までlOOoC/ s
である。その後、0.6%の圧下率で調質圧延を行い、
引張試験に供した。
試験結果を第2表に示した。ここで、引張試験はJIS
  5号試験片を用いて評価した。BH性とf値の評価
は、実施例1.2と同様である。また2次加工性は、絞
り比2.5(シャーエツジ)で絞ったカップを一50℃
に冷却し、圧壊して割れ発生状況を観察することにより
評価した。
第1表、第2表の調音、A−1〜G−1は、Pが約0.
008%含まれる強度レベルが30kgf/mm”級の
冷延鋼板であり、A−2〜G−2は、Pを約0.07%
添加した強度レベルが35kgf/an”級の高強度冷
延鋼板である。
これらの表から明らかなように、本発明の範囲によッテ
製造さtしたfaA−1,D−1,C−1は強度レベル
が30kgf/mu”級でBH性が付与された超酸形性
冷延鋼板となっており、鋼A−2,D−2、G−2は強
度レベルが35kgf/am”級でBH性が付与された
加工性に優れた高強度冷延鋼板となっている。ここで、
鋼B−1,B−2はS量が低すぎるため、BH性が不充
分である。一方、鋼C−1,C−2はNb添加量が多す
ぎるため、加工性、特に延性に劣り、さらにBH性が不
充分である。また、鋼E−1,E−2はTi添加量が多
すぎるためBH性がほとんどない。鋼F−1,F−2に
おいては、C,Nb量がNb≧93/12・ 〔C−0
,0015)を満足しないので、加工性、特にf値が低
い。
(実施例4) 第1表に示す供試材のうち、A−1,B−1について実
施例3の場合と同一条件で冷間圧延まで行ったのち、実
機にて溶融Znめっき冷延鋼板を製造した。焼鈍の最高
温度は810℃であり、Znめっき浴の温度は460℃
であった。合金化処理を施した場合には、鋼板をZnめ
っき浴に浸漬後520℃まで再加熱して約20秒保定し
たのち、ただちに冷却した。第3表に実施例3と同様の
方法で評価したBH性の結果を示す。表から明らかなよ
うに、本発明鋼A−1は合金化処理の有無にかかわらず
、所望のBH量を有する。
第2表 評 価 結 果 *:絞り比2.5(シャーエツジ)、温度−50゛Cで
割れたもの×、亀裂発生有Δ、割れないものO第3表評
価結果 〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明の製造方法によ
って、1)BH性を付加した強度レベルが30kgf/
an”級の超酸形性冷延鋼板、および1i)BH性を付
与した強度レベルが35)cgf/am”級の深絞り用
高強度冷延鋼板が得られる。本発明は、自動車用の難成
形部品の成形を可能にし、さらに一体成形性を可能にす
るのみならず、耐プント性の向上にも大きな効果を発揮
する。また、本発明により得られたBH性を有する高強
度冷延鋼板を使用することにより自動車用パネル鋼板の
板厚を減少し、車体重量を軽減することも可能となる。
したがって、本発明は燃費の向上ひいては地球温暖化問
題の対策としても貢献する。さらに、このような冷延鋼
板が連続焼鈍あるいはライン内焼鈍方式の連続溶融Zn
めっき設備で製造可能となるため、材質の均一性や経済
性などの点においても連続焼鈍のメリットを享受できる
【図面の簡単な説明】
第1図は、冷延・焼鈍板のBH量とC,Nb量との関係
を示し、第2図は、?値とC,Nl)量との関係を示す
。第3図、第4図は、冷延焼鈍板のBH量とf値におよ
ぼすS量の影響を示すが、第3図はPが 0.008%
の場合、第4図はPが0.07%の場合である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量で、C:0.0005〜0.0040%、S
    i:0.8%以下、Mn:0.03〜1.0%、P:0
    .15%以下、S:0.004〜0.015%、Al:
    0.01〜0.1%、N:0.0005〜0.0060
    %および残部Feと不可避的不純物からなり、かつTi
    とNbを複合添加することを必須条件とし、Tiは0.
    009〜0.05%で、かつTi>48/14・Nを満
    たす範囲内で含有し、Nbは0.005〜0.02%で
    、かつNb≧93/12〔C−0.0015〕を満たす
    範囲内で含有する鋼を(Ar_3−100)℃以上の仕
    上げ温度で熱間圧延したのち、500〜750℃の温度
    で巻き取り、次いで圧下率60%以上で冷間圧延したの
    ち、700〜850℃で連続焼鈍をすることを特徴とす
    る焼付硬化性を有する深絞り用冷延鋼板の製造方法。
  2. (2)重量で、C:0.0005〜0.0040%、S
    i:0.8%以下、Mn:0.03〜1.0%、P:0
    .15%以下、S:0.004〜0.015%、Al:
    0.01〜0.1%、N:0.0005〜0.0060
    %、B:0.0002〜0.0010%および残部Fe
    と不可避的不純物からなり、かつTiとNbを複合添加
    することを必須条件とし、Tiは0.009〜0.05
    %で、かつTi>48/14・Nを満たす範囲内で含有
    し、Nbは0.005〜0.02%で、かつNb≧93
    /12〔C−0.0015〕を満たす範囲内で含有する
    鋼を(Ar_3−100)℃以上の仕上げ温度で熱間圧
    延したのち、500〜750℃の温度で巻き取り、次い
    で圧下率60%以上で冷間圧延したのち、700〜85
    0℃で連続焼鈍をすることを特徴とする焼付硬化性を有
    する深絞り用冷延鋼板の製造方法。
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