JPH032525B2 - - Google Patents

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JPH032525B2
JPH032525B2 JP58080786A JP8078683A JPH032525B2 JP H032525 B2 JPH032525 B2 JP H032525B2 JP 58080786 A JP58080786 A JP 58080786A JP 8078683 A JP8078683 A JP 8078683A JP H032525 B2 JPH032525 B2 JP H032525B2
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JP
Japan
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layer
conductive
fiber
volume resistivity
rug
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JP58080786A
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Susumu Ichida
Tsutomu Oohayashi
Hidemoto Hiraoka
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Mitsubishi Rayon Carpet Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Carpet Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
発明の分野 本発明は導電性敷物、例えば導電性タイルカー
ペツトに関するものであり、更に詳しく述べるな
らば、静電気の帯電が少なく、漏電の危険が少な
く施工が容易で、美観と足踏感のすぐれた導電性
敷物に関するものである。本発明の導電性敷物
は、コンピユーターや通信機などの電子機器を設
置する室内の床材、および壁材として有用なもの
で、前記電子機器の静電気帯電による誤作動を防
止し、かつ漏電を防止することができる。 発明の背景 従来、オフイスや住宅の床敷材料として、所謂
ビニールタイルと呼ばれるプラスチツク材料タイ
ルが用いられていた。このビニールタイルは硬
く、冷く、足踏感が悪く、かつ疲れやすいなどの
問題点の他に、電気伝導性が不良で、そのため静
電気を帯電する傾向があり、かつ美観が不十分で
あつた。このために、ビニールタイルに代わつて
繊維材料により形成された上表層を有する長尺カ
ーペツトが用いられるようになつた。しかし、こ
のような長尺カーペツトも、静電気の帯電性が高
く、かつ、運搬・搬入・施工が面倒であり、しか
も、局部的汚損があつたとき、局部的交換ができ
ず、局部的補修は、著しく美観を損うなどの問題
点がある。 上記のような諸問題点を解消する床敷材料とし
て、近年種々の形状、例えば正方形、長方形、菱
形などのタイルカーペツトが使用されるようにな
つてきた。このようなタイルカーペツトは、運
搬、搬入、施工が容易であり、局部的交換が可能
で、しかも、各種色彩のタイルカーペツトを組合
せて所望の模様を形成することができるなどの長
所を有している。このような従来のタイルカーペ
ツトは、繊維材料から形成された上表層と、その
裏面に設けられたバツキング層とからなり、この
バツキング層が、ビチユーメン又はアタクチツク
ポリプロピレンなどのような常温で熱可塑性によ
る永久変形を生じ易い粘着性材料の層と、その裏
面に貼布された紙等の裏面層とからなるものであ
り、施工の際には裏面層を粘着性材料層から剥離
し、粘着材料層を床面に粘着させるか、或は、裏
面層を剥がすことなく、これを床面に接着剤等に
より接着している。上記のようなタイルカーペツ
トは、粘着性材料層が常温で変形が容易であるの
で、これを床面に沿つて変形させ、床面にフイツ
トさせることができるという長所を有している。
しかしながら、ビチユーメンやアタクチツクポリ
プロピレンは、温度や圧力の上昇とともにその流
動性も上昇する。従つて、高温の季節や場所にお
いて、或は多数の人によつて踏まれる場所などに
おいては、従来のタイルカーペツトは、そのバツ
キング層が流動変形して、実用性を失い、美観を
損うなどの問題を生じている。またビチユーメン
はそのベタツキ性により壁面や床を黒く汚損する
欠点があつた。このような問題を解消するために
ビチユーメンに代えて、合成樹脂からなる裏打層
が使用されるようになつた。しかしながら、上記
のような従来のタイルカーペツトにおいては、静
電気帯電の問題および漏電の問題が解決されてい
ない。このため、従来のタイルカーペツトを、コ
ンピユーターや通信機などの電子機器を収容して
いる室内床材又は壁材として使用すると、その静
電気帯電により電子機器の誤作動を誘発したり、
或は漏電を生じたりすることがある。 上記のような静電気帯電を防止するために、裏
打層の体積抵抗率を105〜109Ω−cmに調整し、か
つ繊維上表層の体積抵抗率を108〜109Ω−cmに調
整した半導電性裏打層を用いることが提案され
た。このような半導電性裏打層を有するタイルカ
ーペツトにおいては、その静電気帯電性がかなり
低下しているが、静電気帯電を完全に防止するこ
とはできず、一旦帯電した静電気をその一部に接
続されたアース線を通して急速に逃散させること
は困難である。 そこで、繊維上表層と裏打層の両方の体積抵抗
率を105〜109Ω−cmに調整することも提案された
が、帯電した静電気の伝導において不満足なもの
であつた。 そこで、繊維上表層および裏打層をアースする
ことが提案された。しかし、半導電性層に帯電し
た静電気を局部的アースによつて急速に除去する
ことは困難であつた。 更に、上表層および裏打層の体積抵抗率を
103Ω−cm以下、好ましくは100Ω−cmにすること
が提案されたが、このようなタイルカーペツトは
全体として導電性を表すため、漏電の際に、その
上に載置された電気電子機器にトラブルを生じや
すいという問題点を有する。 発明の目的 本発明は、繊維上表層に帯電した静電気を速や
かに除去することができ、また、その裏打層に漏
電の危険のない導電性敷物を提供しようとするも
のである。 発明の構成 本発明の導電性敷物は、繊維材料を用いて形成
された繊維上表層と、その裏面側に、天然、又
は、合成ゴム或は、合成樹脂により形成された裏
打層と、前記上表層と裏打層との間に形成された
中間層とを含んでなり、前記上表層が105〜1010Ω
−cmの体積抵抗率を有し、前記中間層が108Ω−
cm以下の体積抵抗率を有し、前記裏打層が105
1010Ω−cmの体積抵抗率を有し、かつ、前記中間
層の体積抵抗率が、前記上表層および裏打層の体
積抵抗率よりも小さいことを特徴とするものであ
る。 発明の実施態様 本発明の導電性敷物、特に導電性タイルカーペ
ツトは、中程度の導電性を有する繊維上表層と、
高い導電性を有する中間層と、中程度の導電性を
有する裏打層とを有するものである。 繊維上表層は、繊維材料を用いて形成されたも
のであつて、その構成や形状に格別の限定はな
く、織物、編物、不織布、又は、これらの複合体
のいづれであつてもよい。 繊維上表層は、繊維基布と、その上表面部に形
成された繊維パイル層とからなるものであつても
よい。この繊維パイル層は、ループパイル層およ
びカツトパイル層のいづれであつてもよい。 繊維上表層を形成する繊維の種類にも格別の限
定はなく、綿、麻、羊毛などの天然繊維や、ポリ
エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイ
ロン6、ナイロン66、アクリル重合体などの合成
重合体から形成された合成繊維、酢酸セルロース
などの半合成繊維、その他既知の繊維などの1種
以上を含んでいてもよく、更に、ガラス繊維、カ
ーボン繊維や金属繊維が用いられていてもよい。
これらの繊維は、綿状、又は糸(スパンヤーン又
はマルチフイラメントヤーン)、テープヤーン、
スプリツトヤーン或は、円形又は異形断面を有す
るモノフイラメント、偏平モノフイラメントなど
のいずれの形状で用いられていてもよい。繊維上
表層が、105〜1010Ω−cmの体積抵抗率を有するた
めに、繊維材料として導電性繊維、例えば、カー
ボンフアイバー、金属繊維、例えばステンレスス
チールフアイバーを単独で用いるか、或は、上記
他の繊維と混用するか、或は、導電性物質、例え
ば、カーボンブラツク、導電性金属粉又は導電性
化合物粉末、例えば、ハロゲン化銅粉末、などを
混合した繊維を用いるか、或は、上記導電性物質
を含む導電性塗料を繊維基布層に含浸、又は塗布
してもよい。 特に、繊維上表層が繊維パイル層を有する立毛
布帛からなる場合、これに105〜1010Ω−cm、好ま
しくは106〜109Ω−cmの体積抵抗率を賦与するた
めに繊維パイル層を導電性繊維により構成する
か、或は、混用することが望ましい。このとき、
導電性繊維よりなるパイルは、基布中の根元部分
において、他のパイルと接続し或は接触し、基布
層全体を導電性とすることができる。また根元部
分でプレコート層へ連通・接触することも出来
る。 また、繊維上表層を形成するために立毛布帛を
用いる場合、繊維パイルの脱落を防止するため
に、パイル布帛の裏面に接着剤を塗布し、プレコ
ート層を形成してもよい。この場合、プレコート
層は、導電性を有していることが好ましい。この
ような導電性を有するプレコート層は、例えば、
PVC、EVA、ポリウレタン、ポリアクリル、ポ
リエステル、ポリアミド等の合成樹脂又はクロル
スルホン化ポリエチレン、ポリウレタン、ブチル
ゴム、イソプレンゴム等に導電性物質の液状物、
粉末状物、繊維状物、例えば、カーボンブラツ
ク、グラフアイト、各種導電性金属を混入して得
られる接着剤を用いることによつて形成すること
ができる。 前述のように、繊維上表層が基布とパイル層と
からなる場合、その少くとも一つが所望の体積抵
抗率を有することが必要であり、また、繊維上表
層が基布と、パイル層と、プレコート層とからな
る場合、その少くとも一つが適当な体積抵抗率を
有していなければならない。 繊維上表層の裏面側に、108Ω−cm以下、好ま
しくは107〜100Ω−cmの、但し、上表層および裏
打層よりも低い体積抵抗率を有する高導電性中間
層が形成される。この高導電性中間層は、前述の
導電性繊維および/又は導電性物質含有繊維から
なる布帛によつて形成されていてもよいし、或
は、導電性物質(粉末又は繊維状物)を含有する
合成樹脂、又はゴム層であつてもよい。或は、こ
の合成樹脂又はゴム層中に、導電線が埋設されて
いるものであつてもよい。 中間層の裏面には、敷物の寸法安定性、形状安
定性、施工性の向上の目的で裏打層が形成され
る。この裏打層は、天然又は合成ゴム、或は、合
成樹脂から形成されるものであるが、寸法安定性
向上の目的のためには、裏打層中に、繊維基布が
含まれていてもよい。この裏打用繊維基布は、前
述と同様に織物、編物、不織布のいずれであつて
もよい。 裏打層は、105〜1010Ω−cm、好ましくは106
109Ω−cmの体積抵抗率を有することを必要とす
るもので、天然又は合成ゴム、或は、合成樹脂か
らなるマトリツクス中に、液状、粉末状、又は、
繊維状の、少くとも1種の導電性物質、例えば、
カーボンブラツク、金属(例えばAl,Au,Ag,
Pt,Cu,Cr,Ni,Zn,Ti,Ph,Sn,Pdやこれ
らの化合物又はNi−Cr合計など)、或は導電性化
合物(例えば酸化インジウム)、を混合した導電
性樹脂組成物を用いて形成する。導電性物質の混
合量は、その物質の導電性、性状、および所望の
導電性の程度を勘案して定められるが、裏打層に
導電性を付与するためには、少くとも5%(重
量)であることが好ましく、10〜70%(重量)で
あることがより好ましい。勿論、導電性物質の混
合量は70%以下に限定されるものではなく、裏打
層が所望の性状(強度、屈曲性、外観など)を有
している限り、70%より多くなつてもよい。 裏打層が基布を含む場合、この基布が前記の導
電性繊維を含むものであつてもよく、或は、導電
性物質を含浸していてもよい。 裏打層を形成する合成ゴムは、SBR、クロル
スルホン化ポリエチレンゴム、ポリウレタンゴ
ム、ブチルゴム、ポリイソプレンなどから選ぶこ
とができる。また、合成樹脂は、ポリ塩化ビニー
ル(PVC)、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、アイソタクチツクポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリアクリル、ポリエステル、ポ
リアミドなどから選ぶことができる。最も好まし
い合成樹脂は、PVCでありこれは可塑剤、充填
剤、着色剤、安定剤、および/又は、その他の変
性剤を含んでいてもよい。これら裏打層を形成す
る材料は、40℃以下の温度では、熱可塑性による
永久変形を生じないものであることが好ましい。
下記に各種タイルカーペツト材料の体積抵抗率を
例示する。
【表】
【表】 本発明の導電性敷物において、上表層と裏打層
とが体積抵抗率が105〜1010Ω−cmの中程度の導電
性を有し、中間層の体積抵抗率は108Ω−cm以下、
好ましくは107〜100Ω−cmで、上表層および裏打
層よりも高い導電性を有することが必要である。
上表層と裏打層の少くとも1層が105Ω−cmより
小さな体積抵抗率を有する場合は、得られる導電
性敷物に漏電の危険があり、両層の少くとも1層
が1010Ω−cmより大きな体積抵抗率を有するとき
は、得られる敷物の静電気帯電が大きくなり電子
機器に誤作動を生ずる危険がある。 特に、電子機器、例えばコンピユーター等を収
容する室内に用いる敷物においては、敷物の帯電
を防止するために、中間層の体積抵抗率は108Ω
−cm以下、好ましくは107〜100Ω−cmであつて、
上表層および裏打層よりも低くする必要がある。
従来の帯電防止カーペツトのように上表面層のみ
を導電性にしただけでは、電子機器室用としては
必ずしも満足できないことが多い。このような問
題点解決のために、敷物中の中程度の導電性上表
面層と裏打層との間に、高導電性中間層を特に設
け、この高導電性中間層が、繊維上表層の一部分
に発生帯電した静電気を、その帯電位置に拘りな
く直ちに捕捉し、これをアースを介して速やかに
逃散させるという技術思想は、従来の敷物の通常
の用途では不必要なことであり、電子機器室用敷
物という特殊な用途において新らしく発生してき
た要求に対応する斬新なものである。 本発明の敷物において、裏打層は、導電層部分
と、基台層部分とから構成されるものであつても
よい。この基台層部分は、敷物の変形抵抗性を高
め、その施工性を向上させるために有効なもので
ある。 基台層部分は、繊維材料よりなる基布により形
成されていてもよく、或は、天然ゴム、合成ゴ
ム、或は、合成樹脂よりなるものであつてもよ
い。しかし基台層部分は、導電性部分の裏面側に
接着された繊維材料により形成された中間基布層
と、その裏面に形成された熱可塑性合成樹脂、又
は、ゴムにより形成された重合体層、その裏面側
に形成された、繊維材料により形成された裏面基
布層とからなるものであることが好ましい。また
基台層部分も導電性材料の使用により各々に要求
される体積抵抗率を有することが好ましい。 上記の基台層部分において、中間および裏面基
布層は、敷物に適当な変形抵抗性と硬さとを与
え、その施工性を高める上に有効である。これら
の基布は織物、編物、不織布およびこれらの複合
体のいずれであつてもよいが、不織布が最も好ま
しい。これらの基布を形成する繊維の種類にも格
別の限定はなく、ガラス、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、レー
ヨン繊維などのいずれであつてもよいが、ガラス
繊維およびポリエステル繊維が好ましい。中間基
布層および裏面基布層を構成する不織布の目付、
および厚さにも格別の限定はないが一般に、中間
基布層を構成する不織布の日付は10〜200g/m2
であることが好ましく、50〜150g/m2であるこ
とが更に好ましい。また、裏面基布層を構成する
不織布の目付は10〜100g/m2であることが好ま
しく、20〜70g/m2であることが更に好ましい。
また、中間および裏面基布層は、導電性繊維を含
んでいてもよく、および/又は導電性物質を含浸
していてもよい。基台層部分中の中間および裏面
基布層は、適宜の重合体材料により含浸され、こ
れにより適度の硬さと剛直性を有していることが
好ましい。 実施例 本発明を、下記実施例により説明する。 実施例 1 目付50g/m2の、ポリエステル繊維不織布から
なる裏面基布に、下記組成:成 分 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 100 可塑剤(DOP) 150 充填剤(CaCO3) 100 グラフアイト 90 の第1ペーストを、固形分付着重量が、2400g/
m2となるように塗布した。この際、ペーストの一
部分が裏打基布層に浸透するようにして裏打層を
形成した。次に、この第1ペースト層の上に、目
付80g/m2の、ステンレススチール繊維60重量%
とポリエステル繊維40重量%からなる導電性中間
基布を重ね、その上に、下記組成:成 分 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 100 可塑剤(DOP) 60 充填剤(CaCO3) 150 ステンレススチールフアイバー(7μmΦ×5
mm) 12 を有する重合体第2ペーストを、固形分塗布量が
1600g/m2となるように塗布して中間層を形成し
た。 別に、10重量%のカーボン繊維と90重量%のポ
リエステル繊維からなり、120g/m2の目付と、
3.0×107Ω−cmの体積抵抗率を有する導電性不織
布を上表層基布として用い、この上表層基布にナ
イロン66からなるマルチフイラメントヤーン99重
量%と、メタル(ステンレススチールフアイバ
ー、7μmΦ)フイラメントヤーン1重量%から
なる混用糸条をタフテイングして、目付1.5Kg/
m2、体積抵抗率7.0×108Ω−cmのカツトパイルを
有する繊維上表層を得た。 上記カツトパイルカーペツトの上表層基布を、
上記導電性中間層として塗布された第2ペースト
層上に重ね、第2ペースト層の一部分が上表層基
布および導電性中間層基布中に浸透するようにし
ながら、この積層体を、180℃に10分間加熱して、
第1および第2ペーストをゲル化し固化した。得
られた積層体の裏打層は、7.0×107Ω−cmの体積
抵抗率を示し、また中間層は、3×102Ω−cmの
体積抵抗率を示すものであつた。 得られた積層体を、50cm×50cmの正方形に切断
し、タイルカーペツトとした。 このタイルカーペツトの上表面に、ポリ塩化ビ
ニル製スリツパ底面により、JIS L1021,6.16.1.
の敷物試験方法、ストロール法による摩擦帯電処
理を施したが、静電気の帯電は0.5KVであつて、
実質的に殆ど認められなかつた。また、このタイ
ルカーペツトの裏打層裏面に、50cmの間隙をおい
て、2個の電極を配置し、この電極間に100ボル
トの電圧を印加したところ、タイルカーペツトを
流れる電流量は2×10-6Aであつて、このタイル
カーペツトは実質的に充分な漏電防止性を有して
いた。 比較例 1 実施例1と同じ操作を行つた。但し、導電性中
間層基布の代わりに、目付30g/m2のポリエステ
ル繊維不織布(体積抵抗率:7×1013Ω−cm)を
用い、中間層用ペーストとして、前記第1ペース
トを使用した。 帯電処理の結果、静電気の帯電は2KVであつ
て、帯電防止性はやや不十分であつた。また、導
電テストの結果、実施例1と同様の漏電防止効果
が認められた。 比較例 2 実施例1と同じ操作を行つた。但し、中間層基
布として、比較例1記載と同一のポリエステル不
織布を用い、また第1ペーストからグラフアイト
を除去したものを中間層用ペーストとして用い
た。得られた中間層の体積抵抗率は5×1013Ω−
cmであつて、裏打層および上表層の体積抵抗率よ
りも高かつた。 帯電処理の結果、静電気の帯電は2.8KVであつ
て、帯電防止効果は不十分であつた。また、導電
テストの結果、その漏電防止効果は実施例1と同
様であつた。 本発明の導電性敷物において、上表層を形成す
る繊維材料が立毛布帛である場合は、立毛繊維の
脱落を防止するために、その根元部分に対し、基
布との接着のための接着剤処理を施してもよい。 上記接着剤の種類にはそれが使用目的に有効で
ある限り格別の限定はない。一般には、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、および/又はポリ塩化ビ
ニルを主体とする接着剤が用いられている。接着
剤の使用量は、できるだけ少いことが望ましく一
般に300〜1300g/m2であり、500〜1000g/m2
あることが好ましい。賦与された接着剤は、パイ
ル布帛裏面に均一に分布していてもよいが、パイ
ル布帛の組織に応じて不均一に分布していてもよ
い。また、接着剤は、パイルの根元部分のみに不
連続に賦与されていてもよい。更に接着剤は発泡
した状態で賦与されこれによつて賦与重量を低下
させてもよい。また、接着剤中には導電性物質が
混合されていることが好ましい。 発明の効果 本発明の導電性敷物は、特定体積抵抗率を有す
る繊維上表層と、裏打層との間に導電性中間層を
設けることによつて、繊維上表層、或いは裏打層
のいかなる部分において発生帯電した静電気も直
ちに導電性中間層が捕捉してアースすることがで
き、従つて敷物表裏面に静電気の帯電がなく、か
つ、特定体積抵抗率を有する裏打層を設けること
によつて、漏電の危険、すなわち、敷物上の電
気、又は電子機器からの漏電により敷物および床
面を通して、他の機器に悪影響を与えることを防
止し、かつ床面を経由した漏電により、敷物上の
機器に悪影響を及ぼすことを防止できる。従つ
て、本発明のタイルカーペツトによつて、コンピ
ユータや通信機などの電子機器を収容する室の床
および壁を形成すると、これら電子機器の静電気
帯電による誤作動や、漏電を防止することができ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維材料を用いて形成された繊維上表層と、
    その裏面側に、天然又は合成ゴム、或は、合成樹
    脂により形成された裏打層と、前記上表層と裏打
    層との間に形成された中間層とを含んでなり、 前記上表層が、105〜1010Ω−cmの体積抵抗率を
    有し、前記中間層が108Ω−cm以下の体積抵抗率
    を有し、前記裏打層が105〜1010Ω−cmの体積抵抗
    率を有し、かつ、前記中間層の体積抵抗率が前記
    上表層および裏打層の体積抵抗率よりも小さいこ
    とを特徴とする導電性敷物。 2 前記繊維上表層が繊維材料のみから形成され
    ている、特許請求の範囲第1項記載の敷物。 3 前記繊維上表層が繊維基布と、その表面上に
    形成された繊維パイル層とからなるパイル布帛に
    より構成されている、特許請求の範囲第2項記載
    の敷物。 4 前記中間層が導電性繊維から構成されてい
    る、特許請求の範囲第1項記載の敷物。 5 前記中間層が導電性物質を含有する合成樹脂
    又はゴムから構成されている、特許請求の範囲第
    1項記載の敷物。 6 前記裏打層が、繊維基布を含んでいる、特許
    請求の範囲第1項記載の敷物。 7 前記裏打層が、導電性部分と基台部分とから
    なる、特許請求の範囲第1項記載の敷物。
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