JPH0325038Y2 - - Google Patents

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JPH0325038Y2
JPH0325038Y2 JP1984104495U JP10449584U JPH0325038Y2 JP H0325038 Y2 JPH0325038 Y2 JP H0325038Y2 JP 1984104495 U JP1984104495 U JP 1984104495U JP 10449584 U JP10449584 U JP 10449584U JP H0325038 Y2 JPH0325038 Y2 JP H0325038Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は化学工業、石油工業その他の一般工業
で使用される高温用および極低温用多管円筒形熱
交換器に関するものである。 〔従来技術〕 従来の高温流体を取り扱う多管円筒形熱交換器
にあつては、高温流体側および低温流体側とも
に、それぞれの流入口または流出口における高い
方の温度を基に、仕切室、胴その他の部分の強度
を決める必要があつた。 したがつて管側に高温流体を、胴側に低温流体
を流す多管円筒形熱交換器の場合、仕切室、管
板、伝熱管等は高温流体の温度に基いて設計しな
ければならないが、低温流体を流す胴側において
も、低温流体が伝熱管群の間を流れるにつれ、高
温流体によつて加熱され、その流出口付近では高
温となるので、胴、胴フランジ等もこの高温度を
基として設計する必要があつた。 このため胴、胴フランジ等にも耐熱性高級材料
である高Ni−Cr合金やステンレス鋼を使用した
り、場合によつては胴内面に接して耐火物を取り
付ける必要があり、このため熱交換器の価格が高
くなつたり、胴径が大きくなつて重量が増加する
という問題点があつた。 また管側に極低温流体を流す多管円筒形熱交換
器においても、前述の理由により、胴、胴フラン
ジ等を極低温に耐えうるよう設計する必要があつ
た。 〔考案の目的〕 本考案は前記多管円筒形熱交換器の有する問題
点を解決するためになされたものであつて、管側
に高温または極低温の流体を流す多管円筒形熱交
換器の胴部を、この胴部内を流れる流体の温度に
保持して、この胴部を高温または極低温の流体の
温度に近い温度としないような「保護機能」を与
えた装置を提供することを目的とする。 〔考案の概要〕 前記目的を達成するための本考案に係る内胴付
き多管円筒形熱交換器は、多管円筒形熱交換器の
胴内に、内部に伝熱管が設けられた内胴を、前記
胴内壁面に沿つて間隔を有する如く配置して第1
の流路を形成するとともに、前記内胴内に第2の
流路を形成し、前記第1の流路と第2の流路を前
記内胴の端部において連通させ、前記第1の流路
を経て第2の流路に流入した第1の流体と、前記
伝熱管内を流れる第2の流体との間に熱交換する
如く構成するとともに、少なくとも前記第1の流
路を流れる第1の流体温度と大気温度との差が、
前記第2の流体温度と大気温度の差よりも小とな
るように構成されている。 胴の内部に、この胴の内壁面に沿つて管状の間
隙を持たせて内胴を設けることによつて管状の第
1の流路を形成し、胴内に供給される第1の流体
を前記管状の流路を経由して供給し、内胴内に配
置された伝熱管の外周部を通過させることによつ
て胴および胴フランジ等の胴内を流れる流体の温
度ないしはこれに近い温度の「保護帯域」とする
ことによつて管側を通過する流体の温度の影響
を、胴およびこれに付属する部材が受けなくした
ものである。 〔考案の実施例〕 以下第1図及至第2図に基き、本考案に係る内
胴付き多管円筒形熱交換器の一実施例を説明す
る。 第1図は本考案による高温用熱交換器を示すも
のであつて、管側流路、胴側流路共に一パスの遊
動頭形多管円筒形熱交換器である。 まず管側流路は、その流入口である仕切室管台
6が仕切室7に設けられており、仕切室7と仕切
室管台6は内部で連通している。仕切室7の胴側
には固定管板8があり、固定管板8は溶接によつ
て仕切室7に固着されている。固定管板8を貫通
して多数の伝熱管9が固定管板8に固着され、仕
切室7と伝熱管9の内部は連通している。伝熱管
9の先端は仕切室7の反対側に位置する遊動頭
1に設けられた遊動管板10を貫通しかつ遊動管
板10に固着されており、伝熱管9の内部と遊動
11の内部は連通している。 遊動頭11の頭部には伸縮継手12を介して遊
動頭管台13が設けられており、伸縮継手12、
遊動頭管台13は遊動頭11の内部と連通してい
る。 一方本考案の要点である胴側流路については、
胴1と伝熱管群の間に、その一端が固定管板8
に固着され他端が遊動頭11の近傍に位置する内
胴2が設けられており、この胴1と内胴2とによ
つて、その断面が管状の柱状流路a、即ち、第1
の流路が形成されている。 さらにこの柱状流路aに連通する流入口bを含
む胴流入管台3が固定管板8の近傍に設けられて
おり、また内胴2の内部に連通する流出口cを含
む胴流出管台4が固定管板8の近傍に設けられて
いる。なお、この柱状流路aは胴1と内胴2との
間に第1の流体を管状に薄く流通させることによ
つてこの内胴2内に配置された伝熱管9内を流れ
る第2の流体の温度の影響を胴1側に直接に与え
ないようにする「保護帯域」としての機能を持つ
ている。 また柱状流路aの内部に図示せざるらせん状の
仕切板を設けることも、均一な流路を形成するた
めに望ましい。さらに胴流出管台4の内部には、
その断面が環状でかつ柱状流路aと連通する空間
a′が設けてある。 また内胴2の内部には図示せざる固定棒および
スペーサによつて複数のじやま板5が公知の方法
で設けられている。さらに遊動頭11の外部には
胴ふた14があり、これは胴1と結合されてい
る。 次にこのように構成された高温用熱交換器の使
用方法および作用について説明する。 この高温用熱交換器においては前述のとおり、
管側に高温流体を、胴側に低温流体を流すことに
よつて熱交換を行う場合に効果がある。 まず高温流体FH、即ち第2の流体は点線矢印
で示すように仕切室管台6を経て仕切室7の内部
に供給され、さらに多数の伝熱管9の内部を通
り、遊動頭11の内部へと流れるが、その際伝熱
管9を介して、伝熱管9の外部、即ち第2の流路
を流れる第1の流体である低温流体FLと熱交換
を行い、この低温流体FLを加熱する一方、第2
の流体である高温流体FH自身は温度を低下する。
遊動頭11の内部に達した高温流体は伸縮継手1
2および遊動頭管台13を通り、FH′として熱交
換器の外部へ排出される。 一方低温流体FLは実線矢印で示すように胴流
入管台3を経て、柱状流路aに供給され、この柱
状流路aの内部を固定管板8の近傍から遊動頭
1の方向へ流れる。この際胴1は管状の柱状流路
aを流れる低温流体FLと接触し冷却されている
ので、常に低温流体FLの流入口温度に保たれる。
柱状流路aの内部には図示せざるらせん状の仕切
板が設けてあるので、低温流体FLは柱状流路a
の内部を均一に流れることが可能となる。 柱状流路aの先端に達した低温流体は、ここで
反転して内胴2の内部、即ち第2の流路を、じや
ま板5によつて構成された波形形路に従つて固定
管板8の方向へ流れる。この過程で低温流体FL
は伝熱管9を介して高温流体FHと熱交換し、温
度が上昇した後胴流出管台4を経てFL′として熱
交換器の外部へ排出される。この際胴流出管台4
は柱状流路aに連通した空間a′によつて低温流体
FLで冷却されている。通常は、柱状流路aであ
る第1の流路を流れる第1の流体温度と大気温度
との差の温度と、伝熱管9内を流れる第2の流体
温度との大気温度との差を比較すると、前者の方
が後者の方よりも小さくなる方が良い。 なお本実施例は高温遊動頭形多管円筒形熱交換
器に関するものであるが、本考案は固定管板形お
よびU字管形等の多管円筒形熱交換器にも応用で
きることはもちろん、極低温熱交換器にも適用可
能である。 〔考案の効果〕 以上説明したように、本考案に係る内胴付き多
管円筒形熱交換器は、多管円筒形熱交換器の胴内
に、内部に伝熱管が設けられた内胴を、前記胴内
壁面に沿つて間隔を有する如く配置して第1の流
路を形成するとともに、前記内胴内に第2の流路
を形成し、前記第1の流路と第2の流路を前記内
胴の端部において連通させ、前記第1の流路を経
て第2の流路に流入した第1の流体と、前記伝熱
管内を流れる第2の流体との間に熱交換する如く
構成するとともに、少なくとも前記第1の流路を
流れる第1の流体温度と大気温度との差が、前記
第2の流体温度と大気温度の差よりも小となるよ
うに構成しており、次の効果を奏することができ
る。 胴及びこれに直接的に付属した部材は管状の第
1の通路を流れる第1の流体の熱エネルギーによ
つて保護されるので、この胴の内部の内胴内に設
けた伝熱管内を流される第2の流体からの熱を直
接に受けることがない。 具体的には、第1の通路内を低温の第1の流体
を流すことによつて、胴および胴フランジ等が高
温の第2の流体の温度の影響を受けなくなるの
で、これらを低温の流体の流入口温度を基準にし
た低温で設計することができる。 換言すれば、第1の流路を流れる第1の流体温
度と大気温度との差が、第2の流体温度と大気温
度との差よりも小となるようにすることによつて
前記効果を奏することができる。 このため胴および胴フランジ等に耐熱性高級材
料である高Ni−Cr合金やステンレス鋼を使用す
る必要がなくなるという効果を有する。 さらに胴材料の設計許容応力値を大きくとれる
ので胴の板厚を薄くすることも可能となる。 また胴の温度を下げるための耐火物を胴内面に
取り付ける必要がなくなり胴径を小さくすること
ができる。 以上の効果を総合すれば、熱交換器全体が軽
量、コンパクトとなり、かつ安価に製作できると
いう効果を生ずる。 また本考案を極低温用熱交換器に適用するとき
は胴側に高温側流体を流すことにより、胴および
胴フランジ等が胴側流体によつてあたためられる
ので、胴および胴フランジ等に極低温用材料を使
用する必要がなくなるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る内胴付き多管円筒形熱交
換器の一実施例を示す図、第2図は第1図のA−
A断面図である。 1……胴、2……内胴、3……胴流入管台、4
……胴流出管台、5……じやま板、6……仕切室
管台、7……仕切室、8……固定管板、9……伝
熱管、……伝熱管群、10……遊動管板、11
……遊動頭、12……伸縮継手、13……遊動頭
管台、14……胴ふた、15,16,17……胴
フランジ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 多管円筒形熱交換器の胴内に、内部に伝熱管が
    設けられた内胴を、前記胴内壁面に沿つて間隔を
    有する如く配置して第1の流路を形成するととも
    に、前記内胴内に第2の流路を形成し、前記第1
    の流路と第2の流路を前記内胴の端部において連
    通させ、前記第1の流路を経て第2の流路に流入
    した第1の流体と、前記伝熱管内を流れる第2の
    流体との間に熱交換する如く構成するとともに、
    少なくとも前記第1の流路を流れる第1の流体温
    度と大気温度との差が、前記第2の流体温度と大
    気温度の差よりも小となるように構成したことを
    特徴とする内胴付き多管円筒形熱交換器。
JP10449584U 1984-07-12 1984-07-12 内胴付き多管円筒形熱交換器 Granted JPS6123073U (ja)

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JP10449584U JPS6123073U (ja) 1984-07-12 1984-07-12 内胴付き多管円筒形熱交換器

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JP10449584U JPS6123073U (ja) 1984-07-12 1984-07-12 内胴付き多管円筒形熱交換器

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JPS6123073U JPS6123073U (ja) 1986-02-10
JPH0325038Y2 true JPH0325038Y2 (ja) 1991-05-30

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JP10449584U Granted JPS6123073U (ja) 1984-07-12 1984-07-12 内胴付き多管円筒形熱交換器

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS645935U (ja) * 1987-06-25 1989-01-13
MY151638A (en) * 2007-05-31 2014-06-30 Embaffle B V Heat exchanger shell assembly and method of assembling

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55126575U (ja) * 1979-02-27 1980-09-08

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