JPH0324862Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0324862Y2 JPH0324862Y2 JP1984011071U JP1107184U JPH0324862Y2 JP H0324862 Y2 JPH0324862 Y2 JP H0324862Y2 JP 1984011071 U JP1984011071 U JP 1984011071U JP 1107184 U JP1107184 U JP 1107184U JP H0324862 Y2 JPH0324862 Y2 JP H0324862Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston ring
- piston
- ring
- wear
- lower surfaces
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
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Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
本考案は、ピストンリングの上下面の耐摩耗性
を向上させ、ピストンリングのシール性と摺動面
の耐摩耗性の向上を図つたピストンリングに関
し、特に粗悪油を使用する機関に好適なピストン
リングに関する。 第1図は従来から使用されている往復動内燃機
関のピストンとその周辺部を示したもので、01
はシリンダライナ、02はピストン、03はピス
トンリング、04はピストン棒をそれぞれ示す。 ピストンリング03は、燃焼室で発生した高温
で、しかも圧力の高いガスをシールするためのも
のであり、潤滑状態が厳しい条件下、例えば潤滑
油が十分供給されなかつたり、潤滑面の温度が高
いような場合には、シリンダライナ01や、ピス
トンリング03の異常摩耗、およびピストンリン
グ03の折損も問題となつている。特に、後者は
ピストン02のリング溝内で、ピストンリング0
3が曲げや捩りの他に、シリンダライナ01の軸
方向や半径方向の異常な振動による衝撃力を受け
るため、疲労などによる折損が問題となる。 これに対し、第2図は複数の層(図の場合は2
層)からなるピストンリング05の断面を示し、
第3図は側面から見たものを示す。第2,3図で
Oa部がピストンリング05の本体の部材、Ob部
が同じく外周の摺動部材を示したもので、Oa部
は球状黒鉛鋳鉄や鋳鋼など抗折力の優れたもの、
Ob部は片状パーライト鋳鉄などの耐摩性の優れ
たものである。従つて、ピストンリング05であ
れば、本体部が抗折力や疲労強度の高い材料であ
るため、耐折損性があり、また、外周摺動面は耐
摩性がある。そのため、使用条件が厳しく、異常
摩耗や折損が問題となる場合には、両者に対して
有効な作用が得られる。 しかし、舶用の中低速機関では、粗悪燃料油が
使用されるため、腐食性をもつた比較的硬い燃焼
残渣が発生し、該残渣が第4図に図示するよう
に、特に、ピストンリング05、上下面06,0
7や背面08に入ることが多い。ピストンリング
05の上面06や下面07へ入つたこれらの残渣
は、アブレシブ摩耗を生じ、第4図の09,01
0のようにピストンのリング溝の摩耗や、01
1,012のように、ピストンリング上下面の摩
耗が生ずる。 これに対し、ピストンのリング溝の摩耗09,
010には、リング溝に表面処理(高周波焼入れ
やクロムメツキ)が実施され、耐摩耗性の効果を
上げているが、ピストンリング上下面の摩耗01
1,012には対策が施されていないのが実状で
ある。 ピストンリング上下面の摩耗011,012が
大きくなると、 1 ガスのシール性が悪くなり、ブローバイが増
加する。 2 シリンダライナ01と接するピストンリング
05の摺動面の接触が片当たり状態となるた
め、摺動面の異常摩耗を生じやすくなる。 などの欠点がある。 本考案は、特に粗悪油を使用する舶用中低速機
関のピストンリング上下面の耐摩耗性を向上さ
せ、ピストンリングのシール性と摺動面の耐摩耗
性の向上をはかることを目的としてなされたもの
である。 すなわち本考案は片状パーライト鋳鉄などの耐
摩耗性に優れたシリンダライナとの摺動面を有す
る外周リングと球状黒鉛鋳鉄、鋳鋼のような抗折
力に優れた内周リングとが一体となつたピストン
リングの上下面で、全面もしくはピストンのリン
グ溝と接触する部分に表面硬化処理を施してなる
ピストンリングである。 本考案は、粗悪燃料油を使用するデイーゼルエ
ンジンのピストンリング、往復動機械のピストン
リング、油圧機器のピストンリング等に適用でき
る。 第5図は、本考案に係るピストンリングの一実
施例を示したものである。 第5図中、1はシリンダライナ、2はピスト
ン、13はピストンリング本体、14は表面処理
層、b部は球状黒鉛鋳鉄や鋳鋼など抗折力の優れ
たもの、a部は片状パーライト鋳鉄などの耐摩耗
性の優れたものである。 14の表面処理は、第1表に示すもので、ピス
トンリング13の上下面とも全面に施され、表面
の硬度を高くしたもので、これらの表面処理面
は、施工後研磨などにより平滑にされている。
を向上させ、ピストンリングのシール性と摺動面
の耐摩耗性の向上を図つたピストンリングに関
し、特に粗悪油を使用する機関に好適なピストン
リングに関する。 第1図は従来から使用されている往復動内燃機
関のピストンとその周辺部を示したもので、01
はシリンダライナ、02はピストン、03はピス
トンリング、04はピストン棒をそれぞれ示す。 ピストンリング03は、燃焼室で発生した高温
で、しかも圧力の高いガスをシールするためのも
のであり、潤滑状態が厳しい条件下、例えば潤滑
油が十分供給されなかつたり、潤滑面の温度が高
いような場合には、シリンダライナ01や、ピス
トンリング03の異常摩耗、およびピストンリン
グ03の折損も問題となつている。特に、後者は
ピストン02のリング溝内で、ピストンリング0
3が曲げや捩りの他に、シリンダライナ01の軸
方向や半径方向の異常な振動による衝撃力を受け
るため、疲労などによる折損が問題となる。 これに対し、第2図は複数の層(図の場合は2
層)からなるピストンリング05の断面を示し、
第3図は側面から見たものを示す。第2,3図で
Oa部がピストンリング05の本体の部材、Ob部
が同じく外周の摺動部材を示したもので、Oa部
は球状黒鉛鋳鉄や鋳鋼など抗折力の優れたもの、
Ob部は片状パーライト鋳鉄などの耐摩性の優れ
たものである。従つて、ピストンリング05であ
れば、本体部が抗折力や疲労強度の高い材料であ
るため、耐折損性があり、また、外周摺動面は耐
摩性がある。そのため、使用条件が厳しく、異常
摩耗や折損が問題となる場合には、両者に対して
有効な作用が得られる。 しかし、舶用の中低速機関では、粗悪燃料油が
使用されるため、腐食性をもつた比較的硬い燃焼
残渣が発生し、該残渣が第4図に図示するよう
に、特に、ピストンリング05、上下面06,0
7や背面08に入ることが多い。ピストンリング
05の上面06や下面07へ入つたこれらの残渣
は、アブレシブ摩耗を生じ、第4図の09,01
0のようにピストンのリング溝の摩耗や、01
1,012のように、ピストンリング上下面の摩
耗が生ずる。 これに対し、ピストンのリング溝の摩耗09,
010には、リング溝に表面処理(高周波焼入れ
やクロムメツキ)が実施され、耐摩耗性の効果を
上げているが、ピストンリング上下面の摩耗01
1,012には対策が施されていないのが実状で
ある。 ピストンリング上下面の摩耗011,012が
大きくなると、 1 ガスのシール性が悪くなり、ブローバイが増
加する。 2 シリンダライナ01と接するピストンリング
05の摺動面の接触が片当たり状態となるた
め、摺動面の異常摩耗を生じやすくなる。 などの欠点がある。 本考案は、特に粗悪油を使用する舶用中低速機
関のピストンリング上下面の耐摩耗性を向上さ
せ、ピストンリングのシール性と摺動面の耐摩耗
性の向上をはかることを目的としてなされたもの
である。 すなわち本考案は片状パーライト鋳鉄などの耐
摩耗性に優れたシリンダライナとの摺動面を有す
る外周リングと球状黒鉛鋳鉄、鋳鋼のような抗折
力に優れた内周リングとが一体となつたピストン
リングの上下面で、全面もしくはピストンのリン
グ溝と接触する部分に表面硬化処理を施してなる
ピストンリングである。 本考案は、粗悪燃料油を使用するデイーゼルエ
ンジンのピストンリング、往復動機械のピストン
リング、油圧機器のピストンリング等に適用でき
る。 第5図は、本考案に係るピストンリングの一実
施例を示したものである。 第5図中、1はシリンダライナ、2はピスト
ン、13はピストンリング本体、14は表面処理
層、b部は球状黒鉛鋳鉄や鋳鋼など抗折力の優れ
たもの、a部は片状パーライト鋳鉄などの耐摩耗
性の優れたものである。 14の表面処理は、第1表に示すもので、ピス
トンリング13の上下面とも全面に施され、表面
の硬度を高くしたもので、これらの表面処理面
は、施工後研磨などにより平滑にされている。
【表】
第6図は、本考案に係るピストンリングの作用
効果を示すもので、第6図において、ピストンリ
ング13の上面に燃焼残渣cが入つたとき、リン
グ溝内でのピストンリングの運動により、矢印イ
のように持上がり、しかも、矢印ロのようなピス
トンの首振りを生ずると、ピストンリング13の
上面は残渣cによるアブレシブ摩耗を生ずる。 このような現象は、第7図に図示するように、
ピストンリング13の下面でも生ずる。 従来のピストンリングでは、上下面に表面処理
を施していないので、第4図に示すように、この
アブレシブ摩耗が増大するが、本考案では従来の
材料よりも硬さを大幅に上昇させた第1表の表面
処理を施してあるため、第4図のような摩耗を生
じない。 そのため、本考案であれば、ピストンリング1
3の耐折損性が改善できるだけでなく、ピストン
リング13の上下面の摩耗によるブローバイの増
加、及び摺動面の片当りが生じにくくなるので、
摺動面の耐久性も向上できるのである。 第8図は、本考案の他の実施例で、ピストンリ
ング13がピストン2のリング溝と接する部分の
ピストンリング上下面に、表面処理層15を施し
たもので、作用、効果は第5図のものと同じであ
る。
効果を示すもので、第6図において、ピストンリ
ング13の上面に燃焼残渣cが入つたとき、リン
グ溝内でのピストンリングの運動により、矢印イ
のように持上がり、しかも、矢印ロのようなピス
トンの首振りを生ずると、ピストンリング13の
上面は残渣cによるアブレシブ摩耗を生ずる。 このような現象は、第7図に図示するように、
ピストンリング13の下面でも生ずる。 従来のピストンリングでは、上下面に表面処理
を施していないので、第4図に示すように、この
アブレシブ摩耗が増大するが、本考案では従来の
材料よりも硬さを大幅に上昇させた第1表の表面
処理を施してあるため、第4図のような摩耗を生
じない。 そのため、本考案であれば、ピストンリング1
3の耐折損性が改善できるだけでなく、ピストン
リング13の上下面の摩耗によるブローバイの増
加、及び摺動面の片当りが生じにくくなるので、
摺動面の耐久性も向上できるのである。 第8図は、本考案の他の実施例で、ピストンリ
ング13がピストン2のリング溝と接する部分の
ピストンリング上下面に、表面処理層15を施し
たもので、作用、効果は第5図のものと同じであ
る。
第1図は従来のピストンとその周辺部を示す
図、第2図は従来の複数の層からなるピストンリ
ングの断面を示す図、第3図は第2図を側面から
見た図、第4図は従来のピストンリングの欠点を
説明するための図、第5図は本考案の一実施例を
示す図、第6〜7図は本考案の効果を説明するた
めの図、第8図は本考案の他の実施例を示す図。 1……シリンダライナ、2……ピストン、13
……ピストンリング本体、14,15……表面処
理層。
図、第2図は従来の複数の層からなるピストンリ
ングの断面を示す図、第3図は第2図を側面から
見た図、第4図は従来のピストンリングの欠点を
説明するための図、第5図は本考案の一実施例を
示す図、第6〜7図は本考案の効果を説明するた
めの図、第8図は本考案の他の実施例を示す図。 1……シリンダライナ、2……ピストン、13
……ピストンリング本体、14,15……表面処
理層。
Claims (1)
- 片状パーライト鋳鉄などの耐摩耗性に優れたシ
リンダライナとの摺動面を有する外周リングと球
状黒鉛鋳鉄、鋳鋼のような抗折力に優れた内周リ
ングとが一体となつたピストンリングの上下面
で、全面もしくはピストンのリング溝と接触する
部分に表面硬化処理を施してなるピストンリン
グ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1107184U JPS60124554U (ja) | 1984-01-31 | 1984-01-31 | ピストンリング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1107184U JPS60124554U (ja) | 1984-01-31 | 1984-01-31 | ピストンリング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60124554U JPS60124554U (ja) | 1985-08-22 |
JPH0324862Y2 true JPH0324862Y2 (ja) | 1991-05-30 |
Family
ID=30492843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1107184U Granted JPS60124554U (ja) | 1984-01-31 | 1984-01-31 | ピストンリング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60124554U (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58120848U (ja) * | 1982-02-09 | 1983-08-17 | トヨタ自動車株式会社 | ピストンリング |
JPS58163653U (ja) * | 1982-04-27 | 1983-10-31 | 日本ピストンリング株式会社 | ピストンリング |
-
1984
- 1984-01-31 JP JP1107184U patent/JPS60124554U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60124554U (ja) | 1985-08-22 |
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