JPH03244400A - 癌評価方法 - Google Patents

癌評価方法

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JPH03244400A
JPH03244400A JP2066739A JP6673990A JPH03244400A JP H03244400 A JPH03244400 A JP H03244400A JP 2066739 A JP2066739 A JP 2066739A JP 6673990 A JP6673990 A JP 6673990A JP H03244400 A JPH03244400 A JP H03244400A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、癌の一般化評価方法に関する。更に、詳細に
は、本発明は、腫瘍組織における遺伝子変化の程度を評
価する方法に関する。
以前の報告は、特異的な癌における特異的な対立遺伝子
(Alltlc)の欠失に焦点をあてたものである。例
えば、染色体腕Bqの欠失は網膜芽腫と関連している。
(カベニー (Civsnee)他、Nature。
Vol、30S、 p、779 (1983))  こ
のような場合には、欠失は、ゲノムに存在すると無制御
な増殖を抑制する腫瘍抑制遺伝子を含んでいると考えら
れている。
特異的な癌に関連した特異的な遺伝子のこのような例に
対して、フローサイトメトリーや核型分析などの技術を
用いたより一般的な研究から、癌細胞において全体的な
染色体異常が起こっていることが示唆された。その中に
は、欠失、転座、および重複が含まれる。しかしながら
、全体の染色体異常を分子レベルで評価する方法はこれ
までこの分野では開発されていなかった。本分野では、
このような方法および腫瘍再発、腫瘍転移、および死亡
率の予後を与える分子的手段の必要がある。
本発明の目的は、腫瘍組織における遺伝子変化の程度を
評価する方法を与えることである。
本発明の別の目的は、核型分析にも、癌形成に関与して
いると、巴われる特異的な遺伝子の解析にも頼らない、
腫瘍組織における遺伝子変化の程度を評価する方法を与
えることである。
本発明のさらに別の目的は、一群の多型性対立遺伝子の
欠失を測定することによって腫瘍組織における遺伝子変
化の程度を評価する方法を与えることである。
本発明のさらに別の目的は、患者の予後を決定できるよ
うにする!こめにll瘍組織における遺伝子変化の程度
を評価する方法を与えることである。
本発明の別の目的は、腫瘍組織における遺伝子変化の程
度を評価するためのキットを与えることである。
上記の、およびその他の本発明の目的は、以下で述べる
一つ以上の態様によって与えられる。本発明は腫瘍組織
における遺伝子変化の程度を評価する方法を与えるもの
であり: 患者の腫瘍組織から第一のDNA試料を、また同じ患者
の非腫瘍組織に第二のDNA試料を単離すること; 一群の対立遺伝子の存在に関して第一および第二のD 
N A試料を試験すること; 患者がヘテロに持つ数群の中の対立遺伝子の、第二の試
料に対する第一の試料における欠失の百分率を決定する
ことであり、(この際に、患者がヘテロに持つ数群の対
立遺伝子の欠失の百分率が予後と関連した腫瘍組織中の
遺伝子変化の指標を与えるように、数群が充分な数の対
立遺伝子を有している): の行程を含んでいる。
本発明の別の態様では、一群の対立遺伝子の存在が、該
第一および第二のDNA試料の、制限断片長多型性を検
出する一群の核酸プローブとのすザンハイプリダイゼー
ンヨンを行うことによって試験される。
本発明のさらに別の態様では、該第一と第二のDNA試
料における一連の対立遺伝子の存在が、制限断片長多型
性を含むDNA領域を包含するプライマーの組を用いて
該第一と第二のDNA試料の領域の増幅によって試験さ
れる。
本発明の望ましい態様では、欠失に関して試験される一
群の対立遺伝子は、ヒトゲノムの末端動原体性でない各
染色体腕に由来する少なくとも一つの対立遺伝子を含ん
でいる。
本発明のさらに別の態様では、ヒトの対立遺伝子に対す
る一群の核酸プローブを含むキットが与えられるもので
あり、数群は、患者がヘテロに有するプローブの数群に
よって検出される対立遺伝子の腫瘍組織における累積的
な欠失が腫瘍組織における遺伝子変化の程度の指標を与
えるのに充分な数の対立遺伝子を検出するものであり、
遺伝子変化の程度は予後に関連しており、該プローブは
制限断片長多型性を検出するものであるもの。
本発明のさらに別の態様では、ヒトDNAに対する一群
の一本鎖核酸プライマーの組を含むキットが与えられる
。プライマーの組は制限断片長多型性を含む領域を包含
する。該プライマーの組の群は、患者がヘテロに持つプ
ライマーの組の数群によって包含される制限断片長多型
性対立遺伝子の、患者の@癌組織における累積的な欠失
が、予後に関連する遺伝子変化の指標を与えるのに十分
な数のプライマーの組を含んでいる。
本発明は、正常な非腫瘍組織から分離され得る腫瘍組織
のすべての型に応用可能な一般的方法による技術を与え
、腫瘍過程の予後を示唆する要素を与える。本方法は、
いがなる特異的な疾患に生じるいかなる特異的な遺伝子
変化にも依存していない。
腫瘍細胞中の対立遺伝子の欠失が非常に共通的であるこ
とは、本発明で見いだされたことである。
試験された各冬型性マーカーの対立遺伝子の一つは、少
なくとも幾つかの腫瘍で欠失していることが見いだされ
た。幾つかの腫瘍ではその親の対立遺伝子の半分以上が
欠失していた。さらに、腫瘍組織における対立遺伝子の
欠失量は患者に関する予後的な価値があることが示され
た。患者が持っている可能性のある一次腫瘍の大きさと
段階にかかわらず、対立遺伝子欠失の百分率は腫瘍再発
および転移、またそれ(こよる死の予測を与えることが
できる。以上のようI:、腫瘍に於ける対立遺伝子欠失
の状態、いわゆる腫瘍対立遺伝子型の決定は、癌患者の
予後の分子的指標を与えるものである。
欠失よりは希であるか、対応する正常組織には存在しな
い新しいD N 、A断片が幾つかの腫瘍組織に見いだ
された。新しい断片はVNTR型(多様な数のタンデム
反復配列;  vsriable number of
txndem rtpeats)の反復頻度を含んでし
゛た。
本発明の方法によって測定される遺伝子変化の程度は、
特異的な遺伝子または座位に依存しない非特異的な測定
である。したがって、多様な異なる対立遺伝子は、試験
の予後的な価値を変える事なく、本方法で試験する際に
用いられる群を含んでいる。しかしながら、累積的な(
すなわち百分率)対立遺伝子の欠失が、予後と関連する
腫瘍組織中の遺伝子変化の程度の指標を与えるようにす
るために、充分に多数の対立遺伝子が用いられなければ
ならない。望ましい対立遺伝子群には、ヒト染色体の組
の末端動原体ではない腕の各々の上の対立遺伝子が含ま
れる。(末端動原体性染色体の腕はゲノム中で数多く反
復しているリポソームRNAの遺伝子を主に含んでいる
と考えられている。これらの配列の反復性は、単一コピ
ーの欠失の検出を困難にすると思われる。)別の対立遺
伝子群あるいは対立遺伝子の亜群も、望ましい対立遺伝
子群によって与えられるのと同様に、予後に関連する遺
伝子変化の程度の指標を与えられるのであれば、使用可
能である。
本発明の各プローブは、制限断片長多型性(RFLP)
を定義している。これは、このような対立遺伝子の存在
に関して正常なヒト集団をスクリーンするとした場合に
、5%以上の人がその対立遺伝子に対応する制限断片の
長さが異なってし・るというものである。本発明で用い
ることのできる特別な型のRFLPは、異なる数のタン
デム反復配列(variable number of
 jandem rcpeajs; VNTR)に対応
するものである。
ヒトの対立遺伝子欠失を検出するためには、試験される
対立遺伝子が患者の正常組織の中で二つの異なる型で存
在しているこ七が望まれる。したがって、患者はその特
異的な対立遺伝子に関してヘテロである。これにより、
対立遺伝子欠失の解析が単純番こなり、信頼できるもの
となる。一般に、ヒトに存在する二つの対立遺伝子の単
一のコピーのみか癌形成の際の対立遺伝子欠失で失われ
る;それぞれの対立遺伝子に関して二つの明らかに寸法
の異なる断片が存在することにより、単一の対立遺伝子
の欠失の観察が、定量的ではなく定性的な測定となる。
すなわち、ヘテロな対立遺伝子の欠失を記録するために
は、特定のサイズの断片の消失を探せばよいことになる
。正常な組織では患者がその対立遺伝子に関してホモで
あれば、その対立遺伝子の単一のコピーの欠失により、
その対立遺伝子を含む制限断片の強度は約50%の減少
を示すであろう。完全な消失は50%の減少よりもはる
かに検出が容易である。
はとんどの末端動原体でない染色体の腕に対する制限断
片冬型型性を検出する核酸グローブは、米国メリーラン
ド州、ロンクビルのアメリカン・タイプ・カルチャー・
コレクションから入手可能である。これらは1988年
8月に出版されたNIHヒトDNAプローブおよびライ
ブラリー保存物目録(the  NIHReposit
ory  of Humin DNAProbes a
nd Librxries)に記述されている。[MC
T112と呼ばれるプローブは、カタログでは染色体腕
9qにハイブリダイズすると登録されているが、9pに
ハイブリダイズするものである。別のグローブ、EFD
75は腕10qにハイブリダイズするものであるが、第
10染色体にハイブリダイズすると記述されている。染
色体腕8pに対するプローブはNIH保存物目録には登
録されていないが、二つの参考文献で示されている:ラ
コステーロイヤル(LacosteRoyal)他、L
+cleicAcids Res、、 Vol、I6.
4484(1988)、およびウッド(Jood)他、
Cytogenei Ce1lGenet、、 Vol
、12. IN (1986)。]制限断片長冬型性を
検出する他のプローブを得る方法は本分野で既に知られ
ている。ヒトゲノムの非末端動原体の染色体腕の各々に
ハイブリダイズするプローブの完全な組を用いて得られ
た統計的情報は、予後的に有用である。この完全な組の
他の面粗も有用な予後情報を得るためl二使用すること
ができる。他の面粗の使用が予後と関連する遺伝子変化
の程度の測定につながるか否かは、完全な対立遺伝子の
組の使用の際と同様に試験することができる。
結腸直腸癌の場合には、それぞれの腫瘍で見られた対立
遺伝子欠失のメジアン量は、試験したこれらの対立遺伝
子の約20%である。メジアンよりも高い対立遺伝子欠
失を持つ患者は、メジアン以下の対立遺伝子欠失を持つ
ものよりも癌再発および死の危険性が顕著に高いことが
見いだされた。
他の対立遺伝子の組が予後を示唆する要素として適当で
あるかどうかは、結腸直腸癌患者の集団に関して、その
集合内で同程度の対立遺伝子欠失が見いだされること、
および対立遺伝子欠失の量が癌再発および死と関連づけ
られることを確認して試験するべきである。
他の型の癌に関して対立遺伝子欠失の特徴的なレベルを
見いだすために、同じ型の癌患者の集団の評価を行うべ
きである。集団中に50Å以上の患者がいることが望ま
しい。多様な癌の型に対する対立遺伝子欠失の平均量は
型によって異なる可能性はあるが、すべてに対して同じ
傾向が見られるであろう。ある特別な癌に於ける対立遺
伝子欠失量が大きいことは、癌再発および死の危険が高
いことを示し、対立遺伝子欠失量が低いことは危険性が
低いことを示唆する。本発明の方法が有用である他の癌
の型には、肺癌、結腸癌、乳癌、膀胱癌、前立腺癌、肝
臓癌、および胃癌が含まれる。
本発明の方法によれば、各患者から2種頭のDNA試料
が単離される。一つのDNA試料は腫瘍組織から単離さ
れ、第二の試料は非腫瘍組織から単離される。非腫瘍組
織は腫瘍組織と同じ型の組織から単離されたものでも、
異なる器官から単離されたものでも使用可能である。腫
瘍組織が一次腫瘍細胞を含んでいること、および、正常
細胞がII!!瘍組織から分離されることが望ましい。
癌細胞を非癌細胞から分離する方法は、本分野では既知
であり、いづれの方法を用いてもよい。例えば、パラフ
ィン切片およびクリオスタット切片からのDNA単離、
および2倍体細胞から異数体細胞を分離するフローサイ
トメトリーを用いることが可能である。DNAはプラス
チック中に保存された組織から単離することも可能であ
る。細胞サイズまたは密度に基づいた単離法も用いられ
る。組織か単離されれば、本分野で既知のいかなる方法
によっても組織からのDNAの単離は可能である。
マニアテイス(Maniatis)他、Mo1ecul
ar Cloning。
a 1aboratory mxnual、コールド・
スプリング・/\バー研究所、1982に記述されてい
るように、組織は細かく刻むか、ホモジナイズし、得ら
れた細胞を酵素と界面活性剤の混合物を用いて溶解する
核酸は、フェノールおよびクロロホルム抽出、およびエ
タ、/−ル沈澱なとの標準的な技術を用いて抽出される
特別の対立遺伝子の欠失に関する試験は、以下に述べる
多数の方法によって行うことができる。
前述のように、対立遺伝子型欠失解析で用いられる対立
遺伝子は、患者がヘテロに持つものが望ましい。これは
、患者の非腫瘍組織から単離された第二のDNA試料を
試験し、制限断片長条型がある対立遺伝子に関する特異
的な核酸プローブに、ハイブリダイズする断片のサイズ
と数を記録することによって決定することができる。例
えば、ホモ2倍体であれば、制限断片長条型性プローブ
にハイブリダイズする断片がある制限酵素による切断で
一つしか生成しないのに対し、ヘテロ2倍体では同じグ
ローブにハイブリダイズする二つの異なるサイズの断片
がその酵素による切断によって生じる。ヘテロ2倍体性
を決定することは、本分野の技術では既知のものである
対立遺伝子の欠失は、腫瘍組織に対する正常組織に於け
る対立遺伝子に対応する断片のパターンを比較すること
tこより決定される。例えば、非腫瘍組織がある対立遺
伝子に対して二つの断片を有し、腫瘍組織が一つの断片
を有する場合には、つの欠失が数えられる。このような
対立遺伝子欠失数を患者がヘテロに持つ対立遺伝子の数
で割ると、FAL (対立遺伝子欠失指数;  frx
ctionalallclic 1oss)と呼ばれる
指標因子、すなわち対立遺伝子欠失百分率が得られる。
FALは以下に示す表31:示すように、癌の予後にお
いて有意な因子であることが既に示されている。FAL
は、転移、癌再発、およびそれによる死の予測の指標を
与える。
対立遺伝子の欠失に関する試験の一つの手段は、それぞ
れ腫瘍組織および非腫瘍組織由来の第一および第二のD
NAを制限エンドヌクレアーゼで消化すSことによる。
制限エンドヌクレアーゼは本分野ではよく知られている
。これは特異的な配列でDNAを切断するため、各DN
A試料由来の分断されたDNA断片群を形成させるのに
使用される。各DNA試料の制限断片は本分野における
既#J+、”)どの方法によっても分離することができ
る。
例えば、アガロースやポリアクリルアミドなどの電気泳
動ゲルマトリックスを用いて、断片をサイズなどの物理
的性質によって電気泳動的に分離することができる。制
限断片は上述のように制限断片長身型性を検出する核酸
プローブに71イブリダイズさせることができる。ハイ
ブリダイゼーションの際に、少なくとも一本鎖のプロー
ブと一本鎖の対応する制限断片とを含むハイブリッド2
量体が形成される。液相法、固相法を含むさまざまなハ
イブリダイゼーション技術が本分野で知られている。一
つの特に有用な方法では、分離された断片を、電気泳動
ゲルマトリックスからナイロンや濾紙などの固体指示体
に、電気泳動ゲルマトリ・ンクス上で保持されている相
対的な位置を断片か維持するようにトランスファーする
ことを用いる。
ハイブリッド2量体は本分野で既知のいかなる方法によ
っても検出可能であり、例えば、核酸プローブが放射性
標識されている場合には、オートラジオグラフィーによ
って検出される。他の標識法および検出法も本分野では
知られており、本発明で使用可能である。
対立遺伝子欠失の存在を試験するもう一つの方法は、P
CR(ポリメラーゼ連鎖反応; poly+*er*5
echxin  reiction)として知られる技
術を用いることによる。この方法によれば、制限断片長
条型性を含む限られたDNA領域が増幅される。増幅は
、アニーリング、すなわち、通常DNAからなる1組の
一重鎖プライマーを患者由来の該第一および第二のDN
A試料にハイブリダイズさせることによって行われる。
プライマーの組は、染色体上で逆向きで、しかし収束す
るようにDNA合成をプライミングするように、DNA
の逆の鎖にアニーリングさせる。プライマーの組は制限
断片長条型性を含むDNA領域を包含する。すなわち、
プライマーは制限断片長条型に隣接するDNAにアニー
ルする。制限断片長条型を含む領域の増幅は、DNAポ
リメラーゼによって触媒されるDNA合成サイクルを反
復することによって行われる。
DNAポリメラーゼは、比較的熱に安定なTaqポリ、
メラーゼか望ましい。DNA合成には、DNA合成のた
めの化合物、すなわち、各4種のデオキシリボヌクレオ
チド3リン酸が必要である。DNA合成の新しいサイク
ルを開始させるためには、プライマーをDNA鋳型、す
なわち第一および第二のDNA試料から分離しなければ
ならない;分離は、DNAZ量体の融点以上の温度に加
熱することによって容易に行われる。合成の新しいサイ
クルを再開始させるt;めには、プライマーと鋳型DN
Aを再アニーリングさせる。約lOサイクル後、反応混
合液にさらにDNAポリメラーゼを加えることが望まし
い。増幅産物は、プライマーが結合しているDNAZ量
体である。PCR技術は、ここに参考として含める、米
国特許環4.6N、195号:第4,683,202号
:および第4.6N、194号各明細書に記述されてい
る。
プライマーの組に包含されている、増幅されたDNA領
域は、多数の方法によって検出可能である。例えば、増
幅されたDNA試料を電気泳動ゲルマトリックスで分離
し、分離されたDNAをエチジウムブロマイドで染色す
ることができる。これらの技術は本分野では非常によく
知られている。
幾つかの場合では、増幅されたDNA領域内の冬型性配
列を認識する制限エンドヌクレアーゼで増幅されたDN
A試料を切断することが冬型性断片の生成に必要とされ
る。増幅されたDNAは電気泳動ゲルマトリックスで分
離し、続いて、核酸プローブとのハイブリダイゼーショ
ンが行える固体支持体(ナイロンまたは濾紙)にトラン
スファーすbことができる。核酸プローブは、プライマ
ーの組のどちらか一方、または包含されたDNA領域と
相同なものである。核酸プローブは本分野で既知のいか
なる方法によっても検出可能である。
通常は、放射性物質をプローブの標識に使用し、オート
ラジオグラフィーによって検出する。
ポリメラーゼ連鎖反応技術で用いられるプライマーは、
制限断片長条型性を検出するプローブを用いてデザイン
することかできる。プライマーは、DNAプローブまた
は、使用する際でもRFLP対立遺伝子を含む領域を包
含できるようなほかの1分の末端を使用できる。制限断
片長条型性を含むことが分かっているDNAを用いて、
ブライマー有用性を試験することができる。例えば、あ
る対立遺伝子に関してペテロであることがグローブによ
って示されている患者の正常組織由来のDNA試料をプ
ライマーの組の試験に使用できる。
プライマーの組が、DNA試料の増幅によって二つ以上
の断片を生じさせるならば、そのプライマーの組は本発
明の方法で有用である。
核酸プローブ群、またはプライマーの組の群、あるいは
その双方を含むキットも本発明によって与えられる。キ
ットは腫瘍組織中の変化の程度の指標を与えるために十
分多数の対立遺伝子の累積的欠失が決定できるようにす
るために、充分多数のプローブまたはプライマーを含ん
でいる。その指標は予後と関連している。該キット中の
核酸は、溶液または凍結乾燥しf−、形で与えられる。
有効期間を最大にするために、核酸は無菌状態で、ヌク
レアーゼの混入がないようにすることが望ましい。
以下の実施例は本発明の範囲を制限することを意図した
ものではない。これらは単に本発明を実施するための具
体的で実際的な方法を示すために記述するものである。
実施例1 本実施例は対立遺伝子欠失分析を行う場合の方法を示す
患者S l 41 (IIIIIA)の正常組織(N)
および腫瘍組織(C)由来のDNAを制限エンドヌクレ
アーゼ(TaqlおよびMspl)で切断し、断片を電
気泳動によって分離し、ナイロンフィルターにトランス
ファーした。フィルターを上述の放射性プローブととも
にインキュベートした。結果を第3A図に示す。冬型性
制限断片のサイズを各断片の左側に示す。プローブRM
7.4および(37こ関しては、大きいほうの対立遺伝
子が腫瘍からは失われていた;プローブEFD64,1
に関しては、小さいほうの対立遺伝子が失われていj;
。プローブの由来と説明は、以下の実施例21こ示す。
実施例2 本実施例は、56の一次結腸直腸癌の対立遺伝子型解析
、および各染色体腕についての腫瘍群中の対立遺伝子欠
失量について示したものである。
DNAは、外科的に除去された56の一次結腸直腸癌の
クリオスタット切片から精製し、同一の患者の正常な結
腸組織由来のDNAと比較した。
RFLPを検出するプローブを、各プローブで検出され
る二つの親の対立遺伝子が腫瘍細胞由来のDNAで特異
的に失われているかどうかを決定するために使用した。
すべての非末端動原体性常染色体腕に関して調べた;末
端動原体の腕(Up、目p、 IsD、 21p、およ
び22p)上に存在していることが知られている遺伝子
だけがリポソームのものであった。39の各非末端動原
体性染色体腕に関して、二つの親の対立遺伝子が少なく
とも20の患者の正常組織で区別され得る(すなわち、
含情報患者)ことを確認するために、充分なプローブを
用いた。
対立遺伝子型欠失の研究に用いたプローブを以下に列挙
する: 染色体1p(3a含情報腫瘍)−プローブYN22: 
y。
ナカムラ(Nakxmura)他、Nucleic A
c1ds Res、 16゜4747 (198g);
染色体IQ(47含情報腫瘍)−プローブYNA H,
Y、ナカムラとR,ホワイト(White)、NlIc
1eic Ac1ds Res、 16. (198K
);染色体2pC2y含情報腫瘍)−プローブEFD 
122: E、 7ジモト他、N。
cleic Ac1ds Rss、 Is、10078
 (1987);染色体2q(45含情報腫瘍)−プロ
ーブYNEI 24: Y、ナカムラ他、Nuclei
c Ac1ds R,es、 Is、10073 (1
9117);染色体3p(25含情報腫瘍)−グローブ
EFD目5:E、フジモト他、Nuclcic Ac1
ds Res、 16.9357 (1988);染色
体3q(26含情報腫瘍)−グローブEFD 64.1
: y。
ナカムラ他、Nucleic Ac1ds Res、印
刷中;染色体4p (23含情報腫瘍)−プローブYN
232: y、ナカムラ他、Nuclcic Ac1d
s Res、 16.4186 (198g);染色体
4q (20含情報引l−プローブKT 218: s
ハン7リース(Humphries)他、Hum、Ge
net、 68゜148 (+984)、染色体sp 
(31含情報腫瘍)−プローブJON 35 E−Aお
よびJO209E−B: J、オーバーハウザー(Ov
erhauser)、 J、マクマーハン(McMah
xn)およびJ、ワスマス(Wasmuh)、 Nuc
leic Ac1ds Res、15.1617 (1
987)、染色体Sq (55含情報腫瘍)−プローブ
2N−205,TPSE、 CIIPII、 HF12
−65.105−153; M、  レバート(Lep
psrt)他、5cience 238.141+ (
1987)、染色体6p (32含情報腫瘍)−プロー
ブYN2 H2: y、ナカムラ他、Nucleic 
Ac1ds Rss、 16.5701 (+9118
);染色体6q (31含情報腫瘍)−プローブJC2
30: y、ナカムラ他、Nucleic Ac1ds
 Res。
16.4フ43 (1988);染色体7p (22含
情報腫瘍)−プローブRM7.4: R,メイヤーズ(
Myers)他、NucleicAcids Res、
 16.3591 (1988);染色体7q (51
含情報111瘍)−プローブ13: Z、 ’7 t 
ン(Woe)、 Lウィルソン(Wilson)、 A
、J、ジェフェリーズ(Jelfereys)、 S、
L、ティン(Thein)、 Nucleic Ac1
ds Res。
目、4605 (108);染色体8p(H含情報腫瘍
)−プローブNF−L: G、ラコステーロイヤル(L
acoste4oyxl)、M、マシx−(MaLhi
Cu)、 J、P、ジュリエン(JuliCn)。
S、ゴーティエ(Gsutbier)、およびり、ゴブ
リュー(Ganvreau)、Nucleic Ac1
ds Res、I6.4184(1988): プロー
ブ5W50: S、ウッド(Wood)他、CytoH
nCt。
Ce1l Genct、 42、+13 (1986)
;染色体8q (26含情報腫瘍)−グローブMCTI
H,2: y、ナカムラ他、Nucleic Ac1d
s Res、 16.359b(1988);  染色
体9p(27含情報腫瘍)−プローブMCTl12: 
MJr −ルア 7 (C&rlson)他、Nucl
eic  Ac1ds  Res、  Is、106目
(1987);  プローブEHH22o: M、ボッ
CHoff)他、lL++cle+c Ac1ds R
es、 Is、+0606 (1987)、染色体9q
 (39含情報腫瘍)−プローブEFD126.3: 
y、ナヵムラ他、Nucleic Ac1ds Res
、 Is、+0607 (19N);染色体10p(3
7含情報腫瘍)−プローブTBQ 7: T、ブラング
(Bragg)、 Y、ナカムラ、c、ジョーンズ(J
ones)およびR。
ホワイト(Whije)、 Nuclsic Ac1d
s Res、印刷中(11189);染色体111q 
(37含情報腫瘍)−プσ−プEFD75: y、ナカ
ムラ、E、7ジモトおよびR,ホワイト、Nuclci
c Ac1ds Res、印刷中(+9119)、染色
体119(33含情報IIi瘍)−プローブEJ: C
,’y−(shih)およびR,A、ワインバーブ(W
einbeB)、 Ce1l 29,161(+982
)、染色体+19(H含情報腫瘍)−プローブMCTI
H,l: M、カールソン他、Nucleic Ac1
ds Rcs、16.3N (Bg8);染色体+29
(39含情報腫瘍)−グローブEFD 33.2: E
、7ジモト、Lメイヤーズ(Myers)。
Y、ナカムラ、R,ホワイト、Nucleic Ac1
ds Res。
投稿中(19811);染色体+2q (24含情報腫
瘍)−プローブYNHIs: y、ナヵムラ他、Nnc
lsic Ac1ds Res。
16.77G (108);染色体+3q (44含情
報腫瘍)−グローブH247: y、ナカムラ他、Nu
c!eic Ac1ds Res。
Is、3119 (198g)、染色体+4q (50
含情報腫瘍)−プローブCMM 101: y−ナヵム
ラ他、Nucleic Ac1ds Res、 16.
3g+ (1988);染色体1sq (24含情報1
1プローブTHH55: T、ホルム(Ha 1m)他
、N++cleicAcids Res、 1g、31
17 (1988)、染色体169 (27含情報腫瘍
)−プローブEKDMA 2: E、つオル7(Wol
ff)他、Nucleic Ac1ds Res、 1
6.9885 (19N);染色体+6q (42含情
報腫瘍)−プローブ79−2−23: L、バフトン(
Buffon)他、Hum、 Gen5t、 74.4
25 (1986);染色体じp(56含情報腫瘍)−
プローブYNZ 22: y。
ナカムラ他%Nncleic Ac1ds Res、 
16.5707 (+9118); プローブYNH3
7,3: y、ナヵムラ他、 NucleicAcid
s Res、 16.782 (1988); プロー
ブMCT 35.1:M、カールソン他、Nuclei
c Ac1ds Res、 16.700(1988)
、染色体+7q (44含情報腫瘍)−プローブIll
tkg: P、D、マー7(−CMrrrpby)他、
N++cleic Ac1ds Rts、 14.43
g+ (19N);  プローブTH[l 59: y
、ナヵムラ他、Nucleic Ac1ds Rss、
 16.359B (+98D;染色体111p (2
7含情報腫51り一プローブB74: F、モー−(M
orle)他、Cytogenct、 Ctll Ge
net、 37.544(19114);染色体uq 
(53含情報腫瘍)−プローブOS4:1.二/ノヨー
他、Jpn−J、 Hum、 Genet; 321(
1987)、  プローブ0LVIIA[l: o、デ
ラットレ(Delattre)他、Nucleic A
c1ds Res、 Is、+343 (1987)。
プローブ0LVIIEIO: F、マールヘンス(Ma
rlhens)他、NuclCic Ac1ds Re
s、 Is、134g (19117);  プローブ
HHH64: K、ヨ/オカ、N、ヨシ才力、K、ナヵ
ベップ、Y、サカイ、 Nuclsic Ac1ds 
Res、 14.317(1986);  プローブE
RT 25: U、ミュラー(Mullsr)他、Cy
+ogenCt、 Ce1l GCnet、 46.1
6 (1987);染色体1911 (44含情報腫瘍
)−グローブJC23,1: y、ナヵムラ他、Nuc
leic Ac1ds Res、 16、H29(19
88);染色体19Q (37含情報腫瘍)−プローブ
RBI−4: c、ジュリエ−(Julitr)、 E
、ウォルフ、Y、ナカムラ、およびR,ホワイト、Nu
cleic Ac1ds Res、印刷中(1989)
;染色体20p (46含情報腫瘍)−プローブCMM
6: y、ナカムラ他、Nuclcic Ac1ds 
Res、 16.5222 (19118):染色体2
0q(22含情報腫瘍)−プローブMSI−27: D
バーカー(Barker)、 M、シェープ7− (5
cbxfer)およびR,ホワイト、Ce1l 36.
131 (1!N4);染色体2IQ (27含情報腫
瘍)−グローブMCT 15: y、ナカムラ他、Nn
cleic Ac1ds Res、 16.9882 
(198g)、染色体22q (41含情報腫瘍)−プ
ローブEF231: K、クラブチa (Krapch
o)他、Nucltic Ac1ds Res、 16
.5221 (19811); プローブAEB21:
 C,M、ルーピン(Rubin)他、Nucleic
 ACids Res、印刷中(1989); プロー
ブEW7.2: T、ブラッグ、Y、ナカムラ、E、つ
オルレフ、J、−M、ラルール(lllouel)およ
びR,ホワイト、Nucleic Ac1ds Res
、印刷中(+9119)。
対立遺伝子欠失は、制限断片長冬型性解析によって評価
し、その例を第3図に示した。正常な結腸粘膜と腫瘍組
織の組由来のDNAを3つの制限酵素(Taql、 M
spl、またはBindlll)のうち1種で切断し、
各非末端動原体染色体腕由来のプローブで評価した。含
情報1114.すなわち、該染色体腕由来のひとつ以上
の対立遺伝子マーカーに関して正常組織由来のDNAが
ヘテロなパターンを示すもののみを、対立遺伝子欠失頻
度の決定に使用した。
対立遺伝子欠失は、正常DNAに存在するRFLP断片
が腫瘍細胞の少なくとも80%で失われている場合に、
腫瘍DNAを精製したラジオスタット切片のオートラジ
オグラフと組織学的評価との比較によって評価して計算
した。
各染色体腕由来の対立遺伝子は、少なくとも幾つかの腫
瘍で欠失していた(第1図および表I参照)。しかし、
対立遺伝子欠失頻度は著しく異なり、二つの染色体腕(
17pおよび18q)由来の対立遺伝子は75%以上の
@瘍で欠失しており、9個の腕(1q、 4p、 sq
、 6p、 gp、 9q、 +8p、 22q)由来
の対立遺伝子は25から50%の腫瘍で欠失し、残りの
28の腕では7から24%の腫瘍で欠失していた。
表1注 a マーカーの参考文献は、実施例2に示す。
b 、 ”V”ハVNTRマーカーを示す、”s”は制
限酵素部位冬型性マーカーを示す。
c  、  M−Mspl;  T4aql;  [l
・Hiodllld、示唆された染色体腕に関するひと
つ以上のマーカーか情報を与えるものである腫瘍の数(
すなわち、対応する正常組織由来のDNAかヘテロなパ
ターンを示すものの数)。
e、含情報腫瘍のみをこの百分率の評価に用いた。
欠失は、本文で述へたように、これらかクローン性であ
る場合にのみ、ポジティブと計算した。
欠失を含む染色体のp腕とり腕の双方のマーカーに関し
て患者か情報を持つ(ヘテロである)対立遺伝子欠失は
127例あった。これらのうち65%は二つの染色体腕
のうち一方にのみ対立遺伝子欠失か起こっていた。した
かって、本研究で観察された欠失の大部分は間隙欠失(
1nlerstitial deletion)、体細
胞分裂組み換え(mitotic recombina
tion)、あるいは遺伝子変換(gene conv
ersion)によって媒介される、染色体の部分的な
現象であり、完全な染色体の欠失ではないことを示して
いる。
実施例3 本実施例は、各腫瘍の対立遺伝子欠失量を示すものであ
る。
我々は、腫瘍中の対立遺伝子欠失指数(fractio
pal allelic 1oss; FAL)を、対
立遺伝子欠失か観察された染色体腕の数を、患者の正常
細胞において対立遺伝子マーカーか情報を含む(ヘテロ
である)染色体腕の数で割ったものとして定義した。
調べた56の腫瘍における平均FAL値は0.20であ
り、言い換えれは、評価可能な染色体腕のうち20%か
ら対立遺伝子が欠失していた。12の腫瘍においては、
評価可能な染色体腕の3分の1以上か対立遺伝子欠失を
起こしていた。(第2図および表2参照) 表2注 1.二人の患者(5119および514+)は二つの独
立した腫瘍を持っていた。
b、・正常組織由来のDNAがひとつ以上の対立遺伝子
マーカーでヘテロであることが示されたが、双方の対立
遺伝子が腫瘍DNAに保持されている、染色体腕の数。
C1・本文中で定義した、対立遺伝子欠失分数。
実施例4 本実施例は対立遺伝子欠失指数の予後的価値を示すもの
である。
患者を二つの集団に分離したニーつは平均FAL値以下
を持つ腫瘍を有する患者(グループl、 FALが0.
2以下)であり、もう一方は平均値より大きい値を持つ
腫瘍を有する患者(グループII)である。
双方のグループの患者を38力月以上追跡調査した。
二つのグループの患者は、同様の性分布および年齢分布
であり、腫瘍の平均サイズおよび侵入の程度(デューク
スの分類)はほとんど同等であった。
通常、結腸直腸癌で起きる他の遺伝的変異(Ras遺伝
子変異)の傾向は、 二つのグループで同等で あった。これらの相同性にもかかわらず、欠失がより多
い(FALが高い)患者は明らかに他方のグループより
も癌再発の可能性が高かった(p<0.01)。
表3参照。これらの患者はその癌により死ぬ可能性も明
らかに高かった(p<0.01)。
表3 注 1.グループlの患者は、表2に示した56の腫瘍の対
立遺伝子欠失指数(FAL)のメジアン値(0−2)以
下の腫瘍を有する患者である;グループIIの患者はF
AL値か0.2以上の腫瘍を有する患者である。
b、単一の癌を有する表2由来のすべての患者を含む。
C0生き続けた患者の平均追跡期間を示している。
すべての患者を総合した(すなわち、まだ生きている患
者と死んだ患者の合計)平均追跡期間は、グループIの
患者が31力月、グループI+の患者が17.5力月で
あった。
一、デュークスの分類は、デュークスA型腫瘍(筋肉性
のものまでに制限される)を1.0;デュークスB型1
11m(筋肉性のもの全般)を2.0; デュークスC
型腫瘍(局部リンパ節への転移)を3.0として計算し
 を二 。
e、このグループにおけるRAS遺伝子変異は既に報告
されている。
f、@瘍か再発した一人の患者を除いては、すべての患
者で遠方転移が起きた。
g、癌による死。さらにグループIの6%、グループ1
1の12%の患者は、癌再発の明確な証拠がないまま死
亡した。
h、ステニープント(Studsnt)のTテスト。
1、フィッシャー(Fisbsr)の厳密性テスト。
手術時に疾患がそれほど進行していなかった(デューク
スの過程AまたはB)の患者群における対立遺伝子欠失
と臨床過程との間にも顕著な相関があった。FALメジ
アン値以上の目のこのような患者のうち、11人(79
%)が手術後に癌の再発(常に遠方転移)が起きた。低
FAL値のグループの14人の過程AまたはBの患者の
うち2人しか癌再発は起こらなかった(p<0.001
.フィッシャーの厳密性テスト)。したがって、対立遺
伝子欠失の測定は、さらなる治療を受けることのできる
、他の点から見ると比較的望ましい予後を持つ患者を同
定する助けとなる可能性がある。
実施例5 本実施例は、欠失以外の遺伝的変異が癌患者に生じ、本
発明の方法で検出可能であることを示している。
実施例1で述べた対立遺伝子型分析の5つの異なる場合
に、 正常組織由来のDNAには観察されなかった新し
いバンドが、対応する腫瘍細胞由来のDNAに見いださ
れた。どの場合にも、異なる染色体腕由来のプローブを
含んでおり、これら5つのプローブは全てVNTR型の
ものであった(第3B図−第3F図参照)。
第3図パネルAで示したように調製したサザンプロット
のオートラジオグラフを第3B図−第3F図に示す。そ
れぞれの正常(N)−癌(C)の組に対して、2種の異
なる酵素による消化の結果を示し、プローブを示しであ
る。B:患者S7; C:患者5191; D :患者
5153; E :患者598; F :患者5175
゜主要な冬型性制限断片のサイズを各オドラジオグラフ
の左側に、腫瘍試料中の新しい断片を星印で示した。
腫瘍細胞を高率で含む腫瘍領域を単離し、これらの領域
の12ミクロン厚のラジオスタット切片をDNA調製に
用いた。腫瘍に隣接した、全体的に正常な結腸粘膜を各
患者から採取し、コントロール(正常’)DNAの調製
に使用した。DNA精製、制限エンドヌクレアーゼ消化
、電気泳動、サザントランスファー、およびDNAハイ
ブリダイゼーションは既に報告されているように行った
(Naturt、 318; 377 (19N) 8
よびCxncer Tlesearcb、 47、48
06 (1987))。
各腫瘍における新しいバンドのサイズは、用いた酵素に
かかわらず、同様な塩基対数で減少(膿瘍番号59g、
 5+53.およびS+H)、あるいは増加(腫瘍番号
S7および5175)していた。VNTR配列を含むD
NA断片内のVNTR変化の起きる割合は低い(調べた
2900VNTR対立遺伝子の内、5対立遺伝子が変化
していた)にもかかわらず、我々の研究では、VNTR
配列以外の断片の組み換えは見いだされなかった(非V
NTRプローブで3100対立遺伝子を試験した)。
【図面の簡単な説明】
第1図は、解析によって検出された個々の染色体腕の対
立遺伝子欠失頻度をグラフで示している。 第2図は、個々の腫瘍で蓄積しt;対立遺伝子欠失を示
している。各腫瘍における対立遺伝子欠失指数は、対立
遺伝子欠失が観察された染色体腕の数を対立遺伝子マー
カーが情報を含む(すなわち、正常組織由来のDNAが
ヘテロなパターンを示すもの)染色体腕の数で割ったも
のとして定義される。 第3図は、正常組織(N)と癌組織(C)由来のDNA
を比較する対立遺伝子解析の倒を示している。パネルA
、B、C,D、E、およびFは、6人の異なる患者、5
141.57.5191.5153. S!H1および
5175をそれぞれ示している。用いた制限酵素および
放射性プローブは、各プロットの下に列挙しである。 (外4名〕 丈了立illム手、に夫tあるI−鳴 瞳 疼 麩 手続補正書(方式) %式% 事件の表示 平成2年特許願第66739号 2、発明の名称 癌評価方法 3゜ 補正をする者 事件との関係   特許出願人 住  所 名  称  ザ・ションズ・ホプキンス・ユニパーシテ
ィ4゜

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、患者の腫瘍組織由来の第一のDNA試料および同一
    の患者の非腫瘍組織由来の第二のDNA試料を単離し; 一群の対立遺伝子の存在について第一のDNA試料と第
    二のDNA試料の試験を行い; 患者がヘテロに持つ該一群の対立遺伝子のうち、第二の
    試料と比較した場合の第一の試料の欠失の百分率を決定
    する;各行程からなりこの際に、患者がヘテロに持つ該
    群の中の対立遺伝子の百分率が患者の予後と関連した腫
    瘍組織中の遺伝子変化の程度の指標を与えるような充分
    な数の対立遺伝子を該群が有することを特徴とする、腫
    瘍組織中の遺伝子変化の程度を評価するための方法。 2、決定された対立遺伝子の欠失の百分率に基づいた予
    後を与える行程をさらに含む、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 3、一群の対立遺伝子が、ヒトゲノムの染色体の末端動
    原体でない各腕に由来する少なくとも一つの対立遺伝子
    を含んでいる、特許請求の範囲第1項記載の方法。 4、腫瘍組織が、肺癌、結腸癌、胸癌、膀胱癌、前立腺
    癌、肝臓癌、および胃癌からなる群から選択された癌で
    ある、特許請求の範囲第1項記載の方法。 5、腫瘍組織が結腸直腸癌である特許請求の範囲第4項
    記載の方法。 6、第一の試料DNAまたは第二の試料DNAがクリオ
    スタット切片作製によつて得られた組織から分離された
    ものである、特許請求の範囲第1項記載の方法。 7、第一の試料DNAまたは第二の試料DNAがパラフ
    ィンまたはプラスチック中に保存された組織から分離さ
    れたものである、特許請求の範囲第1項記載の方法。 8、一群の対立遺伝子の存在を試験するための行程が: 第一および第二のDNA試料を制限エンドヌクレアーゼ
    で消化して第一および第二の制限断片群を作成し; 制限断片を該制限断片群のそれぞれに分離し;各該制限
    断片群中の制限断片を、制限断片長多型性対立遺伝子を
    検出する一群の核酸プローブにハイブリダイズさせ、プ
    ローブと制限断片からなるハイブリッド二量体を形成さ
    せ; 各制限断片群中のハイブリッド二量体を検出し、比較す
    る; 各行程によって行われる、特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 9、制限断片を電気泳動ゲルマトリックス上で分離し; 分離された断片を固体支持体に転移し; 核酸プローブを、固体支持体上の分離された断片にハイ
    ブリダイズするものである、 特許請求の範囲第8項記載の方法。 10、核酸プローブを放射性標識し、 ハイブリッド分子をオートラジオグラフィーで検出する
    ものである、特許請求の範囲第9項記載の方法。 11、核酸プローブが多様な数のタンデム反復配列にハ
    イブリダイズする、特許請求の範囲第8項記載の方法。 12、一群の対立遺伝子の存在に関する試験の行程が: ー群の一本鎖プライマーの組を該第一および第二の試料
    DNAにアニールさせることであって、該組の各々のプ
    ライマーがDNAの逆の鎖にアニールし、該プライマー
    の組の各々が制限断片長多型性を含むDNAの領域を包
    含するものであること; 反復するDNA合成サイクルによって、プライマーの組
    に包含される該第一と第二のDNA試料中のDNA領域
    を増幅すること; 増幅されたプライマーの組によって包含されたDNA領
    域を検出し、該第一と第二の試料中の増幅された領域を
    比較すること; によって行われるものである、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 13、DNAの増幅された領域が、増幅されたDNA試
    料を電気泳動ゲルマトリックス上で分離し、エチジウム
    ブロマイドで染色することによって検出するものである
    、特許請求の範囲第12項記載の方法。 14、DNA試料の増幅された領域を電気泳動ゲルマト
    リックス上で分離し、分離された増幅されたDNA試料
    を固体支持体に転移し、プライマーの組の一方と相同性
    のある核酸プローブまたは包含されたDNA領域とハイ
    ブリダイズさせることによって、増幅されたDNA領域
    を検出するものである、特許請求の範囲第12項記載の
    方法。 15、核酸プローブが放射性標識されており、プローブ
    がオートラジオグラフィーによって検出されるものであ
    る、特許請求の範囲第14項記載の方法。 16、該群の該プライマーの組の少なくとも一つが、多
    様な数のタンデム反復配列に対するプローブにハイブリ
    ダイズするDNA領域を包含するものである、特許請求
    の配列に第14項記載の方法。 17、腫瘍組織中の遺伝子変化の程度を測定するための
    キットであって: ヒト対立遺伝子に対する核酸プローブの組を含むもので
    あり、患者がヘテロに持つ該プローブの組によって検出
    される、患者の腫瘍組織中の対立遺伝子の欠失の百分率
    が、腫瘍組織中の遺伝子変化の程度および予後に関連す
    る遺伝子変化の程度の測定値を与えるように、該組が充
    分に多数の対立遺伝子を検出するものであり、該プロー
    ブが制限断片長多型性を検出するものである、前記キッ
    ト。 18、一つ以上のプローブが多様な数のタンデム反復配
    列を検出する、特許請求の範囲第17項記載のキット。 19、核酸プローブの該組が、ヒトゲノムの末端動原体
    性でない各腕由来の少なくとも一つの対立遺伝子に対す
    るプローブを含んでいるものである、特許請求の範囲第
    17項記載のキット。 20、腫瘍組織中の遺伝子変化の程度を測定するための
    キットであって: ヒトDNAに対する一本鎖核酸プライマーの組の群であ
    って、該組の各々のプライマーがDNAの逆の鎖にアニ
    ールするものであり、プライマーの該組の各々が制限断
    片長多型性を含むDNA領域を包含しているもの;患者
    の腫瘍組織中の、患者がヘテロに持つプライマーの組の
    該群によって包含された制限断片長多型性対立遺伝子の
    欠失百分率が、予後と関連した遺伝子変化の指標を与え
    るように、充分な数のプライマーの組を含んでいるプラ
    イマーの群; を含んでいる前記キット。 21、一つ以上のプライマーの組が多様な数のタンデム
    反復配列を包含している、特許請求の範囲第20項記載
    のキット。 22、一本鎖核酸プライマーの組の該群が、ヒトゲノム
    の末端動原体でない染色体の腕の各々由来の少なくとも
    一つのDNA領域を包含しているプライマーの組を含ん
    でいるものである、特許請求の範囲第20項記載のキッ
    ト。
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